JP2576234B2 - カメラシステム - Google Patents

カメラシステム

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JP2576234B2
JP2576234B2 JP1205891A JP20589189A JP2576234B2 JP 2576234 B2 JP2576234 B2 JP 2576234B2 JP 1205891 A JP1205891 A JP 1205891A JP 20589189 A JP20589189 A JP 20589189A JP 2576234 B2 JP2576234 B2 JP 2576234B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はカメラシステムに関するものであり、より特
定的にはカメラ本体と該カメラ本体に着脱自在なアクセ
サリーとから成るカメラシステムに関する。
従来の技術 近年、カメラにICカードを導入し、このICカードに機
能の一部をもたせることによりカメラシステム全体とし
て機能の増大を図ることが提案されている。
一方においてカメラではカメラ自身が本来もっている
機能を選択して個人に合った機能のみを使用できるよう
にすることが行われる。例えば或る機能についてカメラ
本体で選択設定する場合である。
発明が解決しようとする課題 ところで、選択設定した機能はそのまま保持しておい
て更に別のバリエーションの機能の選択をし、そのバリ
エーションの機能を使用した後、元の保持されている機
能に戻したいという場合がある。
本発明はこのような要請に応えるカメラシステムを提
供することを目的とする。
課題を解決するための手段 上記の目的を達成するため本発明では、カメラ本体と
該カメラ本体に着脱自在なアクセサリーとから成るカメ
ラシステムにおいて、前記アクセサリーはカメラ本体が
有している諸機能のうち第1の機能を指定するためのデ
ータを記憶する第1記憶手段と、該第1記憶手段のデー
タを出力する出力手段とを有しており、一方前記カメラ
本体は前記諸機能のうち第2の機能を指定するためのデ
ータを記憶する第2記憶手段と、前記出力手段からのデ
ータを入力する入力手段と、前記入力手段で受信された
データと前記第2記憶手段のデータのいずれか一方を選
択する選択手段と、前記選択手段によって選択されたデ
ータに基づいてカメラの機能を制御する制御手段とを有
している。
その際、選択手段は操作部材を有していてもよい。
前記制御手段は前記アクセサリーが装着されていると
きは前記選択手段で選択されたデータに基づく機能制御
を行い前記アクセサリーが装着されていないときは前記
第2記憶手段のデータに基づく機能制御を行うように構
成してもよい。
また、前記カメラ本体は更に第3記憶手段と、前記ア
クセサリーが装着されていないときは前記第2記憶手段
のデータを第3記憶手段に書き込み前記アクセサリーが
装着されると前記第3記憶手段の内容を前記第1記憶手
段からのデータに書き換える書き換え手段とを有してい
てもよい。
作 用 本発明の請求項1の構成によれば、カメラ本体で選択
設定された機能とアクセサリーで選択設定された機能と
一方を選択して使用できる。すなわち、カメラ本体で一
度機能を選択設定した後、アクセサリーからの指定によ
って他のバリエーションの機能を選択し、使用後に元の
カメラ本体で選択設定された機能に戻すことができる。
また、請求項2の構成によれば、アクセサリーが取り
付けられていても操作部材によってカメラ本体で選択設
定された機能とアクセサリーで選択設定された機能の一
方が選択される。
さらに、請求項3の構成によれば、アクセサリーを取
り外せば元のカメラ本体で選択設定された機能に戻る。
請求項4の構成によれば、アクセサリーを装着すれば
第3記憶手段にアクセサリーから指定された第1の機能
が書き込まれる。
請求項5の構成によれば、カメラ内においてE2PROMの
内容がRAMに書き込まれる。
実施例 第1図は本実施例のカメラの回路ブロック図である。
同図において(μC)はカメラ全体の制御,種々の演算
を行うマイクロコンピュータ(以下「マイコン」とい
う)でE2PROMを有し内部で書込み及び読出しが自由に行
えるようになっている。(AFct)は焦点検出を行う焦点
検出回路であって、C CD,積分制御回路,A/D変換回路か
らなり、後述する3つの測距エリアに対して被写体の情
報を得ると共にこれをA/D変換して、マイコン(μC)
へ出力する。(LD1)は低輝度で且つ焦点検出不能のと
きに被写体に向けて光を発光し焦点検出可能とする補助
光発光素子である。
(LM)は測光回路で、後述する4つのエリアに対して
測光を行い、その測光値をA/D変換してマイコン(μ
C)へ輝度情報として与える。(DISPC)はマイコン
(μC)から表示データ及び表示制御信号を入力してカ
メラ本体上面の表示部(DISPI)及びファインダー内の
表示部(DISPII)に所定の表示を行わせる表示制御回路
である。
本実施例においてICカード(CD)には、カメラのモー
ドを使用する人に応じて変更選択できるカスタムカー
ド,撮影状況に応じてカメラの各種機能の制御(AEプロ
グラム,AEモード,AFモード等)が自動的に決定される4
枚のプログラムカード,特殊機能を付加する4枚のファ
ンクションカード,撮影データをメモリーするメモリー
カードの4種類10枚のカードがある。これらのカードに
関しては後で詳細に説明する。(ST)は電子閃光装置,
(IF)はカメラのマイコン(μC)と電子閃光装置(S
T)との間に設けられたインターフェース,(STC)は不
図示の撮影レンズを通ってきた閃光発光時の被写体反射
光を受光し、適正露光量となったときに閃光発光を停止
させる調光回路である。(LE)はレンズに設けられたレ
ンズ回路で交換レンズ固有の情報をカメラのマイコン
(μC)に出力する。(LECN)は焦点検出情報にもとづ
いて撮影レンズを駆動するレンズ駆動制御回路,(EN
C)はレンズを駆動するモーターの回転を検出するコン
バータで、所定の回転角ごとにマイコン(μC)へパル
スを出力する。マイコン(μC)はこのパルスをカウン
トし、現在の位置の∞位置からの繰り出し量を検出し、
この繰り出し量〔繰り出しパルス数(CT)〕から距離を
検出する。(TVCT)はマイコン(μC)からの制御信号
に基づいてシャッターを制御するシャッター制御回路,
(AVCT)はマイコン(μC)からの制御信号に基づいて
絞りを制御する絞り制御回路,(MD)はマイコン(μ
C)からの制御信号に基づいてフィルムの巻上げ,巻戻
しの制御を行うモーター制御回路である。(BZ)はシャ
ッタースピードが手振れとなるスピードになると警告を
行うブザーである。(E)は電源となる電池,DC/DCはマ
イコンに供給する電圧(VDD)を安定させるためのDC/DC
コンバーター,(D1)〜(D4)は、DC/DCコンバーター
がOFFのときに電圧(VDD)よりも低い電圧をマイコンに
与え、消費電力を少なくするためのダイオード群で、カ
メラのマイコン(μC)のハードはこの低い電圧で作動
できるので、割り込みがかかるが、ICカード(CD)の方
のマイコン(μC2)この低い電圧では駆動できない。
(RR)(CR)は電池装着時にマイコン(μC)へリセッ
トをかけるためのリセット用抵抗及びコンデンサーであ
る。(Tr1)は上述した回路の一部に電源を供給する給
電用トランジスターである。
次に、スイッチ類の説明を行うと、(SRE)は電池が
装着されたときにOFFとなる電池装着スイッチであっ
て、電池が装着され該スイッチ(SRE)がOFFになるとマ
イコン(μC)の端子(RE)に「L」レベルから「H」
レベルに変化する信号が印加されマイコン(μC)は後
述のリセットのルーチンを実行することになる。
(SEM)は常開のプッシュ式の露出モード変更スイッチ
で、このスイッチ(SEM)の操作と後述するアップスイ
ッチ(Sup),ダウンスイッチ(Sdn)の操作とによって
露出モードが変更される。(SFUN)は常開のプッシュ式
の機能変更スイッチで、このスイッチの操作とアップス
イッチ(Sup),ダウンスイッチ(Sdn)の操作により機
能変更(例えば連写・単写の切換え)が行われる。(S
CD)は、通常カードが装着されているときには、カード
による機能の有効/無効を切換える、あるいは、プログ
ラムカード以外のカードでのデータの設定変更時に使用
される常開のプッシュ式のカードスイッチである(詳細
は後述する)。(SCDS)は、カードが装着されていると
きにデータの設定への移行時に操作されるカードデータ
設定スイッチである(S1)は、測光及びAF動作等の撮影
に必要な準備動作を行う為のスイッチで、不図示のレリ
ーズ釦の第1のストロークでONとなる。上記スイッチ
(SEM),(SFUN),(SCD),(SCDS),(S1)のうち
いずれか1つでも操作され、ONになると後述の〔INT1
の割り込みを実行する。(SM)はカメラの動作を可能と
する為のメインスイッチであり、このスイッチのON,或
いはOFFにより、後述の〔INT2〕の割り込みを実行す
る。
(SMUP)はミラーアップが完了するとONし、シャッタ
ー機構がチャージされ、ミラーダウンするとOFFとなる
スイッチである。
(S2)は撮影動作を行うときに操作されるレリーズス
イッチで、レリーズ釦の第2のストローク(第1ストロ
ークより深い)の押下でONとなる。(SWD)はフィルム
の1コマの巻上でONとなる1コマスイッチである。(S
AEL)はAEロック(露出ロック)を行うためのスイッチ
であって常開のプッシュスイッチで構成されている。
(SAF/M)はAFと手動焦点調節の状態を切換える焦点調
節モード切換えの状態スイッチである。
(SSE)は変更すべきデータを選択するための常開の
変更データ選択スイッチである。(SSELF)は、セルフ
撮影を行うときにセルフモードを設定する常開のプッシ
ュスイッチであり、このモードが設定され、レリーズス
イッチ(S2)がONされると、セルフ撮影を開始する(S
AU)は露出モードがMモード(マニュアルモード)のと
きに、このスイッチの操作とアップスイッチ又はダウン
スイッチとの操作とで絞り値を変更する絞り変更スイッ
チである。Mモードで上記スイッチ(SAU)の操作がな
いときにはアップスイッチ又はダウンスイッチの操作に
よりシャッター速度の変更となる。(SFLM)はフィルム
が装填されているか否かを検出するもので、スプール室
の近傍のフィルムレール面上に配置され、フィルムが存
在するときにはOFFとなるフィルム検出スイッチであ
る。(SRC)は裏蓋が閉められたときにONし、開けられ
るとOFFとなる裏蓋閉成検出スイッチで、このスイッチ
のONによりマイコン(μC)は後述する割込みのルーチ
ンを実行する。(SRW)はフィルム巻戻しを開始させる
為のスイッチであり、操作されるとONし、後述の割込み
のルーチンを実行し、裏蓋が開けられるとOFFする。(S
CR)はICカード(CD)が装着されたときにOFFとなるIC
カード装着スイッチであり、OFFになったとき、ICカー
ド(CD)のマイコン(μC2)にリセットをかける。
(x)は所謂X接点であり、シャッターの1幕走行完了
でONし、不図示のレリーズ部材のチャージと共にOFFと
なる。
(Sup)は変更すべきデータの切換え、或いは加算を
行う常開のアップスイッチであり、(Sdn)は同じく減
算を行う常開のダウンスイッチである。Mモードのとき
の絞り値の変更時には絞り変更スイッチ(SAU)のONと
(Sup),(Sdn)の操作で夫々絞り値のアップ,ダウ
ン、絞り変更スイッチのOFFと(Sup),(Sdn)の操作
で夫々シャッター速度のアップ,ダウンの機能を果た
す。アップスイッチ(Sup),ダウンスイッチ(Sdn)が
操作されたことは端子(IP20),(IP21)がそれぞれ
「L」レベルになったことで検出する。第1図におい
て、上記各スイッチに共通する線路(WI)は接地電位点
(GND)に接続されている。
第1表は上述した各スイッチと、それらの機能をまと
めて示している。
次に、本実施例のカメラの動作を説明する前に、ここ
で用いられる4種類のICカードについて説明する。
(I)カスタムカード; このICカードはカメラの有する機能(制御できる機
能)のうち、撮影者にとって必要なものを選択(不必要
と思われるものを削除)、或いは機能の択一的選択を行
うことによって撮影者の意図,撮影技術に応じたカメラ
を提供しようとするものである。また、これによって不
必要な機能を省くことができるので、モード変更時には
簡略化され操作性の良いカメラとなる。次に、このカー
ドに関する説明及びそれに対して行われる表示内容に関
して説明する。
まず、このICカードの機能の選択としては、(i)露
出モードの選択,(ii)機能の二者択一,(iii)レン
ズ側スイッチの操作による関係等がある。
まず、上記(i)の露出モードの選択に関する露出モ
ードとしては、 (b−1)プログラムモード (Pモード) (b−2)絞り優先モード (Aモード) (b−3)マニュアルモード (Mモード) (b−4)シャッター優先モード(Sモード) があり、Pモードは基本として必ず入れ、残り3つのモ
ード(A,M.Sモード)の組み合わせの選択を行えるよう
にしている。従って、組み合わせとして、 の8通りがあり、表示としては第2図(a)の4つのモ
ード表示(ただしPROGRAMはPで表わす)のうち、モー
ドの設定時には選択された組み合わせの表示が例えば第
2図(b)のように行われ、撮影時には選択されている
1つの露出モードの表示〔第2図(c)(Aモード選
択)〕が行われる。文字(或いは数値)の周りの点々は
点滅を示している。詳細は後述する。全表示を第2図
(a)に参考として示しておく。
次に、(ii)機能の2者択一としては、手振れブザー
の有/無があり、これの設定時、第2図(d)に示した
表示のうち、数値3が手振れブザーの有/無を示し、フ
ィルムカウンターの数値「1」がブザー有,「2」がブ
ザー無を示す。
(iii)のレンズ側スイッチの操作による関係として
は、レンズ側に設けられたスイッチ(後述)が操作され
たときに、どのようなAF(オートフォーカス)のモード
を選択するかということであり、そのモードとしては、 まず、スイッチが操作されていないとき、 (E−1)多点/スポットによる全域でのワンショット
(合焦後追従判定) スイッチが操作されているとき (E−2)フォーカスロック (E−3)スポットAF (E−4)コンティニュアスAF があり、設定時に第2図(d)に示した表示の「CuSt−
3」の数値「3」が「2」となり、点滅表示の「1」が
「1」〜「3」となるが、この点滅表示の「1」〜
「3」は夫々上記「E−2」〜「E−4」に対応してい
る(図は省略し、設定時に詳述する)。
選択番号と機能に関しては第2表に示す。
尚、上記(i)〜(III)において、モード設定時に
カードキーを1回ONすることにより(i)〜(III)の
モードが順次選択され、アップスイッチ又はダウンスイ
ッチを押すことによりそのモードの中での機能(設定
値)が選択される。夫々、モード(i)〜(III)及び
機能は、循環的に設定可能となっている。
(II)プログラムカード; プログラムカードとしては、撮影場面を設定し、その
場面の状況或いは被写体に応じたAFモード(コンティニ
ュアス/ワンショット・測距エリア)AEのシャッター速
度・絞りの決定を行うことにより、場面に応じた撮影を
行うことを目的にして作られたものである(詳細は後述
