JP2583232Y2 - 表示板 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、たとえば車輌用計器箱
内に配設される表示板や一般装飾用に展示される表示板
の印刷表示面保護のためのオーバーコートを施した表示
板に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】たとえば、車輌の計器箱内に配置され、
背後に配設されるランプ光源の点灯により表示項目を表
示するための表示板、あるいは日用品の一部に貼着され
るシート状装飾用表示板は、樹脂材料からなる基板の一
面に表示内容を色や形あるいは記号等で識別させる識別
表示部が印刷により形成されており、一般にはこうした
表示板の印刷表示面を外部からのゴミ等から保護するた
めのオーバーコートが施されている。

【０００３】しかるに、このようなオーバーコートは印
刷により硬度の高い透明インキで形成されるため、ベー
ス基材となる樹脂基板に表示部印刷してさらに一面全域
にオーバーコートを施して後プレス加工による切断で１
枚１枚の表示板を作成することで印刷マスクの簡素化を
計る等している。

【０００４】従って、表示板にはその全面にオーバーコ
ートが施されることとなり、特に表示面の外部からのひ
っかき傷等を防止するためにさらにその表面を透明保護
シートで覆う場合、印刷による表面の粗いオーバーコー
トとの密着性が良くないため表示板の搬送途中や保護シ
ートを付けたままでの使用時に保護シートがはがれ易い
という問題を有している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】表示板のオーバーコー
トが表示面全域に施されることによる保護シートの密着
性の悪さによるはがれと、それによる表示板表面の保護
の低下、さらには保護シートの部分的はがれによる表示
板の見苦しさを生ずるという欠点がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本考案は、表示板の識別
表示部を、表示板の基板の少なくとも外周の領域が素地
として露出するように印刷形成するとともに、上記素地
部分を除く表示部領域にオーバーコートを施すことを特
徴とする。

【０００７】

【実施例】図１および図２は、本考案の１実施例を示す
もので、表示板１は車輌用計器箱内に配設される表示パ
ネルを構成し、透光性樹脂材料たとえばポリカーボネー
トからなる薄い基板２の表面に４種類の識別表示部３を
その表示内容に合わせた着色印刷にて区画形成してい
る。

【０００８】識別表示部３は表示内容を表す形態として
上部着色による区画を成す他に絵柄や文字，記号等を印
刷することもでき、あるいは着色層上に絵柄等を多層印
刷した組合せ表示を用いることもできる。

【０００９】また、各識別表示部３は複数表示項目に対
応して各々が基板２上に分離配置してもよいし、各々が
隣接して配設されるような場合もあり、さらに単一の識
別表示部３が基板２の中央部分に印刷されるような表示
形態でもよい。

【００１０】従って、基板２の素地は識別表示部２の間
でも露出すこともあるが、少なくとも基板２の外周領域
には素地が露出するように印刷する。

【００１１】その後、表示板１の印刷表面には比較的硬
度の高い透明インキによるオーバーコート４が施される
が、この場合オーバーコート４は上記識別表示部３を覆
う領域にのみ形成する。

【００１２】従って、表示板１の外周領域と各識別表示
部３の間の部分は基板２の素地が露出することとなる。
この場合、オーバーコート４は各識別表示部３間を残す
よう各々表示部３毎に分離して施しているが、４つの識
別表示部３を全て覆うような形態で形成してもよく、少
なくとも基板２の外周領域の素地部分を除くように形成
されればよい。

【００１３】このようにして構成した表示板１に、搬送
中のキズを避けるため、あるいは使用中にも常時表示部
表面を保護するための透明保護シート５が貼られること
になるが、保護シート５は表示板１の外周領域で基板２
の素地部分にも貼られるため、表面の粗いオーバーコー
ト４の印刷層とは異なり、その密着性が良好で、少なく
とも最もはがれ易い表示板１の端部においてそのはがれ
を良好に防止することができる。

【００１４】また、実施例においては各識別表示部３間
の素地部分でも密着性が良くなり、表示面全体にわたっ
ての部分的はがれも良好に防止することが可能となる。

【００１５】

【考案の効果】以上のように、本考案による表示板は識
別表示部の印刷層を保護するオーバーコートを施すに当
り、表示板のベースとなる樹脂材料から成る基板の素地
がその外周領域で露出するよう識別表示部ととものその
形成領域を限定することで、表示面をさらに保護するた
め、表示板の搬送中に貼られあるいは使用中常時貼られ
る透明保護シートの密着性を向上させることができ、保
護シートはがれによる表示面のキズ発生の防止ととも
に、保護シートの部分的はがれによる表示板の外観的見
苦しさを予防することが可能となり、きわめて商品価値
の高い表示板を提供し得るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の表示板の印刷形態を示す断面図。

【図２】本考案の表示板の斜視図。

【符号の説明】

１ 表示板 ２ 基板 ３ 識別表示部 ４ オーバーコート ５ 透明保護シート

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 樹脂材料からなる基板の少なくとも一面
   に、所望の表示内容に対応する識別表示部を着色区画も
   しくは記号等にて印刷形成するとともに、上記識別表示
   部は上記基板の素地が少なくともその外周領域で露出す
   るように配置形成して表示板を構成し、かつこの表示板
   表示面を保護するオーバーコート印刷を上記識別表示部
   を覆いかつ上記基板素地の露出する外周領域を除いて施
   したことを特徴とする表示板。