JP2576744B2 - 液液接触塔 - Google Patents
液液接触塔Info
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- JP2576744B2 JP2576744B2 JP4253036A JP25303692A JP2576744B2 JP 2576744 B2 JP2576744 B2 JP 2576744B2 JP 4253036 A JP4253036 A JP 4253036A JP 25303692 A JP25303692 A JP 25303692A JP 2576744 B2 JP2576744 B2 JP 2576744B2
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
- B01D—SEPARATION
- B01D11/00—Solvent extraction
- B01D11/04—Solvent extraction of solutions which are liquid
- B01D11/0426—Counter-current multistage extraction towers in a vertical or sloping position
- B01D11/043—Counter-current multistage extraction towers in a vertical or sloping position with stationary contacting elements, sieve plates or loose contacting elements
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Description
を利用して連続的に向流接触させる液液接触装置の改良
に関する。 石油精製、石油化学、石炭化学、原子力工
業そのほか種々のプロセス工業において必要な分離技術
のひとつである液液抽出の操作を行なうために、液液接
触装置は重要である。
のタイプの装置が考案されている。その中でも工業的に
広く使用されているものには、多孔板塔、充填塔、バッ
フル塔のような非撹拌式のものと、回転円板塔、Old
shue−Rushton塔、脈動抽出塔、往復動抽出
塔のような撹拌式のものとがある。
量が多いこと、スカムの発生に対して、それが装置内
に蓄積しにくい構造であること、メンテナンスが容易
なこと、などである。 主要な用途である抽出に関して
いえば、さらに、抽出効率が高いこと、がもちろん肝
要である。
と、多孔板塔および充填塔は、スカムを生じる系を対象
に使用したとき、スカムが蓄積して閉塞を起こしやすい
という欠点がある。 バッフル塔はさらに、ディスクア
ンドドーナツ型、サイドバイサイド型、センターバイサ
イド型に分かれ、いずれも液通過断面が大きいためスカ
ムの蓄積や閉塞に悩まされることはないが、抽出効率は
低い。 回転円板塔をはじめとする撹拌式の装置は、抽
出効率が比較的高く、閉塞のおそれもないが、機械的な
回転運動部分があり装置費が高い上に、メンテナンスも
面倒である。
費が嵩まずメンテナンスも容易な非撹拌式の液液接触装
置において、スカムの発生が問題にならず、抽出効率の
高いものを提供することにある。
は、図1ないし図3に例示するように、塔(1)の上部
から重液を供給し下部から軽液を供給して、一方が分散
相、他方が連続相となる両液を塔内で連続的に向流接触
させるタイプの液液接触塔において、塔内を横断して水
平に拡がり、複数のスリットおよび(または)孔からな
り軽液と重液とがともに通過する液流路(3)を有する
分流板(2)と、分流板の液流路を重力的に覆うように
拡がり、その周囲と塔内壁との間に軽液と重液とがとも
に通過する液流路(5)を有し、その流路開口面積比が分
流板のそれよりも大であるじゃま板(4)とを、上下に
適宜の間隔をもって交互に配置してなり、分流板により
分散層が滞留し合一層を形成するようにした装置であ
る。
(7)は軽液出口、(8)は重液出口、(9)は軽液入
口である。
は、図2および図3に示した例のほかに、多くの態様が