する)。
(III)ファンクションカード; (3−1)H/Sカード{(ハイライト/シャドウ)カー
ド} このカードは、白いものはより白く、黒いものはより
黒くして、カメラで得られた露出値を一定値オーバー
(+2.0)(ハイライト),アンダー(−2.0)(シャド
ウ)にするものであり、このカードの挿入(H/Sの選択
の一方)と、AEロックスイッチの操作とによりそれが行
われる。
(3−2)AEブラケットカード このカードは、カメラで得られた露出を、オーバー
側,アンダー側に夫々0.3,0.5,1段ずらして露出が行え
るようにしたものである(詳細は後述する)。
(3−3)オートシフトカード これは、露出値に対して、絞り値とシャッター速度と
の組み合わせを変えることにより、撮影効果(深度或い
は速度)を変えようとするものである。
(3−4)デフォーカシングカード 露光中にフォーカシングレンズを駆動することによ
り、ソフトフォーカス的な効果や、露光間ズーム的な効
果を出すものである。
(IV)データメモリカード; これは撮影のデータをメモリーするものであり、 ・フィルムカウンター ・制御絞り値 ・制御シャッター速度 ・露出補正値 ・AEモード ・レンズ情報(焦点距離及び開放FNO) ・フィルム感度 のデータがメモリー可能であり、これらのデータがカメ
ラ本体上の液晶の表示を用いて見ることができる(詳細
は後述する)。
次に、カメラの動作を第3図以降に示すマイコン(μ
C)のフローチャートに基づいて説明すると共に、必要
に応じて各部の詳細な説明を行う。
電池(E)が装着されると、電池装着スイッチ
(SRE)がOFFとなり、端子(RE)に「L」レベルから
「H」レベルに変わる信号が入力しDC/DCコンバータをO
Nにし(PWO=「H」)、内蔵のクロックが発振を開始
し、端子(φ)を介してICカード(CD)にもクロックが
マイコン(μC)から送られる。尚、割り込みのとき
は、DC/DCコバータのON,及びクロックの開始はハード回
路で、自動的に行われる。次に、マイコン(μC)は第
3図に示す〔RESET〕のルーチンを実行する。
まず、マイコン(μC)はこのフローへの割込みを全
て禁止する(#100)と共にDC/DCコンバータ制御の(PW
O)以外の出力端子を全て「L」レベルにする(#10
5)。また、RAM内のフラグ〔第8表(後述)〕及びRAM
(レジスタ)を全てリセットする(#110)。これにより
露出モードをPモード,スポット/多点AFを多点AFモー
ド,単写(S)/連写(C)を単写(S)とし、露出補
正を行わないモード,その他がセットされる。
次にステップ(#115)で、E2PROMにメモリーしていた
フィルム枚数(N1),フィルム感度(Sv)を読み出し
て、所定のRAMに転送する。しかる後、メインスイッチ
(SM)がONの状態であるか否かを判定する(#120)。該
メインスイッチがOFFの状態であれば、(IP6
「H」),ステップ(#125)に進み、給電用トランジス
タ(Tr1)をOFF(PW=「L」とし、カードとシリアルデ
ータのデータ交信(VI)を行う。
ここで、シリアルのデータ交信について簡単に説明す
る。シリアル交信の命令により、データ転送を行うべく
相手に転送開始の信号を送り(カードの場合CSCD
「H」)、続いて転送用のシリアルクロック(SCK)が
カメラから出力される。このクロックの立上がりに同期
して出力側(カメラ或いは相手)はデータを1ビット出
力し、クロックの立下がりに同期して入力側(相手或い
はカメラ)はデータを1ビット入力する。これを8回
(8ビット)行うことにより、1回のデータ転送が終了
し、これを必要なだけ行うことにより、必要なデータを
得ることができる。レンズ(LE)とのデータ交信,表示
制御回路(DISPC)とのデータ交信,電子閃光装置(S
T)とのデータ交信の場合も同様である。
ここで上記ICカードとのデータ交信(VI)を、第5図
(f)に示し説明する。この交信では、まず端子(CSC
D)を「H」とし、交信を要求する(#270)。次にデー
タ交信(VI)であることを示すデータをセットし、カメ
ラを出力側にセットして交信(VI)であることを示すデ
ータのデータ交信を行う(#272,〜#277)。これを終え
ると、次にカメラを入力側にセットして、ICカード側で
データがセットされるのを待つ(#280,#282)。データ
交信を行って(#285)、データを入力した後、交信終了
を示すべく端子(CSCD)を「L」にする(#286)。この
ようにして入力したデータからカメラのマイコン(μ
C)がスリープ(停止)しても良い状態か否かを判定す
るが、これはカメラのマイコン(μC)からICカード
(CD)に該ICカードの動作に必要なクロック及び電圧
(VDD)を送っていることから、ICカードの動作途中に
これらのクロック及び電圧が送られなくなる(カメラが
スリープするとクロックの停止及び電圧の低下が起るの
で)と、ICカードのマイコン(μC2)が所定の信号処理
(E2PROMへの書き込み制御)か実行できなくなるのでこ
れを未然に防止するためである。
第3図に戻り、ステップ(#135)で上述した判定、即
ちカメラのマイコン(μC)がスリープしてもよいか否
かの判定を入力したデータによって行い、ここでスリー
プしてもよい場合には、ステップ(#140)で全割込みを
許可してスリープする。このスリープによりクロックの
停止及びDC/DCコンバータのOFFがハード的に行われる。
スリープ不可のときは、ステップ(#145)で30msec待っ
た後ステップ(#130)へ戻り、同様な処理を繰り返す。
次に、メインスイッチ(SM)のONあるいはOFFによる
割込み〔INT2〕を説明する。
まず、該スイッチ(SM)のONによる割込みか否かをス
テップ(#147)で判定し、ONによる割込みでない場合
(IP6=「H」)は、〔INT1〕の割込みを禁止し(#24
0)、表示データ(このとき全消灯の表示)をセットし
(#245)、ステップ(#250)で表示制御回路(DISPC)
の表示用マイコンとデータ交信を行ってステップ(#12
5)に進み、上述と同様の処理を行う。データ交信によ
り、表示用マイコンは全消灯のデータを入力することに
より、全てのデータを消灯する(第2図(e)参照)。
尚、表示用マイコンの制御については後で述べる。
一方、ステップ(#147)でメインスイッチ(SM)がON
しているときは、ステップ(#150)で、〔INT1〕の割込
みを許可し、次のステップ(#155)で表示データをセッ
ト(スタンバイ表示)して、表示用マイコンとステップ
(#160)でデータ交信を行う。このデータ交信により表
示用マイコンは第2図(f)に示す表示を行う。この第
2図(f)で、AEモードとしてはPモードが選択され、
露出補正なし,単写モード,多点測距,カード機能ON,
フィルム枚数5であることが夫々示されている。
次に、カメラのマイコン(μC)は端子(IP5)が
「L」レベルであるか(スイッチSEM,SFUN,SCD,SCDS,S1
のいずれか1つがON)否かをステップ(#170)で判定
し、「L」レベルでなければステップ(#125)に進み、
上述したスリープの制御を行う。「L」レベルであれ
ば、ステップ(#180)に進んで電源保持を5秒行う為の
フラグ(OPF)をセットし、後述する〔S1ON〕のサブル
ーチンを実行する(#190)。次に、また端子(IP5)が
「L」レベルであるか否かを判定する(#200)。「L」
レベルであればステップ(#203)でカード要求信号(DS
PREQ)を0にした後にステップ(#180)に進み、ステッ
プ(#180)及び(#190)を繰り返す。「L」レベルでな
ければ(即ち上記5つのスイッチがいずれも操作されて
いなければ)、ステップ(#205)に進み、電源保持用の
フラグ(OPF)がセットされているか否かを判定し、セ
ットされていればステップ(#215)で電源保持用タイマ
ーをリセットスタートさせ、次のステップ(#220)でフ
ラグ(OPF)をリセットしてステップ(#235)に進む。
電源保持用のフラグ(OPF)がセットされていないとき
もステップ(#235)に進み、ICカード(CD)からのS1ON
ループの繰り返し要求の信号があるか否かを判定し、あ
る場合には、ステップ(#190)に戻る。これはデータ設
定中などの場合に、表示用マイコンによる表示がICカー
ドからのデータに基づいて制御されているとき、使用者
もその表示を見たいにも拘わらず、カメラ側の5秒の電
源ホールドが切れると勝手にスタンバイの表示に変わ
り、使用勝手の悪い表示になるのを禁止するために行う
ものである。この繰り返し要求がない場合には、ステッ
プ(#237)へ進んで上記タイマーが5秒経過したか否か
を判定する。
経過していればステップ(#150)へ進み、スタンバイ
表示からスリープ制御へ、一方、経過していなければス
テップ(#190)の〔S1ON〕からのフローを繰り返す。
カメラにICカード(CD)が装着されたときには、ステ
ップ(#172)でカードによる表示要求の信号(DSPREQ)
をステップ(#172)でセットした後、ステップ(#180)
以降のフローへ進む。
次に測光,AF,表示の制御を行う〔S1〕のルーチンを第
6図に従って説明する。
まず、このフローに対する〔INT1〕の割込みを禁止す
る(#400)。これは、本制御の途中に第3図の割込み
〔INT1〕が入ると、制御動作が先へ進まなくなるからで
ある。次に、(#405)でマイコン(μC)の端子(PW)
を「H」レベルにし、インバータ(IN1)を介してPNP型
トランジスタ(Tr1)のベースにローレベルを印加する
ことにより該トランジスタ(Tr1)をONし、測光回路(L
M),AF回路(AFCT)等に電源を供給する。次にレンズ回
路(LE)から交換レンズ固有の情報を入力する(#41
0)。これを第10図に示し、説明すると、まず端子(CSL
E)を「H」レベルとし(#600)、必要な回数だけシリ
アル交信を行ってレンズから情報を入力する(#605)。
第4図(a)にレンズ内の回路を示し説明すると、カメ
ラから入力したクロックをデコーダー(2)でカウント
し、アドレス信号を作成する。このとき、所定のアドレ
スになったときには、ズームによって変化するレンズデ
ータとなるため、焦点距離を検出するエンコーダ(3)
により、焦点距離を検出しアドレス回路(5)でアドレ
スを上記焦点距離によって変えて、所定のデータをカメ
ラ本体に出力するようにする。スイッチ(SQ)はレンズ
(10)上に設けられたレンズ側スイッチ(第4図(b)
参照)であり、これによっても、データを変えなければ
ならないのでアドレスの変更を行っている。このように
して設定されたアドレスをROM(6)に出力する。ROM
(6)は指定されたアドレスに基づいてデータを出力す
る。この出力はパラレル・シリアル変換回路(7)でシ
リアル信号に変換されてカメラ本体に与えられる。
次にレンズ情報について説明する。カメラ本体に送ら
れてくるレンズ情報は第11表に示すようにレンズの装着
信号,レンズの開放絞り値(Avo),レンズの最大絞り
値(Avmax)、∞〜近までの絞り出し量,焦点距離情
報,(レンズ駆動量/デフォーカス量)変換係数,上記
レンズ側スイッチ(SQ)のON,OFF、レンズの駆動を行っ
て良いか否かを示すもの(LOK)などであり、表に示す
ボディ内アドレスのRAMに入力される。この信号(LOK)
はAFができないような状態になったときに、それに応じ
て「1」→「0」に変化するものである。カメラ本体
は、この信号を入力してモータの停止を行う。
一方、レンズ(10)側では第9表に示すようなROM及
びアドレス構成となっている。(A),(B)は同一の
ROMの中にSQ関係及びLOK関係のみ異なる2つの同様のデ
ータをメモリーしている。従来からレンズ情報は比較的
少なく、1つのROM内に複数種類、同一機能のレンズ情
報が記憶でき、使用されるレンズに応じて、レンズ情報
を切り換えることを行っている。この場合、1つのレン
ズあたりの情報量は決っており、これに応じて必要なRO
Mを決めてある。このようなときにスイッチのON,OFFに
よることを示す新たなデータを作る(増加させる)こと
は、ROMに対してスイッチのON,OFFに応じてアドレスを
変えてデータ変更する場合に、更に2バイト(ON,OFF)
が必要となることを意味する。ROMに余裕があれば、第1
0表に示すように06H,08Hという2バイトを増加して、レ
ンズ側スイッチ(SQ)のOFF,ONに応じてアドレスを変更
し06H,08Hを選択するようにすればよい。しかし、この
ような余裕がないときには、第9表に示すように、複数
種類用に設けられたROM〔本実施例では(B)〕にスイ
ッチのON,OFFによる変更するデータ以外を同一のデータ
とし、スイッチのOFF,ONに応じて(A)又は(B)を選
択するようにすればできる。但し、この場合、このROM
に対し使用できるレンズの種類は少なくなる。第9表に
おけるレンズにおいて、レンズ側スイッチ(SQ)がOFF
の場合は06Hと07H,08Hのどちらか一方、逆にONの場合は
16Hと17H(bo=0,AFモータ停止)が送られるようにな
る。尚、アドレス中(xxx)はズーム或いはフォーカシ
ングレンズの繰出し量によって変更するアドレスデータ
であることを示し、エンコーダ(3)(4)から入力さ
れる。
上記レンズ内の信号(LOK)はレンズが焦点検出用で
ないことを示している。この信号を受け取ったカメラ本
体側ではAF動作(レンズ駆動)を禁止して、焦点検出動
作のみを行うようになっている。これは例えばマクロ付
ズームレンズでマクロモードになったときにAF動作禁止
としてアドレス07H(第10表),08H(第9表)、マクロ
モードでないときAF動作許可としてアドレス09H(第10
表),07H(第9表)のデータが送られる。
今、上記スイッチ(SQ)の機能を持ったレンズを、こ
のビットを読んでいない(新設データの為)旧カメラに
装着されたときにも、このレンズ側スイッチ(SQ)の機
能を持たせようとするとき(但し、ICカードによる機能
の変化−−−フォーカスロック,コンティニュアス,ス
ポットAFの選択−−−のうち後者の2つはICカードが旧
カメラではないので、できず、フォーカスロックのみ可
能とする)、上記スイッチ(SQ)のONに応じてLOK信号
をAF禁止とすれば、旧カメラは恰もAFができないレンズ
であるとして、AF動作を禁止し、焦点検出のみを行う。
これを実行する為に、上記スイッチ(SQ)がONされたと
きには第9表ではB,第10表では07H,08Hそしてスイッチ
(SQ)がOFFのときには第9表ではA,第10表では06Hと07
H,09Hのいずれか一方とをそれぞれ変化させるようにす
ればよい。
カメラ側の制御については、上記レンズのデータを読
みとったときにAF禁止するかどうかを判定し、AF禁止の
有無の制御を行えばよいだけなので図面を参照しての説
明は省略する。
以上に述べたレンズ情報の入力を終えると、端子(CS
LE)を「L」レベルとしリターンする(#610)。
第6図に戻って、引き続きマイコン(μC)はステッ
プ(#413)でカードとデータ交信(I)を行う。このデ
ータ交信(I)では、カメラのスイッチの状態,AEモー
ド,及び制御用のデータをカメラからICカードに送る。
この内容をCACD表に示しておく(第I交信の欄参
照)。データ交信(I)を第5図(a)に示す。交信の
方法は、上述した第5図(f)のデータ交信(VI)とほ
ぼ同じで、異なるところはデータとして交信(I)であ
