JP2583613B2 - 水溶性多糖類の製造法 - Google Patents

水溶性多糖類の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は水不溶性植物繊維から水溶性多糖類を製造す
る方法に関する。
(従来技術) 近年、機能性食品の一つである食物繊維(ダイエタリ
ーファイバー)に関心が高まっている。食物繊維は植物
繊維成分(穀類、野菜、果物等の繊維成分)の他ポリデ
キストロースのような合成のものまで多種多様である。
前者はセルロース、ヘミセルロース、リグニン等の水不
溶性繊維が主であり種々の食品素材としての用途が有
り、後者は水可溶性多糖類であり主に飲料等として用い
られている。
ところで、水不溶性の植物繊維から水可溶性の多糖類
を製造する方法は、例えば、強アルカリ(NaOH溶液等)
を用いて分解する方法もあるが、ほとんどが単糖類まで
分解されてしまい高収率で水可溶性の多糖類を得ること
は困難である。
(解決しようとする問題点) 水不溶性繊維である植物繊維を水可溶化できれば用途
が広がる等産業上の利用分野も広がる。
そこで、本発明者等は水不溶性の植物繊維を水可溶化
することを目的とする研究を行った。しかし、植物繊維
は繊維質が蛋白質等と複雑に絡み合って分解が困難であ
り容易には水可溶化しない問題、又、過酷な分解を行う
と単糖にまで分解されてしまい目的とする水可溶性の多
糖類の収率が下がる等の問題に遭遇した。
本発明者等は前記問題を解決して不溶性の植物繊維か
ら効率よく水可溶性の多糖類を得るべく、大豆から豆腐
を製造したり、脱脂大豆から大豆蛋白を抽出したりした
後に得られるオカラを植物繊維原料として、これから水
溶性多糖類を効率よく得る研究を行った。
研究の過程で、繊維に絡みついた蛋白質を除去すべく
種々の酵素分解を試みたが効率よく蛋白質を除去するこ
とができなかった。
又、セルラーゼ分解を試みたが蛋白質と絡み合った繊
維を効率よく分解することができなかった。
そこで、オカラを種々の手段で微細化した後蛋白分解
し繊維分解したところ、植物繊維の微細化の形態や程度
によっては効率よく水溶性多糖類が得られる知見を得
た。又、この方法がオカラ以外の植物繊維にも応用でき
る知見を得て本発明を完成するに到った。
(問題を解決する為の手段) 本発明は水不溶性植物繊維を微細化する工程、繊維に
含まれる蛋白質を分解する工程、繊維を分解する工程及
び水溶性多糖類を分画する工程を含む水溶性多糖類の製
造法である。
本発明で、水不溶性植物繊維は大豆等の豆類の水不溶
性成分(オカラ等)、米糠、ふすま等の穀類の水不溶性
成分、芋類、野菜類、果物等植物由来の水不溶性成分等
を用いることができる。なかでもオカラは安定して入手
が出来好ましい。
又、オカラ等のように植物繊維原料が皮やヘソ等を含
む場合、目的の水溶性多糖類を効率よく得るには本発明
の水不溶性植物繊維は皮やへそ等を除いた植物細胞壁が
好ましい。へそや皮が混在すると色調が白くなくなった
り、風味が悪くなる等するからである。
本発明は水不溶性植物繊維を、後の蛋白分解、繊維分
解の工程が効率よく行われるように、先ず微細化する。
この微細化は水系下に行うことが好ましい水不溶性植
物繊維の水への分散は、その種類、微細化手段、pH等に
よりその濃度は若干異なるが、流動性を有する濃度であ
ればよい。例えば、水不溶性植物繊維がオカラの場合
で、微細化の手段がホモゲナイザーの場合、その濃度は
固形分として1〜20%、好ましくは3〜10%が適当であ
る。