可能である。 それらを、図4ないし図9に示す。 各
図において、左側は分流板、右側はそれに対応するじゃ
ま板である。
接触させる液の比重差、粘度などの因子によっても異な
るが、スリットである場合、その幅は5〜150mmの範
囲からえらぶとよい。 好適な幅は、10〜30mmであ
る。 孔の場合、直径10〜150mmの円が適当であ
る。 好適な大きさは、直径15〜30mmである。 も
ちろん円孔に限らず、三角形、正方形、星形そのほか任
意の形状の孔とすることができる。
も、塔内の横断面積に対して10〜40%の比率が適当
である。 好ましいのは、20〜35%である。
うとは、塔内に配置したときのじゃま板の垂直投影面内
に液流路が含まれるということを意味する。 図2にお
いて、図3のじゃま板を分流板上に投影すると、破線を
もって示したとおりになる。
寸法や接触させる液の物性によって一律でないが、通常
は30〜500mmが適当であり、好ましい範囲は50〜
200mmである。
は、むろん両液の比重差や粘度などにより決定される
が、そのひとつである供給率は、重液と軽液の合計空塔
速度にして0.2〜2cm/秒が適当である。
液および重液は、相互溶解度が低く分離可能なものの組
み合わせであれば任意のものであってよいが、好ましい
軽液と重液の例を以下に挙げる。
は、酢酸エステル、アクリル酸エステルおよびメタクリ
ル酸エステルから選ばれる。 これらは、炭素数1〜1
0のアルキルアルコールと、酢酸、アクリル酸またはメ
タクリル酸とから、エステル合成反応やエステル交換反
応によって得られるエステル類である。 具体的には、
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オ
クチル、アクリル酸ノニル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸2−エチルヘキシルなどである。
クリル酸エステルを製造するエステル合成は、一般に、
酢酸、アクリル酸、メタクリル酸とアルコールとを、硫
酸やパラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などを
触媒として反応させることによって行なう。 上記のよ
うに、本発明で好適に用いられる軽液はエステルが主で
あるが、そのエステルの製造工程で使用された原料(ア
ルコールおよび酢酸、アクリル酸、メタクリル酸など)
や、エステル化反応に用いた触媒、エステル化反応の副
生物を含んでいてもよい。 さらには、エステルの製造
工程でエステル化反応器から出てくるエステル化反応液
も軽液として扱うことができる。
酸、アクリル酸、メタクリル酸の少なくとも1種を含む
水溶液、カセイソーダなどのアルカリ性の物質を含む水
に溶かした溶液、水そのものが挙げられる。
液接触塔内では、図10に示すような様相で重液(H)と
の接触が行なわれる。 すなわち、軽液入口(9)から
塔(1)内に入った軽液(L)は、最下段の分流板(2A)
の液流路(3A)により数個の流れに分けられて重液
(H)中を柱状体(L1)となって上昇するとともに、その
過程で団子状にちぎられて液滴(L2)となって上昇す
る。 この液滴は、じゃま板(4A)に衝突して横方向に
流れ、じゃま板の縁から再び液滴(L2)となって上方に
向う。 上昇する液滴は、次段の分流板(2B)の下で
滞留している間に合一して合一層(L3)を形成し、再び
次段の分流板(2B)を通るときに柱状体となって上方
に向かい、その過程で団子状にちぎられて液滴(L2)と
なって上昇し、以下、上記の過程を繰り返す。
で合一層(L3)を形成する模様は、図11に示すとおり
である。 すなわち、多数の液滴(L2)が集合して液滴
累積層を形成し、この液滴どうしの接触合体により合一
が促進され、合一層(L3)が形成される。
昇する柱状体の形成と、その上昇過程で団子状にちぎれ
て形成される液滴への分散とにより軽液相の表面が更新
され、重液との接触による抽出が進む。 続く滞留層の
形成により、液滴中の成分が均一化される。 その繰り
返しにより、抽出が効率よく行なわれる。
滴の「上昇」を「下降」に置き換えて理解すればよいこ
