JP2579895Y2 - 梱包用の組立式緩衝材 - Google Patents

梱包用の組立式緩衝材

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JP2579895Y2
JP2579895Y2 JP1993068026U JP6802693U JP2579895Y2 JP 2579895 Y2 JP2579895 Y2 JP 2579895Y2 JP 1993068026 U JP1993068026 U JP 1993068026U JP 6802693 U JP6802693 U JP 6802693U JP 2579895 Y2 JP2579895 Y2 JP 2579895Y2
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好和 北村
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松阪段ボール工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は梱包用の組立式緩衝材に
関する。
【0002】
【従来の技術】梱包用の緩衝材としては、従来からポリ
スチレンフオームなどの発泡プラスチツク製品が広く使
われており、これを外装箱と品物との間隙に詰めて、そ
の品物を外力から安全に保護している通例である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な緩衝材はプラスチツク成形品であるため、その立体形
状や大きさなどの異なる多品種を用意しなければなら
ず、又仮令軽量であると難も嵩張る結果、その在庫・保
管上いたづらに大きな設置スペースを要する。
【0004】更に、発泡プラスチツク製品であるため、
廃棄・焼却上自然環境を害し、再生使用し難い問題もあ
る。この点、紙管であれば再生使用できるが、その在庫
・保管上大きな設置スペースを要することに変りはな
い。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案はこのような課題
の改良を目的としており、そのために役立つ組立式緩衝
材としての構成上、長方形の輪郭形状を備えた1枚物の
段ボール紙に、その短辺と平行な複数本の折り曲げ稜線
を刻印して、その一端側に位置する1本の折り曲げ稜線
から一旦外向きに折り曲げることにより、上記段ボール
紙の一端部を2等辺の山型突っ張り片とし、その山型突
っ張り片から引き続き段ボール紙の他端側に向かって、
その段ボール紙を残るすべての折り曲げ稜線から順次内
向き直角に折り曲げてゆくことにより、上記山型突っ張
り片を包囲する全体的な断面長方形の角筒体に組み立
て、且つその山型突っ張り片の頂点を角筒体における長
辺のほぼ2等分線上へ線接触させると共に、上記段ボー
ル紙の他端側に位置する1本の折り曲げ稜線から切り起
した差し込み固定片を、その折り曲げ稜線と重合して角
筒体のコーナー部となる別な折り曲げ稜線上に打ち抜い
た固定片受け入れ口から角筒体の内部へ、上記山型突っ
張り片の上面と接触するように差し込み係止させて、上
記角筒体の組立状態を固定維持したことを第1の特徴と
し、
【0006】又、長方形の輪郭形状を備えた1枚物の段
ボール紙に、その短辺と平行な複数本の折り曲げ稜線を
刻印して、その一端側に位置する1本の折り曲げ稜線か
ら一旦外向きに折り曲げることにより、上記段ボール紙
の一端部を2等辺の第1山型突っ張り片とし、その第1
山型突っ張り片から引き続き段ボール紙の他端側に向か
って、その段ボール紙を残る幾つかの折り曲げ稜線から
順次内向き直角に折り曲げてゆくことにより、上記第1
山型突っ張り片を包囲する全体的な断面長方形の第1角
筒体に組み立て、且つその第1山型突っ張り片の頂点を
第1角筒体における長辺のほぼ2等分線上へ線接触させ
ると共に、上記第1角筒体のコーナー部から切り起した
第1差し込み固定片を、そのコーナー部と対応位置する
折り曲げ稜線上に打ち抜いた固定片受け入れ口から第1
角筒体の内部へ、上記第1山型突っ張り片の上面と接触
するように差し込み係止させて、上記第1角筒体の組立
状態を固定維持する一方、
【0007】上記段ボール紙の他端側に位置する1本の
折り曲げ稜線からやはり一旦外向きに折り曲げることに
より、その段ボール紙の他端部も2等辺の第2山型突っ
張り片とし、その第2山型突っ張り片から引き続き段ボ
ール紙の逆な一端側に向かって、その段ボール紙を別に
残る幾つかの折り曲げ稜線から順次内向き直角に折り曲
げてゆくことにより、上記第2山型突っ張り片を包囲す
る全体的な断面長方形の第2角筒体に組み立て、且つそ
の第2山型突っ張り片の頂点を第2角筒体における長辺
のほぼ2等分線上へ線接触させると共に、上記第1角筒
体のコーナー部から切り起した第2差し込み固定片を、
そのコーナー部と対応位置する折り曲げ稜線上に打ち抜
いた固定片受け入れ口から第2角筒体の内部へ、上記第
2山型突っ張り片の上面と接触するように差し込み係止
させて、上記第2角筒体の組立状態を固定維持し、しか
も上記第1、2角筒体の短辺同志をほぼ同等に寸法化し
て、その両角筒体を一定間隔だけ離隔する状態に並列さ
たことを第2の特徴とし、
【0008】更に、長方形の輪郭形状を備えた1枚物の
段ボール紙に、その短辺と平行な複数本の折り曲げ稜線
を刻印して、その一端側に位置する1本の折り曲げ稜線
から一旦外向きに折り曲げることにより、上記段ボール
紙の一端部を非2等辺の大きな第1山型突っ張り片と
し、その第1山型突っ張り片から引き続き段ボール紙の
他端側に向かって、その段ボール紙を残る幾つかの折り
曲げ稜線から順次内向き直角に折り曲げてゆくことによ
り、上記第1山型突っ張り片を包囲する大きな断面長方
形の第1角筒体に組み立てる一方、
【0009】上記段ボール紙の他端側に位置する1本の
折り曲げ稜線からやはり一旦外向きに折り曲げることに
より、その段ボール紙の他端部を2等辺の小さな第2山
型突っ張り片とし、その第2山型突っ張り片から引き続
き段ボール紙の逆な一端側に向かって、その段ボール紙
を別に残る幾つかの折り曲げ稜線から順次内向き直角に
折り曲げてゆくことにより、上記第2山型突っ張り片を
包囲する小さな断面長方形の第2角筒体に組み立て、且
つその第2山型突っ張り片の頂点を第2角筒体における
長辺のほぼ2等分線上へ線接触させると共に、
【0010】上記第1角筒体の短辺と第2角筒体の長辺
との合計寸法にほぼ等しい一定帯幅を備えた向かい合う
一対として、上記段ボール紙の長辺から連続一体に張り
出した差し込みカバー片の張り出し基端部と中途部へ、
上記第1、2角筒体を断面長方形に組み立てる折り曲げ
稜線と直交する2本の折り曲げ稜線を各々刻印し、
【0011】上記第1、2角筒体をその第1角箇体の短
辺とほぼ同等寸法の一定間隔だけ離隔させて、その一定
間隔を引き続き閉塞する如く、上記第1角筒体をそのコ
ーナー部に位置する折り曲げ稜線から内向き直角に曲げ
起すことにより、その第1角筒体における長辺の一部が
第2角筒体の短辺と重合する全体的な断面L字型の交叉
状態に組み立て、且つその組立状態にある第1角筒体に
おける第2角筒体の短辺と重合しない長辺の残余部をほ
ぼ2等分する線上へ、上記第1山型突っ張り片の頂点を
線接触させると共に、
【0012】上記差し込みカバー片をその折り曲げ稜線
から各々内向き直角に折り曲げて、上記全体的な断面L
字型の交叉状態に組み立てられた第1、2角筒体の両木
口面へ、その跨がる連結状態に差し込み係止させること
により、上記第1、2角筒体の組立状態を固定維持した
ことを第3の特徴とするものである。
【0013】
【作用】上記第1〜3考案の構成によれば、その何れも
1枚物の段ボール紙から極めて容易に組み立て使用する
ことができ、又その展開状態において大量に在庫・保管
することもできるため、冒頭に述べた従来品に比し、省
スペースや再生使用並びに量産の諸効果に優れる。
【0014】又、上記第1、2考案は梱包用外装箱のフ
ラツト面(非角隅部)に沿い挿入使用される組立式緩衝
