JP2579046Y2 - 視聴制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は受像機の視聴を制御する
視聴制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、視聴制御装置には、テレビジョン
受像機によるテレビジョン放送の視聴を無料としてテレ
ビジョン受像機によるビデオ放送（自主放送）の視聴を
コインタイマーで課金して有料とし、テレビジョン放送
の無料視聴時には視聴者が一時停止ボタンを押すことに
よりコインタイマーの動作を一時的に停止させてビデオ
放送の有料視聴時に視聴者が一時停止ボタンを押すこと
によりコインタイマーの動作を再開させるものがある。
また、テレビジョン受像機によるビデオ放送の視聴を無
料としてテレビジョン受像機によるテレビジョン放送の
視聴をコインタイマーで課金して有料とし、ビデオ放送
の無料視聴時には視聴者が一時停止ボタンを押すことに
よりコインタイマーの動作を一時的に停止させてテレビ
ジョン放送の有料視聴時に視聴者が一時停止ボタン押す
ことによりコインタイマーの動作を再開させる視聴制御
装置がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】上記視聴制御装置で
は、無料視聴時には視聴者が一時停止ボタンを押すこと
によりコインタイマーの動作を一時的に停止させるの
で、視聴者が無料視聴時に一時停止ボタンを押し忘れた
場合はコインタイマーの動作が停止されず、コインタイ
マーの計時時間が残っている時には視聴していない有料
放送に対する課金が行われてしまって課金が正しく行わ
れなくなる。

【０００４】本考案は上記欠点を改善し、有料放送の視
聴に対する課金を常に正しく行うことができる視聴制御
装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案は、受像機による所定の有料チャンネルの放
送の視聴と所定の無料チャンネルの放送の視聴とを選択
する操作手段と、この操作手段により有料チャンネルの
放送の視聴が選択された場合に有料チャンネルの放送の
視聴に対する課金を行う課金手段と、前記操作手段によ
り有料チャンネルの放送の視聴が選択された場合に前記
受像機の有料チャンネルの放送の視聴を妨害せずに無料
チャンネルの視聴を妨害し前記操作手段により無料チャ
ンネルの放送の視聴が選択された場合に前記受像機の無
料チャンネルの放送の視聴を妨害せずに有料チャンネル
の視聴を妨害する視聴妨害手段とを備えたものである。

【０００６】

【作用】受像機による所定の有料チャンネルの放送の視
聴と所定の無料チャンネルの放送の視聴とが操作手段に
より選択され、この操作手段により有料チャンネルの放
送の視聴が選択された場合には有料チャンネルの放送の
視聴に対する課金が課金手段により行われる。そして、
視聴妨害手段は操作手段により有料チャンネルの放送の
視聴が選択された場合には受像機の有料チャンネルの放
送の視聴を妨害せずに無料チャンネルの視聴を妨害し、
操作手段により無料チャンネルの放送の視聴が選択され
た場合に受像機の無料チャンネルの放送の視聴を妨害せ
ずに有料チャンネルの視聴を妨害する。

【０００７】

【実施例】図３は本考案の一実施例を示す。この実施例
はテレビジョン受像機による一般のテレビジョン放送の
視聴を有料とし、ビデオ放送（自主放送）の視聴を無料
とするコインタイマーの例である。このコインタイマー
１は病院，ホテル等の共同視聴設備で用いられ、各室に
テレビジョン受像機と一緒にそれぞれ設置される。コイ
ンタイマー１は視聴者が硬貨を投入する硬貨投入口２
や、視聴者が自主放送の視聴を選択するための自主放送
選択ボタン３、視聴者が一般のテレビジョン放送の視聴
を選択するための一般テレビ選択ボタン４が設けられて
いる。

【０００８】図４に示すように一般のテレビジョン放送
信号は９０ＭＨＺ〜２２２ＭＨＺのＶＨＦ帯の放送信号
と、４７０ＭＨＺ〜７７０ＭＨＺのＵＨＦ帯の放送信号
とがある。共同視聴設備は周知のようにアンテナで一般
のテレビジョン放送信号を受信し、このテレビジョン放
送信号のうちＵＨＦ帯の放送信号を周波数変換部により
ＶＨＦ帯放送の空チャンネルの放送信号に周波数変換し
てＶＨＦ帯の放送信号と混合器により混合する。そし
て、ビデオテープレコーダ等の自主放送装置によりＵＨ
Ｆ帯のビデオ放送信号を送出して上記混合器からのテレ
ビジョン放送信号と他の混合器で混合して共聴線により
伝送し、各室のテレビジョン受像機へコインタイマーを
それぞれ介して送る。

