JP2581179B2 - 耐食性に優れた希土類−B−Fe系焼結磁石の製造法 - Google Patents
耐食性に優れた希土類−B−Fe系焼結磁石の製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、耐食性にすぐれ、同時に磁気特性の劣化
のない、Yを含む希土類元素のうち少なくとも1種(以
下、Rで示す)、BおよびFeを必須成分とする焼結磁石
の製造方法に関するものである。
のない、Yを含む希土類元素のうち少なくとも1種(以
下、Rで示す)、BおよびFeを必須成分とする焼結磁石
の製造方法に関するものである。
近年、従来のSm−Co系磁石に比較し、より高い磁気特
性を有し、かつ資源的にも高価なSmやCoを必ずしも含ま
ないNd−B−Fe系永久磁石が発見された。このNd−B−
Fe系永久磁石の製造方法は、まず原料粉末を溶解、鋳造
し、得られた合金インゴットを粉砕し、必要に応じて磁
界を印加しながらプレス成形し、さらに焼結するもので
ある。
性を有し、かつ資源的にも高価なSmやCoを必ずしも含ま
ないNd−B−Fe系永久磁石が発見された。このNd−B−
Fe系永久磁石の製造方法は、まず原料粉末を溶解、鋳造
し、得られた合金インゴットを粉砕し、必要に応じて磁
界を印加しながらプレス成形し、さらに焼結するもので
ある。
しかし、このNd−B−Fe系永久磁石は、その優れた磁
気特性の一方で、非常に腐食され易く、それに伴う磁気
特性の劣化が大きいという欠点を合わせ持っている。
気特性の一方で、非常に腐食され易く、それに伴う磁気
特性の劣化が大きいという欠点を合わせ持っている。
これらの対策として、特開昭61−185910号公報では、
R−B−Fe系永久磁石の表面にZnの薄膜を拡散形成する
方法、特開昭61−270308号公報ではR−B−Fe系永久磁
石の表面層を除去したのち、Alの薄膜層を被着させる方
法、さらに特開昭63−77104号公報では、R−B−Fe系
永久磁石の表面にエポキシ樹脂、熱硬化型アクリル樹
脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂等の塗
装用合成樹脂等の耐酸化性樹脂を塗布する方法が示され
ている。
R−B−Fe系永久磁石の表面にZnの薄膜を拡散形成する
方法、特開昭61−270308号公報ではR−B−Fe系永久磁
石の表面層を除去したのち、Alの薄膜層を被着させる方
法、さらに特開昭63−77104号公報では、R−B−Fe系
永久磁石の表面にエポキシ樹脂、熱硬化型アクリル樹
脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂等の塗
装用合成樹脂等の耐酸化性樹脂を塗布する方法が示され
ている。
ところが、上記従来の技術で述べられているNd−B−
Fe系永久磁石の防食方法は、いずれも上記永久磁石の表
面にZnやAl、合成樹脂等の耐食性のある保護膜を被着さ
せるもので、磁石の製造工程とは別の工程が必要とな
り、工程が複雑化する上にコスト高となり、さらに上記
合成樹脂保護膜は厚さがあるために特に小型磁石製品の
寸法精度を悪くする。いずれにしても上記防食方法は、
上記永久磁石の外部を腐食等に対して保護するにすぎ
ず、上記保護膜がはく離したりまたは亀裂が生じたりし
た場合には、それらの個所から内部に腐食が浸透し、内
部的な腐食は防止できず、それに伴って磁気特性も劣化
するという問題点があった。
Fe系永久磁石の防食方法は、いずれも上記永久磁石の表
面にZnやAl、合成樹脂等の耐食性のある保護膜を被着さ
せるもので、磁石の製造工程とは別の工程が必要とな
り、工程が複雑化する上にコスト高となり、さらに上記
合成樹脂保護膜は厚さがあるために特に小型磁石製品の
寸法精度を悪くする。いずれにしても上記防食方法は、
上記永久磁石の外部を腐食等に対して保護するにすぎ
ず、上記保護膜がはく離したりまたは亀裂が生じたりし
た場合には、それらの個所から内部に腐食が浸透し、内
部的な腐食は防止できず、それに伴って磁気特性も劣化
するという問題点があった。
そこで、本発明者等は、耐食性にすぐれたR−B−Fe
系焼結磁石を開発すべく研究を行なった結果、 Gaの酸化物粉末:0.0005〜2.5重量%、または、 Gaの酸化物粉末と、Al,CrおよびVの酸化物粉末の1
種または2種以上との総量:0.0005〜2.5重量%を、R−