材として、その構成によれば、1枚物の段ボール紙から
組み立て使用されるものであるにも拘らず、その断面長
方形に組み立てられた角筒体の内部には、山型の突っ張
り片が包み込まれており、その山型突っ張り片の頂点
角筒体における長辺のほぼ2等分線上へ、内側から線接
触するようになっているため、図5のような外装箱への
挿入使用状態において、品物との接触により最も座屈し
やすい長辺の中央部を、その内側から山型突っ張り片の
頂点により効果的に突っ張る如く、高い圧縮強度を発揮
させることができ、その品物を座屈からの形崩れや破損
のおそれなく常時安全に保護し得るのである。
【0015】又、上記第3考案は梱包用外装箱の断面L
字型角隅部へ挿入使用される組立式緩衝材として、その
構成上外装箱の角隅部に対応する全体的な断面L字型に
組み立てられた第1、2角筒体のうち、その小さな断面
長方形をなす第2角筒体における長辺のほぼ2等分線上
に、2等辺の小さな第1山型突っ張り片の頂点が内側か
ら線接触するようになっている一方、大きな断面長方形
をなす第1角箇体における上記第2角筒体の短辺と重合
しない長辺の残余部をほぼ2等分する線上に、非2等辺
の大きな第2山型突っ張り片の頂点がやはり内側から線
接触するようになっているため、図16のような外装箱
の角隅部へ挿入された使用状態において、品物との接触
により最も座屈しやすい第2角筒体における長辺の中央
部と、同じく最も座屈しやすい第1角筒体における第2
角筒体の短辺と重合しない長辺の残余部の中央部とを、
その内側から第1、2山型突っ張り片の頂点により何れ
も効果的に突っ張る如く、高い圧縮強度を発揮させるこ
とができ、その品物をやはり座屈からの形崩れや破損の
おそれなく常時安全に保護し得るのである。
【0016】更に、上記第1、2考案の構成によれば、
角筒体のコーナー部に切り起された差し込み固定片が、
これとの対応位置に打ち抜き開口された固定片受け入れ
口から角筒体の内部へ、上記山型突っ張り片の上面と接
触するように差し込み係止されて、その角筒体の断面長
方形な組立状態を固定維持するようになっているため、
上記山型突っ張り片の頂点を圧縮荷重に対抗する補強筋
骨として、角筒体における長辺のほぼ2等分線上へ、内
側から線接触させる構成とも相俟ち、品物を形崩れや破
損のおそれなく、確実に安定良く防護することができ、
緩衝材としての保形強度も大いに昂め得るのである。
【0017】そして、このことは上記第3考案の構成に
あっても、差し込みカバー片の向かい合う一対を全体的
な断面L字型に組み立てられた第1、2角筒体の両木口
面へ、跨がる連結状態に差し込み係止させることによ
り、その第1、2角筒体の組立状態を固定維持すること
ができる。
【0018】しかも、上記のような組立状態を固定維持
する差し込み固定片や差し込みカバー片は、角筒体自身
に付属する言わば部品として、その段ボール紙に切り起
されているため、これらを別個独立に作成準備する必要
がなく、又これらを紛失するおそれもなく、別個な接着
剤やタツカー、ステツチングワイヤーなどの固定具によ
り上記角筒体の組立状態を固定維持する手段に比し、そ
の組立作業を効率良く行なえるほか、文字通りの組立式
緩衝材として、再度展開状態に復元することもできる利
便性がある。
【0019】
【実施例】以下、図面に基いて本考案の詳細を説明する
と、先づ図1〜4はその組立式緩衝材の第1実施例に係
り、(M)は1枚物の段ボール紙であって、その詳細を
図示省略してあるが、一対のライナーとその中芯とから
成り、図2のような長方形の輪郭形状に打ち抜かれてい
る。
【0020】そして、その段ボール紙(M)における長
手方向の一端側から他端側に向かって、連続的に折り曲
げてゆくことにより、図1、3のような断面長方形の角
筒体(A)として組み立てられるようになっている。
【0021】即ち、その緩衝材の展開状態を示した図2
において、(10)(11)(12)(13)(14)
(15)は上記段ボール紙(M)の短辺と平行な複数本
の折り曲げ稜線であり、その段ボール紙(M)の輪郭打
ち抜きと一挙同時か、又は別個に型押し刻印されてい
る。
【0022】上記複数本の折り曲げ稜線(10)〜(1
5)について、その段ボール紙(M )の最も一端側に位
置する1本は外向き折り曲げ稜線(10)として、残り
の5本はその外向き折り曲げ稜線(10)からの順次第
1〜5内向き折り曲げ稜線(11)〜(15)として、
各々設定されている。
【0023】その場合、図2と図1、3との対比から明
白なように、第1、2内向き折り曲げ稜線(11)(1
2)の相互帯域と第3、4内向き折り曲げ稜線(13)
(14)の相互帯域は、上記断面長方形な角筒体(A)
の向かい合う短辺(x)を形作るものとして、ほぼ同等
に寸法化されているほか、第5内向き折り曲げ稜線(1
5)と段ボール紙(M)の他端縁との相互帯域が重合片
(16)として、上記第1、2内向き折り曲げ稜線(1
1)(12)の相互帯域へ、外側から重合するようにな
っている。
【0024】又、第2、3内向き折り曲げ稜線(12)
(13)の相互帯域と第4、5内向き折り曲げ稜線(1
4)(15)の相互帯域は、上記角筒体(A)の向かい
合う長辺(y)をなすものとして、やはりほぼ同等に寸
法化されている。
【0025】これに対して、段ボール紙(M)の一端縁
と第1内向き折り曲げ稜線(11)との相互帯域は、上
記角筒体(A)の長辺(y)よりも予じめ若干広大に寸
法化されることにより、その広大な帯域の中央部に介在
する上記外向き折り曲げ稜線(10)から、2等辺の山
型に折り曲げられるようになっている。
【0026】つまり、上記広大な帯域がその中央部の外
向き折り曲げ稜線(10)を頂点(z)とする2等辺の
山型突っ張り片(17)として折り曲げられ、その山型
突っ張り片(17)の頂点(z)が断面長方形な角筒体
(A)における長辺(y)のほぼ2等分線上へ内側から
線接触して、その角筒体(A)の圧縮強度を昂めてい
る。
【0027】角筒体(A)は断面長方形をなしているた
め、その長辺(y)の中央部が最も座屈しやすく、ここ
に内側から山型突っ張り片(17)の頂点(z)を線接
触さ せることにより、上記圧縮荷重に対抗する補強筋骨
として働かせ、段ボール紙(M)からの組立式の緩衝材
であるにも拘らず、梱包される品物(C)を安全に保護
できるようになっているのである。
【0028】(18)は上記第5内向き折り曲げ稜線
(15)の中央部から段ボール紙(M)の輪郭打ち抜き
と一挙同時か、又は別個に切り起された差し込み固定
片、(19)はその固定片(18)の受け入れ口であ
り、第5内向き折り曲げ稜線(15)との対応的に重合
する上記第1内向き折り曲げ稜線(11)上の中央部に
打ち抜かれている。
【0029】上記差し込み固定片(18)とその受け入
れ口(19)は図1、3のように、角筒体(A)のコー
ナー部に対応位置しており、その差し込み固定片(1
8)が受け入れ口(19)を通じて角筒体(A)の内部
へ、上記山型突っ張り片(17)の上面と接触するよう
に差し込み係止されることにより、その角筒体(A)の
組立状態を固定維持するようになっている。上記差し込
み固定片(18)は第5内向き折り曲げ稜線(15)か
ら曲げ起されて、山型突っ張り片(17)の傾斜した上
面と接触するように差し込まれるため、その上面と係止
して曲げ戻るおそれがなく、角筒体(A)のコーナー部
を形崩れしないように施錠することとなる。その場合、
上記差し込み固定片(18)とその受け入れ口(19)
の設置個数は段ボール紙(M)における短辺の大きさ寸
法に応じて増加することができる。
【0030】上記のような展開状態の段ボール紙(M)
から、緩衝材としての角筒体(A)に組み立てるに当っ
ては、先づ外向き折り曲げ稜線(10)から一旦外向き
に折り曲げて、その段ボール紙(M)の一端部に2等辺
の山型突っ張り片(17)を造形する。
【0031】次いで、第1内向き折り曲げ稜線(11)
から逆な内向きに鋭く折り曲げ、引き続き上記山型突っ
張り片(17)を包囲するように、段ボール紙(M)の
他端側に向かって、その段ボール紙(M)を第2〜5内
