JP2576241B2 - 有段変速機用自動クラッチの制御装置 - Google Patents
有段変速機用自動クラッチの制御装置Info
- Publication number
- JP2576241B2 JP2576241B2 JP1272549A JP27254989A JP2576241B2 JP 2576241 B2 JP2576241 B2 JP 2576241B2 JP 1272549 A JP1272549 A JP 1272549A JP 27254989 A JP27254989 A JP 27254989A JP 2576241 B2 JP2576241 B2 JP 2576241B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotation speed
- determined
- speed difference
- automatic clutch
- engine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、有段変速機用自動クラッチの制御装置に関
するものである。
するものである。
従来の技術 エンジンと有段変速機との間に介挿されて、エンジン
の動力を有段変速へ伝達する自動クラッチが知られてい
る。この自動クラッチは、電磁クラッチや油圧式摩擦ク
ラッチなどにより構成され、通常、油圧アクチュエータ
などによる自動操作或いはシフトレバーなどによる手動
操作によって上記有段変速機のギヤ段が切り換えられて
いる間は自動的に開放されるようになっている。たとえ
ば、本出願人が先に出願した特開平1−59061号に記載
した制御装置がそれである。
の動力を有段変速へ伝達する自動クラッチが知られてい
る。この自動クラッチは、電磁クラッチや油圧式摩擦ク
ラッチなどにより構成され、通常、油圧アクチュエータ
などによる自動操作或いはシフトレバーなどによる手動
操作によって上記有段変速機のギヤ段が切り換えられて
いる間は自動的に開放されるようになっている。たとえ
ば、本出願人が先に出願した特開平1−59061号に記載
した制御装置がそれである。
発明が解決すべき課題 ところで、上記従来の制御装置では、有段変速機の変
速操作の完了に応答して緩やかに伝達トルクを高めるた
めの自動クラッチの半係合制御が開始され、その自動ク
ラッチの入力軸と出力軸との回転速度差が予め定められ
た判断基準値を下まわる状態に到達すると、半係合制御
を終了させて自動クラッチを完全に係合させるように構
成されている。しかしながら、上記のような自動クラッ
チの制御によれば、ダウンシフトのためのギヤ段切換操
作直後におけるアクセル踏込状態や、アップシフトのた
めのギヤ段切換操作直後におけるアクセルペダル開放状
態などにおいて、自動クラッチの入力軸と出力軸との回
転速度差が比較的急速に変化しているときに自動クラッ
チが完全係合させられるので、たとえば第23図或いは第
24図に示すように、自動クラッチの係合によるショック
が発生して運転性が損なわれる場合があった。
速操作の完了に応答して緩やかに伝達トルクを高めるた
めの自動クラッチの半係合制御が開始され、その自動ク
ラッチの入力軸と出力軸との回転速度差が予め定められ
た判断基準値を下まわる状態に到達すると、半係合制御
を終了させて自動クラッチを完全に係合させるように構
成されている。しかしながら、上記のような自動クラッ
チの制御によれば、ダウンシフトのためのギヤ段切換操
作直後におけるアクセル踏込状態や、アップシフトのた
めのギヤ段切換操作直後におけるアクセルペダル開放状
態などにおいて、自動クラッチの入力軸と出力軸との回
転速度差が比較的急速に変化しているときに自動クラッ
チが完全係合させられるので、たとえば第23図或いは第
24図に示すように、自動クラッチの係合によるショック
が発生して運転性が損なわれる場合があった。
本発明は以上の事情を背景として為されたものであ
り、その目的とするところは、ダウンシフトのためのギ
ヤ段切換操作直後におけるアクセル踏込状態や、アップ
シフトのためのギヤ段切換操作直後におけるアクセルペ
ダル開放状態などにおいても、自動クラッチの係合ショ
ックを発生しない有段変速機用自動クラッチの制御装置
を提供することにある。
り、その目的とするところは、ダウンシフトのためのギ
ヤ段切換操作直後におけるアクセル踏込状態や、アップ
シフトのためのギヤ段切換操作直後におけるアクセルペ
ダル開放状態などにおいても、自動クラッチの係合ショ
ックを発生しない有段変速機用自動クラッチの制御装置
を提供することにある。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するための本発明の要旨とするとこ
ろは、第25図のクレーム対応図に示すように、有段変速
機のギヤ段の切換操作開始に応答して自動クラッチを開
放し、そのギヤ段の切換操作の完了に応答してその自動
クラッチの半係合制御を行った後、その自動クラッチを
完全に係合させる形式の有段変速機用自動クラッチの制
御装置であって、(a)前記自動クラッチの入力軸およ
び出力軸の回転速度差を求める回転速度差検出手段と、
(b)前記回転速度差の変化率を求める回転速度差変化
率検出手段と、(c)前記回転速度差が予め定められた
第1判断基準値を下まわり且つ前記回転速度差変化率が
予め定められた第2判断基準値を下まわったことを判定
する判定手段と、(d)その判定手段により前記回転速
度差が前記第1判断基準値を下まわり且つ前記回転速度
差変化率が前記第2判断基準値を下まわったことを判定
された場合には、前記半係合制御を終了させて前記自動
クラッチを完全に係合させる係合制御手段とを含むこと
にある。
ろは、第25図のクレーム対応図に示すように、有段変速
機のギヤ段の切換操作開始に応答して自動クラッチを開
放し、そのギヤ段の切換操作の完了に応答してその自動
クラッチの半係合制御を行った後、その自動クラッチを
完全に係合させる形式の有段変速機用自動クラッチの制
御装置であって、(a)前記自動クラッチの入力軸およ
び出力軸の回転速度差を求める回転速度差検出手段と、
(b)前記回転速度差の変化率を求める回転速度差変化
率検出手段と、(c)前記回転速度差が予め定められた
第1判断基準値を下まわり且つ前記回転速度差変化率が
予め定められた第2判断基準値を下まわったことを判定
する判定手段と、(d)その判定手段により前記回転速
度差が前記第1判断基準値を下まわり且つ前記回転速度
差変化率が前記第2判断基準値を下まわったことを判定
された場合には、前記半係合制御を終了させて前記自動
クラッチを完全に係合させる係合制御手段とを含むこと
にある。
作用および発明の効果 このようにすれば、判定手段により、自動クラッチの
回転速度差が予め定められた判断基準値を下まわり且つ
その回転速度差の変化率が予め定められれた判断基準値
を下まわったことが判定された場合には、係合制御手段
により自動クラッチの半係合制御が終了させられて自動
クラッチが完全に係合させられる。このため、ダウンシ
フトのためのギヤ段切換操作直後におけるアクセル踏込
状態や、アップシフトのためのギヤ段切換操作直後にお
けるアクセルペダル開放状態などのように、自動クラッ
チの入力軸と出力軸との回転速度差が比較的急速に変化
しているときに自動クラッチが完全係合させられること
が解消されるので、自動クラッチの係合によるショック
やそれに起因して運転性が損なわれることが防止され
る。
回転速度差が予め定められた判断基準値を下まわり且つ
その回転速度差の変化率が予め定められれた判断基準値
を下まわったことが判定された場合には、係合制御手段
により自動クラッチの半係合制御が終了させられて自動
クラッチが完全に係合させられる。このため、ダウンシ
フトのためのギヤ段切換操作直後におけるアクセル踏込
状態や、アップシフトのためのギヤ段切換操作直後にお
けるアクセルペダル開放状態などのように、自動クラッ
チの入力軸と出力軸との回転速度差が比較的急速に変化
しているときに自動クラッチが完全係合させられること
が解消されるので、自動クラッチの係合によるショック
やそれに起因して運転性が損なわれることが防止され
る。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。
する。
第2図において、車両のエンジン10の動力は、磁粉式
電磁クラッチ12、有段変速機14、図示しない終減速機お
よび車軸を介して駆動輪へ伝達されるようになってい
る。上記エンジン10にはアクセルペダル16と機械的ある
いは電気的に連動するスロットル弁18が設けられてお
り、そのアクセルペダル16の踏込操作量に対応してスロ
ットル弁18の開度が変更されるようになっている。上記
磁粉式電磁クラッチ12は、本実施例において自動クラッ
チとして機能するものであって、後述の電子制御装置20
から供給される励磁電流により磁気結合される磁粉を介
して係合させられることにより係合制御されるととも
に、その励磁電流に対応した大きさのトルクを伝達する
ように構成されている。上記有段変速機14は、平行2軸
同期噛合式であって運転者によるシフトレバー22の操作
により後進ギヤ段、複数の前進ギヤ段からなる複数種類
のギヤ段のうちの所望のギヤ段が選択されるようになっ
ている。
電磁クラッチ12、有段変速機14、図示しない終減速機お
よび車軸を介して駆動輪へ伝達されるようになってい
る。上記エンジン10にはアクセルペダル16と機械的ある
いは電気的に連動するスロットル弁18が設けられてお
り、そのアクセルペダル16の踏込操作量に対応してスロ
ットル弁18の開度が変更されるようになっている。上記