微細化の程度は、コールターカウンター(COULTER EL
ECTRONICS INC社製)による平均粒度が35μ以下、好ま
しくは25μ以下となるまで微細化することが適当であ
る。
微細化の手段は前記の粒度になるまで微細化できる手
段であればいずれも利用できるが、好ましくは剪断力に
よる微細化手段が適当である。例えば、ホモゲナイザー
を用いリサイクル等して2回以上均質化すると、後の蛋
白分解、繊維分解が効率よく行われ適当である。ボール
ミル等による微細化と異なりホモゲナイザーを用いた2
回以上の均質化による微細化は剪断力の作用により、蛋
白質等が絡みついた繊維の束を裂く効果に優れ、この効
果により、後に蛋白分解や繊維分解がされやすくなって
目的の水溶性多糖類を効率よく得ることができるものと
推察される。蛋白等と絡みあった繊維はなかなか微細化
が困難であり、たとえ繊維の縦方向に微細化されても繊
維の束がほぐれないかぎり、蛋白質と繊維質がお互いに
防御しあって後の蛋白分解や繊維分解を妨げるからであ
る。しかし、剪断力により横方向に繊維の束を裂いてや
れば、繊維の束がほぐれる為等の蛋白分解や繊維分解が
容易に行われ目的の水溶性多糖類を効率よく得ることが
できるものである。
剪断力による微細化の手段がホモゲナイザー処理の場
合、ホモゲナイザー処理圧力は通常100kg/cm2以上、好
ましくは150kg/cm2以上が適当であり、1000kg/cm2以上
の超高圧も可能である。ホモゲナイザー処理圧力や水不
溶性植物繊維の種類によってはホモゲナイザー処理が1
回でもある程度の繊維の束をほぐす効果があるが、繊維
の束を裂くようにほぐすにはホモゲナイザー処理を繰り
返すことが好ましい。繰り返し水不溶性植物繊維に剪断
力を作用させることは新規な技術であり、この処理によ
り細かく裂かれたように微細化した繊維は、次の蛋白質
分解、繊維質分解を容易に受け水溶性多糖類に変化する
効果に優れる。
次に、微細化された繊維に含まれる蛋白質を分解す
る。
繊維の束に絡みついていた蛋白質を分解することによ
り繊維をよりほぐし状態にし後の繊維分解を容易にする
効果がある。
蛋白質を分解する手段は酵素分解が適当でありカビ、
バクテリア等の微生物由来、動物由来、植物由来等のプ
ロテアーゼ等任意の酵素を用いることができる。
これらの講師は、エンド型、エキソ型のいずれであっ
てもよいが、エンド型もしくはエンド型とエキソ型の組
み合わせが好ましい。
又、これらの講師は酸性プロテアーゼ、中性プロテア
ーゼ、アルカリプロテアーのいずれであってもよいが、
好ましくは中性域で作用させることが適当である。酸性
域やアルカリ域で作用させると、多くの場合、後に中和
工程を必要とし、増加した塩分の脱塩を必要とする。た
だ、次の繊維を分解する工程が酸分解である場合には、
塩の生成を可及的抑える為に酸性域で作用させることが
適当であり、同様にアルカリ分解であれば、アルカリ域
で作用させることが適当である。
蛋白分解の程度は蛋白除去率が通常約60%以上好まし
くは70%以上となるように可及的高く分解することが、
次の繊維分解を容易にし適当である。ここに、蛋白除去
率とは水不溶性植物繊維に含まれる蛋白質含量をAと
し、該繊維を蛋白分解し水溶性画分を除去した後の繊維
に含まれる蛋白質をBとすると、〔(A−B)÷A〕×
100(%)とした値である。
蛋白分解した水不溶性植物繊維から分解された蛋白質
や繊維から離脱した蛋白質を一旦除去するほうが好まし
いが、後に脱塩工程がある場合はそこで分解された蛋白
質を除去できるので、そのまま次の繊維を分解する工程