B−Fe系合金粉末に配合し混合したのち、成形し、焼結
し、必要に応じて熱処理することにより優れた耐食性を
有するR−B−Fe系焼結磁石を得ることができるという
知見を得たのである。
系焼結磁石を開発すべく研究を行なった結果、 Gaの酸化物粉末:0.0005〜2.5重量%、または、 Gaの酸化物粉末と、Al,CrおよびVの酸化物粉末の1
種または2種以上との総量:0.0005〜2.5重量%を、R−
B−Fe系合金粉末に配合し混合したのち、成形し、焼結
し、必要に応じて熱処理することにより優れた耐食性を
有するR−B−Fe系焼結磁石を得ることができるという
知見を得たのである。
この発明は、かかる知見にもとづいてなされたもので
あって、この発明のR−B−Fe系焼結磁石の製造方法を
さらに詳述すると以下の通りである。
あって、この発明のR−B−Fe系焼結磁石の製造方法を
さらに詳述すると以下の通りである。
(1) 一定の組成を有するR−B−Fe系合金粉末が用
意される。このR−B−Fe系合金粉末は、例えば、溶
解、鋳造し、インゴットを粉砕する方法、溶解しアトマ
イズする方法、または希土類酸化物を出発原料とする還
元拡散法等で作成される。
意される。このR−B−Fe系合金粉末は、例えば、溶
解、鋳造し、インゴットを粉砕する方法、溶解しアトマ
イズする方法、または希土類酸化物を出発原料とする還
元拡散法等で作成される。
上記R−B−Fe系合金粉末に、Gaの酸化物粉末を単独
で、または、Gaの酸化物粉末と、Al,CrおよびVの酸化
物粉末のうち1種または2種以上の総量が0.0005〜2.5
重量%となるように配合されるが、その理由は、0.0005
重量%未満では耐食性の効果が十分でなく、一方、2.5
重量%を越えると磁気特性が不十分となることによるも
のである。
で、または、Gaの酸化物粉末と、Al,CrおよびVの酸化
物粉末のうち1種または2種以上の総量が0.0005〜2.5
重量%となるように配合されるが、その理由は、0.0005
重量%未満では耐食性の効果が十分でなく、一方、2.5
重量%を越えると磁気特性が不十分となることによるも
のである。
(2) 上記方法で得られた混合粉末を圧縮プレスなど
にて成形、圧密化を行なう。この時の圧力は0.5〜10t/c
m2の成形圧力が良好で、必要に応じて成形時に磁界(5K
Oe以上)を印加することにより磁気特性は向上する。一
連の成形、圧密化は湿式あるいは乾式でもよく、雰囲気
は非酸化性雰囲気がより望ましく、例えば、真空中、不
活性ガス中あるいは還元性ガス中にて行うとよい。成形
時において、必要であれば成形助剤(結合剤、潤滑剤
等)を加えてもよい。これらには、パラフィン、障脳、
ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸塩等
が使用でき、その添加量は0.001〜2重量%が好まし
い。上記成形助剤の添加量が0.001重量%未満では成形
時に必要な潤滑性等が不十分で好ましくなく、一方、2
重量%を越えると焼結後、焼結体の磁気特性の劣化が著
しい。
にて成形、圧密化を行なう。この時の圧力は0.5〜10t/c
m2の成形圧力が良好で、必要に応じて成形時に磁界(5K
Oe以上)を印加することにより磁気特性は向上する。一
連の成形、圧密化は湿式あるいは乾式でもよく、雰囲気
は非酸化性雰囲気がより望ましく、例えば、真空中、不
活性ガス中あるいは還元性ガス中にて行うとよい。成形
時において、必要であれば成形助剤(結合剤、潤滑剤
等)を加えてもよい。これらには、パラフィン、障脳、
ステアリン酸、ステアリン酸アミド、ステアリン酸塩等
が使用でき、その添加量は0.001〜2重量%が好まし
い。上記成形助剤の添加量が0.001重量%未満では成形
時に必要な潤滑性等が不十分で好ましくなく、一方、2
重量%を越えると焼結後、焼結体の磁気特性の劣化が著
しい。
(3) 得られた成形体を温度:900〜1200℃にて焼結す
る。温度:900℃未満では残留磁束密度(以下Brと記す)
が十分でなく、温度:1200℃を越えるとBrと角型性が低
下するため好ましくない。焼結は酸化防止のため非酸化
性雰囲気中にて行なうことが望ましい。すなわち真空、
不活性ガスまたは還元性ガスの雰囲気がよい。焼結磁の
昇温速度は、1〜2000℃/min.の間であればよい。また
成形助剤を用いた場合は、昇温速度を1〜1.5℃/min.程
