JP2577279Y2 - 燃料噴射ポンプ用のトーショナルビスカスダンパ取付構造 - Google Patents

燃料噴射ポンプ用のトーショナルビスカスダンパ取付構造

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JP2577279Y2 JP1992059860U JP5986092U JP2577279Y2 JP 2577279 Y2 JP2577279 Y2 JP 2577279Y2 JP 1992059860 U JP1992059860 U JP 1992059860U JP 5986092 U JP5986092 U JP 5986092U JP 2577279 Y2 JP2577279 Y2 JP 2577279Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、燃料噴射ポンプの駆動
系に介装して該駆動系のねじり振動、トルク変動等を低
減するトーショナルビスカスダンパに関し、特に、その
取付構造に係わる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、長距離輸送用小型車両のディーゼ
ルエンジンは、高出力化、低燃費化、更には長寿命化へ
の要求が増大している。特に、高出力化傾向により、平
均有効圧力は増大し、クランクシャフトへの加振トルク
を大きくすることになった。
【0003】その結果、シリンダ内におけるガス圧力と
慣性力によって生じるクランクシャフトのねじり振動低
減を目的としてトーショナルビスカスダンパ(以下、単
にビスカスダンパと称する)の採用が有効視されてい
る。このビスカスダンパは、円盤状の慣性質量部分と、
クランクシャフトとの固定部分とからなり、その間に粘
弾性体としての高粘度のシリコーン油等を介在して構成
され、フライホイールと対向するクランクシャフトの先
端に通常取り付けられる。
【0004】ビスカスダンパの代表的構造は、図8に示
すように、ケース1とカバー2によって円筒状の密閉さ
れた空間を形成し、この密閉空間内部にスラストベアリ
ング3及びジャーナルベアリング4によって位置決めさ
れ、回転自在な状態で支持された慣性リング5を収納す
ると共に、密閉空間内部に高粘度のシリコーン油6を満
たしてある。
【0005】ケース1とカバー2はシール材を挟んで圧
入後にかしめることにより一体化される。ケース1はク
ランクシャフトとボルトで固定され、ケース1と慣性リ
ング5の間の連結は唯一シリコーン油6を介してなされ
ている。ねじり振動がない状況下ではケース1と慣性リ
ング5はあたかも一体のユニットの如く回転する。エン
ジン回転数がねじり振動を励振するようなポイントに変
化するに連れて、クランクシャフト即ち、クランクシャ
フトに固定されたケース1は主回転上にねじり振動が追
加されたような現象が呈する。慣性リング5はそれ自身
の慣性のために一定の回転を続けようとするため、ケー
ス1と慣性リング5の間に相対的な回転振動変化が起こ
り、従って、シリコーン油6は剪断力を受け振動エネル
ギは熱エネルギに置換され、クランクシャフトの振動が
吸収される。
【0006】ビスカスダンパが、他のラバーダンパ等の
ダンパと著しく異なる点は、慣性リング5とケース1の
間に弾性結合部分がないことである。従って、チューニ
ングが不要なダンパであると言える。チューニングが必
要なダンパが新たに別なる共振点を発生させるのに対し
て、この種のビスカスダンパは追加の共振を起こさせな
い点で有利である。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】ところで、近年、ディ
ーゼルエンジンの排気ガス規制が強化されつつあり、N
X 、黒煙及びパティキュレート対策が急がれている。
この対策として、ディーゼルエンジンの燃焼効率の向上
を図るべく、燃料の微粒化を促進することが提案されて
いる。
【0008】このため、燃料噴射ポンプにおいて噴射圧
