JP2578849Y2 - 電解酸性水の製造装置 - Google Patents
電解酸性水の製造装置Info
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- JP2578849Y2 JP2578849Y2 JP1992089973U JP8997392U JP2578849Y2 JP 2578849 Y2 JP2578849 Y2 JP 2578849Y2 JP 1992089973 U JP1992089973 U JP 1992089973U JP 8997392 U JP8997392 U JP 8997392U JP 2578849 Y2 JP2578849 Y2 JP 2578849Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、水道水の電気分解によ
り、電解酸性水を製造する装置に関する。
り、電解酸性水を製造する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電解酸性水とは、陽極と陰極の間に有機
系又は無機系の多孔質の隔膜を介在させた電解槽に、水
道水(食塩、硫酸ナトリウム等の電解質を適量加えても
良い)を入れ、陽極と陰極の間に電圧を加えることによ
り水の電気分解と同時に隔膜を通したイオンの泳動が起
こり、その結果として電解槽の陽極側に得られる強い酸
性の水である。普通の電気分解で得られる酸性水はpH
3.2程度であるが、隔膜の設置や電極の工夫等により
pH2.3程度までの酸性水が製造できるようになって
いる。
系又は無機系の多孔質の隔膜を介在させた電解槽に、水
道水(食塩、硫酸ナトリウム等の電解質を適量加えても
良い)を入れ、陽極と陰極の間に電圧を加えることによ
り水の電気分解と同時に隔膜を通したイオンの泳動が起
こり、その結果として電解槽の陽極側に得られる強い酸
性の水である。普通の電気分解で得られる酸性水はpH
3.2程度であるが、隔膜の設置や電極の工夫等により
pH2.3程度までの酸性水が製造できるようになって
いる。
【0003】特にpH2.3〜3.0程度の電解酸性水
は、電極反応により生じた活性塩素や活性酸素を含むの
で強い殺菌力を有し、しかも人の皮膚に対する障害は殆
どないうえ、空気に触れているとやがて普通の水に戻り
環境を汚染しない。この様な電解酸性水の優れた性質を
利用して、電解酸性水を消毒薬や農薬等の代わりに使用
することが検討されている。
は、電極反応により生じた活性塩素や活性酸素を含むの
で強い殺菌力を有し、しかも人の皮膚に対する障害は殆
どないうえ、空気に触れているとやがて普通の水に戻り
環境を汚染しない。この様な電解酸性水の優れた性質を
利用して、電解酸性水を消毒薬や農薬等の代わりに使用
することが検討されている。
【0004】例えば、電解酸性水を野菜や果樹に散布し
たり、ゴルフ場の芝生に散布することにより、農薬の量
を減らし又は農薬の使用を止めることが検討され、既に
一部で実施されている。又、電解酸性水はブドウ球菌や
緑膿菌を初め多くの細菌類に対して優れた殺菌効果を有
することが確認され、病院での手洗い用等の消毒薬とし
て院内感染の防止に役立つのではないかと期待されてい
る。更に、取り扱いの簡便さや価格次第では、家庭での
消毒薬としての利用も考えられる。
たり、ゴルフ場の芝生に散布することにより、農薬の量
を減らし又は農薬の使用を止めることが検討され、既に
一部で実施されている。又、電解酸性水はブドウ球菌や
緑膿菌を初め多くの細菌類に対して優れた殺菌効果を有
することが確認され、病院での手洗い用等の消毒薬とし
て院内感染の防止に役立つのではないかと期待されてい
る。更に、取り扱いの簡便さや価格次第では、家庭での
消毒薬としての利用も考えられる。
【0005】かかる電解酸性水を製造する段階では、電
解酸性水が生成していることを確認する必要があるが、
その手段としてpHの測定が最も簡単で且つ便利であ
る。その場合のpH測定には、通常のpH感応電極を用
いることができるが、電解中も電解槽にpH感応電極を
直接浸漬しておくことはできない。又、通常はpH感応
電極に対する比較電極又は参照電極として、電極電位の
基準となる銀−塩化銀電極やカロメル電極等を一緒に使
用する必要がある。
解酸性水が生成していることを確認する必要があるが、
その手段としてpHの測定が最も簡単で且つ便利であ
る。その場合のpH測定には、通常のpH感応電極を用
いることができるが、電解中も電解槽にpH感応電極を
直接浸漬しておくことはできない。又、通常はpH感応