【０００９】なお、共同視聴設備には地域によりテレビ
ジョン放送信号のうちＶＨＦ帯の放送信号を周波数変換
部によりＵＨＦ帯放送の空チャンネルの放送信号に周波
数変換してＵＨＦ帯の放送信号と混合器により混合し、
自主放送装置によりＶＨＦ帯のビデオ放送信号を送出す
るようにしたものもある。この実施例のコインタイマー
１は前者の共同視聴設備において、共聴線と各テレビジ
ョン受像機との間に設けられるコインタイマーとして用
いられるが、本考案は後者の共同視聴設備に同様に適用
することができる。図４に示すように９０ＭＨＺ〜２２
２ＭＨＺのＶＨＦ帯は有料チャンネルを含む有料帯Ａと
し、４７０ＭＨＺ〜７７０ＭＨＺのＵＨＦ帯は無料チャ
ンネルを含む無料帯Ｂとし、これらの帯域Ａ，Ｂ内の放
送信号に対して自主放送選択ボタン３による自主放送視
聴の選択，一般テレビ選択ボタン４によるテレビジョン
放送視聴の選択に応じて妨害を行う。

【００１０】図１はこの実施例１の回路構成を示し、図
２はこの実施例１の動作を示す。この実施例１はコイン
スイッチ５、コインカウンタ６、有料／無料選択用スイ
ッチ７、妨害帯域切換用スイッチ８、タイマー回路９、
表示回路１０、有料帯妨害回路１１、無料帯妨害回路１
２を有し、上記共聴線１３とテレビジョン受像機１４と
の間に有料帯妨害回路１１、無料帯妨害回路１２が接続
される。この有料帯妨害回路１１、無料帯妨害回路１２
は特開昭５３ー６３２６号公報，特開昭６１ー２７２５
７号公報などにより知られている妨害手段を用いること
ができる。

【００１１】有料／無料選択用スイッチ７および妨害帯
域切換用スイッチ８は互いに連動するスイッチであり、
自主放送選択ボタン３が視聴者により押された時に有料
／無料選択用スイッチ７がオン側に切換えられて妨害帯
域切換用スイッチ８が有料帯妨害回路１１側に切替えら
れる。また、一般テレビ選択ボタン４が視聴者により押
された時には有料／無料選択用スイッチ７がオフ側に切
換えられて妨害帯域切換用スイッチ８が無料帯妨害回路
１２側に切換えられる。

【００１２】無料帯妨害回路１２は視聴者が一般テレビ
選択ボタン４を押した場合には妨害帯域切換用スイッチ
８により接地されて動作し、共聴線１３からテレビジョ
ン受像機１４へ送られる放送信号のうち無料帯Ｂのビデ
オ放送信号を阻止して有料帯Ａの一般テレビジョン放送
信号のみを通過させることによって視聴者のテレビジョ
ン受像機１４によるビデオ放送の視聴を不可にする。ま
た、無料帯妨害回路１２は視聴者が自主放送選択ボタン
３を押した場合には妨害帯域切換用スイッチ８が有料帯
妨害回路１１側に切換えられることにより接地されなく
なって不動作となり、共聴線１３からテレビジョン受像
機１４へ送られる放送信号をそのまま通過させることに
よって視聴者のテレビジョン受像機１４によるビデオ放
送の視聴を可能とする。したがって、視聴者は自主放送
選択ボタン３を押せばテレビジョン受像機１４でビデオ
放送を視聴することができ、一般テレビ選択ボタン４を
押せばテレビジョン受像機１４によるビデオ放送の視聴
ができなくなる。

【００１３】また、有料帯妨害回路１１は視聴者が自主
放送選択ボタン３を押した場合には妨害帯域切換用スイ
ッチ８により接地されて動作し、共聴線１３からテレビ
ジョン受像機１４へ送られる放送信号のうち有料帯Ａの
一般テレビジョン放送信号を阻止して無料帯Ｂのビデオ
放送信号のみを通過させることによって視聴者のテレビ
ジョン受像機１４による一般テレビジョン放送の視聴を
不可にする。また、無料帯妨害回路１２は視聴者が一般
テレビ選択ボタン４を押した場合には妨害帯域切換用ス
イッチ８が無料帯妨害回路１２側に切換えられることに
より接地されなくなって不動作となり、共聴線１３から
テレビジョン受像機１４へ送られる放送信号をそのまま
通過させることによって視聴者のテレビジョン受像機１
４による一般テレビジョン放送の視聴を可能とする。し
たがって、視聴者は一般テレビ選択ボタン４を押せばテ
レビジョン受像機１４で一般テレビジョン放送を視聴す
ることができ、自主放送選択ボタン３を押せばテレビジ
ョン受像機１４による一般テレビジョン放送の視聴がで
きなくなる。