向き折り曲げ稜線(12)〜 (15)から順次内向き直
角に折り曲げてゆくのであり、そうすれば断面長方形の
角筒体(A)に立体化され、その角筒体(A)における
長辺(y)のほぼ2等分線上に、上記山型突っ張り片
(17)の頂点(z)が内側から線接触されることとな
る。
【0032】そこで、最後に上記差し込み固定片(1
8)をその受け入れ口(19)から角筒体(A)の内部
へ、山型突っ張り片(17)の上面と接触すように差し
込み係止させて、角筒体(A)のコーナー部を言わば施
錠し、その組立状態が形崩れしないように固定維持する
のである。
【0033】このように組み立て完成された第1実施例
の緩衝材は、図5に示す通り、梱包用外装箱(B)のフ
ラツト面に当てがう如く挿入使用されることとなるが、
その使用中上記断面長方形な角筒体(A)の最も座屈し
やすい長辺(y)の中央部に、仮令外側から圧縮荷重が
作用したとしても、その内部に包み込まれた山型突っ張
り片(17)は2等辺の言わば開脚状態にあって、その
頂点(z)が上記長辺(y)の2等分線上に線接触し、
上記圧縮荷重に対抗し得る補強筋骨として働く結果、段
ボール紙(M)からの組立式緩衝材であるにも拘らず、
梱包された品物(C)の形崩れや破損を生ずるおそれが
なく、その品物(C)を安全に保護することができる。
【0034】更に言えば、図4(a)から明白な通り、
断面長方形をなす角筒体(A)との相対関係上、その内
部に包み込まれる山型突っ張り片(17)を意図的に小
型化して、その山型の頂点(z)と上記断面長方形の長
辺(y)との相互間や、山型突っ張り片(17)の両裾
野部(p)と、これと対応位置する角筒体(A)のコー
ナー部との相互間に、若干の空隙(s)を保っても良
い。
【0035】そうすれば、上記外側からの圧縮力を受け
た場合、山型突っ張り片(17)が同図(b)のように
滑り逃げる如く、上記空隙(s)を撓み代として弾性変
形することになり、その角筒体(A)のクツシヨン性を
昂めることができる。
【0036】次に、図6〜8は本考案に係る緩衝材の第
2実施例を示しており、これでは1枚物の段ボール紙
(M)から連続的に折り曲げることにより、第1、2角
筒体(A1)(A2)の2個一対が並列する状態に組み
立て、その両角筒体(A1)(A2)が図5に併記する
如く、梱包用外装箱(B)のフラツト面に沿って挿入使
用されるようになっている。
【0037】即ち、その緩衝材の展開状態を示した図7
において、(20r)(20f)(21)(22)(2
3)(24)(25)(26)(27)(28)は長方
形な打ち抜き輪郭形状を有する段ボール紙(M)の短辺
と平行に型押し刻印された複数本の折り曲げ稜線である
が、そのうち段ボール紙(M)の最も一端側と他端側に
位置する2本は第1、2外向き折り曲げ稜線(20r)
(20f)として、又残る中間位置の8本は第1〜8内
向き折り曲げ稜線(21)〜(28)として、各々設定
されている。
【0038】但し、折り曲げ操作を説明するための便宜
上、第1〜4内向き折り曲げ稜線(21)〜(24)の
符号はこれを段ボール紙(M)の一端側から他端側に向
かって順序良く、第5〜8内向き折り曲げ稜線(25)
〜(28)の符号はこれを段ボール紙(M)の他端側か
ら一端側への逆向きに順序良く、各々整然と記入してあ
る。
【0039】その際、第1、2内向き折り曲げ稜線(2
1)(22)の相互帯域と第3、4内向き折り曲げ稜線
(23)(24)の相互帯域は、断面長方形に組み立て
られる第1角筒体(A1)の向かい合う短辺(x1)を
形作るものとして、ほぼ同等に寸法化されていると共
に、第2、3内向き折り曲げ稜線(22)(23)の相
互帯域が、上記第1角筒体(A1)の長辺(y1)を形
作るようになっている。
【0040】又、段ボール紙(M)の一端部と第1内向
き折り曲げ稜線(21)との相互帯域は、上記第1角筒
体(A1)の長辺(y1)よりも予じめ若干広大に寸法
化さ れており、その広大な帯域の中央部に介在する上記
第1外向き折り曲げ稜線(20r)から、2等辺の山型
に折り曲げられるようになっている。段ボール紙(M)
の一端部が第1突っ張り片(29)として2等辺の山型
に造形され、その第1山型突っ張り片(29)が上記第
1角筒体(A1)の中空内部に埋没することにより、そ
の圧縮強度アツプを図れるようになっているわけであ
る。
【0041】他方、第5、6内向き折り曲げ稜線(2
5)(26)の相互帯域と第7、8内向き折り曲げ稜線
(27)(28)の相互帯域は、やはり断面長方形に組
み立てられる第2角筒体(A2)の向かい合い短辺(x
2)をなすものとして、ほぼ同等に寸法化されていると
共に、第6、7内向き折り曲げ稜線(26)(27)の
相互帯域が、上記第2角筒体(A2)の長辺(y2)を
形作るようになっている。但し、第1、2角筒体(A
1)(A2)の上記長辺(y1)(y2)と向かい合う
ことになる第4内向き折り曲げ稜線(24)と第8内向
き折り曲げ稜線(28)との相互帯域は、その2個一対
の並列する第1、2角筒体(A1)(A2)を連結する
フラツトな背面として維持された状態にある。
【0042】更に、上記段ボール紙(M)の他端縁と第
5内向き折り曲げ稜線(25)との相互帯域は、上記第
2角筒体(A2)の長辺(y2)よりも若干広大に寸法
化されており、その広大な帯域の中央部に介在する上記
第2外向き折り曲げ稜線(20f)から、2等辺の山型
に折り曲げられるようになっている。段ボール紙(M)
の他端部も第2突っ張り片(30)として2等辺の山型
に造形され、その第2山型突っ張り片(30)が上記第
2角筒体(A2)の中空内部に埋没して、やはりその圧
縮強度アツプを図れるようになっているのである。
【0043】この点、図6〜8の第2実施例では上記第
1、2角筒体(A1)(A2)の大きさが互いに同じ断
面長方形に組み立てられた緩衝材を示しているが、第
1、2角筒体(A1)(A2)の短辺(x1)(x2)
を相互のほぼ同等に寸法化しつつも、その第1角筒体
(A1)の長辺(y1)を第2角筒体(A2)の長辺
(y2)よりも長く相違変化させることにより、第1角
筒体(A1)を第2角筒体( A2)よりも大きな断面長
方形として組み立てると共に、これとの関係上第1角筒
体(A1)内の第1山型突っ張り片(29)を大きな山
型とし、第2角筒体(A2)内の第2山型突っ張り片
(30)を小さな山型として、相違変化させても良い。
【0044】そして、上記の何れにあっても、その2等
辺の山型に造形された第1、2山型突っ張り片(29)
(30)の頂点(z1)(z2)は、第1、2角筒体
(A1)(A2)における長辺(y1)(y2)のほぼ
2等分線上へ内側から線接触されているのであり、上記
第1実施例と同様にして、その長辺(y1)(y2)の
中央部に高い圧縮強度を与え得るようになっている。
【0045】(31)は上記第1角箇体(A1)のコー
ナー部から段ボール紙(M)の輪郭打ち抜きと一挙同時
か、又は別個に切り起された第1差し込み固定片、(3
2)はその固定片(31)の受け入れ口であり、そのコ
ーナー部と対応位置する上記第1内向き折り曲げ稜線
(21)上の中央部に打ち抜かれている。
【0046】第1差し込み固定片(31)とその受け入
れ口(32)は図8のように、上記第1角筒体(A1)
のコーナー部に対応位置しており、その第1差し込み固
定片(31)が受け入れ口(32)を通じて第1角筒体
(A1)の内部へ、上記第1山型突っ張り片(29)の
上面と接触するように差し込み係止されることによっ
て、その第1角筒体(A1)の組立状態を固定維持する
ようになっている。
【0047】更に、(33)は上記第2角筒体(A2)
のコーナー部からやはり段ボール紙(M)の輪郭打ち抜
きと一挙同時か、又は別個に切り起された第2差し込み
固定片であり、上記第1差し込み固定片(31)との逆
向きに起されることとなる。(34)はその固定片(3
3)の受け入れ口であり、そのコーナー部と対応位置す
る上記第6内向き折り曲げ稜線(26)上の中央部に対
応形成されている。
【0048】そして、第2差し込み固定片(33)とそ
の受け入れ口(34)は図8のよう に、上記第2角筒体
