JP2582758Y2

JP2582758Y2 - 給紙装置

Info

Publication number: JP2582758Y2
Application number: JP215093U
Authority: JP
Inventors: 源太阪口
Original assignee: ミノルタ株式会社
Priority date: 1993-01-29
Filing date: 1993-01-29
Publication date: 1998-10-08
Anticipated expiration: 2008-01-29
Also published as: JPH0659347U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、給紙ローラにより給紙
されたシートを転写部に案内する搬送ガイドを有する給
紙装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】給紙装置による給紙に際しては、シート
は給紙ローラにより給紙カセット等のシート収納部より
送り出され、搬送ガイドに沿って転写部に案内される。
従来より、この搬送ガイドは、給紙されたシートを正常
に案内するように、給紙装置の各部材とは別体とされ、
給紙ローラ近傍に独立して固設されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし、上記のような
構成では、給紙ローラにより送り出されたシートを精度
良く案内するために、給紙装置の各部材に対し搬送ガイ
ドの位置精度を正確に付設しなければならない。また、
厚いシートが搬送された場合、搬送中のシートが搬送ガ
イドに強く接触し、通紙抵抗が増え、シートの突入音や
シートと搬送ガイドの摩擦音等の騒音が激しくなると共
にジャムする確率が高くなる。さらに、搬送ガイドを給
紙ローラ近傍に固設すると、給紙ローラ近傍でジャムが
発生した場合、ジャム処理を行うのが困難である等の問
題点がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】給紙ローラにより送り出
されたシートを転写部に案内する第１搬送ガイドと、該
第１搬送ガイドに対向して設けられた第２搬送ガイド
と、所定の方向に付勢される感光体シャッターを有し、
該第１搬送ガイドが給紙ローラ軸を中心に回動可能に取
り付けられるとともに、該第１搬送ガイドは該感光体シ
ャッターと当接して第２搬送ガイド方向へ付勢される。

【０００５】

【作用】本考案に係る給紙装置は、第１搬送ガイドを給
紙ローラ軸を中心に回動可能に取り付けたことにより、
第１搬送ガイドが給紙装置に対し、容易かつ正確に所定
位置に位置決めされる。また、第１搬送ガイドは回動可
能に支持されるとともに第２搬送ガイド方向に付勢され
ているため、厚いシートの案内時は、案内中のシートが
第１搬送ガイドに接触すると、前記接触の衝撃を吸収す
るように第１搬送ガイドが付勢力に抗して回動し、通紙
抵抗が低減する。さらに、搬送ガイド近傍でのジャム発
生時は、第１搬送ガイドを回動して通紙経路を開放する
ことにより、ジャム紙を容易に取り除くことができる。

【０００６】

【実施例】以下、本考案を図面に示す実施例に基づい
て、詳細に説明する。図１は、本考案の給紙装置が組み
込まれたプリンタの正断面図である。図１に示したプリ
ンタは、レーザビームＡによって画像を感光体ドラム１
上に書き込み、書き込まれた潜像をトナー像としてシー
ト上に転写する小型のレーザビームプリンタである。ボ
ックス状の本体フレーム２内には、シート収納部３、レ
ーザ光学系ユニット４、作像カートリッジ５、定着装置
６等が収容されており、オペレータによる操作部（図示
せず）が、本体フレーム２の図中左側表面に設けられて
いる。まず、作像カートリッジ５について述べると、そ
のハウジング７内には、感光体ドラム１の周囲に、帯電
ブラシ８、現像装置９、転写ローラ１０、クリーニング
ブレード１１等が配されている。感光体ドラム１は、反
時計回り方向（矢印方向）に回転駆動され、その表面
が、まず、帯電ブラシ８により所定の電位に帯電され、
次に、ハウジング７に形成されたスリット１２から入射
されるレーザビームＡによって、静電潜像が形成され
る。そして、この静電潜像が現像装置９の現像スリーブ
１３との接触位置を通過することにより、トナーにて現
像されトナー像となる。なお、レーザビームＡはレーザ
光学系ユニット４より発射され、このレーザ光学系ユニ
ット４は、レーザビームＡの走査光学系のユニットとし
て構成されており、画像信号に基づきレーザビームＡを
発射する。