を高め、燃料を高圧噴射させることが行われている。し
かし、このように燃料噴射ポンプにおいて噴射圧を高め
た結果、燃料噴射ポンプの駆動系のねじり振動,トルク
変動が増大し、ギヤ音の発生が顕著になる。特に、ピー
ク時のトルクは定常トルクの約2.5倍にまで達する。
【0009】このような燃料噴射ポンプの駆動系のねじ
り振動,トルク変動の増大を抑えるためには、サポート
やベアリングの大型化、駆動系のサイズアップ等を施す
必要があるが、これでは重量の増大、大型化等を来し思
わしくない。そこで、専らクランクシャフトのねじり振
動低減を目的として設けられているビスカスダンパを、
燃料噴射ポンプの駆動系に配設することにより、燃料噴
射ポンプの駆動系のねじり振動,トルク変動の低減を図
ることが知見された。
【0010】しかし、従来では、ビスカスダンパを具体
的にどのように効果的に燃料噴射ポンプの駆動系に配設
するかについては提案されておらず、ビスカスダンパの
燃料噴射ポンプの駆動系への取付構造の提案が嘱望され
ていた。そこで、本考案は以上のような従来の問題点に
鑑み、ビスカスダンパの効果的な燃料噴射ポンプの駆動
系への取付構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、本考案の燃料
噴射ポンプ用のトーショナルビスカスダンパ取付構造
は、ケースとカバーによって円筒状の密閉された空間を
形成し、この密閉空間内部にスラスト及びジャーナルベ
アリングによって位置決めされ、回転自在な状態で支持
された慣性リングを収納すると共に、密閉空間内部に高
粘度液体を満たしてなるトーショナルビスカスダンパ
を、エンジン駆動力が伝達されるドライブギヤを収納し
たギヤケース内に内蔵され、前記ドライブギヤと連結さ
れるタイマフランジと、前記燃料噴射ポンプのカムシャ
フトと連結されるフライウエイトホルダと、を有する燃
料噴射時期制御用のタイマに取り付ける構造であって、
前記トーショナルビスカスダンパのケースを前記円筒状
密閉空間を形成する内筒部と外筒部とから構成し、前記
ケースの一方の端部の内筒部内周面に連接し該内筒部の
開放部を中心部を除いて閉塞する如く設けられた環状の
連結部を設ける一方、該連結部を前記ドライブギヤと共
にタイマフランジに固定取付した構成とする。
【0012】又、本考案の燃料噴射ポンプ用のトーショ
ナルビスカスダンパ取付構造は、ドライブギヤの端面周
部からタイマ中心軸線と平行に延びて環状をなし、トー
ショナルビスカスダンパの円筒状空間を形成するケース
部を、ドライブギヤに一体成形し、前記ケース部の円筒
状空間を密閉するカバーを設け、密閉された円筒状空間
内部にスラスト及びジャーナルベアリングによって位置
決めされ、回転自在な状態で支持された慣性リングを収
納すると共に、前記円筒状空間内部に高粘度液体を満た
した構成とする。
【0013】
【作用】かかる構成において、ねじり振動がない状況下
ではビスカスダンパのケース(ケース部)と慣性リング
はあたかも一体のユニットの如く回転する。燃料噴射ポ
ンプの回転数がねじり振動を励振するようなポイントに
変化するに連れて、ドライブギヤ,カムシャフト、即
ち、これらに連結されたケース(ケース部)は主回転上
にねじり振動が追加されたような現象が呈する。慣性リ
ングはそれ自身の慣性のために一定の回転を続けようと
するため、ケース(ケース部)と慣性リングの間に相対
的な回転振動変化が起こり、従って、高粘度液体は剪断
力を受け振動エネルギは熱エネルギに置換され、燃料噴
射ポンプ駆動系の振動が吸収され、トルク変動が減衰さ
れ緩和される。
【0014】
【実施例】以下、添付された図面を参照して本考案を詳
述する。第1の実施例を示す図1及び図2において、燃
料噴射ポンプ10の駆動系には、ギヤケース11内に収
納されてエンジン駆動力が伝達されるドライブギヤ12
が設けられると共に、前記ギヤケース11に一体的に設
けられたれたタイマケース部13内に内蔵され、前記ド
ライブギヤ12と連結されるタイマフランジ14と、前
