JP2580630B2 - ホビングによる金型製造方法 - Google Patents

ホビングによる金型製造方法

Info

Publication number
JP2580630B2
JP2580630B2 JP62269130A JP26913087A JP2580630B2 JP 2580630 B2 JP2580630 B2 JP 2580630B2 JP 62269130 A JP62269130 A JP 62269130A JP 26913087 A JP26913087 A JP 26913087A JP 2580630 B2 JP2580630 B2 JP 2580630B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
recess
concave portion
shape
press device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62269130A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01113137A (ja
Inventor
雅宣 池田
茂雄 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP62269130A priority Critical patent/JP2580630B2/ja
Publication of JPH01113137A publication Critical patent/JPH01113137A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2580630B2 publication Critical patent/JP2580630B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は雄型(ホブ)を円柱等柱状素材上面に押し
込んで雌型に加工するホビングによる金型製造方法に関
するものである。
(従来の技術) 従来より鍛造など塑性加工用の金型を製造する方法の
1つとして、素材に雄型(ホブ)を押し込んで所定形状
の成形用凹部を形成し、以て同素材を雌型に加工するホ
ビングによる金型製造方法が知られている。
このホビングによる金型製造方法は、得られる金型の
内面が鏡面に仕上がって別途研磨などの加工が必要でな
く、また繊維組織が加工後も連続し残ることから金型の
寿命が長い上に、一つの母型である多数の金型が製造で
きるなど種々の利点を有することから広く行われてい
る。
しかしながら反面において、このホビングによる方法
は加工対象、即ち素材が一般的に工具鋼等硬い材料であ
って変形し難いため、雄型を素材に押し込むときに極め
て大きな圧力が必要であること、雄型の押込速度を0.01
〜0.1mm/秒程度の極めて遅い速度としなければならず、
加工時間が非常に長くなって生産性が悪いこと、雄型の
押込みに大きな圧力を要し、加えて押込速度が遅いこと
からホビング加工用の高価な専用プレス装置が必要であ
ること、素材が硬いために加工により割れを生じ易いこ
となど種々の欠点も有している。
このようなことから、例えば自動車のデファレンシャ
ルギヤのような複雑形状部品用の金型を製造する場合、
従来な所定形状に加工・形成した放電電極からアークを
飛ばして素材を溶かし、以て素材に電極形状に対応した
形状の成形用凹部を形成する放電加工方法が行われてい
る。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら本法は素材を溶かしながら加工して行く
ものであるために加工時間が長くかかる上、電極が1回
の加工で消耗してしまって加工コストが高くなり、しか
も本法は素材を溶かして成形用凹部を形成するため、得
られた凹部内面の肌が荒れた状態となって後に研磨加工
が必要であるなど種々の問題を有している。
(問題点を解決するための手段) そこで本発明者等はかかる放電加工に代えてホビング
加工により金型を製造すべく研究を進めて行く過程で、
素材の側に特定形状の凹所を形成することを着想し、本
発明の金型製造方法を完成した。而して本発明に係る製
造方法の要旨とするところは、高さが外径寸法よりも低
い柱状素材の上面に雄型をプレス装置により押し込んで
所定形状の成形用凹部を形成し、以て該素材を塑性加工
用の雌型に加工する金型製造方法であって、該素材の被
加工面である上面とは反対側の下面側に、下向きの開放
形状となし且つ実質上円錐若しくは円錐台形状をなす凹
所を形成し、該凹所は、その上面と下面との直径がそれ
ぞれ前記成形用凹部の径若しくは幅の2/3以下と1/2以上
とであって且つ該上面の外周と該下面の外周とを結んで
形成される面の、該凹所下面に対する角度で規定される
傾斜角度が80度以下である形状となし、該凹所を前記雄
型の押込方向と同じ向きに形成して該雄型の押込時に素
材材料を該凹所に逃がすようにしたことにある。
尚ここで実質上円錐形状若しくは円錐台形状としたの
は、外周面がテーパ面である円錐形状或いは円錐台形状
のみならず、かかる外周面が凹又は凸に多少湾曲してい
る場合、或いは上下に階段状を成している場合などをも
含む意図である。要するに上端から下端に進むにつれて
凹所の幅が漸次広くなるような実質上円錐又は円錐台形
状であって、且つ上面外周部と下面外周部とを結んで形
成される面(仮想的な面である場合もある)の傾斜角度
が80度以下であるような凹部形状のものであれば良いの
である。
このような本発明によれば低圧力で、しかも形状精度
良く金型を製造することができる。
これは雄型を押し込むとき材料が凹所にスムーズに逃
げられるからであるが、その凹所の形状は上記形状の範
囲とすることが必要であり、例えば凹所下面の径が成形
用凹部の径若しくは幅、つまり雄型の径若しくは幅の1/
2より小さいと材料が凹所内にスムーズに逃げられなく
なって良い結果が得られない。逆に上面の径が成形用凹
部の径若しくは幅の2/3よりも大きくなると、或いは凹