磁粉式電磁クラッチ12は、本実施例において自動クラッ
チとして機能するものであって、後述の電子制御装置20
から供給される励磁電流により磁気結合される磁粉を介
して係合させられることにより係合制御されるととも
に、その励磁電流に対応した大きさのトルクを伝達する
ように構成されている。上記有段変速機14は、平行2軸
同期噛合式であって運転者によるシフトレバー22の操作
により後進ギヤ段、複数の前進ギヤ段からなる複数種類
のギヤ段のうちの所望のギヤ段が選択されるようになっ
ている。
上記の車両には、車両の走行状態を検出するためのセ
ンサが複数設けられており、そのセンサにより検出され
た運転パラメータが電子制御装置20に入力されるように
なっている。すなわち、エンジン10の吸気配管には、ス
ロットル弁18の開度THRを検出しそのスロットル開度THR
を表す信号を電子制御装置20に供給するスロットルセン
サ24が設けられている。また、エンジン10のディストリ
ビュータ25には、エンジン10の回転を検出し回転速度Ne
を表す信号を電子制御装置20に供給するエンジン回転セ
ンサ26が設けられている。また、有段変速機14には、そ
の入力軸の回転を検出し入力軸回転速度Ninを表す信号
を電子制御装置20に供給する入力軸回転センサ28が設け
られている。また、シフトレバー22には、そのシフトノ
ブに操作力が加えられていることを示す信号を電子制御
装置20に供給するシフトノブスイッチ30が設けられてい
る。また、アクセルペダル16には、その非操作位置を検
出してアイドル位置を表す信号を電子制御装置20に供給
するアクセルアイドルスイッチ32が設けられている。な
お、上記シフトノブスイッチ30は、シフトレバー22のノ
ブに加えられる操作力に感応して作動するように構成さ
れており、本実施例の変速操作検出手段として機能す
る。
ンサが複数設けられており、そのセンサにより検出され
た運転パラメータが電子制御装置20に入力されるように
なっている。すなわち、エンジン10の吸気配管には、ス
ロットル弁18の開度THRを検出しそのスロットル開度THR
を表す信号を電子制御装置20に供給するスロットルセン
サ24が設けられている。また、エンジン10のディストリ
ビュータ25には、エンジン10の回転を検出し回転速度Ne
を表す信号を電子制御装置20に供給するエンジン回転セ
ンサ26が設けられている。また、有段変速機14には、そ
の入力軸の回転を検出し入力軸回転速度Ninを表す信号
を電子制御装置20に供給する入力軸回転センサ28が設け
られている。また、シフトレバー22には、そのシフトノ
ブに操作力が加えられていることを示す信号を電子制御
装置20に供給するシフトノブスイッチ30が設けられてい
る。また、アクセルペダル16には、その非操作位置を検
出してアイドル位置を表す信号を電子制御装置20に供給
するアクセルアイドルスイッチ32が設けられている。な
お、上記シフトノブスイッチ30は、シフトレバー22のノ
ブに加えられる操作力に感応して作動するように構成さ
れており、本実施例の変速操作検出手段として機能す
る。
電子制御装置20は入力インターフェース34、出力イン
ターフェース36、ROM38、RAM40、CPU42を含む所謂マイ
クロコンピュータであって、CPU42はRAM40の記憶機能を
利用しつつROM38に予め記憶されたプログラムに従って
入力信号を処理し、磁粉式電磁クラッチ12を駆動するた
めの駆動電流を出力する。
ターフェース36、ROM38、RAM40、CPU42を含む所謂マイ
クロコンピュータであって、CPU42はRAM40の記憶機能を
利用しつつROM38に予め記憶されたプログラムに従って
入力信号を処理し、磁粉式電磁クラッチ12を駆動するた
めの駆動電流を出力する。
以下、上記電子制御装置20の制御作動の要部を第1図
のフローチャートを用いて説明する。
のフローチャートを用いて説明する。
第1図において、ステップST1では、電子制御装置20
のCPU42の初期設定が行われ、種々のレジスタ、カウン
タ、フラグなどがリセットされる。なお、本実施例で
は、第12図に示す割込ルーチンにより、時間管理用フラ
グX8Mが一定の周期、たとえば8msec周期で反転させられ
るとともに、エンジン回転速度Ne、有段変速機14の入力
軸回転速度Nin、磁粉式電磁クラッチ12の回転速度差で
ある|Ne−Nin|、回転速度差の変化率|d/dt・(Ne−Ni
n)|が所定の周期で算出されるようになっている。す
なわち、第12図のステップSS1では時間管理用フラグX8M
が反転させられた後、ステップSS2ではエンジン回転速
度Neがエンジン回転周期ΔTNEから次式(1)に従って
算出されるとともに、ステップSS3では入力軸回転速度N
inが入力軸回転周期ΔTNINから次式(2)に従って算出
される。次いで、ステップSS4では、シフトノブスイッ
チ30、アクセルアイドルスイッチ32からの入力信号が入
力インターフェース34を通して読み込まれるとともに、
ステップSSでは入力インターフェース34内のA/D変換器
を通して連続量であるスロットルセンサ24からの信号、
すなわちスロットル開度THRが読み込まれる。そして、
回転速度差検出手段に対応するステップSS6では磁粉式
電磁クラッチ12の入力軸および出力軸の回転速度差であ
る|Ne−Nin|が算出され、回転速度差変化率検出手段に
対応するステップSS7では今回のサイクルにおいて求め
られた回転速度差|Ne−Nin|と前回のサイクルにおいて
求められた回転速度差|Ne−Nin|′との差に基づいてそ
の回転速度差の変化率|d/dt・(Ne−Nin)|が算出され
る。上記エンジン回転周期ΔTNEおよび入力軸回転周期
ΔTNINは、エンジン回転センサ26からの信号の入力によ
り実行される第13図の割込ルーチン、および入力軸回転
センサ28からの信号の入力により実行される第14図に示
す割込ルーチンによりそれぞれ同様にして算出される。
第13図の割込ルーチンでは、ステップSNE1において内部
タイマの内容がTNE1とされ、ステップSNE2においては今
回の内容TNE1から前回の内部タイマの内容TNE2が差し引
かれることによりエンジン回転周期ΔTNEが算出され、
ステップSNE3においては今回のサイクルの内部タイマの
内容TNE1が次回に備えてTNE2とされるのである。同様
に、第14図の割込ルーチンでは、ステップSNIN1におい
て内部タイマの内容がTNIN1とされ、ステップSNIN2にお
いては今回の内容TNIN1から前回の内部タイマの内容T
NIN2が差し引かれることにより入力軸回転周期ΔTNINが
算出され、ステップSNIN3においては今回のサイクルの
内部タイマの内容TNIN1が次回に備えてTNIN2とされるの
である。
のCPU42の初期設定が行われ、種々のレジスタ、カウン
タ、フラグなどがリセットされる。なお、本実施例で
は、第12図に示す割込ルーチンにより、時間管理用フラ
グX8Mが一定の周期、たとえば8msec周期で反転させられ
るとともに、エンジン回転速度Ne、有段変速機14の入力
軸回転速度Nin、磁粉式電磁クラッチ12の回転速度差で
ある|Ne−Nin|、回転速度差の変化率|d/dt・(Ne−Ni
n)|が所定の周期で算出されるようになっている。す
なわち、第12図のステップSS1では時間管理用フラグX8M
が反転させられた後、ステップSS2ではエンジン回転速
度Neがエンジン回転周期ΔTNEから次式(1)に従って
算出されるとともに、ステップSS3では入力軸回転速度N
inが入力軸回転周期ΔTNINから次式(2)に従って算出
される。次いで、ステップSS4では、シフトノブスイッ
チ30、アクセルアイドルスイッチ32からの入力信号が入
力インターフェース34を通して読み込まれるとともに、
ステップSSでは入力インターフェース34内のA/D変換器
を通して連続量であるスロットルセンサ24からの信号、
すなわちスロットル開度THRが読み込まれる。そして、
回転速度差検出手段に対応するステップSS6では磁粉式
電磁クラッチ12の入力軸および出力軸の回転速度差であ
る|Ne−Nin|が算出され、回転速度差変化率検出手段に
対応するステップSS7では今回のサイクルにおいて求め
られた回転速度差|Ne−Nin|と前回のサイクルにおいて
求められた回転速度差|Ne−Nin|′との差に基づいてそ
の回転速度差の変化率|d/dt・(Ne−Nin)|が算出され
る。上記エンジン回転周期ΔTNEおよび入力軸回転周期
ΔTNINは、エンジン回転センサ26からの信号の入力によ
り実行される第13図の割込ルーチン、および入力軸回転
センサ28からの信号の入力により実行される第14図に示
す割込ルーチンによりそれぞれ同様にして算出される。
第13図の割込ルーチンでは、ステップSNE1において内部
タイマの内容がTNE1とされ、ステップSNE2においては今
回の内容TNE1から前回の内部タイマの内容TNE2が差し引
かれることによりエンジン回転周期ΔTNEが算出され、
ステップSNE3においては今回のサイクルの内部タイマの
内容TNE1が次回に備えてTNE2とされるのである。同様
に、第14図の割込ルーチンでは、ステップSNIN1におい
て内部タイマの内容がTNIN1とされ、ステップSNIN2にお
いては今回の内容TNIN1から前回の内部タイマの内容T
NIN2が差し引かれることにより入力軸回転周期ΔTNINが
算出され、ステップSNIN3においては今回のサイクルの
内部タイマの内容TNIN1が次回に備えてTNIN2とされるの
である。
Ne=CNE/ΔTNE ・・・(1) Nin=CNIN/ΔTNIN ・・・(2) 第1図に戻って、続くステップST2では、第3a図およ
