JP2578576B2 - キノベンゾオキサジン,キノベンゾチアジン及びピリドーアクリジン抗腫瘍薬 - Google Patents

キノベンゾオキサジン,キノベンゾチアジン及びピリドーアクリジン抗腫瘍薬

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JP2578576B2 JP5515097A JP51509793A JP2578576B2 JP 2578576 B2 JP2578576 B2 JP 2578576B2 JP 5515097 A JP5515097 A JP 5515097A JP 51509793 A JP51509793 A JP 51509793A JP 2578576 B2 JP2578576 B2 JP 2578576B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、抗腫瘍活性を有する化合物に関する。本発
明は特に、腫瘍疾患の治療に有用なキノベンゾオキサジ
ン、キノベンゾチアジン及びピリド−アクリジン誘導
体、前記化合物を含む組成物、並びに前述のキノベンゾ
オキサジン、キノベンゾチアジン及びピリド−アクリジ
ン誘導体による腫瘍疾患の治療方法に関する。
発明の背景 ある種のキノロン化合物が抗菌活性を有することは知
られている。例えば、参考として本明細書に組み入れる
1986年8月19日発行のD.Chuによる米国特許第4,607,032
号は、抗菌活性を有する1−置換アミノ−2−フルオロ
−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾ
オキサジン−5−カルボン酸誘導体を開示している。密
接に関連する抗菌活性のあるキノベンゾチアジン及びキ
ノベンゾオキサジン誘導体も、Chuを出願人とする1985
年7月9日発行の米国特許第4,528,285号、1985年7月1
6日発行の米国特許第4,529,725号、及び1985年9月17日
発行の米国特許第4,542,133号に開示されている。しか
しながら、これらの誘導体や関連する他の新規な誘導体
が抗腫瘍薬であることは今まで知られていなかった。
発明の要約 本発明の一実施態様では、治療に有効な量の式I: (式中、R1は水素及びカルボキシ保護基の中から選択さ
れる)で表される化合物、又はその医薬的に許容できる
塩、エステル、アミド若しくはプロドラッグを腫瘍疾患
の治療を必要とする宿主動物に投与することからなる治
療方法を提供する。このような化合物は予期に反して、
in vitro及びin vivoいずれの測定でも高度の抗腫瘍
活性を有することが判明した。
式IのR2は、水素、1〜6個の炭素原子を有するアル
キル、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ及び1〜
6個の炭素原子を有するスルフヒドロアルキルの中から
選択される。
式IのR3は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、1〜
6個の炭素原子を有するアルキル、カルボキシル、メチ
レンジオキシ、シアノ、1〜6個の炭素原子を有するハ
ロ置換アルキル、1〜6個の炭素原子を有するヒドロキ
シ置換アルキル、アルキルスルホニル、メチレンジオキ
シ、式−YR4(式中、YはO又はSであり、R4は水素又
は1〜6個の炭素原子を有するアルキルである)で表さ
れる基、及び式−NR5R6(式中のR5及びR6は独立して、
水素又は1〜6個の炭素原子を有するアルキルの中から
選択される)で表されるアミンの中から選択される1個
以上の基である。
式IのWは、水素、アルコキシ、ヒドロキシル、1〜
6個の炭素原子を有するアルキル、アミノ、アルキルア
ミノ、ハロゲン及びハロ置換アルキルの中から選択され
る。
式IのXはハロゲン、水素、1〜6個の炭素原子を有
するアルキル及び1〜6個の炭素原子を有するハロ置換
アルキルの中から選択される。
式IのZは(a)ハロゲン、(b)ピリジル又は置換
ピリジル基、(c)式−NR12R13(式中、R12は水素又は
1〜10個の炭素原子を有するアルキルであり、R13は1
〜10個の炭素原子を有するアルキル、1〜10個の炭素原
子を有するヒドロキシ置換アルキル、アミノ基、1〜6
個の炭素原子を有するアルキルアミノ及び1〜6個の炭
素原子を有するジアルキルアミノの中から選択される)
で表されるアミノ基、並びに(d)式: [式中、R7は−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−
CH2CH2NHCH2−又は式−CH2R9CH2−(式中のR9はS、O
又はNHの中から選択される)で表される基の中から選択
され、式I aのR8は独立して、水素、1〜6個の炭素原
子を有するアルキル、1〜6個の炭素原子を有するハロ
置換アルキル、1〜6個の炭素原子を有するアミノ置換
アルキル、1〜6個の炭素原子を有するヒドロキシ置換
アルキル、1〜6個の炭素原子を有するアルキルアミノ
アルキル、ヒドロキシ、1〜6個の炭素原子を有するア
ルカノイル、スピロシクロアルキル基及び式−NR10R11
(式中、R10及びR11はこの場合独立して、水素及び1〜
6個の炭素原子を有するアルキルの中から選択され得る
か又はR10及びR11の一方は水素で、他方はアルカノイル
基若しくはアミド結合で窒素に結合した1〜5個のα−
アミノ酸を有するペプチジル基である)で表されるアミ
ンの中から選択される1個又は2個の基である]で表さ
れる窒素含有複素環の中から選択される。
あるいは、X及びZは一緒になって、−OCH2O−又は
−OCH2CH2O−を形成し得る。
式IのAはO、S及びCH2の中から選択される。
本発明の他の実施態様では、式I(式中のR1、R2
R3、A、W及びXの意味は先に記載した通りである)で
表される新規な化合物及びその医薬組成物を提供する。
これらの化合物では、Zは(a)ピリジル又は置換ピリ
ジル(但し、AはSでないものとする)及び(b)式: (式中のR27は、−CH2−、−CH2CH2−又は−CH2CH2CH2
−の中から選択される)で表される窒素含有複素環の中
から選択される。あるいは、X及びZは一緒になると、
−OCH2CH2O−又は−OCH2O−を形成し得る。但し、R2
水素であり得ないものとする。
式I bはR28は、水素、ハロゲン、1〜6個の炭素原子
を有するアルキル、1〜6個の炭素原子を有するハロ置
換アルキル及び5〜10個の炭素原子を有するスピロシク
ロアルキルの中から選択される。
式I bのR30及びR31はそれぞれ独立して、水素、アセ
チル、アルキル、アミド結合で窒素に結合したα−アミ
ノ酸及びアミド結合で窒素に結合した2〜5個のアミノ
酸を有するポリペプチド残基の中から選択される。但
し、(a)AがOのときには、R30及びR31はそれぞれ独
立して、アミド結合で窒素に結合した1〜5個のアミノ
酸を有するペプチジル基の中から選択され、(b)R30
及びR31の両方は同時に水素ではあり得ないものとす
る。
当業者には自明の如く、前述のZのピリジル基は置換
されても、置換されなくてもよい。ピリジン環上の適切
な置換基には、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、
ハロゲン、1〜6個の炭素原子を有するアルカノイル及
び1〜6個の炭素原子を有するアルカノイルアミドが含
まれる。
詳細な説明及び好ましい実施態様 本発明は、抗腫瘍活性を有する化合物及び腫瘍疾患の
治療方法に関する。本発明は特に、治療に有効な量の前
述した如き式Iの化合物を腫瘍疾患の治療を必要とする
宿主動物に投与することからなる治療方法に関する。式
Iに関連して、以下の用語を定義する: “α−アミノ酸”という用語は単一アミノ酸を意味す
る。アミノ酸はバリン又はグリシンのような天然アミノ
酸であってもよいし、シクロヘキシルアラニンのような
合成α−アミノ酸であってもよい。アミノ酸は配置若
しくは配置であるか又は2個の異性体の混合物であり
得る。特記しない限り、アミノ酸置換基は光学活性があ
り、配置を有するものとする。
“1〜6個の炭素原子を有するアルカノイル”という
用語は、式−C(O)R19(式中のR19は水素又は1〜5
個の炭素を有するアルキル基である)で表される置換基
を意味し、例えばアセチルが含まれる。
“アルコキシ”という用語は以下で定義するアルキル
基で置換された酸素原子を意味する。例としてはメトキ
シ、エトキシ及びプロポキシが含まれる。
“アルキル”という用語は、1個の水素原子を除去す
ることによって1〜6個の炭素原子を有する脂肪酸炭化
水素から誘導される一価基を意味する。例としてはメチ
ル、エチル及びプロピルが含まれる。
“アルキルアミノ”という用語は、先に定義したアル
キル置換基を1〜3個有し得るアミノ基を意味する。例
としてはメチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ
等が含まれる。
“アミノアルキル”という用語は、先に定義したアル
キル基がアミノで置換されたものを意味する。例として
はアミノエチル、アミノメチル等が含まれる。
“アルキルアミノアルキル”という用語は、先に定義
した1〜3個のアルキル基で置換されたアミノ基(例え
ばメチルアミノ、エチルアミノ及びプロピルアミノ)が
先に定義したアルキル置換基と結合した基(例えばN,N
−ジメチルアミノエチル)を意味する。
“アルキルスルホニル”という用語は、スルホニル基
と結合した前述のアルキル基(例えばエチルスルホニル
又はメチルスルホニル)を意味する。
“カルボキシ保護基”という用語はカルボン酸エステ
ル基の残基を意味し、これを包含する。このようなカル
ボキシ保護基は当業者にはよく知られており、米国特許
第3,840,556号及び米国特許第3,719,667号に記載の如く
ペニシリン及びセファロスポリンの分野でカルボキシル
基の保護のため広く使用されている。前述の特許は参考
として本明細書に組み入れる。一般に、このようなカル
ボキシ保護基は比較的容易に開裂して、遊離カルボキシ
基を得ることができる。代表的な保護基には、C1−C8
ルキル(例えばメチル、エチル、第三ブチル)、置換ア
ルキル(例えばジメチルアミノエチル)、ベンジル及び
その置換誘導体(例えばアルコキシ基及びニトロベンジ
ル基)が含まれる。アシル基(例えばピバロイルオキシ
メチル基)も適している。例えば、参考として本明細書
に組み入れるT.H.Greeneの“Protective Groups in
Organic Synthesis",John Wiley and Sons,New Yo
rk(1981)を参照されたい。
“ハロゲン”という用語は、クロロ(Cl)、ブロモ
(Br)、フルオロ(F)及びヨード(I)基を意味す
る。
“ハロ置換アルキル”という用語は、少なくとも1個
の水素原子がハロゲン原子に置換されている前述のアル
キル基を意味する。1〜6個の炭素原子を有するハロ置
換アルキルの例としては、フルオロメチル、トリフルオ
ロメチル、フルオロエチル等が含まれる。
“ヒドロキシ置換アルキル”という用語は、少なくと
も1個のヒドロキシル置換基を有するアルキル基(例え
ばヒドロキシエチル)を意味する。
“腫瘍疾患”という用語は、細胞の異常な増殖性成長
を特徴とする疾病状態(例えば白血病、リンパ腫、骨髄
腫、黒色腫、肉腫、芽細胞腫や、頭部、甲状腺、頚部、
脳、食道、肺、乳房、胃、膵臓、尿生殖路等の腫瘍)を
意味する。抗腫瘍薬は、1つ以上の腫瘍疾患の治療に有
効な化学化合物である。腫瘍疾患の化学療法は、“Good
man and Gilman's The Pharmacological Basis o
f Therapeutics",第7版,A.G.Gilmanら編,pp1240−130
6(1985)に記載されている。同書は参考として本明細
書に組み入れる。
“窒素含有複素環”という用語は、S、O又はNの中
から選択されるヘテロ原子を1個、2個又は3個含み、
少なくとも1個のヘテロ原子が窒素である4〜7原子環
式基を意味する。環式基はヘテロ原子又は炭素原子上で
例えばアルキル、ハロ(アルキル)、アミノ(アルキ
ル)、ヒドロキシ置換アルキル、ヒドロキシ、ハロゲ
ン、アミノ、α−アミノ酸又は2〜5個のアミノ酸を有
するポリペプチドに置換されてもよいし、置換されなく
てもよい。窒素含有複素環の例としては、アゼチジン、
ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チ
オモルホリン等が含まれる。
“ペプチジル”という用語は、アミド結合で結合した
前述のα−アミノ酸を1個以上有する基を意味する。
“フェニル”という用語は、非置換ベンゼン環、又は
独立してハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキ
ル、ヒドロキシ置換アルキル、アミノ、(アルキル)ア
ミノ、アミノアルキル及び窒素含有複素環(例えばアジ
リジニル、ピロリジニル等)からなる群の中から選択さ
れた水素以外の置換基を1〜3個有するベンゼン環を意
味する。
“プロドラッグ”という用語は、例えば血液中の加水
分解で急速にin vivo変換して、前述の式で表される親
化合物を生成する化合物を意味する。T.Higuchi及びV.S
tellaは、“Pro−drugs as Novel Delivery System
s",the A.C.S.Symposium Series第14巻でプロドラッ
グの概念を詳しく説明している。同書は参考として本明
細書に組み入れる。
“スピロシクロアルキル”という用語は、両方の環に
共通な1個の炭素を有する飽和二環式炭化水素(例えば
スピロペンタン及びスピロヘプタン)を意味する。
“医薬的に許容できる塩、エステル及びアミド”とい
う用語は、慎重な医療判定の範囲内において、適度の毒
性、刺激、アレルギー反応等をおこさずにヒトや下級動
物の組織と接触させて使用するのに適し、穏当な効能/
危険比を示し、意図する使用目的に対して効果的な、式
Iで表される化合物のカルボン酸塩、アミノ酸付加塩、
エステル及びアミド、並びにその双性イオン形態を意味
する。
“医薬的に許容できる塩”という用語は、本発明の化
合物の比較的無毒性の無機及び有機酸付加塩を意味す
る。これらの塩は、適切な有機酸又は無機塩と化合物の
最後の単離及び精製中にその場で、又は精製した遊離塩
基形態の化合物を別個に反応させ、このようにして生成
した塩を単離することによって製造することができる。
代表的な塩には、ヒドロブロマイド、ヒドロクロライ
ド、スルフェート、ビスルフェート、ホスフェート、ニ
トレート、アセテート、オキサレート、バレレート、オ
レエート、パルミテート、ステアレート、ラウレート、
ボレート、ベンゾエート、ラクテート、ホスフェート、
トシレート、シトレート、マレエート、フマレート、ス
クシネート、タルトレート、ナフチレート、メシレー
ト、グルコヘプトネート、ラクチオビオネート及びラウ
リルスルホネート等が含まれる。(例えば参考として本
明細書に組み入れるS.M.Bergeら,“Phermaceutical S
alts,"J.Pharm.Sci.,66:1−19(1977)を参照された
い。) 式Iで表される化合物の医薬的に許容できる無毒性エ
ステルの例には、アルキル基が直鎖又は分枝鎖のC1〜C6
アルキルエステルが含まれる。許容できるエステルに
は、C5〜C7シクロアルキルエステルも含まれる。C1〜C4
アルキルエステルが好ましい。式Iで表される化合物の
エステルは慣用的な方法で製造され得る。
式Iで表される化合物の医薬的に許容できる無毒性ア
ミドの例には、アンモニア、アルキル基が直鎖又は分枝
鎖のC1〜C6第一アルキルアミン及びC1〜C6第二ジアルキ
ルアミンから誘導されるアミドが含まれる。第二アミン
の場合、アミンは、1個の窒素原子を含む5員又は6員
複素環の形態であってもよい。アンモニアやC1〜C3アル
キル第一アミドから誘導される式Iのアミドは慣用的な
方法で製造され得る。本発明のアミドはアミノ酸及びペ
プチド誘導体を包含するものとする。
本発明の好ましい化合物は、構造式: (式中、R1、R2、R3及びWの意味は先に記載した通りで
あり、AはOであり、Zはアミノ基又は脂肪族複素環で
あり、XはFである)で表される化合物を包含する。非
常に好ましい化合物には、前記構造式(式中のZはアミ
ノピロリジニル、2−メチル−4−アミノピロリジニ
ル、ノルバリルアミノピロリジニル、アラニルアミノピ
ロリジニル、アラニルアラニルアミノピロリジニル、ノ
ルバリルノルバリルアミノピロリジニル、アラニルノル
バリルアミノピロリジニル及びノルバリルアラニルアミ
ノピロリジニルである)で表される化合物が含まれる。
R30及びR31の少なくとも一方がジペプチジル基である化
合物の水性溶解度が驚くほど改善されており、従ってA
がジペプチジルアミノピロリジニル部分である化合物が
特に好ましいことも判明した。これらの中では、Zがア
ラニルアラニルアミノピロリジニルである化合物が特に
好ましい。
以下の化合物は、本発明の好ましい化合物の典型例で
ある: 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,
j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アセトアミドピロリジン−1−イル)−2
−フルオロ−9−ニトロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,
j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2,9−ジ
フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン
酸; 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸; 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン
酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,
j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アセトアミドピロリジン−1−イル)−2
−フルオロ−9−ニトロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2,9−ジ
フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン
酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン
酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸: 1H,7H−ピリド[3,2,1−d,e]アクリジン−3−オン
−5−フルオロ−6−(3−アミノピロリジン−1−イ
ル)−2−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8,10−ジ
メチル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−((3S)−3−アミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−((3R)−3−アミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−((3S)−3−アミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン
酸; 1−((3R)−3−アミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン
酸; 2−フルオロ−1−(3−ノルバリルアミノピロリジ
ン−1−イル)−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−t−
ブチル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2,3−ジ
フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 2,3−ジフルオロ−1−(3−ノルバリルアミノピロ
リジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 2−フルオロ−1−((3R)−3−ノルバリルアミノ
ピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 2−フルオロ−1−((3S)−3−ノルバリルアミノ
ピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 2−フルオロ−9−メチル−1−((3R)−3−ノル
バリルアミノピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H
−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−エチ
ルスルホニル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸; 8−エチルスルホニル−2−フルオロ−1−(3−ノ
ルバリルアミノピロリジン−1−イル)−4−オキソ−
4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5
−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−5−(1−モルホリノカルボニル)−4−オキソ
−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−(N−2,4−ジフルオロフェニ
ル)カルボキシアミド; 1−((2S,4S)−4−アミノ−2−メチルピロリジ
ン−1−イル)−8,10−ジメチル−2−フルオロ−4−
オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサ
ジン−5−カルボン酸; 1−((2S,4S)−4−アミノ−2−メチルピロリジ
ン−1−イル)−2−フルオロ−8−メチル−4−オキ
ソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン
−5−カルボン酸; 1−((2S,4S)−4−アミノ−2−メチルピロリジ
ン−1−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−8,9−メチレンジオキシ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−8,9−メチレンジオキシ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸エチル; 3−アミノ−1−(3−アミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルアラニルアミノピロリジン−1−
イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルノルバリルアミノピロリジン−
1−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン
酸; 1−(3−アラニルノルバリルアミノピロリジン−1
−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルアラニルアミノピロリジン−1
−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 及び前述の化合物の医薬的に許容できる塩。本発明の
これらの化合物及び他の化合物は、ヒト及びマウス両方
の腫瘍細胞系(例えば白血病、黒色腫、肺ガン、結腸ガ
ン及び卵巣ガン)に対してin vitro及びin vivo活性
を有すると共に、現在使用されている抗腫瘍薬ADRIAMYC
IN(塩酸ドキソルビシン)に対して耐性があることが知
られているある幾つかの腫瘍細胞系に対しても活性を有
することが判明した。
本発明の化合物のキラル中心は、配置であってもよ
いし、配置であってもよいし、ラセミ配置であっても
よい。これらの化合物のエナンチオマー形態の分割方法
は当業者にはよく知られている。例えば、J.Marchは、
“Advanced Organic Chemistry",John Wiley and
Sons,Inc,New York(1985)で分割方法を詳しく説明し
ている。同書は参考として本明細書に組み入れる。
本発明は更に、本発明の1種以上の化合物と、医薬的
に許容できる1種以上の無毒性担体とを含んでなる医薬
組成物を提供する。これらの医薬組成物は、固体若しく
は液体形態での経口投与、非経口投与又は直腸内投与用
に特別に処方され得る。
本発明の医薬組成物は、ヒト及び他の動物に経口、直
腸内、非経口、槽内、膣内、腹腔内、局所に(散剤、軟
膏又は滴剤として)投与するか、頬に投与するか、経口
若しくは点鼻スプレーとして投与することができる。本
明細書で使用する“非経口”投与という用語は、静脈
内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下及び関節内への注射
や注入の投与方法を意味する。
本発明の非経口注射用医薬組成物は、医薬的に許容で
きる滅菌した水性若しくは非水性溶液、分散液、懸濁液
又は乳濁液、及び使用直前に滅菌注射溶液又は分散液で
液状に戻す滅菌粉末を含む。適切な水性又は非水性担
体、希釈剤、溶媒又はベヒクルの例には、水、エタノー
ル、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリ
コール、ポリエチレングリコール等)及びこれらの適切
な混合物、植物油(例えばオリーブ油)、並びに注射用
有機エステル(例えばエチルオレエート)が含まれる。
例えば、レシチンのような被覆材料を使用し、分散液の
場合は必要な粒度を繊維し、また界面活性剤を使用して
適切な流動性を維持することができる。
これらの組成物は更に、添加剤(例えば防腐剤、湿潤
剤、乳化剤及び分散剤)を含み得る。様々な抗菌剤や抗
真菌剤(例えばパラベン、クロロブタノール、フェノー
ル、ソルビン酸等)を含ませて微生物の作用を妨げても
よい。等張剤(例えば糖、塩化ナトリウム等)を含ませ
ることも所望され得る。吸収遅延剤(例えばモノステア
リン酸アルミニウム及びゼラチン)を含ませて、注射薬
の吸収時間を長くしてもよい。
場合によっては、薬効時間を長くするために、皮下注
射又は筋肉内注射で薬剤の吸収速度を遅くすることが望
ましい。これは、水への溶解度が低い結晶質又は非晶質
材料の液体懸濁液を用いて達成され得る。この場合、薬
剤の吸収速度は薬剤の溶解速度に依存し、溶解速度は結
晶寸法及び結晶質形態に依存し得る。あるいは、薬剤を
油状ベヒクルに溶解又は懸濁させて、非経口投与した薬
剤の吸収を遅らせる。
注射用デポ剤は、生分解性ポリマー(例えばポリラク
チド−ポリグリコリド)中に薬剤の微小被包基質(micr
oencapsule matrices)を形成することによって調製す
る。薬剤対ポリマー比及び使用する特定ポリマーの種類
によって、薬剤の放出速度を調節することができる。他
の生分解生ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステ
ル)及びポリ(酸無水物)が含まれる。注射用デポ剤は
更に、身体組織と混和性のあるリポソーム又はマイクロ
エマルジョン内に薬剤を閉じ込めることによって調製さ
れる。
注射剤は、例えば細菌保持フィルターで濾過するか、
又は使用直前に減菌水若しくは他の注射用滅菌剤に溶解
若しくは分散させることのできる滅菌固体組成物形態の
滅菌剤を含ませることによって滅菌することができる。
経口投与用の固体剤形には、カプセル、錠剤、丸剤、
散剤及び顆粒剤が含まれる。このような固体剤形では、
活性化合物を、医薬的に許容できる少なくとも1種の不
活性賦形剤若しくは担体(例えばクエン酸ナトリウム又
はリン酸二カルシウム)並びに/又はa)充填剤若しく
は増量剤(例えばデンプン、ラクトース、スクロール、
グルロース、マンニトール及びケイ酸)、b)結合剤
(例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、
ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアカ
シア)、c)保湿剤(例えばグリセロール)、d)崩壊
剤(例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモ若しくは
タピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩及び
炭酸ナトリウム)、e)溶解遅延剤(例えばパラフィ
ン)、f)吸収加速剤(例えば第四アンモニウム化合
物)、g)湿潤剤(例えばセチルアルコール及びモノス
テアリン酸グリセロール)、h)吸収剤(例えばカオリ
ン及びベントナイトクレー)、i)潤滑剤(例えばタル
ク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリ
ウム及びこれらの混合物)と混合する。カプセル、錠剤
及び丸剤の場合、薬剤は更に緩衝剤を含み得る。
ラクトース若しくは乳糖のような賦形剤や、高分子量
ポリエチレングリコール等を用いるソフト及びハードに
充填したゼラチンカプセルで同様の型の固体組成物を充
填剤として使用してもよい。
錠剤、糖剤、カプセル、丸剤及び顆粒剤のような固体
剤は、薬品製造技術でよく知られている被膜や外皮(例
えば腸溶性被膜や他の被膜)を用いて調製することがで
きる。これらの薬剤は場合によっては不透明剤を含んで
もよく、また好ましくは腸管のある部分で又は場合によ
っては遅延方式で活性成分のみを放出する組成からなっ
ていてもよい。使用できる包埋組成物の例としてはポリ
マー物質及びろうが含まれる。
活性化合物は更に、適当であれば前述の1種以上の賦
形剤を含む微小被包形態であり得る。
経口投与用液体剤形には、医薬的に許容できる乳濁
液、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシル剤が含まれ
る。液体剤は、活性化合物の他に、当業界で慣用的に使
用されている不活性希釈剤(例えば水又は他の溶媒)、
可溶化剤及び乳化剤[例えばエチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジル
アルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミ
ド、油状物(特に綿実油、落花生油、トウモロコシ油、
胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油)、グリセロ
ール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレ
ングリコールやソルビタンの脂肪酸エステル、及びこれ
らの混合物]を含み得る。
経口組成物は、不活性希釈剤の他に、湿潤剤、乳化
剤、懸濁剤、甘味剤、着香料、香料のような添加剤も含
み得る。
懸濁液は、活性化合物の他に、懸濁液(例えばエトキ
シル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレン
ソルビトール及びソルビタンエステル、微晶質セルロー
ス、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、ト
ラガカントや、これらの混合物)を含み得る。
直腸又は膣投与用組成物は好ましくは、本発明の化合
物を適切な非刺激性賦形剤又は担体(例えばカカオ脂、
ポリエチレングリコール)と混合して調製することがで
きる坐剤、又は室温では固体であるが、体温で液体とな
り、従って直腸腔又は膣腔内で溶けて、活性化合物を放
出するろう坐剤である。
本発明の化合物はリポソームの形態で投与することも
できる。当業界では公知の如く、リポソームは一般にリ
ン脂質又は他の脂質物質から誘導される。リポソームは
水性媒体に分散した単又は多重ラメラ水和液晶によって
形成される。リポソームを形成し得る、生理学的に許容
できる無毒性の代謝可能脂質を使用することができる。
本発明のリポソーム形態の組成物は、本発明の化合物の
他に、安定剤、防腐剤、賦形剤等を含み得る。好ましい
脂質は天然及び合成のリン脂質やホスファチジルコリン
(レシチン)である。
リポソームの生成方法も当業界ではよく知られてい
る。例えば、Prescott編,Methods in Cell Biolog
y,第14巻,Academic Press,New York,N.Y.(1976),
p.33以下を参照されたい。同書は参考として本明細書に
組み入れる。
本発明の化合物の外用剤には、散剤、スプレー、軟膏
及び吸入剤が含まれる。活性化合物は、滅菌条件下で医
薬的に許容できる担体及び任意に必要な防腐剤、緩衝液
又は必要となり得る噴射剤と混合する。眼科用薬剤、眼
軟膏剤、眼科用散剤及び眼科用溶剤も本発明の範囲内で
あると考えられる。
本発明の医薬組成物中の活性成分の実際の用量は、特
定の患者、組成物及び投与方法に対して望ましい治療反
応を実現するのに有効な量の活性化合物を得るため、変
動し得る。選択した用量は、特定化合物の活性、投与経
路、治療する症状の程度、及び治療を受ける患者の状態
や既往歴に依存する。しかしながら、化合物の用量を、
所望の治療効果を得るのに必要なレベルよりも低いレベ
ルから始め、所望の効果が得られるまで用量を徐々に増
していくことは当業界では自明である。
投与計画は、特定の腫瘍、患者の状態及び生じる反応
に基づき決定しなければならないが、一般には体重1kg
当たり約0.1〜約750mg/日、更に好ましくは体重1kg当た
り約0.25〜約500mg/日、最も好ましくは体重1kg当たり
約0.5〜約300mg/日の活性化合物を哺乳動物患者に経口
又は静脈内投与する。所望とあれば、1日の有効用量を
投与のために数回分、例えば日に2回から4回の用量に
分けてもよい。
一般に、本発明の化合物はD.Chu及びR.MaleczkaがJ.H
eterocyclic Chem.24:453(1987)に、またD.Chuが米
国特許第4,607,032号、米国特許第4,529,725号及び米国
特許第4,528,285号に記載する方法で、又は以下に示す
反応図式I〜IV(式中、R、R1及びR2は低級アルキルで
あり、R3は式Iのところで定義した通りである)に従っ
て合成する。前述の文献は参考として本明細書に組み入
れる。
式Iで表される化合物(Zはα−アミノ酸又はペプチ
ドで誘導化されたアミノ基である)の製造では、アミノ
基とアミノ酸及びペプチドとの縮合は、従来の縮合方向
[例えばアジド法、混合酸無水物法、DCC(ジシクロヘ
キシルカルボジイミド)法、活性エステル法(p−ニト
ロフェニルエステル法、N−ヒドロキシ琥珀酸イミドエ
ステル法、シアノメチルエステル法等)、Woodward試薬
K法、DCC−HOBT(1−ヒドロキシ−ベンゾトリアゾー
ル)法等]に従って実施され得る。従来のアミノ酸縮合
反応の方法は、“Peptide Synthesis"第2版,M.Bodans
ky,Y.S.Klausner and M.A.Ondetti(1976)に記載さ
れている。同書は参考として本明細書に組み入れる。ア
ミノ酸結合反応は、適切な中間体の7−フッ素原子の置
換によってアミノ含有基を化合物に取り込む前でも後で
も生起し得ると考えられる。
従来のペプチド合成と同様に、アミノ酸のα位及びω
位の分枝鎖アミノ基及びカルボキシル基を必要とあれば
保護してもよいし、脱保護してもよい。使用することが
できるアミノ基用保護基には例えば、ベンジルオキシカ
ルボニル(Z)、o−クロロベンジルオキシカルボニル
((2−Cl)Z)、p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル(Z(NO2))、p−メトキシベンジルオキシカルボ
ニル(Z(OMe))、t−アミルオキシカルボニル(Ao
c)、イソボルネアルオキシカルボニル、アダマンチル
オキシカルボニル(Adoc)、2−(4−ビフェニル)−
2−プロピルオキシカルボニル(Bpoc)、9−フルオレ
ニル−メトキシカルボニル(Fmoc)、メチルスルホニル
エトキシカルボニル(Msc)、トリフルオロアセチル、
フタリル、ホルミル、2−ニトロフェニルスルホニル
(Nps)、ジフェニルホスフィノチオイル(Ppt)及びジ
メチルホスフィノ−チオイル(Mpt)が含まれる。
カルボキシル基の保護基の例としては例えば、ベンジ
ルエステル(OBzl)は、シクロヘキシルエステル、4−
ニトロベンジルエステル(OBzlNO2)、t−ブチルエス
テル(OtBu)、4−ピリジルメチルエステル(OPic)等
が含まれる。
本発明の特定化合物の合成中に、分枝鎖にアミノ基や
カルボキシル基以外の官能基を有する特定のアミノ酸
(例えばアルギニン、システイン、セリン等)を、必要
とあれば適切な保護基で保護してもよい。好ましくは例
えば、アルギニンのグアニジノ基(NG)をニトロ、p−
トルエンスルホニル(Tos)、ベンジルオキシカルボニ
ル(Z)、アダマンチルオキシカルボニル(Adoc)、p
−メトキシベンゼンスルホニル、4−メトキシ−2,6−
ジメチル−ベンゼンスルホニル(Mts)等で保護しても
よいし、システインのチオール基をベンゼン、p−メト
キシベンジル、トリフェニルベンゼン、アセトミドメチ
ル、エチルカルバミル、4−メチルベンジル(4−MeBz
l)、2,4,6−トリメチルベンジル(Tmb)等で保護して
もよいし、セリンのヒドロキシ基をベンジル(Bzl)、
t−ブチル、アセチル、テトラヒドロピラニル(THP)
等で保護してもよい。
以下に示す式II(式中、Xはハロゲンであり、R2及び
Zの意味は先に説明した通りである)で表される化合物
で開始する反応(Chuが米国特許第4,607,032号に記載)
か又は図式IV若しくはVに示す反応で本発明の化合物を
製造することができる。式IIで表される化合物の製造方
法を以下の図式I、II、IIIに示す。
適切な有機極性溶媒(例えばジメチルスルホキシド、
スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、1−メチル−2−ピロリドン又は水)の存在下、
式IIで表される化合物を式IIIで表されるアミンと共に2
0℃〜200℃の温度で、好ましくは70℃〜150℃の温度で
加熱して反応させ得る。酸受容体(例えばトリエチルア
ミン、炭酸カリウム等)の存在下、酸受容体対式IIの化
合物のモル比を1.0〜1.02モルとして反応を生起するこ
とが望ましい。アミンIIIは、この試薬を2倍以上のモ
ル過剰として使用し、それ自体を酸受容体として利用す
ることもできる。
図式I 前記反応図式によれば、2,3,4,5−テトラフルオロ安
息香酸(1)を塩化チオニルで処理して、対応する酸塩
化物を生成する。これをマロン酸ジアルキル、好ましく
はマロン酸ジエチル(2)で置換して、ジエステル
(3)を得る。次いで、ジエステル(3)をp−トルエ
ンスルホン酸で処理して、2,3,4,5−テトラフルオロベ
ンゾイルアセテート(4)を得る。次いで、エステルを
無水酢酸中にてトリアルキルオルトホルメート(好まし
くはトリエチルオルトホルメート)(5)で処理し、次
いで塩化メチレン中にて置換又は非置換o−ヒドロキシ
アニリン(6)と反応させて、3−(2−ヒドロキシア
ニリノ)−2−(2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイ
ル)アクリル酸エチル(7)を得る。このエナミノケト
エステル(7)を適切な塩基(例えば重炭酸ナトリウ
ム)及び非プロトン性溶媒(例えばジメチルホルムアミ
ド、DMF)の存在下、100℃で環化して、1,2−ジフルオ
ロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベン
ゾオキサジン−5−カルボン酸エチル(8)を得る。
図式II 前記反応図式IIによれば、β−ケトエステル(4)を
無水酢酸中、トリアルキルオルトホルメート(5)で処
理し、次いで適切な溶媒、好ましくは塩化メチレン又は
テトラヒドロフラン中で置換又は非置換2−メトキシメ
チルチオアニリン(10)と反応させる。室温又は適切な
高温で処理すると、エナミノ−ケトエステル(11)が得
られ得る。次いで、エナミノ−ケトエステル(11)を例
えば強塩基、好ましくは水素化ナトリウムで処理して環
化し、1,4−ジヒドロ−4−オキソ−キノリン−3−カ
ルボン酸エステル(12)を得る。非プロトン性溶媒(例
えばジメトキシエタン、ジメチルホルムアミド、テトラ
ヒドロフラン又はクロロベンゼン)の存在下で環化す
る。好ましくは約20℃〜約145℃の温度で、更に好まし
くは使用する溶媒の還流温度で環化する。次いで、(1
1)のメトキシメチルチオエーテル部分を強鉱酸又は三
塩化ホウ素で除去し、次いで強塩基、好ましくは水素化
ナトリウムで環化して、エステル(R1=低級アルキル、
13)を得る。これを酸又は塩基で加水分解して、遊離酸
(R1=H)を得る。
図式III 前記反応図式IIIによれば、図式IIに記載の如くβ−
ケトエステル(4)を無水酢酸中、トリアルキルオルト
ホルメート(5)で処理し、次いで置換又は非置換2−
メチルアニリン(14)と反応させてエナミノ−ケトエス
テル(15)を得る。次いで、前述したようにエナミノ−
ケトエステル(15)を例えば強塩基、好ましくは水素化
ナトリウムで処理して環化し、1,4−ジヒドロ−4−オ
キソ−キノリン−3−カルボン酸エステル(16)を得
る。1,4−ジヒドロ−4−オキソ−キノリン−3−カル
ボン酸エステル(16)をまずn−ブチルリチウムで処理
し、次いでテトラヒドロフラン又はテトラメチルエチル
ジアミン(TMEDA)が存在するテトラヒドロフラン中に
て塩化トリメチルシリル(TMS−Cl)及びsec−ブチルリ
チウムで処理して更に環化し、TMS保護されたピリド−
アクリジン−1−オン(17)を得る。ジメチルホルムア
ミド及び水の存在下、フッ化テトラブチルアンモニウム
又はフッ化セシウムで処理して(17)からトリメチルシ
リル部分を除去し、ピリド−アクリジン−3−オン(1
8)を得る。適切な有機極性溶媒(例えばジメチルスル
ホキシド又はスルホラン)の存在下、20℃〜200℃の温
度で、式(19)(式中のR12及びR13の意味は先に記載し
た通りであり、アミノ又はヒドロキシル基は全て適切な
保護基で保護されている)のアミンと反応させて(18)
をアミノ化すると、エステル(R=低級アルキル、20)
が得られ得る。保護基及びエステル基を酸又は塩基で加
水分解して、遊離酸(21)を得る。
図式IV 前記反応図式IVによれば、2,3,4,5,6−ペンタフルオ
ロベンゾイルクロライド(21)をマロン酸ジアルキル
(2)、好ましくはマロン酸ジエチルと反応させてジエ
ステル(22)を得る。次いで、ジエステル(22)をp−
トルエンスルホン酸で処理して、2,3,4,5,6−ペンタフ
ルオロベンゾイルアセテート(23)を得る。適切な有機
極性溶媒(例えばジメチルスルホキシド又はスルホラ
ン)の存在下、20℃〜200℃の温度で、式(19)(式中
のR12及びR13の意味は先に記載した通りであり、アミノ
又はヒドロキシル基は全て適切な保護基で保護されてい
る)のアミンと反応させて(23)をアミノ化すると、β
−ケトエステル(R1=低級アルキル、(24))が得られ
得る。次いでβ−ケトエステル(24)を無水酢酸中にて
トリアルキルオルトホルメート(5)、好ましくはトリ
エチルオルトホルメートで処理し、次いで塩化メチレン
中で置換若しくは非置換o−ヒドロキシアニリン又はヒ
ドロキシが保護されたo−ヒドロキシアニリン(6)と
反応させて、3−(2−ヒドロキシアニリノ)−2−
(4−アミノ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾイル)
アクリル酸エチル(25)を得る。このエナミノケトエス
テル(25)を適切な塩基(例えば重炭酸ナトリウム)及
び非プロトン性溶媒(例えばジメチルホルムアミド(DM
F))の存在下、100℃で環化して、適切に置換された2,
3−ジフルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸エチル(2
6)を得る。保護基及びエステル基を加水分解して遊離
酸(26)を得る。
図式V 前記反応図式Vによれば、β−ケトエステル(24)を
無水酢酸中、トリアルキルオルトホルメート(5)、好
ましくはトリエチルオルトホルメートで処理し、次いで
塩化メチレン中でヒドロキシが保護された置換又は非置
換o−ヒドロキシアニリン(6)と反応させて、エナミ
ノケトエステル(27)を得る。次いで、第1環を適切な
塩基(例えば重炭酸ナトリウム)及び非プロトン性溶媒
(例えばジメチルホルムアミド(DMF))の存在下、100
℃で環化して化合物(28)を得る。次いで、この化合物
をR15H[式中、R15はWH(Wの意味は先に記載した通り
である)である]又はR16−N−H[式中、R16は窒素保
護基(例えばベンジル)である]と反応させて、化合物
(29)を得る。例えばベンジル基を水添分解して保護基
を除去して、遊離アミンを得る。次いで、遊離アミン
を、除去に水添分解を必要としない保護基(例えばアセ
チル又はt−ブチルオキシカルボニル(boc))で再度
保護する。選択的加水分解で、例えば塩酸ピリジン、TF
A又は三臭化ホウ素とエーテルを加えてフェノールヒド
ロキシル基から保護基を除去し、適切な塩基(例えば重
炭酸ナトリウム)及び非プロトン性溶媒(例えばジメチ
ルホルムアミド(DMF))の存在下、100℃で反応させて
第2環を閉鎖し、化合物(30)を得る。次いで、酸又は
塩基による加水分解で保護基を除去して、適切に置換さ
れた式Iの化合物を得る。
前述の説明は、以下の実施例によって更によく理解さ
れよう。以下の実施例は例示的なものであって、本発明
の主旨の範囲を限定するものではない。
実施例1 エチル 2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイルアセテー
ト 段階1:エチル 2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイルジ
アセテート 12.16g(0.50mol)のマグネシウム粉末に50mlのエタ
ノール及び1mlのCCl4を加え、次いで無水条件下で、80.