に処することもできる。
蛋白分解した繊維は次に繊維分解するが、それに先立
って蛋白質を除去しておくほうが繊維分解を効率よく行
うことができる。ただし、後に脱塩工程がある場にはこ
こで分解した蛋白質の除去は可能である。
繊維の分解は酸分解、アルカリ分解、セルラー
ゼ等の酵素による分解もしくはこれらの組み合わせによ
って行うことができる。このうち、中性域で繊維分解で
きる酵素分解が、後に脱塩工程を必要としない点では最
も好ましい。
の酸分解は後記実施例5に示すようにpH、時間、温
度等により繊維の分解程度は異なる。pHが低いほど、時
間が長いほど、温度が高いほど繊維の分解度合いは大き
い。オカラの場合について具体的に説明する。pHは時間
が長く、温度が高いほど比較的高いpHでも繊維分解が可
能であり、通常3未満、好ましくは2以下が適当であ
る。
生産性を考慮すると、pHが低すぎるほど後に中和の為
のアルカリを多く必要とし、塩が多く生成するので脱塩
工程が不可欠になる。
時間はpHが低く、温度が高いほど短時間でよく、通常
30分以上が適当である。
温度はpHが低く、時間が長ければ低温でよく、pHが高
く、時間が短かければ高温を必要とする。任意の温度が
可能であり、実用的には室温以上が適当である。ただ
し、pHが低い場合あまり高温で処理すると単糖の生成が
多くなるので注意を要する。
のアルカリ分解もpH、時間、温度等により繊維の分
解程度は異なる。pHが高いほど、時間が長いほど、温度
が高いほど繊維の分解度合いは大きい。オカラの場合に
ついて具体的に説明する。
pHは時間が長く、温度が高いほど比較的低いpHでも繊
維分解が可能であり、通常11以上、好ましくは12以上が
適当である。生産性を考慮するとpHが高すぎると後に中
和の為の酸を多く必要とし、塩が多く生成するので脱塩
工程が不可欠になる。
時間はpHが高く、温度が高いほど短時間でよく、通常
30分以上が適当である。
温度はpHが高く、時間が長ければ低温でよく、pHが高
く、時間が短かければ高温を必要とする。任意の温度が
可能であり、実用的には室温以上が適当である。
の酵素による繊維の分解は用いる繊維分解酵素の作
用pH域、作用温度域で行うことができる。E/S比が高い
ほど、基質濃度が低いほど効率よく繊維を分解すること
ができる。中性域で作用させるほうが後の中和工程を必
要とせず、従って塩の生成もないので、後に脱塩工程が
必要でなく好ましい。
繊維分解酵素は、ヘミセルラーゼ、セルラーゼ、マセ
ラーゼ等の公知のものを1種もしくは2種以上用いるこ
とができ、その起源はカビ、バクテリア等の微生物由来
のもの、動植物由来のものを問わない。
以上の手段により繊維を分解する程度は、(分解した
後に水可溶性になった糖類)÷(分解する前の繊維の糖
類)×100(%)=可溶化率とすると、可溶化率が40%
以上、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上が
適当である。
又、分解が進み過ぎて単糖まで分解されたのでは目的
とする多糖類とは言えないので、以上の繊維分解工程に
より生成する還元糖の量を極力抑えるほうが、目的の水
溶性多糖類を高収率で得ることができ、又、単糖類を除
去する工程も必要としないので好ましい。通常、繊維分
解前の繊維に対する繊維分解後に生成する還元糖の割合
は少ない程後に還元糖を除く工程が不要であるので好ま
しく、通常20%以下、好ましくは10%以下、より好まし
くは5%以下が適当である。
以上のようにして繊維分解されて水可溶化した水溶性