び第3b図に示す車両状態判別ルーチンが実行されること
により、車両が停止状態、走行状態、発進状態、ギヤ段
切換に伴う電磁クラッチ12開放後の動力再伝達状態のい
ずれの状態であるかが決定され、車両が停止状態であれ
ばフラグXSTOPの内容が「1」にセットされ、走行状態
であればフラグXDRIVEの内容が「1」にセットされ、発
進状態にあればフラグXSTARTの内容が「1」にセットさ
れ、動力再伝達状態にあればフラグXRESTAの内容が
「1」にセットされるようになっている。
び第3b図に示す車両状態判別ルーチンが実行されること
により、車両が停止状態、走行状態、発進状態、ギヤ段
切換に伴う電磁クラッチ12開放後の動力再伝達状態のい
ずれの状態であるかが決定され、車両が停止状態であれ
ばフラグXSTOPの内容が「1」にセットされ、走行状態
であればフラグXDRIVEの内容が「1」にセットされ、発
進状態にあればフラグXSTARTの内容が「1」にセットさ
れ、動力再伝達状態にあればフラグXRESTAの内容が
「1」にセットされるようになっている。
すなわち、第3a図および第3b図に示すように、ステッ
プST2−1においてシフトノブスイッチ30がオン状態か
らオフ状態へ切り換えられたと判断されるとともに、ス
テップST2−2において、有段変速機14の入力軸回転速
度Ninが予め記憶された一定の判断基準値Noffよりも大
きいと判断された場合、および、ステップST2−1にお
いてシフトノブスイッチ30がオン状態からオフ状態へ切
り換えられていないと判断され、ステップST2−3、ST2
−5、ST2−6においてフラグXSTOP、XSTART、XDRIVEの
内容がそれぞれ「1」でないと判断されるとともに、判
定手段に対応するステップST2−9において、エンジン
回転速度Neと有段変速機14の入力軸回転速度Ninとの回
転速度差|Ne−Nin|が予め定められた第1の判断基準値
αr.p.mよりも低く、且つその回転速度の変化率|d/dt・
(Ne−Nin)|が予め定められた第2の判断基準値α1
よりも低いという判断が否定された場合には、それぞれ
前記動力再伝達状態であると考えられるので、ステップ
ST2−23、ST2−24、ST2−25においてフラグXSTOP、フラ
グXSTART、フラグXDRIVEの内容がそれぞれ「0」にリセ
ットされた後、ステップST2−26においてフラグXRESTA
の内容が「1」にセットされる。ここで、上記ステップ
ST2−2の判断基準値Noffは、車両の停止状態を判断す
るためのものであり、たとえばアイドル回転速度よりも
僅かに高い比較的低い回転速度に設定されている。ま
た、ステップST2−9の判断基準値αおよびα1は、磁
粉式電磁クラッチ12の係合により発生する係合ショック
やジャダー現象が許容される程度のものとなるように予
め求められた一定値である。
プST2−1においてシフトノブスイッチ30がオン状態か
らオフ状態へ切り換えられたと判断されるとともに、ス
テップST2−2において、有段変速機14の入力軸回転速
度Ninが予め記憶された一定の判断基準値Noffよりも大
きいと判断された場合、および、ステップST2−1にお
いてシフトノブスイッチ30がオン状態からオフ状態へ切
り換えられていないと判断され、ステップST2−3、ST2
−5、ST2−6においてフラグXSTOP、XSTART、XDRIVEの
内容がそれぞれ「1」でないと判断されるとともに、判
定手段に対応するステップST2−9において、エンジン
回転速度Neと有段変速機14の入力軸回転速度Ninとの回
転速度差|Ne−Nin|が予め定められた第1の判断基準値
αr.p.mよりも低く、且つその回転速度の変化率|d/dt・
(Ne−Nin)|が予め定められた第2の判断基準値α1
よりも低いという判断が否定された場合には、それぞれ
前記動力再伝達状態であると考えられるので、ステップ
ST2−23、ST2−24、ST2−25においてフラグXSTOP、フラ
グXSTART、フラグXDRIVEの内容がそれぞれ「0」にリセ
ットされた後、ステップST2−26においてフラグXRESTA
の内容が「1」にセットされる。ここで、上記ステップ
ST2−2の判断基準値Noffは、車両の停止状態を判断す
るためのものであり、たとえばアイドル回転速度よりも
僅かに高い比較的低い回転速度に設定されている。ま
た、ステップST2−9の判断基準値αおよびα1は、磁
粉式電磁クラッチ12の係合により発生する係合ショック
やジャダー現象が許容される程度のものとなるように予
め求められた一定値である。
前記ステップST2−1における判断が肯定された後、
ステップST2−2において有段変速機14の入力軸回転速
度Ninが予め記憶された一定の判断基準値Noffよりも大
きくないと判断された場合、前記ステップST2−3にお
いてフラグXSTOPの内容が「1」であると判断された
後、ステップST2−4においてアクセルペダル16がアイ
ドル状態ではない(踏み込まれている状態)であると判
断された場合、前記ステップST2−5においてフラグXST
ARTの内容が「1」であると判断された後、ステップST2
−10においてアクセルペダル16がアイドル状態であり且
つ有段変速機14の入力軸回転速度Ninが判断基準値Noff
よりも小さいと判断された場合、前記ステップST2−6
においてフラグXDRIVEの内容が「1」であると判断され
た後、ステップST2−7において有段変速機14の入力軸
回転速度Ninが判断基準値Noffよりも小さいと判断され
且つステップST2−8においてアクセルペダル16がアイ
ドル状態であると判断された場合には、それぞれ前記車
両停止状態であると考えられるので、フラグXSTOPの内
容を「1」にセットするためのステップST2−12以下が
実行される。すなわち、ステップST2−12においてカウ
ンタCSTOPの内容に「1」が加算された後、ステップST2
−15においてカウンタCSTOPの内容が「3」に到達した
か否かが判断される。当初は到達していないので、ステ
ップST2−21およびST2−22において他のカウンタCSTART
およびCDRIVEの内容がそれぞれクリアされる。以上のサ
イクルが繰り返されるうち、カウンタCSTOPの内容が
「3」に到達したと判断されると、上記カウンタCSTOP
の内容を「3」としてステップST2−15の判断結果を常
に肯定とするためにステップST2−16においてカウンタC
STOPの内容が「2」にセットされるとともに、ステップ
ST2−17においてフラグXSTOPの内容が「1」にセットさ
れ、ステップST2−18、ST2−19、ST2−20において他の
フラグXSTART、XDRIVE、XRESTAの内容が「0」にリセッ
トされるのである。
ステップST2−2において有段変速機14の入力軸回転速
度Ninが予め記憶された一定の判断基準値Noffよりも大
きくないと判断された場合、前記ステップST2−3にお
いてフラグXSTOPの内容が「1」であると判断された
後、ステップST2−4においてアクセルペダル16がアイ
ドル状態ではない(踏み込まれている状態)であると判
断された場合、前記ステップST2−5においてフラグXST
ARTの内容が「1」であると判断された後、ステップST2
−10においてアクセルペダル16がアイドル状態であり且
つ有段変速機14の入力軸回転速度Ninが判断基準値Noff
よりも小さいと判断された場合、前記ステップST2−6
においてフラグXDRIVEの内容が「1」であると判断され
た後、ステップST2−7において有段変速機14の入力軸
回転速度Ninが判断基準値Noffよりも小さいと判断され
且つステップST2−8においてアクセルペダル16がアイ
ドル状態であると判断された場合には、それぞれ前記車
両停止状態であると考えられるので、フラグXSTOPの内
容を「1」にセットするためのステップST2−12以下が
実行される。すなわち、ステップST2−12においてカウ
ンタCSTOPの内容に「1」が加算された後、ステップST2
−15においてカウンタCSTOPの内容が「3」に到達した
か否かが判断される。当初は到達していないので、ステ
ップST2−21およびST2−22において他のカウンタCSTART
およびCDRIVEの内容がそれぞれクリアされる。以上のサ
イクルが繰り返されるうち、カウンタCSTOPの内容が
「3」に到達したと判断されると、上記カウンタCSTOP
の内容を「3」としてステップST2−15の判断結果を常
に肯定とするためにステップST2−16においてカウンタC
STOPの内容が「2」にセットされるとともに、ステップ
ST2−17においてフラグXSTOPの内容が「1」にセットさ
れ、ステップST2−18、ST2−19、ST2−20において他の
フラグXSTART、XDRIVE、XRESTAの内容が「0」にリセッ
トされるのである。
前記ステップST2−9においてエンジン回転速度Neと
有段変速機14の入力軸回転速度Ninとの回転速度差|Ne−
Nin|が予め定められた判断基準値αr.p.mよりも低く、
且つその回転速度の変化率|d/dt・(Ne−Nin)|が予め
定められた判断基準値α1よりも低いという判断が肯定
された場合、前記ステップST2−6においてフラグXDRIV
Eの内容が「1」であると判断された後、ステップST2−
7において有段変速機14の入力軸回転速度Ninが判断基
準値Noffよりも小さくないと判断された場合、および前
記ステップST2−5においてフラグXSTARTの内容が
「1」であると判断された後、ステップST2−10におい
てアクセルペダル16がアイドル状態であり且つ有段変速