09g(0.50mol)のマロン酸ジエチルエステルを300mlの
エタノールに溶解した溶液を滴下した。添加終了後、混
合物を4時間還流加熱し、次いで室温で一晩撹拌した。
次いで溶媒を除去し、トルエン(3×)による共沸蒸留
で残留エタノールを除去した。次いで、残留物を無水ト
ルエンに再度溶解した。
2,3,4,5−テトラフルオロ安息香酸(100g、0.515mo
l)を300mlの塩化チオニルに加えた。3時間撹拌した後
に、反応混合物を蒸発乾固し、得られた酸塩化物をトル
エンに溶解した。
次いで、酸塩化物溶液をマグネシウム塩溶液に滴下し
た。追加の溶媒を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。
次いで、混合物を600mlの10%硫酸溶液に注入し、600ml
のクロロホルムで希釈した。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで脱水し、蒸発させて、169.8gのジエステルを得
た。
段階2:エチル 2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイルア
セテート 段階1のジエステル(169.8g、0.505mol)を水に懸濁
され、p−トルエンスルホン酸(730mg)を加えた。懸
濁液を素早く撹拌し、3時間還流させて、室温に冷却し
た。冷却後、溶液をクロロホルムで抽出し、5%重炭酸
ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシ
ウムで脱水し、濾過し、蒸発乾固して、金色シロップを
得た。生成物を塩化メチレンで数回共沸させて、132.7g
のエチル 2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイルアセテ
ートを得た。これをペンタンから結晶化して、119.43g
の化合物を得た。
実施例2 エチル−3−(2−ヒドロキシ−5−ニトロアニリノ)
−2−(2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイル)アクリ
レート 前述の実施例1の段階2のエチル 2,3,4,5−テトラ
フルオロベンゾイルアセテートを、J.Heterocycl.Che
m.,24:453(1987)に記載の方法と同様の方法で2−ヒ
ドロキシ−5−ニトロアニリンと反応させて、表題化合
物を得た。融点222℃;MS M/Z: 429(M+H);IR(KB
r)1630,1675cm-1;NMR(DMSO)d:1.02(m,3H),4.05
(m,2H),7.13(m,1H),7.55(m,1H),8.02(m,1H),8.
50(m,1H),8.77(m,1H),11.25(m,1H),12.11(m,1
H)。計算値:C,50.47;H,2.83;N,6.54。測定値:C,50.12;
H,2.80;N,6.47。
実施例3 エチル 1,2−ジフルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボキシ
レート エチル−3−(2−ヒドロキシアニリノ)−2−(2,
3,4,5−テトラフルオロベンゾイル)アクリレート(19.
92g、0.052mol)を200mlのジメチルホルムアミド(DM
F)に溶解し、重炭酸ナトリウム粉末(13.1g、0.156mo
l)を加えた。懸濁液を100℃に予熱した油浴に浸漬させ
て、2時間加熱した。次いで、混合物を少し冷却し、ク
ロロホルムで希釈し、濾過した。濾液を蒸発させてDMF
溶液とし、室温で一晩放置した。放置後、溶液をトルエ
ンと共に蒸留させて、淡黄色固体を得た。固体を脱水
し、クロロホルムに溶解し、1N塩酸及び5%炭酸カリウ
ム溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで脱
水し、濾過し、蒸発させて、淡黄色固体を得た。固体に
ジエチルエーテルを加え、この混合物を数時間放置し
た。次いで、濾過して固体を除去し、新しいジエチルエ
ーテルで洗浄し、70℃で一晩脱水して、16.00gのエチル
1,2−ジフルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,
j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボキシレートを
得た。
実施例4 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
ロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:エチル 1,2−ジフルオロ−8−メチル−4−オ
キソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジ
ン−5−カルボキシレート J.Heterocycl.Chem.,24:453(1987)に記載の方法と
同様の方法で、エチル 2,3,4,5−テトラフルオロベン
ゾイルアセテートからエチル−3−(2′−ヒドロキ
シ,5′−メチルアニリノ)−2−(2,3,4,5−テトラフ
ルオロベンゾイル)アクリレートを製造した。融点202
−3℃;MS M/Z: 398(M+H);IR(CDCl3)1630,167
0cm-1;NMR(CDCl3)d:1.5(m,3H),2.35(s,3H),4.15
(m,2H),5.42(s,1H),6.77(m,1H),6.90(m,1H),7.
10(m,1H),7.18(s,1H),8.65(d,1H),12.7(m,1
H)。計算値:C,57.43;H,3.80;N,3.53。測定値:C,57.19;
H,3.86;N,3.53。
次いで、前記反応の生成物を図式1に記載の如く重炭
酸ナトリウム及びジメチルホルムアミド(DMF)の存在
下で環化して、エチル1,2−ジフルオロ−8−メチル−
4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオ
キサジン−5−カルボキシレートを得た。融点200−1
℃;MS M/Z: 358(M+H);IR(KBr)1690,1730cm-1;
NMR(DMSO)d:1.32(m,3H),2.35(s,3H),4.29(m,2
H),7.11(m,1H),7.18(m,1H),7.56(m,1H),7.80
(s,1H),9.02(s,1H)。計算値:C,63.86;H,3.67;N,3.9
2。測定値:C,63.38;H,3.69;N,3.87。
段階2:エチル 1−(3−アセトアミドピロリジン−1
−イル)−2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H
−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボキシレート 次いで、エチル 1,2−ジフルオロ−8−メチル−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボキシレートを米国特許第4,607,032
号に記載の方法で反応させて、エチル 1−(3−アセ
トアミドピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−8−
メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボキシレートを得た。融点
207−10℃;MS M/Z: 466(M+H);IR(KBr)1660,16
85,1725cm-1;NMR(CDCl3)d:1.43(m,3H),2.05(m,2
H),2.15(s,3H),2.48(s,3H),3.52(m,2H),3.96
(m,2H),4.42(m,2H),4.62(m,1H),6.83(m,1H),6.
92(m,1H),7.03(m,1H),7.10(m,1H),7.42(m,1H),
8.47(s,1H)。1/2モルのH2Oを有するときの計算値:C,6
3.28;H,5.31;N,8.86。測定値:C,63.70;H,5.26;N,8.84。
段階3:1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−
フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸
塩 次いで、エチル1−(3−アセトアミドピロリジン−
1−イル)−2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−
4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5
−カルボキシレートをJ.Heterocycl.Chem.,24:453(198
7)に記載の方法と同様の方法で脱保護して、表題化合
物を得た。
実施例5 エチル1−(3−アセトアミドピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−9−ニトロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
キシレート 段階1:エチル1,2−フルオロ−9−ニトロ−4−オキソ
−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−
5−カルボキシレート J.Heterocycl.Chem.,24:453(1987)に記載の方法と
同様の方法で、エチル2,3,4,5−テトラフルオロベンゾ
イルアセテートからエチル−3−(2−ヒドロキシ−4
−ニトロアニリノ)−2−(2,3,4,5−テトラフルオロ
ベンゾイル)アクリレートを製造した。融点225℃;MS
M/Z: 429(M+H);IR(KBr)1640,1660cm-1;NMR(DM
SO)d;1.05(m,3H),4.07(m,2H),7.57(m,1H),7.80
(m,2H),7.93(m,1H),8.70(m,1H),11.70(m,1H)。
計算値:C,50.47;H,2.83;N,6.54。測定値:C,50.46;H,2.8
7;N,6.53。
次いで、図式1に記載の如く重炭酸ナトリウム及びジ
メチルホルムアミド(DMF)の存在下で前述の反応生成
物を環化して、エチル 1,2−ジフルオロ−8−ニトロ
−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾ
オキサジン−5−カルボキシレートを得た。融点255−
8℃;MS M/Z: 389(M+H);IR(KBr)1700,1730cm
-1;NMR(DMSO)d:1.32(m,3H),4.30(m,2H),7.65(m,
1H),8.08(m,1H),8.20(m,1H),9.11(s,1H)。計算
値:C,55.68;H,2.60;N,7.22。測定値:C,55.48;H,2.50;N,
7.32。
段階2:エチル 1−(3−アセトアミドピロリジン−1
−イル)−2−フルオロ−9−ニトロ−4−オキソ−4H
−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボキシレート 次いで、エチル 1,2−ジフルオロ−9−ニトロ−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボキシレートを米国特許第4,607,032
号に記載の方法で反応させて、エチル 1−(3−アセ
トアミドピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−9−
ニトロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボキシレートを得た。融点
256−9℃;MS M/Z: 497(M+H);IR(KBr)1660,16
95,1720cm-1;NMR(DMSO−d6)d:1.31(m,3H),1.80(m,
1H),1.85(s,3H),2.10(m,1H),3.48(m,1H),3.72
(m,1H),3.84(m,1H),3.89(m,1H),4.26(m,3H),7.
35(m,1H),8.00(m,3H),8.15(m,1H),8.88(m,1
H)。計算値:C,58.06;H,4.26;N,11.29。測定値:C,57.8
1;H,4.32;N,11.28。
k実施例6 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
ロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:エチル 1,2−ジフルオロ−9−メチル−4−オ
キソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジ
ン−5−カルボキシレート J.Heterocycl.Chem.,24:453(1987)に記載の方法と
同様の方法で、エチル 2,3,4,5−テトラフルオロベン
ゾイルアセテートからエチル−3−(2′−ヒドロキ
シ,4′−メチルアニリノ)2−(2,3,4,5−テトラフル
オロベンゾイル)アクリレートを製造した。融点182−
3℃;MS M/Z: 398(M+H);IR(KBr)1630,1670cm
-1;NMR(DMSO)d:1.05(m,3H),2.25(s,3H),4.03(m,
2H),6.73(m,1H),6.80(s,1H),7.50(m,2H),8.67
(m,1H),10.53(m,1H),12.7(m,3H)。計算値:C,57.4
3;H,3.80;N,3.53。測定値:C,57.45;H,3.83;N,3.52。
次いで、図式1に記載の如く重炭酸ナトリウム及びジ
メチルホルムアミド(DMF)の存在下で前述の反応生成
物を環化して、エチル 1,2−ジフルオロ−9−メチル
−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾ
オキサジン−5−カルボキシレートを得た。融点183−
4℃;MS M/Z: 358(M+H);IR(KBr)1700,1735cm
-1;NMR(DMSO)d:1.32(m,3H),2.31(s,3H),4.28(m,
2H),7.08(m,1H),7.14(m,1H),7.60(m,1H),7.83
(m,1H),9.00(s,1H)。計算値:C,63.86;H,3.67;N,3.9
2。測定値:C,63.39;H,3.69;N,3.87。
段階2:エチル 1−(3−アセトアミドピロリジン−1
−イル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H
−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボキシレート 次いで、エチル 1,2−ジフルオロ−9−メチル−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボキシレートを米国特許第4,607,032
号に記載の方法で反応させて、エチル 1−(3−アセ
トアミドピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−9−
メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボキシレートを得た。融点
230−2℃;MS M/Z: 466(M+H);IR(KBr)1670,17
20cm-1;NMR(DMSO−d6)d:1.31(m,3H),1.80(m,1H),
1.83(s,3H),2.10(m,1H),2.30(s,3H),3.42(m,1
H),3.68(m,1H),3.78(m,1H),3.86(m,1H),4.25
(m,3H),7.02(m,2H),7.30(m,1H),7.65(m,1H),8.
15(m,1H),8.80(s,1H)。1/2モルのH2Oを有するとき
の計算値:C,63.28;H,5.31;N,8.86。測定値:C,63.19;H,
5.26;N,8.81。
段階3:1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−
フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸
塩 次いで、エチル 1−(3−アセトアミドピロリジン
−1−イル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ
−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−
5−カルボキシレートをJ.Heterocycl.Chem.,24:453(1
987)に記載の方法と同様の方法で脱保護して、1−
(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−
9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩を得た。
融点>290℃;MS M/Z: 396(M+H);IR(KBr)1630,
1720cm-1;NMR(DMSO)d:2.03(m,1H),2.27(m,1H),2.
32(s,3H),3.50(m,1H),3.59(m,1H),3.75(m,2H),
3.88(m,2H),3.95(m,1H),7.08(m,2H),7.52(m,1
H),7.92(m,1H),8.24(m,1H),9.10(m,1H)。1/3モ
ルのH2Oを有するときの計算値:C,57.60;H,4.49;N,9.6
0。測定値:C,57.82;H,4.45;N,9.44。
実施例7 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2,9−ジフ
ルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:エチル 1,2,9−トリフルオロ−4−オキソ−4H
−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボキシレート J.Heterocycl.Chem.,24:453(1987)に記載の方法と
同様の方法で、エチル 2,3,4,5−テトラフルオロベン
ゾイルアセテートからエチル−3−(2′−ヒドロキ
シ,4′−フルオロアニリノ)−2−(2,3,4,5−テトラ
フルオロベンゾイル)アクリレートを製造した。融点20
5℃;MS M/Z: 402(M+H);IR(KBr)1630,1670c
m-1;NMR(DMSO−d6)d:1.05(m,3H),4.30(m,2H),6.7
5(m,2H),7.50(m,1H),7.65(m,1H),8.54(m,1/2
H),8.68(m,1H),11.25(m,1/2H),12.64(m,1H)。計
算値:C,53.87;H,3.01;N,3.49。測定値:C,53.65;H,3.08;
N,3.43。
次いで、図式1に記載の如く重炭酸ナトリウム及びジ
メチルホルムアミド(DMF)の存在下で前述の反応生成
物を環化して、エチル 1,2,9−トリフルオロ−4−オ
キソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジ
ン−5−カルボキシレートを得た。融点237−8℃;MS
M/Z: 362(M+H);IR(KBr)1690,1730cm-1;NMR(DM
SO)d:1.32(m,3H),4.28(m,2H),7.15(m,1H),7.39
(m,1H),7.63(m,1H),8.05(m,1H),9.03(s,1H)。
計算値:C,59.84;H,2.79;N,3.88。測定値:C,59.65;H,2.8
6;N,3.89。
段階2:エチル 1−(3−アセトアミドピロリジン−1
−イル)−2,9−ジフルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
キシレート 次いで、エチル 1,2,9−トリフルオロ−4−オキソ
−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−
5−カルボキシレートを米国特許第4,607,032号に記載
の方法で反応させて、エチル 1−(アセトアミドピロ
リジン−1−イル)−2,9−ジフルオロ−4−オキソ−4
H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボキシレートを得た。融点248−51℃;MS M/Z: 47
0(M+H);IR(KBr)1660,1695,1720cm-1;NMR(DMS
O)d:1.30(m,3H),1.85(m,4H),2.10(m,1H),3.42
(m,2H),3.72(m,2H),3.86(m,1H),4.25(m,2H),7.
