JP2581538Y2 - 救急用ベッドの防振基台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、救急自動車に搭載され
た救急用ベッドの防振基台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】通常救急自動車内には救急用のベッドが
設けられている。この救急用ベッドは基台とこの基台の
上に載置されるストレッチャーとから基本構成されてい
る。ストレッチャーの底部にはキャスターが設けられて
おり、このキャスターにより基台上および基台から取外
したときのストレッチャーの移動が容易になっている。

【０００３】上記基台は、走行中の自動車の振動によっ
てストレッチャー上の救急患者に悪影響を与えないよう
にするために通常防振構造になっている。

【０００４】防振構造としては、従来基台と自動車のフ
ロアとの間にバネを介在させたものが一般的であった
が、近年基台およびフロアの双方に互いに反対の磁極を
対向させた状態の永久磁石を配置し、その反発力で基台
をフロア上に浮かせるようにして振動を吸収するように
したものが注目されている。このような磁力浮上方式の
防振構造は、振動の吸収効率がバネ方式のものに比べて
優れており、今後多くの防振構造が磁力浮上方式に取っ
て代わられる状況にある。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な磁力浮上方式の防振基台にあっては、救急患者が乗せ
られたストレッチャーが基台上に載置された状態で、磁
力によるサスペンション機能の力学的バランスが図られ
るように設定されているため、ストレッチャーが載置さ
れた状態の基台は有効に防振機能を発揮し極めて好都合
ではあるが、ストレッチャーが載置されていない状態で
は、基台は最良のサスペンション効果が得られる重さよ
りも格段に軽量であるため、磁力による反発力によって
基台は上方に跳ね上がり、走行中の自動車の振動によっ
てがたつき、搭乗者に不快感を与えることが多かった。

【０００６】本考案は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、ストレッチャーが載置され
た状態では充分に防振機能を発揮することができるとと
もに、ストレッチャーが載置されていない状態において
ガタツキを確実に抑止することができる救急用ベッドの
防振基台を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本考案の請求項１記載の
救急用ベッドの防振基台は、救急自動車内に設けられ、
かつ、救急患者を乗せたストレッチャーを載置する用に
供される救急用ベッドの防振基台であって、自動車内の
フロア上に上下動可能に基台が設けられ、この基台の下
面部とフロアの上面部とに互いに相対向して上部吸着手
段と下部吸着手段とが設けられ、一方の吸着手段は少な
くとも特定の磁極の磁石で構成され、他方の吸着手段は
両方の磁極の磁石で構成され、いずれか一方の吸着手段
を移動させることによって上部吸着手段と下部吸着手段
との間で同一磁極の磁石が対向する場合と異なる磁極の
磁石が対向する場合とに切り替える切替手段が設けら
れ、同一磁極が対向しているときは両者の間に働く反発
力で基台をフロア上に浮上させ、異なる磁極が対向して
いるときは両者の間に働く吸着力で両者が互いに吸着し
合い基台が固定されるように構成されていることを特徴
とするものである。

【０００８】本考案の請求項２記載の救急用ベッドの防
振基台は、請求項１記載の救急用ベッドの防振基台にお
いて、上記切替手段は、基台の長手方向側部に設けられ
た操作桿と、この操作桿を操作することによって基台の
長手方向に往復動する連結ロッドとから構成され、この
ロッドの先端部は上記上部吸着手段または下部吸着手段
に接続されていることを特徴とするものである。

【０００９】本考案の請求項３記載の救急用ベッドの防
振基台は、請求項１または２記載の救急用ベッドの防振
基台において、上記基台とこの基台の下方のフロアとの
間に平行リンク機構が形成されていることを特徴とする
ものである。

【００１０】

【作用】上記請求項１記載の救急用ベッドの防振基台に
よれば、基台に設けられた上部吸着手段とフロアに設け
られた下部吸着手段の内のいずれか一方の吸着手段を移
動させることによって、上部吸着手段と下部吸着手段と
の間で同一磁極の磁石が対向する場合と異なる磁極の磁
石が対向する場合とに切り替える切替手段が設けられ、
同一磁極が対向しているときは両者の間に働く反発力で
基台をフロア上に浮上させ、異なる磁極が対向している
ときは両者の間に働く吸着力で両者が互いに吸着し合い
基台が固定されるように構成されている。