所上面と下面とを結ぶ面の傾斜角度が80度より大きくな
ると、雄型の押込みによって材料が剪断破壊するように
なり、同じく好結果が得られない。
このように本発明では凹所の形状が重大な意味を有
し、これにより低圧力で形状精度良く金型をホビング加
工できるようになるが、特に素材を650℃〜900℃に予め
加熱しておいて雄型を押し込むようにすれば、加工割れ
を防止しつつ極めて低い圧力で加工できるようになり、
上述した専用プレス装置を用いなくても機械プレス装
置,油圧プレス装置等慣用プレス装置を用いて容易に金
型を加工できるようになる。
尤も素材を800〜1000℃程度まで加熱してホビング加
工することは既に知られている。
しかしながらこの従来の熱間加工法の場合、プレス速
度が数mm/秒と遅いため加工中素材を上記温度に保持し
ておく必要があり、これに伴って加工装置が大がかりと
なるとともに、素材の脱炭,スケール発生等の問題が生
じ、このため通常の工具鋼の場合、同法の適用は困難と
考えられている。
これに対し、本発明によれば速い速度で加工できるた
めに、加工中素材の温度を保持している必要は特にな
く、加えて素材の加熱温度は比較的低いから、上記のよ
うな脱炭,スケール発生等の問題は特に生じない。
このように、本発明は素材を予め所定温度に加熱して
おくならば通常の機械プレス装置或いは油圧プレス装置
等の汎用プレス装置を用いて加工することができるが、
特に機械プレス装置を用いた場合、材料を逃がすための
凹所の体積を成形用凹部形成のための材料排除体積より
も大きくしておくと、極めて良好に金型を加工すること
ができる。
また一方プレス装置として油圧プレス装置を用いた場
合には、材料排除体積を凹所の体積で割った比率が1〜
1.2となるようにした場合において、特に良好な結果の
得られることが確認されている。
このように機械プレス装置と油圧プレス装置とで最適
条件が異なって来るのは、油圧プレス装置の場合には機
械プレス装置よりもプレス速度が遅い(機械プレス装置
の場合には102mm/秒のオーダーであるのに対し、油圧プ
レス装置の場合には101mm/秒のオーダー以下)ために、
材料の流れが機械プレス装置の場合とは異なって来るこ
とに由来するものである。即ち雄型が自身の成形面に局
部的に小さな凹型部を有しているような場合、素材側逃
げ部の凹所体積を成形凹部形成のための材料排除体積よ
りも小さくしておくことにより、このような凹型部にも
材料をうまく充填し得、以て雌型の形状を雄型に良く倣
った形に成形できるのである。
(実施例) 次に本発明の効果をより明確にすべく、以下にその実
施例について説明する。
[実施例1] 第1図の工程図に示すように、素材材料としてSKD61
を用い、これを第2図(A)に示すような円柱形状に切
り出して第1表に示すような種々寸法の円錐又は円錐台
形状の凹所10を設けた(ブランク加工(12))。これら
を200℃に予熱した後(予熱工程(14))、黒鉛潤滑処
理(16)を施し、更に第1表に示す種々の温度に加熱し
て(加熱工程(18))これにナックルジョイントプレス
(600ト ン)を用いてポビング加工(成形工程(20))を施し
た。その後加工物の外形切削加工(22),焼入れ・焼戻
し処理(24)を施して第2図(B)に示すように、歯車
成形用の凹部26(体積18000mm2)を備えた雌型28を得
た。而してこの雌型28の形状精度(雄型の転写精度),
加工成形性を調査したところ第1表の如くであった。
尚、本例によって製造した雌型28の外観及びその断面を
参照写真(1)の(イ),(ロ)として示した。またこ
の雌型を用いて鍛造成形した歯車を参考写真(ハ)とし
て示した。
これらの結果にみれらるように、本法によれば通常の
機械プレス装置を用いて、しかも形状精度良く雌型を加
工することができる。
[実施例2] 実施例1と同様の工程に従って素材材料SKD61を第3
図(A)に示す円柱形状に切り出し、そしてその裏面側
に第2表に示す種々寸法の円錐又は円錐台形状の凹所30
を形成した(ブランク加工(12))。これを予熱処理
(14),黒鉛潤滑処理 (16),加熱処理(18)した後油圧プレス装置(2000ト
ン)を用いてホビング加工(20)し、更に外形切削加工
(22),焼入れ・焼戻し処理(24)して歯車成形用の凹
部32(体積290000mm2)を備えた雌型34を得た。得られ
た雌型34の形状精度(雄型の転写精度),加工成形性を
調査したところ第2表の如くであった。尚、本例にて得
られた雌型34の外観とその断面を参考写真(2)の
(イ),(ロ)として、またこの雌型34を用いて鍛造成
形した歯車を参考写真(ハ)として示している。
同表及び参考写真に示すように、本法によれば通常の
油圧プレス装置を用いた場合にも容易にホビング加工で
き、得られた金型の寸法精度も良好である。
以上本発明の実施例を詳述したが、本発明はこのよう
な歯車のみに限られず、種々形状の製品を成形するため
の金型の加工に適用することができるものであって、そ
の趣旨を逸脱しない範囲において、当業者の知識に基づ
き様々な変更を加えた態様において実施可能である。
(発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば低圧力で形状精
度良く金型をホビング加工することができる。これによ
り、金型の製造コストを大幅に低減でき、短時間で金型
を製造できて生産能率も高くなり、特に素材を所定温度
に加熱した後ホビング加工した場合には、プレス装置と
して汎用的な機械プレス装置,油圧プレス装置等を用い
ることができるなど工業上意義ある優れた効果が生ず
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である金型製造方法の工程を
示すブロック図であり、第2図は本発明の一実施例にお
いて用意された円柱状素材と同素材のホビング加工によ
り得られた金型とを簡略化して示す図であり、第3図は
本発明の他の実施例において用意された円柱状素材と同
素材のホビング加工により得られた金型とを簡略化して
示す図である。 10,30:凹所 26,32:歯車成形用凹部 28,34:雌型