06(m,1H),7.25(m,1H),7.35(m,1H),7.86(m,1H),
8.15(m,1H),8.83(s,1H)。1/2モルのH2Oを有すると
きの計算値:C,60.24;H,4.63;N,8.78。測定値:C,60.40;
H,4.53;N,8.79。
段階3:1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2,9−
ジフルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 次いで、エチル 1−(3−アセトアミドピロリジン
−1−イル)−2,9−ジフルオロ−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボキシレートをJ.Heterocycl.Chem.,24:453(1987)に
記載の方法と同様の方法で脱保護して、1−(3−アミ
ノピロリジン−1−イル)−2,9−ジフルオロ−4−オ
キソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジ
ン−5−カルボン酸塩酸塩を得た。融点285℃(分解);
MS M/Z: 400(M+H);IR(KBr)1625,1720cm-1;NMR
(DMSO)d:1.85(m,1H),2.03(m,1H),2.27(m,1H),
3.50(m,1H),3.61(m,1H),3.85(m,3H),7.10(m,2
H),7.25(m,1H),7.39(m,1H),7.50(m,1H),8.10
(m,2H),8.37(m,2H),9.08(m,1H)。C20H16ClFN3O4
・1/2H2Oとしての計算値:C,54.00;H,3.85;N,9.45。測定
値:C,54.02;H,3.63;N,9.23。
実施例8 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:1−(t−N−ブチルオキシカルボニル−ノルバ
リルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボン酸 J.Heterocycl.Chem.,24:453−456(1987)に記載の方
法で製造した1−(3−アミノピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩(4.2
7g,0.102mmol)を無水N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)(100ml)に懸濁させ、N−メチルモルホリン(2.17
g,0.0215M)を加え、懸濁液を一晩撹拌した。
一晩撹拌した後に、溶液を氷浴中で15分間冷却し、次
いでt−ブチルオキシカルボニル−L−ノルバリン−N
−ヒドロキシフタルイミド(3.36g,0.0107M)を1回で
加えた。得られた溶液を氷浴中で更に1時間冷却し、次
いで室温で数日間撹拌した。3日後、更に730mgのN−
カルボベンジルオキシ−L−ノルバリン−N−ヒドロキ
シフタルイミドを加え、撹拌しながら一晩反応させた。
更に1.29gのヒドロキシフタルイミドエステルを加え、
反応物を室温で更に1日間撹拌した。
得られた溶液を500mlの0.5N塩酸水溶液に注入し、混
合物を250mlのクロロホルムで2回抽出した。合わせた
抽出物を5%重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、有機相
を無水硫酸マグネシウムで脱水し、蒸発させて、DMFと
生成物とを含む溶液を残した。残留DMFをトルエン及び
二塩化エチレンと共に蒸留して除去し、黄色固体を残し
た。固体にジエチルエーテルを加え、懸濁液を室温で一
晩撹拌した。懸濁液を濾過して分離し、固体を新しいエ
ーテルで洗浄し、55℃で一晩真空乾燥して、3.332g(.0
057M、収率56%)の1−(t−N−ブチルオキシカルボ
ニル−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−2−
フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸を得た。融点209
℃;MS M/Z: 581(M+H)。NMR(DMSO−d6)d:0.84
(m,3H),1.45(m,13H),1.88(m,1H),2.10(m,1H),
3.21(m,2H),3.74(m,1H),3.89(m,2H),4.31(m,1
H),6.78(m,1H),7.23(m,2H),7.36(m,1H),7.48
(d,1H),8.01(m,1H),8.12(m,1H),9.08(s,1H)。
段階2:1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 1−(t−N−ブチルオキシカルボニル−ノルバリル
アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−4−オ
キソ−4−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボン酸(3.26g,.00561mM)を、1M塩酸
の酢酸100mMに加え、懸濁液を室温で1.5時間撹拌した。
次いで、懸濁液を酢酸で希釈し、溶液を減圧下で蒸発さ
せた。得られた残留物をエタノール及びメタノールと共
に蒸留し、一晩真空乾燥した。エーテルを残留物に加
え、混合物を数時間放置した。固体を濾過して採取し、
新しいエーテルで洗浄し、脱水して、2.59g(0.0054m
M、収率96%)の所望生成物を得た。融点178−180℃。M
S M/Z: 481(M+H)。NMR(CD3OD)d:0.99(m,3
H),1.46(m,2H),1.85(m,2H),2.06(m,1H),2.25
(m,1H),3.66(m,1H),3.77(m,1H),3.80(m,1H),4.
07(m,2H),4.48(m,1H),7.26(m,4H),7.63(m,1H),
9.82(m,1H)。
実施例9 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−2
−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩
酸塩 段階1:1−(t−N−ブチルオキシカルボニル−アラニ
ルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−9−
メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボン酸 実施例8に記載の方法で、1−(3−アミノピロリジ
ン−1−イル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキ
ソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン
−5−カルボン酸塩酸塩から1−(t−N−ブチルオキ
シカルボニル−アラニルアミノピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸を製造した。融点213℃(分解);MS M/Z: 567
(M+H);IR(KBr)1633,1675,1710cm-1;NMR(CMSO−
d6)d:1.17(m,3H),1.35(m,9H),1.98(m,1H),2.10
(m,1H),2.31(s,3H),3.48(m,1H),3.75(m,1H),3.
85(m,1H),3.95(m,2H),4.30(m,1H),6.82(m,1H),
7.05(m,2H),7.45(d,1H),7.85(d,1H),8.06(m,1
H),9.03(s,1H),14.96(s,1H)。C29H31FN4O7として
の計算値;C,61.47;H,5.52;N,9.89。測定値;C,61.25;H,
5.54;N,9.78。
段階2:1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボン酸塩酸塩 1−(t−N−ブチルオキシカルボニル−アラニルア
ミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−9−メチ
ル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベン
ゾオキサジン−5−カルボン酸を実施例8に記載の方法
で脱保護して、表題化合物を得た。NMR(CMSO)d:1.35
(m,3H),1.90(m,1H),2.16(m,1H),2.31(s,3H),3.
51(m,1H),3.82(m,3H),4.11(m,1H),4.46(m,1H),
7.03(m,1H),7.12(m,1H),7.48(m,1H),7.85(m,1
H),8.82(m,1H),9.02(m,1H)。
実施例10 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸
塩酸塩 段階1:1−(t−N−ブチルオキシカルボニル−ノルバ
リルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−9
−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸 実施例8に記載の方法で、1−(3−アミノピロリジ
ン−1−イル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキ
ソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン
−5−カルボン酸塩酸塩から1−(t−N−ブチルオキ
シカルボニル−ノルバリルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボン酸を製造した。融点182−5℃;MS M/Z: 595(M
+H);IR(KBr)1630,1670,1715cm-1;NMR(CDCl3)d:
0.95(m,3H),1.41(m,9H),1.54(m,2H),1.83(m,2
H),2.12(m,2H),2.46(s,3H),3.66(m,2H),4.03
(m,2H),4.13(m,1H),4.60(m,1H),5.10(m,1H),6.
94(m,3H),7.41(m,2H),8.80(m,1H),14.91(s,1
H)。1/2モルのH2Oを有するときの計算値:C,61.68;H,6.
01;N,9.28。測定値:C,61.80;H,5.96;N,9.29。
段階2:1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボン酸塩酸塩 1−(t−N−ブチルオキシカルボニル−ノルバリル
アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−9−メ
チル−4−オキソ−4−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸(3.26g、.00561
mM)を実施例8に記載の方法で脱保護して、表題化合物
を得た。融点190−2℃;MS M/Z: 495(M+H);IR
(KBr)1630,1680,1720cm-1;NMR(DMSO)d:1.01(m,3
H),1.47(m,2H),1.86(m,2H),2.02(m,1H),2.17
(m,1H),2.33(s,3H),3.63(m,1H),3.74(m,1H),3.
91(m,2H),4.03(m,1H),4.48(m,1H),6.97(m,3H),
7.33(m,1H),7.48(m,1H),8.83(m,1H)。
実施例11 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸
塩酸塩 実施例8の段階1に記載の方法を用いて、1,1−(3
−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−8−
メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩を、1−(3
−N−t−ブトキシカルボニルノルバリルアミノピロリ
ジン−1−イル)−2−フルオロ−8−メチル−4−オ
キソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジ
ン−5−カルボン酸に変換した。融点225℃(分解)。M
S M/Z: 595(M+H)。IR(KBr)1630,1720cm-1。NM
R(DMSO)δ:0.83(m,3H),1.25(m,2H),1.36(m,9
H),1.50(m,2H),1.85(m,2H),2.11(m,2H),2.36
(m,3H),3.50(m,2H),3.75(m,1H),3.90(m,2H),4.
30(m,1H),6.75(m,1H),7.16(m,1H),7.48(m,1H),
7.88(m,1H),8.10(m,1H),9.13(m,1H),14.95(m,1
H)。C31H35FN4O7としての計算値:C,62.61;H,5.93;N,9.
42。測定値:C,62.35;H,5.67;N,8.99。
実施例8の段階2の手順に従ってboc保護基を除去
し、1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボン酸塩酸塩を得た。融点246−9℃。MS M/Z: 495
(M+H)。IR(KBr):1640,1680,1720cm-1。NMR(DMS
O)δ:0.85(m,3H),1.30(m,2H),1.68(m,2H),1.91
(m,2H),2.16(m,2H),2.34(m,3H),3.53(m,1H),3.
73(m,2H),3.92(m,2H),7.15(m,2H),7.45(m,1H),
7.86(m,1H),8.92(m,2H),9.08(m,1H)。
実施例12 実施例6、8、9、及び米国特許第4,528,285号、米
国特許第4,529,725号又は図式IIに記載の方法を用い、
2−ヒドロキシアニリンの代わりに2−チオアニリン、
置換2−チオアニリン又はチオ保護した2−チオアニリ
ンを用いて以下の化合物を製造することができる: (a)1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−
フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; (b)1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; (c)1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; (d)1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−
フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; (e)1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボ
ン酸; (f)1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボ
ン酸; (g)1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−
フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; (h)1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボ
ン酸;及び (i)1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボ
ン酸。
実施例13 図式IIIに記載した方法を用いて、化合物1H,7H−ピリ
ド[3,2,1−デ]アクリジン−3−オン−5−フルオロ
−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−カル
ボン酸を製造することができる。
実施例14 図式Iに記載した方法を用いて、2−ヒドロキシ−3,
4,5−トリフルオロアニリンからエチル 4−オキソ−
1,2,8,9,10−ペンタフルオロ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボキシレートを製
造することができる。
実施例15 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8,10−ジメ
チル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:エチル 3−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチル
アニリノ)−2−(2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイ
ル)アクリレート (実施例1の段階2で得た)15.52g(0.058mol)のエ
チル 2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイルアセテート
を14.6ml(0.088mol)のトリエチルオルトホルメート及
び25mlの無水酢酸(0.263mol)に溶解した溶液を130℃
で4時間加熱した。この溶液をトルエンで希釈し、溶媒
を蒸発させて除去し、油状残留物を残した。油状物をト
ルエンで数回共沸させて、残留する任意の揮発性出発材
料を除去した。残留物を200mlのアセトニトリルに溶解
し、8.06g(0.0588mol)の6−アミノ−2,4−ジメチル
フェノールを撹拌しながら加えた。すぐに固体が沈澱
し、混合物を室温で20時間撹拌した。溶媒を真空蒸発さ
せて除去し、固体残留物をトルエンで摩砕した。これを
濾過して除去し、18.24gの表題化合物を得た。融点199
℃(分解)。MS M/Z: 412(M+H)。IR(KBr):163
0,1670cm-1。NMR(CDCl3)δ:1.10(m,3H),2.30(m,6
H),4.13(m,4H),6.80(m,1H),7.05(m,1H),7.15
(m,1H),8.60(m,1H)。C20H17F4NO4としての計算値:
C,58.39;H,4.16;N,3.40。測定値:C,57.94;H,4.01;N,3.4
0。
段階2:エチル 1,2−ジフルオロ−8,10 ジメチル−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボキシレート 前記段階1の化合物(18.2g、0.044mol)を200mlのDM
Fに溶解し、11.2g(0.133mol)の重炭酸ナトリウムを加
えた。この混合物を撹拌しながら100℃で2時間加熱し
た。冷却後、溶媒を減圧下で除去した。固体を水で洗浄
し、濾過して採取し、クロロホルムに溶解し、この溶液
を0.5N HCl溶液及び5%炭酸カリウム溶液で洗浄し
た。溶媒を脱水し、真空除去した。残留物をエーテルで
摩砕し、固体を濾過し、脱水して、14.47gの表題化合物
をを橙色固体として得た。融点221−2℃。MS M/Z: 3
72(M+H)。IR(CDCl3)1630,1690cm-1。NMR(CDC
l3)δ:1.45(m,3H),2.26(m,6H),4.45(m,2H),6.94
(m,1H),7.13(m,1H),7.78(m,1H),8.96(s,1H)。C
20H15F2NO4・1/4H2Oとしての計算値:C,63.91;H,4.15;N,
3.73。測定値:C,64.04;H,3.84;N,3.83。
段階3:1,2−ジフルオロ−8,10 ジメチル−4−−オキ
ソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン
−5−カルボン酸 段階2の化合物5.66g(0.015mmol)を500mlの1N HCl
及び50mlのエタノールに懸濁させた懸濁液を90℃で72時
間加熱した。室温に冷却後、固体を濾過して除去し、脱
水して、5.06gの表題化合物を得た。融点>270℃。IR
(KBr):1630,1720cm-1。NMR(TFA)δ:2.53(m,6H),
7.42(m,1H),7.70(m,1H),8.06(m,1H),9.73(m,1
H)。C18H11F2NO4としての計算値:C,62.97;H,3.23;N,4.
08。測定値:C,63.30;H,3.43;N,4.04。
段階4:1−(3−(N−t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)ピロリジン−1−イル)−8,10 ジメチル−2−フ
ルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボン酸 段階3の化合物2.85g(8.30mmol)を70mlのピリジン
及び2.6ml(0.018mol)のトリエチルアミンに溶解し、
3.40g(0.018mol)の3−(t−ブトキシカルボニルア
ミノ)ピロリジンを加えた。この溶液を85℃で96時間加
熱した。溶媒を真空除去し、残留物をクロロホルムに溶
解し、溶媒を10%クエン酸溶液で洗浄した。脱水後に溶
媒を除去して、3.59gの表題化合物を淡黄色固体として
得た。融点226℃(分解)。MS M/Z: 510(M+H)。
IR(KBr):1630,1720cm-1。NMR(DMSO)d:1.40(m,9
H),1.85(m,2H),2.05(m,2H),2.25(m,6H),3.50
(m,1H),3.75(m,1H),3.88(m,1H),4.05(m,2H),7.
00(m,1H),7.40(m,1H),7.58(m,1H),8.95(m,1H),
14.90(m,1H)。C27H28FN3O6としての計算値:C,63,64;
H,5.54;N,8.25。計測値:C,63.31;H,5.40;N,7.72。
段階5:1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8,10
−ジメチル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸
塩酸塩 段階4の化合物3.57g(7.01mmol)を1M HClの酢酸15
0mlに懸濁させた懸濁液を室温で1.5時間撹拌した。溶媒
を真空除去し、固体をアルコールに懸濁させた。溶媒を
除去して、2.47gの表題化合物を黄色固体を得た。融点2
55−257℃。MS M/Z: 410(M+H)。IR(KBr):172
0,1630cm-1。NMR(TFA)d:2.64(m,6H),2.63(m,4H),
4.13(m,1H),4.39(m,1H),4.55(m,3H),7.32(m,1
H),7.52(m,1H),7.91(m,1H),9.48(m,1H)。C22H21
ClFN3O4としての計算値:C,59.26;H,4.75;N,9.43。計測
値:C,59.63;H,4.70;N,8.77。
実施例16 1−((3S)−3−アミノピロリジン−1−イル)−2
−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:エチル 1−((3S)−3−(N−t−ブトキシ
カルボニルアミノ)ピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボキシレート 実施例15の段階4の手順に従い、3−(N−t−ブト
キシカルボニルアミノ)ピロリジンの代わりに、(Amer
ican Tokyo Kasei,Div.of Tokyo Kasei Kogyo,K.
K.から入手した)(3S)−3−(N−t−ブトキシカル
ボニルアミノ)ピロリジンを使用して表題化合物を得
た。融点135−7℃。MS M/Z: 510(M+H)。IR(CD
Cl3):1620,1690,1720cm-1。NMR(CDCl3)δ:1.45(m,1
2H),1.92(m,2H),2.22(m,2H),3.50(m,1H),3.65
(m,1H),3.82(m,1H),3.92(m,1H),4.42(m,2H),7.
08(m,1H),7.20(m,2H),7.42(m,1H),7.62(m,1H),
8.86(s,1H)。C27H28FN3O6・1/3H2Oとしての計算値:C,
62.90;H,5.60;N,8.15。計測値:C,62.99;H,5.42;N,8.3
2。
段階2:1−((3S)−3−アミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1の化合物の懸濁液を実施例18の段階2の方法で
脱保護して、表題化合物を得た。融点>285℃。MS M/
Z: 382(M+H)。IR(KBr):1630,1720cm-1。NMR(D
MSO)δ:2.03(m,2H),2.26(m,2H),3.78(m,2H),3.8
8(m,2H),3.95(m,1H),7.35(m,3H),7.52(m,1H),
8.04(m,1H),9.13(s,1H)。C20H17ClF3O4としての計
算値:C,57.49;H,4.10;N,10.06。計測値:C,57.32;H,4.1
1;N,10.00。
実施例17 1−((3R)−3−アミノピロリジン−1−イル)−2
−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:エチル 1−((3R)−3−(N−t−ブトキシ
カルボニルアミノ)ピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボキシレート 実施例15の段階4の手順に従い、3−(N−t−ブト
キシカルボニルアミノ)ピロリジンの代わりに、(Amer
ican Tokyo Kasei,Div.of Tokyo Kasei Kogyo,K.
K.から入手した)(3R)−3−(N−t−ブトキシカル
ボニルアミノ)ピロリジンを使用して表題化合物を得
た。融点135−7℃。MS M/Z: 510(M+H)。IR(CD
Cl3):1620,1690,1720cm-1。NMR(CDCl3)δ:1.43(m,1
2H),1.91(m,2H),2.23(m,2H),3.50(m,1H),3.65
(m,1H),3.82(m,1H),3.92(m,1H),4.42(m,2H),7.