機14の入力軸回転速度Ninが判断基準値Noffよりも小さ
いという判断が否定され、しかもステップST2−11にお
いて回転速度差|Ne−Nin|が予め定められた判断基準値
αよりも低いと判断された場合には、それぞれ車両の走
行状態と考えられるので、フラグXDRIVEの内容を「1」
にセットするためのステップST2−13以下が実行され
る。このステップST2−13以下では、前記ステップST2−
12以下と同様に、他のカウンタCSTOPおよびCSTARTがク
リアされるとともに、カウンタCDRIVEの内容が「3」と
なると、他のフラグXSTOP、XSTARTおよびXRESTAの内容
は「0」にリセットされるが、フラグXDRIVEの内容は
「1」にセットされる。
有段変速機14の入力軸回転速度Ninとの回転速度差|Ne−
Nin|が予め定められた判断基準値αr.p.mよりも低く、
且つその回転速度の変化率|d/dt・(Ne−Nin)|が予め
定められた判断基準値α1よりも低いという判断が肯定
された場合、前記ステップST2−6においてフラグXDRIV
Eの内容が「1」であると判断された後、ステップST2−
7において有段変速機14の入力軸回転速度Ninが判断基
準値Noffよりも小さくないと判断された場合、および前
記ステップST2−5においてフラグXSTARTの内容が
「1」であると判断された後、ステップST2−10におい
てアクセルペダル16がアイドル状態であり且つ有段変速
機14の入力軸回転速度Ninが判断基準値Noffよりも小さ
いという判断が否定され、しかもステップST2−11にお
いて回転速度差|Ne−Nin|が予め定められた判断基準値
αよりも低いと判断された場合には、それぞれ車両の走
行状態と考えられるので、フラグXDRIVEの内容を「1」
にセットするためのステップST2−13以下が実行され
る。このステップST2−13以下では、前記ステップST2−
12以下と同様に、他のカウンタCSTOPおよびCSTARTがク
リアされるとともに、カウンタCDRIVEの内容が「3」と
なると、他のフラグXSTOP、XSTARTおよびXRESTAの内容
は「0」にリセットされるが、フラグXDRIVEの内容は
「1」にセットされる。
また、前記ステップST2−3においてフラグXSTOPの内
容が「1」であると判断された後、前記ステップST2−
4においてアクセルペダル16がアイドル状態であると判
断された場合、前記ステップST2−6においてフラグXDR
IVEの内容が「1」であると判断された後、ステップST2
−7において有段変速機14の入力軸回転速度Ninが判断
基準値Noffよりも小さいと判断され且つステップST2−
8においてアクセルペダル16がアイドル状態でないと判
断された場合、および、前記ステップST2−5において
フラグXSTARTの内容が「1」であると判断された後、ス
テップST2−10においてアクセルペダル16がアイドル状
態であり且つ有段変速機14の入力軸回転速度Ninが判断
基準値Noffよりも小さいという判断が否定され、しかも
ステップST2−11において回転速度差|Ne−Nin|が予め定
められた判断基準値αよりも低くないと判断された場合
には、それぞれ車両の発進状態と考えられるので、フラ
グXSTARTの内容を「1」にセットするためのステップST
2−14以下が実行される。このステップST2−14以下で
は、前記ステップST2−12以下或いはST2−13以下と同様
に、他のカウンタCSTOPおよびCDRIVEがクリアされると
ともに、カウンタCSTARTの内容が「3」となると、他の
フラグXSTOP、XDRIVEおよびXRESTAの内容は「0」にリ
セットされるが、フラグXSTARTの内容は「1」にセット
される。
容が「1」であると判断された後、前記ステップST2−
4においてアクセルペダル16がアイドル状態であると判
断された場合、前記ステップST2−6においてフラグXDR
IVEの内容が「1」であると判断された後、ステップST2
−7において有段変速機14の入力軸回転速度Ninが判断
基準値Noffよりも小さいと判断され且つステップST2−
8においてアクセルペダル16がアイドル状態でないと判
断された場合、および、前記ステップST2−5において
フラグXSTARTの内容が「1」であると判断された後、ス
テップST2−10においてアクセルペダル16がアイドル状
態であり且つ有段変速機14の入力軸回転速度Ninが判断
基準値Noffよりも小さいという判断が否定され、しかも
ステップST2−11において回転速度差|Ne−Nin|が予め定
められた判断基準値αよりも低くないと判断された場合
には、それぞれ車両の発進状態と考えられるので、フラ
グXSTARTの内容を「1」にセットするためのステップST
2−14以下が実行される。このステップST2−14以下で
は、前記ステップST2−12以下或いはST2−13以下と同様
に、他のカウンタCSTOPおよびCDRIVEがクリアされると
ともに、カウンタCSTARTの内容が「3」となると、他の
フラグXSTOP、XDRIVEおよびXRESTAの内容は「0」にリ
セットされるが、フラグXSTARTの内容は「1」にセット
される。
第1図に戻って、ステップST3ではシフトノブスイッ
チ30がオン状態であるか否かが判断され、オン状態であ
ればステップST4以下が実行されるが、オン状態でなけ
ればステップST6以下が実行される。上記ステップST4
は、本実施例においてエンジン10の出力トルクTeを検出
する手段として機能するものであり、そこでは、第4図
に示すエンジントルク計算ルーチンが実行されることに
より、エンジン10の実際の出力トルクTeが計算によって
検出される。すなわち、ステップST4−1では、エンジ
ン回転速度Neのインデックスを行うためにn=1と設定
され、続くステップST4−2では、エンジン回転速度Ne
が判断基準範囲Ne(n)<Ne<Ne(n+1)を満足しているか否
かが判断される。このステップST4−2において、エン
ジン回転速度Neが判断基準範囲Ne(n)<Ne<Ne(n+1)を満
足していないと判断された場合には、ステップST4−3
においてnの内容に「1」が加算された後上記ステップ
ST4−2以下が実行されるが、満足していると判断され
た場合には、ステップST4−4においてスロットル開度T
HRのインデックスを行うためにm=1と設定された後、
ステップST4−5において、スロットル開度THRが判断基
準範囲THR(m)<THR<THR(m+1)を満足しているか否かが
判断される。このステップST4−5においてスロットル
開度THRが判断基準範囲THR(m)<THR<THR(m+1)を満足し
ていないと判断された場合には、ステップST4−6にお
いてmの内容に「1」が加算された後上記ステップST4
−5以下が実行されるが、満足していると判断された場
合には、ステップST4−7が実行される。上記のステッ
プST4−1乃至ST4−6は、第6図に示す予めROM38に記
憶されたマップにおいて、実際のエンジン回転速度Neお
よびスロットル開度THRが、大きさ順に分類されている
値Ne(1)・・Ne(n+1)・・の間およびTHR(1)・・THR(m+1)
・・の間のいずれの範囲に該当するかを判断するための
ものである。上記ステップST4−7では、第6図のマッ
プから実際のエンジン回転速度Neおよびスロットル開度
THRが属する範囲の下限値および上限値に対応するマッ
プ値Tc(n,m)、Tc(n+1,m)、
Tc(n,m+1)、Tc(n+1,m+1)がそれぞれ決定
され、それらのマップ値から第4図のステップST4−7
に記載されている補間計算式を用いてエンジン10の実際
の出力トルクTeが算出される。第5図はエンジン10の出
力トルク特性であり、第6図のマップはその出力トルク
特性に基づいて決定されている。
チ30がオン状態であるか否かが判断され、オン状態であ
ればステップST4以下が実行されるが、オン状態でなけ
ればステップST6以下が実行される。上記ステップST4
は、本実施例においてエンジン10の出力トルクTeを検出
する手段として機能するものであり、そこでは、第4図
に示すエンジントルク計算ルーチンが実行されることに
より、エンジン10の実際の出力トルクTeが計算によって
検出される。すなわち、ステップST4−1では、エンジ
ン回転速度Neのインデックスを行うためにn=1と設定
され、続くステップST4−2では、エンジン回転速度Ne
が判断基準範囲Ne(n)<Ne<Ne(n+1)を満足しているか否
かが判断される。このステップST4−2において、エン
ジン回転速度Neが判断基準範囲Ne(n)<Ne<Ne(n+1)を満
足していないと判断された場合には、ステップST4−3
においてnの内容に「1」が加算された後上記ステップ
ST4−2以下が実行されるが、満足していると判断され
た場合には、ステップST4−4においてスロットル開度T
HRのインデックスを行うためにm=1と設定された後、
ステップST4−5において、スロットル開度THRが判断基
準範囲THR(m)<THR<THR(m+1)を満足しているか否かが
判断される。このステップST4−5においてスロットル
開度THRが判断基準範囲THR(m)<THR<THR(m+1)を満足し
ていないと判断された場合には、ステップST4−6にお
いてmの内容に「1」が加算された後上記ステップST4
−5以下が実行されるが、満足していると判断された場
合には、ステップST4−7が実行される。上記のステッ
プST4−1乃至ST4−6は、第6図に示す予めROM38に記
憶されたマップにおいて、実際のエンジン回転速度Neお