多糖類と繊維分解が充分でない等の理由により水不溶性
の繊維等とを分画することができる。
分画の手段は遠心分離、濾過等、水溶性のものと不溶
性のものとを分離できる手段であれば公知のものを利用
することができる。
以上のようにして得られる水溶性多糖類はそのまま飲
料、その他の食品等に用いることができる他、濃縮した
り乾燥したりして飲料、食品素材等種々の用途に用いる
ことができる。
又、前記工程において塩の生成が多いものは脱塩する
必要がある。
脱塩手段はUF、RO等の膜濾過、エチルアルコール、ア
セトン等の極性有機溶剤を用いて沈澱分画する手段等公
知の脱塩手段を用いることができる。
脱塩処理した水溶性多糖類は前述のように、そのま
ま、濃縮、乾燥等して種々の用途に用いることができ
る。
以上の工程により得られる水溶性多糖類は、もとの
水不溶性繊維のもつ嫌な風味がなく、もとの水不溶性
繊維のもつザラツキ等の嫌な食感がなく、機能性食品
として飲料や各種食品素材に用いることができる等もと
の水不溶性繊維に比べ応用範囲の広がったものである。
(実施例) 以下実施例により本発明の実施態様を説明する。
実施例1 分離大豆蛋白製造工程で得られる生オカラ(水分約85
重量%、固形分中の粗蛋白約20重量%、固形分中の総繊
維約65重量%)に加水して、乾燥固形分濃度約5重量%
に調整し、ホモゲナイザー(MANTON−GAULIN(株)製
「Sub−Micron−disperser」)を用いて、200kg/cm2
で2回均質化した。
次に等重量の水を加え撹拌し、E/S比が1/100となるよ
うにAspergillus Oryzae由来のプロテアーゼ(力価240p
u/mg)を加え、50℃で3時間蛋白分解を行った。但し、
1puは萩原−Anson法に準じて測定した値である。
ついで、遠心分離(8000RPM×30分)して可溶化した
蛋白を除去し、沈澱画分に加水して固形分濃度を約4%
に調整した。
次に、36%の塩酸を加えpHを1に調整し、50℃で6時
間繊維分解を行った。
次に、10%のNaOHを用いて中和(pH7.0)し、遠心分
離(8000RPM×30分)して上澄(水溶性多糖類画分)を
得、最終エタノール濃度が80%となるように99%エタノ
ールを加え、沈澱画分(脱塩された水溶性多糖類画分)
を得、熱風乾燥して水溶性多糖類粉末を得た。
収率はオカラ乾燥物100重量部に対し38重量部であっ
た。
5%の水溶液を調製し、飲んでみると、もとのオカラ
の大豆臭もザラツキもなく喉通りの良い癖のないもので
あった。
比較例1 ホモゲナイザーを用いて均質化する工程を除いて実施
例1と同様に処理して水溶性多糖類粉末を得た。
収率はオカラ乾燥物100重量部に対し18重量部であっ
た。
実施例2 ホモゲナイザーを用いて均質化を1回行っただけで、
後は実施例1と同様に処理して水溶性多糖類粉末を得
た。
収率はオカラ乾燥物100重量部に対し25重量部であっ
た。
実施例3 塩酸の代わりに30%のNaOHを用いてpHを13として80℃
で繊維分解した他は実施例1と同様にして水溶性多糖類
粉末を得た。
収率はオカラ乾燥物100重量部に対し35重量部であっ
た。
実施例4 実施例1と同様にして蛋白分解してある程度除蛋白し
たオカラ溶液に1Nの塩酸を加えてpH4.5に調製し、Polyp
urus tolipifevase由来のセルラーゼ(力価25U/MG、協
和醗酵(株)製)をE/S比率1/100となるように加え、40
℃で10時間繊維分解した。1NのNaOHを用いて中和(pH7.
