JP2581442B2 - 高強度・高靭性非調質鋼の製造方法 - Google Patents
高強度・高靭性非調質鋼の製造方法Info
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Description
械部品の製造において、熱間鍛造あるいは熱間圧延後に
直接焼入れのままで、高強度・高靭性の得られる非調質
鋼の製造方法に関する。
から熱間鍛造により成形され、その後、焼入れ、焼戻し
(調質)処理され切削加工して製造されるものが多い。
ー、コスト低減を目的として熱処理を省略し、V、Ti
等の微量元素を活用したフェライト+パーライト系の非
調質鋼や、Cr、Mnあるいは活用したベイナイト系の
非調質鋼が開発されている。
いては、特開昭59−100256号公報に記載されて
いる。
昭61−19761号公報、特開昭60−103161
号公報、特開昭61−139646号公報に記載されて
いる。
は、C:0.02〜0.40%、V:0.01〜0.2
0%、N:0.0020〜0.025%%、Ti:0.
2≦Ti/N≦2.5からなる熱間鍛造用非調質鋼が開
示されている。
0.05〜0.18%、Cr+Mn:1.60〜4.2
0%からなる鋼を熱間鍛造後放冷却のままで高靭性の得
られる熱間鍛造用棒鋼が開示されている。
C:0.05〜0.15%、Mn:0.60〜3.00
%、Cr+Mn:2.20〜5.90%からなる鋼を熱
間鍛造用放冷のままで高靭性の得られる熱間鍛造用棒鋼
が開示されている。
C:0.06〜0.15%、Mn:0.50〜2.00
%、Cr+Mn:2.20〜4.00%、Ti:0.0
10〜0.030%、からなる鋼を熱間鍛造後熱湯冷却
することによって、高い靭性が得られる熱間鍛造用非調
質棒鋼が開示されている。
C:0.01〜0.2%、Si:0.1〜0.8%、
Mn:0.5〜2.5%からなる鋼をオーステナイト状
態から60℃以上の温水中で冷却することからなる低炭
素ベイナイト強靭鋼の製造法が開示されている。
56号公報に記載されたものでは、C量が0.02〜
0.40%と高いために高靭性化には限界があった。
0−103161号公報、特開昭61−139646号
公報に記載されているものは、高強度が得られ易い利点
があるものの、靭性面ではTiNを活用したフェライト
+パーライト系と同等かそれ以下のレベルに留まるもの
であった。
記載されているものは、C量が0.06〜0.15%で
あり、靭性面でやや劣る欠点がある。
は、焼戻し処理は省略できるものの、焼入れ時には再加
熱が必要であり、いわゆる直接焼入れでないため焼入れ
性が劣り、強度・靭性の点においても、製造工程上ある
いは製造コスト上も、改善の余地がある技術である。
は低C鋼では、若干の靭性改善は認められるものの、充
分な靭性が安価に得られるとはいえない。
されるまでに至っていない。本発明は、以上のような問
題点を解消し、高強度・高靭性が得られる非調質鋼の製
造方法を提供することを目的とするものである。
に、本発明は以下のようにする。重量%でC:0.02
〜0.05%、Si:0.10〜1.00%、Mn:
1.00〜0.030%、Cr+Mn:2.50〜6.
0%、Ti:0.005〜0.030%、B:0.00
03〜0.0030%、 Al:0.01〜0.05
%、N:0.0060%以下を含み、残部は実質的にF
eからなる鋼を熱間加工後にオーステナイトの状態か
ら、2.0〜100℃/secの冷却速度にて、少なく
とも300℃まで冷却することを特徴とする高強度・高
靭性非調質鋼の製造方法である。
た理由について、以下に述べる。 (1)C Cは強度・靭性に大きな影響を及ぼす元素であり、0.
02%未満では充分な強度が得られないために、0.0
2%以上とした。また、0.05%を超えると高靭性が
得られないため、0.05%以下とした。従って、C含
有量は0.02〜0.05%の範囲とした。
ある。0.10%未満では脱酸効果が得られないため、
0.01%以上とした。また、1.00%を超すと靭性
に悪影響があるので1.00%とした。従って、Si含
有量は0.10〜1.00%の範囲とした。
である。本発明では靭性を向上させるため特にC量を
0.02〜0.05と低減しており、Mn量が1.00
%未満では充分な強度が得られないため1.00%以上
とした。また、3.50%を超すと靭性に悪影響がある
ので3.50%以下とした。従って、Mn含有量は1.
00〜3.50%の範囲とした。
要な元素である。本発明では靭性を向上させるために、
特にC量を0.02〜0.05%と低減しており、Cr
+Mn量が2.50%を下回ると強度が不足するので、
2.50%以上とした。
るとともに、コスト面で不利となるので、6.0%以下
とした。従って、Cr+Mn含有量は、2.50〜6.
