JP2577453B2 - セラミックフィルタの製造方法 - Google Patents
セラミックフィルタの製造方法Info
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- JP2577453B2 JP2577453B2 JP63220390A JP22039088A JP2577453B2 JP 2577453 B2 JP2577453 B2 JP 2577453B2 JP 63220390 A JP63220390 A JP 63220390A JP 22039088 A JP22039088 A JP 22039088A JP 2577453 B2 JP2577453 B2 JP 2577453B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は過処理に用いられるセラミックスを素材と
したフィルタの製造方法に関する。
したフィルタの製造方法に関する。
(従来の技術) 近年、例えば原子力発電所における水の浄化処理等、
各種産業分野で過処理用に用いられているフィルタ
は、金属製のものが多い。しかしながら、金属製のフィ
ルタは孔径の小さなものが得られず、したがって高い
過精度が望まれる場合には満足すべきものではなかっ
た。また、金属製フィルタは長期使用によってサビなど
の腐食が発生するので、二次廃棄物の原因となることが
多い。また、高温での使用に適さないという問題もあ
る。さらに金属フィルタの製造は、各成分元素を完全に
溶解させ、凝固,圧延,機械切削を施して所定の形状,
寸法に仕上げ、熱処理を施すなど製品になるまでに数多
くの工程を必要とするという問題もある。
各種産業分野で過処理用に用いられているフィルタ
は、金属製のものが多い。しかしながら、金属製のフィ
ルタは孔径の小さなものが得られず、したがって高い
過精度が望まれる場合には満足すべきものではなかっ
た。また、金属製フィルタは長期使用によってサビなど
の腐食が発生するので、二次廃棄物の原因となることが
多い。また、高温での使用に適さないという問題もあ
る。さらに金属フィルタの製造は、各成分元素を完全に
溶解させ、凝固,圧延,機械切削を施して所定の形状,
寸法に仕上げ、熱処理を施すなど製品になるまでに数多
くの工程を必要とするという問題もある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記情況に鑑みてなされたもので、高精度の
過処理に適した小孔径のフィルタを得ること、長期使
用に耐える耐食性の高いフィルタを得ること、および高
温で使用し得るフィルタを得ることを目的とし、さら
に、フィルタの製造工程を従来より容易にすることを目
的とするものである。
過処理に適した小孔径のフィルタを得ること、長期使
用に耐える耐食性の高いフィルタを得ること、および高
温で使用し得るフィルタを得ることを目的とし、さら
に、フィルタの製造工程を従来より容易にすることを目
的とするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明はセラミックスを素材としてフィルタを製造す
ることによって上記問題を解決しようとするものであっ
て、すなわち本発明は、セラミック原材料に糸状の鉛を
混合して圧縮成形し、次いでこれを高温焼結すると共に
前記鉛を溶融することを特徴とするセラミックフィルタ
の製造方法に関する。
ることによって上記問題を解決しようとするものであっ
て、すなわち本発明は、セラミック原材料に糸状の鉛を
混合して圧縮成形し、次いでこれを高温焼結すると共に
前記鉛を溶融することを特徴とするセラミックフィルタ
の製造方法に関する。
(作 用) 本発明ではセラミック原材料に糸状の鉛を混合して高
温焼結するので、糸状鉛が高温焼結中に融解し、セラミ
ックスが形成されると同時にセラミックス材中に糸状の
空間が形成されて、ポーラスなセラミックス材ができ
る。この糸状空間がフィルタの孔であって、孔径は糸状
物質の太さを変えることによって所望のものが得られ
る。
温焼結するので、糸状鉛が高温焼結中に融解し、セラミ
ックスが形成されると同時にセラミックス材中に糸状の
空間が形成されて、ポーラスなセラミックス材ができ
る。この糸状空間がフィルタの孔であって、孔径は糸状
物質の太さを変えることによって所望のものが得られ
る。
また、本発明により製造されたフィルタはセラミック
ス材からなるので、耐食性、耐熱性に優れ、かつ強度が
高く、変形能が小で、電気絶縁性を有するなど、フィル
タとして種々の優れた特性を有する。
ス材からなるので、耐食性、耐熱性に優れ、かつ強度が
高く、変形能が小で、電気絶縁性を有するなど、フィル
タとして種々の優れた特性を有する。