ることを示すデータをセットして出力することと、その
後のデータ交信(SIO)が3回であり、この交信でもカ
メラ側が出力側であることである。尚、これらのデータ
の使用に関しては後述する。
次にマイコン(μC)は、電子閃光装置(ST)から電
子閃光装置の情報を入力する(#415)。その情報として
は、発光量を示すガイドナンバー(GN),スイッチON/O
FF,を示す2つの情報がある。ここで、本実施例に用い
られる電子閃光装置の説明を行う。
第8図(a)に電子閃光装置の回路ブロック図を示
す。(D1)は、逆充電防止用コンデンサー,(C1)は容
量の大きいバックアップ用コンデンサー,(μC3)はシ
ーケンス制御を行うマイコン,(TM)はカメラ本体から
のシリアル交信の種類を示すパルスの幅を検知して、マ
イコン(μC3)に交信の種類を示す信号を出力する検知
回路である。(D/D)は低電圧を高電圧に変換する昇圧
回路で、マイコン(μC3)からの信号により昇圧の開
始,停止を行う。(D2)は整流ダイオード,(CM)は昇
圧回路からのエネルギーを蓄積するメインコンデンサ
ー,(LEC)は発光の制御を行う発光制御回路,(DIS
P)は表示回路で、第8図(b)に示すように、電源がO
N(信号により昇圧及びカメラとのデータ交信が行える
状態)か否かを表示するもので、ONのときはONという表
示がなされ、OFFのときは何も表示されない。(I/O C
C)はカメラとの交信の入出力を切換える入出力切換回
路である。(SM)は電源のON,OFFの切換えを行う常開の
プッシュスイッチで、電源がONのときはOFF,電源がOFF
のときはONに切換えられる。(MONT)は発光量そのもの
をモニターする回路で、全発光の1/4の発光量となると
「H」信号を出力する。(L0)は発光量を1/4と,全発
光とに切換える常開のスイッチとなっており、該スイッ
チのONのたびに1/4全発光と切換わる。
この電子閃光装置のシーケンス制御を行うマイコン
(μC)のフローチャートを第8図(c)以降に示し説
明する。
上記電源スイッチ(SM)が操作されると、マイコン
(μC3)に「H」(端子は内部でプルアップされてい
る)から「L」に変わる信号が入力し、マイコン(μ
C3)には割込みがかかり、マイコン(μC3)は第8図
(c)に示すフローチャートを実行する。このフローチ
ャートにおいて、まず電源のON状態を示すフラグ(ON
F)がセットされているか否かを判定する(#ST10)。セ
ットされているとき(ONF=1)、このフラグをリセッ
トして昇圧を停止すべく端子(OP2)を「L」レベルと
し、ONの表示を消してスリープする(#ST20〜#ST40)。
上記フラグ(ONF)がセットされていないとき、電源のO
FFからONによる操作としてフラグ(ONF)をセットし、
端子(OP2)を「H」レベルとして昇圧を開始する(#ST
50,#ST60)。そしてONの表示を行う(#ST70)。次にタ
イマーをリセットスタートし(#ST80)、5分経過する
のを待ち(#ST90)、5分経過すると、(#ST20)に進み
電源OFFと同じ制御を行ってスリープする。
次に、電子閃光装置からカメラへのデータを送出する
為のデータ交信の要求がカメラからあったとき行われる
割込みの処理〔INT1〕を第8図(d)に示し説明する。
まず、カメラからパルス幅(T1)の「H」信号がおくら
れてくると、検出回路(TM)はこの時間(T1)を検出
し、マイコン(μC3)の(INT1)の端子へ「L」から
「H」レベルへ変化する信号を出力する。マイコン(μ
C3)は、この変化信号を入力して、〔INT1〕の割込みの
処理を行う。
尚、端子(φ)は、電池が装着されていると常に働
いており、この端子(φ)を介してマイコン(μC3
からタイマー検出回路(TM)にクロックが送られてい
る。
マイコン(μC3)は、まず端子(OP1)を「H」レベ
ルにしてタイマーをリセットし、タイマーの出力を全て
「L」レベルにし、且つタイマーへの信号が入力しても
これに応じないようにする(#ST110)。そして、電源ON
を示すフラグ(ONF)がセットされているか否かをステ
ップ(#ST120)で判定し、セットされているときデータ
交信用のビット(STS1)を「1」にセットし(#ST13
0)、昇圧を開始すべくステップ(#ST140)で端子(O
P2)を「H」レベルにしてステップ(#ST180)に進む。
一方セットされていないとき、上記ビット(STS1)をリ
セットしてステップ(#ST180)に進む(#ST150)。カメ
ラからガイドナンバー制限解除の信号が入力されている
と、ステップ(#ST183)に進み、ガイドナンバー制限の
解除の制御を行う。前記信号が入力されていないとき、
ガイドナンバー制限スイッチ(L0)がONされているか否
かを判定し、ONされているとき(IP=「L」)この制限
を示すフラグ(L0LMTF)がセットされているか否かを判
定する(#ST181,#ST182)。セットされているときこれ
をリセットし、端子(OP4)を「L」レベルとしてモニ
ター回路(MONT)からの発光停止信号が、発光制御回路
に入力するのを禁止する(#ST183,#ST184)。
フラグ(L0LMTF)がセットされていないときはこれを
セットし、端子(OP4)を「H」レベルとして発光量制
限を許可し、交信用のデータ(STS3)をセットする(#S
T186,〜#ST187)。スイッチ(L0)がONされていないと
きはステップ(#ST190)に進む。
尚、このステップ(#ST190)へはステップ(#ST184)
及び(#ST187)からも来る。
ステップ(#ST190)では、電子閃光装置(ST)が出力
側として、入出力切換回路(I/OCC)に対して出力を示
すべく、端子(I/OC)を「H」レベルにする。上記ビッ
ト(STS1)の信号及び電子閃光装置(ST)に応じたガイ
ドナンバーを示す5ビットの信号をセットして(#ST20
0)、カメラ本体からのデータ交信用クロック(SCK)が
送られてくるのを待ち、該クロック(SCK)が送られて
くると、これに同期して端子(Sout),入出力切換え回
路(I/OCC)を通してデータを出力する交信の制御を行
う(#ST210)。これを終えると端子(OP1)を「L」レ
ベルにして(#ST220)、上記タイマーをリセットし、カ
メラからのパルス幅をいつでも検出できるようにしてい
る。
カメラからパルス幅(T2)の信号が入力されると、タ
イマー(TM)は(FC)端子を「H」レベルにする。マイ
コン(μC3)はこれを端子(IP1)に入力し、ステップ
(#ST230)から(#ST240)に進む。
ステップ(#ST240)では、上述と同じように端子(OP
1)を「H」レベルにし、入出力の制御を示す端子(I/O
C)を「L」レベルにして(#ST250)、電子閃光装置が
入力側であるべく制御する。そしてカメラからの交信ク
ロック(SCK)に同期して送られてくるカメラのデータ
を入出力回路(I/OCC)を通して、端子(SIN)に入力
し、これを所定のレジスタ(RAM)に読み込む(#ST260,
#ST270)。そして、端子(OP1)を「L」レベルにし
て、カメラからのパルスを受け入れ可能にしている(#S
T280)。入力するデータとして発光の有/無,電源の強
制OFFの有/無,電源の強制のONの有/無の信号発光制
限解除の有/無の信号を入力する。
ステップ(#ST290)では、入力したデータに基づいて
電源の強制ONか否かを判定する。強制ONでないとき(#S
T330)に進む。一方強制ONを示すとき、電源ONを示すフ
ラグ(ONF)をセットし、端子(OP2)を「H」レベルと
し昇圧を開始させ、ONの表示を行わせてステップ(#ST3
30)に進む(#ST300〜#ST320)。
ステップ(#ST330)では、電源の強制OFFか否かをカ
メラからのデータに基づいて判定する。強制OFFのと
き、マイコン(μC3)はONの表示を消し、電源OFFを示
すフラグ(ONF)をリセットして、端子(OP2)を「L」
レベルにして昇圧を停止させスリープする(#ST420〜#S
T440)。一方、強制OFFでないとき、ステップ(#ST34
0)に進み、タイマーをリセットスタートさせ、5分経
過したか否かを判定する(#ST350)。5分が経過すれば
ステップ(#ST420)に進み、強制OFFと同じ制御を行
う。5が経過していないとき、露出制御に入ったか否か
を判定し(#ST360)、露出制御に入っていないときはス
テップ(#ST350)に戻り、ステップ(#ST350)及び(#S
T360)を繰り返す。この露出制御に入ったことを示すカ
メラからの信号は、端子(ST1)を通して入力されるパ
ルス幅(T3)の信号である。検出回路(TM)はこれを検
出して、端子(EC)を「H」レベルにする。この信号が
入力されると、マイコン(μC3)はタイマーをリセット
スタートさせ(#ST370)、カメラから送られてきた発光
の有/無を示す信号に基づいて、発光を示すときは端子
(OP3)を「H」レベル(#ST400)、発光を示さないと
きは端子(OP3)を「L」レベルにして、夫々ステップ
(#ST412)に進む。このステップ(#ST412)では、ステ
ップ(S2)のONからシャッターの先幕の走行完了+α
(電子閃光装置の発光時間)までの時間(150msec)
を待って端子(OP1)を「L」にし(#ST415)、カメラ
からの割込み用のパルスが入ってきても処理できるよう
にして第8図(c)のスイッチ(#ST80)に進む。
第8図(a)の回路で、アンド回路(AND1)は露出制
御動作中のみ動作するようになっており、調光完了信号
を受けつけるようにしている。アンド回路(AND2)はカ
メラから送られてくる発光信号を許可するか否かを決め
るものである。カメラからの信号に基づきマイコン(μ
C3)は端子(OP3)を「H」/「L」にする。
次にインターフェース回路を第9図に示し説明する。
電子閃光装置(ST)へのデータ交信の種類(種類に応
じてパルス幅が変わる)を示す信号(CSST),交信時の
クロック(SCK),及び調光完了を示す信号がオア回路
(OR21)を通して電子閃光装置(ST)へ供給される。シ
ャッターの1幕が走行完了すると、X接点(X)がONし
(これは巻上時のチャージ動作でOFFにされる)、端子
(XT)からハイルベル「H」の信号が出力される。
(I/OCG)は入出力切換回路で、カメラの端子(I/O
C)からの信号に応じて電子閃光装置(ST)へのデータ
の交信の方向(入力或いは出力)を切換えるものであ
る。
第11図(a)において、カメラのマイコン(μC)で
は電子閃光装置とデータ交信(カメラ側入力)を行うべ
く、端子(CSFL)に一定時間(t1)の幅のパルスを出力
し、I/OC端子を「L」レベルとし、入出力回路を入力側
として電子閃光装置がデータ設定するのを待ち、シリア
ル交信によるデータ入力を1回行う(#650〜#655)。
第6図に戻り、AFのモードをステップ(#417)で決定
する。このAFのモード決定のサブルーチンを第7図
(a)に示す。まず、レンズ情報から、上述のレンズ側
スイッチ(SQ)がONされているか否かを判定する(#400
0)。このスイッチがONされている場合には、電源保持
時間をリセット・スタートすべく(10秒から開始)、ス
テップ(#4005)でフラグ(OPF)をセットし、データ交
信(II)(後述)により入力するカード機能のON/OFFの
信号に基づいてカード機能がONかOFFであるかを判定す
る(#4007)。
カード機能がOFFである場合、カメラ内部のE2PROMの
情報に基づいて、以前に記憶されたAFのモードでAFの制
御を行う。
一方、カード機能がONである場合には、カスタムカー
ドか否かを判定し、カスタムカードでない場合、やはり
カメラ内部のE2PROMの情報に基づいてAFモードの制御を
行う。
カスタムカードである場合、データ交信(IV)(後
述)でカードから入力したカード内に設定されているAF
情報に基づいてAF制御を行う。
尚、制御はカメラ内のE2PROMでAFモードを決める場合
も、カスタムカード内のE2PROMでAFモードを決める場合
も使用するデータの違いだけ同一であるので、説明はカ
メラ内のE2PROMでAFモードを決める場合だけについて行
う。
マイコン(μC)は、カメラ内のE2PROMから情報を読
み出し、AFモードがフォーカスロックモードであるか否
かをステップ(#4010)で判定する。ここで、フォーカ
スロックモードである場合、スイッチ(SQ)によるフォ
ーカスロックのビット(Fb14)をセットし、補助光モー
ドを示すビット(Fb13)をリセットし、更に追随モード
の表示がついているときには、これを消灯すべくフラグ
(追随F)をリセットする(#4020〜#4030)。
これは、フォーカスロックモードでは、AF動作を禁止
することから、これ以後のAF動作を必要としないので、
これに要する補助光の発光を禁止し、消電を図るためで
ある。
追随表示もフォーカスロック以後は、レンズを駆動す
ることがなく追随動作ができず、無駄であるので、追随
フラグをリセットして消灯する。
次に、AFモードがスポットAFであるかを判定する(#4
035)。このステップ(#4035)へは、上記ステップ(#4
010)において、フォーカスロックモードでないときに
もくる。ここでスポットAFである場合、スイッチ(SQ
がONされて、初めてこのフローを通ったことを示すフラ
グ(SQONF)がセットされているか否かをステップ(#40
36)で判定し、セットされていない場合、ステップ(#4
037)へ進んでスイッチ(SQ)がオンする前の多点/ス
ポットのモードを記憶すべく、ビット(Fb2)の内容を
ビット(Fb15)に移し、上記フラグ(SQONF)をリセッ
トし(#4038)、ステップ(#4040)でスポットモードと
し(Fb2=1)、ステップ(#4045)へ進む。またフラグ
(SQONF)がセットされている場合は、ステップ(#403
7)等をスキップしてステップ(#4045)へ進む。ステッ
プ(#4045)ではコンティニュアスAFであるか否かを判
定し、コンティニュアスAFである場合、これを示すビッ
ト(Fb8=1)をセットし(#4050)、補助光を示すビッ
ト(Fb13)をステップ(#4055)でリセットしてリター
ンする。今、コンティニュアスAFに対する補助光モード
は、省電を考えて、禁止しているものとする。焦点調節
が終わることのないコンティニュアスAFで、焦点検出
(積分)のたびに、補助光を発光させていては、電源で
ある電池の消耗が早く、撮影できるフィルム枚数が少な
くなってしまうからである。ステップ(#4045)でコン
ティニュアスAFでない場合はすぐにリターンする。尚、
スイッチ(SQ)がオンのときのフローにおいて、ICカー
ドではフォーカスロック、スポットAF、コンティニュア
スAFのいずれか1つが設定されているだけであるから、
例えば、ステップ(#4010)でフォーカスロックである
場合には、ステップ(#4035)及び(#4045)ではいずれ
もNOとなる。
上記ステップ(#4000)でレンズ側のスイッチ(SQ
がOFFのときはステップ(#4060)に進む。このステップ
(#4060)では、フォーカスロック機能を示すビット(F
b14)をリセットする。
スイッチ(SQ)によりスポットAFが選択され、そのス
イッチ(SQ)のOFF後すぐの制御であるか否かをフラグ
(SQONF)がセットされているか否かで判定する(#406
5)。セットされている場合、ビット(b15)の内容をビ
