JP2581552B2 - 電子ミシンの速度制御装置 - Google Patents

電子ミシンの速度制御装置

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JP2581552B2 JP62067870A JP6787087A JP2581552B2 JP 2581552 B2 JP2581552 B2 JP 2581552B2 JP 62067870 A JP62067870 A JP 62067870A JP 6787087 A JP6787087 A JP 6787087A JP 2581552 B2 JP2581552 B2 JP 2581552B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はマイクロコンピュータによって制御される電
子ミシンの速度制御に関するものである。
(従来技術) 従来、可変抵抗式のコントローラで、その電位の変化
によってミシンの回転数を可変する方式の場合、コント
ローラの信号線の断線(及びコネクタの接触不良)によ
る誤動作を防止するため、断線検出を行っているが、不
完全なものであった。又、可変抵抗器等部品のバラツキ
によって可変範囲が狭くなったり、あるいは可変電位が
設定値まで上がらなくなることがあった。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、コントローラとミシン本体との接続
に於て、如何なる接続線が断線しても即座に検出して緊
急停止することができ、また部品にバラツキがあっても
可変範囲が一定になるように補正することが出来るミシ
ンの速度制御装置を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。本発明の速度制御装置は第1図に示される制御回路
から構成される。
1.コントローラと断線検出回路 コントローラの踏み込み量に応じた可変電位Vaを発生
させ、更に可変抵抗器VRと断線検出抵抗器Rとの接続点
の電位Vbを発生させる。
2.第1のアナログ−デジタル変換器 コントローラの踏み込み量によるアナログの可変電位
をデジタル値に変換する。
3.第2のアナログ−デジタル変換器 断線検出抵抗器のアナログ電位をデジタル値に変換す
る。
4.ミシンモータ駆動回路 交流電源の点弧位相を調整することによって、ミシン
の回転速度を可変駆動する回路 5.ミシンモータ ミシンの上軸を回転させ、針棒の上下と布送りをさせ
るための駆動モータ 6.コンピュータ・システム 入力ポート、出力ポート、RAM(random access memor
y),ROM(read only memory)がアドレス・バスおよび
データ・バスでCPU(central processing unit)に接続
されたストアード・プログラム方式のコンピュータ・シ
ステムにより構成される。
また、実際に断線検出を行う制御回路(第1図のコン
トローラ及び断線検出)は第2図に示されるような部品
で構成されている。
VR:可変抵抗器(コントローラ) ミシンの外部にあり、1ないし2メートルのコードを
経てコネクタ(CN1,CN2,CN3)でミシン本体に接続され
ている。
R:断線検出抵抗器 コネクタCN1,CN3が断線したときVbをハイ・レベルに
し、断線を認識するための抵抗器 r:プルダウン抵抗器 コネクタCN2が断線したとき、Vaをロー・レベルにす
るための高抵抗器。
C:コネクタのクリーニング電流用コンデンサ コネクタCN2の接合点の酸化皮膜等による接触不良あ
るいは可変抵抗器の接触子の酸化皮膜による接触不良
を、電源投入時に数ミリアンペアの電流をこのコンデン
サを通して流し、酸化皮膜部分をクリーニングする。
CN1,CN2,CN3:コネクタ コントローラとミシン本体を接続するためのコネクタ Va:可変電位 コントローラの踏み込み量によって変化する可変抵抗
器VRの電位 Vb:断線検出電位 断線検出抵抗と可変抵抗器の最大値で分圧された電
位。電源電圧(5ボルト)より数100ミリボルト低い値
に設定されている。設計値をVkとする。
(動作説明) 断線検出の方式 断線の種類およびその時のVa,Vbとして下記のものが
考えられる。
(1)・コネクタCN1が単独で断線 ・コネクタCN1とCN2が同時に断線 ・コネクタCN1が断線し、その後CN2とCN3のどちらかあ
るいは両方が断線 ・コネクタCN1とCN2が同時に断線し、その後CN3が断線 ・コネクタCN2とCN3が同時に断線し、その後CN1が断線 ・コネクタCN1とCN2とCN3が同時に断線 以上の場合 −−−−−−−−−第3図−(1) コントローラの可変電位Vaは、高抵抗rまたは可変抵
抗VRによってコンデンサCが充電される時間の後、0ボ
ルトになる。
断線検出電位Vbは、断線検出抵抗Rによって即座に電
源Vccの電位になる。
(2)コネクタCN2が断線し、その後CN1とCN3のどちら
かあるいは両方が断線した場合 −−−−−−−−−−−第3図−(2) 可変電位Vaは、高抵抗rによってコンデンサCが充電
される時間の後、0ボルトになる。
断線検出電位Vbは、CN1とCN3のどちらかあるいは両方
が断線した時点で(1)と同様に、即座に電源Vccの電
位になる。
(3)コネクタCN2が断線の場合 −−−−−−−−−−−第3図−(3) 可変電位Vaは高抵抗rによってコンデンサCが充電さ
れる時間の後、0ボルトになる。
断線検出電位Vbは変化しない。
(4)コネクタCN3が断線の場合 −−−−−−−−−−第3図−(4) 可変電位Vaは抵抗Rと可変抵抗VRによってコンデンサ