(A2)のコーナー部に対応位置しており、その第2差
し込み固定片(33)が受け入れ口(34)を通じて第
2角筒体(A2)の内部へ、上記第2山型突っ張り片
(30)の上面と接触するように差し込み係止されるこ
とによって、その第2角筒体(A2)の組立状態も固定
維持するようになっているのである。
【0049】尚、上記段ボール紙(M)の短辺が大寸法
となる場合、上記第1、2差し込み固定片(31)(3
3)とその受け入れ口(32)(34)の設置個数を増
加できることは、言うまでもない。
【0050】上記のような展開状態の段ボール紙(M)
から、第2実施例の緩衝材を組み立てるに当っては、先
づ段ボール紙(M)の一端側を第1外向き折り曲げ稜線
(20r)から一旦外向きに折り曲げて、その段ボール
紙(M)の一端部に2等辺の第1山型突っ張り片(2
9)を造形する。
【0051】次いで、第1内向き折り曲げ稜線(21)
から逆な内向きに鋭く折り曲げ、引き続き上記第1山型
突っ張り片(29)を包囲するように、段ボール紙
(M)の他端側に向かって、その段ボール紙(M)を第
2〜4内向き折り曲げ稜線(22)〜(24)から順次
内向き直角に折り曲げてゆき、断面長方形の第1角筒体
(A1)に組み立てる。
【0052】そうすれば、その第1角筒体(A1)にお
ける長辺(y1)のほぼ2等分線上に、上記第1山型突
っ張り片(29)の頂点(z1)が内側から線接触する
こととなる。
【0053】そして、その第1角筒体(A1)のコーナ
ー部に対応位置することとなる第1差し込み固定片(3
1)を、その受け入れ口(32)から第1角筒体(A
1)の内部へ、上記第1山型突っ張り片(29)の上面
と接触するように差し込み係止させて、第1角筒体(A
1)の組立状態を形崩れしないように固定維持する。
【0054】他方、段ボール紙(M)の他端側を第2外
向き折り曲げ稜線(20f)からやはり一旦外向きに折
り曲げて、その段ボール紙(M)の他端部に2等辺の第
2山型突っ張り片(30)を形作った上、引き続き第5
内向き折り曲げ稜線(25)から逆な内向きに鋭く折り
曲げる。
【0055】その後、上記2等辺の第2山型突っ張り片
(30)を包囲するように、今度は段ボール紙(M)の
一端側に向かって、その段ボール紙(M)を第6〜8内
向き折り曲げ稜線(26)〜(28)から順次内向き直
角に折り曲げてゆくのであり、そうすれば断面長方形の
第2角筒体(A2)に立体化されることとなり、その第
2角筒体(A2)における長辺(y2)のほぼ2等分線
上に、上記第2山型突っ張り片(30)の頂点(z2)
が内側から線接触されるのである。
【0056】そこで、最後に上記第2差し込み固定片
(33)をその受け入れ口(34)から第2角筒体(A
2)の内部へ、上記第2山型突っ張り片(30)の上面
と接触するように差し込み係止させて、その第2角筒体
(A2)のコーナー部を施錠し、その組立状態をやはり
安定・確固に保つのである。
【0057】このようにして組み立て完成された第2実
施例の緩衝材は、図6から明白なように、隣り合う一定
間隔(w)だけ離隔した並列状態の第1、2角筒体(A
1)(A2)を備える結果となり、従って図5に併記す
る如く、その第1、2角筒体(A1)(A2)を連結す
るフラツトな背面が外装箱(B)に向く関係状態とし
て、その外装箱(B)へ挿入使用することにより、やは
り品物(C)を安全に保護することができる。
【0058】尚、第2実施例の緩衝材にあっても、第
1、2角筒体(A1)(A2)の内部に包囲されること
となる第1、2山型突っ張り片(29)(30)を、そ
の第1、2角筒体(A1)(A2)の断面長方形よりも
意図的に小型化して、その緩衝材のクツシヨン性を昂め
ることができること勿論である。
【0059】更に、図9〜15は本考案に係る緩衝材の
第3実施例として、梱包用外装箱(B)の断面L字型角
隅部へ挿入使用される形態を示しており、これでは上記
第2実施例に説明した第1、2角筒体(A1)(A2)
の短辺(x1)(x2)を相互のほぼ同等に寸法化しつ
つも、その第1角筒体(A1)の長辺(y1)を第2角
筒体(A2)の長辺(y2)よりも長く相違変化させる
ことにより、第1角筒体(A1)を第2角筒体(A2)
よりも大きな断面長方形として組み立てると共に、その
2個一対として並列する第1、2角筒体(A1)(A
2)の隣り合う一定間隔(w)を、上記短辺(x1)
(x2)とほぼ等しく寸法化することにより、第1角筒
体(A1)のコーナー部からその一定間隔(w)を閉塞
する如く、更に内向き直角に曲げ起して、第1角筒体
(A1)に第2角筒体(A2)が言わば積み重なり交叉
する全体的な断面L字型に組み立て、しかもその組立状
態を固定維持することもできるようになっている。
【0060】即ち、上記第2実施例と対応させて第3実
施例の組立状態並びにその展開状態を示した図9〜13
において、(20r)(20f)(21)(22)(2
3)(24)(25)(26)(27)(28)(2
9)は長方形な打ち抜き輪郭形状を有する段ボール紙
(M)の短辺と平行に型押し刻印された複数本の折り曲
げ稜線であるが、そのうち段ボール紙(M)の最も一端
側と他端側に位置する2本は第1、2外向き折り曲げ稜
線(20r)(20f)として、又残る中間位置の9本
は第1〜9内向き折り曲げ稜線(21)〜(29)とし
て、各々設定されている。
【0061】但し、折り曲げ操作を説明するための便宜
上、第1〜5内向き折り曲げ稜線(21)〜(25)の
符号はこれを段ボール紙(M)の一端側から他端側に向
かって順序良く、第6〜9内向き折り曲げ稜線(26)
〜(29)の符号はこれを段ボール紙(M)の他端側か
ら一端側への逆向きに順序良く、各々整然と記入してあ
る。
【0062】その際、第1、2内向き折り曲げ稜線(2
1)(22)の相互帯域と第3、4内向き折り曲げ稜線
(23)(24)の相互帯域は、断面長方形に組み立て
られる第1角筒体(A1)の向かい合う短辺(x1)を
形作るものとして、ほぼ同等に寸法化されていると共
に、第2、3内向き折り曲げ稜線(22)(23)の相
互帯域と第4、5内向き折り曲げ稜線(24)(25)
の相互帯域が、上記第1角筒体(A1)の向かい合う長
辺(y1)をなすものとして、やはりほぼ同等に寸法化
されている。
【0063】又、段ボール紙(M)の一端部と第1内向
き折り曲げ稜線(21)との相互帯域は、上記第1角筒
体(A1)の長辺(y1)よりも予じめ若干広大に寸法
化されており、その広大な帯域の上記一端部へ片寄り偏
倚した位置に介在する上記第1外向き折り曲げ稜線(2
0r)から、非2等辺の山型に折り曲げられるようにな
っている。段ボール紙(M)の一端部が第1突っ張り片
(30)として非2等辺の山型(へ字型)に造形され、
その第1山型突っ張り片(30)が上記第1角筒体(A
1)の中空内部に埋没することにより、その圧縮強度ア
ツプを図れるようになっているわけである。
【0064】他方、第6、7内向き折り曲げ稜線(2
6)(27)の相互帯域と第8、9内向き折り曲げ稜線
(28)(29)の相互帯域は、やはり断面長方形に組
み立てられる第2角筒体(A2)の向かい合い短辺(x
2)をなすものとして、ほぼ同等に寸法化されていると
共に、第7、8内向き折り曲げ稜線(27)(28)の
相互帯域が、上記第2角筒体(A2)の長辺(y2)を
形作るようになっている。但し、その長辺(y2)と向
かい合うことになる第5、9内向き折り曲げ稜線(2
5)(29)の相互帯域は、上記第1角筒体(A1)の
長辺(y1)とほぼ同等寸法に広大化されている。
【0065】更に、上記段ボール紙(M)の他端縁と第
6内向き折り曲げ稜線(26)との相互帯域は、上記第
2角筒体(A2)の長辺(y2)よりも若干広大に寸法
化されており、その広大な帯域の中央部に介在する上記
第2外向き折り曲げ稜線(2 0f)から、2等辺の山型
に折り曲げられるようになっている。段ボール紙(M)
の他端部が第2突っ張り片(31)として2等辺の山型
に造形され、その第2山型突っ張り片(31)が上記第
2角筒体(A2)の中空内部に埋没して、やはりその圧
