JP2582440B2 - 結晶製造装置 - Google Patents

結晶製造装置

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JP2582440B2
JP2582440B2 JP1206887A JP20688789A JP2582440B2 JP 2582440 B2 JP2582440 B2 JP 2582440B2 JP 1206887 A JP1206887 A JP 1206887A JP 20688789 A JP20688789 A JP 20688789A JP 2582440 B2 JP2582440 B2 JP 2582440B2
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靖司 舞田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、宇宙環境等において有機結晶等の結晶を製
造する装置に関する。
〔従来の技術〕
第3図に従来の有機結晶製作装置の代表的な形式を示
す。同図(a)に示すものは、塩析法によるものであ
り、小型の密閉容器01に、一端がノズル020となってい
るシリンダ09Aおよびピストン011よりなるシリンジ(注
射器)09が取付けられている。容器01内には、初めに
塩、たとえばNaClの希釈水溶液が充填されていて、シリ
ンダ09A内には試料溶液たとえば酵素の水溶液が充填さ
れている。
温度などの所要条件が静定したのち、ピストン011を
低速度で駆動すると、ノズル020の先端から試料溶液が
押し出され図示するように容器01内のノズル020の先端
に液滴05が形成される。この液滴がノズル020に付着し
た状態でピストン011を停止し、放置する。その後は、
塩析作用によって液滴内の溶質濃度が徐々に増し、飽和
濃度に達すれば結晶化が始まる。この液滴は容器01の壁
に触れてないため、多結晶化し難く、単結晶を得ること
ができる。この単結晶の分子間構造をX線回析などによ
り解析することにより有益なデータが得られることにな
る。
次に第3図(b)に示す場合は、濃縮法であり、密閉
容器01内にはガス(空気など)および吸湿剤02が装填さ
れる。液滴05は、上記塩析法におけると同様に形成さ
れ、その後水分が吸湿剤02に徐々に移行するため、上記
塩析法の場合と同様に結晶化が進み、単結晶が得られ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の技術によれば、形成される液滴の径は3〜
5mm程度である。この大きさでは分子構造解析のサンプ
ルとしては不足であり、より大径の10〜20mm級のものが
望ましい。
大径のものができないのは、液滴がノズル先端から落
下するためであり、これを何らかの補助手段を使うなど
により、大径液滴を安定して形成させることが課題であ
る。
また、大型の単結晶が得られるとしても、結晶欠陥の
多いものであっては、分子構造解明のためには不充分で
あり、したがって、欠陥の少い良質の単結晶を得る必要
があるという課題がある。
本発明は、この課題を解決することができる結晶製造
装置を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の結晶製造装置は、 (1) シリンダとシリンダ内に収容されたピストンと
シリンダに連接され密閉容器内に反重力方向に向って開
口するノズルとを備え試料液滴を密閉容器内に形成する
シリンジ、及び試料液滴に対して反重力方向に音波を加
える音響発信器を備えた。
(2) また、シリンダとシリンダ内に収容されたピス
トンとシリンダに連接され密閉容器内に開口するノズル
とを備え試料液滴を密閉容器内に形成するシリンジ、液
滴の前記シリンジのノズルの反対側の先端を支持するサ
ポートヘッド、及び同サポートヘッドを冷却する冷却器
を備えた。
〔作用〕
上記(1)の本発明においては、密閉容器内のシリン
ジのノズル先端に反重力方向(上方)へ向って形成され
る液滴は、通常重力(地球引力)のために下ぶくれの球
形になろうとし、又は形が崩れて落下するので、重力に
抗して反重力方向に音圧を加えることにより、通常より
は大径の液滴を形成・保持することが可能となる。また
この液滴に音圧が加わり液滴表面が微振動するため、液
滴全体が完全に飽和濃度に至ってから又は多少過飽和状
態に至ってから結晶が初生することになり、単結晶が得
られ易い条件になる。
上記(2)の本発明においては、密閉容器内のシリン
ジのノズル先端に形成される液滴の上にノズルの反対側
の先端をサポートヘッドに接触させることにより、液滴
が分子力的にサポートヘッドに付着支持され、液滴が大