ット(b2)に移すことにより、スイッチ(SQ)によるス
ポットAFが選択する前の多点/スポットが得られる(#4
070)。そして、フラグ(SQONF)をリセットしてステッ
プ(#4087)に進む。ステップ(#4065)においてフラグ
(SQONF)がセットされていないとき、ICカード(接写
カード)による強制スポットAFか否かを判定し、強制ス
ポットAFである場合、スポットAFを示すべくビット(Fb
2)をセットしてステップ(#4087)に進む。強制スポッ
トAFでない場合、ステップ(#4085)をスキップしてス
テップ(#4087)に進む。次にステップ(#4087)におい
て強制コンティニュアスAFであるか否かをカード(スポ
ーツカード)から入力した信号にもとづいて判定し、強
制コンティニュアスAFであるとき、これを示すビット
(Fb8)をセットして補助光モードを禁止すべくビット
(Fb13)をリセットしてリターンする(#4088,#408
9)。強制コンティニュアスでないとき、ワンショットA
Fを示すべくビット(Fb8)をリセット(#4090)してリ
ターンする。
マイコン(μC)は、上記のAFモード決定を行った
後、ICカード(CD)の種類を判別するためにICカード
(CD)とカードデータ交信(II)を行う(#420)。この
カードデータ交信(II)について第5図(b)を参照し
て説明する。
このデータ交信は、まずカメラからカードへデータ交
信(II)であることを示すデータを送り(シリアル交信
1回)(#320〜#327)、カメラが入力側になる(#330)
と共に待機(#332)し、シリアル交信を10回行って10バ
イトのデータを得る(#335)。このデータの内容を簡単
に説明すると、最初の4バイトはカードに応じてカメラ
の個々の機能を制御する為のデータである(詳細は後述
する)。
次の第5,第6バイトは欠きバイト、第7,第8バイトは
これに続くデータ交信(IV)(カメラ入力)時に、出力
する側のデータの個数と先頭アドレスを指定するもの
で、これを「直接指定アドレスタイプ」と呼ぶ。次の第
9,第10バイトは、交信(III),交信(IV)に出力する
側のデータのグループを指定することにより必要なデー
タを入力するもので、特に第9バイトは交信(III),
第10バイトは交信(IV)を示すもので、これを「グルー
プ指定タイプ」と呼ぶ。そしてこれらの2つの指定方法
を上記4バイトの中の3バイト目のビット(b6)でカー
ドによって切り換え、必要なものだけを送ってくるデー
タ交信を行うことにより、効率良く時間の短縮を図って
いる。そして第6図に戻り、交信(II)で入力したAF禁
止データがセットされているか否かを判定し(#425)、
セットされていない場合、あるいはセルフ計時中でない
とき(SLP=0)は、AF開始スイッチ(S1)がONされて
いるか否かを端子(IP5)のレベルによって判定する(#
427)。上記スイッチ(S1)がONされている場合(IP5
「L」レベル),AFの制御を行い(#429)、スイッチ(S
1)のONを示すフラグ(S1ONF)をセットする(#430)。
交信(II)でカードから入力したデータに基づいてAF
禁止データがセットされているときは、或いはセルフ計
時中であるとき、或いはスイッチ(S1)がOFF(IP5
「H」レベル)のときは、AFの動作を禁止すべく、AF駆
動用モータを停止する信号をレンズ制御回路(LECN)に
出力してレンズ駆動を停止し(#431)、AFを行っていな
いことを示すフラグ(AFNF)をセットし(#435),更に
スイッチ(S1)のONを示すフラグ(S1ONF)をリセット
する(#437)。このようにデータ設定モードが設定され
ているときには、カード例でAF制御を禁止してデータ設
定を優先させることにより、データ設定中に誤ってAF開
始スイッチ(S1)が押されてもAF動作が行われないよう
にしている。尚、前記フラグ(AFNF)がセットされてい
るときは、像倍率データが使えないことを示す信号(AE
FLAGのb1)を「0」にしてカードに対しデータ交信(II
I)のときに出力する。
ここで、上述のAF制御について第12図(a)〜第12図
(h)に示されるフロチャートを撮影画面中の焦点検出
範囲を示す第14図を参照して説明する。その際に、測光
範囲も説明する。
まず、第14図において、外側の長方形(12)は、撮影
画面を示す。その中の(LM1)〜(LM4)は測光範囲を示
し、(AF1)〜(AF3)は焦点検出範囲を示す。焦点検出
範囲に関して述べると、カメラではスポット/多点AFを
切換可能となっており、スポットAFを選択したときに
は、焦点検出範囲(AF2)の被写体情報に基づいてAFが
行われ、多点AFが選択されたときには、上記3つの範囲
(AF1)〜(AF3)の中から最もカメラに近い被写体にピ
ントが合うようにAFが行われる。以下、(AF1)を第1
アイランド,(AF2)を第2アイランド,(AF3)を第3
アイランドと呼ぶことにする。
第12図(a)のフローチャートに示したAF制御の説明
を行うと、まず、AF開始スイッチ(S1)が初めて押され
たか否かを検出すべく、フラグ(S1ONF)を判定し、セ
ットされていないときには、初めて押されたとして、合
焦を示すフラグ(AFEF)、ローコンスキャン禁止を示す
フラグ(LSIHF),ローコンスキャンの最初を示すフラ
グ(LSFI)をそれぞれリセットして(#702,#703,#70
4)、ステップ(#705)へ進む。尚、ローコンスキャン
及びこれらのフラグに関しては後述する。セットされて
いるときは、ステップ(#702)を通ることなしに直接ス
テップ(#705)〜(#704)に進む。そしてレンズからの
入力信号に基づいてレンズが装着されているか否かを判
定する(#705)。そして、ステップ(#705)でレンズが
装着されていない場合には、AFを行っていないことを示
すフラグ(AFNF)をセットしてリターンする(#800)。
レンズが装着されている場合には、強制AFモード(操
作により手動焦点調節が選択されていても強制的にAFモ
ードとし、モーターによるレンズ駆動を可能にする)が
カードにより選択されているか否かを判定する(#70
7)。強制AFモードであればステップ(#711)に進む。
一方強制AFモードでないときには、焦点調節モードがAF
モード/Mモードであるかを端子(IP10)のレベルによっ
て判定し(#710)、AFモードであるときには、ステップ
(#711)でフォーカスロックモードが選択されているか
を、ビット(Fb14)によって判定する。Mモードのとき
には、ステップ(#798)で補助光モードを禁止して(Fb
13=0)、次のステップ(#799)でマニュアルフォーカ
スのサブルーチン〔MFOCUS〕を実行した後、AFを行って
いないことを示すフラグ(AFNF)をセットし(#800)、
合焦か否かを判定し(#780)、合焦であればフラグ(AF
EF)をセットし(#781)、合焦でなければリセットして
(#782)、リターンする。
このマニュアルフォーカスのサブルーチンを第12図
(d)に示し説明すると、まず、マニュアルフォーカス
を示すフラグ(MFF)をセットし、積分を制御してデー
タダンプを実行する積分制御を行う。そしてマニュアル
フォーカスでは、AFエリアの3つのアイランドのうち、
第2アイランドを示すフラグ(AF2F)をセットし、この
アイランドのディフォーカス量(DF2)を算出し、これ
をディフォーカス量として、リターンする(#4100〜#41
10)。
上述のステップ(#4101)における積分制御のサブル
ーチンを第12図(b)に示し説明すると、まず、焦点検
出不能であるとき(LCONF=1)、或いは補助光モード
でないとき(Fb13=0)には、補助光発光を行わずステ
ップ(#4163)へ進む(#4150,#4155)。焦点検出不能で
ないときで、且つ補助光モードであるときは、積分開始
の前から発光し、一定時間の発光を行うべく、端子(OL
D)を一定時間「H」レベルにして、ステップ(#4163)
に進む(#4150〜#4160)。
ステップ(#4163)では、繰り出し量(繰り出しパル
ス数)のカウント(CT)を読み込み、(CT1)にする。
次に積分を行い、積分終了後もう一度カウント(CT)を
読み込み、これを(CT2)とする(#4165,#4167)。(CT
1)と(CT2)の平均を求め、(CT12)としてデータの入
力(ダンプ)を行ってリターンする。(#4168,#417
0)。
第12図(a)に戻ってステップ(#710)で手動焦点調
節でないとき、あるいはステップ(#707)で強制AFモー
ドであるとき、ステップ(#711)でフォーカスロックモ
ードが選択されているか否かを判定する。ステップ(#7
10)及び(#711)の判定の結果、AFモードで、スイッチ
(SQ)によりフォーカスロックが選択されている場合は
ステップ(#712)でレンズの駆動を止め、合焦していた
かを、フラグ(AFEF)がセットされているかで判定し
(#713)、セットされているときには、ステップ(#71
4)に進み、Mフォーカスの制御を行ってステップ(#78
0)へ進む。セットされていないときは、ステップ(#79
9)へ進む。ここで、合焦を判定するのは、合焦後にフ
ォーカスロックされた場合には測光値を決めるときに合
焦時の被写体の距離データ(像倍率に用いる)を用いて
測光値を決めたいからである。
第12図(a)のステップ(#710)でAFと判定され、次
のステップ(#711)でフォーカスロックがなされていな
いとき(Fb14=0)、ステップ(#715)でAFを行ってい
ないことを示すフラグ(AFNF)をリセットすると共に、
ステップ(#717)でマニュアルフォーカスを示すフラグ
(MFF)をリセットする。マイコン(μC)は測距用のC
CDにおいて入射光量に応じて発生する電荷の蓄積(積
分)を制御し、その積分終了後、積分値をデジタル変換
して得られたデータを入力する(#720)。そして、ステ
ップ(#730)でスポットAFか否かを検出(機能データの
Fb2で検出)し、スポットAF(Fb2=1)であれば、ステ
ップ(#735)へ進んで第12図(d)に示すスポットAFの
サブルーチンを実行する。このサブルーチンでは第2ア
イランドに基づいて、AFが行われていることを示すフラ
グ(AF2F)をセットし、入力したデータから第2アイラ
ンドのディフォーカス量(DF2)を算出し、これをレン
ズ駆動用ディフォーカス量とする(#4102〜#4110)。
一方、第10図(a)のステップ(#730)で多点AFモー
ドが選択されているときには、ステップ(#740)へ進ん
で第10図(c)に示す通常のAF制御のサブルーチンを実
行する。その際、第1,第2,第3アイランドのディフォー
カス量(DF)を算出し、上記のうち、カメラに最も近い
被写体に対するディフォーカス量を算出する(#4200〜#
4215)。
このディフォーカス量の決定のサブルーチンを第12図
(f)に示し説明すると、今ディフォーカス量として
は、前ピン(被写体がレンズのピント位置より遠い)の
場合には負、後ピン(被写体がレンズのピント位置より
カメラ側)の場合には正のディフォーカス量を示し、そ
の絶対値がディフォーカスの大きさを示すようになって
おり、カメラに最も近い被写体を検出するには3つのア
イランドのディフォーカス量のうち、最大(正,負を含
めて)のディフォーカス量を検出すれば良く、主被写体
は、その焦点検出エリアに存在すると考える。
第12図(f)では、マイコン(μC)はまず、アイラ
ンドを示すフラグ(AF1F〜AF3F)をリセットし、最大の
ディフォーカスアイランドを検出し、検出したアイラン
ドディフォーカス量をレンズ駆動用ディフォーカス量と
しての、そのアイランドに応じた上述のフラグ(AF1F〜
AF3F)をセットしてリターンする(#810〜#865)。
ディフォーカス量の算出を行った後、第12図(a)の
ステップ(#745)で焦点検出不能(データが信頼できな
い)であるかを調べ(例えば、コントラストが低いか否
かを判定し、低ければ、焦点検出不能とする)焦点検出
不能であれば、ステップ(#747)へ進んで補助光モード
であったか否かを判定し、補助光モードであったときに
は、これ以上の焦点検出を行っても無駄であるので、こ
れを示すフラグ(LCONF)をセットし(#752)、追随モ
ード(後述)であることを示すフラグをリセットして
(#755)、リターンする。ステップ(#747)にて、補助
光モードでないときは、ステップ(#757)へ進んで輝度
が低いか否かを検出し、輝度が低くないときには、補助
光発光しても無駄なので、ローコンスキャンの制御を行
う。ローコンスキャンとは、焦点検出不能のとき、焦点
検出可能な領域を捜すべくレンズを駆動しながら焦点検
出を行うことをいう。これを第12図(h)に示し説明す
ると、まずローコンスキャンを行ったが焦点検出可能領
域が得られなかったことを示すフラグ(LSIHF)がセッ
トされているか否かを判定する(#4400)。セットされ
ているときはこれ以上ローコンスキャンを行なっても無
駄なのでリターンする。セットされていないとき、カー
ドからローコンスキャン禁止を示す信号が入力されてい
るか否かを判定する(#4405)。入力されている場合や
はりローコンスキャンを行なわずリターンする。入力さ
れていない場合、このフローの実行したことを示すフラ
グ(LSFI)がセットされているか否かを判定し(#441
0)、セットされていない場合、これをセットし(#441
5)、繰り出し方向を示すフラグ(FWF)をセットして
(#4420)、レンズ駆動量nをレンズの最大繰り出し量
よりも多い正の値(K大)として(#4425)、レンズの
繰り出しの駆動を行わせる。フラグ(LSFI)がセットさ
れているとき、繰り出しの最端、或いは繰り出し込みの
最端にレンズがきたか否かを判定し(#4430)、きてな
い場合リターンする。きた場合レンズを停止し(#443
0)、停止以前が繰り出しであったか否かを判定する(#
4440)。この最端の検知のために、不図示のハードタイ
マーが働いており、このハードタイマーは、エンコーダ
ーからのパルスがくるたびにリセットスタートされる。
このタイマーが一定時間を計時したときレンズが駆動で
きない状態として繰り出し最端、或いは繰り込み最端を
検出しているのである。そして繰り出しである場合(FW
F=1)これをリセットし(#4445)、今度は繰り込みの
制御を行なうべくレンズ駆動量を−(K大)として(#4
450)、リターンする。フラグがセットされていないと
き、繰り出し、繰り込みの両方を行ったとして、これ以
上ローコンスキャンを行っても無駄なので、これを示す
べくフラグ(LSIHF)をセットして(#4455)、リターン
する。そして(#752)へ進み、ステップ(#752)に進
み、上述と同じ処理を行う。
一方、第12図(a)のステップ(#757)において輝度
が低いときには、ステップ(#758)でカードからの補助
光禁止モードか否かを判定し、禁止モードであるときは
ステップ(#752)へ進んで補助光発光によるAFを禁止
し、禁止モードでないときはステップ(#760)で補助光
モード(Fb13=1)として、ステップ(#755)に進む。
次に、マイコン(μC)は焦点検出不能でないとき
は、フラグ(LCONF)をリセットし(#762)、レンズ駆
動用ディフォーカス量から合焦か否かをステップ(#76
5)で判定し、合焦である場合、合焦状態を示すフラグ
(AFEF)をセットし(#767)、且つフラグ(AFEIF)を
セットしてステップ(#755)へ進む。