【００１１】従って、基台上に救急用ベッドが載置され
るときには、上記切替手段を操作することによって互い
に対向している上下の吸着手段の磁極が同一磁極になる
ように設定すれば、上下の吸着手段は互いに反発しあっ
てこの反発力がサスペンションの役割を果たし、走行中
の自動車の振動を吸収するため、基台上に載置されたベ
ッドの振動を有効に抑止することができる。

【００１２】逆に、基台上に救急用ベッドが載置されな
いときには、上記切替手段を操作することによって互い
に対向している上下の吸着手段の磁極が異なる磁極にな
るように設定すれば、上下の吸着手段は互いに吸引しあ
ってそれらは互いに当接した収納状態になり、走行中の
自動車の振動によって基台のガタツキを有効に抑止する
ことができる。

【００１３】上記請求項２記載の救急用ベッドの防振基
台によれば、切替手段は、基台の長手方向側部に設けら
れた操作桿と、この操作桿を操作することによって基台
の長手方向に往復動する連結ロッドとから構成され、こ
のロッドの先端部は上記上部吸着手段または下部吸着手
段に接続されているため、上記操作桿を操作することに
より、上記連結ロッドを介していずれか一方の吸着手段
を容易に移動させることができる。

【００１４】上記請求項３記載の救急用ベッドの防振基
台によれば、基台とこの基台の下方のフロアとの間に平
行リンク機構が形成されているため、フロアに対して平
行状態を維持しつつ自在に基台を上下動させることがで
きる。

【００１５】

【実施例】図１は、本考案に係る救急用ベッドの防振基
台の一例を示す斜視図である。この図に示すように、救
急用ベッド１は、救急用自動車のフロア上に設けられた
基台２と、この基台２上に載置される救急患者を運ぶた
めのストレッチャーＳとから基本構成されている。

【００１６】基台２は平面視が長方形の枠組みを有して
いる。基台２の幅方向両側部は一対のＵ形鋼２１で形成
され、これら一対のＵ形鋼２１に長手方向両側部で一対
の桟材２２が差し渡されて基台２の枠組みが形成されて
いる。上記Ｕ形鋼２１はその溝の開口を上方に向けた状
態で基台２が形成され、ストレッチャーＳはその底部に
設けられた車輪Ｓ１がＵ形鋼２１の溝に嵌まり込んだ状
態で基台２上に載置されるようになっている。

【００１７】このような基台２を構成している一対のＵ
形鋼２１の互いに対向した中央内側部には、断面視が凹
形状のロアースライドレール２３が設けられ、このロア
ースライドレール２３には一対の断面視が凸形状のアッ
パースライドレール２４が摺動自在に嵌め込まれてい
る。これら一対のアッパースライドレール２４には上部
磁石支持体４１が差し渡されて固定されている。本実施
例においては、二つの磁石支持体４１がアッパースライ
ドレール２４間に架橋されているが、二つに限定される
ものではなく、三つ以上でもよい。

【００１８】これらの磁石支持体４１の下面部には永久
磁石からなる上部単位磁石４ａが取り付けられ、それら
で上部吸着手段としての上部磁石群４が形成されてい
る。

【００１９】一方、上記基台２に対応した自動車内のフ
ロアには一対のアングル材３０が固設されている。これ
ら一対のアングル材３０間には上記の上部磁石支持体４
１に対応した二つの下部磁石支持体３１が架け渡されて
おり、この下部磁石支持体３１の上表面に下部単位磁石
３ａが取り付けられている。本実施例においては、これ
ら二つの下部単位磁石３ａによって下部吸着手段として
の下部磁石群３が形成されている。

【００２０】そして、図３に例示するように、上部磁石
群４の隣合う各単位磁石４ａは異なった磁極が表面に位
置するように設定されているとともに、下部磁石群３の
隣合う各単位磁石３ａも配列順序は上部磁石群４と同じ
で異なった磁極が表面に位置するように設定されてい
る。そして、上部磁石群４が図１に示すように最左方に
位置した状態で図３の（イ）に示すように上部単位磁石
４ａと、下部単位磁石３ａとは同じ磁極が対向するよう
になっている。

