JP2578158B2 - 高温高圧接合装置および方法 - Google Patents

高温高圧接合装置および方法

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JP2578158B2 JP63083165A JP8316588A JP2578158B2 JP 2578158 B2 JP2578158 B2 JP 2578158B2 JP 63083165 A JP63083165 A JP 63083165A JP 8316588 A JP8316588 A JP 8316588A JP 2578158 B2 JP2578158 B2 JP 2578158B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 核融合炉における第一壁、ブランケット、ダイバータ
或いはリミタ等、強度上溶融部をできるだけ有しないこ
とが要求される構造体の多次元接合方法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来行なわれていた金属の接合方法は、大別して溶融
接合、固相接合およびろう付けの3種類に分類される。
まず溶融接合は、TIG法、MIG法或いはEBW法等の各方式
によって代表される、接合部に溶融金属を生成または供
給して行なう接合方法で、母材も溶融するが接合部の加
圧は不必要である。固相接合は、拡散接合法、HIP法等
で代表される。一般的な拡散接合法は機械的に一軸方向
に圧力を加え、更に接合部を加熱して接合を行ない、HI
P法は接合対象構造体を圧力容器中に入れて行なうもの
で、不活性ガスによって多次元方向に圧力を加え、更に
接合部を加熱して接合する方法である。ろう付けは、溶
接される母材は溶融することなく、別の低溶融点金属が
接合面の間隙に表面張力の作用で吸引され、それによっ
て接合が行なわれるもので、強い接着力を必要としない
場合に用いられる方法である。これ等の各接合方法の
内、核融合炉における第一壁、ブランケット、ダイバー
タ或いはリミタ等の構造体は、強度上溶融部をできるだ
け有しないことが要求されるうえ、複雑な形状の接合が
求められるため、固相接合の内のHIP法が最良の方法と
して採用されていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
然しながら、HIP法による固相接合法は圧力容器の中
で構造体の接合を行なうために構造体の大きさが圧力容
器の大きさによって制限される。従って核融合炉におけ
る構造物の如き大型の構造物を接合する場合、それに適
合する大型の圧力容器が必要になり経済的に不利である
と言う不具合を有していた。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するための手段は、前記特許請求の範
囲第1項〜第2項に記載した高温高圧接合装置および方
法である。すなわち 隣接して並設した複数のパイプと、上記複数のパイプ
の外周に接して配設した構造体とを冶金的に接合して形
成する構造体の接合装置において、上記複数のパイプの
内部側にのみ圧力伝達媒体によって流体圧を加える手段
と、上記構造体の外周側から加圧もしくは拘束する機械
的制約ブロックを有する機械的制約手段と、接合部付近
を選択的に加熱する手段と、上記複数のパイプの一端側
端部を覆うとともに、上記構造体の一端側端面と当接す
る覆いと、上記複数のパイプの他端側端部を覆うととも
に、上記構造体の他端側端面と当接し、上記圧力伝達媒
体を流通させる流路を設けた覆いとを有する高温高圧接
合装置。
隣接して並設した複数のパイプと、上記複数のパイプ
の外周に接して配設した構造体とを冶金的に接合して形
成する構造体の接合方法において、複数のパイプを並設
し、各パイプの外周に接して外壁を形成する構造体を配
設し、隣接するパイプとパイプの接合部の端面、および
各パイプと構造体との接合部の端面を全長にわたってシ
ール溶接し、最後のシールを真空中で行い、上記複数の
パイプの一端側に、上記複数のパイプの一端側を覆い上
記構造体の一端側端面と当接する覆いを取り付け、上記
複数のパイプの他端側を覆い、上記構造体の多端側端面
と当接し、上記圧力伝達媒体を流通させる流路を設けた
覆いを取り付け、上記構造体と各覆いとの当接部をシー
ル溶接し、機械的制約ブロックを有する機械的制約装置
によって構造体を外側から多次元方向に加圧または拘束
し、加熱手段によって接合部付近を加熱し、上記複数の
パイプの内側に圧力伝達媒体によって流体圧を加えて構
造体の多次元接合を行う高温高圧接合方法である。
〔作 用〕
先ず接合対象構造体(以下構造体と言う。)が、接合
時に構造体の内側から加圧されることによって変形を生
じるのを防ぐために、複数個の機械的制約装置によっ
て、構造体の内側から働く加圧力と逆の向きに、構造体
の外側から多次元方向に構造体を拘持する。構造体の両