ステップ(#765)で合焦でないときは、ステップ(#7
75)へ進んでレンズ駆動制御のサブルーチンを実行した
後、リターンする。このサブルーチンを第12図(e)に
示し説明すると、追随モードを示すフラグ(追随F)が
セットされているか否かを判定する(#4248)。追随モ
ードであればスイッチ(#4330)に進む。フラグ(追随
F)がセットされていないときワンショットAF(一旦合
焦すると以後のレンズ駆動を停止するもので、このとき
焦点検出も停止して良い)か、コンティニュアスAF(合
焦後も被写体に追随し、求められたディフォーカス量に
応じてレンズ駆動を行うもの)かをデータ(Fb8)によ
って判定する(#4250)。ワンショットAFの場合(Fb8
0)合焦を示すフラグ(AFEF)がセットされているか否
かを(#4255)で判定し、セットされていない場合、或
いはコンティニュアスAFの場合(Fb8=1)にはステッ
プ(#4330)及び(#4335)を経てステップ(#4340)に
進み、レンズ駆動の制御を行う。ステップ(#4330)で
は合焦を示すフラグ(AFEF)をリセットし、ステップ
(#4335)ではレンズ駆動量を決定し、ステップ(#434
0)でレンズを駆動させてリターンする。尚、このステ
ップ(#4340)でのレンズ駆動は、レンズ駆動回路(LEC
N)が上記駆動量(N)に対応した値だけレンズを駆動
することによりなされる。
第12図(g)に上述のレンズ駆動量決定のサブルーチ
ンを示し説明すると、マイコン(μC)は追随モードを
示すフラグ(追随F)がセットされているか否かを判定
し(#4341)、セットされていないときにはステップ(#
4345)に進む。フラグ(追随F)がセットされていると
きには今回得たディフォーカス量(DF)を(DF1)とす
る(#4342)。そして、ディフォーカス量DF=DF+(DF
−DF2)(DF2は前回のディフォーカス量、即ち前回と今
回のディフォーカス量の差を今回に加えている)を求
め、(DF1)を(DF2)としてステップ(#4345)に進
む。ステップ(#4345)では、求めたディフォーカス量
にK値を掛けてレンズ駆動量(N)を求める。そのとき
のレンズ繰り出しパルス数を読み込んで(CT3)とし、
ΔCT3−CT12でΔCTを積分中心からのレンズの移動量と
して求め、上記NからΔCTを引いて演算終了時でのレン
ズ駆動量を求めてリターンする(#4346)〜(#4348)。
ステップ(#4255)において、合焦したことを示すフ
ラグ(AFEF)がセットされているとき、ステップ(#425
7)に進む。そして強制ワンショットAFか否かを判定
し、強制ワンショットAFのときはすぐにリターンする。
これにより強制ワンショットAFのときの追随モードを禁
止している。追随モードが禁止でない通常のワンショッ
トAFモードであるとき、合焦でない状態から合焦したと
きを示すフラグ(AFEIF)がセットされているかを判定
する(#4260)。セットされているときには、後述の追
随判定(被写体が移動しているかを判定する)の為の準
備の処理を行う。まずステップ(#4265)において、デ
ィフォーカス量をメモリするレジスタ(DF2),(DF3
をリセットし、同様のレジスタ(DF1)に、求めたディ
フォーカス量(DF)をメモリさせ(#4270)、変数
(N)を0にセットし(#4275)、上記(AFE1F)をリセ
ットして(#4280)、リターンする。ステップ(#4260)
において、合焦後(AFEF=1)、2回目以降の焦点検出
を行うとき(AFE1F=0),ステップ(#4285)に進み、
ディフォーカス量をメモリするレジスタに順次ディフォ
ーカス量をメモリして行き〔レジスタ(DF2)の内容を
レジスタ(DF3)に、レジスタ(DF1)の内容をレジスタ
(DF2)に、求めたディフォーカス量(DF)をレジスタ
(DF1)にメモリする〕変数(N)に1を加え、この
(N)が2以上、即ち合焦後、3回焦点検出を行ったか
を判定し、2回以内のとき、レンズ駆動を行わずリター
ンする(#4285〜#4305)。
ステップ(#4305)において、3回以上行っていると
き(N≧2)には、ステップ(#4310)に進み、過去3
回のディフォーカス量の平均(レジスタにメモリされて
いる内容の平均)でディフォーカス量を求め、次のステ
ップ(#4315)でこの値が所定値K以上か否かを判定す
る。これは、過去3回の焦点検出で、被写体が所定の速
度で(像面上で)動いているか否かを判定していること
になる。所定値未満のとき、被写体は移動していないと
して、追随フラグはリセットして(#4320)、リターン
する。
このフラグは、表示(インファインダー)の為に用い
る。一方、上記ディフォーカス量が所定値以上のとき
は、被写体が動いているとき、追随モードとして、フラ
グ(追随F)をセットし(#4325)、レンズの駆動量を
求め、レンズ駆動を行ってリターンする(#4330,#434
0)。
ここで、焦点検出に関するファインダー内の表示に関
して、第13図に示したファインダー内表示に基づいて説
明すると、(101)は合焦或いは焦点検出不能を示すも
ので、表示用合焦フラグ(合焦F)に基づいてセットさ
れているときには、緑のLEDで点灯し、そうでないとき
は(合焦F=0)は消灯する。又、焦点検出不能のとき
(LCONF=1)には、赤色のLEDでこれを点滅させ、そう
でないとき(LCONF=0)には消灯とする。(102)は、
焦点検出領域を示し、内部の領域(102)を表示してい
るときはスポットAFを示し、外側の領域(102b)のみの
ときは、多点側距を示している。(103)はコンティニ
ュアス用モード、或いは追随モードを示しているとき
(追随F=1)表示され、コンティニュアスAF及び追随
モードでないとき消灯となる。(104)の「AF/M」は、A
Fモードのとき(AFNF=0)はAF表示、それ以外のとき
(AFNF=1)はM表示を行う。尚、AFスイッチ(S1)が
OFFのとき(S1OFF=0)、ファインダー内表示は消灯さ
れる。
再び、第6図に戻りマイコン(μC)は、各種キース
イッチが操作されることによる各種データの変更の制御
を行う(#440)。
これを第15図に示し説明すると、カードから入力した
データに基づき、表示制御モード(データ設定中)か否
かを交信(II)で入力したデータから判定し(#905)、
カードからの表示制御モード(データ設定中)であると
きには、リターンする。表示制御モードでないとき、セ
ルフモードの時間計時中を示すセルフモードの時間計時
中を示すフラグ(SLP)がセットされているか否かを判
定する(#907)。セットされているときリターンする。
セットされていないとき、露出モード変更スイッチ(S
EM)がONされているか否か判定し(#910)、ONされてい
るときには、この変更のサブルーチン(#915)に進みリ
ターンする(詳細は後述)。上記スイッチ(SEM)がON
されていないときには、ステップ(#920)に進んで機能
変更スイッチ(SFUN)がONされているか否か判定する。
そしてこのスイッチ(SFUN)がONされているときにはそ
の変更のサブルーチン(#925)に進む。
ここで、上記2つのサブルーチンを第16図,第18図に
夫々示し説明すると、まず露出モード変更であるが、ア
ップスイッチ(Sup)が1回ONされるごとに順次P→A
→S→Mと進んで更にPへ戻る如く、サイクリックに進
み、ダウンスイッチ(Sdn)が1回ONされるごとに順次
P←A←S←Mのように進み、Pの次はMに進む如く上
記アップ方向とは逆方向にサイクリックに進むようにな
っているが、カメラ内のE2PROMデータ或いはカスタムカ
ード内のデータにより、ICカード(CD)により設定され
ている露出モードに応じて変更され、選択されていない
モードは飛び越される。
これを第16図を参照して説明すると、マイコン(μ
C)はデータ交信(II)で入力したカード機能のON/OFF
信号により、カードの機能がONであるか否かを判定する
(#1000)。ONでない場合、カメラ内制御に入る。ONの
場合はカスタムカードか否か判定し(#1001)、カスタ
ムカードでない場合、カメラから強制Pモードの信号が
入力されているか否かステップ(#1002)で判定し、強
制PモードのであればPモードとして(#1003)、リタ
ーンする。強制モードでなければ、カメラ内のE2PROMに
メモリーされた設定可能なAEモード内でAEモードを決定
するカメラ内制御に入る。一方、カスタムカードである
場合、データ交信(IV)で送られてくるデータ(EECSTM
=0,1)に基づいて、カード内にメモリーされた設定可
能なAEモード内でAEモードを決定する。
P,A,S,Mのモードの選択に関し選択するデータの違い
(カメラE2PROM,カードデータ)のみで、その選択の制
御は全く同じなので、説明はカメラ内のE2PROMのデータ
を用いて行う制御のみにする。マイコン(μC)はステ
ップ(#1004)においてアップスイッチ(Sup)がONされ
ているか否かを判定し、ONされていない場合は、ステッ
プ(#1055)に進む。ONされているときにはステップ(#
1005)に進み、RAMの機能データ(Fbn)の(Fb0)(F
b1)を調べ、制御露出モードとしてPモードが現在選択
されているかを判定し、選択されている場合はステップ
(#1010)に進んで、Aモードが選択可能にされている
かを内部のE2PROMのビットによって判定し、選択されて
いれば露出モードをPからAに変更し(#1015)、機能
データ(Fb0,Fb1)を(0,0)から(0,1)に変更しリタ
ーンする(#1015)。上記ステップ(#1010)において、
Aモードが選択不能にされていると判定されたときに
は、ステップ(#1025)へ進み、Sモードが選択されて
いるか判定し、ここでSモードが選択されていないとき
には、更にステップ(#1040)へ進んでMモードが選択
されているかと、順次選択可能にされているモードを捜
す。そして、選択可能にされているモードがあればそれ
を設定するようになっている。そして、A,S,Mモードが
選択可能にされていないとき、即ちPモードだけ選択可
能にされているときは、Pモードとなる(#1050)。
以下同様に、今制御露出モードとしてAモードが選択
されているとき(Fb0,Fb1=0,1)には、Sモードが選択
可能にされているか判定し、選択可能にされていないと
きにはMモードが選択可能にされているかを判定し、選
択可能にされているモードに露出モードを変更しビット
(Fb0),(Fb1)を変更し、リターンする(#1020〜103
0)。
今、制御露出モードとしてSモードが選択されている
ときには(Fb0,Fb1=1,1)、Mモードが選択されている
かを判定し、選択されている場合はMモードとし、選択
されていない場合は、Pモードにしてリターンする(#1
035〜#1045)。制御露出モードがSモードでないとき、
即ちMモードであるときには、次にはPモードになる。
これは本実施例でPモードは必ず選択されているためで
ある。
ステップ(#1055)においてダウンスイッチ(Sdn)が
ONされているときは露出モードの変更方向が異なる以外
は、上述したアップスイッチ(Sup)と同様の制御を行
っているので説明を省略する。
尚、両スイッチ(Sup)(Sdn)がいずれもOFFのとき
は何もせずリターンする。
次に第17図に示す機能変更スイッチ(SFUN)がONされ
たときの制御を説明する。マイコン(μC)はデータ変
更すべきステップ(#1205)以降のフローを実行する。
マイコン(μC)は、変更すべき機能を示すスイッチ
(SSE)がONされているか否かを判定し(#1205)、ONさ
れている場合には変更すべき機能をビット(Fb9,Fb10
から判定し(#1225)、+/−→S/C→S/Aと進み、S/Aの
次は+/−へ戻るという如くサイクリックに進んでい
き、ビット(Fb9,Fb10)のデータを変更する。
ステップ(#1205)において、スイッチ(SSE)がONさ
れていない場合は、ステップ(#1265)に進む。ステッ
プ(#1265)ではアップスイッチ(Sup)がONされている
かを判定し、ONされている場合には、今変更すべき機能
が何であるかをデータ(Fb9,Fb10)により判定し(#128
0)、機能が+/−モードであれば(#1285)で露出補正
両(△Ev)に0.5を加え、その大きさを判定するサブル
ーチン(#1287)に進む。このサブルーチンは第18図に
示されるが、補正両(△Ev)が正であれば+側補正とし
てデータFb4,Fb5=0,1とし、一側補正であればデータFb
4,Fb5=1,0とし、さらに補正が零であれば、補正なしと
してデータFb4,Fb5=0,0として、リターンする(#1350
〜#1370)。
第17図に戻って、S/Cモードであれば、データ(Fb3
によって今のモードを単写(S)か連写であるかを判定
し、今のモードと反対になるようにデータを変更し(#1
295)、リターンする。上記2つのモード(+/−モー
ド,S/Cモード)のいずれでもないとき、即ちS/Aモード
のときは今のモードがスポットAF(S)か多点AF(A)
であるかをデータ(Fb2)によって判定し、今のモード
と反対になるようにデータ(Fb2)を変更し(#1300)、
リターンする。
ステップ(#1265)においてアップスイッチ(Sup)が
ONされていないときステップ(#1305)に進み、ダウン
スイッチ(Sdn)がONされているかを判定し、ONされて
いない場合はリターンする。ONされている場合は、+/
−モードであれば露出補正両(ΔEv)から0.5Evを引く
こと以外は上述のアップスイッチ(Sup)がONのときの
フローと同様であるので、説明は省略する(#1310〜#13
40)。
第12図に戻り、露出モード変更スイッチ(SEM),機
能変更スイッチ(SFUN)が共にOFFである場合はアップ
スイッチ(Sup)及びダウンスイッチ(Sdn)による絞り
値(Av),シャッター速度(Tv)の変更のサブルーチン
を示すステップ(#927)に進む。
このサブルーチンを第22図(a)(b)に示し、説明
すると、まずマイコン(μC)はアップスイッチ(Su
p)がONされているか否かをステップ(#1800)で判定
し、ONされていない場合はステップ(#1805)に進みダ
ウンスイッチ(Sdn)がONされているか否かを判定し、O
Nされていないとき、リターンする。アップスイッチ(S
up)がONされているとき、ステップ(#1800)からステ
ップ(#1810)に進み、Mモードであるか否かを判定す
る。ここでMモードであるとき(Fb0,Fb1=1,0)、ステ
ップ(#1811)に進み絞り変更スイッチがONされている
か否かを判定し、ONされていれば後述するステップ(#1
830)以降へ進み、ONされていなければ、シャッター速
度を変更すべくステップ(#1850)に進む。まずシャッ
ター速度変更の説明を行うと、ステップ(#1850)で0.5
Evを加えてステップ(#1855)に進む。ステップ(#185
5)では、設定されたシャッター速度が、最高速(Tvma
x)を超えているか否かを判定し、超えている場合のみ
最高速に制限し(#1860)リターンする。超えていない
場合は、ステップ(#1860)をスキップしてリターンす
る。
ステップ(#1810)でMモードでないときは、ステッ
プ(#1815)及び(#1820)で順次PモードであるかAモ
ードであるか否かを判定する。Pモードであるとき(Fb