さらに製造工程も圧縮成形して高温焼結すればよいの
で、従来の金属材料から製造する場合のように、溶解、
凝固、圧縮、機械切削、熱処理等の多くの工程を必要と
しない。
で、従来の金属材料から製造する場合のように、溶解、
凝固、圧縮、機械切削、熱処理等の多くの工程を必要と
しない。
(実施例) 本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す製造工程図である。
この図に示すように、本実施例ではセラミックス原材料
を混合し、これに鉛の細い糸を混合して乾燥、圧縮成形
し、これを高温焼結する。得られた焼結体はフィルタの
目的に応じて切削、研磨、接合等必要な加工処理をすれ
ばよい。
この図に示すように、本実施例ではセラミックス原材料
を混合し、これに鉛の細い糸を混合して乾燥、圧縮成形
し、これを高温焼結する。得られた焼結体はフィルタの
目的に応じて切削、研磨、接合等必要な加工処理をすれ
ばよい。
以上をさらに詳しく述べると、セラミック原材料とし
ては、Si3N4系セラミックス材料またはSiC系セラミック
ス材料が用いられる。
ては、Si3N4系セラミックス材料またはSiC系セラミック
ス材料が用いられる。
Si3N4系ではサイアロン−ガラス系,サイアロン−YAG
系があり、サイアロン−ガラス系はSi3N4−Al2O3−AlN
系またはSi3N4−AlN系の混合粉にMgO,Y2O3を助剤として
加える。サイアロン−YAG系はβ−サイアロン系−ガラ
ス系の粒界にY2Al5O12を析出させたものである。SiC系
はSiCに炭素粉を混合する。
系があり、サイアロン−ガラス系はSi3N4−Al2O3−AlN
系またはSi3N4−AlN系の混合粉にMgO,Y2O3を助剤として
加える。サイアロン−YAG系はβ−サイアロン系−ガラ
ス系の粒界にY2Al5O12を析出させたものである。SiC系
はSiCに炭素粉を混合する。
これらのセラミック原材料に鉛の細い糸を混合する。
糸の太さは所望の孔径ないしはそれよりやや太いものと
する(圧縮成形のときに糸の径も圧縮されるので細くな
る可能性がある)。
糸の太さは所望の孔径ないしはそれよりやや太いものと
する(圧縮成形のときに糸の径も圧縮されるので細くな
る可能性がある)。
以下、圧縮成形、焼結の各工程はセラミックスの製造
工程と同じである。圧縮成形法としては例えば金型プレ
ス,ラバープレス,鋳込み成形,押し出し成形,射出成
形等があり、焼結は高温で加圧焼結する。この焼結工程
により、鉛の糸はとけてその部分に空間が形成される。
その状況を第2図および第3図に示す。第2図はセラミ
ック原材料に鉛の糸を混入したときの材料の断面図であ
って、1はセラミック原材料、2鉛の後である。圧縮成
形および焼結工程を経ると、第3図のようになる。3は
形成されたセラミックス,4は鉛の糸がとけた後に形成さ
れた空間でフィルタの孔となるもの、5はフィルタの外
表面、6はフィルタの内表面、矢印は被処理液の通過を
示す。7は被処理液中の固型分である。
工程と同じである。圧縮成形法としては例えば金型プレ
ス,ラバープレス,鋳込み成形,押し出し成形,射出成
形等があり、焼結は高温で加圧焼結する。この焼結工程
により、鉛の糸はとけてその部分に空間が形成される。
その状況を第2図および第3図に示す。第2図はセラミ
ック原材料に鉛の糸を混入したときの材料の断面図であ
って、1はセラミック原材料、2鉛の後である。圧縮成
形および焼結工程を経ると、第3図のようになる。3は
形成されたセラミックス,4は鉛の糸がとけた後に形成さ
れた空間でフィルタの孔となるもの、5はフィルタの外
表面、6はフィルタの内表面、矢印は被処理液の通過を
示す。7は被処理液中の固型分である。
焼結後はフィルタの目的に応じて加工処理をすればよ
い。切削,研磨,接合など必要に応じて加工処理して目
的のフィルタを得る。
い。切削,研磨,接合など必要に応じて加工処理して目
的のフィルタを得る。
第4図は本発明によるセラミックフィルタを中空糸フ
ィルタにした例を示すもので、被処理液8は矢印で示す
ようにフィルタ9内に入り、過されて排出される。第
5図は第4図の中空糸フィルタを使った過装置を示す
ものである。第5図において、被処理液8が装置内へ導
入され、フィルタ9内に入って過され、液10が上部
の排出口から排出される。11は空気導入口、12は逆洗水
排出口、13はベントである。
ィルタにした例を示すもので、被処理液8は矢印で示す
ようにフィルタ9内に入り、過されて排出される。第
5図は第4図の中空糸フィルタを使った過装置を示す
ものである。第5図において、被処理液8が装置内へ導
入され、フィルタ9内に入って過され、液10が上部
の排出口から排出される。11は空気導入口、12は逆洗水