電極に対する比較電極又は参照電極として、電極電位の
基準となる銀−塩化銀電極やカロメル電極等を一緒に使
用する必要がある。
【0006】ところが、通常の比較電極は液絡部を有す
る筒体の内部に比較電極の内部電極と内部液を保持した
構造になっており、液絡部を通して内部液と被検液であ
る電解酸性水とが接することになる。その結果、測定中
に内部液が液絡部を通して電解酸性水中に浸出して減少
したり、逆に液絡部から浸入した電解酸性水により内部
液が希釈又は汚染されたりするので、定期的に比較電極
の内部液を補充又は交換する必要がある。
る筒体の内部に比較電極の内部電極と内部液を保持した
構造になっており、液絡部を通して内部液と被検液であ
る電解酸性水とが接することになる。その結果、測定中
に内部液が液絡部を通して電解酸性水中に浸出して減少
したり、逆に液絡部から浸入した電解酸性水により内部
液が希釈又は汚染されたりするので、定期的に比較電極
の内部液を補充又は交換する必要がある。
【0007】しかし、比較電極の点検保守作業は非常に
面倒であり、病院や農場あるいは家庭等の電解酸性水の
使用現場で短時間のうちに、遺漏なく実施することは極
めて困難であると言わざるを得ない。加えて、pH測定
に際しては、既知濃度のpH標準液即ち校正液を用い
て、pH感応電極と比較電極の間に発生する電位を当該
校正液のpHとして校正する操作が必要となる。従っ
て、病院や農場あるいは家庭等で電解酸性水を簡便に使
用するためには、これらの面倒な点検保守や校正の作業
が大きな障害になるものと考えられる。
面倒であり、病院や農場あるいは家庭等の電解酸性水の
使用現場で短時間のうちに、遺漏なく実施することは極
めて困難であると言わざるを得ない。加えて、pH測定
に際しては、既知濃度のpH標準液即ち校正液を用い
て、pH感応電極と比較電極の間に発生する電位を当該
校正液のpHとして校正する操作が必要となる。従っ
て、病院や農場あるいは家庭等で電解酸性水を簡便に使
用するためには、これらの面倒な点検保守や校正の作業
が大きな障害になるものと考えられる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】本考案はかかる従来の
事情に鑑み、工場等の電解酸性水の大規模な製造工場は
勿論のこと、病院や農場あるいは家庭等におけるより小
規模な電解酸性水の製造現場において、誰もが簡単にp
H値を確認しながら電解酸性水を製造することができる
装置を提供することを目的とする。
事情に鑑み、工場等の電解酸性水の大規模な製造工場は
勿論のこと、病院や農場あるいは家庭等におけるより小
規模な電解酸性水の製造現場において、誰もが簡単にp
H値を確認しながら電解酸性水を製造することができる
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本考案の電解酸性水の製造装置は、陽極と陰極の間
に隔膜を介在させた電解槽と、水道水源に接続され電解
槽に水道水を供給する第1導水管と、電解槽の陽極側に
接続された電解酸性水取り出用の第2導水管と、第1導
水管及び第2導水管にそれぞれ配置された2つのpH感
応電極と、各pH感応電極の近くで第1導水管と第2導
水管とにそれぞれ接続された液絡管とを備えたことを特
徴とする。
め、本考案の電解酸性水の製造装置は、陽極と陰極の間
に隔膜を介在させた電解槽と、水道水源に接続され電解
槽に水道水を供給する第1導水管と、電解槽の陽極側に
接続された電解酸性水取り出用の第2導水管と、第1導
水管及び第2導水管にそれぞれ配置された2つのpH感
応電極と、各pH感応電極の近くで第1導水管と第2導
水管とにそれぞれ接続された液絡管とを備えたことを特
徴とする。
【0010】
【作用】電解酸性水の製造装置は、電解槽に給水する第
1導水管と電解槽から電解酸性水を取り出す第2導水管
とを本質的に備えているので、各導水管にpH感応電極
と比較電極を設置すれば、第1導水管と第2導水管を満
たす液が電解槽内の液を通して電気的に導通しているの
で、第2導水管に取り出された電解酸性水のpHを測定
することが可能である。
1導水管と電解槽から電解酸性水を取り出す第2導水管
とを本質的に備えているので、各導水管にpH感応電極
と比較電極を設置すれば、第1導水管と第2導水管を満
たす液が電解槽内の液を通して電気的に導通しているの
で、第2導水管に取り出された電解酸性水のpHを測定
することが可能である。
【0011】しかし、比較電極は前記のごとく点検保守
が極めて繁雑であるから、家庭等での簡便な利用には不
適当である。又、そもそも電解酸性水の製造時にpHを