度に小さくし、昇温中に上記成形助剤を取り除いた方が
磁気特性的に望ましい。焼結磁の保持時間は、0.5〜20
時間の間でよく、0.5時間より短い時間では焼結密度に
バラツキを生じ、20時間より長い時間では結晶粒の粗大
化等の問題が生ずるためである。焼結後の冷却速度は、
1〜2000℃/min.の間でよいが、あまり早すぎると焼結
体中に亀裂を生じたりする可能性が高く、逆にゆっくり
だと工業生産的な効率の面で問題があるので上記範囲に
定めた。
る。温度:900℃未満では残留磁束密度(以下Brと記す)
が十分でなく、温度:1200℃を越えるとBrと角型性が低
下するため好ましくない。焼結は酸化防止のため非酸化
性雰囲気中にて行なうことが望ましい。すなわち真空、
不活性ガスまたは還元性ガスの雰囲気がよい。焼結磁の
昇温速度は、1〜2000℃/min.の間であればよい。また
成形助剤を用いた場合は、昇温速度を1〜1.5℃/min.程
度に小さくし、昇温中に上記成形助剤を取り除いた方が
磁気特性的に望ましい。焼結磁の保持時間は、0.5〜20
時間の間でよく、0.5時間より短い時間では焼結密度に
バラツキを生じ、20時間より長い時間では結晶粒の粗大
化等の問題が生ずるためである。焼結後の冷却速度は、
1〜2000℃/min.の間でよいが、あまり早すぎると焼結
体中に亀裂を生じたりする可能性が高く、逆にゆっくり
だと工業生産的な効率の面で問題があるので上記範囲に
定めた。
(4) 以上の焼結後、さらに磁気特性を向上せしめる
ために、温度:400〜700℃で熱処理を行なう。上記熱処
理は焼結と同じく非酸化性雰囲気が望ましい。この熱処
理の昇温速度は10〜2000℃/min.で行ない、上記温度:40
0〜700℃で0.5〜10時間保持し、冷却速度:10〜2000℃/m
in.で行なうとよい。上記熱処理は基本的には昇温、保
持、冷却というパターンでよいが、必要に応じてこれを
くり返えすことや段階的に温度を変化させるパターンで
も同様の効果を得ることができる。
ために、温度:400〜700℃で熱処理を行なう。上記熱処
理は焼結と同じく非酸化性雰囲気が望ましい。この熱処
理の昇温速度は10〜2000℃/min.で行ない、上記温度:40
0〜700℃で0.5〜10時間保持し、冷却速度:10〜2000℃/m
in.で行なうとよい。上記熱処理は基本的には昇温、保
持、冷却というパターンでよいが、必要に応じてこれを
くり返えすことや段階的に温度を変化させるパターンで
も同様の効果を得ることができる。
次に、この発明に適用するR−B−Fe系焼結磁石の成
分組成およびその限定理由について説明する。
分組成およびその限定理由について説明する。
この発明で製造する磁石は、R,BおよびFeを必須元素
とする。Rとしては、Nd,Prまたはそれらの混合物が好
ましく、その他にTb,Dy,La,Ce,Ho,Er,Eu,Sm,Gd,Tm,Yb,L
nおよびYなどの希土類元素を含んでよく、総量で8〜3
0原子%とされる。8原子%未満では十分な保磁力(以
下iHcと記す)が得られず、30原子%を越えると残留磁
束密度(以下、Brと記す)が低下するためである。
とする。Rとしては、Nd,Prまたはそれらの混合物が好
ましく、その他にTb,Dy,La,Ce,Ho,Er,Eu,Sm,Gd,Tm,Yb,L
nおよびYなどの希土類元素を含んでよく、総量で8〜3
0原子%とされる。8原子%未満では十分な保磁力(以
下iHcと記す)が得られず、30原子%を越えると残留磁
束密度(以下、Brと記す)が低下するためである。
Bは2〜28原子%とされる。2原子%未満では十分な
iHcは得られず、28原子%を越えるとBrが低下し、優れ
た磁気特性が得られないためである。
iHcは得られず、28原子%を越えるとBrが低下し、優れ
た磁気特性が得られないためである。
上記R,B,およびFeを必須元素とし、R−B−Fe系焼結
磁石は作成されるが、Feの一部を他の元素で置換するこ
とや不純物を含んでもこの発明の効果は失なわれない。
磁石は作成されるが、Feの一部を他の元素で置換するこ
とや不純物を含んでもこの発明の効果は失なわれない。
すなわち、Feの代りに50原子%以下のCoで代替しても
よい。Coが50原子%を越えると高いiHcが得られないた
めである。上記以外の元素として下記の所定の原子%以
下の元素の1種以上(但し、2種以上含む場合の元素の
総量はこれらの元素のうち最大値を有するものの値以