縮強度アツプを図れるようになっているのである。
【0066】しかも、第1、2角筒体(A1)(A2)
の短辺(x1)(x2)は相互のほぼ同等に寸法化され
ている一方、その第1角筒体(A1)の長辺(y1)は
第2角筒体(A2)の長辺(y2)よりも長く相違変化
されることにより、第1角筒体(A1)が第2角筒体
(A2)よりも大きな断面長方形として組み立てられる
と共に、これとの関係上第1角筒体(A1)内の第1山
型突っ張り片(30)が非2等辺の大きな山型として、
又第2角筒体(A2)内の第2山型突つ張り片(31)
が2等辺の小さな山型として、相違変化されてもいる。
【0067】つまり、小さな断面長方形をなす第2角筒
体(A2)内の第2山型突っ張り片(31)は2等辺の
山型として、その頂点(z2)が第2角筒体(A2)に
おける長辺(y2)のほぼ2等分線上へ線接触するよう
になっているに反して、大きな断面長方形をなす第1角
筒体(A1)内の第1山型突っ張り片(30)は非2等
辺の山型(へ字型)として、その頂点(z1)が予じめ
第1角筒体(A1)における長辺(y1)の2等分線か
ら段ボール紙(M)の一端側へ片寄り偏心しており、後
述するように第1、2角筒体(A1)(A2)が全体的
な断面L字型の交叉状態に組み立てられた時、その組立
状態にある第1角筒体(A1)における第2角筒体(A
2)の短辺(x2)と重合しない長辺(y1)の残余部
をほぼ2等分する線上へ、上記第1山型突っ張り片(3
0)の頂点(z1)が内側から線接触するようになって
いる。
【0068】例えば、第1角筒体(A1)の長辺(y
1)がその第1、2角筒体(A1)(A2)のほぼ同等
な短辺(x1)(x2)に比して、約3倍の寸法である
と仮定した場合、その長辺(y1)から短辺(x1)
(x2)を差し引いた残余寸法のほぼ2等分線上におい
て、上記第1山型突っ張り片(30)の頂点(z1)が
1角筒体(A1)の長辺(y1)へ内側から線接触す
るように位置決めされているわけである。
【0069】(36)(37)は上記第1、2角筒体
(A1)(A2)を全体的な断面L字型の組立状態に固
定維持するための第1、2差し込みカバー片であり、図
10の展開状態から明白なように、その第1差し込みカ
バー片(36)が段ボール紙(M)における上記第4、
5内向き折り曲げ稜線(24)(25)の相互帯域に付
属する状態の小さな長方形として、又第2差し込みカバ
ー片(37)が同じく第5、9内向き折り曲げ稜線(2
5)(29)の相互帯域に付属する状態の大きな長方形
として、その何れも段ボール紙(M)の両長辺から連続
一体に張り出されている。
【0070】段ボール紙(M)が、上記第1、2差し込
みカバー片(36)(37)の向かい合う一対づつも備
えた輪郭形状の1枚物として、予じめ打ち抜かれている
わけである。
【0071】その場合、第2、3内向き折り曲げ稜線
(22)(23)の相互帯域と第4、5内向き折り曲げ
稜線(24)(25)の相互帯域は、大きな断面長方形
に組み立てられる第1角筒体(A1)の向かい合う長辺
(y1)をなすが、第5、9内向き折り曲げ稜線(2
5)(29)の相互帯域も、その第1角筒体(A1)の
長辺(y1)とほぼ同等に寸法化されている。
【0072】他方、小さな断面長方形に組み立てられる
第2角筒体(A2)の向かい合う長辺(y2)は、第
7、8内向き折り曲げ稜線(27)(28)の相互帯域
と上記第5、9内向き折り曲げ稜線(25)(29)の
相互帯域によって形作られることとなる。尚、第1、2
角筒体(A1)(A2)の短辺(x1)(x2)は互い
にほぼ同等の寸法である。
【0073】そして、上記第2差し込みカバー片(3
7)は第5、9内向き折り曲げ稜線( 25)(29)の
相互帯域とほほ同等寸法の長い一定帯幅(L1)を有
し、これが上記第1角筒体(A1)の長辺(y1)に相
応するに反して、第1差し込みカバー片(36)は第4
内向き折り曲げ稜線(24)の延長線上から、第5内向
き折り曲げ稜線(25)の延長線上に到達しない一定帯
幅(L2)として、第2差し込みカバー片(37)より
も短かく寸法化されている。その第1差し込みカバー片
(36)の一定帯幅(L2)は、上記第2角筒体(A
2)の長辺(y2)とほぼ同一の寸法である。
【0074】つまり、第1、2差し込みカバー片(3
6)(37)が第1、2角筒体(A1)(A2)の短辺
(x1)(x2)とほぼ同等寸法の一定間隙(w)だけ
離隔した並列状態に保たれているわけであり、これは上
記第2実施例において説示した第1、2角筒体(A1)
(A2)の相互間隔(w)と対応するため、説明の便宜
上同一符号を記入する。
【0075】(38)(39)(40)(41)は第
1、2差し込みカバー片(36)(37)の各個をL字
型に折り曲げるため、その段ボール紙(M)からの張り
出し基端部と中途部に型押し刻印された平行な2本づつ
の内向き折り曲げ稜線であって、何れも第1、2角筒体
(A1)(A2)を断面長方形に組み立てるべき折り曲
げ稜線(20r)(20f)(21)(22)(23)
(24)(25)(26)(27)(28)(29)と
直交している。
【0076】その際、第1、2差し込みカバー片(3
6)(37)における基端部内向き折り曲げ稜線(3
8)(40)と、中途部内向き折り曲げ稜線(39)
(41)との相互帯域は、第1、2角筒体(A1)(A
2)の短辺(x1)(x2)とほぼ同等に寸法化されて
いる。
【0077】又、同じく中途部内向き折り曲げ稜線(3
9)(41)と、第1、2差し込みカバー片(36)
(37)の張り出し先端縁との相互帯域も、第1、2角
筒体(A1)(A2)の短辺(x1)(x2)とほぼ同
等に寸法化されているが、これ はその第1、2角筒体
(A1)(A2)の短辺(x1)(x2)よりも広大に
寸法化することにより、第1、2角筒体(A1)(A
2)に対する差し込み量を深くして、その係止力を強化
しても良い。
【0078】上記第1、2内向き折り曲げ稜線(21)
(22)の相互帯域は大きな断面長方形に組み立てられ
る第1角筒体(A1)の短辺(x1)を形作るが、その
第1内向き折り曲げ稜線(21)から段ボール紙(M)
の一端側へ一定量だけ偏倚した位置には、上記第2差し
込みカバー片(37)の第1受け入れ切欠(42)が、
又第2内向き折り曲げ稜線(22)から段ボール紙
(M)の逆な他端側へ一定量だけ偏倚した位置には、同
じく第2差し込みカバー片(37)の第2受け入れ切欠
(43)が、その何れも段ボール紙(M)の両長辺から
一定深さだけ切り込まれた向かい合う一対づつとして、
対応形成されている。
【0079】しかも、上記一定の偏倚量は互いに等し
く、何れも第1角筒体(A1)の短辺(x1)とほぼ同
一に寸法化されており、これによって第1角筒体(A
1)が断面長方形に組み立てられた時、その第1、2受
け入れ切欠(42)(43)が正しく向かい合って、上
記第2差し込みカバー片(37)を横断させる如く、一
挙同時に受け入れことができるようになっている。
【0080】又、(44)は同じく第2差し込みカバー
片(37)を受け入れる第3受け入れ切欠であり、これ
は第7内向き折り曲げ稜線(27)上に位置する向かい
合う一対として、やはり段ボール紙(M)の両長辺から
一定深さだけ切り込まれている。
【0081】そして、断面長方形に組み立てられた第
1、2角筒体(A1)(A2)の相互が、引き続き内向
き直角に曲げ起されて、全体的な断面L字型に組み立て
られた時、その第3受け入れ切欠(44)が上記第2受
け入れ切欠(43)と直接に合致連通し、その一直線上
に正しく整列する第1〜3受け入れ切欠(42)(4
3)(44)の内部へ、第2差し込みカバー片(37)
を確実に受け入れる。
【0082】つまり、上記第2差し込みカバー片(3
7)が第1、2角筒体(A1)(A2)の両木口面へ跨
がる連結状態として差し込み係止されることにより、そ
の第1、2角筒体(A1)(A2)による全体的な断面
L字型の組立状態を、形崩れのおそれなく固定維持し得
るようになっている。これを換言すれば、上記第2差し
込みカバー片(37)の一定帯幅(L1)が第1角筒体