測定するのは、得られた電解酸性水が消毒薬等として有
効とされるおおよその範囲内のpH値を持つことを確認
するためであるから、絶対的に正確なpH値を求めるこ
とが必ずしも必要な訳ではなく、測定値は±0.5pH
程度の精度であれば十分である。
が極めて繁雑であるから、家庭等での簡便な利用には不
適当である。又、そもそも電解酸性水の製造時にpHを
測定するのは、得られた電解酸性水が消毒薬等として有
効とされるおおよその範囲内のpH値を持つことを確認
するためであるから、絶対的に正確なpH値を求めるこ
とが必ずしも必要な訳ではなく、測定値は±0.5pH
程度の精度であれば十分である。
【0012】一方、通常のpH感応電極は、その2つを
水道水等の被検液に接触させることにより、電解酸性水
のpH測定において許容し得る程度に安定した電位を示
す。この事実から、片方のpH感応電極を常に水道水に
接触させ、他方のpH感応電極にのみ電解酸性水を供給
して、この水道水と電解酸性水を液絡させた状態とした
まま2つのpH感応電極の電位差を測定すれば、通常の
比較電極を使用しなくても、電解酸性水のpHを±0.
5pH程度の精度で求めることが可能であることが判っ
た。尚、その場合のpH感応電極としては、通常のガラ
ス電極や酸化イリジウム等の金属酸化物を用いたpH電
極を使用できる。
水道水等の被検液に接触させることにより、電解酸性水
のpH測定において許容し得る程度に安定した電位を示
す。この事実から、片方のpH感応電極を常に水道水に
接触させ、他方のpH感応電極にのみ電解酸性水を供給
して、この水道水と電解酸性水を液絡させた状態とした
まま2つのpH感応電極の電位差を測定すれば、通常の
比較電極を使用しなくても、電解酸性水のpHを±0.
5pH程度の精度で求めることが可能であることが判っ
た。尚、その場合のpH感応電極としては、通常のガラ
ス電極や酸化イリジウム等の金属酸化物を用いたpH電
極を使用できる。
【0013】そこで本考案者らは、点検保守が面倒な通
常の比較電極を使用せずに、電解槽に給水する第1導水
管と電解槽から電解酸性水を取り出す第2導水管にそれ
ぞれpH感応電極を設置することにより、第1導水管中
の水道水と第2導水管中の電解酸性水が電解槽中の水道
水ないし電解酸性水を通して電気的に導通した液絡状態
にあることを利用し、2つのpH感応電極間の電位差と
して電解酸性水のpHを測定することを考えた。
常の比較電極を使用せずに、電解槽に給水する第1導水
管と電解槽から電解酸性水を取り出す第2導水管にそれ
ぞれpH感応電極を設置することにより、第1導水管中
の水道水と第2導水管中の電解酸性水が電解槽中の水道
水ないし電解酸性水を通して電気的に導通した液絡状態
にあることを利用し、2つのpH感応電極間の電位差と
して電解酸性水のpHを測定することを考えた。
【0014】しかし、電解槽には電気分解のため大きな
電圧が加えられているので、2つのpH感応電極は電解
槽からのリーク電圧による影響を受けて指示が大幅に変
動してしまい、実際には電解酸性水を製造しながらpH
測定を実施することは不可能であることが判明した。こ
の電解槽からのリーク電圧による影響を排除する方法を
種々検討した結果、図1に示すごとく、電解槽1に接続
した第1導水管5と第2導水管6を、液絡管10により
各pH感応電極7、8の近くで接続した構成を採用した
ものである。
電圧が加えられているので、2つのpH感応電極は電解
槽からのリーク電圧による影響を受けて指示が大幅に変
動してしまい、実際には電解酸性水を製造しながらpH
測定を実施することは不可能であることが判明した。こ
の電解槽からのリーク電圧による影響を排除する方法を
種々検討した結果、図1に示すごとく、電解槽1に接続
した第1導水管5と第2導水管6を、液絡管10により
各pH感応電極7、8の近くで接続した構成を採用した
ものである。
【0015】かかる構成による本考案装置では、片方の
pH感応電極7に接する第1導水管5中の水道水と他方
のpH感応電極8に接する第2導水管6中の水道水ない
し電解酸性水とは、電解槽1を経ることなく、液絡管1
0により短い距離で直接液絡されるので、電解槽1から
のリーク電圧による影響を受けることなく、常に安定し
たpH測定が可能となった。尚、各pH感応電極7、8
としては、通常のガラス電極や酸化イリジウム等の金属
酸化物を用いたpH電極を使用できる。
pH感応電極7に接する第1導水管5中の水道水と他方
のpH感応電極8に接する第2導水管6中の水道水ない
し電解酸性水とは、電解槽1を経ることなく、液絡管1