08(m,1H),7.19(m,2H),7.41(m,1H),7.62(m,1H),
8.86(s,1H)。C27H28FN3O6・1/3H2Oとしての計算値:C;
62.90;H,5.60;N,8.15。計測値:C,62.83;H,5.35;N,8.2
6。
段階2:1−((3R)−3−アミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1の化合物の懸濁液を実施例18の段階2の方法で
脱保護して、表題化合物を得た。融点>285℃。MS M/
Z: 382(M+H)。IR(KBr):1630,1720cm-1。NMR(D
MSO)δ:2.03(m,2H),2.26(m,2H),3.78(m,2H),3.8
8(m,2H),3.95(m,1H),7.35(m,3H),7.55(m,1H),
8.04(m,1H),9.13(s,1H)。C20H17ClFN3O4・3/4H2Oと
しての計算値:C,55.68;H,4.32;N,9.74。計測値:C,55.6
7;H,4.00;N,9.67。
実施例18 1−((3S)−3−アミノピロリジン−1−イル)−2
−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩
酸塩 段階1:エチル 1−((3S)−3−N−t−ブトキシカ
ルボニルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ
−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボキシレート 米国特許第4,607,032号に記載の手順に従って、(実
施例6の段階1の)エチル 1,2−ジフルオロ−9−メ
チル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボキシレートを(American
Tokyo Kasei,Div.of Tokyo Kasei Kogyo,K.K.から
入手した)(3S)−3−(N−t−ブトキシカルボニル
アミノ)ピロリジンと反応させて表題化合物を得た。融
点187−190℃。MS M/Z: 524(M+H)。IR(CDC
l3):1630,1690,1710cm-1。NMR(CDCl3)δ:1.45(m,12
H),1.91(m,2H),2.23(m,2H),2.45(s,3H),3.50
(m,1H),3.63(m,1H),3.82(m,1H),3.93(m,1H),4.
42(m,2H),6.90(m,1H),6.95(m,1H),7.30(m,1H),
7.63(m,1H),8.84(s,1H)。C28H30FN3O6・1/2H2Oとし
ての計算値:C;63.14;H,5.87;N,7.89。計測値:C,62.90;
H,5.48;N,7.92。
段階2:1−((3S)−3−アミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボン酸塩酸塩 段階1の化合物4.50gを450mlの1M HCl及び45mlのエ
タノールに懸濁させた懸濁液を90℃で64時間撹拌した。
反応物を冷却器温度(5℃)で4時間冷却した。生成物
を濾過して除去し、水及びメタノールで洗浄し、脱水し
て、3.5gの表題化合物を黄色固体として得た。融点>28
5℃。MS M/Z: 396(M+H)。IR(KBr):1620,1720c
m-1。NMR(DMSO)δ:2.02(m,2H),2.30(m,5H),3.76
(m,2H),3.88(m,2H),3.95(m,1H),7.08(m,1H),7.
17(m,1H),7.53(m,1H),7.92(m,1H),9.11(s,1
H)。C20H19ClFN3O4・1/2H2Oとしての計算値:C,57.20;
H,4.50;N,9.53。計測値:C,57.47;H,4.32;N,9.40。
実施例19 1−((3R)−3−アミノピロリジン−1−イル)−2
−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩
酸塩 段階1:エチル 1−((3R)−3−(N−t−ブトキシ
カルボニルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
ロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボキシレート 米国特許第4,607,032号に記載の手段に従って、(実
施例6の段階1の)エチル 1,2−ジフルオロ−9−メ
チル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボキシレートを(American
Tokyo Kasei,Div.of Tokyo Kasei Kogyo,K.K.から
入手した)(3S)−3−(N−t−ブトキシカルボニル
アミノ)ピロリジンと反応させて表題化合物を得た。融
点194−5℃。MS M/Z: 524(M+H)。IR(CDCl3):
1630,1690,1720cm-1。NMR(CDCl3)δ:1.45(m,12H),
1.91(m,2H),2.23(m,2H),2.35(s,3H),3.50(m,1
H),3.64(m,1H),3.82(m,1H),3.92(m,1H),4.42
(m,2H),6.89(m,1H),6.95(m,1H),7.30(m,1H),7.
62(m,1H),8.83(s,1H)。C28H30FN3O6・3/4H2Oとして
の計算値:C;62.62;H,5.91;N,7.83。計測値:C,62.46;H,
5.92;N,7.73。
段階2:1−((3R)−3−アミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボン酸塩酸塩 実施例18の段階2の手順に従って保護基及びエステル
基を前記段階1の化合物から除去して、表題化合物を得
た。融点>280℃。MS M/Z: 396(M+H)。IR(KB
r):1620,1710cm-1。NMR(TFA)d:2.51(m,3H),2.68
(m,2H),4.13(m,1H),4.54(m,4H),7.23(m,1H),7
a.30(m,1H),7.78(m,1H),7.94(m,1H),9.50(m,1
H)。C21H18FN3O4としての計算値:C;58.54;H,4.21;N,9.
75。計測値:C,58.11;H,4.50;N,9.62。
実施例20 2−フルオロ−1−(3−アラニルアミノピロリジン−
1−イル)−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩
酸塩 実施例9の段階1に記載の方法を用いて、1,1−(3
−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−8−
メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩を、1−(3
−N−t−ブトキシカルボニルアラニルアミノピロリジ
ン−1−イル)−2−フルオロ−8−メチル−4−オキ
ソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン
−5−カルボン酸に変換した。融点217℃(分解)。MS
M/Z: 567(M+H)。IR(CDCl3):1630,1670,1710c
m-1。NMR(DMSO)δ:1.40(m,3H),1.42(m,9H),2.05
(m,2H),2.20(m,2H),2.38(m,3H),3.64(m,2H),4.
03(m,2H),4.20(m,1H),5.02(m,1H),7.03(m,2H),
7.23(m,2H),7.50(m,1H),8.86(m,1H),14.86(m,1
H)。
実施例8の段階2の手順に従ってboc保護基を除去し
て、1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸塩酸塩を得た。融点210−212℃。MS M/Z: 467
(M+H)。IR(KBr):1630,1680,1720cm-1。NMR(DMS
O)δ:1.36(m,3H),1.90(m,2H),2.18(m,2H),2.34
(m,3H),3.53(m,1H),3.75(m,2H),3.84(m,2H),3.
96(m,1H),4.34(m,1H),7.13(m,2H),7.42(m,1H),
7.83(m,1H),8.86(m,1H),9.05(m,1H)。
実施例21 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−t−ブ
チル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:エチル 3−(5−t−ブチル−2−ヒドロキシ
アニリノ)−2−(2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイ
ル)アクリレート 実施例15の段階1の手順に従い、6−アミノ−2,4−
ジメチルフェノールの代わりに2−アミノ−4−t−ブ
チルフェノールを用いて表題化合物を製造した。NMR(D
MSO)δ:(2セットのシグナル)1.05(t,3H),1.29
(s,9H),4.03(q,2H),6.91(d,1H),7.13(m,1H),7.
56(d,2H),8.76(d,1H),10.39(s,1H),12.68(d,1
H)。
段階2:エチル 8−t−ブチル−1,2−ジフルオロ−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボキシレート 段階1のエチル 3−(5−t−ブチル−2−ヒドロ
キシアニリノ)−2−(2,3,4,5−テトラフルオロベン
ゾイル)アクリレートを実施例15の段階2の手順に従っ
て反応させて表題化合物を得た。NMR(DMSO)δ:1.32
(t,3H),1.36(s,9H),4.30(q,2H),7.25(d,1H),7.
36(m,1H),7.60(m,1H),7.79(d,1H),9.17(s,1
H)。
段階3:エチル 1−(3(N−t−ブトキシカルボニル
アミノ)ピロリジン−1−イル)−8−t−ブチル−2
−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボキシレート 実施例15の段階4の手順に従って前記段階2のエチル
8−t−ブチル−1,2−ジフルオロ−4−オキソ−4H
−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボキシレートを3−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)ピロリジンと反応させて表題化合物を得た。融点12
0−124℃。MS M/Z: 566(M+H)。NMR(CDCl3)δ:
1.37(s,(H),1.46(t,3H),1.48(s,9H),1.92(m,1
H),2.24(m,1H),3.48(m,1H),3.63(m,1H),3.72
(m,1H),3.93(m,1H),4.33(m,1H),4.45(mq,2H),
4.82(m,1H),7.01(d,1H),7.24(dd,1H),7.37(d,1
H),7.63(d,1H),8.90(s,1H)。C31H36FN3O6としての
計算値:C,65.82;H,6.42;N,7.43。測定値:C,65.66;H,6.4
5;N,7.38。
段階4:1−(3−アミノ)ピロリジン−1−イル)−8
−t−ブチル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸塩酸塩 実施例18の段階2の手順で前記段階3のエチル 1−
(3−(N−t−ブトキシカルボニルアミノ)ピロリジ
ン−1−イル)−8−t−ブチル−2−フルオロ−4−
オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサ
ジン−5−カルボキシレートを加水分解して表題化合物
を得た。融点263−266℃。MS M/Z: 438(M+H)。N
MR(DMSO)δ:1.36(s,(H),2.04(m,1H),2.27(m,1
H),3.77(m,2H),3.88(m,2H),3.96(m,1H),7.27
(d,1H),7.43(dd,1H),7.53(d,1H),7.87(d,1H),
9.28(s,1H)。C20H25ClFN3O4・H2Oとしての計算値:C,5
8.59;H,5.53;N,8.54。測定値:C,58.45;H,5.28;N,8.39。
実施例22 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2,3−ジフ
ルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:エチル 2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル
ジアセテート 10.3g(0.423mol)のマグネシウム粉末に50mlのエタ
ノール及び1mlのCCl4を加え、次いで無水条件下にて、6
7.7g(0.423mol)のマロン酸ジエチルエステルを210ml
のエタノールに溶解した溶液を滴下した。次いで、反応
物を室温で一晩撹拌し、次いで還流条件下で4時間加熱
した。冷却後、溶媒を減圧下で除去し、残留エタノール
を、トルエン(3×)での共沸蒸留によって除去し、次
いで残留物を400mlの無水エーテルに再度溶解した。
0℃に冷却したこの溶液に、100g(0.434mol)の塩化
ペンタフルオロベンゾイルを120mlのエーテルに溶解し
た溶液を滴下した。冷気中で1時間撹拌した後に、反応
物を室温で一晩撹拌した。次いで、混合物を600mlの10
%硫酸溶液に注入した。有機層を除去し、水溶液を塩化
メチレンで抽出した。合わせた有機溶媒を無水硫酸マグ
ネシウムで脱水し、濾過し、蒸発させ、二塩化エチレ
ン、クロロホルム及び塩化メチレンを加えて蒸留させて
残留物を更に脱水し、150.73gのジエステルを金色液体
として得た。
段階2:エチル 2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル
アセテート 段階1のジエステル150g(0.423mol)に、150mlの水
及び0.680gのp−トルエンスルホン酸を加え、この混合
物を3時間還流加熱した。冷却後、混合物をクロロホル
ムで抽出し、これを5%炭酸カリウム溶液で洗浄し、硫
酸マグネシウムで脱水した。溶媒を除去し、二塩化エチ
レン、クロロホルム及び塩化メチレンを加えて蒸留させ
て残留物を更に脱水し、次いで更に真空乾燥して95.96g
の表題化合物を金色液体として得た。MS M/Z: 300
(M+NH4)。他のスペクトルはこの構造を確認した。
段階3:エチル 4−(3−アセトアミドピロリジン−1
−イル)−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾイルアセテ
ート 50mlのピリジンに溶解し、0℃に冷却した3−アセト
アミドピロリジン2.62g(20.4mmol)に、トリエチルア
ミン2.06g(20.4mmol)及び前記段階2のエチル 2,3,
4,5,6−ペンタフルオロベンゾイルアセテート5.24g(1
8.6mmol)を加えた。この溶液を0℃で1時間、次いで
室温で一晩撹拌した。溶媒を真空蒸発させて除去し、残
留物をクロロホルムに溶解し、0.5N HCl及び5%炭酸
カリウム溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで
脱水し、濾過し、蒸発させた。二塩化エチレン、クロロ
ホルム及びメチレンを加えて蒸留させて残留物を更に脱
水し、次いで更に真空乾燥した。結晶質残留物をヘキサ
ンで洗浄し、脱水して6.8gの表題化合物を黄褐色液体と
して得た。融点90−92℃。MS M/Z: 391(M+H)。I
R(CDCl3):1635,1680,1740cm-1。NMR(CDCl3)d:1.26
(m,3H),2.00(m,5H),2.22(m,2H),3.54(m,1H),3.
77(m,2H),3.85(m,1H),3.98(m,1H),4.22(m,2H),
5.75(m,1H)。C17H18F4N2O4として計算値:C,52.31;H,
4.65;N,7.18。測定値:C,52.47;H,4.67;N,7.33。
段階4:エチル 3−(2−ヒドロキシアニリノ)−2−
(4−(3−アセトアミドピロリジン−1−イル)−2,
3,5,6−テトラフルオロベンゾイル)アクリレート 段階3のβ−ケトエステルの試料6.82g(17.5mmol)
に、3.89g(26.1mmol)のトリエチルオルトホルメート
及び8.00g(78mmol)の無水酢酸を加え、反応物を130℃
で2.5時間撹拌した。次いで、揮発性材料を減圧下で除
去し、トルエンを加え、残留物から蒸留させて、任意の
残留試薬を除去した。次いで、脱水した残留物を150ml
の塩化メチレンに溶解し、1.91g(17.5mmol)のo−ア
ミノフェノールを加えた。反応物を室温で一晩撹拌し
た。溶媒を減圧下で除去し、残留物をエーテルで洗浄
し、濾過し、脱水して、7.59gの表題化合物を黄色固体
として得た。融点221℃(分解)。MS M/Z: 510(M+
H)。IR(KBr):1623,1643,1684cm-1。NMR(DMSO)d:
1.10(m,3H),1.82(m,3H),2.05(m,2H),3.64(m,2
H),3.80(m,4H),4.04(m,2H),6.95(m,1H),7.10
(m,1H),7.58(m,1H),8.16(m,1H),8.65(m,1H),1
0.60(m,1H),12.73(m,1H)。C24H23F4N3O5としての計
算値:C,56.58;H,4.55;N,8.25。測定値:C,56.30;H,4.63;
N,8.22。
段階5:エチル 1−(3−(N−アセトアミド)ピロリ
ジン−1−イル)−2,3−ジフルオロ−4−オキソ−4H
−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボキシレート 6.76g(48.9mmol)の炭酸カリウムを100mlの無水DMF
に懸濁させ、段階4のアクリレート誘導体7.55g(14.8m
mol)を加えた。懸濁液を室温で一晩、次いで100℃で2
時間撹拌した。懸濁液をクロロホルムで希釈し、不溶性
材料を濾過して除去した。溶媒をトルエンと共に蒸留し
て除去し、残留物を水で洗浄し、次いでクロロホルムに
再度溶解し、0.5N HCl及び5%炭酸カリウム溶液で洗
浄した。有機層を硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下で
メチレンと共に蒸留して溶媒を除去した。残留物をエー
テルで洗浄し、脱水して、5.68gの表題化合物を黄色固
体として得た。融点246−8℃。MS M/Z: 470(M+
H)。IR(KBr):1640,1670,1723cm-1。NMR(CDCl3)d:
1.38(m,3H),2.10(m,3H),2.13(m,3H),3.62(m,2
H),4.02(m,2H),4.33(m,2H),4.62(m,1H),6.88
(m,1H),6.95(m,1H),7.10(m,1H),7.20(m,1H),7.
53(m,1H),8.20(m,1H)。C24H21F2N3O5・1/2H2Oとし
て計算値:C,60.25;H;4.63;N,8.78。測定値:C,60.34;H,
4.32;N,8.72。
段階6:1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2,3−
ジフルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階5の保護したエステルの試料3.03g(6.45mmol)
に300mlの2N HClを加え、この混合物を90℃で66時間撹
拌した。冷却後、溶液を少量の水及びエタノールで希釈
した。次いで、溶媒を真空除去し、エタノール、次いで
メタノールを加え、残留物から蒸留させて水及びHClを
除去した。脱水後、2.18gの表題化合物を橙色固体とし
て得た。融点>280℃。MS M/Z: 400(M+H)。IR
(KBr):1640,1720cm-1。NMR(DMSO)d:2.05(m,2H),
2.26(m,2H),3.32(m,2H),4.0(m,1H),7.27(m,2
H),7.38(m,1H),7.92(m,1H),8.38(m,2H),9.03
(s,1H)。C20H16ClF2N3O4・1/2H2Oとしての計算値:C,5
4.00;H,3.85;N,9.45。測定値:C,53,67;H,3.60;N,9.30。
実施例23 2,3−ジフルオロ−1−(3−ノルバリルアミノピロリ
ジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,
j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:1−(t−N−ブチルオキシカルボニル−ノルバ
リルアミノピロリジン−1−イル)−2,3−ジフルオロ
−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾ
オキサジン−5−カルボン酸 実施例8の手順に従い、実施例8の1−(3−アミノ
ピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−
4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5
−カルボン酸塩酸塩の代わりに前記実施例22で製造した
1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2,3−ジフ
ルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩を用いて、bo
c保護した表題化合物を製造した。融点219℃(分解)。
MS M/Z: 599(M+H)。IR(KBr):1635,1730cm-1
NMR(CDCl3)d:0.95(m,3H),1.42(m,9H),1.82(m,2
H),2.13(m,2H),3.75(m,2H),4.10(m,2H),4.60
(m,1H),5.12(m,1H),7.11(m,2H),7.33(m,2H),8.