【０００７】一方、シート収納部３のトレイ１４上に
は、例えば５０枚程度のシートが積み重ねて収納されて
いる。そして、このシート収納部３のトレイ１４上から
１枚のシートが、後述する給紙装置１５により、図面上
右斜め上方に給紙され、前述の作像カートリッジ５のハ
ウジング７に形成されたシートガイド用のスリット１６
を介し、感光体ドラム１と転写ローラ１０のニップ部間
へと搬送される。そして、前記ニップ部間に搬送された
シートには前述したトナー像が転写され、ハウジング７
のシートガイド用のスリット１７から熱定着装置６に送
り込まれて熱定着処理が施される。それから、排出ロー
ラ１８を介し、本体フレーム２の上面へフェースダウン
で、又は、若干傾斜して立設されたトレイ１９にフェー
スアップで排出される。尚、本体フレーム２の上面また
はトレイ１９へのシート排出の切換えは切換爪２０によ
って切換え可能である。ここで、図中２１、２２は各々
の排出口手前に設けられている排出ローラである。

【０００８】なお、前述の転写後において、感光体ドラ
ム１は、更に反時計回り方向へ回転駆動され続け、表面
に残留していたトナーが、クリーニングブレード１１に
て掻き取られて、ハウジング７内の廃棄トナー室２３に
回収される。

【０００９】ここで、給紙装置１５について、図２及び
図３の断面図を用いて詳述する。図２は給紙装置１５の
搬送前ガイド４０を閉じた状態、即ち、給紙装置１５が
作動可能な状態を示した図であり、図３は作像カートリ
ッジ５が押し出されて、搬送前ガイド４０を開けた状態
を示した図である。

【００１０】図２に示すように、給紙装置１５には、給
紙ローラ２４（破線）がトレイ１４の給紙方向先端部と
対向した位置に設けられている。トレイ１４の給紙方向
先端部は上下に移動可能な構成であり、トレイ１４の給
紙方向先端部が略水平状態に持ち上げられると、トレイ
１４上に積み重ねて収納されたシートが、給紙ローラ２
４に圧接されて、そのシートの最上位のものを送り出す
構成である。さらに、給紙装置１５には、給紙ローラ２
４の回動の中心となる給紙ローラ軸２５と、給紙ローラ
軸２５に対し同軸に配され回転自在な搬送コロ２６（一
点鎖線）と、給紙ローラ２４により送り出されたシート
を搬送コロ２６との間で挟んで回転駆動する搬送ローラ
２７と、この搬送ローラ２７の軸２８とを有する。さら
に、搬送ローラ軸２８に揺動可能に保持されると共に給
紙ローラ２４に圧接可能なさばき部材２９を備えたさば
き台３０とを有する。

【００１１】これらについて詳述すると、給紙ローラ２
４は給紙ローラ軸２５に固定されており、給紙ローラ軸
２５を介し回転駆動される。一方、搬送コロ２６は、給
紙ローラ２４の外側で、給紙ローラ２４と同軸に配され
ると共に給紙ローラ軸２５に対しフリーに回転自在に取
り付けられている。そして、搬送コロ２６は搬送ローラ
２７に圧接されており、回転駆動される搬送ローラ２７
に従動して回転し、搬送コロ２６と搬送ローラ２７の間
に、シートを挟み込んで搬送する。尚、搬送コロ２６は
搬送ローラ２７により従動して回転するが、搬送コロ２
６はトレイ１４上のシートと接触してもシートを送り出
さない。搬送ローラ２７は搬送ローラ軸２８に固定さ
れ、搬送ローラ軸２８がその駆動機構（図示せず）によ
り回転駆動される。搬送ローラ軸２８は、本体フレーム
２から立設されたフレームにより、両端を回転可能であ
ると共に、搬送コロ２６に向け移動可能に保持されてい
る。そして、この搬送ローラ軸２８には、下方から押上
げ台３１が当接しており、この押上げ台３１は、取付部
等を介し本体フレーム２との間に介在しているスプリン
グ等の付勢手段（図示せず）により、上方に付勢されて
いる。従って、付勢手段により、搬送ローラ２７が搬送
コロ２６に圧接されている。