0)後90℃で10分間加熱して酵素失活させ、実施例1と
同様に遠心分離、エタノール分画、乾燥して水溶性多糖
類粉末を得た。
収率はオカラ乾燥物100重量部に対し27重量部であっ
た。
比較例2 プロテアーゼを用いて蛋白分解する工程を除く他の工
程は実施例1と同様にして水溶性多糖類粉末を得た。
収率はオカラ乾燥物100重量部に対し14重量部であっ
た。
実施例5 実施例1と同様にして、分離大豆蛋白製造工程で得ら
れる生オカラをホモゲナイザーを用いて均質化し、プロ
テアーゼを用いて除蛋白して得た除蛋白オカラ(乾燥固
形分の粗蛋白3.9%、総繊維92%)を用いて、オカラ濃
度1重量%の懸濁液液を以下の表−1の条件で塩酸分解
により繊維を分解し、pH8のリン酸緩衝液で分解を停止
し、遠心分離(12000RPM×10分)して上澄(水溶性多糖
類画分)を得、全糖及び還元糖を測定した。
除蛋白オカラ中の総繊維に対する水溶性多糖類の全
糖、生成した還元糖の割合を同表−1に示す。
尚、粗蛋白はケルダール法、総繊維はAOAC−prosky
法、全糖はフェノール硫酸法、還元糖はソモギー・ネル
ソン法により求めた。
温度が低く(40℃以下)pHが2以下であると水溶性多
糖類の生成が低く好ましくない。又、pHが低く(0.5以
下)温度が高く(80℃以上)時間が長い(4時間)と還
元糖の生成が増え、そのままでは水溶性多糖類としては
不通であり、後にエタノール沈澱等により還元糖と水溶
性多糖類とを分離する工程が不可欠となるのであまり好
ましくない。又、pHが高い(3以上)と温度を高く(80
℃)しても充分な繊維分解ができず好ましくない。
(分解した後に水可溶性になった糖類=全糖)÷(分
解する前の繊維の糖類=除蛋白したオカラ中の総繊維)
×100(%)=可溶化率とすると、化溶化率を40%以
上、還元糖の生成を20%以内にすると目的の水溶性多糖
類を効率よく得ることができた。
実験例1 実施例に用いたオカラ(Aとする)、実施例1と同様
にしてホモゲナイザー処理を2回施したオカラ(Bとす
る)、実施例2と同様にしてホモゲナイザー処理を1回
しか施さないオカラ(Cとする)を2.5%の食塩水に懸
濁液し、コールターカウンターTAT II型(COULTER ELEC
TRONICS INC社製)を用いて平均粒度を測定した。
結果は表−2の通りであった。
ホモゲナイザー処理をしないと60μ以上であるが、1
回ホモゲナイザー処理すると30μ程度になり、2回処理
すると30μ以下になることがわかった。
更に、実施例1と同様にしてホモゲナイザー処理を繰
り返して粒度の変化をみた。表−3にホモゲナイザー処
理の回数と粒度を示す。
顕微鏡で観察すると、ホモゲナイザー処理回数が増加
するほど、オカラ繊維の束が裂かれてほぐれたような構
造になっていることわかった。
実施例7 脱脂小麦ふすまを60メッシュの篩を通したもの(水分
6.7%、粗蛋白17.6%、総繊維約52%)1部に水9部を
加え、混合・撹拌し、ホモゲナイザー処理を2回施し、
等等量の水を加え、pHを6.5に調整し、E/S比が1/100と
なるようにAspergillus oryzae由来のプロテアーゼ(力
価160pu/mg)を加え、50℃で2時間蛋白分解した。
ついで、Penicillium funiculosum由来のセルラーゼ
(力価8μ/mg、シグマ社製)をE/S比2/100となるよう
に加え、40℃で4時間繊維分解した。90℃で10分間加熱
して酵素失活し、実施例1と同様に遠心分離、エタノー
ル分画、乾燥して水溶性多糖類を原料に対し16%の収率
で得た。
比較例3 ホモゲナイザー処理しなかった以外は実施例7と同様
にして水溶性多糖類を得た。原料に対する収率は7%で
あった。
(効果) 以上のように、本発明により、水不溶性植物繊維から
風味、食感(喉通り等)に優れた水溶性多糖類を効率よ
く製造することが可能になったものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水不溶性植物繊維を微細化する工程、繊維
    に含まれる蛋白質を分解する工程、繊維を分解する工程
    及び水溶性多糖類を分画する工程を含む水溶性多糖類の
    製造法において、水不溶性植物繊維を平均粒度が35μ以
    下となるまで剪断力を作用させて微細化することを特徴
    とする水溶性多糖類の製造法。
  2. 【請求項2】水不溶性植物繊維を微細化する態様が水系
    下に剪断力を2回以上作用させる請求項1記載の製造
    法。
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