78(m,1H),14.7(m,1H)。C30H32F2N4O7・1/2H2Oとし
ての計算値:C,59.30;H,5.47;N,9.22。計測値:C,59.33;
H,5.25;N,9.28。
段階2:2,3−ジフルオロ−1(3−ノルバリルアミノピ
ロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸
塩 実施例8の段階2の手順で段階1のboc保護した化合
物を加水分解して、HCl塩に変換した。融点203−5℃。
MS M/Z: 499(M+H)。IR(KBr):1635,1680,1720c
m-1。NMR(CD3OD)d:0.95(m,2H),1.00(m,3H),1.45
(m,2H),1.83(m,2H),2.05(,1H),2.26(m,1H),3.7
0(m,1H),3.85(m,2H),4.10(m,2H),4.48(m,2H),
7.12(m,1H),7.20(m,1H),7.33(m,1H),7.60(m,1
H),8.92(m,1H)。
実施例24 2−フルオロ−1−((3R)−3−ノルバリルアミノピ
ロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸
塩 段階1:1−((3R)−t−N−ブチルオキシカルボニル
−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボン酸 実施例8の段階1の手順に従い、実施例8の1−(3
−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−4−
オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサ
ジン−5−カルボン酸塩酸塩の代わりに前記実施例17で
製造した1−((3R)−3−アミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩
を用いて、boc保護した表題化合物を製造した。融点262
−4℃(分解)。MS M/Z: 581(M+H)。IR(KB
r):1630,1710cm-1。NMR(DMSO)d:0.85(m,3H),1.27
(m,2H),1.36(m,9H),1.50(m,2H),1.85(m,2H),2.
11(m,2H),3.53(m,1H),3.90(m,3H),4.32(m,1H),
6.80(m,1H),7.27(m,1H),7.36(m,1H),7.50(m,1
H),8.00(m,1H),8.15(m,1H),9.10(m,1H),14.94
(m,1H)。C30H33FN4O7・1/3H2Oとしての計算値:C,61.4
2;H,5.78;N,9.55。測定値:C,61.57;H,5.72;N,9.53。
段階2:2−フルオロ−1((3R)−3−ノルバリルアミ
ノピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸
塩酸塩 実施例8の段階2の手順で段階1のboc保護した化合
物を加水分解して、HCl塩に変換した。融点198−200
℃。MS M/Z: 481(M+H)。IR(KBr):1630,1680,1
720cm-1。NMR(DMSO)d:0.90(m,3H),1.34(m,2H),1.
70(m,2H),1.90(m,1H),2.18(m,1H),3.60(m,1H),
3.75(m,2H),3.92(m,1H),4.03(m,1H),4.36(m,1
H),7.33(m,4H),7.48(m,1H),8.00(m,1H),8.95
(m,1H),9.10(m,1H)。C25H26ClFN4O5・H2Oとしての
計算値:C,56.12;H,5.27;N,10.47。測定値:C,56.11;H,5.
10;N,10.28。
実施例25 2−フルオロ−1−((3S)−3−ノルバリルアミノピ
ロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸
塩 段階1:1−((3S)−t−N−ブチルオキシカルボニル
−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボン酸 実施例8の段階1の手順に従い、実施例8の1−(3
−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−4−
オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサ
ジン−5−カルボン酸塩酸塩の代わりに前記実施例17で
製造した1−((3S)−3−アミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩
を用いて、boc保護した表題化合物を製造した。融点235
℃。MS M/Z: 581(M+H)。IR(KBr):1630,1680,1
720cm-1。NMR(DMSO)d:0.81(m,3H),1.13(m,2H),1.
36(m,9H),1.46(m,2H),1.90(m,2H),2.10(m,2H),
3.50(m,1H),3.74(m,1H),3.90(m,3H),4.30(m,1
H),6.80(m,1H),7.25(m,1H),7.35(m,1H),7.47
(m,1H),8.00(m,1H),8.13(m,1H),9.08(m,1H),1
4.92(m,1H)。C30H33FN4O7・1/2H2Oとしての計算値:C,
61.11;H,5.81;N,9.50。測定値:C,61.07;H,5.69;N,9.4
9。
段階2:2−フルオロ−1((3S)−3−ノルバリルアミ
ノピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸
塩酸塩 実施例8の段階2の手順で段階1のboc保護した化合
物を加水分解して、HCl塩に変換した。融点210−2℃。
MS M/Z: 481(M+H)。IR(KBr):1630,1680,1720c
m-1。NMR(DMSO)d:0.82(m,3H),1.28(m,2H),1.65
(m,2H),1.96(m,1H),2.15(m,1H),3.53(m,1H),3.
74(m,2H),3.95(m,1H),4.34(m,1H),7.25(m,2H),
7.34(m,1H),7.48(m,1H),8.01(m,1H),8.90(m,1
H),9.10(m,1H)。C22H64ClFN4O5・H2Oとしての計算
値:C,56.12;H,5.27;N,10.47。測定値:C,56.11;H,5.10;
N,10.28。
実施例26 2−フルオロ−9−メチル−1−((3R)−3−ノルバ
リルアミノピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H−
キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カ
ルボン酸塩酸塩 段階1:1−((3R)−t−N−ブチルオキシカルボニル
−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,
j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸 実施例8の段階1の手順に従い、実施例8の1−(3
−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−4−
オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサ
ジン−5−カルボン酸塩酸塩の代わりに前記実施例19で
製造した1−((3R)−3−アミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボン酸塩酸塩を用いて、boc保護した表題化合物を製造
した。融点220℃(分解)。MS M/Z: 595(M+H)。
IR(CDCl3):1630,1670,1710cm-1。NMR(CDCl3)d:0.96
(m,3H),1.43(m,12H),1.85(m,2H),2.13(m,2H),
2.35(m,3H),3.70(m,2H),4.03(m,2H),4.18(m,1
H),4.60(m,1H),5.13(m,1H),6.83(m,1H),6.93
(m,1H),7.16(m,1H),7.39(m,1H),8.83(m,1H),1
4.93(m,1H)。C31H35FN4O7・1/3H2Oとしての計算値:C,
61.98;H,5.98;N,9.33。測定値:C,62.00;H,5.89;N,9.4
1。
段階2:2−フルオロ−9−メチル−1−((3R)−3−
ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−4−オキソ
−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−
5−カルボン酸塩酸塩 実施例8の段階2の手順で段階1のboc保護した化合
物を加水分解して、HCl塩に変換した。
実施例27 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−エチル
スルホニル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,
3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸
塩酸塩 段階1:1,2−ジフルオロ−8−エチルスルホニル−4−
オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサ
ジン−5−カルボン酸 実施例2及び3の手順に従い、実施例2の2−ヒドロ
キシ−5−ニトロアニリンの代わりには2−アミノ−4
−エチルスルホニルフェノールを、実施例3の出発材料
の代わりには得られた生成物を用いて、表題化合物を製
造した。融点>290℃。MS M/Z: 436(M+H)。IR
(KBr):1630,1710cm-1。NMR(DMSO)d:1.15(m,3H),
1.32(m,3H),4.31(m,2H),3.45(m,2H),7.53(m,1
H),7.65(m,1H),7.76(m,1H),8.35(m,1H),9.18
(s,1H)。C20H15F2NO6・1/3H2Oとしての計算値:C,54.4
2;H,3.58;N,3.17。測定値:C,54.45;H,3.44;N,3.46。
段階2:エチル 1−(3−(t−ブチルオキシカルボニ
ルアミノ)ピロリジン−1−イル)−8−エチルスルホ
ニル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボキシレート 実施例15の段階4の手順に従い、実施例15のベンゾオ
キサジンの代わりに前記段階1のエチル 1,2−ジフル
オロ−8−エチルスルホニル−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
キシレートを用いて、表題化合物を製造した。融点132
−5℃。MS M/Z: 602(M+H)。IR(KBr):1620,17
00,1720cm-1。NMR(CDCl3)d:1.35(m,3H),1.45(m,12
H),1.92(m,2H),2.23(m,2H),3.20(m,2H),3.51
(m,1H),3.68(m,1H),3.85(m,1H),3.95(m,1H),4.
45(m,2H),7.20(m,1H),7.62(m,1H),7.72(m,1H),
7.78(m,1H),8.78(m,1H)。C29H32FN3O5S・1/2H2Oと
しての計算値:C,57.03;H,5.45;N,6.88。測定値:C,56.9
0;H,5.28;N,6.78。
段階3:1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−8−
エチルスルホニル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボン酸塩酸塩 実施例18の段階2の手順で段階2のboc保護した化合
物を加水分解して、HCl塩に変換した。融点222−5℃。
MS M/Z: 474(M+H)。IR(KBr):1630,1720cm-1
NMR(DMSO)d:1.15(m,3H),2.05(m,2H),2.25(m,2
H),3.50(m,2H),3.78(m,2H),3.90(m,2H),4.00
(m,1H),7.75(m,2H),7.85(m,1H),8.45(m,1H),9.
20(m,1H)。C22H21FN3O6・H2Oとしての計算値:C,50.0
4;H,4.39;N,7.96。測定値:C,49.97;H,4.20;N,7.61。
実施例28 8−エチルスルホニル−2−フルオロ−1−(3−ノル
バリルアミノピロリジン−1−イル)−4−オキソ−4H
−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボン酸塩酸塩 段階1:1−(t−N−ブチルオキシカルボニル−ノルバ
リルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−8
−エチルスルホニル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸 実施例8の段階1の手順に従い、実施例8のベンゾオ
キサジン化合物の代わりに前記実施例27の1−(3−ア
ミノピロリジン−1−イル)−8−エチルスルホニル−
2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩を用
いて、boc保護した表題化合物を製造した。融点223℃
(分解)。MS M/Z: 474(M+H)。IR(KBr):1630,
1720cm-1。NMR(DMSO)d:0.83(m,3H),1.15(m,3H),
1.27(m,2H),1.35(m,9H),1.47(m,2H),1.87(m,2
H),2.10(m,2H),3.46(m,2H),3.51(m,1H),3.77
(m,1H),3.87(m,1H),3.97(m,1H),6.78(m,1H),7.
45(m,1H),7.51(m,1H),7.81(m,1H),8.15(m,1H),
8.42(m,1H),9.27(m,1H),14.82(m,1H)。C32H37FN4
O9S・H2Oとしての計算値:C,57.13;H,5.54;N,8.33。測定
値:C,57.02;H,5.39;N,8.19。
段階2:8−エチルスルホニル−2−フルオロ−1−(3
−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−4−オキ
ソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン
−5−カルボン酸塩酸塩 実施例8の段階2の手順に従い、実施例8のboc保護
した化合物の代わりに前記段階1の化合物を用いて表題
化合物を製造した。融点218−20℃。MS M/Z: 573(M
+H)。IR(KBr):1630,1680,1720cm-1。NMR(DMSO)
d:0.85(m,3H),1.15(m,4H),1.30(m,2H),1.67(m,2
H),1.92(m,2H),2.15(m,1H),3.50(m,2H),3.55
(m,1H),3.75(m,2H),3.95(m,1H),4.04(m,1H),4.
36(m,1H),7.52(m,2H),7.82(m,1H),8.55(m,1H),
8.98(m,1H),9.30(m,1H)。C27H30ClFN4O7Sとしての
計算値:C,53.24;H,4.96;N,9.20。測定値:C,53.01;H,5.0
2;N,8.76。
実施例29 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
ロ−5−(1−モルホリノカルボニル)−4−オキソ−
4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジントリ
フルオロ酢酸塩 段階1:1,2−ジフルオロ−5−(1−モルホリノカルボ
ニル)−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
ベンゾオキサジン 乾燥窒素下、室温で0.281ml(3.2mmol)のモルホリン
を10mlの塩化メチレンに溶解した。次いで、1.6ml(3.2
mmol)のトリメチルアルミニウムを滴下し、この混合物
を30分間撹拌した。実施例3のエチル 1,2−ジフルオ
ロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベン
ゾオキサジン−5−カルボキシレートの試料1g(2.9mmo
l)を25mlの塩化メチレンに溶解し、前記溶液に加え、
室温で一晩撹拌した。反応物を0.1M HClで反応停止さ
せ、混合物を塩化メチレンで抽出した。有機層を脱水
し、溶媒を除去して、表題化合物を固体として得た。
段階2:1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−
フルオロ−5−(1−モルホリノカルボニル)−4−オ
キソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジ
ントリフルオロ酢酸塩 J.Heterocyclic Chem.24:453−456(1987)に記載の
手順に従い、前記反応のエチル 1,2−ジフルオロ−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボキシレートの代わりに前記段階1の
アミドを用いて表題化合物を製造した。生成物をトリフ
ルオロ酢酸に溶解し、過剰溶媒を除去して黄色固体の表
題化合物を塩として得た。融点>270℃。MS M/Z: 451
(M+H)。IR(KBr):1630,1710cm-1。NMR(DMSO)d:
2.00(m,1H),2.26(m,1H),3.28(m,2H),3.57(m,4
H),3.63(m,4H),3.69(m,1H),3.78(m,1H),3.88
(m,1H),7.17(m,1H),7.23(d,2H),7.35(d,1H),7.
90(d,1H),8.24(s,2H),8.70(s,1H)。
実施例30 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
ロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベン
ゾオキサジン−5−(N−2,4−ジフルオロフェニル)
カルボキシアミド塩酸塩 段階1:1,2−ジフルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−(N−2,4−ジ
フルオロフェニル)カルボキシアミド 乾燥窒素下、室温で2,4−ジフルオロアニリン(0.34m
l,3.2mmol)を10mlの塩化メチレンに溶解した。次い
で、1.6ml(3.2mmol)のトリメチルアルミニウムを滴下
し、この混合物を30分間撹拌した。実施例3のエチル
1,2−ジフルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,
j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボキシレートの
試料1g(2.9mmol)を25mlの塩化メチレンに溶解し、こ
れを第1の溶液に加え、室温で20時間撹拌した。沈殿し
た生成物を採取し、塩化メチレン及びエタノールで洗浄
し、脱水して、0.56gの表題化合物を淡黄色固体として
得た。
段階2:1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−
フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−(N−2,4−ジフルオロフェ
ニル)カルボキシアミド塩酸塩 J.Heterocyclic Chem.24:453−456(1987)に記載の
手順に従い、前記反応のエチル 1,2−ジフルオロ−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボキシレートの代わりに前記段階1の
アミドを用いて表題化合物を製造した。生成物を塩酸に
溶解し、過剰溶媒を除去して黄色固体として表題化合物
の塩を得た。融点>270℃。MS M/Z: 493(M+H)。
IR(KBr):1520,1620,1680cm-1。NMR(DMSO)d:2.04
(m,1H),2.26(m,1H),3.22(m,1H),3.41(m,1H),3.
72(m,1H),3.86(m,2H),7.10(m,1H),7.23(m,1H),
7.32(m,1H),7.37(m,1H),7.46(d,1H),7.84(d,1
H),8.48(m,1H),8.57(s,1H),9.08(s,1H)。
実施例31 1−((2S,4S)−4−アミノ−2−メチルピロリジン
−1−イル)−8,10−ジメチル−2−フルオロ−4−オ
キソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジ
ン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:(2S,4S)−4−アセトアミド−2−メチルピロ
リジン塩酸塩 Rosen,T.,等がJ.Med.Chem.,31,1598−1611(1988)に
記載した方法で製造した(2S,4S)−4−アセトアミド
−1−(t−ブトキシカルボニル)−2−メチルピロリ
ジンを4N HClのジオキサン30mlに溶解し、室温で24時
間撹拌して、boc基を除去する。溶媒を蒸発させて除去
し、この化合物の塩酸塩を得る。
段階2:(2S,4S)−4−アセトアミド−1−ベンジル−
2−メチルピロリジン 前記段階の(2S,4S)−4−アセトアミド−2−メチ
ルピロリジン塩酸塩を塩化メチレンに懸濁させ、トリエ
チルアミン及び臭化ベンジルを加え、この混合物を還流
加熱する。溶媒を洗浄して除去すると、生成物が得られ
る。
段階3:(2S,4S)−4−アミノ−1−ベンジル−2−メ
チルピロリジン塩酸塩 6N HClと共に加熱して、(2S,4S)−4−アセトアミ
ド−1−ベンジル−2−メチルピロリジンからアセチル
基を除去する。溶媒を除去して、固体生成物を得る。
段階4:(2S,4S)−1−ベンジル−4−t−ブトキシカ
ルボニルアミノ−2−メチルピロリジン (2S,4S)−4−アミノ−1−ベンジル−2−メチル
ピロリジン塩酸塩をトリエチルアミン及びジ−t−ブチ
ルジカーボネートで処理して4−アミノ基を保護する。
段階5:(2S,4S)−4−t−ブトキシカルボニルアミノ
−2−メチルピロリジン メタノール中での10%Pd/Cによる水添分解で(2S,4
S)−1−ベンジル−4−t−ブトキシカルボニルアミ
ノ−2−メチルピロリジンからベンジル保護基を除去
し、表題化合物を得る。
段階6:1−((2S,4S)−4−t−ブトキシカルボニルア
ミノ−2−メチルピロリジン−1−イル)−8,10−ジメ
チル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸 実施例15の段階4の手順に従い、但し3−(t−ブト
キシカルボニルアミノ)ピロリジンの代わりに(2S,4
S)−4−t−ブトキシカルボニルアミノ−2−メチル
ピロリジンを用い、これを1,2−ジフルオロ−8,10ジメ
チル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボン酸と反応させて、表題化
合物を製造する。
段階7:1−((2S,4S)−4−アミノ−2−メチルピロリ
ジン−1−イル)−8,10−ジメチル−2−フルオロ−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボン酸塩酸塩 前記段階の1−((2S,4S)−4−t−ブトキシカル
ボニルアミノ−2−メチルピロリジン−1−イル)−8,
10−ジメチル−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸を実施例8の段階2の手順で脱保護して、表題化合
物を塩として単離する。
実施例32 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
ロ−8,9−メチレンジオキシ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸塩酸塩 段階1:エチル 1,2−ジフルオロ−8,9−メチレンジオキ
シ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベン
ゾオキサジン−5−カルボキシレート 実施例2及び3の手順に従い、実施例2の2−ヒドロ
キシ−5−ニトロアニリンの代わりには(D.G.Orphanos
and A.Taurins Canadian J.Chem.44,1875−9,(19
66))の方法で製造した)2−アミノ−4,5−メチレン
ジオキシフェノールを、実施例3の出発材料の代わりに
は得られた生成物を用いて、表題化合物を製造した。MS
M/Z: 388(M+H)。NMR(CDCl3)d:1.43(m,3H),
4.43(m,2H),6.09(s,2H),6.72(s,1H),7.00(s,1
H),7.80(m,1H),8.80(s,1H)。
段階2:エチル 1−(3−(t−ブチルオキシカルボニ
ルアミノ)ピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−8,
9−メチレンジオキシ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボキシレート 実施例15の段階4の手順に従い、実施例15のベンゾオ
キサジンの代わりに前記段階1のエチル 1,2−ジフル
オロ−8,9−メチレンジオキシ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
キシレートを用いて、表題化合物を製造した。融点206
−9℃。MS M/Z: 555(M+H)。IR(KBr):1620,17
20cm-1。NMR(CDCl3)d:1.44(,3H),1.48(s,9H),1.9
2(m,1H),2.22(m,1H),3.48(m,1H),3.62(m,1H),
3.78(m,1H),3.87(m,1H),4.32(m,1H),4.43(q,2
H),4.93(m,1H),6.05(s,2H),6.6(s,1H),6.91(s,
1H),7.63(d,1H,J=13Hz)8.67(s,1H)。
段階3:1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−
フルオロ−8,9−メチレンジオキシ−4−オキソ−4H−
キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カ
ルボン酸塩酸塩 段階2のboc保護した化合物を実施例8の段階2の手
順で加水分解して、HCl塩に変換した。融点>270℃。MS
M/Z: 426(M+H)。IR(KBr):1620,1720cm-1。NM
R(DMSO)d:2.04(m,1H),2.27(m,1H),3.84(m,5H),
6.15(s,2H),7.10(s,1H),7.48(d,1H,J=13Hz),7.8
2(s,1H),8.35(br s,3H),9.00(s,1H)。C21H17ClF
N3O6・H2Oとしての計算値:C,52.56;H,3.57;N,8.76。測
定値:C,52.39;H,3.29;N,8.43。
実施例33 1−((2S,4S)−4−アミノ−2−メチルピロリジン
−1−イル)−2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ
−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−
5−カルボン酸塩酸塩 実施例31に記載の手順で、1,2−ジフルオロ−8,10−
ジメチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸の代わりに1,2−
ジフルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸を
用いて、表題化合物を製造する。
実施例34 1−((2S,4S)−4−アミノ−2−メチルピロリジン
−1−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸塩酸塩 実施例31に記載の手順で、1,2−ジフルオロ−8,10−
ジメチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸の代わりに1,2−
ジフルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸を用いて、表題
化合物を製造し得る。
実施例35 エチル 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2
−フルオロ−8,9−メチレンジオキシ−4−オキソ−4H
−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−
カルボキシレート 前記実施例32の段階2のエチル 1−(3−(t−ブ
チルオキシカルボニルアミノ)ピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−8,9−メチレンジオキシ−4−オキソ
−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−
5−カルボキシレートのboc保護基をトリフルオロ酢酸
で加水分解して、表題化合物を製造した。融点205℃
(分解)。MS M/Z: 454(M+H)。IR(KBr):1620,
1690,1720cm-1。NMR(CDCl3)d:1.43(m,3H),1.76(m,
1H),2.15(m,1H),3.40(m,1H),3.69(m,2H),3.85
(m,2H),4.42(m,2H),6.04(s,2H),6.58(s,1H),6.