よびスロットル開度THRが、大きさ順に分類されている
値Ne(1)・・Ne(n+1)・・の間およびTHR(1)・・THR(m+1)
・・の間のいずれの範囲に該当するかを判断するための
ものである。上記ステップST4−7では、第6図のマッ
プから実際のエンジン回転速度Neおよびスロットル開度
THRが属する範囲の下限値および上限値に対応するマッ
プ値Tc(n,m)、Tc(n+1,m)、
Tc(n,m+1)、Tc(n+1,m+1)がそれぞれ決定
され、それらのマップ値から第4図のステップST4−7
に記載されている補間計算式を用いてエンジン10の実際
の出力トルクTeが算出される。第5図はエンジン10の出
力トルク特性であり、第6図のマップはその出力トルク
特性に基づいて決定されている。
第1図に戻って、ステップST5では、実際のエンジン
出力トルクTeが予め記憶された判断基準値T1より小さい
か否かが判断される。この判断基準値T1は、磁粉式電磁
クラッチ12が急に開放されてエンジン10が吹き上がった
ときにエンジン10の振動や騒音によって違和感がそれ程
生じることなくまた運転操作フィーリングが損なわれな
いように予め求められた値、たとえば、エンジン出力ト
ルクTeの零より僅かに大きな値である。上記ステップST
5においてエンジン出力トルクTeが判断基準値T1より小
さいと判断された場合には、アクセルペダル16が踏み込
まれている状態でも磁粉式電磁クラッチ12の開放が許容
され得るので、ステップST9において第7図に示すクラ
ッチ断ルーチンが実行されることにより磁粉式電磁クラ
ッチ12に対する伝達トルクTCLの内容が「0」にクリア
される。次いで、ステップST15において、クラッチ再伝
達ルーチンのエンジンブレーキトルク値TCIIを初期化す
るためにそのTCIIの内容が「0」にクリアされるととも
に、ステップST16において、第15図に示す駆動電流算出
ルーチンが実行されることにより第16図に示す予めROM3
8に記憶された関係から前記伝達トルクTCLの内容に基づ
いて電磁クラッチ12の駆動電流PCIが算出され且つそれ
が出力されることにより本サイクルが終了させられる。
その後、前記ステップST2以下が実行されることによ
り、次のサイクルが開始されるようになっている。
出力トルクTeが予め記憶された判断基準値T1より小さい
か否かが判断される。この判断基準値T1は、磁粉式電磁
クラッチ12が急に開放されてエンジン10が吹き上がった
ときにエンジン10の振動や騒音によって違和感がそれ程
生じることなくまた運転操作フィーリングが損なわれな
いように予め求められた値、たとえば、エンジン出力ト
ルクTeの零より僅かに大きな値である。上記ステップST
5においてエンジン出力トルクTeが判断基準値T1より小
さいと判断された場合には、アクセルペダル16が踏み込
まれている状態でも磁粉式電磁クラッチ12の開放が許容
され得るので、ステップST9において第7図に示すクラ
ッチ断ルーチンが実行されることにより磁粉式電磁クラ
ッチ12に対する伝達トルクTCLの内容が「0」にクリア
される。次いで、ステップST15において、クラッチ再伝
達ルーチンのエンジンブレーキトルク値TCIIを初期化す
るためにそのTCIIの内容が「0」にクリアされるととも
に、ステップST16において、第15図に示す駆動電流算出
ルーチンが実行されることにより第16図に示す予めROM3
8に記憶された関係から前記伝達トルクTCLの内容に基づ
いて電磁クラッチ12の駆動電流PCIが算出され且つそれ
が出力されることにより本サイクルが終了させられる。
その後、前記ステップST2以下が実行されることによ
り、次のサイクルが開始されるようになっている。
第15図のステップST16−1では、磁粉式電磁クラッチ
12の伝達トルクTCLのインデックスを行うためにn=1
と設定され、続くステップST16−2では、伝達トルクTC
Lが判断基準範囲TCL(n)<TCL<TCL(n+1)を満足している
か否かが判断される。このステップST16−2において、
伝達トルクTCLが判断基準範囲TCL(n)<TCL<TCL(n+1)を
満足していないと判断された場合には、ステップST16−
3においてnの内容に「1」が加算された後上記ステッ
プST16−2以下が実行されるが、満足していると判断さ
れた場合には、ステップST16−4が実行される。上記の
ステップST16−1乃至ST16−3は、第17図に示す予めRO
M38に記憶されたマップにおいて、実際の伝達トルクTCL
が大きさ順に分類されている値TCL(1)・・TCL(n+1)・・
の間のいずれの範囲に該当するかを判断するためのもの
である。上記ステップST16−4では、第17図のマップか
ら実際の伝達トルクTCLが属する範囲の下限値および上
限値に対応するマップ値PCI(1)・・PCI(n+1)・・がそれ
ぞれ決定され、それらのマップ値から第15図のステップ
ST16−4に記載されている補間計算式を用いて実際の伝
達トルクTCLに対応した駆動電流PCIが算出される。第16
図は磁粉式電磁クラッチ12の駆動電流PCIと伝達トルクT
CLとの関係を示すものであり、前記第17図は上記第16図
の関係に基づいて作成されて予めROM38に記憶されてい
るのである。
12の伝達トルクTCLのインデックスを行うためにn=1
と設定され、続くステップST16−2では、伝達トルクTC
Lが判断基準範囲TCL(n)<TCL<TCL(n+1)を満足している
か否かが判断される。このステップST16−2において、
伝達トルクTCLが判断基準範囲TCL(n)<TCL<TCL(n+1)を
満足していないと判断された場合には、ステップST16−
3においてnの内容に「1」が加算された後上記ステッ
プST16−2以下が実行されるが、満足していると判断さ
れた場合には、ステップST16−4が実行される。上記の
ステップST16−1乃至ST16−3は、第17図に示す予めRO
M38に記憶されたマップにおいて、実際の伝達トルクTCL
が大きさ順に分類されている値TCL(1)・・TCL(n+1)・・
の間のいずれの範囲に該当するかを判断するためのもの
である。上記ステップST16−4では、第17図のマップか
ら実際の伝達トルクTCLが属する範囲の下限値および上
限値に対応するマップ値PCI(1)・・PCI(n+1)・・がそれ
ぞれ決定され、それらのマップ値から第15図のステップ
ST16−4に記載されている補間計算式を用いて実際の伝
達トルクTCLに対応した駆動電流PCIが算出される。第16
図は磁粉式電磁クラッチ12の駆動電流PCIと伝達トルクT
CLとの関係を示すものであり、前記第17図は上記第16図
の関係に基づいて作成されて予めROM38に記憶されてい
るのである。
第1図に戻って、前記ステップST5においてエンジン
出力トルクTeが判断基準値T1より小さくないと判断され
た場合には、磁粉式電磁クラッチ1の開放を許容すると
エンジン10の吹き上がりによる振動および騒音により運
転操作フィーリングが阻害されるので、前記ステップST
9の実行が阻止され、その代わりにステップST6以下が実
行される。すなわち、ステップST6では車両の停止を示
すフラグXSTOPの内容が「1」であるか否か、ステップS
T7では車両の発進を示すフラグXSTARTの内容が「1」で
あるか否か、ステップST8では車両の走行中を示すフラ
グXDRIVEの内容が「1」であるか否かが順次判断され
る。そして、上記ステップST6においてフラグXSTOPの内
容が「1」であると判断された場合にはステップST10に
おいて第8図のクラッチクリープルーチンが実行され、
上記ステップST7においてXSTARTの内容が「1」である
と判断された場合にはステップST11において第9図の発
進用半クラッチルーチンが実行され、上記ステップST8
においてフラグXDRIVEの内容が「1」であると判断され
た場合にはステップST12において第10図のクラッチロッ
クアップルーチンが実行される。
出力トルクTeが判断基準値T1より小さくないと判断され
た場合には、磁粉式電磁クラッチ1の開放を許容すると
エンジン10の吹き上がりによる振動および騒音により運
転操作フィーリングが阻害されるので、前記ステップST
9の実行が阻止され、その代わりにステップST6以下が実
行される。すなわち、ステップST6では車両の停止を示
すフラグXSTOPの内容が「1」であるか否か、ステップS
T7では車両の発進を示すフラグXSTARTの内容が「1」で
あるか否か、ステップST8では車両の走行中を示すフラ
グXDRIVEの内容が「1」であるか否かが順次判断され
る。そして、上記ステップST6においてフラグXSTOPの内
容が「1」であると判断された場合にはステップST10に
おいて第8図のクラッチクリープルーチンが実行され、
上記ステップST7においてXSTARTの内容が「1」である
と判断された場合にはステップST11において第9図の発
進用半クラッチルーチンが実行され、上記ステップST8
においてフラグXDRIVEの内容が「1」であると判断され
た場合にはステップST12において第10図のクラッチロッ
クアップルーチンが実行される。
第8図のクラッチクリープルーチンでは、磁粉式電磁
クラッチ12に対する伝達トルクTCLの内容が予め定めら
れた一定の値T2に設定される。この値T2は、シフトレバ
ー22が走行位置にあるとき車両の停止時に磁粉式電磁ク
ラッチ12を介して伝達させる僅かなクリープトルクに対
応するものである。このクリープトルクは、平坦路にお
いて車両を僅かに前進させる程度のものである。
クラッチ12に対する伝達トルクTCLの内容が予め定めら
れた一定の値T2に設定される。この値T2は、シフトレバ