【００２１】従って、図１に示す状態では、同一磁極の
対向によって反発力が生じ、基台２はフロア上に浮上し
ている。この基台２の浮上状態を確実なものにするため
に、基台２は他方向への移動が規制された状態でフロア
に対して上下動が可能になっている。本実施例において
は、基台２と、この基台２の下方のフロアに固設された
アングル材３０との間に平行リンク機構が形成され、こ
の平行リンク機構によって基台２の上下動が行われるよ
うに構成されている。

【００２２】具体的には、基台２のＵ形鋼２１間に長手
方向一対の上部ロッド２５が架け渡され、これら一対の
上部ロッド２５に対応した一対の下部ロッド３２がアン
グル材３０間に設けられている。そして、互いに対応し
た上部ロッド２５と下部ロッド３２とはそれぞれ一対の
各ロッド回りに回動自在のリンクロッド２６で連結され
ている。従って、アングル材３０、一方のリンクロッド
２６、Ｕ形鋼２１、および他方のリンクロッド２６で平
行リンク機構が形成され、基台２はフロアに対して平行
状態を維持しつつ上下動可能になっている。

【００２３】そして、基台２の長手方向一側部には、図
１に示すように、上記の上部磁石支持体４１を基台２の
長手方向に水平移動させる切替手段が設けられている。
図２は切替手段５の一例を示す部分拡大斜視図である。
この図および図１に示すように、切替手段５は、桟材２
２の外方側面に設けられた第一ブラケット５ａの第一水
平軸５１回りに回動自在に軸支された操作桿５４と、こ
の操作桿５４の回動操作に連動して運動する第二操作片
５５および第三操作片５６と、これらの操作片５５、５
６の先端部に基端部が連結されかつ先端部が上部磁石支
持体４１に接続された連結ロッド５７とから構成されて
いる。

【００２４】上記第二操作片５５は、その略中央部で桟
材２２に付設された第二ブラケット５ｂの第二水平軸５
２に回動自在に軸支されている。そして、その上部には
長孔５５ａが穿設され、その下端部は一方の連結ロッド
５７に接続されている。また、上記第三操作片５６は、
その上部で桟材２２に付設された第三ブラケット５ｃの
第三水平軸５３回りに回動自在に軸支され、その略中央
部に長孔５６ｂが穿設されているとともに、下端部は他
方の連結ロッド５７に接続されている。

【００２５】そして、上記操作桿５４の第一水平軸５１
より上部には上部連結杆５４ａが第二操作片５５の方向
に突設され、その先端部は第二操作片５５の長孔５５ａ
に嵌合されている。また、操作桿５４の第一水平軸５１
より下部には下部連結杆５４ｂが第三操作片５６の方向
に突設され、その先端部は第三操作片５６に穿設された
長孔５６ｂに嵌合されている。

【００２６】切替手段５は以上のように構成されている
ので、操作桿５４が図２の実線で示すように、第一水平
軸５１回り反時計方向に回動されて直立状態にあるとき
は、第二操作片５５は第二水平軸５２回りに反時計方向
に回動して一方の連結ロッド５７が右方に引かれた状態
になっているとともに、第三操作片５６も第三水平軸５
３回りに反時計方向に回動して他方の連結ロッド５７も
右方に引かれた状態になっている。従って、一対の連結
ロッド５７の先端部に連結された上部磁石支持体４１
は、下部磁石支持体３１とは対向関係がずれた状態にな
っている。

【００２７】これに対して、操作桿５４が、図２の二点
鎖線および図１に示すように、第一水平軸５１回りに時
計方向に回動されて略水平姿勢を呈するときには、第二
操作片５５は第二水平軸５２回りに時計方向に回動して
一方の連結ロッド５７を左方に押しやるとともに、第三
操作片５６も第三水平軸５３回りに時計方向に回動して
他方の連結ロッド５７を左方に押しやるため、上部磁石
支持体４１と下部磁石支持体３１とは互いに対向した状
態になっている。

【００２８】なお、図２における操作桿５４の実線で示
す位置と、二点鎖線で示す位置との間の第一水平軸５１
回りの回動量に対応して、上部磁石支持体４１は上部単
位磁石４ａの幅だけ移動するように、上部連結杆５４ａ
および下部連結杆５４ｂの設置位置、第二操作片５５お
よび第三操作片５６の大きさや連結ロッド５７の接続位
置等の寸法が設定されているため、操作桿５４が直立姿
勢になっているときには、上部磁石群４と下部磁石群３
とは単位磁石一個分だけずれた状態になっている。