下)をFe元素と置換してもこの発明の効果は失なわれな
い。これら元素を下記する(単位は原子%)。
よい。Coが50原子%を越えると高いiHcが得られないた
めである。上記以外の元素として下記の所定の原子%以
下の元素の1種以上(但し、2種以上含む場合の元素の
総量はこれらの元素のうち最大値を有するものの値以
下)をFe元素と置換してもこの発明の効果は失なわれな
い。これら元素を下記する(単位は原子%)。
Ti: 4.7,Ni: 0.8,Bi: 5.0, W : 8.8,Zr: 5.5,Ta:10.5, Mo: 8.7,Ca: 8.0,Hf: 5.5, Ge: 6.0,Nb:12.5,Mg: 8.0, Cr: 8.5,Sn: 3.5,Al: 9.5, Sr: 7.5,Mn: 8.0,Sb: 2.5, V :10.5,Be: 3.5,Ba: 2.5, Cu: 3.5,S : 2.5,P : 3.3, C : 4.0,O : 1.0,Ga: 6.0, この発明の酸化物添加による耐食性の向上の原因とし
ては、焼結中において発生したRリッチの液相により、
これらの酸化物の一部が還元され、これらが結晶粒界に
金属状態で析出することにより、本来、これらの金属自
身が耐食性があることから、磁石の耐食性向上に寄与し
ていることが考えられる。
ては、焼結中において発生したRリッチの液相により、
これらの酸化物の一部が還元され、これらが結晶粒界に
金属状態で析出することにより、本来、これらの金属自
身が耐食性があることから、磁石の耐食性向上に寄与し
ていることが考えられる。
つぎに、この発明を実施例にもとづいて具体的に説明
するが、この発明は、これら実施例に限定されるもので
はない。なお、この実施例で焼結体表面の錆の状況の判
定は、耐食試験した焼結体を切断し、目視により、切断
面周囲に錆が認められないものを「錆なし」、切断面周
囲に錆が認められるものを「錆あり」、さらに切断面周
囲に錆が認められ且つ錆が内部に浸透しているものを
「著しい錆あり」とした。
するが、この発明は、これら実施例に限定されるもので
はない。なお、この実施例で焼結体表面の錆の状況の判
定は、耐食試験した焼結体を切断し、目視により、切断
面周囲に錆が認められないものを「錆なし」、切断面周
囲に錆が認められるものを「錆あり」、さらに切断面周
囲に錆が認められ且つ錆が内部に浸透しているものを
「著しい錆あり」とした。
まず、13.5%Nd−1.5%Dy−8%B−残Fe(但し%
は、原子%)となるように溶解し、合金インゴットを得
た。
は、原子%)となるように溶解し、合金インゴットを得
た。
上記合金インゴットを粉砕し、平均粒径:3.5μmの微
粉末を得、これに平均粒径:1.2μmのGa2O3粉末、Al2O3
粉末、Cr2O3粉末、V2O5粉末をそれぞれ第1表の実施例
1〜40および比較例1〜17に示される如く配合し、混合
して原料粉末とした。得られた原料粉末を大気中で、成
形圧:1.5t/cm2で磁場中(14KOe)で成形し、たて:12mm
×横:10mm×高さ:10mmの成形体をそれぞれ作成し、これ
ら成形体を真空中(10-5torr)で、昇温速度:5℃/minで
昇温し、温度:1100℃1時間保持の条件で焼結後、50℃/
min.の速度で冷却した。
粉末を得、これに平均粒径:1.2μmのGa2O3粉末、Al2O3
粉末、Cr2O3粉末、V2O5粉末をそれぞれ第1表の実施例
1〜40および比較例1〜17に示される如く配合し、混合
して原料粉末とした。得られた原料粉末を大気中で、成
形圧:1.5t/cm2で磁場中(14KOe)で成形し、たて:12mm
×横:10mm×高さ:10mmの成形体をそれぞれ作成し、これ
ら成形体を真空中(10-5torr)で、昇温速度:5℃/minで
昇温し、温度:1100℃1時間保持の条件で焼結後、50℃/
min.の速度で冷却した。
つぎに、これら焼結体をArガス中にて、昇温速度:10
℃/min.で昇温し、温度:620℃に2時間保持したのち、
降温速度:100℃/min.の速度で冷却し熱処理を行なっ
た。
℃/min.で昇温し、温度:620℃に2時間保持したのち、
降温速度:100℃/min.の速度で冷却し熱処理を行なっ
た。
これら熱処理した焼結体の磁気特性を測定し、その結
果を第1表の「耐食試験前の磁気特性」の欄に示した。
果を第1表の「耐食試験前の磁気特性」の欄に示した。