記燃料噴射ポンプ10のカムシャフト15と連結される
フライウエイトホルダ16と、を有する燃料噴射時期制
御用のタイマ17が設けられている。
【0015】この駆動系のタイマ17に、本考案の対象
とするトーショナルビスカスダンパ(以下、単にビスカ
スダンパと称する)18が取り付けられる。ここで、タ
イマ14の構造と作用を図1及び図3〜図5に基づいて
説明する。フライウエイトホルダ16の取付ボス部16
Aには燃料噴射ポンプ10のカムシャフト15が連結さ
れる。
【0016】即ち、カムシャフト15先端部の取付ボス
部16Aからの突出端部外周面には図示しないおねじ部
が形成されており、このおねじ部にナット19が嵌合さ
れ、カムシャフト15と取付ボス部16Aとが締結され
る。ナット19と取付ボス部16A端面との間にはスプ
リングワッシャ20が介装される。このようにして燃料
噴射ポンプ10のカムシャフト15に直結されるフライ
ウエイトホルダ16には2本のピン21(A部)が圧入
されており、これにフライウエイト22が夫々組み込ま
れている。
【0017】一方、前記フライウエイトホルダ16の取
付ボス部16Aにナット16Bにより締結され、ドライ
ブギヤ12に連結されてエンジン動力が伝達されるフラ
ンジ14が設けられており、これにも2本のピン23
(B部)が圧入されている。このフランジ14側のピン
23はフライウエイト22のカーブ面24に添って組ま
れ、2本のタイマスプリング25はあるセット力をもっ
てフライウエイトホルダ16のピン21(A部)とフラ
ンジ14のピン23(B部)の間に夫々組み込まれてい
る。即ち、フライウエイト22の(回転変化により発生
する)遠心力とタイマスプリング25のセット力の釣合
い位置を利用して、ドライブギヤ12(エンジンクラン
クシャフトと連動する)と燃料噴射ポンプ10のカムシ
ャフト15間に位相をずらすことを可能としている。
【0018】図4(A)は回転静止時を示しており、フ
ライウエイト22には遠心力がなくセット力を持ったタ
イマスプリング25によってフランジ14のピン23
(B部)はフライウエイト22のカーブ面24に押し付
けられている。一旦エンジンが始動した後も、フライウ
エイト22の遠心力がタイマスプリング25のセット力
に劣っているときはこの状態を続けている(図5 0〜
1 回転迄)。
【0019】図4(A)の如くタイマ17は時計方向に
回転しており、ドライブギヤ12に連結されるフランジ
14のピン23(B部)はフライウエイト22のカーブ
面24を押し、フライウエイトホルダ16のピン21
(A部)を引っ張るようにして燃料噴射ポンプ10を回
転させている。更に、回転数が上昇して遠心力とセット
力が釣り合ったとき、進角始めとなり以後の回転上昇に
従って、進角度は進んでいく。
【0020】図4(B)最大進角時を示している。前記
遠心力とバネ力が釣り合ったN1 点(図5参照)から回
転上昇につれて遠心力はバネ力に勝って大きくなる。こ
の運動により、フライウエイト22はタイマスプリング
25を縮め、外側に開きながら、フライウエイトホルダ
16のピン21(A部)を引っ張る。即ち、タイマスプ
リング25が縮められた分だけフライウエイトホルダ1
6のピン21はフランジ14のピン23(B部)を支点
として回転方向に進み、ドライブギヤ12に対して、燃
料噴射ポンプ10のカムシャフト15間に位相のずれが
発生し、この進角によって噴射時期の遅れ分を補正す
る。尚、燃料噴射ポンプ10の回転数が図5のようにN
2 回転に達したときフライウエイト22はフランジ14
の内壁に当たり、それ以上回転数が上昇しても進角は行
われない。
【0021】次に、ビスカスダンパ18の取付構造につ
いて説明する。ビスカスダンパ18は、ケース26とカ
バー27によって円筒状の密閉された空間を形成し、こ
の密閉空間内部に樹脂製のスラストベアリング28及び
ジャーナルベアリング29によって位置決めされ、回転
自在な状態で支持された慣性リング30を収納すると共
に、密閉空間内部に高粘度液体としてのシリコーン油3