【００２９】また、本実施例においては、切替手段５は
上記のように上部磁石群４のみを移動させるように構成
されているが、本考案は上部磁石群４のみが移動可能に
構成されることに限定されるものではなく、切替手段５
によって下部磁石群３を移動可能に構成してもよいし、
上部磁石群４および下部磁石群３の双方を移動可能に構
成してもよい。

【００３０】以下図３を基に本考案の作用について説明
する。図３は本考案の作用を説明するための防振基台の
側面略図であり、（イ）は基台が磁石の反発力によって
浮上している状態を示し、（ロ）は基台が磁石の吸引力
によって下降した収納状態を示している。まず図１に示
すように操作桿５４が水平姿勢であるときは、上部磁石
群４は左方に押しやられてフロア上に設けられた下部磁
石群３と互いに対向した状態になっている。従って、上
部単位磁石４ａのＮ極と下部単位磁石３ａのＮ極とが対
向しているとともに、同Ｓ極と同Ｓ極とが対抗している
ため、結局上部磁石群４と下部磁石群３とは互いに反発
し合い、リンクロッド２６を介した平行リンク機構によ
って水平方向の運動が規制された状態で、（イ）に示す
ように、基台２は自動車内のフロア上に浮上した状態に
なっている。そして、上記上部磁石群４と下部磁石群３
との反発力は良好なサスペンション効果を発揮するた
め、（イ）に示す状態で基台２の上に患者を乗せたスト
レッチャーＳを載置することにより、ストレッチャーＳ
に対する有効な防振効果を得ることができる。

【００３１】つぎに、基台２上にストレッチャーＳが載
置されないときには、基台２はその分軽くなるため、上
部磁石群４と下部磁石群３とが対向したままの状態で
は、走行中の自動車の振動によって、振動を吸収するど
ころか逆に上下によく弾むようになり、ガタガタとがた
つくようになる。

【００３２】そこで、操作桿５４を図２の実線で示すよ
うに第一水平軸５１回りに反時計方向に回動させて垂直
姿勢にすると、上部連結杆５４ａ、下部連結杆５４ｂ、
第二操作片５５および第三操作片５６を介して連結ロッ
ド５７は右方に移動し、この連結ロッド５７の先端部に
連結された上部磁石群４を上部単位磁石４ａの幅分だけ
右方に移動させるため、図３の（ロ）に示すように、上
部磁石群４のＮ極と下部磁石群３のＳ局とが互いに対向
するようになる。磁石の互いに異なる磁極が対向する
と、両者の間には吸引力が働くため、それらは互いに吸
引して当接し、基台２のガタツキは有効に阻止される。

【００３３】本考案の救急用ベッド１の防振基台２は以
上のように、互いに対向した上部磁石群４および下部磁
石群３の内の一方をずらせることによって、両者を反発
状態にし、基台２を反発力によるサスペンション効果を
利用した防振構造にしたり、吸引状態にして基台２をフ
ロア上に固定したりすることが可能であるため、救急患
者を乗せたストレッチャーＳを基台２に載置するときは
切替手段５を操作して容易に基台２をフロアから浮上状
態にすることができるとともに、ストレッチャーＳを載
置していない状態のときには、切替手段５を操作して基
台２をフロア上にガタツキのない状態で固定することが
でき、非常に便利である。

【００３４】

【考案の効果】以上説明したように本考案の救急用ベッ
ドの防振基台は、自動車内のフロア上に上下動可能に基
台が設けられ、この基台の下面部とフロアの上面部とに
互いに相対向して上部吸着手段と下部吸着手段とが設け
られ、一方の吸着手段は少なくとも特定の磁極の磁石で
構成され、他方の吸着手段は両方の磁極の磁石で構成さ
れ、いずれか一方の吸着手段を移動させることによって
上部吸着手段と下部吸着手段との間で同一磁極の磁石が
対向する場合と異なる磁極の磁石が対向する場合とに切
り替える切替手段が設けられ、同一磁極が対向している
ときは両者の間に働く反発力で基台をフロア上に浮上さ
せ、異なる磁極が対向しているときは両者の間に働く吸
着力で両者が互いに吸着し合い基台が固定されるように
構成されてなるものである。