型化しても安定化し、また落下しにくくなる。更に、上
記サポートヘッドは冷却器によって冷却されるため、液
滴はこのサポートヘッドに接触する部分で強制的に冷却
され、この部分から結晶化が開始し、その後徐々に方向
凝固していくため、単結晶になり易く、欠陥の少い分子
構造が得られる。
また、サポートヘッドによる冷却によって、液滴のサ
ポートヘッドに接触する部分をガスに接触する他の部分
より低温にすることができ、かつ、冷却温度可変のため
の液滴内の温度勾配を適切な値に設定することができ
る。
なお、上記(2)の本発明においては、重力が作用す
る場合には、シリンジのノズルを重力方向(下方)に向
って密閉容器内に開口させ、液滴の重力方向の先端(下
端)をサポートヘッドによって支持するようにするが、
無重力又は微小重力の環境ではシリンジノズルを任意の
方向に向って密閉容器内に開口させることができる。
〔実施例〕
本発明の第一の実施例を第1図によって説明する。
第1図において、装置は取付台10、の上に鉛直に立て
られる。気密容器1は竪型円筒状のもので、下部には環
状のヘダー部7、同ヘダー部7の気密容器1側の内面に
図示するように傾斜して設けた多孔板6、及びヘダー部
7に複数個設けた音響発生器としてのスピーカドライバ
ー8が設けられている。また中央下部に液滴形成用のシ
リンダ9A、同シリンダ9Aの上部に連接されたノズル20、
及び上記シリンダ9A内を摺動するピストン11からなるシ
リンジ9が設けられ、同シリンジ9のズル20は下方から
気密容器1を上方に向って貫通してその先端が同容器1
内に開口している。また、ピストン11の下部にはリニア
駆動モータヘッド12が設けてある。上記気密容器1の上
部には吸湿剤2を収容した吸湿剤容器3及び蓋4を設け
られている。
本実施例において、気密容器1内は当初乾燥空気が充
填されており、ここにスピーカドライバー8を駆動して
上方に向う音圧場を形成する。ピストン11をリニア駆動
モータヘッド12によって低速上昇させ、ノズル20からシ
リンダ9A内の有機試料液を気密容器1内に押し出して液
滴5を作る。液滴5が所定の径に達したらリニア駆動モ
ータヘッド12を停め、液滴をそのまま保持する。液滴5
は重力により下垂しようとするが、スピーカドライバ8
による上方に向う音圧によって同液滴5が押し上げられ
るので、大径の液滴でもノズル20の先端に保持すること
ができる。試料中の水分は徐々に蒸発して吸湿剤2へ移
動する。やがて液滴5の一部では飽和濃度に達するが、
液滴5は固体壁に接触していないためおよびスピーカド
ライバ8の発生する音波により微小振動が生じているた
めに、液滴5内の濃度拡散が促進される。これによっ
て、液滴5の内部では複数の結晶初生とはならず(すな
わち多結晶化が妨げる)、単結晶の状態での結晶化が進
行し易くなる。
本発明の第二の実施例を以下説明する。
本実施例は塩析法による結晶製造装置に係るもので、
第1図に示す装置と同様の構造となる。たゞ、密閉され
た容器1内には塩(溶液)を入れ、吸湿剤2と吸湿剤容
器3を除去する。
本実施例の操作・作用は、上記第一の実施例と同様で
ある。
本実施例では、塩の液中に液滴をおくことになり、浮
力が働くので音波の作用がより有効となり、より大径の
液滴の形成が可能である。
本発明の第三の実施例を第2図によって説明する。
本実施例は、上記第一の実施例と同じく濃縮法に係る
有機結晶の製造装置であって、気密容器31の上部にシリ
ンダ39A、シリンダ39Aの下部に連設されたノズル50及び
リニア駆動モータヘッド42で駆動されるピストン41から
なるシリンジ39が設けられ、同シリンジ39のノズル50は
上方から気密容器31の下方に向って貫通してその下端が
同容器31内に開口している。また上記容器31内の下部に
吸湿剤32を収容した吸湿剤容器33が設けられている。上
記気密容器31の下壁をなすフランジ34を下方から貫通す
るサポートヘッド51が設けられ、同サポートヘッド51を
その軸方向である上下方向に駆動する送り機構53及び同
サポートヘッド51の下端を収容する冷却器54が、上記気
密容器31の下方に配置されている。同サポートヘッド51
は、ヒートパイプ構造又は銅等の熱伝達の良い材料と
し、同サポートヘッド51を経て熱を冷却器54へ移送する
機能をもたせる。なお52は、サポートヘッド51の気密容
器31の貫通部に設けたシールである。
本実施例では、当初気密容器31内には乾燥空気が充填
されており、また、サポートヘッド51上端はノズル50の
先端に殆んど接する位置に設定しておく。シリンジ39の
シリンダ39A内へ有機試料液を入れた上、リニア駆動モ
ータヘッド42によってピストン41の下方への駆動をスタ