ー22が走行位置にあるとき車両の停止時に磁粉式電磁ク
ラッチ12を介して伝達させる僅かなクリープトルクに対
応するものである。このクリープトルクは、平坦路にお
いて車両を僅かに前進させる程度のものである。
第9図の発進用半クラッチルーチンでは、ステップST
11−1において前記時間管理用フラグX8Mの内容が
「1」であるか否かが判断され、「1」であれば本ルー
チンが終了させられるが、「1」でなければステップST
11−2およびステップST11−3が実行される。上記時間
管理用フラグX8Mは、一定の周期毎に本ルーチンを実行
させるためのものであり、たとえば8msec毎にリセット
される。上記ステップST11−2では、第21図の発進定数
算出ルーチンにより実際のスロットル開度THRからそれ
に対応する発進定数Kが算出される。すなわち、ステッ
プSTK−1では、スロットル開度THRのインデックスを行
うためにn=1と設定され、続くステップSTK−2で
は、スロットル開度THRが判断基準範囲THR(n)<THR<TH
R(n+1)を満足しているか否かが判断される。このステッ
プSTK−2において、スロットル開度THRが判断基準範囲
THR(n)<THR<THR(n+1)を満足していないと判断された
場合には、ステップSTK−3においてnの内容に「1」
が加算された後上記ステップSTK−2以下が実行される
が、満足していると判断された場合には、ステップSTK
−4が実行される。上記のステップSTK−1乃至STK−3
は、第20図に示す予めROM38に記憶されたマップにおい
て、実際のスロットル開度THRが大きさ順に分類されて
いる値THR(1)・・THR(n+1)・・の間のいずれの範囲に該
当するかを判断するためのものである。上記ステップST
K−4では、第20図のマップから実際のスロットル開度T
HRが属する範囲の下限値および上限値に対応するマップ
値K(1)・・K(n+1)・・がそれぞれ決定され、それらのマ
ップ値から第21図のステップSTK−4に記載されている
補間計算式を用いて実際のスロットル開度THRに対応し
た発進定数Kが算出される。第18図は車両発進時におけ
る磁粉式電磁クラッチ12のスロットル開度THRに対応し
た目標ミート回転速度マップであり、第19図はエンジン
10の出力トルク特性である。第20図の発進定数決定用マ
ップは、上記目標ミート回転速度マップにおいて実際の
スロットル開度THRに対応して求められた目標ミート回
転速度Ne m (n)が実現されたときのエンジン10の出力トル
クTe(n)が求められ、目標ミート回転速度Ne m (n)とアイ
ドル回転速度NidLとの差(Ne m (n)−NidL)および上記の
出力トルクTe(n)から次式(3)に従って発進定数Kが
それぞれ算出されることにより構成されたものである。
11−1において前記時間管理用フラグX8Mの内容が
「1」であるか否かが判断され、「1」であれば本ルー
チンが終了させられるが、「1」でなければステップST
11−2およびステップST11−3が実行される。上記時間
管理用フラグX8Mは、一定の周期毎に本ルーチンを実行
させるためのものであり、たとえば8msec毎にリセット
される。上記ステップST11−2では、第21図の発進定数
算出ルーチンにより実際のスロットル開度THRからそれ
に対応する発進定数Kが算出される。すなわち、ステッ
プSTK−1では、スロットル開度THRのインデックスを行
うためにn=1と設定され、続くステップSTK−2で
は、スロットル開度THRが判断基準範囲THR(n)<THR<TH
R(n+1)を満足しているか否かが判断される。このステッ
プSTK−2において、スロットル開度THRが判断基準範囲
THR(n)<THR<THR(n+1)を満足していないと判断された
場合には、ステップSTK−3においてnの内容に「1」
が加算された後上記ステップSTK−2以下が実行される
が、満足していると判断された場合には、ステップSTK
−4が実行される。上記のステップSTK−1乃至STK−3
は、第20図に示す予めROM38に記憶されたマップにおい
て、実際のスロットル開度THRが大きさ順に分類されて
いる値THR(1)・・THR(n+1)・・の間のいずれの範囲に該
当するかを判断するためのものである。上記ステップST
K−4では、第20図のマップから実際のスロットル開度T
HRが属する範囲の下限値および上限値に対応するマップ
値K(1)・・K(n+1)・・がそれぞれ決定され、それらのマ
ップ値から第21図のステップSTK−4に記載されている
補間計算式を用いて実際のスロットル開度THRに対応し
た発進定数Kが算出される。第18図は車両発進時におけ
る磁粉式電磁クラッチ12のスロットル開度THRに対応し
た目標ミート回転速度マップであり、第19図はエンジン
10の出力トルク特性である。第20図の発進定数決定用マ
ップは、上記目標ミート回転速度マップにおいて実際の
スロットル開度THRに対応して求められた目標ミート回
転速度Ne m (n)が実現されたときのエンジン10の出力トル
クTe(n)が求められ、目標ミート回転速度Ne m (n)とアイ
ドル回転速度NidLとの差(Ne m (n)−NidL)および上記の
出力トルクTe(n)から次式(3)に従って発進定数Kが
それぞれ算出されることにより構成されたものである。
K(n)=Te(n)/(Ne m (n)−NidL) ・・・(3) 第9図に戻って、以下のようにしてステップST11−2
において発進定数Kが決定されると、ステップST11−3
において車両発進のために磁粉式電磁クラッチ12の伝達
トルクTCLが発進時のクラッチ制御式(4)に従って算
出される。
において発進定数Kが決定されると、ステップST11−3
において車両発進のために磁粉式電磁クラッチ12の伝達
トルクTCLが発進時のクラッチ制御式(4)に従って算
出される。
TCL=K(Ne−NidL) ・・・(4) 第1図に戻って、ステップST12において実行される第
10図のクラッチロックアップルーチンでは、前記ステッ
プST11−1と同様のステップST12−1が実行された後、
ステップST12−2において磁粉式電磁クラッチ12に対す
る伝達トルクTCLの内容に所定のトルク増加量ΔTc1が加
算され、続くステップST12−3において、伝達トルクTC
Lが予め定められた一定の最大値TCLmaxより大きいか否
かが判断される。このステップST12−3における判断が
否定された場合には本ルーチンが終了させられて繰り返
されることにより伝達トルクTCLの内容にトルク増加量
ΔTcLが順次加算されるが、上記ステップST12−3にお
ける判断が肯定された場合にはステップST12−4におい
て伝達トルクTCLの内容がTCLmaxに設定される。すなわ
ち、車両の走行状態であると判断された場合には、駆動
電流が速やかに増加させられて最大値TCLmaxに設定され
るのである。上記所定のトルク増加量ΔTc1は駆動電流
の増加速度に関連する。
10図のクラッチロックアップルーチンでは、前記ステッ
プST11−1と同様のステップST12−1が実行された後、
ステップST12−2において磁粉式電磁クラッチ12に対す
る伝達トルクTCLの内容に所定のトルク増加量ΔTc1が加
算され、続くステップST12−3において、伝達トルクTC
Lが予め定められた一定の最大値TCLmaxより大きいか否
かが判断される。このステップST12−3における判断が
否定された場合には本ルーチンが終了させられて繰り返
されることにより伝達トルクTCLの内容にトルク増加量
ΔTcLが順次加算されるが、上記ステップST12−3にお
ける判断が肯定された場合にはステップST12−4におい
て伝達トルクTCLの内容がTCLmaxに設定される。すなわ
ち、車両の走行状態であると判断された場合には、駆動
電流が速やかに増加させられて最大値TCLmaxに設定され
るのである。上記所定のトルク増加量ΔTc1は駆動電流
の増加速度に関連する。
前記ステップST6、ST7、ST8においてフラグXSTOP、XS
TART、XDRIVEの内容がいずれも「0」であると判断され
た場合には、前記ステップST4の出力トルク算出ルーチ
ンと同様のステップST13において、実際のエンジン回転
速度Neおよびスロットル開度THRに基づいてエンジン10
の出力トルクTeが算出された後、ステップST14において
は第11図に示すクラッチ再伝達ルーチンが実行される。
すなわち、ステップST14−1においては、前記ステップ
ST11−1或いはST12−1と同様のステップST14−1が実
行された後、ステップST14−2においてエンジンブレー
キトルク値TCIIの内容に所定の基本増加量ΔTC2が加算
され、その後、ステップST14−3においてはエンジン10
の実際の出力トルクTeが上記エンジンブレーキトルク値
TCIIよりも大きいか否かが判断され、また、ステップST
14−4においてエンジン回転速度Neが入力軸回転速度N
inよりも大きいか否かが判断される。実際の出力トルク
Teがエンジンブレーキトルク値TCIIより大きく且つエン
ジン回転速度Neが入力軸回転速度Ninより大きくないと
判断された場合にはステップST14−5において磁粉式電
磁クラッチ12の伝達トルクTCLの内容がTeとされるが、
実際の出力トルクTeがエンジンブレーキトルク値TCIIよ
り大きくないと判断された場合、或いはエンジン回転速
度Neが入力軸回転速度Ninより大きいと判断された場合
にはステップST14−5において伝達トルクTCLの内容がT
CIIとされる。すなわち、クラッチ再伝達ルーチンで
は、エンジン10の出力トルクTeにエンジンブレーキトル