(A1)の短辺(x1)と、第2角筒体(A2)の長辺
(y2)との合計寸法にほぼ等しく関係設定されている
のである。
【0083】他方、第1差し込みカバー片(36)は第
1、2角筒体(A1)(A2)の短辺(x1)(x2)
とほぼ同等寸法の一定間隔(w)だけ、第2差し込みカ
バー片(37)から離隔されていることにより、大きな
断面長方形に組み立てられる第1角筒体(A1)の木口
面へ、その第2差し込みカバー片(37)と干渉するこ
となく差し込み係止され、茲に上記断面L字型をなす第
1、2角筒体(A1)(A2)の木口面全体が、第1、
2差し込みカバー片(36)(37)により施蓋される
結果となっている。
【0084】(45)は段ボール紙(M)の一端縁から
上記第2受け入れ切欠(43)に到達する長さとして、
その段ボール紙(M)の両長辺に沿い欠き落とされた向
かい合う一対の第1逃し切欠、(46)は同じく段ボー
ル紙(M)の他端縁から上記第3受け入れ切欠(44)
に到達する長さとして、やはり段ボール紙(M)の両長
辺に沿い欠き落とされた向かい合う一対の第2逃し切欠
であり、その何れも上記第1、2差し込みカバー片(3
6)(37)を逃し入れることによって、第1、2角筒
体(A1)(A2)における木口面との全体的な面一化
を達成している。その第1、2逃し切欠(45)(4
6)の欠き落し量は、段ボール紙(M)の厚み寸法にほ
ぼ等しい。
【0085】更に、(47)は段ボール紙(M)の一端
側に刻印された第1外向き折り曲げ稜線(20r)上に
位置しつつ、その段ボール紙(M)の両長辺から一定深
さだ け切り欠かれた向かい合う一対の第1逃し凹溝であ
り、その第1外向き折り曲げ稜線(20r)から山型に
折り曲げられる第1山型突っ張り片(30)が、上記第
1差し込みカバー片(36)と干渉することを防ぐ。
【0086】(48)は同じく段ボール紙(M)の他端
側に型押しされた第2外向き折り曲げ稜線(20f)上
に位置しつつ、その段ボール紙(M)の両長辺からやは
り一定深さだけ切り欠かれた向かい合う一対の第2逃し
凹溝であり、その第2外向き折り曲げ稜線(20f)か
ら山型に折り曲げられる第2山型突っ張り片(31)
が、上記第2差し込みカバー片(37)と干渉すること
を防ぐようになっている。
【0087】第3実施例の緩衝材を組み立てるに当って
は、上記第2実施例のそれと同様にして、先づ段ボール
紙(M)の一端側を第1外向き折り曲げ稜線(20r)
から非2等辺の大きな山型(へ字型)に折り曲げて、そ
の段ボール紙(M)の一端部に第1山型突っ張り片(3
0)を造形する。
【0088】次いで、第1内向き折り曲げ稜線(21)
から逆な内向きに鋭く折り曲げ、引き続き上記第1山型
突っ張り片(30)を包囲するように、段ボール紙
(M)の他端側に向かって、その段ボール紙(M)を第
2〜4内向き折り曲げ稜線(22)〜(24)から順次
内向き直角に折り曲げてゆき、図11〜14のような大
きい断面長方形の第1角箇体(A1)に組み立てる。
【0089】そして、第1差し込みカバー片(36)を
その基端部内向き折り曲げ稜線(38)と中途部内向き
折り曲げ稜線(39)から、順次内向き直角に折り曲げ
ることにより、L字型に造形すると共に、その張り出し
先端部から上記第1角筒体(A1)の木口面へ、就中第
1角筒体(A1)の長辺(y1)と第1山型突っ張り片
(30)における頂点(z)との相互間へ、図13、1
5のように抜き差し自在に差し込み係止させて、その第
1角筒体(A1)の組立状態を一旦形崩れしないように
固定する。
【0090】他方、段ボール紙(M)の他端側を第2外
向き折り曲げ稜線(20f)から2等辺の小さな山型に
折り曲げて、その段ボール紙(M)の他端部に第2山型
突っ張り片(31)を造形した後、第6内向き折り曲げ
稜線(26)から逆な内向きに鋭く折り曲げる。
【0091】引き続いて、上記第2山型突っ張り片(3
1)を包み込むように、今度は段ボール紙(M)の一端
側に向かって、その段ボール紙(M)を第7〜9内向き
折り曲げ稜線(27)〜(29)から順次内向き直角に
折り曲げてゆき、図11〜14のような小さい断面長方
形の第2角筒体(A2)に組み立てる。そうすれば、そ
の第2角筒体(A2)における長辺(y2)のほぼ2等
分線上へ、内側から第2山型突っ張り片(31)の頂点
(z2)が線接触することになる。
【0092】その第2角筒体(A2)の組み立て後に、
上記段ボール紙(M)を第5内向き折り曲げ稜線(2
5)から、言わば半折りする如く内向き直角に曲げ起し
て、上記大きな断面長方形の第1角筒体(A1)に小さ
な断面長方形の第2角筒体(A2)が部分的に積み重な
り交叉する全体的な断面L字型として組み立てる。これ
を換言すれば、その第1角筒体(A1)における長辺
(y1)の一部を、第2角筒体(A2)の短辺(x1)
と重合する交叉状態に曲げ起し立体化するのである。
【0093】そうすれば、図13、15から明白なよう
に、上記第1角筒体(A1)の向かい合う長辺(y1)
に対応開口する第1、2受け入れ切欠(42)(43)
と、第2角筒体(A2)の短辺(x2)に開口する第3
受け入れ切欠(44)とが、その木口面から見て正しく
一直線上に整列する合致連通状態となるため、最後にそ
の第1〜3受け入れ切欠(42)(43)(44)へ、
上記第1差し込みカバー片(36)と同じくL字型に折
り曲げ造形した第2差し込みカバー片(37)を、図
9、13のようにその張り出し先端部から抜き差し自在
に差し込み係止させるのである。
【0094】その場合、第2差し込みカバー片(37)
の先端部が第2角筒体(A2)の長辺(y2)と、第2
山型突っ張り片(31)における頂点(z2)との相互
間へ差し込まれることは勿論であり、上記第2差し込み
カバー片(37)が図13から明白なように、第1、2
角筒体(A1)(A2)の両木口面に亘って跨がる連結
状態に係止する結果、その両者の全体的な断面L字型に
交叉する組立状態が、形崩れや曲げ戻りのおそれなく確
実に固定維持されるのである。
【0095】そして、このような第3実施例の緩衝材は
外装箱(B)の角隅部へ、図16のように挿入使用され
て、その品物(C)を安全に保護することとなる。つま
り、その外装箱(B)の角隅部と対応する全体的な断面
L字型の組立状態にあっては、図11〜13から明白な
ように、第1角筒体(A1)における長辺(y1)の一
部が第2角筒体(A2)の短辺(x2)と重合すること
になるが、その重合しない長辺(y1)の残余部をほぼ
2等分する線上へ、上記第1山型突っ張り片(30)の
頂点(z1)が内側から線接触する一方、第2角筒体
(A2)に包囲された第2山型突っ張り片(31)の頂
点(z2)も、その第2角筒体(A2)における長辺
(y2)のほぼ2等分線上へ内側から接触する。
【0096】茲に、第1角筒体(A1)における第2角
筒体(A2)の短辺(x2)と重合しない長辺(y1)
の残余部と、第2角筒体(A2)の長辺(y2)は図1
6のような外装箱(B)の角隅部へ挿入された使用状態
において、同図から明らかなように品物(C)との接触
面をなし、その接触面の中央部が最も座屈しやすく、品
物(C)の形崩れや破損を招くおそれがあるが、ここに
は第1山型突っ張り片(30)の頂点(z1)と第2山
型突っ張り片(31)の頂点(z2)が、何れも内側か
ら線接触する突っ張り状態にあるため、その第1、2山
型突っ張り片(30)(31)が圧縮荷重に対抗する補
強筋骨として働き、上記座屈を防止し得る結果、品物
(C)を形崩れや破損から常時安全に保護できるのであ
る。
【0097】尚、第1〜3実施例の何れにあっても、そ
の組立状態から展開状態へ曲げ戻す ことができ、その一
枚物の段ボール紙(M)として省スペース的に積み重ね
保管し得ることは、言うまでもない。
【0098】
【考案の効果】以上のように、請求項1に記載の第1考
案によれば、1枚物の段ボール紙(M)から断面長方形
の角筒体(A)を、その内部に山型突っ張り片(17)
が包み込まれる状態として、連続的に能率良く組立作業
することができ、それにも拘らず組立状態では上記山型
突っ張り片(17)が2等辺の山型として、その頂点