0により短い距離で直接液絡されるので、電解槽1から
のリーク電圧による影響を受けることなく、常に安定し
たpH測定が可能となった。尚、各pH感応電極7、8
としては、通常のガラス電極や酸化イリジウム等の金属
酸化物を用いたpH電極を使用できる。
【0016】又、液絡管10は、途中で第1導水管中の
水道水と第2導水管中の水道水ないし電解酸性水を液絡
状態に接触できれば良く、従って第1導水管5中の水道
水と第2導水管6中の水道水ないし電解酸性水とが大幅
に混合しない程度に細い中空の管を使用すれば充分であ
るが、途中に多孔性の隔膜を設けた管を使用すれば長期
間に渡って両液の混合を実質的に防止できるので好まし
い。
水道水と第2導水管中の水道水ないし電解酸性水を液絡
状態に接触できれば良く、従って第1導水管5中の水道
水と第2導水管6中の水道水ないし電解酸性水とが大幅
に混合しない程度に細い中空の管を使用すれば充分であ
るが、途中に多孔性の隔膜を設けた管を使用すれば長期
間に渡って両液の混合を実質的に防止できるので好まし
い。
【0017】加えて本考案の装置では、pH標準液即ち
校正液の代わりに水道水を用いた簡便な校正方法を採用
することも可能である。即ち、第1導水管5、電解槽1
及び第2導水管6の全体に水道水を満たし、この時測定
pH値を水道水のpHに合わせることで構成が可能であ
る。尚、水道水のpHは5.6〜8.4の範囲と定められ
ているが、実際に全国各地の水道水のpHを測定したと
ころ殆どがpH7〜8の範囲内に入っていた。この結果
から、水道水はpH7〜8の間の任意の値(例えばpH
7.5)のpHを持つ校正液として使用できる。尚、p
H測定では一般に二点校正を必要とするが、電解酸性水
は±0.5pH程度の精度で良いこと、測定値がゼロ点
付近であること等から、一点校正で十分である。
校正液の代わりに水道水を用いた簡便な校正方法を採用
することも可能である。即ち、第1導水管5、電解槽1
及び第2導水管6の全体に水道水を満たし、この時測定
pH値を水道水のpHに合わせることで構成が可能であ
る。尚、水道水のpHは5.6〜8.4の範囲と定められ
ているが、実際に全国各地の水道水のpHを測定したと
ころ殆どがpH7〜8の範囲内に入っていた。この結果
から、水道水はpH7〜8の間の任意の値(例えばpH
7.5)のpHを持つ校正液として使用できる。尚、p
H測定では一般に二点校正を必要とするが、電解酸性水
は±0.5pH程度の精度で良いこと、測定値がゼロ点
付近であること等から、一点校正で十分である。
【0018】
【実施例】図1に示す電解酸性水の製造装置は、家庭や
病院等で手洗い用に使用するための小型で簡便な装置で
ある。この装置は、樹脂又はステンレスからなる直径1
5mm及び高さ150mmの電解槽1を備え、電解槽1
の内部中央には塩化ビニール等の有機系又はアルミナ等
の無機系の多孔質の隔膜4が設けてあり、この隔膜4を
挟んで陽極2と陰極3が取り付けてある。
病院等で手洗い用に使用するための小型で簡便な装置で
ある。この装置は、樹脂又はステンレスからなる直径1
5mm及び高さ150mmの電解槽1を備え、電解槽1
の内部中央には塩化ビニール等の有機系又はアルミナ等
の無機系の多孔質の隔膜4が設けてあり、この隔膜4を
挟んで陽極2と陰極3が取り付けてある。
【0019】電解槽1の底部には水道の蛇口から水道水
を電解槽1に供給する第1導水管5が接続され、電解槽
1の陽極2側の底部には電解酸性水を取り出す第2導水
管6が接続されている。尚、電解槽1の陰極3側の底部
には、同時に得られる電解アルカリ水を取り出すための
第3導水管9が設けてある。電解酸性水や電解アルカリ
水の取り出しは、第2導水管6及び第3導水管9に設け
た蛇口又は弁(図示せず)の開閉により行うが、排水用
のポンプ等を用いることもできる。
を電解槽1に供給する第1導水管5が接続され、電解槽
1の陽極2側の底部には電解酸性水を取り出す第2導水
管6が接続されている。尚、電解槽1の陰極3側の底部
には、同時に得られる電解アルカリ水を取り出すための
第3導水管9が設けてある。電解酸性水や電解アルカリ
水の取り出しは、第2導水管6及び第3導水管9に設け
た蛇口又は弁(図示せず)の開閉により行うが、排水用
のポンプ等を用いることもできる。
【0020】第1導水管5には従来の比較電極の役割を
果すべき片方のpH感応電極7が設置してあり、第2導
水管6には他方のpH感応電極8が配置されている。
尚、2つのpH感応電極7、8は共にガラス電極からな
っている。第1導水管5と第2導水管6とは、それぞれ
2つのpH感応電極7、8の近くで液絡管10により接