1を満たしてなる構成である。
【0022】そして、前記ケース26は、前記円筒状密
閉空間を形成する内筒部26Aと外筒部26Bとから構
成され、その一方の端部の内筒部26A内周面に連接し
該内筒部26Aの開放部を中心部を除いて閉塞する如く
設けられた環状の連結部26Cが設けられている。そし
て、ビスカスダンパ18の連結部26Cは、前記ドライ
ブギヤ12と共にタイマフランジ14に固定取付され
る。
【0023】即ち、ビスカスダンパ18の連結部26C
とドライブギヤ12の取付部12Aにはボルト挿通孔2
6a,12aが、タイマフランジ14にはボルト用のめ
ねじ孔14aが、夫々形成されており、タイマフランジ
14の端面にビスカスダンパ18の連結部26Cを当接
し、該連結部26Cにドライブギヤ12の取付部12A
を当接した状態で、ボルト31を前記ボルト挿通孔26
a,12aに挿通し、めねじ孔14aに嵌合して、ビス
カスダンパ18の連結部26Cを、ドライブギヤ12と
共にタイマフランジ14に締結する。
【0024】尚、ドライブギヤ12は、その外周部のギ
ヤ部12Bがビスカスダンパ18から離れた位置に位置
するように、前記取付部12Aと連接する円錐状板部1
2Cを設け、該円錐状板部12Cの外周部にギヤ部12
Bを設けるようにしている。又、本実施例においては、
ビスカスダンパ18のケース26がフライウエイト22
周りを取り囲む位置となるように、該ビスカスダンパ1
8を取り付けるようにしている。
【0025】かかる構成において、ねじり振動がない状
況下ではビスカスダンパ18のケース26と慣性リング
30はあたかも一体のユニットの如く回転する。燃料噴
射ポンプ10の回転数がねじり振動を励振するようなポ
イントに変化するに連れて、ドライブギヤ12とカムシ
ャフト15、即ち、これらに固定されたケース26は主
回転上にねじり振動が追加されたような現象が呈する。
慣性リング30はそれ自身の慣性のために一定の回転を
続けようとするため、ケース26と慣性リング30の間
に相対的な回転振動変化が起こり、従って、シリコーン
油31は剪断力を受け振動エネルギは熱エネルギに置換
され、燃料噴射ポンプ10の駆動系の振動が吸収され、
トルク変動が減衰され緩和される。
【0026】かかる構成によると、噴射圧を高めた燃料
噴射ポンプ10において、駆動系のねじり振動,トルク
変動を効果的に低減でき、ギヤ音の発生を抑制でき、サ
ポートやベアリングの追加、駆動系のサイズアップ等を
施す必要がなくなるため、重量の増大、大型化等を来す
ことがない。特に、上記構成によると、ビスカスダンパ
18を、ギヤケース11内に内蔵し、同じくギヤケース
11内に内蔵されたタイマ17に取り付けようにしてお
り、ビスカスダンパ18には、ケース26に連結部26
Cを設けるだけで良いから、ビスカスダンパ18を取り
付けるに際して、ビスカスダンパ18の構造の複雑化を
招かず、又、ボルト等による簡単な取付作業によりビス
カスダンパ18を容易に取り付けることができる。
【0027】又、ビスカスダンパ18を、ギヤケース1
1内に内蔵した結果、ビスカスダンパ18をギヤケース
11の外部に設けた場合に比べて、燃料噴射ポンプ10
の駆動系の長さが長くならず、しかも、本実施例による
と、ビスカスダンパ18を、そのケース26がフライウ
エイト22周りを取り囲む位置となるように取り付けた
から、ビスカスダンパ18をギヤケース11内に追加し
て設けてもギヤケース11の軸方向の寸法がさほど長く
ならず、これにより、燃料噴射ポンプ10の駆動系を略
従来のままコンパクトに抑えることができる。
【0028】次に、本考案の第2の実施例を図6及び図
7に基づいて説明する。尚、第2の実施例において、第
1の実施例と同一要素には同一符号を付してある。この
実施例においては、ドライブギヤ32の端面周部からタ
イマ17の中心軸線と平行に延びて環状をなし、ビスカ
スダンパ33の円筒状空間を形成するケース部34を、
ドライブギヤ32に一体成形し、前記ケース部34の円