ートさせると共に、送り機構53によりサポートヘッド51
を下方へ移動させる。ピストン41の下方への移動によっ
てシリンダ39A内の有機試料液はノズル50の下端に液滴3
5が形成される。この液滴35のノズル50とは反対側の下
端がサポートヘッド51の上端に接して分子力的に支持さ
れ、かつ、同液滴がノズル50とサポートヘッド51間にお
いてバランスよく形が安定するように、上記ピストン41
とサポートヘッド51を駆動する。第2図は、液滴35がほ
ゞ大径化した状態を示す。
この後、ピストン41とサポートヘッド51の移動を停
め、結晶操作に入る。すなわち、冷却器54に冷却機
(水、冷媒など)を送入してサポートヘッド51の下端を
冷却する。
液滴35内の水分は徐々に蒸発して吸湿剤54に移動して
いくために、液滴35内の溶質(例えば酵素などの有機試
料)濃度が序々に増す。一方、液滴35はサポートヘッド
51の上端に接しており、同液滴35の熱はサポートヘッド
51を経て、冷却器54へ伝達される。液滴35内では、サポ
ートヘッド51の上端に接触している部分が最も低温であ
るため、ここが最初に飽和濃度に達して結晶が初生す
る。その後は、結晶凝固面近傍の液の温度勾配や、水分
の移行速度に応じて凝固が進み、液滴35下端から上方へ
結晶化が進行する。温度勾配や水分移行速度を適切にと
れば、単結晶が得られ、かつ、この結晶化は常に下から
上へ向う方向凝固であるために溶液内の熱対流を抑制で
き、また濃度対流も比較的整った状況となる。
このため、成長する単結晶内の欠陥が比較的少なく良
質な結晶を得ることができる。
本発明の第四の実施例を以下に説明する。
本実施例は塩析法による結晶製造装置に係るもので、
第2図に示す装置と同様の構造となる。たゞ密閉された
容器31内の吸湿剤32と吸湿剤容器33を除去し、同容器31
内に塩(溶液)を充填する。
本実施例の操作・作用は、上記第三実施例と同様であ
るが、本実施例では、塩の液中に液滴をおくことにな
り、浮力が働くので液滴が安定し、より大径の液滴の形
成が可能である。
なお、上記第三及び第四の実施例では、液滴の生長に
伴ってシリンジとサポートヘッドを移動させているが、
いづれか一方を移動するようにしてもよい。また第三及
び第四の実施例で、無重力又は微小重力環境で用いると
きには、シリンジのノズル及びサポートヘッドの設置方
向を任意に選ぶことができる。この場合、液滴には実質
上重力が作用しないが、サポートヘッドによって液滴を
安定化し、大径とすることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば大形の単結晶を
得ることができる。従って、たとえば各種蛋白質の分子
間構造解明のための分析作業が容易になり、かつ短期間
でその分析を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第一の実施例に係る結晶製造装置の概
念図、第2図は本発明の第三の実施例に係る結晶製造装
置の概念図、第3図(a),(b)はそれぞれ従来の結
晶製造装置の概念図である。 1……気密容器,5……液滴, 7……ヘダー部,8……音響発生器, 9……シリンジ,9A……シリンダ, 6……多孔板,11……ピストン, 12……リニア駆動モータヘッド, 20……ノズル,31……気密容器, 35……液滴,39……シリンジ, 39A……シリンダ,41……ピストン, 42……リニア駆動モータヘッド, 51……サポートヘッド,53……送り機構, 54……冷却器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダとシリンダ内に収容されたピスト
    ンとシリンダに連接され密閉容器内に反重力方向に向っ
    て開口するノズルとを備え試料液滴を密閉容器内に形成
    するシリンジ、及び試料液滴に対して反重力方向に音波
    を加える音響発信器を備えたことを特徴とする結晶製造
    装置。
  2. 【請求項2】シリンダとシリンダ内に収容されたピスト
    ンとシリンダに連接され密閉容器内に開口するノズルと
    を備え試料液滴を密閉容器内に形成するシリンジ、液滴
    の前記シリンジのノズルの反対側の先端を支持するサポ
    ートヘッド、及び同サポートヘッドを冷却する冷却器を
    備えたことを特徴とする結晶製造装置。
JP1206887A 1989-08-11 1989-08-11 結晶製造装置 Expired - Lifetime JP2582440B2 (ja)

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