【００１２】さばき台３０は、搬送ローラ軸２８の中央
に対し一端が揺動可能に支持されると共に、他端が搬送
ローラ軸２８よりも給紙方向上流側に配され、かつ取付
部等を介し本体フレーム２との間に介在されたスプリン
グ等の付勢手段（図示せず）により、給紙ローラ２４に
向け付勢されている。そして、このさばき台３０におい
て、給紙ローラ２４の対向面にはさばき部材２９が、接
着により固定されている。さばき部材２９は、ゴム等の
摩擦材で板状をなす、さばきパッド等よりなり、さばき
台３０を介し、搬送ローラ２７に揺動可能に保持される
と共に、搬送ローラ２７より給紙方向上流側の直前に配
され、給紙ローラ２４に対し圧接可能となっている。さ
ばき部材２９は、給紙開始時において、トレイ１４の給
紙方向先端部が略水平状態に持ち上げられてシートに給
紙ローラ２４が圧接されている状態では、シートを介し
給紙ローラ２４に圧接され、シートの重送を防止するも
のである。

【００１３】給紙方向下流側には、シートの搬送前ガイ
ド４０、搬送後ガイド４１が設けられており、搬送前ガ
イド４０は給紙ローラ軸２５を中心に回動可能に取り付
けられている。また、給紙ローラ２４の給紙方向上流側
のプリンタヘッドの先端部には、搬送前ガイド４０を時
計回り方向に付勢する戻しばね５０が付設されている。
この戻しばね５０により搬送前ガイド４０は時計回り方
向に回動するが、搬送前ガイド４０の先端部は、搬送後
ガイド４１に設けられた押し当て部４２（斜線部）に接
触して回動範囲が規制されている。この押し当て部４２
は、搬送前ガイド４０の両端に対向する位置に設けてあ
り、搬送前ガイド４０と搬送後ガイド４１の間に、シー
トが通過可能な隙間を確保する。尚、図中において、４
３は搬送後ガイド４１側に設けられたシートの通過状態
を検出するためのアクチュエータである。

【００１４】図２に示すように、給紙装置１５に対向す
る位置には、作像カートリッジ５のハウジング７が設け
られているが、ハウジング７の右下方には、搬送前ガイ
ド４０の先端部に対応する位置に、軸６１を中心として
開閉可能な感光体シャッター６０が設けられている。こ
の感光体シャッター６０は、作像カートリッジ５がプリ
ンタにセットされる前は、図２の破線部の位置にあり、
感光体１を外光から保護するとともに、作像カートリッ
ジ５がプリンタにセットされた時には、実線の位置まで
開き、感光体１を作像カートリッジ５の外面に露出す
る。軸６１には、感光体シャッター６０を閉じるための
図示しないばねが設けられており、このばねは感光体シ
ャッター６０を反時計回り方向に付勢する力を備えてい
る。即ち、ばねが感光体シャッター６０を反時計回り方
向に付勢することにより、感光体シャッター６０の先端
部と搬送前ガイド４０の先端部が当接し、搬送前ガイド
４０の両端を搬送後ガイド４１に設けられた押し当て部
４２に接触した状態で位置決めがなされる構成である。

【００１５】尚、この時、感光体シャッター６０は、当
接位置から軸６１に設けられたばね５０の付勢力に対抗
して、搬送前ガイド４０が反時計回り方向に多少移動可
能な構成である。特に、厚いシートが給紙される場合、
上記の移動動作が現れるが、この動作については、後述
する。

【００１６】次に、本考案の給紙装置１５の動作につい
て説明する。まず、給紙装置１５では、トレイ１４の給
紙方向先端部に積み重ねて収納されたシートに、反時計
方向に回転駆動する給紙ローラ２４が圧接され、最上位
の１枚目のシートが送り出される。送り出されたシート
は、回転駆動する搬送ローラ２７と回転自在な搬送コロ
２６間に挟み込まれて、搬送前ガイド４０及び搬送後ガ
イド４１の間に案内され、作像カートリッジ５内の転写
部に給紙される。その際、最上位の１枚目のシートに、
２枚目以降のシートがつられて送り出されようとした場
合は、給紙ローラ２４とさばき部材２９間にて、２枚目
以降のシートの送り出しは阻止される。