(z)を角筒体(A)における長辺(y)のほぼ2等分
線上へ、内側から線接触させるようになっているため、
その最も座屈しやすい長辺(y)の中央部に高い圧縮強
度を与えることができ、上記山型突っ張り片(17)を
あらゆる方向からの圧縮荷重に対抗する補強筋骨として
働かせつつ、外装箱(B)に梱包された品物(C)を形
崩れや破損のおそれなく、常時安全に保護し得る効果が
ある。
【0099】しかも、上記角筒体(A)のコーナー部に
切り起した差し込み固定片(18)を、これとの対応位
置に打ち抜き開口された固定片受け入れ口(19)から
角筒体(A)の内部へ、上記山型突っ張り片(17)の
上面と接触する関係状態として、その曲げ戻るおそれな
く差し込み係止させることにより、角筒体(A)の組立
状態を固定維持してあるため、上記山型突っ張り片(1
7)の頂点(z)による高い圧縮強度の付与とも相俟っ
て、品物(C)をますます安全に保護てきると共に、取
扱い上の利便性を昂め得る効果がある。
【0100】又、その角筒体(A)の組立状態を固定維
持する差し込み固定片(18)とその受け入れ口(1
9)は、角筒体(A)として組み立てられる段ボール紙
(M)自身に、切り起しや打ち抜きにより加工されたも
のであるため、別個の接着剤やタツカー、ステツチング
ワイヤーなどの固定具を介して、組立状態を固定する手
段に比し、上記角筒体(A)の組立作業を能率良く行な
え、その別個な固定具を作成準備する必要がなく、又こ
れを脱落したり、紛失したりするおそれもなく、それに
もまして再度展開状態に復元して、省スペース的に在庫
・保管できるので ある。
【0101】請求項2に記載の第2考案によれば、第
1、2角筒体(A1)(A2)に各々包み込まれた第
1、2山型突っ張り片(29)(30)が、何れも2等
辺の山型をなし、その各頂点(z1)(z2)を第1、
2角筒体(A1)(A2)における長辺(y1)(y
2)のほぼ2等分線上へ線接触させるようになっている
ばかりでなく、その第1、2角筒体(A1)(A2)の
コーナー部から切り起した第1、2差し込み固定片(3
1)(33)を、これとの対応位置に打ち抜き開口され
た固定片受け入れ口(32)(34)から第1、2角筒
体(A1)(A2)の内部へ、上記第1、2山型突っ張
り片(29)(30)の上面と接触するように差し込み
係止させて、その第1、2角筒体(A1)(A2)の組
立状態を固定維持するようになっているため、上記第1
考案と同等の効果を達成することができる。
【0102】しかも、第2考案の第1、2角筒体(A
1)(A2)はその短辺(x1)(x2)同志の同等に
寸法化され、その2個一対として一定間隔(w)だけ離
隔する並列状態に保たれているため、外装箱(B)のフ
ラツト面に当てがう如く挿入使用して、その品物(C)
をやはり形崩れや破損のおそれなく保護できるほか、汎
用性の高い組立式緩衝材として使える効果もある。
【0103】更に、請求項3に記載の第3考案によれ
ば、第1、2角筒体(A1)(A2)が大小相違する断
面長方形に組み立てられた上、引き続き全体的な断面L
字型の交叉状態に組み立てられているため、外装箱
(B)の角隅部に便利良く挿入使用できる汎用性の高い
組立式緩衝材であると言える。
【0104】しかも、その外装箱(B)の角隅部と対応
する全体的な断面L字型の組立状態では、小さな断面長
方形の第2角筒体(A2)内に包み込まれた小さな第2
山型突っ張り片(31)の頂点(z2)が、その第2角
筒体(A2)における長辺(y2)のほぼ2等分線上へ
線接触されている一方、大きな断面長方形の第1角筒
(A1)内に包み込まれた大きな第1山型突っ張り片
(30)の頂点(z1)が、その第1角筒体(A1)に
おける上記第2角筒体(A2)の短辺(x2)と重合し
ない長辺(y1)の残余部をほぼ2等分する線上に線接
触されている。
【0105】そのため、図16のような外装箱(B)の
角隅部へ挿入された使用中において、品物(C)との接
触により最も座屈しやすい第1角筒体(A2)における
長辺(y2)の中央部と、同じく最も座屈しやすい第1
角筒体(A1)における上記第2角筒体(A2)の短辺
(x2)と重合しない長辺(y1)の残余部の中央部と
を、その内側から線接触する第1、2山型突っ張り片
(30)(31)の頂点(z1)(z2)によって突っ
張り支持する如く、圧縮荷重に対抗する補強筋骨として
働かせることができ、その品物(C)を座屈による形崩
れや破損のおそれなく、常時安全に保護し得る効果があ
り、その意味から外装箱(B)の角隅部に挿入使用する
組立式緩衝材として、著しく有益なものと言える。
【0106】又、請求項3に記載の第3考案によれば、
上記全体的な断面L字型に組み立てられた第1、2角筒
体(A1)(A2)を、その両木口面へ図13のような
跨がる連結状態に差し込み係止されるカバー片(37)
によって、安定確固に保つことができ、そのためのカバ
ー片(37)も第1、2角筒体(A1)(A2)に予じ
め付属する言わば部品として、その段ボール紙(M)の
長辺から連続一体に張り出されているので、別個な接着
剤やタツカーなどの固定具を用いて、上記第1、2角筒
体(A1)(A2)の組立状態を固定維持する手段に比
し、組立作業性と量産性に著しく優れ、その別個な固定
具を作成準備する必要や、これを脱落したり、紛失した
りするおそれもなく、著しく便利に取扱える効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例に係る緩衝材の組立状態を
示す斜面図である。
【図2】図1の展開状態を示す平面図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【図4】図3に対応する変形例のクツシヨン作用を示す
断面図である。
【図5】その緩衝材の使用状態を示す縦断面模式図であ
る。
【図6】本考案の第2実施例に係る緩衝材の組立状態を
示す斜面図である。
【図7】図6の展開状態を示す平面図である。
【図8】図6の8−8線断面図である。
【図9】本考案の第3実施例に係る緩衝材の組立状態を
示す斜面図である。
【図10】図9の展開状態を示す平面図である。
【図11】図9の11−11線断面図である。
【図12】図11の平面図である。
【図13】図9の13−13線断面図である。
【図14】図9の折り曲げ過程を示す斜面図である。
【図15】図14に後続する折り曲げ過程を示す斜面図
である。
【図16】その緩衝材の使用状態を示す横断面模式図で
ある。
【符号の説明】
(10)・外向き折り曲げ稜線 (11)・内向き折り曲げ稜線 (12)・内向き折り曲げ稜線 (13)・内向き折り曲げ稜線 (14)・内向き折り曲げ稜線 (15)・内向き折り曲げ稜線 (17)・山型突っ張り片 (18)・差し込み固定片 (19)・固定片受け入れ口 (20r)・外向き折り曲げ稜線 (20f)・外向き折り曲げ稜線 (21)・内向き折り曲げ稜線 (22)・内向き折り曲げ稜線 (23)・内向き折り曲げ稜線 (24)・内向き折り曲げ稜線 (25)・内向き折り曲げ稜線 (26)・内向き折り曲げ稜線 (27)・内向き折り曲げ稜線 (28)・内向き折り曲げ稜線 (29)・山型突っ張り片 (30)・山型突っ張り片 (31)・山型突っ張り片 (32)・第1差し込み固定片 (33)・固定片受け入れ口 (34)・第2差し込み固定片 (35)・固定片受け入れ口 (36)・第1差し込みカバー片 (37)・第2差し込みカバー片 (38)・基端部内向き折り曲げ稜線 (39)・中途部内向き折り曲げ稜線 (40)・基端部内向き折り曲げ稜線 (41)・中途部内向き折り曲げ稜線 (A)・角筒体 (A1)・第1角筒体 (A2)・第2角筒体 (B)・外装箱 (M)・段ボール紙 (L1)・一定帯幅 (L2)・一定帯幅 (x)・短辺 (x1)・短辺 (x2)・短辺 (y)・長辺 (y1)・長辺 (y2)・長辺 (w)・一定間隔

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】長方形の輪郭形状を備えた1枚物の段ボー