ク値TCIIが到達するまでは、磁粉式電磁クラッチ12の伝
達トルクは緩やかに増加するエンジンブレーキトルク値
TCIIに設定されるが、到達すると、磁粉式電磁クラッチ
12の伝達トルクTCLがエンジン10の出力トルクTeに等し
くされる。或いは、エンジン回転速度Neが入力軸回転速
度Ninに到達すると、伝達トルクTCLが出力トルクTeに等
しくされる。
TART、XDRIVEの内容がいずれも「0」であると判断され
た場合には、前記ステップST4の出力トルク算出ルーチ
ンと同様のステップST13において、実際のエンジン回転
速度Neおよびスロットル開度THRに基づいてエンジン10
の出力トルクTeが算出された後、ステップST14において
は第11図に示すクラッチ再伝達ルーチンが実行される。
すなわち、ステップST14−1においては、前記ステップ
ST11−1或いはST12−1と同様のステップST14−1が実
行された後、ステップST14−2においてエンジンブレー
キトルク値TCIIの内容に所定の基本増加量ΔTC2が加算
され、その後、ステップST14−3においてはエンジン10
の実際の出力トルクTeが上記エンジンブレーキトルク値
TCIIよりも大きいか否かが判断され、また、ステップST
14−4においてエンジン回転速度Neが入力軸回転速度N
inよりも大きいか否かが判断される。実際の出力トルク
Teがエンジンブレーキトルク値TCIIより大きく且つエン
ジン回転速度Neが入力軸回転速度Ninより大きくないと
判断された場合にはステップST14−5において磁粉式電
磁クラッチ12の伝達トルクTCLの内容がTeとされるが、
実際の出力トルクTeがエンジンブレーキトルク値TCIIよ
り大きくないと判断された場合、或いはエンジン回転速
度Neが入力軸回転速度Ninより大きいと判断された場合
にはステップST14−5において伝達トルクTCLの内容がT
CIIとされる。すなわち、クラッチ再伝達ルーチンで
は、エンジン10の出力トルクTeにエンジンブレーキトル
ク値TCIIが到達するまでは、磁粉式電磁クラッチ12の伝
達トルクは緩やかに増加するエンジンブレーキトルク値
TCIIに設定されるが、到達すると、磁粉式電磁クラッチ
12の伝達トルクTCLがエンジン10の出力トルクTeに等し
くされる。或いは、エンジン回転速度Neが入力軸回転速
度Ninに到達すると、伝達トルクTCLが出力トルクTeに等
しくされる。
上述のように、本実施例によれば、判定手段に対応す
る第3a図のステップST2−9において、エンジン回転速
度Neと有段変速機14の入力軸回転速度Ninとの回転速度
差|Ne−Nin|が予め定められた判断基準値αよりも低
く、且つその回転速度の変化率|d/dt・(Ne−Nin)|が
予め定められた判断基準値α1よりも低いという判断が
肯定された場合には、ステップST2−13以下が実行され
てフラグXDRIVEが「1」にセットされることにより、係
合制御手段に対応するステップST12において電磁クラッ
チ12が係合させられる。これにより、たとえば第22図に
示すように、ダウンシフトのためのギヤ段切換操作直後
におけるアクセル踏込状態や、アップシフトのためのギ
ヤ段切換操作直後におけるアクセルペダル開放状態など
のように、自動クラッチの入力軸と出力軸との回転速度
差が比較的急速に変化しているときに自動クラッチが完
全係合させられることが解消されるので、自動クラッチ
の係合によるショックやそれに起因して運転性が損なわ
れることが防止されるのである。因に、従来の制御装置
では、ダウンシフトのためのギヤ段切換操作直後におい
てアクセル踏込が行われた場合には第23図に示すよう
に、また、アップシフトのためのギヤ段切換操作直後に
おいてアクセルペダル開放が行われた場合には第24図に
示すようにクラッチ係合ショックやジャダー振動が発生
していたのである。
る第3a図のステップST2−9において、エンジン回転速
度Neと有段変速機14の入力軸回転速度Ninとの回転速度
差|Ne−Nin|が予め定められた判断基準値αよりも低
く、且つその回転速度の変化率|d/dt・(Ne−Nin)|が
予め定められた判断基準値α1よりも低いという判断が
肯定された場合には、ステップST2−13以下が実行され
てフラグXDRIVEが「1」にセットされることにより、係
合制御手段に対応するステップST12において電磁クラッ
チ12が係合させられる。これにより、たとえば第22図に
示すように、ダウンシフトのためのギヤ段切換操作直後
におけるアクセル踏込状態や、アップシフトのためのギ
ヤ段切換操作直後におけるアクセルペダル開放状態など
のように、自動クラッチの入力軸と出力軸との回転速度
差が比較的急速に変化しているときに自動クラッチが完
全係合させられることが解消されるので、自動クラッチ
の係合によるショックやそれに起因して運転性が損なわ
れることが防止されるのである。因に、従来の制御装置
では、ダウンシフトのためのギヤ段切換操作直後におい
てアクセル踏込が行われた場合には第23図に示すよう
に、また、アップシフトのためのギヤ段切換操作直後に
おいてアクセルペダル開放が行われた場合には第24図に
示すようにクラッチ係合ショックやジャダー振動が発生
していたのである。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて説明した
が、本発明はその他の態様においても適用される。
が、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例においては、エンジン回転速
度Neと有段変速機14の入力軸回転速度Ninから磁粉式電
磁クラッチ12の回転速度差|Ne−Nin|が求められていた
が、磁粉式電磁クラッチ12の入力軸および出力軸の回転
速度を直接検出し、それらから回転速度差が算出されて
もよいのである。
度Neと有段変速機14の入力軸回転速度Ninから磁粉式電
磁クラッチ12の回転速度差|Ne−Nin|が求められていた
が、磁粉式電磁クラッチ12の入力軸および出力軸の回転
速度を直接検出し、それらから回転速度差が算出されて
もよいのである。
また、前述の実施例においては磁粉式電磁クラッチ12
が用いられていたが、油圧により制御される摩擦クラッ
チなどの係合離脱制御可能な他の形式のクラッチであっ
てもよいのである。
が用いられていたが、油圧により制御される摩擦クラッ
チなどの係合離脱制御可能な他の形式のクラッチであっ
てもよいのである。
また、前述の実施例の判断基準値αおよびα1は、た
とえば実際のギヤ段などの車両の走行状態に関連して変
化する変数の関数であってもよい。
とえば実際のギヤ段などの車両の走行状態に関連して変
化する変数の関数であってもよい。
また、前述の実施例ではシフトレバー22に加えられる
操作力によって有段変速機14のギヤ段が切り換えられる
形式であったが、油圧アクチュエータの作動により自動
的に切り換えられてもよいのである。
操作力によって有段変速機14のギヤ段が切り換えられる
形式であったが、油圧アクチュエータの作動により自動
的に切り換えられてもよいのである。
なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施例であ
り、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
り、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変
更が加えられ得るものである。
第1図は第2図の実施例の作動を説明するフローチャー
トである。第2図は、本発明の一実施例の構成を説明す
るブロック線図である。第3a図および第3b図は、第1図
のステップST2の車両状態判別ルーチンを示す図であ
る。第4図は、第1図のステップST4のエンジン出力ト
ルク算出ルーチンを示す図である。第5図は、第2図の
エンジンの出力トルク特性を示す図であり、第6図は、
その出力トルク特性に示される関係を示すデータマップ
を示す図である。第7図は、第1図のステップST9のク
ラッチ断ルーチンを示す図である。第8図は、第1図の
ステップST10のクラッチクリープルーチンを示す図であ
る。第9図は、第1図のステップST11の発進用半クラッ
チルーチンを示す図である。第10図は、第1図のステッ
プST12のクラッチロックアップルーチンを示す図であ
る。第11図は、第1図のステップST14のクラッチ再伝達
ルーチンを示す図である。第12図は、時間管理フラグの
反転、およびエンジン回転速度および入力軸回転速度の
算出を定期的に実行する割込ルーチンを示す図である。
第13図および第14図は、第12図において用いられるエン
ジン回転周期および入力軸回転周期を求める割込ルーチ
ンをそれぞれ示す図である。第15図は、第1図のステッ
プST16において実行される駆動電流決定ルーチンを示す
図である。第16図は、第2図の磁粉式電磁クラッチの駆
動電流と伝達クラッチとの関係を示す図であり、第17図
は第15図のルーチンに用いるためにその関係から求めら
れたデータマップである。第18図は、第2図の磁粉式電
磁クラッチにおける発進時の目標ミート回転速度とスロ
ットル開度との関係を示すデータマップであり、第19図
はその目標ミート回転速度とそれに対応するエンジン出
力トルクとの関係をスロットル開度をパラメータとして
示す図であり、第20図は、スロットル開度と発進定数と
の関係を示すデータマップである。第21図は、第9図の
ステップST11−2の発進定数算出ルーチンを示す図であ
る。第22図は、第1図の実施例の作動によって得られる
自動クラッチ係合時の作動を説明するタイムチャートで