【００１７】次に、シート搬送中に給紙装置１５でジャ
ムが発生した場合の処理について説明する。搬送前ガイ
ド４０及び搬送後ガイド４１の間でジャムが発生する
と、まず、作像カートリッジ５がプリンタ本体の上方に
押し出されて、給紙装置１５周辺に隙間を作る。する
と、感光体シャッター６０の先端部で押圧して位置決め
されていた搬送前ガイド４０は、給紙ローラ軸２５を中
心に回動可能となる。この時、搬送前ガイド４０には、
プリンタヘッド先端部に設けられている戻しばね５０の
時計回り方向への付勢力が存在しているが、操作者がこ
の付勢力に対抗して、搬送前ガイド４０を反時計回り方
向に回動すると、搬送前ガイド４０と搬送後ガイド４１
の間が広がり、搬送前ガイド４０と搬送後ガイド４１が
離隔する。即ち、搬送ガイド内で発生したジャム紙を簡
単に取り除くことができる。ジャム紙を取り除くと、戻
しばね５０の付勢力により、搬送前ガイド４０が時計回
り方向に回動し、搬送路を形成する状態に戻る。その
後、作像カートリッジ５をプリンタ本体にセットする
と、ハウジング７に設けられている感光体シャッター６
０の先端部が搬送前ガイド４０の先端部を押し当て部４
２に押圧して位置決めがなされる。

【００１８】上記のように、感光体シャッター６０は軸
６１に設けられたばねにより、反時計回り方向に付勢さ
れているが、搬送前ガイド４０と搬送後ガイド４１の間
の通紙部分を厚いシートが通る場合、厚いシートによ
り、前記ばねの付勢力に対抗して、感光体シャッター６
０を時計回り方向に回動し、搬送前ガイド４０を反時計
回り方向に回動することができる、即ち、搬送前ガイド
４０と搬送後ガイド４１の間を広げて離隔するため、通
紙抵抗が低減する。従って、搬送前ガイド４０が回動す
ることにより、シート突入時やシート搬送中の衝撃を吸
収することができる。また、シート突入時やシートと搬
送ガイドの摩擦音等の騒音が低減すると共に搬送ガイド
内でのジャムが発生する確率が低くなる。

【００１９】尚、本考案において、搬送前ガイド４０
は、本体フレーム２から立設されたフレームに保持され
ている給紙ローラ軸２５に回動可能に取り付けられてい
るため、給紙ローラ２４に対する取り付け位置精度が向
上するだけでなく、本体フレーム２に対する位置決め精
度の向上も図れる。

【００２０】

【考案の効果】第１搬送ガイドを給紙ローラ軸を中心に
回動可能に取り付けたことにより、第１搬送ガイドが給
紙装置に対し、容易かつ正確に所定位置に位置決めさ
れ、シートの給紙精度が上がる。また、厚いシートの案
内時は、案内中のシートが第１搬送ガイドに接触する
と、該接触の衝撃を吸収するように第１搬送ガイドは感
光体シャッターによる付勢力に抗して回動し、通紙抵抗
が軽減され、厚いシートの案内時であってもシートとガ
イドの摩擦音による騒音を低減できるとともに、厚いシ
ートのジャムの発生を低減できるという効果がある。さ
らに感光体シャッターがもともと持っている付勢力を利
用して、第１搬送ガイドが第２搬送ガイド方向へ付勢さ
れるので、第１搬送ガイドに付勢力を与えるにあたって
新たな付勢手段を設ける必要がなく、装置を小型化でき
るとともに、装置のコストを低減することができる。ま
た、本考案では第１搬送ガイドが給紙ローラ軸を中心に
回動することで、搬送路を容易に開放することができま
す。これにより、シートがジャムした場合には容易にジ
ャム紙の除去作業ができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】給紙装置が組み込まれたプリンタの正断面図で
ある。

【図２】給紙装置の搬送前ガイドが閉じた状態を示した
図である。

【図３】給紙装置の搬送前ガイドが開いた状態を示した
図である。

【符号の説明】

１５給紙装置２４給紙ローラ２５給紙ローラ軸２７搬送ローラ４０搬送前ガイド

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】積み重ねて収納されたシートを給紙する
給紙装置において、該シートに圧接可能で回転駆動により該シートを送り出
す給紙ローラと、該給紙ローラの回転軸に設けられた給紙ローラ軸と、該給紙ローラにより送り出されたシートを転写部に案内
する第１搬送ガイドと、該第１搬送ガイドに対向して設
けられた第２搬送ガイドと、所定の方向に付勢される感光体シャッターを有し、該第１搬送ガイドが該給紙ローラ軸を中心に回動可能に
取り付けられるとともに、該第１搬送ガイドは該感光体
シャッターと当接して第２搬送ガイド方向へ付勢される
ことを特徴とする給紙装置。