上記磁気特性を測定した後、上記焼結体を温度:60
℃、湿度:90%の大気中に650時間放置して耐食試験を行
い、再び磁気特性を測定し、その結果 を第1表の「耐食試験後の磁気特性」の欄に示すととも
に、上記耐食試験後の焼結体の錆の発生状況を観察し、
これらの結果も第1表に示した。
℃、湿度:90%の大気中に650時間放置して耐食試験を行
い、再び磁気特性を測定し、その結果 を第1表の「耐食試験後の磁気特性」の欄に示すととも
に、上記耐食試験後の焼結体の錆の発生状況を観察し、
これらの結果も第1表に示した。
上記第1表の結果から、R−B−Fe系合金粉末を成形
し、焼結して製造した焼結磁石は、耐食試験後に表面に
錆が発生し、その錆は内部に浸透して著しい腐食を生
じ、耐食試験後の磁気特性の劣化も著しいが、上記R−
B−Fe系合金粉末に、Ga2O3粉末:0.0005〜2.5重量%を
加えるか、またはGa2O3粉末とAl,CrおよびVの酸化物粉
末のうち少なくとも1種を総量で0.005〜2.5重量%加え
た粉末を原料粉末として焼結磁石を製造すると、耐食性
のすぐれたR−B−Fe系焼結磁石を製造することがで
き、しかも、耐食試験後の磁気特性の劣化を抑えること
ができることがわかる。
し、焼結して製造した焼結磁石は、耐食試験後に表面に
錆が発生し、その錆は内部に浸透して著しい腐食を生
じ、耐食試験後の磁気特性の劣化も著しいが、上記R−
B−Fe系合金粉末に、Ga2O3粉末:0.0005〜2.5重量%を
加えるか、またはGa2O3粉末とAl,CrおよびVの酸化物粉
末のうち少なくとも1種を総量で0.005〜2.5重量%加え
た粉末を原料粉末として焼結磁石を製造すると、耐食性
のすぐれたR−B−Fe系焼結磁石を製造することがで
き、しかも、耐食試験後の磁気特性の劣化を抑えること
ができることがわかる。
上記酸化物が合計で2.5重量%を越えて添加されたR
−B−Fe系合金粉末により製造された焼結磁石は、表面
に錆の発生はみられないが、製造された焼結磁石自体の
磁気特性が低くなり、さらに上記酸化物の添加量が0.00
05重量%未満の原料粉末を用いると焼結磁石の表面に錆
が生じ、耐食試験後の磁気特性の劣化も著しくなる。
−B−Fe系合金粉末により製造された焼結磁石は、表面
に錆の発生はみられないが、製造された焼結磁石自体の
磁気特性が低くなり、さらに上記酸化物の添加量が0.00
05重量%未満の原料粉末を用いると焼結磁石の表面に錆
が生じ、耐食試験後の磁気特性の劣化も著しくなる。
上述のように、R−B−Fe系合金粉末に上記酸化物粉
末の1種または2種以上を合計で0.0005〜2.5重量%添
加した原料粉末を用いて製造したR−B−Fe系焼結磁石
は、耐食性にすぐれ、磁気特性の劣化が改善されるの
で、この発明の製造方法で製造されたR−B−Fe系焼結
磁石には表面処理する必要がなく、また焼結磁石の磁気
特性の劣化が少ないので、この磁石を組み込んだ装置の
性能の低下が防止されるという産業上すぐれた効果を奏
するものである。
末の1種または2種以上を合計で0.0005〜2.5重量%添
加した原料粉末を用いて製造したR−B−Fe系焼結磁石
は、耐食性にすぐれ、磁気特性の劣化が改善されるの
で、この発明の製造方法で製造されたR−B−Fe系焼結
磁石には表面処理する必要がなく、また焼結磁石の磁気
特性の劣化が少ないので、この磁石を組み込んだ装置の
性能の低下が防止されるという産業上すぐれた効果を奏
するものである。
Claims (9)
- 【請求項1】R(Rは、Yを含む希土類元素のうち少な
くとも1種)、BおよびFeを必須成分とするR−B−Fe
系合金粉末(以下、R−B−Fe系合金粉末という)にGa
の酸化物粉末を0.0005〜2.5重量%配合し混合して得ら
れた粉末を、成形し、焼結することを特徴とする耐食性
に優れた希土類−B−Fe系焼結磁石の製造法。 - 【請求項2】上記R−B−Fe系合金粉末にGaの酸化物粉
末およびAlの酸化物粉末を総量で0.0005〜2.5重量%配
合し混合して得られた粉末を、成形し、焼結することを
特徴とする耐食性に優れた希土類−B−Fe系焼結磁石の
製造法。 - 【請求項3】上記R−B−Fe系合金粉末にGaの酸化物粉
末およびCrの酸化物粉末を総量で0.0005〜2.5重量%配
合し混合して得られた粉末を、成形し、焼結することを
特徴とする耐食性に優れた希土類−B−Fe系焼結磁石の