0,1=0,0)Pシフトが禁止されているか否かを判定し
(#1817)、禁止されている場合にはリターンする。禁
止されていない場合はステップ(#1830)へ進む。ステ
ップ(#1830)では絞り値(Av)に0.5Evを加え、これが
制御可能な最大の絞り値(Avmax)を超えているか否か
を判定する(#1835)。超えている場合には、絞り値(A
v)として最大の絞り値(Avmax)を設定し(#1840)、
超えていない場合には何もせずステップ(#1845)に進
んでPモードであるか否かを判定し、Pモードである場
合には、第22図(b)のフローチャートのステップ(#1
879)に進む。Pモードでないときはリターンする。ス
テップ(#1815)でPモードでないときには(Fb0,1≠0,
0)、Aモードであるか否かを判定し(#1820)、Aモー
ド(Fb0,Fb1=0,0)であればステップ(#1830)に進
み、絞り値(Av)のアップ制御を行い、どちらでもな
い、即ちSモードであるとき(Fb0,Fb1=1,1)はステッ
プ(#1823)に進みシャッター速度(Tv)のアップの制
御を行う。
ステップ(#1805)でダウンスイッチ(Sdn)がONされ
ているときは、第22図(b)のステップ(#1865)に進
み、Mモードであるか否かを判定し、Mモードであると
き(Fb0,Fb1=1,0)、絞り変更スイッチ(SAU)がONさ
れているかを判定し(#1877)、ONされていれば、絞り
変更として、ステップ(#1885)へ、ONされていなけれ
ば、シャッター速度変更としてステップ(#1905)に進
む。ステップ(#1905)では、設定シャッター速度から
0.5Evを減算し、これがカメラの最低シャッター速度(T
vmin)より遅いか否かを判定し(#1907)、遅い場合に
は、最低シャッター速度に制限し(#1908)、そうでな
い場合は何もせずリターンする。ステップ(#1877)の
判定で絞り変更モードであるとき(SAUON)、ステップ
(#1885)で絞り値(Av)のダウンとして、0.5Ev減算
し、次いでステップ(#1890)でその値が開放絞り値(A
vo)より小さいか否かを判定し、小さい場合には絞り値
を開放絞り値(Avo)とする(#1895)。
前記ステップ(#1890)において、絞り値(Av)が開
放絞り値(Avo)より小さくないときは、ステップ(#18
95)をスキップしてステップ(#1900)に入る。このス
テップ(#1900)の判定でPモードであれば上述した第2
1図(a)の絞り値のアップの制御フロー(#1850〜#186
0)に進み、Pモードでないときはリターンする。
ステップ(#1865)において、Mモードでないとき、
ステップ(#1870)でPモードであるか否かを判定す
る。ここでPモードであるとき(Fb0,1=0,0)、Pシフ
トが禁止されているか否かを判定し(#1872)、禁止さ
れている場合にはリターンする。禁止されていない場合
にはステップ(#1885)へ進む。ステップ(#1870)にお
いてPモードでないとき(Fb0,1≠0,0)、ステップ(#1
875)へ進んでAモードであるか判定し、Aモードであ
れば、ステップ(#1885)以降の絞り値ダウンの制御を
行うフローに進み、そうでないときはSモードであると
して、ステップ(#1879)に進み、シャッター速度のダ
ウンの制御を行う。
第15図で、(Av),(Tv)の設定の制御を終えると、
常開のセルフスイッチ(SSELF)がONされたか否かを判
定する。OFFの時(IP12=「H」)はすぐにリターンす
る。
ONの時(IP12=「L」)のセルフのサブルーチンを第
19図に示し説明すると、セルフ中を示すフラグ(SELF
F)がセットされているときは、これをリセットし(#94
5)、セルフモードを抜け、セットされていないときは
セルフモードを実行すべくフラグ(SELF)をセットして
(#950)夫々リターンする。
以上のようにして第15図に示すデータ設定の制御を終
えると、マイコン(μC)は第6図においてステップ
(#440)からステップ(#445)へ進んで測光データを測
光回路(LM)より入力し、露出に使用するスポット測光
値を作成する。ここで、第14図に示した測光範囲及び第
20図に示したマイコン(μC)の測光データの入力及び
作成のフローチャートを参照して測光値の作成に関して
説明する。
第20図において、まずマイコン(μC)は、AEロック
を示すフラグ(AELF)がセットされているか否かをステ
ップ(#1600)で判定し、該フラグ(AELF)がセットさ
れているときは、測光値の更新を行わないのでリターン
する。フラグ(AELF)がセットされていないときには、
端子(CSLM)を「H」レベルにし、測光回路(LM)に対
して測光データ出力の命令を行い、シリアル交信を行う
(#1605,#1610)。
この交信によって、第14図に示した4つの測光範囲の
輝度値(Bv1〜Bv4)を入力する。交信を終えると端子
(CSLM)を「L」レベルにする(#1615)。続いて、ス
テップ(#1617)でBvcにBv2の値を入れ、ステップ(#16
18)でBUAUEで求める。しかる後(#1622)へ進み、AFモードでない
ことを示すフラグ(AFEF)がセットされているか否か判
定し、更にステップ(#1624)で焦点検出不可能を示す
フラグ(LCONF)がセットされているか否かを判定し、
どちらか一方がセットされているときには、前記ステッ
プ(#1660)へ進んで、中央部の小さな測光範囲(LM2
をスポット値(Bvsp)とする。フラグ(AFNF)及び(LC
ONF)がセットされていないときには繰り出しパルスか
ら距離を演算し、その演算した距離情報と焦点距離情報
に基づいて像倍率βをβ=焦点距離/距離から算出する
(#1625)と共に、次のステップ(#1630)において、こ
の像倍率βが所定値(K)以上であるか否かを判定し、
撮影画面に占める被写体の大きさを決める。所定値以上
であれば被写体は大きいとしてステップ(#1640)で各
測光範囲(LM1),(LM2),(LM3)の輝度値(Bv1),
(Bv2),(Bv3)の平均をスポット測光値(Bvsp)とす
る。
前記像倍率βが所定値未満である場合、焦点検出に用
いた焦点検出範囲を含む測光範囲を主被写体の測光値
(Bvsp)とする。本実施例では、それらの焦点検出範囲
を示すフラグのうちで、どのフラグ(AF1F〜AF3F)がセ
ットされているかでその範囲を判別し、フラグ(AF1F)
がセットされている場合には、測光範囲(LM1)の輝度
値(Bv1),フラグ(AF2F)がセットされている場合に
は測光範囲(LM2)の輝度値(Bv2)、いずれのフラグも
セットされていないとき、即ち第3アイランド(AF3
のディフォーカス量が選択されているときは測光範囲
(LM3)の輝度値(Bv3)を夫々スポット測光値(Bvsp)
とする(#1645〜#1665)。
このようにしてスポット測光値を決めると、マイコン
(μC)は第6図においてステップ(#450)に進んでAE
ロックに関する制御を行うが、これを第21図に示したフ
ローチャートを参照して説明する。
まず、ステップ(#1740)においてAEロックスイッチ
(SAEL)がONされているか否かを判定し、ONされていな
いときはフラグ(AELF)をリセットする(#1755)。ON
されているときは、フラグ(AELF)をセットし(#174
5)、電源保持用のタイマー(T1)をリセットスタート
し(#1750)、スポット測光値Bv2をスポット値(Bvsp)
として(#1752)リターンする。このようにAEロックス
イッチ(SAEL)がONされているときは電源を保持するよ
うにしている。
第6図において、このAEロックの制御を終えるとマイ
コン(μC)はステップ(#455)において3度目のカー
ドとのデータ交信を行う。このデータ交信を第5図
(c)を参照して説明すると、マイコン(μC)は、交
信(III)が有/無かをカードから入力した信号に基づ
き判定し、交信(III)が無のときリターンする。カー
ドが装着されていないときは無となる。交信(III)が
有ると、端子(CSCD)を「H」レベルにし(#350)、デ
ータを設定して(#352)、ICカード(CD)にデータを出
力する(#355)。
次に、交信を1回行い(#357)、待機して(#360)デ
ータ出力のサブルーチン(#362)を実行し、データ出力
を終えた後、端子(CSCD)を「L」レベルにして(#36
5)リターンする。
このデータ出力のサブルーチンを第5図(g)に示し
説明すると、まず交信(II)の時に交信したデータから
グループ指定かどうかを判定する(#362−1)。グルー
プ指定である場合(スポーツカード,スナップカード
等)、グループ指定G0,G1,G2,G3のグループのデータを
カードに出力する制御を行う。まず、グループG0のアド
レスを設定し(#362−2)、シリアル交信を15回行う
(#362−3)。
G0,G1,G2,G3のデータはレンズ駆動及びAE演算用のデ
ータで、 G3 Lpmax…レンズ最大繰出し量 そして次にグループG1のデータが必要か否かを交信
(II)で得たデータで判定する(#362−4)。必要でな
い場合リターンする。必要である場合、G1のデータのア
ドレスG1を設定し(#362−5)、シリアル交信を3回行
う(#362−6)。次に、G2のデータが必要であるか否か
を判定し、必要である場合アドレスG2を設定し、シリア
ル交信を2回行う。次にG3のデータが必要であるか否か
を判定し、必要である場合アドレスG3を設定し、シリア
ル交信を1回行ってリターンする。グループ指定でない
場合、カードから入力した必要なデータのあるアドレス
に基づいてアドレスを設定し(#362−7)、カードから
入力したシリアル交信の回数分だけシリアル交信を行う
(#362−8)。尚、交信(III)においてはアドレス指
定タイプはない。
第6図で上述のカードデータ交信(III)を終える
と、マイコン(μC)はステップ(#460)に進みここで
露出演算を行う。
この制御のフローを第23図〜第27図に示し説明する
と、第23図においてまずマイコン(μC)は電子閃光装
置への出力データである発光信号を1,強制ON=0,強制OF
F=0,GN制御解除=0に初期設定する(#2000〜#200
3)。次に、ステップ(#2004)でレンズが装着されてい
るかを入力したレンズデータから判定し、装着されてい
ないときには、実絞り測光と同様に測光範囲(LM4)の
測光値(BvAM)(これの代わりに全体を平均した測光値
でもよい)にフィルム感度(Sv)及び露出補正値(△E
v)を加えて、シャッター速度を算出しリターンする(#
2005)。レンズが装着されている場合、カードから入力
したデータにより強制Pモードか否かを判定し(#200
6)、強制Pモードの場合、露出演算を行わずリターン
する。強制モードでない場合は、各露出モードに応じた
露出演算を行う(#2010〜#2040)。
そこで、Pモードの露出演算を第24図(a)〜(c)
に示し説明すると、マイコン(μC)は、まず、第24図
(a)のステップ(#2100)において逆光状態の判別を
測光範囲(LM4)の測光値(BvAM)とステップ(#445)
で求めたスポット測光値(Bvsp)との差が2Ev以上であ
るか否かで判定する(#2100)。2Ev以上あれば、電子閃
光装置が装着されている(電子閃光装置のスイッチSM
ON)か否かをステップ(#2105)で判定し、装着されて
いる場合、制御の露出値(Ev)を測光範囲(LM4)の測
光値(BvAM)等からEv=EvAM+Avo+Sv−1+△Evで求
める(#2115)。ここで、1を引くのは逆光らしく見せ
るために背景を1Evオーバーにするためである。尚、主
被写体は電子閃光装置からの閃光で適正露出にしようと
している。そして絞り値(Av),シャッター速度(Tv)
を決めるプログラムIのサブルーチン(#2120)に進
み、更にステップ(#2170)で強制ONをセットしてリタ
ーンする。前記プログラムIを第24図(b)に示し説明
すると、シャッター速度の制御値(Tvc)を同調のTv=
7(SS=1/125)とし、絞り値(Av)を露出値(Ev)か
ら7(シャッター速度)を減算して求め、この絞り値
(Av)が7(F=11)より大きいか否かを判定し、大き
い場合、制御絞り値(Avc)を7に制限してリターンす
る(#2215)。絞り値(Av)が7以下である場合、演算
絞り値(Av)が開放絞り値(Avo)より小さいか否かを
判定し、小さい場合、開放絞り値(Avo)を制御絞り値
(Avc)とし(#2225)、小さくない場合、演算値(Av)
を制御絞り値(Avc)とする(#2230)。そして電子閃光
装置のGN制限を解除すべく1にセットする(#2235)と
共に、発光信号をセットして(#2240)、リターンす
る。これは逆光の時など、絞りが繰り込まれ、GNを制限
すると主被写体がストロボ光では適正にならないことが
あるためで、カメラまかせのPモードであれば、撮影者
の意図もあまりないことも考慮している。
第24図(a)に戻り、ステップ(#2105)において、
電子閃光装置(FL)が装着されていない場合、主被写体
を適正露出とするべく、制御露出値(Ev)を測光範囲の
スポット範囲(Bvsp)等からEv=Bvsp+Avo+Sv+△Ev
で求め(#2130)、絞り値(Av)、シャッター速度(T
v)を求めるプログラムIIのサブルーチン(#2135)に進
みステップ(#2170)を経てリターンする。
第24図(c)にこのサブルーチンを示し説明すると、
まずステップ(#2250)で絞り値(Av)をAv=5/8Ev−25
/8から求め、この絞り値(Av)がレンズの最大絞り値
(Avmax)より大きいか否かを判定し(#2255)、大きい
場合には最大絞り値(Avmax)を制御絞り値(Avc)とし
て(#2260)、ステップ(#2280)に進む。ステップ(#2
255)において絞り値(Av)が最大絞り値(Avmax)以下
のとき、絞り値(Av)が開放絞り値(Avo)より小さい
か否かを判定し、小さい場合には開放絞り値(Avo)を
制御絞り値(Avc)、小さくない場合は演算絞り値(A
v)を制御絞り値(Avc)としてステップ(#2280)に進
む(#2265〜#2275)。
ステップ(#2280)では、シャッター速度(Tv)を露
出値(Ev)から制御絞り値(Avc)を減算して求め、次
のステップ(#2285)では、これが最高シャッター速度
(Tvmax)より大きいか否かを判定し、大きい場合に
は、制御シャッター速度(Tvc)を(Tvmax)に制限し
(#2290)、大きくない場合には、ステップ(#2292)で
最も低速のシャッター速度(Tvmin)よりも遅いか否か
を判定し、遅い場合には(Tvmin)を制御シャッター速
度とし(#2293)、遅くない場合、演算シャッター速度
(Tv)を制御シャッター速度(Tvc)とし(#2295)、発
光禁止すべく発光信号をリセット(=0)して(#229
8)、リターンする。
第24図(a)に戻り、ステップ(#2100)において、B
UAM−Bvspの差が2未満のとき、逆光状態でないとして
ステップ(#2145)に進み、測光範囲(LM1)〜(LM4
の平均測光値(Bv1+Bv2+Bv3+Bv4)/4から露出値(E
v)を求め、上述のプログラムIIで絞り値(Av)及びシ
ャッター速度(Tv)を決め(#2150)、そのシャッター
速度(Tv)が手振れ警告の速度(Tv=6,1/60)未満であ
るか否かを判定する(#2155)。そして、手振れ警告の