筒状空間を密閉するカバー35を設け、密閉された円筒
状空間内部にスラストベアリング36及びジャーナルベ
アリング37によって位置決めされ、回転自在な状態で
支持された慣性リング38を収納すると共に、前記円筒
状空間内部にシリコーン油39を満たした構成とする。
【0029】この場合、ドライブギヤ32の取付部32
Aをケース部34の内筒部34A内周面に連接し該内筒
部34Aの開放部を中心部を除いて閉塞する如く設けら
れる環状に形成し、このドライブギヤ32の取付部32
Aにボルト挿通孔32aを、タイマフランジ14にボル
ト用のめねじ孔14aを形成し、タイマフランジ14の
端面にドライブギヤ32の取付部32Aを当接した状態
で、ボルト40をボルト挿通孔32aに挿通してめねじ
孔14aに嵌合して、ドライブギヤ32の取付部32A
を、タイマフランジ14に締結する。
【0030】尚、本実施例においては、ビスカスダンパ
33のケース部34がナット16B周りを取り囲む位置
となるように、ケース部34をドライブギヤ32に形成
してある。かかる構成においても、燃料噴射ポンプ10
の駆動系の振動が吸収され、トルク変動が減衰され緩和
される。
【0031】又、ビスカスダンパ33のケース部34を
ドライブギヤ32に一体成形することにより、タイマ1
7に一体化できるため、ビスカスダンパ33をタイマ1
7やドライブギヤ32とは別に独立して設ける必要がな
く、ビスカスダンパ33を取り付けるための取付具等も
不要となると共に、ビスカスダンパ33の取付作業も不
要となり、単にドライブギヤの形状を変更するだけで良
く、製作費用を安価に抑えることができる。
【0032】又、第1の実施例と同様にビスカスダンパ
33を、ギヤケース11内に内蔵した結果、ビスカスダ
ンパ33をギヤケース11の外部に設けた場合に比べ
て、燃料噴射ポンプ10の駆動系の長さが長くならず、
しかも、本実施例によると、ビスカスダンパ33のケー
ス部34がナット16B周りを取り囲む位置となるよう
に取り付けたから、ビスカスダンパ33をギヤケース1
1内に追加して設けてもギヤケース11の軸方向の寸法
がさほど長くならず、これにより、燃料噴射ポンプ10
の駆動系を略従来のままコンパクトに抑えることができ
る。
【0033】尚、以上のように、特定の実施例を参照し
て本考案を説明したが、本考案はこれに限定されるもの
ではなく、当該技術分野における熟練者等により、本考
案に添付された実用新案登録請求の範囲から逸脱するこ
となく、種々の変更及び修正が可能であるとの点に留意
すべきである。
【0034】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の燃料噴射
ポンプ用のトーショナルビスカスダンパ取付構造によれ
ば、トーショナルビスカスダンパのケースを内筒部と外
筒部とから構成し、前記ケースの一方の端部の内筒部内
周面に連接し該内筒部の開放部を中心部を除いて閉塞す
る如く設けられた環状の連結部を設ける一方、該連結部
を前記ドライブギヤと共にタイマフランジに固定取付し
たから、或いは、ドライブギヤの端面周部からタイマ中
心軸線と平行に延びて環状をなし、トーショナルビスカ
スダンパの円筒状空間を形成するケース部を、ドライブ
ギヤに一体成形し、前記ケース部の円筒状空間を密閉す
るカバーを設けるようにしたから、燃料噴射ポンプにお
ける駆動系のねじり振動,トルク変動を効果的に低減で
き、ギヤ音の発生を抑制でき、ビスカスダンパをタイマ
に取り付けるに際して、部品数の低減、取付作業性の向
上を図れると共に、製作費用を安価に抑えることがで
き、駆動系をコンパクトに抑えることができるという利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る燃料噴射ポンプ用のトーショナ
ルビスカスダンパ取付構造の一実施例を示す断面図
【図2】 同上実施例におけるビスカスダンパの側面図
【図3】 同上実施例におけるタイマの構成を示す組立
斜視図
【図4】 同上のタイマの作用を示す内部構造図