【００１４】コインスイッチ５は上記硬貨投入口２から
１００円の硬貨が１枚づつ投入される毎にその各硬貨を
１枚づつ検知して一時的にオンする。コインカウンタ６
はコインスイッチ５からの硬貨検知信号をカウントする
ことにより、硬貨投入口２から投入された硬貨をカウン
トする。タイマー回路９は有料／無料選択用スイッチ７
を介してコインカウンタ６に接続され、有料／無料選択
用スイッチ７がオンしている場合にはコインカウンタ６
の出力信号によりコインカウンタ６のカウント内容が０
でなければ硬貨の設定枚数当りの一般テレビジョン放送
視聴時間に相当する設定時間を計時し、この設定時間の
計時を終了する毎にコインカウンタ６に減算信号を与え
てカウントダウンさせる。したがって、タイマー回路９
は有料／無料選択用スイッチ７がオンしている場合には
硬貨投入口２から投入された硬貨に相当する一般テレビ
ジョン放送視聴時間を計時し、有料／無料選択用スイッ
チ７がオフした場合には有料／無料選択用スイッチ７が
再びオンするまで計時動作を中断することになる。

【００１５】有料帯妨害回路１１はタイマー回路９の出
力信号によりタイマー回路９が計時動作を行っていない
時に接地されて動作し、共聴線１３からテレビジョン受
像機１４へ送られる放送信号のうち有料帯Ａの一般テレ
ビジョン放送信号を阻止することによって視聴者のテレ
ビジョン受像機１４による一般テレビジョン放送の視聴
を不可にする。したがつて、視聴者は一般テレビ選択ボ
タン４を押して硬貨投入口２から硬貨を投入すればその
硬貨に相当する一般テレビジョン放送視聴時間だけテレ
ビジョン受像機１４による一般テレビジョン放送の視聴
が可能となる。表示回路１０はタイマー回路９の出力信
号によりタイマー回路９の計時中には一般テレビジョン
放送の視聴が有料で可能であることを表示する。

【００１６】この実施例では、一般テレビ選択ボタン４
により有料チャンネルＡの放送の視聴が選択された場合
にテレビジョン受像機１４の有料チャンネルＡの放送の
視聴を妨害せずに無料チャンネルＢの視聴を妨害すると
共に有料チャンネルＡの放送の視聴に対する課金をコイ
ンスイッチ５，コインカウンタ６およびタイマー回路９
などにより行い、自主放送選択ボタン３により無料チャ
ンネルＢの放送の視聴が選択された場合にテレビジョン
受像機１４の無料チャンネルＢの放送の視聴を妨害せず
に有料チャンネルＡの視聴を妨害するので、無料視聴時
に視聴していない有料放送に対する課金を行うことがな
くなり、有料放送の視聴に対する課金を常に正しく行う
ことができる。

【００１７】

【考案の効果】以上のように本考案によれば、受像機に
よる所定の有料チャンネルの放送の視聴と所定の無料チ
ャンネルの放送の視聴とを選択する操作手段と、この操
作手段により有料チャンネルの放送の視聴が選択された
場合に有料チャンネルの放送の視聴に対する課金を行う
課金手段と、前記操作手段により有料チャンネルの放送
の視聴が選択された場合に前記受像機の有料チャンネル
の放送の視聴を妨害せずに無料チャンネルの視聴を妨害
し前記操作手段により無料チャンネルの放送の視聴が選
択された場合に前記受像機の無料チャンネルの放送の視
聴を妨害せずに有料チャンネルの視聴を妨害する視聴妨
害手段とを備えたので、有料放送の視聴に対する課金を
常に正しく行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すブロック図である。

【図２】同実施例の動作を示すフローチャートである。

【図３】同実施例を示す正面図である。

【図４】同実施例を説明するための図である。

【符号の説明】

３ 自主放送選択ボタン ４ 一般テレビ選択ボタン４ ５ コインスイッチ５ ６ コインカウンタ ７ 有料／無料選択用スイッチ ８ 妨害帯域切換用スイッチ １０ タイマー回路 １１ 有料帯妨害回路 １２ 無料帯妨害回路

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】受像機による所定の有料チャンネルの放送
   の視聴と所定の無料チャンネルの放送の視聴とを選択す
   る操作手段と、この操作手段により有料チャンネルの放
   送の視聴が選択された場合に有料チャンネルの放送の視
   聴に対する課金を行う課金手段と、前記操作手段により
   有料チャンネルの放送の視聴が選択された場合に前記受
   像機の有料チャンネルの放送の視聴を妨害せずに無料チ
   ャンネルの視聴を妨害し前記操作手段により無料チャン
   ネルの放送の視聴が選択された場合に前記受像機の無料
   チャンネルの放送の視聴を妨害せずに有料チャンネルの
   視聴を妨害する視聴妨害手段とを備えたことを特徴とす
   る視聴制御装置。