ある。第23図および第24図は、従来の制御装置における
作動をそれぞれ説明するタイムチャートであって、第23
図はダウンシフトのためのギヤ段操作直後のアクセル踏
込状態を示し、第24図はアップシフトのためのギヤ段操
作直後のアクセル開放状態を示している。第25図は本発
明のクレーム対応図である。 12:磁粉式電磁クラッチ(自動クラッチ) ステップSS6:回転速度差検出手段 ステップSS7:回転速度差変化率検出手段 ステップST2−9:判定手段 ステップST12:係合制御手段
トである。第2図は、本発明の一実施例の構成を説明す
るブロック線図である。第3a図および第3b図は、第1図
のステップST2の車両状態判別ルーチンを示す図であ
る。第4図は、第1図のステップST4のエンジン出力ト
ルク算出ルーチンを示す図である。第5図は、第2図の
エンジンの出力トルク特性を示す図であり、第6図は、
その出力トルク特性に示される関係を示すデータマップ
を示す図である。第7図は、第1図のステップST9のク
ラッチ断ルーチンを示す図である。第8図は、第1図の
ステップST10のクラッチクリープルーチンを示す図であ
る。第9図は、第1図のステップST11の発進用半クラッ
チルーチンを示す図である。第10図は、第1図のステッ
プST12のクラッチロックアップルーチンを示す図であ
る。第11図は、第1図のステップST14のクラッチ再伝達
ルーチンを示す図である。第12図は、時間管理フラグの
反転、およびエンジン回転速度および入力軸回転速度の
算出を定期的に実行する割込ルーチンを示す図である。
第13図および第14図は、第12図において用いられるエン
ジン回転周期および入力軸回転周期を求める割込ルーチ
ンをそれぞれ示す図である。第15図は、第1図のステッ
プST16において実行される駆動電流決定ルーチンを示す
図である。第16図は、第2図の磁粉式電磁クラッチの駆
動電流と伝達クラッチとの関係を示す図であり、第17図
は第15図のルーチンに用いるためにその関係から求めら
れたデータマップである。第18図は、第2図の磁粉式電
磁クラッチにおける発進時の目標ミート回転速度とスロ
ットル開度との関係を示すデータマップであり、第19図
はその目標ミート回転速度とそれに対応するエンジン出
力トルクとの関係をスロットル開度をパラメータとして
示す図であり、第20図は、スロットル開度と発進定数と
の関係を示すデータマップである。第21図は、第9図の
ステップST11−2の発進定数算出ルーチンを示す図であ
る。第22図は、第1図の実施例の作動によって得られる
自動クラッチ係合時の作動を説明するタイムチャートで
ある。第23図および第24図は、従来の制御装置における
作動をそれぞれ説明するタイムチャートであって、第23
図はダウンシフトのためのギヤ段操作直後のアクセル踏
込状態を示し、第24図はアップシフトのためのギヤ段操
作直後のアクセル開放状態を示している。第25図は本発
明のクレーム対応図である。 12:磁粉式電磁クラッチ(自動クラッチ) ステップSS6:回転速度差検出手段 ステップSS7:回転速度差変化率検出手段 ステップST2−9:判定手段 ステップST12:係合制御手段
Claims (1)
- 【請求項1】有段変速機のギヤ段の切換操作開始に応答
して自動クラッチを開放し、該ギヤ段の切換操作の完了
に応答して該自動クラッチの半係合制御を行った後、該
自動クラッチを完全に係合させる形式の有段変速機用自
動クラッチの制御装置であって、 前記自動クラッチの入力軸および出力軸の回転速度差を
求める回転速度差検出手段と、 前記回転速度差の変化率を求める回転速度差変化率検出
手段と、 前記回転速度差が予め定められた第1判断基準値を下ま
わり且つ前記回転速度差変化率が予め定められた第2判
断基準値を下まわったことを判定する判定手段と、 該判定手段により前記回転速度差が前記第1判断基準値
を下まわり且つ前記回転速度差変化率が前記第2判断基
準値を下まわったことが判定された場合には、前記半係
合制御を終了させて前記自動クラッチを完全に係合させ
る係合制御手段と を含むことを特徴とする有段変速機用自動クラッチの制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1272549A JP2576241B2 (ja) | 1989-10-19 | 1989-10-19 | 有段変速機用自動クラッチの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1272549A JP2576241B2 (ja) | 1989-10-19 | 1989-10-19 | 有段変速機用自動クラッチの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03134324A JPH03134324A (ja) | 1991-06-07 |
JP2576241B2 true JP2576241B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=17515452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1272549A Expired - Lifetime JP2576241B2 (ja) | 1989-10-19 | 1989-10-19 | 有段変速機用自動クラッチの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2576241B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4404324B2 (ja) * | 1999-11-19 | 2010-01-27 | 本田技研工業株式会社 | クラッチ接続制御装置 |
JP4677070B2 (ja) * | 1999-11-19 | 2011-04-27 | 本田技研工業株式会社 | クラッチ接続制御装置 |
JP3698993B2 (ja) * | 2001-01-25 | 2005-09-21 | 三菱電機株式会社 | 歯車式自動変速装置 |
-
1989
- 1989-10-19 JP JP1272549A patent/JP2576241B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03134324A (ja) | 1991-06-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2576240B2 (ja) | 半自動変速装置の制御装置 | |
US4677880A (en) | Method of controlling automatic transmission in accordance with engine operation | |
EP1475266B1 (en) | Control method and system for vehicle | |
KR100660244B1 (ko) | 자동차의 드라이브 트레인용 제어 시스템 | |
US7644812B2 (en) | Using inferred torque converter impeller speed to control an impeller clutch | |
EP0907043B1 (en) | Torque converter lock-up control device | |
US7235037B2 (en) | Friction launch control system for a vehicle | |
US6061619A (en) | Electronic clutch management | |
JP2576241B2 (ja) | 有段変速機用自動クラッチの制御装置 | |
AU779872B2 (en) | Kick-down shift control method for five-speed automatic transmission | |
EP1674755B1 (en) | Automatic shift control apparatus | |
JP2000280794A (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JP2009008148A (ja) | 自動車の変速制御方法 | |
US11833908B2 (en) | Electric vehicle | |
JPH04210130A (ja) | 有段変速機用自動クラッチの制御装置 | |
WO2010050016A1 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JP3003757B2 (ja) | 車両の駆動力制御装置 | |
JP3532679B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
US6862510B2 (en) | Method of controlling an automated transmission of a vehicle | |
JP2958580B2 (ja) | 車両用自動変速機の変速制御装置 | |
JPS6252178B2 (ja) | ||
EP4454928A1 (en) | Electric vehicle | |
JPH05172162A (ja) | 半自動変速装置の制御装置 | |
JP2771258B2 (ja) | 自動変速機の制御装置 | |
JPH0821460A (ja) | 自動変速機の変速制御装置 |