製造法。 - 【請求項4】上記R−B−Fe系合金粉末にGaの酸化物粉
末およびVの酸化物粉末を総量で0.0005〜2.5重量%配
合し混合して得られた粉末を、成形し、焼結することを
特徴とする耐食性に優れた希土類−B−Fe系焼結磁石の
製造法。 - 【請求項5】上記R−B−Fe系合金粉末にGaの酸化物粉
末、Alの酸化物粉末およびCrの酸化物粉末を総量で0.00
05〜2.5重量%配合し混合して得られた粉末を、成形
し、焼結することを特徴とする耐食性に優れた希土類−
B−Fe系焼結磁石の製造法。 - 【請求項6】上記R−B−Fe系合金粉末にGaの酸化物粉
末、Crの酸化物粉末およびVの酸化物粉末を総量で0.00
05〜2.5重量%配合し混合して得られた粉末を、成形
し、焼結することを特徴とする耐食性に優れた希土類−
B−Fe系焼結磁石の製造法。 - 【請求項7】上記R−B−Fe系合金粉末にGaの酸化物粉
末、Alの酸化物粉末およびVの酸化物粉末を総量で0.00
05〜2.5重量%配合し混合して得られた粉末を、成形
し、焼結することを特徴とする耐食性に優れた希土類−
B−Fe系焼結磁石の製造法。 - 【請求項8】上記R−B−Fe系合金粉末にGaの酸化物粉
末、Alの酸化物粉末、Crの酸化物粉末およびVの酸化物
粉末を総量で0.0005〜2.5重量%配合し混合して得られ
た粉末を、成形し、焼結することを特徴とする耐食性に
優れた希土類−B−Fe系焼結磁石の製造法。 - 【請求項9】請求項1〜8において得られた希土類−B
−Fe系焼結磁石を熱処理することを特徴とする耐食性に
優れた希土類−B−Fe系焼結磁石の製造法。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
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EP89905767A EP0389626B1 (en) | 1988-06-03 | 1989-05-15 | SINTERED RARE EARTH ELEMENT-B-Fe-MAGNET AND PROCESS FOR ITS PRODUCTION |
PCT/JP1989/000491 WO1989012113A1 (en) | 1988-06-03 | 1989-05-15 | SINTERED RARE EARTH ELEMENT-B-Fe-MAGNET AND PROCESS FOR ITS PRODUCTION |
US07/460,079 US5147447A (en) | 1988-06-03 | 1989-05-15 | Sintered rare earth metal-boron-iron alloy magnets and a method for their production |
DE68927460T DE68927460T2 (de) | 1988-06-03 | 1989-05-15 | Gesinterter seltenerdelement-b-fe-magnet und verfahren zur herstellung |
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JP63176786A JP2581179B2 (ja) | 1988-07-15 | 1988-07-15 | 耐食性に優れた希土類−B−Fe系焼結磁石の製造法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0227702A JPH0227702A (ja) | 1990-01-30 |
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CN113571278B (zh) * | 2021-07-22 | 2024-05-24 | 包头天和磁材科技股份有限公司 | 磁粉、磁粉的形成方法、稀土类烧结永磁体及其制备方法 |
-
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- 1988-07-15 JP JP63176786A patent/JP2581179B2/ja not_active Expired - Fee Related
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