速度未満のとき、電子閃光装置が装着されているか否か
を判定し(#2160)、装着されている場合にはストロボ
発光のプログラムIを実行して(#2165)リターンす
る。
装着されていないとき(閃光装置の電源OFFを含
む)、ステップ(#2170)で強制ONをセットしてリター
ンする。手振れ警告未満であるときは何もせずにリター
ンする。
次に、Aモードのときの絞り値(Av),シャッター速
度(Tv)の決定の為のフローチャートを第25図に示し説
明すると、まず電子閃光装置が装着されているか否かを
判定し、装着されていれば、制御シャッター速度(Tv
c)を7(1/125)とし、設定絞り値(Av)を制御絞り値
(Avc)としてリターンする(#2300,#2305及び#234
5)。装着されていない場合は、平均測光値から露出値
(Ev)を求め、この露出値(Ev)から設定絞り値を減算
したものをシャッター速度(Tv)とする(#2315,#232
0)。そして、次のステップ(#2325)で、そのシャッタ
ー速度(Tv)が制御可能な最高シャッター速度(Tvma
x)より大きいか否か判定し、大きい場合には、ステッ
プ(#2330)で最高シャッター速度(Tvmax)を制御シャ
ッター速度(Tvc)としてステップ(#2345)へ進む。大
きくない場合には、制御可能な最低速度(Tvmin)より
も低速であるか否かをステップ(#2331)で判定し、低
速である場合、ステップ(#2333)で(Tvmin)を制御シ
ャッター速度(Tvc)とし、(Tvmin)より低速でない場
合にはステップ(#2335)で演算値(Tv)を制御シャッ
ター速度(Tvc)として、それぞれステップ(#2345)に
進む。ステップ(#2345)では設定絞り値(Av)が制御
絞り値(Avc)となるようにする。
次に、Sモードのときの制御を第26図に示し説明する
と、まずステップ(#2400)において露出値(Ev)を平
均測光値等から求め、電子閃光装置が装着されているか
否かをステップ(#2405)で判定し、装着されている場
合、ステップ(#2415)でシャッター速度(Tv)が7以
下であるか否かを判定し、7以下であれば設定シャッタ
ー速度(Tv)を制御シャッター速度(Tvc)とし(#242
0)、7を超える場合は同調速度7を制御シャッター速
度(Tvc)として、それぞれステップ(#2430)に進む。
ステップ(#2430)では、絞り値(Av)を求めた露出
値(Ev)から制御シャッター速度(Tvc)を減算して求
め、この絞り値(Av)が開放絞り値(Avo)より小さい
か否かを判定し(#2435)、小さい場合には制御絞り値
(Avc)を解剖絞り値(Avo)として(#2440)、リター
ンする。一方、絞り値(Av)が開放絞り値(Avo)より
小さくない場合には、最大絞り値(Avmax)より大きい
か否かを判定し(#2445)、大きい場合には最大絞り値
(Avmax)を制御絞り値(Avc)とし(#2450)、大きく
ない場合は演算絞り値(Av)を制御絞り値(Avc)とし
て(#2455)、リターンする。
ステップ(#2405)において、装着されていないとき
は、設定したシャッター速度(Tv)を制御シャッター速
度(Tvc)とし(#2460)、ステップ(#2430)に進み、
これ以降のフローを実行する。
次にMモードであるとき(第27図参照)はステップ
(#2515)で予め設定した絞り値(Av)を制御絞り値(A
vc)に、また、次のステップ(#2520)でシャッター速
度(Tv)を制御シャッター速度(Tvc)としてリターン
する。
第6図に戻り、露出演算(#460)を終えると、カメラ
のマイコン(μC)は、カードから交信(IV)までに要
する時間の延長を要求する信号があるか否か判定し(#4
61)、ある場合10msecだけ待ち(#463)、要求する信号
がない場合は何もせず、それぞれICカード(CD)との4
回目のデータ交信を行う(#465)。デフォーカシングカ
ードの場合に演算時間が長くなるためにこの要求信号を
送っているのである。第5図(d)にこの制御のフロー
チャートを示し説明すると、まず交信(IV)が必要であ
るか否かを交信(II)で得た信号に基づいて判定し、必
要でない場合リターンする。必要である場合、端子(CS
CD)を「H」レベルにして(#367)、ICカード(CD)と
シリアル交信を行い(#375)、ICカードへICカードが出
力側であることを知らせる。ここで、時間待ちし(#37
7)、カメラを入力側としてシリアル交信を行ってICカ
ード(CD)からデータを入力し(#382)、このデータ交
信を終えると端子(CSCD)を「L」レベルにしてリター
ンする。
前記ステップ(#382)におけるデータ入力のサブルー
チンを第5図(h)に示し説明すると、まずステップ
(#382−1)でグループ指定であるか否かを判定し、グ
ループ指定でない場合、交信(IV)でのデータ入力の為
のレジスタのアドレスをカードから入力したアドレスに
し(#382−11)、シリアル交信をカードから入力した回
数だけ行って(#382−12)、リターンする。
グループ指定である場合、それぞれの交信の番号
(G0,G1,G2)に応じて。カメラ内の入力用のレジスタの
アドレスを設定し、所定の回数のシリアル交信を行う。
そのデータの内容は、アドレス指定タイプでは (i)カスタムカードのときは該カードに関する通りで
ある。
(ii)ブラケットカード,H/Sカード △Av……絞りずらし量 △Tv……シャッター速度ずらし量 次にグループ指定のときの説明を行う。
G0……設定中の表示データ……9回のシリアル交信 G2……△Lp…レンス゛駆動ハ゜ルス……1回のシリアル交信 第6図に戻り、カードとのデータ交信(IV)を終える
と、マイコン(μC)は電子閃光装置(ST)へデータを
出力する(#467)。これを第11図(b)に示し説明する
と、マイコン(μC)は、まずカードから入力したデー
タに基づいてカード機能がONか否かを判定し(#467−
1)、ONでない場合ステップ(#467−10)に進む。ONで
あるとき、カードから入力して電子閃光装置の制御信号
に基づいて強制ON,強制OFF,GN制限解除,発光をそれぞ
れステップ(#467−2)(#467−4)(#467−6)(#4
67−8)で判定し、制御信号が夫々強制ON,強制OFF,GN
制限解除,非発光を示しているときは、それらをステッ
プ(#467−3),(#467−5),(#467−7),(#476
−9)で設定し又、上記4つが夫々示されていないとき
は、(#467−3′),(#467−5′),(#467−7′)
(#467−9′)で夫々信号をリセットしステップ(#467
−10)へ進む。ステップ(#467−10)では、端子(CSF
L)を一定時間(T2)「L」レベルとし、電子閃光装置
へ、カメラからのデータ出力モードであることを示す。
カメラは入出力切換回路(I/OCG)を出力側(「H」)
とし、電子閃光装置内での所定の処理を行うのを待っ
て、シリアル交信を1回行う(#467−1〜#467−13)。
第6図でこの電子閃光装置とのデータ交信を終える
と、マイコン(μC)はステップ(#470)のカード制御
のフローを実行する。このフローは入力したデータに基
づいて、ICカード(この場合、プログラムカード)によ
るカメラの制御を行うか否かの判定や、それを行う場合
のカメラの動作について示すものであるが、これを第28
図に示し説明すると、マイコン(μC)はまずICカード
から入力したデータに基づいてカードによるカメラの制
御か否かをステップ(#2610)で判定し、カードによる
カメラの制御でない場合(CDFNF=0)はリターンす
る。
ICカードによるカメラの制御であると判定した場合に
は、交信(IV)で入力したデータが、絞り(Av)シャッ
ター速度(Tv)であるか否かを判定し、(Av)(Tv)デ
ータであるとき、制御絞り値(Avc),制御シャッター
速度(Tvc),フィルム感度(Sv)をそれぞれICカード
から入力したデータにより決定する(#2615〜#2630)。
上記データが(Av),(Tv)データでない場合、(Δ
Av),(ΔTv)のデータであるか否かを判定する(#263
5)。そして(ΔAv),(ΔTv)のデータでない場合は
リターンする。(ΔAv),(ΔTv)データである場合、
制御絞り値(Avc)に(ΔAv)を加え、制御シャッター
スピード(Tvc)に(ΔTv)を加え、フィルム感度(S
v)に(ΔSv)を加えてリターンする(#2640〜#265
0)。
第6図において以上のようなICカードによるカメラの
制御の判定及び制御のルーチン(#470)を終えると、表
示の制御(#471)に移る。
第5表に、マイコン(μC)から表示制御回路に送ら
れるデータの内容を示してあるが、これを説明する。シャッタ -スヒ゜-ト゛…ここにはシャッター速度のデータあるいは
カード名のデータが1バイトを用いてメモリーされてい
る。
絞り値…………絞り値あるいは数値(カード時の設定デ
ータ)データがメモリーされ、b0はそのデータの点滅。
AEモード…………b0,b1は現在設定されているP,A,S,Mの
モードのうちの1つが、b4〜b6はICカードによるモード
の設定の8種類のデータがそれぞれ入力されている。
b2,b3はb4〜b6のデータの点滅,点灯,消灯の制御を行
っている。フィルム 枚数…………フィルムの枚数或いは数値(カード時の設
定データ)データがメモリーされ、b0はこのデータの点
灯,消灯の制御データである。ハ゜トカン・ヘ゛ロ 表示……パトカンの印とベロの印の表示を行う
データであり、b0は点灯,消灯を示す制御データであ
る。
カード表示………b1,b2(アドレスDP6H)は、露出補正
の+/−のそれぞれの表示の点灯,消灯のデータ、b5,b
6(アドレスDP6H)は、単写/連写の選択及び表示の消
灯の制御、b0,b1(アドレスDP7H)はカードの表示の点
滅・点灯・消灯の制御データ、b4,b5(アドレスDP7H
は多点AF/スポットAFの切換え表示及び消灯の制御をそ
れぞれ示している。
データ変更表示…データ変更を示す場所のi及び点灯・
消灯の制御を示す。
制御データ………カメラのシーケンスを示すデータで、 b0…全消灯(メインスイッチ OFF) b1…スタンハ゛イ(メインスイッチON,S1 OFF) b2…カード表示 b3…イニシャルロード b4…S1 ON b5…巻戻し中 LED インファインタ゛-表示… b0…合焦表示の有/無 b1…焦点検出不能の有/無 b2…追随モードの有/無 b3…多点 AFの有/無 b4…AF/M をそれぞれ示している。
この表示の制御を行う表示用マイコンのフローチャー
トを第29図(b)に示し説明する。表示制御回路(DISP
C)にカメラのマイコン(μC)の端子(CSDISP)から
の「L」から「H」に変わる信号が入力すると、第29図
(b)に示す割込みを実行し、カメラからの表示データ
(第5表参照)を11バイト分シリアル交信を行って入力
する(#D−5)。入力した制御データから全消灯モー
ドであるか否かを判定し(#D−10)、全消灯モードで
ある場合(DP9H,b0=1)、何も表示しない全消灯とす
る(#D−15)。全消灯モードでない場合(DP9H,b0
0)、スタンバイモードであるか否かを判定し(#D−2
0)、スタンバイモードであるとき(DP9H,b1=1)、現
在設定されているAEモードの表示をDP3Hのb0,b1に基づ
いて表示する(#D−25)。DP6H,DP7Hの情報に基づいて
カードの表示,DP8Hのデータ変更表示のデータに基づい
てカーソル(Δ)の位置を表示し、それ以外は消灯す
る。その一例を第29図(c)に示す。第29図(c)はP
モード,カード機能有,露出補正の位置に△印(カーソ
ル),露出補正機能無,単写モード,多点AFの表示を表
している。
前記ステップ(#D−20)でスタンバイモードでない
とき、イニシャルロードであるか否かを判定する(#D
−45)。イニシャルロードであるとき(DP9H,b3
1)、フィルム枚数の表示(DP5H),パトカン・ペロ表
示のみを表示し、それ以外は消灯する(#D−50〜#D−
60)。第29図(d)は、フィルムが装填され、イニシャ
ルロードであることを示している。巻戻し中(DP9H,b5
=1)、第29図(d)の「−−」表示がそのときの巻戻
し中のフィルム枚数を示す。
巻戻し中でないとき、カード表示かどうか判定する
(#D−70)。カード表示のとき(DP9H,b2=1)、DP1H
のデータをデコードしてカード名表示を行い、DP2Hのデ
ータに基づいて数値表示、DP3Hのb2〜b6を用いてICカー
ドにより選択されている(選択中)の表示を行い、更に
DP4Hのデータに基づいて数値表示、そしてDP7Hのb0,b1
に基づいてカードの表示の制御を行う(#D−75〜#D−
95)。このカードの表示に関しては後で詳述する。ステ
ップ(#D−70)の判定でカード表示モードでないと
き、ステップ(#D−105)に進んでスイッチ(S1)がON
されているか否かを判定し、ONされていときはインファ
インダー情報に基づいてインファインダー内表示を行い
(#D−110)、ONされていないときはインファインダー
内表示を行わず、それぞれステップ(#D−115)に進
む。
そしてその後、DP1Hの情報に基づいてシャッター速度
(SS)表示,DP2Hの情報に基づいて絞り値,DP2Hのb0,b1
に基づいてAEモードの表示、DP3Hに基づいてフィルム枚
数の表示,DP4Hに基づいてパトカン表示,DP6H,7Hの情報
に基づいてカード関係の表示,DP8Hの情報に基づいてデ
ータ変更(Δ)の表示DP9Hのb6,b7,DP10Hのb0に基づい
てAFのモード,セルフの表示をする(#D−115〜#D−1
55)。その一例を次に、カメラ側の表示制御(表示デー
タ作成)のフローチャートを第29図(a)に示し説明す
ると、まずステップ(#2700)でカード表示制御である
か否かを、カードとの交信(II)で得たデータに基づい
て判定し、カード表示制御である場合、カードからの力
した情報をそのまま出力するモードとし、シリアル交信
を12回行う(#2705〜2730)。一方、カード表示制御で
ないとき、カメラで作成したデータ〔シャッター速度絞
り値,フィルム枚数等−−−第29図(e)参照〕を出力
するモードとして(#2710)、シリアル交信を12回行う
(#2720)。次に、ステップ(#2735)でブザーの制御を
行う権限がカード側にあるか否かをカードから入力した
データに基づいて判定し、カード側に制御権がある場
合、カードからの手振れ警告信号があるか否かを判定す
る(#2740)。手振れ警告である場合、カスタムカード
によるブザーの警告の有/無に拘わらず、ブザー警告を
行い(#2745)、ステップ(#2765)に進む。手振れ警告
でない場合、ブザー警告を行わずステップ(#2765)に
進む。カードにブザー制御権がない場合、カメラで決め
られたシャッター速度が6未満であるか否かを判定し
(#2750)、未満でない場合ステップ(#2765)に進む。
6未満である場合、カード機能がONされているかを交信
(II)で入力したデータに基づいて判定し、ONされてい
ない場合、カメラ内のE2PROMのデータによりブザーの警
告の有無を判定し(#2754)、ある場合にブザー警告を
行い、無い場合にはブザー警告を行わず、ステップ(#2
765)に進む。
カード機能がONされている場合、カスタムカードであ
るか否かを判定(#2758)し、カスタムカードでない場
合、カメラ制御の方に進み、上述した制御を行う。カス