排出口、13はベントである。
[発明の効果] 本発明の製造方法はセラミックスの製造工程と同じで
予め原材料を所望の形状に圧縮成形した後焼結すればよ
いので、製造工程が簡単であり、従来の金属製のフィル
タのように多数の工程を必要としない。
予め原材料を所望の形状に圧縮成形した後焼結すればよ
いので、製造工程が簡単であり、従来の金属製のフィル
タのように多数の工程を必要としない。
また、得られたフィルタはセラミックスからなるの
で、高強度、高耐熱性、高耐食性等の特性を有してい
る。
で、高強度、高耐熱性、高耐食性等の特性を有してい
る。
さらにフィルタの孔径は原材料に混入する糸状の鉛の
太さを調節することによって所望のものが得られ、従来
の金属製フィルタより小さい孔径のものが可能となる。
したがって本発明で製造したフィルタを用いれば過精
度が高く、目詰りも生じないという利点がある。
太さを調節することによって所望のものが得られ、従来
の金属製フィルタより小さい孔径のものが可能となる。
したがって本発明で製造したフィルタを用いれば過精
度が高く、目詰りも生じないという利点がある。
第1図は本発明の一実施例の製造工程図、第2図は本発
明の実施例中セラミック原材料に鉛の糸を混入した時の
状態を説明する図、第3図は第2図に示す原材料を圧縮
成形し、次いで高温焼結して得られたセラミックフィル
タの断面を示す図、第4図は本発明で得られたセラミッ
クフィルタを中空糸フィルタとして使用した場合の説明
図、第5図は第4図の中空フィルタを使った過装置の
一例を示す断面図である。 1……セラミック原材料 2……鉛の糸 3……形成されたセラミックス 4……形成された孔 5……フィルタの外表面 6……フィルタの内表面 7……被処理液中の固型物 8……被処理液 9……中空糸フィルタ
明の実施例中セラミック原材料に鉛の糸を混入した時の
状態を説明する図、第3図は第2図に示す原材料を圧縮
成形し、次いで高温焼結して得られたセラミックフィル
タの断面を示す図、第4図は本発明で得られたセラミッ
クフィルタを中空糸フィルタとして使用した場合の説明
図、第5図は第4図の中空フィルタを使った過装置の
一例を示す断面図である。 1……セラミック原材料 2……鉛の糸 3……形成されたセラミックス 4……形成された孔 5……フィルタの外表面 6……フィルタの内表面 7……被処理液中の固型物 8……被処理液 9……中空糸フィルタ
Claims (1)
- 【請求項1】セラミック原材料に糸状の鉛を混合して圧
縮成形し、次いでこれを高温焼結すると共に前記鉛を溶
融することを特徴とするセラミックフィルタの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63220390A JP2577453B2 (ja) | 1988-09-05 | 1988-09-05 | セラミックフィルタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63220390A JP2577453B2 (ja) | 1988-09-05 | 1988-09-05 | セラミックフィルタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0268106A JPH0268106A (ja) | 1990-03-07 |
JP2577453B2 true JP2577453B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=16750368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63220390A Expired - Lifetime JP2577453B2 (ja) | 1988-09-05 | 1988-09-05 | セラミックフィルタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2577453B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6025171A (ja) * | 1983-07-22 | 1985-02-07 | 松下電器産業株式会社 | 同軸ケ−ブル接続装置 |
-
1988
- 1988-09-05 JP JP63220390A patent/JP2577453B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0268106A (ja) | 1990-03-07 |
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