0%の範囲とした。
上限とした。
を確保するために添加される。0.005%未満では、
Nは固定する効果が充分でないために、0.005%以
上とした。また、0.030%を超えて添加しても効果
が飽和してしまうこと、及び過剰のTiNが生成するこ
とにより靭性を損なうことがあるために、0.030%
とした。従って、Ti含有量は、0.005〜0.03
0%の範囲とした。また、鋼中のNをTiNとして固定
するために、N量の3.4倍のTi量を添加することが
最も望ましい。
3%未満では焼入れ性を向上させる効果が少ないため
0.0003%以上とした。
も、効果が飽和するので0.0030%以下とした。従
って、B含有量は0.0003〜0.0030%の範囲
とした。
1%未満では脱酸効果が認められなくなるので、0.0
1%以上とした。また、0.05%を超えて添加して
も、効果が飽和するので、0.05%以下とした。Al
含有量は0.01〜0.05%の範囲が好ましい。
がある。以上述べた元素のほかに、被削性を向上させる
ために、0.07%までのSあるいは0.4%までのP
bを添加しても有効である。
件にて加熱し、加工を実施した後、直接焼入れすれば良
い。
ないと充分に焼が入らないため、オーステナイト状態か
ら焼入れすることにした。
secとする。2.0℃/sec以下では、焼きが充分
に入らず、良好な強度・靭性バランスが得られない。
現が困難となる。冷却温度範囲は、焼きを充分に入れる
ためには、少なくとも300℃以下までとする。
好な強度・靭性バランスが得られない。
質の劣化を招かない範囲で必要に応じて施してもよい。
Mn、Crの成分限定による作用効果と、これにTi+
Bを加えた付加効果と、そして熱間加工後のオーステナ
ストの状態から少なくとも300℃までの冷却温度の限
定により、焼入れ性を確保した作用との相乗効果によっ
て、高強度・高靭性の非調質鋼を得る。
にて溶製し、鋳塊としたのち、直径90mmの棒鋼に鍛
造し、オーステナイトの状態から、直ちに各種の条件で
冷却し、試験片を採取して機械的性質を調査した。
m2 以上、−40℃におけるシャルピー衝撃値(uE
-40 )で10kgfm/cm2 以上が得られた。
0kg真空溶解炉にて溶製し、鋳塊としたのち、直径9
0mmの棒鋼に鍛造した。この棒鋼を1250℃に加熱
後、熱間鍛造し、 オーステナイトの状態から、直ちに
各種の条件で冷却し、試験片を採取して機械的性質を調
査した。
は90kgf/mm2 以上が得られたが、−40℃にお
けるシャルピー衝撃値(uE-40 )で10kgfm/c
m2未満しか得られなかった。
0.02〜0.05%に低減した鋼を、熱間加工の後に
オーステナイトの状態から直接焼入れしたことで、優れ
た強度・靭性値が得られ、自動車の足回り用の鋼性能の
機械部品が安価に製造可能である。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%でC:0.02〜0.05%、
Si:0.10〜1.00%、Mn:1.00〜3.5
0%、Cr+Mn:2.50〜6.0%、Ti:0.0
05〜0.030%、B:0.0003〜0.0030
%、Al:0.01〜0.05%、N:0.0060%
以下を含み、残部は実質的にFeからなる鋼を熱間加工
後にオーステナイトの状態から、2.0〜100℃/s
ecの冷却速度にて、少なくとも300℃まで冷却する
ことを特徴とする高強度・高靭性非調質鋼の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6107092A JP2581442B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 高強度・高靭性非調質鋼の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6107092A JP2581442B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 高強度・高靭性非調質鋼の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62271667A Division JPH0696742B2 (ja) | 1987-10-29 | 1987-10-29 | 高強度・高靭性非調質鋼の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07145425A JPH07145425A (ja) | 1995-06-06 |
JP2581442B2 true JP2581442B2 (ja) | 1997-02-12 |
Family
ID=14450263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6107092A Expired - Lifetime JP2581442B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 高強度・高靭性非調質鋼の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2581442B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN105018698A (zh) * | 2015-07-24 | 2015-11-04 | 江苏龙城精锻有限公司 | 中碳非调质钢锻后控温冷却方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59110729A (ja) * | 1982-12-16 | 1984-06-26 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 靭性の優れた非調質高張力鋼板の製造方法 |
JPS6119761A (ja) * | 1984-07-04 | 1986-01-28 | Nippon Steel Corp | 高靭性熱鍛非調質棒鋼 |
JPS6167717A (ja) * | 1984-09-10 | 1986-04-07 | Kobe Steel Ltd | 溶接熱影響部の強度及び靭性にすぐれた高張力鋼板の製造方法 |
JPS61284553A (ja) * | 1985-06-12 | 1986-12-15 | Kobe Steel Ltd | 靭性の優れた非調質ボルト等用鋼材 |
-
1994
- 1994-05-20 JP JP6107092A patent/JP2581442B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH07145425A (ja) | 1995-06-06 |
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