とは、いうまでもない。 具体例に関して後に再度述べ
る。
は、いずれも酢酸濃度34%(重量)の廃酢酸水溶液
(以下、「原料」とよぶ)から、酢酸を、酢酸エチル
(「溶剤」とよぶ)で抽出する液液抽出操作を行なっ
た。
mmのガラス製多孔板抽出塔内に、孔径6mm、孔数4個の
多孔板を、段間隔150mmで段数5段設けたものを用い
た。 原料が重液、溶剤が軽液であって、後者を分散相
として、溶剤比(溶剤/原料)を1.8/1.0(重
量)にえらび、温度30℃、常圧下で液液接触を行なっ
た。
%)供給量81kg/Hrのとき、抽残液は流量33.8kg
/Hr、酢酸濃度17.5%、水濃度72.9%であっ
た。供給量を増大し、原料56kg/Hr、溶剤101kg/
Hrとしたとき、フラッディングが発生した。
を8個としたものを用いて抽出操作を行なった。 原料
45kg/Hr、溶剤81kg/Hrのとき、抽残液は流量3
4.6kg/Hr、酢酸濃度19.5%、水濃度71.0%
であった。 供給量を増大し、原料56kg/Hr、溶剤1
01kg/Hrとしたとき、上記と同様にフラッディングが
発生した。
た。 その値を、抽出率とともに表1にまとめて示す。
なお、孔数がそれぞれ4個と8個の多孔板を用い、原
料45kg/Hr、溶剤81kg/Hrで連続運転を行なった
が、スカムが経時的に蓄積し、どちらも30時間後には
継続運転が困難となった。
型バッフル塔を用いた。 塔内径は同じく100mm、デ
ィスク外径80mm、ドーナツ内径70mm、ディスクとド
ーナツの間隔は75mm、ディスクとディスクとの間隔は
150mmであり、段数5段(ディスクとドーナツ1組で
1段とする)である。 多孔板塔ではフラッディングを
生じた供給速度、すなわち原料56kg/Hr、溶剤101
kg/Hrでも支障なく操業できたが、抽残液は流量45.
4kg/Hrで酢酸濃度21.3%、水濃度68.7%であ
って、抽出率、段効率とも、表2に示すように多孔板よ
り低かった。なお、供給量を原料81kg/Hr、溶剤14
6kg/Hrに増大したとき、フラッディングが生じた。
びじゃま板をそなえた抽出装置を使用した。 分流板の
スリットは幅18mm、長さ約80mmで、分流板の液流路
の開口部面積比は30%であり、じゃま板のそれは40
%、分流板とじゃま板の間隔およびじゃま板と次の分流
板との間隔は、ともに75mm、段数(分流板とじゃま板
の1組を1段とする)5である。
Hrのとき、抽残液は流量39.8kg/Hrで、酢酸濃度1
4.2%、水濃度76.6%であった。 原料81kg/
Hr、溶剤146kg/Hrのとき、抽残液の酢酸濃度12.
1%、水濃度79.1%であった。 効率は表3に示す
値である。 スカムは多少発生したが、長時間運転して
も蓄積は認められなかった。
率をもって抽出を行なえることが、上のデータから明ら
かである。
より、つぎのことがわかった。 すなわち、ディスクア
ンドドーナツ塔では分散相である軽液の液滴は比較的小
径になり、上昇の速度が遅く、かつ途中で合一したり分
散したりする率が低い。 一方、本発明では分流板にお
いて分流する液は、当初の柱状体がちぎれて大きな液滴
となって上昇し、じゃま板に衝突した後、次段の分流板
の下部で液滴が合一する。 そして合一した液が分流し
て再び大きな液滴となり、上記した合一および分散を繰
り返す。 液滴が大きいことは接触効率の点からはマイ
ナスであるが、液滴の分散、合一の繰り返し回数が多い
ため、全体として抽出の効率が高くなると考えられる。
これが、比較例2のディスクアンドドーナツ型抽出塔
と比較して本発明の方がすぐれている理由と解される。
また、液滴が大きいことは、分散相と連続相の両方の
空塔速度を高くすることを可能にする。 分散相の合一
による均一相が分流板の全断面にわたって形成されるう
え、分散相も連続相も、プラグフローに近い流れ方をす
る。 そのため塔径を増大しても軸混合を抑制すること
ができ、接触効率の低下を防ぐことができる。 従っ
て、この装置はスケールの大小による性能の差が小さ
い。
ルコールとを反応させてメタクリル酸ブチルを合成し
た。 ブチルアルコールとメタクリル酸との比率を1.