92(s,1H),7.60(s,1H),8.65(s,1H)。C23H20FN3O6
としての計算値:C,60.93;H,4.45;N,9.27;F4.19。測定
値:C,60.18;H,4.43;N,9.03;F,4.54。
実施例36 3−アミノ−1−(3−アミノピロリジン−1−イル)
−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸 段階1:2−メトキシエトキシメトキシアニリン 塩基(例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン)の
存在下で2−ニトロフェノールを塩化メトキシエトキシ
メチルと反応させて、1−メトキシエトキシメトキシ−
2−ニトロベンゼンを得る。この化合物を、触媒(例え
ばニッケル、パラジウム、白金)の存在下での水素ガス
の添加又は例えばSnCl2及びエタノールでの化学処理に
よって水素化して、表題化合物を製造する。
段階2:エチル 2−(4−(3−アセトアミドピロリジ
ン−1−イル)−3−(2−メトキシエトキシメトキシ
アニリノ)−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾイル)ア
クリレート 実施例22の段階4の手順と同様の手順で、エチル 4
−(3−アセトアミドピロリジン−1−イル)−2,3,5,
6−テトラフルオロベンゾイルアセテートを2−メトキ
シエトキシメトキシアニリンと反応させて、表題化合物
を製造する。
段階3:エチル 7−(3−アセトアミドピロリジン−1
−イル)−5,6−ジフルオロ−1−(2−メトキシエト
キシメトキシフェニル)−4−オキソ−4H−キノリン−
3−カルボキシレート 実施例22の段階5の手順と同様の手順で、エチル 2
−(4−(3−アセトアミドピロリジン−1−イル)−
3−(2−メトキシエトキシメトキシアニリノ)−2,3,
5,6−テトラフルオロベンゾイル)アクリレートを環化
して表題化合物を製造する。
段階4:エチル 7−(3−アセトアミドピロリジン−1
−イル)−5−ベンジルアミノ−6−フルオロ−1−
(2−メトキシエトキシメトキシフェニル)−4−オキ
ソ−4H−キノリン−3−カルボキシレート 実施例22の段階3の手順と同様の手順で、エチル 7
−(3−アセトアミドピロリジン−1−イル)−5,6−
ジフルオロ−1−(2−メトキシエトキシメトキシフェ
ニル)−4−オキソ−4H−キノリン−3−カルボキシレ
ートをベンゼンアミンと反応させて表題化合物を製造す
る。
段階4:エチル 7−(3−アセトアミドピロリジン−1
−イル)−5−アセトアミド−6−フルオロ−1−(2
−メトキシエトキシフェニル)−4−オキソ−4H−キノ
リン−3−カルボキシレート パラジウム触媒の存在下での水素による水添分解でベ
ンジル保護基を除去し、得られたアミノ基をメタノール
中で無水酢酸と0℃〜50℃で反応させてアセチル保護基
で再度保護する。
段階5:エチル 1−(3−アセトアミドピロリジン−1
−イル)−3−アセトアミド−2−フルオロ−4−オキ
ソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン
−5−カルボシレート 塩化メチレン中でのトリフルオロ酢酸による選択的加
水分解によって、エチル 7−(3−アセトアミドピロ
リジン−1−イル)−5−アセトアミド−6−フルオロ
−1−(2−メトキシエトキシメトキシフェニル)−4
−オキソ−4H−キノリン−3−カルボキシレートをフェ
ノール位置で脱保護して、エチル 7−(3−アセトア
ミドピロリジン−1−イル)−5−アセトアミド−6−
フルオロ−1−(2−ヒドロキシフェニル)−4−オキ
ソ−4H−キノリン−3−カルボキシレートを製造する。
次いで、実施例22の段階5の手順と同様の手順でこの化
合物を環化して表題化合物を製造する。
段階6:3−アミノ−1−(3−アミノピロリジン−1−
イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸
塩 実施例18の段階2の手順と同様の手順で、エチル 1
−(3−アミノピロリジン−1−イル)−3−t−N−
ブチルオキシカルボニルアミノ−2−フルオロ−4−オ
キソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジ
ン−5−カルボキシレートから保護基を除去して表題化
合物を製造する。
実施例37 1−(3−アラニルアラニルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 段階1:1−(3−(t−ブチルオキシカルボニルアラニ
ル)アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−4
−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキ
サジン−5−カルボン酸 (参考として本明細書に組み入れる米国特許第4,607,03
2号に記載の方法で製造した)1−(3−アミノピロリ
ジン−1−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キ
ノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カル
ボン酸塩酸塩の試料3.01g(7.2mmol)を150mlの無水DMF
中に懸濁させ、0℃で15分間冷却した。この懸濁液に2.
27g(7.92mmol)のt−ブチルオキシカルボニル−L−
アラニン−N−ヒドロキシスクシンイミド及び1.60g(1
5.8mmol)のN−メチルモルホリンを1回で加えた。混
合物を更に1時間冷却し、反応が完了するまで室温で撹
拌した。得られた溶液を700mlの0.5N HClに注入し、混
合物をCHCl3で抽出した。抽出物を飽和NaCl溶液で洗浄
し、無水MgSO4で脱水し、濃縮して、残留DMFと生成物と
からなる残留物を残した。DMFをトルエンと共に蒸留し
て除去し、黄色固体を残した。これをエーテルで摩砕
し、分離し、60℃で真空乾燥して、3.77gの表題生成物
を得た。融点202−4℃。MS(DCl−NH3)M/Z: 553(M
+H)。1H−NMR(CDCl3)δ:1.43(m,13H),1.62(m,1
H),2.13(m,2H),3.70(m,2H),4.05(m,2H),4.25
(m,1H),4.60(m,1H),7.13(m,2H),7.35(m,3H),8.
74(m,1H),14,85(m,1H)。C28H29FN4O7としての計算
値:C,60.86;H,5.29;N,9.95。測定値:C,60.81;H,5.24;N,
10.06。
段階2:1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イ
ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸塩 前記段階1の化合物の試料2.79g(5.05mmol)を1M H
Clの酢酸100mlに加え、この懸濁液を室温で1.5時間撹拌
した。溶媒を真空蒸発させて、固体残留物を残し、これ
をエタノール、次いでメタノールと共に蒸留し、真空乾
燥した。残留物をエーテルで洗浄し、70℃で真空乾燥し
て2.52g(収率100%)の表題化合物を得た。融点211−1
2℃。MS(DCl−NH3)M/Z: 453(M+H)。1H−NMR(C
D3OD)δ:1.55(m,3H),2.05(m,1H),2.25(m,1H),3.
65(m,1H),3.78(m,1H),3.98(m,2H),4.06(m,1H),
4.47(m,1H),7.16(m,2H),7.30(m,2H),7.62(m,1
H),8.88(m,1H)。IR(KBr):1630,1680,1720cm-1。C
23H22ClFN4O5・H2Oとしての計算値:C,54.49;H,4.77;N,1
1.05。測定値:C,54.73;H,4.61;N,10.82。
段階3:1−(3−(t−ブチルオキシカルボニルアラニ
ル)アラニルアミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボン酸 前記段階2の化合物の試料2.49g(5.09mmol)を60ml
の無水DMFに懸濁させ、0℃で15分間冷却した。この懸
濁液に、1.60g(5.6mmol)のt−ブチルオキシカルボニ
ル−L−アラニン−N−ヒドロキシスクシンイミド及び
1.13g(11.3mmol)のN−メチルモルホリンを1回で加
えた。この混合物を更に1時間冷却し、次いで反応が完
了するまで(16時間)室温で撹拌した。前記段階1に記
載したように反応生成物を処理して、2.47g(収率78
%)の表題化合物を黄色固体とした。融点193−5℃。M
S(DCl−NH3)M/Z: 624(M+H)。1H−NMR(CDCl3
δ:1.33(m,3H),1.38(m,1H),1.45(m,10H),2.15
(m,2H),3.70(m,2H),4.05(m,4H),4.50(m,2H),4.
90(m,1H),7.16(m,1H),7.30(m,2H),7.48(m,1H),
8.90(m,1H),9.02(m,1H),14.86(m,1H)。C31H34FN5
O8としての計算値:C,59.70;H,5.49;N,11.23。測定値:C,
59.76;H,5.10;N,10.73。IR(CDCl3)1630,1680,1715cm
-1
段階4:1−(3−(アラニルアラニルアミノピロリジン
−1−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸塩酸塩 前記段階3の化合物の試料2.43g(3.9mmol)を1M HC
lの酢酸100mlに加え、この懸濁液を室温で1.5時間撹拌
した。溶媒を真空蒸発させて、固体残留物を残し、これ
をエタノール、次いでメタノールと共に蒸留し、真空乾
燥した。残留物をエーテルで洗浄し、75℃で真空乾燥し
て、2.22g(収率100%)の表題化合物を得た。融点200
℃(分解)。MS(DCl−NH3)M/Z: 524(M+H)。
実施例38 1−(3−ノルバリルノルバリルアミノピロリジン−1
−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩
酸塩 段階1:1−(3−(t−ブトキシカルボニル)ノルバリ
ルノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−2−フル
オロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベ
ンゾオキサジン−5−カルボン酸 実施例8に記載の方法で製造した1−(3−ノルバリ
ルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−4−
オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサ
ジン−5−カルボン酸の試料2.24g(4.33mmol)を60ml
を無水DMF中に懸濁させ、0℃で15分間冷却した。この
懸濁液に1.50g(4.77mmol)のt−ブチルオキシカルボ
ニル−L−ノルバリン−N−ヒドロキシスクシンイミド
及び0.964g(9.53mmol)のN−メチルモルホリンを1回
で加えた。混合物を更に1時間冷却し、反応が完了する
まで(16時間)室温で撹拌した。反応生成物を前記実施
例37の段階1に記載した方法で処理して、1.59g(収率5
4%)の表題生成物を黄色固体として得た。融点240−24
3℃。MS(DCl−NH3)M/Z: 680(M+H)。1H−NMR(D
MSO)δ:0.80(m,6H),1.32(m,13H),1.50(m,4H),1.
84(m,1H),2.10(m,1H),3.47(m,2H),3.90(m,2H),
4.25(m,2H),6.91(m,1H),7.23(m,2H),7.34(m,1
H),7.46(m,1H),7.73(m,2H),7.97(m,1H),8.24
(m,1H),9.08(m,1H)。C35H42FN5O8・1.5H2Oとしての
計算値:C,59.47;H,6.42;N,9.91。測定値:C,59.28;H,6.2
3;N,10.14。IR(KBr):1630,1690,1710cm-1
段階2:1−(3−ノルバリルノルバリルアミノピロリジ
ン−1−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸塩酸塩 実施例37の段階4の手順と同様の手順で、前記段階1
の化合物の試料1.56g(2.29mmol)からBOC保護基を除去
して、1.35gの表題化合物を得た。融点223−6℃。MS
(DCl−NH3)M/Z: 580(M+H)。1H−NMR(CD3OD)
δ:0.95(m,6H),1.42(m,4H),1.80(m,4H),2.00(m,
2H),2.23(m,2H),3.60(m,1H),3.77(m,1H),3.95
(m,3H),4.40(m,2H),7.20(m,2H),7.32(m,2H),7.
70(m,1H),9.00(m,1H)。IR(KBr):1630,1660,1720c
m-1
実施例39 1−(3−アラニルノルバリルアミノピロリジン−1−
イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸
塩 段階1:1−(3−(t−ブトキシカルボニル)アラニル
ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
ロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベン
ゾオキサジン−5−カルボン酸 実施例8に記載の方法で製造した1−(3−ノルバリ
ルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−4−
オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサ
ジン−5−カルボン酸塩酸塩の試料1.51g(2.92mmol)
を60mlの無水DMFに懸濁させ、0℃で15分間冷却した。
この懸濁液に0.920g(3.21mmol)のt−ブチルオキシカ
ルボニル−L−アラニン−N−ヒドロキシスクシンイミ
ド及び0.650g(6.42mmol)のN−メチルモルホリンを1
回で加えた。この混合物を更に1時間冷却し、反応が完
了するまで(16時間)室温で撹拌した。反応生成物を実
施例37の段階1に記載の方法で処理して、1.65g(収率8
7%)の表題化合物を黄色固体として得た。融点240−2
℃。MS(DCl−NH3)M/Z: 652(M+H)。1H−NMR(CD
Cl3)δ:0.92(m,3H),1.23(m,2H),1.43(m,12H),1.
55(m,3H),1.68(m,2H),4.05(m,2H),4.42(m,1H),
4.55(m,1H),4.87(m,1H),6.60(m,1H),7.15(m,2
H),7.45(m,1H),8.89(m,1H),14.8(m,1H)。IR(CH
Cl3):1630,1690,1710cm-1。C33H38FN5O8としての計算
値:C,60.82;H,5.88;N,10.75。測定値:C,60.46;H,5.72;
N,10.65。
段階2:1−(3−(アラニルノルバリルアミノピロリジ
ン−1−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸塩酸塩 実施例37の段階4の手順と同様の手順で、前記段階1
の化合物の試料1.61g(2.47mmol)からBOC保護基を除去
して、1.42gの表記化合物を得た。融点200−2℃。MS
(DCl−NH3)M/Z: 552(M+H)。IR(KBr):1630,16
60,1715cm-1;1H−NMR(CD3OD)δ:0.96(m,3H),1.50
(m,5H),1.73(m,2H),2.02(m,1H),2.22(m,1H),3.
61(m,1H),2.76(m,1H),4.00(m,3H),4.41(m,2H),
7.14(m,2H),7.30(m,2H),7.62(m,1H),8.89(m,1
H)。C28H31ClFN5O6・1/2H2Oとしての計算値:C,57.19;
H,5.31;N,11.91。測定値:C,56.85;H,5.47;N,11.77。
実施例40 1−(3−ノルバリルアラニルアミノピロリジン−1−
イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸塩酸
塩 段階1:1−(3−t−ブトキシカルボニルノルバリルア
ラニルアミノピロリジン−1−イル)−2−フルオロ−
4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオ
キサジン−5−カルボン酸 実施例38の手順と同様の手順で前記実施例37の段階2
の1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−
2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
[1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸の試料0.904
g(1.85mmol)をt−ブチルオキシカルボニル−L−ノ
ルバリン−N−ヒドロキシスクシンイミドと反応させ
て、1.05gの表題化合物を得た。融点238−241℃。MS(D
Cl−NH3)M/Z: 652(M+H)。1H−NMR(DMSO)δ:0.
83(m,3H),1.21(m,3H),1.35(m,10H),1.50(m,2
H),1.86(m,1H),2.12(m,1H),3.50(m,1H),3.76
(m,1H),3.85(m,2H),2.95(m,2H),4.28(m,2H),6.
87(m,1H),7.25(m,2H),7.35(m,1H),7.46(m,1H),
7.80(m,1H),7.98(m,1H),8.15(m,1H),9.08(m,1
H),14.87(m,1H)。IR(KBr):1630,1685,1715cm-1。C
33H38FN5O8としての計算値:C,60.82;H,5.88;N,10.75。
測定値:C,60.73;H,5.90;N,10.70。
段階2:1−(3−ノルバリルアラニルアミノピロリジン
−1−イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ
[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボ
ン酸塩酸塩 実施例37の段階4の手順と同様の手順で、前記段階1
の化合物の試料1.00g(1.54mmol)からBOC保護基を除去
して、0.873gの表題化合物を得た。融点238−40℃。MS
(DCl−NH3)M/Z: 552(M+H)。1H−NMR(CD3OD)
δ:0.95(m,3H),1.25(m,1H),1.42(m,5H),1.83(m,
2H),2.02(m,1H),2.25(m,1H),3.52(m,1H),3.83
(m,2H),3.98(m,1H),4.06(m,1H),4.45(m,1H),7.
22(m,2H),7.33(m,1H),7.45(m,1H),7.75(m,1H),
8.88(m,1H)。IR(KBr):1630,1660,1720cm-1。C28H31
ClFN5O6・1/2H2Oとしての計算値:C,56.31;H,5.40;N,11.