Cの電荷が放電される時間の後、電源Vccの電位にな
る。
(5)コネクタCN3が断線し、その後CN1とCN2のどちら
かあるいは両方が断線した場合 −−−−−−−−−−−−第3図−(5) 可変電位Vaは、可変抵抗VRによってコンデンサCの電
荷が放電され電源電圧Vcc方向に電圧が上昇する。その
後CN3以外が断線すると、放電回路がなくなり、高抵抗
rによるコンデンサCの電荷が充電される時間の後0オ
ルトになる。
つまりコネクタCN2が断線のとき、可変電位Vaはコン
トローラが離されたと同様に0ボルトへ向い、ミシンの
回転は必然的に停止する。
コネクタCN2以外(またはCN2とCN2以外の組合せ)が
断線のとき、断線検出電位Vbがその断線によって電源Vc
cの方向に引き上げられ、Vbが設計値Vkより大きくな
る。そのVbを第2のアナログ−デジタル変換器でデジタ
ル化してCPUによって入力し、更に制御プログラムで大
小比較をし、断線であることを認識する。そしてCPUは
駆動回路の点弧位相信号を禁止し、ミシンモータを停止
させる。
従来の方式の場合、コントローラの可変電位Vaのみで
断線を判断していた。そのため第3図−(3),(4)
の断線モードのとき、断線直後の可変電位Vaは電源電位
Vccの方向に増加するので、Vaが断線を認識する値にな
るまでの間、ミシンが高速回転をしてしまい、ミシンの
停止が非常に遅れてしまった。本発明のVbによる断線検
出を用いると断線直後、直ちにミシンを停止できるよう
になり、安全性が更に高められた。
コントローラの可変範囲の補正 可変抵抗器及び断線検出抵抗器、プルダウン抵抗器の
部品精度により、下記のような不都合が生じる。これを
断線検出抵抗の電位Vbを用いて補正する。
(1)断線検出抵抗器Rに対し可変抵抗器VRが大きい時
(第4図−1) 踏み込み量に対し可変電位Vaが設計値より大きくな
り、踏み込み量の途中で最高速度(Vaの最大電位)に達
してしまう。つまり可変範囲が狭くなる。
(2)断線検出抵抗器Rに対し可変抵抗器VRが小さい時
(第4図−2) 踏み込み量に対し可変電位Vaが設計値より小さくな
り、コントローラを最大踏み込んでもVaを最高電位にす
ることができない。
これらの不具合を補正するために、第2のアナログ−
デジタル変換器によるVbの実測値と設計値により補正係
数kを求め、下記の計算によりVaの実測値を補正する。
Va′=Va・k 補正係数kは断線検出電位の設計値Vkと実測値Vbの比
で求めることができる。
k=Vk/Vb (1)の場合k<1 (2)の場合k>1 制御プログラムの説明 第5図に速度制御モジュールの概略フローチャートを
示す。
次のような手順で実行される。
1.断線検出電位Vbを第2のアナログ−デジタル変換器か
ら読み込む。
2.断線検出電位が設計値Vkより大きければミシンモータ
を停止する。
3.補正係数kを計算する。
4.第1のアナログ−デジタル変換器からコントローラに
よる可変電位Vaを読み込む。
5.可変電位を補正係数で補正する。
6.補正された可変電位Va′によってミシンモータの速度
制御を行う。
(発明の効果) 以上の如く、本発明によればコントローラの可変電位
Vaと断線検出電位Vbとを、それぞれにアナログ−デジタ
ル変換を行うことにより、コントローラの断線検出と、
コントローラの部品精度のバラツキの補正とを1度に行
わしめることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の電気的構成を示すブロック図、第2図
はコントローラ及び断線検出の回路図、第3図は断線し
た時のVa、Vbの電気的波形図、第4図はVRのバラツキに
よる踏み込み量と可変電位の関係図、第5図は速度制御
モジュールのフローチャート図、第1図中、2は第1の
アナログ−デジタル変換器、3は第2のアナログ−デジ
タル変換器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子制御式ミシンにおいて、前記ミシンを
    駆動するための駆動モータと、速度制御用の可変抵抗器
    と断線検出用の抵抗器とを含み、3端子をもって前記駆
    動モータに接続されて該駆動モータの速度を制御するコ
    ントローラと、前記可変抵抗器の電位をアナログ−デジ
    タル変換する第1の変換手段と、前記可変抵抗器と前記
    抵抗器が協働して電源電圧を分圧する断線検出電位をア
    ナログ−デジタル変換する第2の変換手段と、前記第1
    又は第2の変換手段のアナログ−デジタル値と所定の設
    定値とを比較して前記3端子のうちのいずれかの断線を
    検出する検出手段と、該検出手段の前記断線検出に応答
    して前記駆動モータの回転を停止させる停止手段と、か
    ら成ることを特徴とする電子ミシンの速度制御装置。
  2. 【請求項2】前記可変抵抗器の可変電位に、前記第2の
    変換器のアナログ−デジタル値と前記断線検出電位の所
    定の設計値との比で求められる補正係数を乗じる演算手
    段を設けて、前記コントローラの部品の精度乗のバラツ
    キによって生じる前記駆動モータの可変範囲の狭化、最
    高速度の低下等を含む不都合を補正することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1に記載の電子ミシンの速度制御装
    置。
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