【００３５】従って、基台上に救急用ベッドが載置され
るときには、上記切替手段を操作することによって互い
に対向している上下の吸着手段の磁極が同一磁極になる
ように設定すれば、上下の吸着手段は互いに反発しあっ
てこの反発力がサスペンションの役割を果たし、走行中
の自動車の振動を吸収するため、基台上に載置されたベ
ッドの振動を有効に抑止することができる。

【００３６】逆に、基台上に救急用ベッドが載置されな
いときには、上記切替手段を操作することによって互い
に対向している上下の吸着手段の磁極が異なる磁極にな
るように設定すれば、上下の吸着手段は互いに吸引しあ
ってそれらは互いに当接した収納状態になり、走行中の
自動車の振動によって基台のガタツキを有効に抑止する
ことができ好都合である。

【００３７】また、上記切替手段を、基台の長手方向側
部に設けられた操作桿と、この操作桿を操作することに
よって基台の長手方向に往復動する連結ロッドとから構
成し、このロッドの先端部を上記上部磁石群に接続すれ
ば、上記操作桿を操作することにより、上記連結ロッド
を介して上部磁石群を容易に移動させることができ便利
である。

【００３８】さらに、基台とこの基台の下方のフロアと
の間に平行リンク機構を形成すれば、簡単な構成である
にも拘らず、基台はフロアに対して平行状態を維持しつ
つかつ水平方向の大幅な移動が規制された状態で自在に
上下動を行うことができ好都合である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る救急用ベッドの防振基台の一例を
示す斜視図である。

【図２】切替手段の一例を示す斜視図である。

【図３】本考案の作用を説明するための防振基台の側面
略図であり、（イ）は基台が磁石の反発力によって浮上
している状態を示し、（ロ）は基台が磁石の吸引力によ
って下降した収納状態を示している。

【符号の説明】

１ 救急用ベッド ２ 基台 ２１ Ｕ形鋼 ２２ 桟材 ２３ ロアースライドレール ２４ アッパースライドレール ２５ 上部ロッド ２６ リンクロッド ３ 下部磁石群（下部吸着手段） ３ａ 下部単位磁石 ３０ アングル材 ３１ 磁石支持体 ３２ 下部ロッド ４ 上部磁石群（上部吸着手段） ４ａ 上部単位磁石 ４１ 磁石支持体 ５ 切替手段 ５ａ 第一ブラケット ５ｂ 第二ブラケット ５ｃ 第三ブラケット ５１ 第一水平軸 ５２ 第二水平軸 ５３ 第三水平軸 ５４ 操作桿 ５５ 第二操作片 ５６ 第三操作片 Ｓ ストレッチャー

Claims (3)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 救急自動車内に設けられ、かつ、救急患
   者を乗せたストレッチャーを載置する用に供される救急
   用ベッドの防振基台であって、自動車内のフロア上に上
   下動可能に基台が設けられ、この基台の下面部とフロア
   の上面部とに互いに相対向して上部吸着手段と下部吸着
   手段とが設けられ、一方の吸着手段は少なくとも特定の
   磁極の磁石で構成され、他方の吸着手段は両方の磁極の
   磁石で構成され、いずれか一方の吸着手段を移動させる
   ことによって上部吸着手段と下部吸着手段との間で同一
   磁極の磁石が対向する場合と異なる磁極の磁石が対向す
   る場合とに切り替える切替手段が設けられ、同一磁極が
   対向しているときは両者の間に働く反発力で基台をフロ
   ア上に浮上させ、異なる磁極が対向しているときは両者
   の間に働く吸着力で両者が互いに吸着し合い基台が固定
   されるように構成されていることを特徴とする救急用ベ
   ッドの防振基台。
2. 【請求項２】 上記切替手段は、基台の長手方向側部に
   設けられた操作桿と、この操作桿を操作することによっ
   て基台の長手方向に往復動する連結ロッドとから構成さ
   れ、このロッドの先端部は上記上部吸着手段または下部
   吸着手段に接続されていることを特徴とする請求項１記
   載の救急用ベッドの防振基台。
3. 【請求項３】 上記基台とこの基台の下方のフロアとの
   間に平行リンク機構が形成されていることを特徴とする
   請求項１または２記載の救急用ベッドの防振基台。