    ル紙(M)に、その短辺と平行な複数本の折り曲げ稜線
    (10)(11)(12)(13)(14)(15)を
    刻印して、 その一端側に位置する1本の折り曲げ稜線(10)から
    一旦外向きに折り曲げることにより、上記段ボール紙
    (M)の一端部を2等辺の山型突っ張り片(17)と
    し、 その山型突っ張り片(17)から引き続き段ボール紙
    (M)の他端側に向かって、その段ボール紙(M)を残
    るすべての折り曲げ稜線(11)〜(15)から順次内
    向き直角に折り曲げてゆくことにより、上記山型突っ張
    り片(17)を包囲する全体的な断面長方形の角筒体
    (A)に組み立て、且つその山型突っ張り片(17)の
    頂点(z)を角筒体(A)における長辺(y)のほぼ2
    等分線上へ線接触させると共に、 上記段ボール紙(M)の他端側に位置する1本の折り曲
    げ稜線(15)から切り起した差し込み固定片(18)
    を、その折り曲げ稜線(15)と重合して角箇体(A)
    のコーナー部となる別な折り曲げ稜線(11)上に打ち
    抜いた固定片受け入れ口(19)から角筒体(A)の内
    部へ、上記山型突っ張り片(17)の上面と接触するよ
    うに差し込み係止させて、上記角筒体(A)の組立状態
    を固定維持したことを特徴とする梱包用の組立式緩衝
    材。
  2. 【請求項2】長方形の輪郭形状を備えた1枚物の段ボー
    ル紙(M)に、その短辺と平行な複数本の折り曲げ稜線
    (20r)(20f)(21)(22)(23)(2
    4)(25)(26)(27)(28)を刻印して、 その一端側に位置する1本の折り曲げ稜線(20r)か
    ら一旦外向きに折り曲げることにより、上記段ボール紙
    (M)の一端部を2等辺の第1山型突っ張り片(29)
    とし、 その第1山型突っ張り片(29)から引き続き段ボール
    紙(M)の他端側に向かって、その段ボール紙(M)を
    残る幾つかの折り曲げ稜線(21)〜(24)から順次
    内向き直角に折り曲げてゆくことにより、上記第1山型
    突っ張り片(29)を包囲する全体的な断面長方形の第
    1角筒体(A1)に組み立て、且つその第1山型突っ張
    り片(29)の頂点(z1)を第1角筒体(A1)にお
    ける長辺(y1)のほぼ2等分線上へ線接触させると共
    に、 上記第1角筒体(A1)のコーナー部から切り起した第
    1差し込み固定片(31)を、そのコーナー部と対応位
    置する折り曲げ稜線(21)上に打ち抜いた固定片受け
    入れ口(32)から第1角筒体(A1)の内部へ、上記
    第1山型突っ張り片(29)の上面と接触するように差
    し込み係止させて、上記第1角筒体(A1)の組立状態
    を固定維持する一方、 上記段ボール紙(M)の他端側に位置する1本の折り曲
    げ稜線(20f)からやはり一旦外向きに折り曲げるこ
    とにより、その段ボール紙(M)の他端部も2等辺の第
    2山型突っ張り片(30)とし、 その第2山型突っ張り片(30)から引き続き段ボール
    紙(M)の逆な一端側に向かって、その段ボール紙
    (M)を別に残る幾つかの折り曲げ稜線(25)〜(2
    8)から順次内向き直角に折り曲げてゆくことにより、
    上記第2山型突っ張り片(30)を包囲する全体的な断
    面長方形の第2角筒体(A2)に組み立て、且つその第
    2山型突っ張り片(30)の頂点(z2)を第2角筒体
    (A2)における長辺(y2)のほぼ2等分線上へ線接
    触させると共に、 上記第2角筒体(A2)のコーナー部から切り起した第
    2差し込み固定片(33)を、そのコーナー部と対応位
    置する折り曲げ稜線(25)上に打ち抜いた固定片受け
    入れ口(34)から第2角筒体(A2)の内部へ、上記
    第2山型突っ張り片(30)の上面と接触するように差
    し込み係止させて、上記第2角筒体(A2)の組立状態
    を固定維持し、 しかも上記第1、2角筒体(A1)(A2)の短辺(x
    1)(x2)同志をほぼ同等に寸法化して、その両角筒
    体(A1)(A2)を一定間隔(w)だけ離隔する状態
    に並列させたことを特徴とする梱包用の組立式緩衝材。
  3. 【請求項3】長方形の輪郭形状を備えた1枚物の段ボー
    ル紙(M)に、その短辺と平行な複数本の折り曲げ稜線
    (20r)(20f)(21)(22)(23)(2
    4)(25)(26)(27)(28)(29)を刻印
    して、 その一端側に位置する1本の折り曲げ稜線(20r)か
    ら一旦外向きに折り曲げることにより、上記段ボール紙
    (M)の一端部を非2等辺の大きな第1山型突っ張り片
    (30)とし、 その第1山型突っ張り片(30)から引き続き段ボール
    紙(M)の他端側に向かって、その段ボール紙(M)を
    残る幾つかの折り曲げ稜線(21)〜(24)から順次
    内向き直角に折り曲げてゆくことにより、上記第1山型
    突っ張り片(30)を包囲する大きな断面長方形の第1
    角筒体(A1)に組み立てる一方、 上記段ボール紙(M)の他端側に位置する1本の折り曲
    げ稜線(20f)からやはり一旦外向きに折り曲げるこ
    とにより、その段ボール紙(M)の他端部を2等辺の小
    さな第2山型突っ張り片(31)とし、 その第2山型突っ張り片(31)から引き続き段ボール
    紙(M)の逆な一端側に向かって、その段ボール紙
    (M)を別に残る幾つかの折り曲げ稜線(26)〜(2
    9)から順次内向き直角に折り曲げてゆくことにより、
    上記第2山型突っ張り片(31)を包囲する小さな断面
    長方形の第2角筒体(A2)に組み立て、且つその第2
    山型突っ張り片(31)の頂点(z2)を第2角筒体
    (A2)における長辺(y2)のほぼ2等分線上へ線接
    触させると共に、上記第1角筒体(A1)の短辺(x1)と第2角筒体
    (A2)の長辺(y2)との合計寸法にほぼ等しい一定
    帯幅(L1)を備えた向かい合う一対として、上記段ボ
    ール紙(M)の長辺から連続一体に張り出した差し込み
    カバー片(37)の張り出し基端部と中途部へ、上記第
    1、2角筒体(A1)(A2)を断面長方形に組み立て
    る折り曲げ稜線(20r)(20f)(21)(22)
    (23)(24)(25)(26)(27)(28)
    (29)と直交する2本の折り曲げ稜線(40)(4
    1)を各々刻印し、 上記第1、2角筒体(A1)(A2)をその第1角筒体
    (A1)の短辺(x1)とほぼ同等寸法の一定間隔
    (w)だけ離隔させて、その一定間隔(w)を引き続き
    閉塞する如く、上記第1角筒体(A1)をそのコーナー
    部に位置する折り曲げ稜線(25)から内向き直角に曲
    げ起すことにより、その第1角筒体(A1)における長
    辺(y1)の一部が第2角筒体(A2)の短辺(x2)
    と重合する全体的な断面L字型の交叉状態に組み立て、
    且つその組立状態にある第1角筒体(A1)における第
    2角筒体(A2)の短辺(x2)と重合しない長辺(y
    1)の残余部をほぼ2等分する線上へ、上記第1山型突
    っ張り片(30)の頂点(z1)を線接触させると共
    に、 上記差し込みカバー片(37)をその折り曲げ稜線(4
    0)(41)から各々内向き直角に折り曲げて、上記全
    体的な断面L字型の交叉状態に組み立てられた第1、2
    角筒体(A1)(A2)の両木口面へ、その跨がる連結
    状態に差し込み係止させることにより、上記第1、2角
    筒体(A1)(A2)の組立状態を固定維持した ことを
    特徴とする梱包用の組立式緩衝材。
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