端部には、構造体の接合部の内側に高い圧力を加えた場
合に、圧力伝達媒体が外部に漏洩することのないよう
に、十分な強度を有する覆いを固設する。構造体の接合
部の内側には、高温時において非燃焼性、非酸化性を有
し、かつ流動性を有する塩浴剤(溶融塩)等の圧力伝達
媒体を充填する。構造体と、構造体が内側からの圧力に
よって変形するのを防止するための機械的制約装置との
境界面には、ニクロム線或いは高周波加熱用コイル等の
構造体加熱装置を内設したセラミックス、耐熱煉瓦或い
は冷却装置を内設したステンレス鋼等の耐火物を挿設す
る。ニクロム線或いは高周波加熱器等によって構造体を
加熱することにより、構造体の接合部は接合に必要な温
度に達するとともに、内部に充填した塩浴剤等の圧力伝
達媒体は十分な流動性を有する状態となる。油圧装置に
より、ダイヤフラム或いはピストン等を介して塩浴剤等
の圧力伝達媒体を加圧することにより、構造体の接合面
は均一に加圧され、接合が行なわれる。その際、予め構
造体の接合部の開放部を全面に亘ってシール溶接を施
し、最後のシール溶接を真空中で行なうことにより接合
部を真空状態に保ち接合率を更に高めることが可能にな
る。構造体と機械的制約装置間には、両者の接合を妨げ
る目的のためのストップ・オフ剤などの金属を介在させ
る。圧力伝達媒体に溶融塩を使用した場合、接合が完了
した後油圧系を無圧とし、流動状態の溶融塩を排出した
後、温度を常温にもどし両端を切断した後、溶接塩充填
部を水洗することによって内部に残留している溶融塩は
容易に水中に溶解し、構造体の内側は元の清浄な状態に
復する。これによって構造体全体を圧力容器中に収容す
ることなく、構造体の多次元の接合部の接合が可能にな
る。
〔実施例〕
以下に本発明の一実施例を図面に基いて説明する。
第1図は本発明に基く高温高圧接合装置および方法の
系統図、第2図は第1図における機械的制約系の詳細
図、第3図は構造体に機械的制約装置、加熱装置を取り
付け、覆いを外した時の外観斜視図、第4図は構造体、
各熱装置、機械的制約装置および覆いの断面図である。
本実施例は、圧力伝達媒体に、高温の塩浴剤等の溶融塩
を使用した例である。第1〜4図において、1は油圧装
置、2は溶融塩供給装置、3は機械的制約装置、4は機
械的制約ブロック、5は加熱装置、6は真空装置、7は
機械的制約系、8は油圧域、9は溶融塩域、10a,10bは
構造体、11a,11bは覆い、12は溶融塩供給孔、13は構造
体接合部のシール溶接部、14は構造体と覆いとの接合部
の溶接部、15は圧力伝達系である。
本実施例は、第3図および第4図における構造体10a
の中に構造体10bを挿入し、構造体10aの内面と構造体10
bの外面とを接合し、また隣接する構造体10bのそれぞれ
の外面を接合するものである。まず構造体10aの中に角
パイプ状の構造体10bを挿入し、両端部において構造体1
0aの内面と構造体10bの外面との接合部13と、および隣
接する10bのそれぞれの外面の接合部を13に対してシー
ル溶接を行なう。最後のシール溶接は真空中で行ない、
10aと10bの接合部は真空状態となるようにする。次に、
覆い11bと構造体10aの外面との接合部に対して溶接を行
なう。常温の塩浴剤等を構造体10bの内側に充填する。
覆い11aと構造体10aの外面との接合部に対して溶接を行
なう。覆い11aを貫通している塩浴剤供給孔12の貫通部
は、溶融塩が漏洩することのないよう溶接によって固着
する。次に、構造体10aの軸と平行に構造体10aより多少
厚い機械的制約ブロック4を構造体10aをはさむように
設置し、構造体10aと機械的制約ブロック4の面に垂直
な方向に機械的制約装置3を配設し、機械的制約装置3
の機械的荷重により機械的制約ブロック4を固定するこ
とにより構造体10a,10bおよび覆い11bが内圧を受けた際
に外側に向って変形しないように拘持する。構造体10a
の外面と接する機械的制約装置3の内面には、ニクロム
線或いは高周波加熱用コイル等の構造体加熱装置を内設
したセラミックス、耐熱煉瓦或いは冷却装置を内設した
ステンレス鋼等の耐火物を挿設する。構造体10aの外面
と機械的制約ブロック4の外面および機械的制約装置3
の外面には、それぞれの接合を妨げるために、ストップ
・オフ剤などの金属を介在させる。次に、真空装置6に
より構造体10a内部および中間圧力系ならびに塩浴剤供
給孔12のパイプの内部に存在する気体を取り除く。次
に、加熱装置5によって溶融塩域9の中に充填した塩浴
剤等を加熱し、溶融塩供給孔付近で約400℃、構造体内
側の充填部で約1000℃まで昇温させ、塩浴剤等を流動状
態の溶融塩にすると同時に溶融塩供給装置2により供給
された高温の溶融塩を溶融塩供給孔12のパイプの中に充
填する。加熱装置5によって構造体も固相接合に適した
約1000℃まで昇温させる。油圧装置1の作動により発生