続されている。この液絡管10は内径約1mmの細い中
空の管からなるので、第1導水管5中の水道水と第2導
水管6中の電解酸性水とが液絡管10の内部で接して大
幅に混合することがない。
果すべき片方のpH感応電極7が設置してあり、第2導
水管6には他方のpH感応電極8が配置されている。
尚、2つのpH感応電極7、8は共にガラス電極からな
っている。第1導水管5と第2導水管6とは、それぞれ
2つのpH感応電極7、8の近くで液絡管10により接
続されている。この液絡管10は内径約1mmの細い中
空の管からなるので、第1導水管5中の水道水と第2導
水管6中の電解酸性水とが液絡管10の内部で接して大
幅に混合することがない。
【0021】この測定装置を使用して電解酸性水を製造
した。まず、水道の蛇口を開いて、水道水を第1導水管
5から電解槽1、第2導水管6、液絡管10に供給す
る。全ての蛇口や弁を閉じ、第1導水管5と第2導水管
6を満たした水道水は液絡管10を通って電気的に導通
しているので、第1導水管5に配置した片方のpH感応
電極7と第2導水管6に配置した他方のpH感応電極8
の間の電位差を測定し、その指示値をpH7.5に合わ
せて校正を行った。
した。まず、水道の蛇口を開いて、水道水を第1導水管
5から電解槽1、第2導水管6、液絡管10に供給す
る。全ての蛇口や弁を閉じ、第1導水管5と第2導水管
6を満たした水道水は液絡管10を通って電気的に導通
しているので、第1導水管5に配置した片方のpH感応
電極7と第2導水管6に配置した他方のpH感応電極8
の間の電位差を測定し、その指示値をpH7.5に合わ
せて校正を行った。
【0022】次に、電解槽1の隔膜4で隔てられた陽極
2と陰極3の間に20ボルトの電圧を加え、水道水の電
気分解を開始した。電気分解を続けながら、一定時間毎
に第2導水管6の蛇口又は弁を開いて電解槽1から電解
酸性水を第2導水管6に取り出し、その電解酸性水が第
2導水管6に配置した他方のpH感応電極8に達した
後、再び蛇口又は弁を閉じてその都度pH測定を行っ
た。
2と陰極3の間に20ボルトの電圧を加え、水道水の電
気分解を開始した。電気分解を続けながら、一定時間毎
に第2導水管6の蛇口又は弁を開いて電解槽1から電解
酸性水を第2導水管6に取り出し、その電解酸性水が第
2導水管6に配置した他方のpH感応電極8に達した
後、再び蛇口又は弁を閉じてその都度pH測定を行っ
た。
【0023】即ち、第1導水管5に配置した片方のpH
感応電極7は水道水に接したまま、他方のpH感応電極
8のみが第2導水管6に供給された電解酸性水に接した
状態となり、しかも第1導水管5中の水道水と第2導水
管6中の電解酸性水とは液絡管10の内部で接触して電
気的に導通した液絡状態となるので、2つのpH感応電
極7、8間の電位差から電解酸性水のpHを測定した。
感応電極7は水道水に接したまま、他方のpH感応電極
8のみが第2導水管6に供給された電解酸性水に接した
状態となり、しかも第1導水管5中の水道水と第2導水
管6中の電解酸性水とは液絡管10の内部で接触して電
気的に導通した液絡状態となるので、2つのpH感応電
極7、8間の電位差から電解酸性水のpHを測定した。
【0024】この様にして、経過時間毎に測定した測定
電圧を図2に示した。図2から、約60〜100秒後に
はほぼ一定の電圧となり、その電圧に相当するpHほぼ
3.2の電解酸性水が得られていることが判る。比較の
ため、液絡管10を完全に閉鎖した状態で、上記と同様
に電解酸性水を製造したところ、図3に示すごとくリー
ク電圧が大きく、測定不可能であった。これらの結果か
ら、液絡管10を備えた本考案装置によれば電解槽1か
らのリーク電圧の影響を受けることなく、常に安定した
状態で電解酸性水のpHを測定し得ることが判る。
電圧を図2に示した。図2から、約60〜100秒後に
はほぼ一定の電圧となり、その電圧に相当するpHほぼ
3.2の電解酸性水が得られていることが判る。比較の
ため、液絡管10を完全に閉鎖した状態で、上記と同様
に電解酸性水を製造したところ、図3に示すごとくリー
ク電圧が大きく、測定不可能であった。これらの結果か
ら、液絡管10を備えた本考案装置によれば電解槽1か
らのリーク電圧の影響を受けることなく、常に安定した
状態で電解酸性水のpHを測定し得ることが判る。
【0025】
【考案の効果】本考案によれば、電極の点検保守や校正
が極めて簡単であるから、工場等の電解酸性水の大規模
な製造工場は勿論のこと、病院や農場あるいは家庭等に
おけるより小規模な電解酸性水の製造現場において、誰
もが簡単にpH値を確認しながら電解酸性水を製造する