73。測定値:C,56.33;H,5.27;N,11.54。
実施例41 In Vitroの細胞毒性のアッセイ 一連の細胞障害薬濃度に暴露した培養細胞の代謝活性
を3日間のマイクロタイターアッセイで測定して、本発
明の化合物のin vitro活性を実証した。細胞がテトラ
ゾリウム色素:3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イ
ル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド(MT
T)を定量可能な着色ホルマザン誘導体に還元させる能
力で代謝活性を測定した。生存細胞はMTT色素を還元さ
せる。細胞を50%死滅させる阻害濃度(IC50)を計算し
た。検査は以下の手順で実施した: 検査化合物及び基準抗腫瘍薬ADRIAMYCIN(塩酸ドキソ
ルビシン)をジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、
まずEarle平衡塩類溶液で、次いで培養培地で検査化合
物の最大濃度の2倍に希釈した。この濃厚ストックか
ら、96ウェルマイクロタイタートレーで2倍濃度の系列
希釈液を調製した。各ウェルは濃度が所望する最終濃度
の2倍の化合物を含んでいた。各濃縮液を3度検査し
て、薬剤を含まない3組の対照と比較した。
化合物の希釈で用いたのと同じ培地で細胞を増殖させ
た。以下の手順に基づくトリプシン処理で、付着した細
胞を採取した: 1. 吸引によって培地を除去し、 2. 細胞単層をEarle平衡塩類溶液で2度洗浄し、 3. 各25cm2に対して約0.2mlの溶液を用いてトリプシン
(0.05%)/EDTA(0.53mM)を加え、傾斜させて単層を
包囲し、次いでトリプシンを回収して、薄膜溶液だけを
残し、細胞単層が解離するまで室温でインキュベート
し、 4. 肉眼観察及び/又は顕微鏡観察による測定で細胞が
解離していたときに、ウシ胎児血清を含む培地を加えて
トリプシンの作用を停止させ、細胞を再度懸濁させ、摩
砕して細胞凝集物を解離させ、 5. 電子式細胞数計算器(例えばコールターカウンタ
ー)で、又は細胞懸濁液のアリコートをトリパンブルー
(正常食塩水中0.4%)と混合し、血球計を用いて生存
可能な細胞の数を計算して1ml当たりの細胞数を算定す
る。
トリプシン処理で採取した後に、生存可能な細胞の数
を算定し、細胞密度を25,000個の細胞/mlに調整した。
次いで、各ウェルに接種材料(0.1ml)を加えて、最終
濃度を2,500個の細胞/ウェルにした。接種材料を加え
て、検査化合物を所望の濃度に希釈した。
5%二酸化炭素を含む湿潤雰囲気下で、マイクロタイ
タートレーを36℃で3日間インキュベートした。
3日後、5mg/mlのMTTを含むリン酸塩緩衝溶液20μl
をマイクロタイタートレーの各ウェルに加えた。次い
で、マイクロタイタートレーを2〜4時間インキュベー
ターに戻して、生存細胞に色素を還元させた。このイン
キュベーション後に、培地及び非還元色素を吸引除去し
た。各ウェルにDMSOを加えて、着色した水不溶性の色素
還元最終産物を溶解して、570nmで分光測光した。
得られた結果は、実施例5、6、7及び8の化合物が
ヒト及びマウス腫瘍細胞系A549、HCT−8、HT−29及びP
388−D1に対して細胞毒性を有することを明示してお
り、これを表1に示す。(A549はヒト肺ガン細胞系であ
り、HCT−8はヒト結腸ガン細胞系であり、HT−29はヒ
ト結腸ガン細胞系であり、P388−D1はマウス白血病細胞
系である。) 表1 特定の腫瘍細胞系に対するIn Vitro細胞毒性(IC50 化合物 A549 HCT−8 HT−29 P388−D1 8 0.512 0.075 −−−− <0.05 ADRb 0.052 0.038 −−−− 0.016 5 0.13 −−−− 0.078 0.011 6,段階2 1.01 −−−− 0.64 0.65 ADR 0.049 −−−− 0.031 0.016 6 0.13 −−−− 0.049 0.067 7 4.1 −−−− 0.21 0.11 ADR 0.14 −−−− 0.091 0.010 : a=化合物の番号は検査した表題化合物の実施例の番号
に相当する。
b=ADRはADRIAMYCIN(塩酸ドキソルビシン)を示す。
更にヒト及びマウス腫瘍細胞系A549、HT−29、P388−
D1、P388、P388−ADR(0.0)、P388−ADR(0.1)及びB1
6F109で実施例4、6、8、9、10の化合物を検査し
た。(P388はP388−D1と同様のマウス白血病細胞系であ
るが、動物に継代接種(animal−passaged)させたもの
であり、P388−ADR(0.0)は、その接種材料を無薬剤培
地で増殖させたP388のADRIAMYCIN耐性変異体であり、P3
88−ADR(0.1)は、その接種材料を0.1mcg.mlのADRIAMY
CINを含む培地で増殖させたP388のADRIAMYCIN耐性変異
体であり、B16F10はマウス黒色腫である。)結果を表2
に示す。表に示すように、本発明の化合物は、ADRIAMYC
IN耐性細胞系P388−ADRに対しても有効な細胞障害物質
である。
実施例42 In Vivo抗腫瘍活性 腹水白血病腫瘍系P388を用いて、実施例8の化合物及
び(米国特許第4,607,032号に記載の方法で製造した)
1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
ロ−4−オキソ−4H−[2,3,4−i,j][1,4]ベンゾオ
キサジン−5−カルボン酸のin vivo抗腫瘍活性を実証
した。検査の前に、P388をメスDBA/2マウスの腹腔内で
増殖させた。腹水腫瘍をマウス1匹当たり106個の細胞
の濃度で、メスB6D2F1マウスの腹腔内に注射した。マウ
スに抗腫瘍薬を日に1回で続けて5日間投与した。陽性
対照としては抗腫瘍薬の5−フルオロウラシルを用い
た。
薬剤は全て、5%デキストロース水溶液又は他の適切
な希釈剤に溶解して腹腔内に投与した。平均生存時間
(MST)の長さを基準にして薬効を評価した。MSTの改善
を%MST(T/C)、即ち検査(T)マウス対対照(C)マ
ウスの平均生存時間の百分率として計算した。%MST(T
/C)値が125よりも大きい化合物は、かなりの活性を有
すると考えられる。P388全身性白血病モデルでの2種の
化合物を抗腫瘍活性を以下の表3に示す。
化合物A及び実施例8の化合物を更に充実性腫瘍で、
即ち前者はLewis肺ガンで、後者はC−26結腸腺ガン及
びM5076卵巣肉腫で検査した。Lewis肺ガンは0日目にマ
ウス脇腹に皮下接種した。検査化合物(化合物A)を1
日目から9日目まで計9回腹腔内(IP)に投与した。14
日目に腫瘍重量を測定し、非処理(T)マウス対対照
(C)マウスの平均腫瘍重量比(百分率)として表す平
均腫瘍重量(MTM)の減少を基準にして薬効を評価し
た。%MTM(T/C)値が40以下の化合物はかなりの活性を
有すると考えられる。これらの値を以下の表4に示す。
C−26結腸腺ガンの場合、0日目に腫瘍をマウスの腹
腔内に移植した。検査すべき化合物(実施例8の化合
物)を1日目、5日目及び9日目に腹腔内に投与して、
60日目に結果を記録した。前述したように%MST(T/C)
値を計算し、2回の別の検査の値を以下に示す。
M5076卵巣肉腫の場合、0日目に充実性腫瘍をマウス
の皮下に移植した。検査すべき化合物(実施例8の化合
物)を1日目から11日まで2日毎に腹腔内に投与した。
%MST(T/C)値及び%MTM(T/C)値の両方を計算し、結
果を以下に示す。
前記結果は、本発明の化合物が、生存時間を延ばし、
また様々な腫瘍を接種した被検材料の腫瘍重量を減少さ
せるのにin vivo効果があることを実証している。
実施例43 特定化合物の水への溶解度 本発明の化合物の試料を水に溶解して、ペプチジル置
換がこれらの化合物の溶解度に及ぼす作用を検証した。
以下の表5に示す結果は、親化合物のペプチジル誘導体
の生成によって溶解度が大幅に増すことを示している。
表5 化合物 水への溶解度(mg/ml) 37 28.15 38 11.05 40 >47.8 8 10.7 A 8.8 実施例44 In Vivo抗腫瘍活性 1,3−ビス(2−クロロエチル)−1−ニトロソウレ
ア(BCNU)を陽性対照として用いて、前記実施例37の表
題化合物をマウス充実性腫瘍で検査した。腫瘍系は、腹
腔内に(IP)移植した卵巣肉腫M5076、並びに検査別に
腹腔内(IP)及び皮下(SC)に移植した結腸腺ガンC−
26であった。
薬剤は全て、5%デキストロース水溶液又は他の適切
な希釈剤に溶解して投与した。陰性対照と比較して検査
動物の生存時間の長さ又は腫瘍重量の減少によって薬効
を決定した。検査グループは10匹のマウスからなってい
た。対照グループは20匹のマウスからなっていた。動物
は同性で、同様の体重であった。検査の前に、BALB/cj
マウスで腫瘍細胞系を繁殖させた。腫瘍移植片はドナー
プールブライのアリコートであった。
腹腔内検査では、マウスグループの平均生存時間(MS
T)を決定し、検査終了時に生存する動物の数は時間し
なかった。処理グループ対対照グループのMSTの比率を
百分率で示す平均寿命比較値%MST(T/C)を計算した。
%MST(T/C)値が125より大きい化合物はかなりの活性
を有するとみなした。
M5076卵巣肉腫の場合、0日目にBDF1マウスの腹腔内
に腫瘍を移植した。検査化合物を1日目から9日目まで
計9日間、日に4回腹腔内に投与した。検査化合物の活
性を以下の表6に示す。以下の表は、実施例37の化合物
で処理した動物の生存時間がかなり伸びたことを示して
いる。
C−26結腸腺ガンの場合、腫瘍を検査別にCD2F1マウ
スの腹腔内か皮下に移植した。C−26 IP検査の場合、
0日目に腫瘍を腹腔内に移植した。検査化合物を1日目
から9日目まで計9日間、日に4回腹腔内投与した。1
日目、5日目及び9日目にBCNUを日に4回投与した。C
−26 IPの場合の検査化合物及びBCNUの抗腫瘍活性を以
下の表7に示す。この表でも、実施例37の化合物で処理
した動物の生存時間がかなり延びることが分かる。
C−26 SC検査の場合、0日目に腫瘍をマウスの皮下
に移植した。検査化合物を1日目から9日目まで計9日
間、日に4回腹腔内に投与した。1日目、5日目及び9
日目にBCNUを日に4回投与した。11日目及び21日目に平
均腫瘍重量を測定し、60日目に実験を終了した。処理グ
ループ対対照グループのMTMの比率を百分率で示す平均
腫瘍重量(MTM)阻害値%MTM(T/C)を計算した。C−2
6 SCでの実施例37の化合物及びBCNUの抗腫瘍活性を以
下の表8に示す。%MTM(T/C)値が40未満の化合物は中
程度の活性を有し、%MTM(T/C)値が10未満の化合物は
かなりの活性を示すと考えられる。11日目及び21日目の
結果は共に、実施例37の化合物を皮下移植するとこの腫
瘍細胞系に対してかなりの活性を示すことを明示してい
る。
表6 腹腔内に移植したM5076に対するIn Vivo活性 処理 用量(mg/kg) MST %MST(T/C) 37 100 3.2 15a 〃 50 4.4 21a 〃 25 9.3 45a 〃 12.5 44.6b 215 なし −−−− 20.7 (100) : a=使用した検査化合物による毒性。
b=10匹の検査動物のうち1匹が検査後生き延びた。
表7 腹腔内に移植したC−26に対するIn Vivo活性 処理 用量(mg/kg) MST %MST(T/C) 37 20 40.7a 197 〃 10 40.2 195 〃 5 36.0 174 〃 2.5 30.3 147 BCNU 10 41.4b 201 なし −−−− 20.7 (100) : a=10匹の検査動物のうち3匹が検査後生き延びた。
b=10匹の検査動物のうち1匹が検査後生き延びた。
前述の詳細な説明及び添付の実施例は単に例示的であ
って、本発明の範囲を何等限定するものではない。本発
明の範囲は、添付のクレーム及びこれと同等の内容によ
ってのみ限定される。開示した実施態様への様々な変更
は当業者には自明であろう。かかる変更には、本発明の
化学構造、置換基、誘導体、中間体、合成、処方及び/
又は使用方法に係わる変更が非制限的に含まれるが、こ
れらの変更は発明の範囲を逸脱することなく実施され得
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 513/06 C07D 513/06 (72)発明者 ハラス,ロバート アメリカ合衆国、ワイオミング・53142、 ケノシヤ、サーテイ・セカンド・アベニ ユー・79341 (56)参考文献 特開 昭60−233089(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】医薬的に許容できる担体と、治療に有効な
    量の式: [式中、 Aは(a)O、(b)CH2及び(c)Sからなる群の中
    から選択され、 R1は、(a)水素及び(b)カルボキシ保護基からなる
    群の中から選択され、R2は、(a)水素、(b)1〜6
    個の炭素原子を有するアルキル、(c)1〜6個の炭素
    原子を有するアルコキシ及び(d)1〜6個の炭素原子
    を有するスルフヒドロアルキルからなる群の中から選択
    され、 R3は独立して、(a)水素、(b)ハロゲン、(c)ニ
    トロ、(d)1〜6個の炭素原子を有するアルキル、
    (e)カルボキシル、(f)メチレンジオキシ、(g)
    シアノ、(h)1〜6個の炭素原子を有するハロ置換ア
    ルキル、(i)1〜6個の炭素原子を有するヒドロキシ
    置換アルキル、(j)式−YR4(式中、YはO又はSで
    あり、R4は水素又は1〜6個の炭素原子を有するアルキ
    ルである)で表される基、並びに(k)式−NR5R6(式
    中のR5及びR6は独立して、水素及び1〜6個の炭素原子
    を有するアルキルの中から選択される)で表されるアミ
    ンからなる群の中から選択される1個以上の基であり、 Wは、(a)水素、(b)1〜6個の炭素原子を有する
    アルキル、(c)アミノ、(d)ハロゲン、(e)アル
    コキシ、(f)ヒドロキシル、(g)アルキルアミノ及
    び(h)ハロ置換アルキルからなる群の中から選択さ
    れ、 Xは、(a)水素、(b)ハロゲン、(c)1〜6個の
    炭素原子を有するアルキル及び(d)1〜6個の炭素原
    子を有するハロ置換アルキルからなる群の中から選択さ
    れ、 Zは、(a)任意に置換されるピリジル(但し、AはS
    でないものとする)、及び(b)式: {式中、(i)R27は−CH2−、−CH2−CH2−及び−CH2
    −CH2−CH2−の中から選択され、(ii)R28は、水素、
    ハロゲン、1〜6個の炭素原子を有するアルキル、1〜
    6個の炭素原子を有するハロ置換アルキル、5〜10個の
    炭素原子を有するスピロシクロアルキルの中から選択さ
    れ、(iii)R30及びR31は独立して、水素、アセチル、
    1〜6個の炭素原子を有するアルキル、及びアミド結合
    で窒素に結合した1〜5個のアミノ酸を有するペプチジ
    ル基からなる群の中から選択されるが、(A)R30及びR
    31は同時に水素ではないものとし、また(B)AがO
    で、R27−CH2−CH2−又は−CH2CH2CH2−のとき、R30
    びR31は独立して、アミド結合で窒素に結合した1〜5
    個のアミノ酸を有するペプチジル基の中から選択されて
    いるものとする}で表される窒素含有複素環からなる群
    の中から選択されるか、あるいは X及びZはこれらと結合する原子と一緒になって、−OC
    H2CH2O−又は−OCH2O−を形成するが、この場合R2は水
    素でないものとする] で表される化合物、又は医薬的に許容可能なその塩、エ
    ステル若しくはアミドとを含んでなる、抗腫瘍用医薬組
    成物。
  2. 【請求項2】AがOである請求項1に記載の医薬組成
    物。
  3. 【請求項3】AがSである請求項1に記載の医薬組成
    物。
  4. 【請求項4】AがCH2である請求項1に記載の医薬組成
    物。
  5. 【請求項5】Zが、アミノピロリジニル、2−メチル−
    4−アミノピロリジニル、ノルバリルアミノピロリジニ
    ル、アラニルアミノピロリジニル、アラニルアラニルア
    ミノピロリジニル、ノルバリルノルバリルアミノピロリ
    ジニル、アラニルノルバリルアミノピロリジニル及びノ
    ルバリルアラニルアミノピロリジニルからなる群の中か
    ら選択される請求項1に記載の医薬組成物。
  6. 【請求項6】化合物が、 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−
    2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
    [1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−2
    −フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
    4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルアラニルアミノピロリジン−1−イ
    ル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−
    i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルノルバリルアミノピロリジン−1
    −イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
    4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルノルバリルアミノピロリジン−1−
    イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
    −i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルアラニルアミノピロリジン−1−
    イル)−2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
    −i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−
    2−フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
    3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン
    酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−2
    −フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
    4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
    ロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
    [1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−
    2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
    3,4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン
    酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−2
    −フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
    4−i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
    ロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベン
    ゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−
    2−フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
    [1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−2
    −フルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,
    4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アセトアミドピロリジン−1−イル)−2−
    フルオロ−9−ニトロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
    −i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
    ロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
    [1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−2
    −フルオロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
    4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−ノルバリルアミノピロリジン−1−イル)−
    2−フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,
    3,4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アラニルアミノピロリジン−1−イル)−2
    −フルオロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,
    4−i,j][1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
    ロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]ベン
    ゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アセトアミドピロリジン−1−イル)−2−
    フルオロ−9−ニトロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4
    −i,j][1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2,9−ジフ
    ルオロ−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j][1,4]
    ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
    ロ−9−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
    [1,4]ベンゾオキサジン−5−カルボン酸; 1−(3−アミノピロリジン−1−イル)−2−フルオ
    ロ−8−メチル−4−オキソ−4H−キノ[2,3,4−i,j]
    [1,4]ベンゾチアジン−5−カルボン酸;及び 1H,7H−ピリド[3,2,1−d,e]アクリジン−3−オン−
    5−フルオロ−6−(3−アミノピロリジン−1−イ
    ル)−2−カルボン酸 からなる群の中から選択される請求項1に記載の医薬組
    成物。
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