した1000乃至2000kg/cm2Gの圧力は油圧域8から溶融塩
域9に伝達される。一方、機械的制約系7によって構造
体10aおよび10bに加わる内圧を外部から抑制する。この
ように高温高圧状態に一定時間保持することによって構
造体10aおよび10bの固相接合が行なわれる。
接合が完了した後油圧系を無圧とし、流動状態の溶融
塩を排出し温度を常温にもどした後、構造体10aの両端
を切断し、溶融塩充填部を水洗することによって内部に
残留している溶融塩は容易に水中に溶解し、構造体の内
側は元の清浄な状態に復する。
〔発明の効果〕
本発明は上記実施例から明らかなように、以下に示す
効果を有している。
(1) 構造体自体が圧力境界となるものは、機械的制
約装置の形状を考慮することによって、大部分の構造体
が従来の如く構造体全体を収容する圧力容器を必要とす
ることなく、製作することが可能となる。
(2) 圧力伝達媒体に溶融塩を使用することにより、
構造体の多次元の接合が可能になる。また塩浴剤を使用
することにより高温での酸化を抑止して、構造体の健全
性を保つことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基く高温高圧接合方法の系統図、第2
図は第1図における機械的制約系の詳細図、第3図は構
造体より上部の機械的制約装置、加熱装置を取り外した
後、覆いを外した時の外観斜視図、第4図は構造体、加
熱装置、機械的制約装置および覆いの断面図である。第
1〜4図において、圧力伝達媒体はいずれも溶融塩を使
用するものとしている。 1……油圧装置、2……溶融塩供給装置、3……機械的
制約装置、4……機械的制約ブロック、5……加熱装
置、6……真空装置、7……機械的制約系、8……油圧
域、9……溶融塩域、10a,10b……構造体、11a,11b……
覆い、12……溶融塩供給孔、13……構造体接合部のシー
ル溶接部、14……構造体と覆いとの接合部の溶接部、15
……圧力伝達系。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−159989(JP,A) 特開 昭52−150359(JP,A) 特開 昭49−79350(JP,A) 特開 昭55−10855(JP,A) 特開 昭57−130790(JP,A) 特開 昭64−11082(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣接して並設した複数のパイプと、上記複
    数のパイプの外周に接して配設した構造体とを冶金的に
    接合して形成する構造体の接合装置において、 上記複数のパイプの内部側にのみ圧力伝達媒体によって
    流体圧を加える手段と、 上記構造体の外周側から加圧もしくは拘束する機械的制
    約ブロックを有する機械的制約手段と、 接合部付近を選択的に加熱する手段と、 上記複数のパイプの一端側端部を覆うとともに、上記構
    造体の一端側端面と当接する覆いと、 上記複数のパイプの他端側端部を覆うとともに、上記構
    造体の他端側端面と当接し、上記圧力伝達媒体を流通さ
    せる流路を設けた覆い とを有することを特徴とする高温高圧接合装置。
  2. 【請求項2】隣接して並設した複数のパイプと、上記複
    数のパイプの外周に接して配設した構造体とを冶金的に
    接合して形成する構造体の接合方法において、 複数のパイプを並設し、各パイプの外周に接して外壁を
    形成する構造体を配設し、 隣接するパイプとパイプの接合部の端面、および各パイ
    プと構造体との接合部の端面を全長にわたってシール溶
    接し、 最後のシールを真空中で行い、 上記複数のパイプの一端側に、上記複数のパイプの一端
    側を覆い上記構造体の一端側端面と当接する覆いを取り
    付け、 上記複数のパイプの他端側を覆い、上記構造体の他端側
    端面と当接し、上記圧力伝達媒体を流通させる流路を設
    けた覆いを取り付け、 上記構造体と各覆いとの当接部をシール溶接し、 機械的制約ブロックを有する機械的制約装置によって構
    造体を外側から多次元方向に加圧または拘束し、 加熱手段によって接合部付近を加熱し、 上記複数のパイプの内側に圧力伝達媒体によって流体圧
    を加えて構造体の多次元接合を行う ことを特徴とする高温高圧接合方法。
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JPS4979350A (ja) * 1972-12-06 1974-07-31
JPS52150359A (en) * 1976-06-09 1977-12-14 Donepuropetorofusukii Metaruru Multiple metal pipe manufacturing
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