ことができる。
が極めて簡単であるから、工場等の電解酸性水の大規模
な製造工場は勿論のこと、病院や農場あるいは家庭等に
おけるより小規模な電解酸性水の製造現場において、誰
もが簡単にpH値を確認しながら電解酸性水を製造する
ことができる。
【図1】本考案による電解酸性水の製造装置の一具体例
を示す概略説明図である。
を示す概略説明図である。
【図2】本考案装置の装置を用いて電解酸性水を製造し
ながら、得られた電解酸性水のpHを求めるため測定し
た電圧のグラフである。
ながら、得られた電解酸性水のpHを求めるため測定し
た電圧のグラフである。
【図3】本考案装置の液絡管を完全に閉鎖して電解酸性
水を製造した場合における、電解リーク電圧のグラフで
ある。
水を製造した場合における、電解リーク電圧のグラフで
ある。
1 電解槽 2 陽極 3 陰極 4 隔膜 5 第1導水管 6 第2導水管 7、8 pH感応電極 9 第3導水管 10 液絡管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松野 孝則 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (72)考案者 大谷 孝幸 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番 1号 東陶機器株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C02F 1/46 - 1/48
Claims (2)
- 【請求項1】 陽極と陰極の間に隔膜を介在させた電解
槽と、水道水源に接続され電解槽に水道水を供給する第
1導水管と、電解槽の陽極側に接続された電解酸性水取
り出用の第2導水管と、第1導水管及び第2導水管にそ
れぞれ配置された2つのpH感応電極と、各pH感応電
極の近くで第1導水管と第2導水管とにそれぞれ接続さ
れた液絡管とを備えたことを特徴とする電解酸性水の製
造装置。 - 【請求項2】 前記液絡管の途中に、多孔性隔膜の液絡
部を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の電解酸
性水の製造装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992089973U JP2578849Y2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 電解酸性水の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1992089973U JP2578849Y2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 電解酸性水の製造装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0648887U JPH0648887U (ja) | 1994-07-05 |
JP2578849Y2 true JP2578849Y2 (ja) | 1998-08-20 |
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ID=13985629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1992089973U Expired - Fee Related JP2578849Y2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 電解酸性水の製造装置 |
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JP (1) | JP2578849Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2003063068A (ja) | 2001-08-29 | 2003-03-05 | Sanyo Electric Co Ltd | 光プリントヘッド |
-
1992
- 1992-12-04 JP JP1992089973U patent/JP2578849Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0648887U (ja) | 1994-07-05 |
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