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高さが外径寸法よりも低い柱状素材の上面
    に雄型をプレス装置により押し込んで所定形状の成形用
    凹部を形成し、以て該素材を塑性加工用の雌型に加工す
    る金型製造方法であって、 該素材の被加工面である上面とは反対側の下面側に、下
    向きの開放形状となし且つ実質上円錐若しくは円錐台形
    状をなす凹所を形成し、該凹所は、その上面と下面との
    直径がそれぞれ前記成形用凹部の径若しくは幅2/3以下
    と1/2以上とであって且つ該上面の外周と該下面の外周
    とを結んで形成される面の、該凹所下面に対する角度で
    規定される傾斜角度が80度以下である形状となし、該凹
    所を前記雄型の押込方向と同じ向きに形成して該雄型の
    押込時に素材材料を該凹所に逃がすようにしたことを特
    徴とするホビングによる金型製造方法。
  2. 【請求項2】前記柱状素材を650℃〜900℃に予め加熱し
    た後に前記雄型の該柱状素材上面への押込みを行うこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の金型製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記プレス装置として機械プレス装置を用
    い、且つ前記素材下面側の凹所の体積を前記素材上面側
    の成形用凹部形成のための材料排除体積以上とすること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項若しくは第2項に記
    載の金型製造方法。
  4. 【請求項4】前記プレス装置として油圧プレス装置を用
    い、且つ前記素材上面側の成形用凹部形成のための材料
    排除体積を前記素材下側面の凹所の体積で割った比率が
    1〜1.2の範囲とすることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項若しくは第2項に記載の金型製造方法。
JP62269130A 1987-10-23 1987-10-23 ホビングによる金型製造方法 Expired - Lifetime JP2580630B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62269130A JP2580630B2 (ja) 1987-10-23 1987-10-23 ホビングによる金型製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62269130A JP2580630B2 (ja) 1987-10-23 1987-10-23 ホビングによる金型製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01113137A JPH01113137A (ja) 1989-05-01
JP2580630B2 true JP2580630B2 (ja) 1997-02-12

Family

ID=17468108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62269130A Expired - Lifetime JP2580630B2 (ja) 1987-10-23 1987-10-23 ホビングによる金型製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2580630B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013075329A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Kobe Steel Ltd プレス成形品の製造方法およびプレス成形設備

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01113137A (ja) 1989-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101057214B1 (ko) 사륜 자동차용 하이포이드 링 기어의 제조방법
US1454508A (en) Gear wheel and method of manufacturing the same
CN110919375B (zh) 一种双尺寸法兰锻造工艺
JP2580630B2 (ja) ホビングによる金型製造方法
JPH02185905A (ja) 粉末冶金により製作されたクラッチ体の歯面の変形方法と装置
JP3085571B2 (ja) かさ歯車の製造方法及びそのサイジング金型
US2040957A (en) Metalworking process
SU1523242A1 (ru) Способ изготовлени лезвий рабочих органов сельскохоз йственных орудий
JPH0771566A (ja) 歯車及びその製造方法
SU625834A1 (ru) Способ изготовлени рабочих поверхностей матриц пресс-форм
RU2025188C1 (ru) Способ изготовления рельефных полостей формообразующего инструмента
SU1077690A1 (ru) Способ изготовлени кольцевых изделий
RU2063838C1 (ru) Способ изготовления изделий типа колес
SU965584A1 (ru) Способ изготовлени режущих частей вырубных штампов
SU946713A1 (ru) Способ изготовлени концевого режущего инструмента
RU2212974C2 (ru) Способ изготовления поковок с отростками
JPH0679392A (ja) 歯車の鍛造方法
SU716695A1 (ru) Способ выдавливани формообразующих полостей деталей пресс-форм
JPS63273538A (ja) スプライン軸成形用鍛造金型
JPH02133136A (ja) 温間または熱間鍛造部品の製造方法
CN116809831A (zh) 一种使用辗环成形的从动锥齿轮锻造工艺
SU1207618A1 (ru) Способ получени плакированных матриц
SU996046A1 (ru) Способ получени биметаллических изделий
SU1162541A1 (ru) Способ получени деталей,преимущественно выт нутой формы
US3190150A (en) Method of making key blanks

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term