【図5】 タイマの作用説明におけるポンプ回転数と進
角度の関係を示す特性図
【図6】 本考案に係る燃料噴射ポンプ用のトーショナ
ルビスカスダンパ取付構造の他実施例を示す断面図
【図7】 同上実施例におけるビスカスダンパの側面図
【図8】 代表的なトーショナルビスカスダンパの構造
を示す斜視図
【符号の説明】
10 燃料噴射ポンプ 11 ギヤケース 12 ドライブギヤ 14 タイマフランジ 15 カムシャフト 16 フライウエイトホルダ 17 タイマ 18 ビスカスダンパ 26 ケース 26A 内筒部 26B 外筒部 26C 連結部 27 カバー 28 スラストベアリング 29 ジャーナルベアリング 30 慣性リング 31 シリコーン油 31 ボルト 32 ドライブギヤ 32A 取付部 33 ビスカスダンパ 34 ケース部 34A 内筒部 35 カバー 36 スラストベアリング 37 ジャーナルベアリング 38 慣性リング 39 シリコーン油 40 ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−182678(JP,A) 実開 昭59−185427(JP,U) 実開 平5−96465(JP,U) 実開 昭54−155022(JP,U) 実開 昭56−94849(JP,U) 実開 平4−8848(JP,U) 実開 平3−104548(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 39/02 F02D 1/04 F02M 59/44 F16F 15/16

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースとカバーによって円筒状の密閉さ
    れた空間を形成し、この密閉空間内部にスラスト及びジ
    ャーナルベアリングによって位置決めされ、回転自在な
    状態で支持された慣性リングを収納すると共に、密閉空
    間内部に高粘度液体を満たしてなるトーショナルビスカ
    スダンパを、エンジン駆動力が伝達されるドライブギヤ
    を収納したギヤケース内に内蔵され、前記ドライブギヤ
    と連結されるタイマフランジと、前記燃料噴射ポンプの
    カムシャフトと連結されるフライウエイトホルダと、を
    有する燃料噴射時期制御用のタイマに取り付ける構造で
    あって、前記トーショナルビスカスダンパのケースを前
    記円筒状密閉空間を形成する内筒部と外筒部とから構成
    し、前記ケースの一方の端部の内筒部内周面に連接し該
    内筒部の開放部を中心部を除いて閉塞する如く設けられ
    た環状の連結部を設ける一方、該連結部を前記ドライブ
    ギヤと共にタイマフランジに固定取付したことを特徴と
    する燃料噴射ポンプ用のトーショナルビスカスダンパ取
    付構造。
  2. 【請求項2】 トーショナルビスカスダンパを、エンジ
    ン駆動力が伝達されるドライブギヤを収納したギヤケー
    ス内に内蔵され、前記ドライブギヤと連結されるタイマ
    フランジと、前記燃料噴射ポンプのカムシャフトと連結
    されるフライウエイトホルダと、を有する燃料噴射時期
    制御用のタイマに取り付ける構造であって、ドライブギ
    ヤの端面周部からタイマ中心軸線と平行に延びて環状を
    なし、前記トーショナルビスカスダンパの円筒状空間を
    形成するケース部を、ドライブギヤに一体成形し、前記
    ケース部の円筒状空間を密閉するカバーを設け、密閉さ
    れた円筒状空間内部にスラスト及びジャーナルベアリン
    グによって位置決めされ、回転自在な状態で支持された
    慣性リングを収納すると共に、前記円筒状空間内部に高
    粘度液体を満たしたことを特徴とする燃料噴射ポンプ用
    のトーショナルビスカスダンパ取付構造。
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