2として混合し、エステル化触媒として、パラトルエン
スルホン酸を反応原料中に0.75%(重量)となるよう
に加えた。 エステル化反応器に原料を仕込み、スチー
ムで加熱し、反応器の圧力を調整することによって、反
応温度が100℃になるようにした。エステル化反応で
生成する水を留去し、反応が完結するまで加熱を続け
た。
ーにより分析した結果、反応後の液の組成はメタクリル
酸ブチル89.5%(重量)、ブチルアルコール9.9
%、メタクリル酸0.5%であって、メタクリル酸の転
化率は99%であった。さらに液クロマトグラフィーで
パラトルエンスルホン酸を分析した結果、0.82%で
あった。
水を用いて、液液接触によるパラトルエンスルホン酸の
抽出を行なった。 抽出装置は、実施例1と同じものを
使用した。 供給量は、軽液である上記反応液183kg
/Hr、重液である水は54kg/Hrであった。
ホン酸の濃度は0.15%で、抽出率は82%であっ
た。 この数値から液液平衡にもとづいて効率を計算し
たところ、23%であった。 長時間の運転を続けて
も、スカムの蓄積による効率の低下はないことが確認さ
れた。
と重液の組み合わせについて、多孔板塔(比較例3)お
よびバッフル塔(比較例4)を用いた抽出を行なった。
その結果を、実施例2のデータとともに表4に示す。
ぎの分流板までの間で液滴の分散と合一が確実に行なわ
れるから、液液接触効率が高い。
液滴径が大きく、液供給量を大きくできるので、小さな
塔径の装置で多量の処理ができる。
を形成させるため、分散相および連続相の軸混合を抑制
でき、従って装置を大型化しても抽出効率が低下する心
配がない。
が少なく、スカムによる閉塞のおそれはない。 上記の
効果に加えて、機械的な撹拌部分をもたないためメンテ
ナンスが容易であるという利益が、もちろん得られる。
の構造を示す縦断面図。
の、別の例を示す平面図。
用状態における一部の拡大縦断面図。
される模様を説明する図。
Claims (6)
- 【請求項1】 塔の上部から重液を供給し下部から軽液
を供給して、一方が分散相、他方が連続相となる両液を
塔内で連続的に向流接触させるタイプの液液接触塔にお
いて、塔内を横断して水平に拡がり、複数のスリットお
よび(または)孔からなり軽液と重液とがともに通過す
る液流路を有する分流板と、分流板の液流路を重力方向
に覆うように拡がり、その周囲と塔内壁との間に軽液と
重液とがともに通過する液流路を有し、その流路開口面
積比が分流板のそれよりも大であるじゃま板とを、上下
に適宜の間隔をもって交互に配置してなり、分流板によ
り分散相が滞留し合一層を形成するようにした液液接触
塔。 - 【請求項2】 前記のスリットが幅5〜150mm、好ま
しくは10〜30mmであり、前記の孔が直径10〜15
0mm、好ましくは15〜30mmである請求項1の液液接
触塔。 - 【請求項3】 分流板の開口面積比が10〜40%、好
ましくは20〜35%である請求項1の液液接触塔。 - 【請求項4】 分流板とじゃま板との間隔が30〜50
0mm、好ましくは50〜200mmである請求項1の液液
接触塔。 - 【請求項5】 請求項1に記載の液液接触塔を使用し
て、重液と軽液の合計空塔速度0.2〜2cm/秒の条件
で実施する液液接触方法。 - 【請求項6】 前記の軽液が、酢酸エステル、アクリル
酸エステルおよびメタクリル酸エステルから選んだエス
テルを主成分とする液であり、前記の重液が、酢酸、ア
クリル酸およびメタクリル酸の少なくとも1種を含む水
溶液もしくはアルカリ水溶液、および水から選んだ液で
ある請求項5の液液接触方法。
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Family Applications (1)
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