タムカードである場合、カードから入力した交信(IV)
のデータに基づいてブザーが有るか否かを判定し(#276
0)、有る場合ブザー警告をし(#2756)、ステップ(#2
765)に進み、ない場合はブザー警告をせずにステップ
(#2765)に進む。ステップ(#2765)では、カスタムカ
ードからのE2PROMへの書き込み制御の信号があるか否か
を判定し、それがあるとき交信(IV)でのカスタムカー
ドからのデータの書き込み(#2770)、ステップ(#277
5)へ進む。書き込み制御の信号がないとき、ステップ
(#2770)をスキップしてステップ(#2775)へ進む。
ステップ(#2775)はモード設定を行うサブルーチン
となっている。
ここで、上記モード設定のサブルーチンを第29図
(f)に示し説明すると、ここでは、今現在カメラに設
定されているモードが新たに設定されたモードにあるか
否かを判定すると共に、ない場合には設定された別のモ
ードに移すようにしている。例えば、現在、露出のAモ
ードが選択されているが、ICカードにより露出モードの
選択からAモードが除かれてしまった場合、前のままの
Aモード表示及び制御を行ってはおかしいので、これを
防止している。
さて、第29図(f)のフローにおいてマイコン(μ
C)は、まず設定可能な露出モードが変更されたかをE2
PROMのデータとICカード(CD)から入力したデータとを
比較して判定し(#3203)、異なっていた場合(即ち、
変更があった場合)、露出モードを強制的にPモードと
すべく、データ(Fb0,Fb1)を(0,0)にし(#3205)、
リターンする。
第6図において上述した表示の制御(#471)を終える
と、マイコン(μC)はステップ(#472)へ進んで、セ
ルフの計時中か否かを判定し、計時中であるとき(SLP
=1)10秒が経過したか否かを判定する(#474)。経過
した場合には、露出制御を行うべくステップ(#490)に
進む。10秒が経過していないときは、ステップ(#180)
に戻る。セルフ計時中でないとき(SLP=0)は、ステ
ップ(#473)へ進んで、レリーズスイッチ(S2)がONさ
れているか否かを判定し、ONされていないとき(IP7
「H」)にはステップ(#520)へ進んで全割込みを許可
してリターンする。ONされているとき(IP7=「L」)
には、交信(II)で得たレリーズ禁止のデータがセット
されているか否かを判定し(#475)、セットされている
ときにはステップ(#520)に進む。一方セットされてい
ないときには、セルフモードが選択されているか否かを
判定し(#476)、選択されていないとき(SELFF=
0),ステップ(#481)に進む。
選択されているとき(SELFF=1)、セルフ計時を示
すフラグ(SLP)をセットし(#477)、計時タイマー
(電源保持とは別)をリセットスタートさせる(#47
8)。そして電源保持を行うべく、フラグ(OPF)をセッ
トし(#479)、AEロックフラグ(AELF)をセットして
(#480)、測定値を固定しステップ(#180)に進む。
第6図のステップ(#475)でセルフモードでないとき
(IP12=「H」)に進むステップ(#481)では、マニュ
アルフォーカスモード〔MFF=1(フォーカスロック或
いは焦点検出のみの手動焦点調節)〕であるか否かを判
定し、マニュアルフォーカスモードであれば、ステップ
(#490)に進む。マニュアルフォーカスモードでないと
きは、ステップ(#485)へ進む。ステップ(#485)では
合焦を示すフラグ(AFEF)がセットされているか否かを
判定し、セットされていなければステップ(#520)を通
ってリターンする。セットされているときは、上記AFモ
ードでないときと同様にステップ(#490)へ進んで全割
込みを禁止し、続いてステップ(#492)でカードとの交
信(V)を行う。これを第5図(e)に示し説明する。
まず、マイコン(μC)は交信(V)の有/無を判定
し、無い場合にはリターンし、有る場合には端子(CSC
D)を「H」レベルにして(#390)、交信(V)である
ことを示すデータをセットし(#391)、カメラ側を出力
として(#392)、シリアル交信を1回行う(#393)。次
にデータをセットし、カメラ側を出力としてシリアル交
換を1回行う。時間待ちし(#394)、カメラ側を入力と
し(#385)、シリアル交換を8回行って(#396)、端子
(CSCD)を「L」レベルにして(#397)、リターンす
る。このデータはメモリーカードのメモリー用のデータ
である。
ここでCACD表にデータ内容を示し説明すると、 (i) フィルム枚数 (ii) 開放FNO (iii) 制御F値 (iv) 制御シャッタースピード (v) 露出補正値 (vi) 露出モード (vii) 露出モード (viii) フィルム感度 である。交信(V)を終えると、マイコン(μC)はス
テップ(#495)へ進んで露出制御を行い(後述する)、
しかる後ステップ(#500)でフィルムの1コマ巻上を行
い(これも後述する)、レリーズスイッチ(S2)がONか
否かをステップ(#505)で判定し、ONの場合(IP7
「L」)、カードからの強制連写の信号が入力されてい
るか否かを判定する。入力されている場合にはステップ
(#515)へ進み、入力されていない場合は連写モードで
あるか否かをステップ(#510)で判定し、連写モードで
あるとき(Fb3=1),ステップ(#515)で全割込みを
許可して〔SO〕のルーチンに進む。連写モードでないと
き(Fb3=0)はステップ(#505)に戻り、レリーズス
イッチ(S2)がOFFされるのを待ち、OFFされるとステッ
プ(#520)で全割込み許可してリターンする。
次に上記ステップ(#495)の露出制御のサブルーチン
を第30図(a)に示し説明する。まずステップ(#280
5)で端子(CSST)を(t3)間「H」レベルとし、電子
閃光装置(ST)に露出モードであることを示す。そし
て、フィルム感度(Sv)を調光回路(STC)にアナログ
データとしてD/A変換した後に出力する(#2810)。
次のステップ(#2815)では、制御絞り値(Avc)に基
づいて絞り制御を行い、ミラーアップの開始を行う。次
にレリーズ中にレンズ駆動を行う。これを第30図(b)
に示し説明すると、まず、カード機能がONか否かを判定
し(#2822−0)、ONの場合ICカードから入力したレリ
ーズ中レンズ駆動を示すスナップ駆動ビットの信号があ
るか否かをステップ(#2822−1)で判定し、カード機
能OFF或いはスナップ駆動を示す信号がない場合、ステ
ップ(#2822−4)へ進んでミラーアップが完了するの
を待ち、ミラーアップが完了すると(IP20=「L」)リ
ターンする。上記信号がある場合、カードから入力した
レンズ駆動量(Δn)分だけ駆動して(#2822−3)、
レンズを停止し(#2822−4)、ミラーアップが完了す
るのを待つ(#2822−5)。ミラーアップが完了する(I
P20=「L」)とリターンする。
次に第30図(a)に戻り、シャッター速度の制御を行
い(#2825)、レリーズ中の〔レンズ駆動REL IIの制
御〕を行って(#2830)リターンする。これを第30図
(c)に示し説明すると、まずカード機能がONか否かを
判定し(#2830−0)、OFFの場合リターンする。ONの場
合、スナップ駆動ビットの信号があるか否かを判定し
(#2830−1)、ある場合上記と逆の分(−Δn)だけ
駆動して(#2830−2)、レンズを停止し(#2822−
4)、リターンする。上記ビットの信号がないとき、デ
フォーカシングカードが挿入されているか否かを判定す
る(#2830−5)。デフォーカシングカードでない場合
リターンする。デフォーカシングカードである場合、駆
動させたレンズの現在位置のカウントパルス数(CNT)
をCT″とし(#2830−6)、駆動させる前のレンズ位置
(CT′)との差(Δn)を演算して(#2830−7)ステ
ップ(#2830−2)に進み、上述と同様の制御を行って
リターンする。
前記第30図(a)のステップ(#2825)におけるTv制
御のルーチンを第30図(d)に示し説明すると、まずマ
イコン(μC)はTvを露出時間(T)に変更し(#283
5)、露出時間計測用のタイマーをリセットスタートさ
せ(#2836)、1幕(不図示)の走行を開始させる(#28
37)。そして、カード機能がONか否かを判定し(#283
8)、OFFの場合、露出時間(T)の経過を待つフロー
(#2846)に移る。一方ONの場合はデフォーカシングカ
ードか否かを判定する(#2839)。デフォーカシングカ
ードである場合、レンズの現在位置のパルスカラントを
CT′としてメモリーし(#2840)、露出時間(T)がT/4
となるのを行う(#2841)、T/4となると、カードから入
力した(ΔLp)の情報から遠側か近側かへ駆動方向を検
出し(#2842)、それに応じて方向をセットし、最高速
でレンズを駆動する(#2845)。このときも、レンズの
繰り出し位置をモニターするカウンターは動作してい
る。そしてこのとき、或いはデフォーカシングカードで
ないとき露出時間(T)となるのを行って(#2846)、
Tとなれば2幕(不図示)走行を開始させ(#2847)、
走行完了するであろう時間を待ち(#2848)、レンズ駆
動用のモーターの停止を行って(#2849)、リターンす
る。
第31図(a)及び(b)には、第6図のステップ(#5
00)に示したフィルムの1コマ巻上げの制御のフローチ
ャートを示してある。これについて説明すると、第31図
(a)においてマイコン(μC)はモーター巻上信号を
モータ制御回路(MD)に出力し、タイマー(T3)をリセ
ットスタートさせる(#2850,#2855)。このタイマーは
フィルムが最終コマまで巻き上げられ、フィルムがつっ
ぱったことを検知する為のタイマーである。マイコン
(μC)はステップ(#2860)において1コマ巻き上げ
られたことを示すスイッチ(SWD)がONしたか否かを判
定し、ONしていない場合、この状態で2秒経過したかを
ステップ(#2865)で判定し、2秒経過した場合には、
モーターの停止の制御を行い(#2870)、フィルムがつ
っぱったとして、このフィルムがつっぱりの制御を行い
(#2875)、次に連続撮影であるブラケット或いはオー
トシフトをキャンセルする為のキャンセル信号を1とし
(#2876)、データ交信Iを行って(#2877)リターンす
る。前記つっぱりのサブルーチンを第31図(b)に示し
説明すると、モーターを逆転する信号を出力する(#293
0)と共に、フィルム検出スイッチ(SFLM)がOFFになっ
るのを待ち(#2935)、該スイッチがOFFになればフィル
ムをパトローネ室に巻き込むべく、モーター停止制御
(#2955)を行った後、リターンする。
第31図(a)に戻り、ステップ(#2860)において、
1コマ巻上完了スイッチ(SWDON)がONされると、ステ
ップ(#2880)でモーター停止の制御を行った後、ステ
ップ(#2890)でフィルム撮影済枚数を示すカウンター
のカウント数(N1)を1だけインクリメントして、ステ
ップ(#2900)に進む。ステップ(#2900)では、このフ
ィルム枚数(N1)をE2PROMに書き込む。
次に、裏蓋閉成検出スイッチ(SRC)、或いは巻戻し
スイッチ(SRW)が操作されたとき、端子(INT2)にパ
ルス信号が入力し、マイコン(μC)は第32図に示す
〔INT2〕の割込みを実行する。同図のフローにおいて、
マイコン(μC)は、まずこのフローヘの割込みを禁止
し(#3000)、しかる後ステップ(#3005)で巻戻しスイ
ッチ(SRW)がONされているか否かを検出する。ONされ
ている場合には、巻戻し動作を行うべく第31図(b)に
示した〔巻戻し〕のルーチンを実行して割込みを許可し
てリターンする(#3010)。巻戻しスイッチ(SRW)がON
されていないときは、裏蓋閉成スイッチ(SRD)がONさ
れたとし、更にブラケット機能或いはオートシフト機能
復帰としてキャンセル信号(データを交信Iで使用)を
0にして(#3012)ステップ(#3015)に進み、フィルム
が存在するか否かを判定する。フィルムがない場合、従
って、フィルム検出スイッチ(SFLM)がOFFの場合は、
イニシャルロードを行わずにステップ(#3100)に進
む。これに対し、フィルムが存在する場合(即ち、SFLM
がONの場合)は、端子(CSDX)を「H」レベルにし、フ
ィルム感度読取り回路(DX)とシリアル交信を行ってフ
ィルム感度データ(Sv)及びフィルム撮影枚数値(N)
を入力し、交信を終えると端子(CSDX)を「L」レベル
にする(#3020〜#3030)。そして、数(N1)を−2にセ
ットし(#3035)、続いて端子(CSDISP)を「H」レベ
ルにし、表示制御回路とシリアル交信を行い(#304
5)、イニシャルロードを示す信号(DP9Hb3=1)及び
フィルム枚数のデータを出力し、これにより、フィルム
枚数(N1)を示すデータ以外は表示しないようにする。
シリアル交信を終えると端子(CSDISP)を「L」レベル
とする(#3050)。このフィルム枚数(N1)の数値に対
し表示は2つの7セグメントを用いて表示される。次に
マイコン(μC)はモーター巻上を示す信号を巻上げ制
御回路に出力し(#3055)、1コマ巻き上げられるのを
待ち(#3060)、1コマ巻上げスイッチ(SWD)がONする
と、フィルム枚数(N1)に1を加えて、1になったか否
かを判定し、1になっていなければ、ステップ(#304
0)にもどる。1になっていれば、ステップ(#3075)へ
進んでモーターを停止し、ステップ(#3095)に進む。
そして、ステップ(#3095)では、上記フィルム枚数(N
1)とフィルム感度とをE2PROMの所定のアドレスに書込
み、書込み終了後、全割込みを許可して(#3100)、リ
ターンする。
ここで、本実施例において、フラグのセット、リセッ
トとビットの1,0とは同一であることを付言しておく。
以上において、本実施例のカメラ側のマイコン(μ
C)の動作を中心に、各種フローチャートを説明した
が、次にこのカメラに装着されるICカード側の制御動作
についてもフローチャートを用いて説明する。尚、カー
ドの種類ごとに説明することにする。ICカード(CD)に
はE2PROMを内蔵したマイコン(μC2)が組込まれてい
る。
まず、カスタムカードの動作から説明する。
<カスタムカード> カスタムカードのマイコン(μC2)は、ICカードがカ
メラに装着されると第33図のリセットのルーチンを実行
し、フラグ,レジスタ(RAM)を全てリセットし、E2PRO
M内の情報をRAM(EECSTM0,1)に移してスリープする
(C−5,C−10)。
次にカメラからカードの端子(CSCD)に「L」から
「H」に変わる信号が送られてくると、カードは第34図
に示す割込みを実行する。ここでカードはカメラから送
られてくるクロックに同期して、交信の種類を示すデー
タを入力すべくシリアル交信を1回行う(C−15)。
この交信によるデータから、その種類を判定し(C−
20)、交信(I)である場合、カードをデータ入力側と
し(C−25)、シリアル交信を行って(C−30)カメラ
からデータ(CACD参照)を受け取る。このデータに基
づいてデータ設定のサブルーチンを実行し(C−35)ス
リープする。
ここで、上記サブルーチンの説明を行う前に、交信に
応じてカードからどのようなデータが出力されるかを、
カスタムカード表を用いて説明する。
交信(II)では、 ・表示制御をカードが行うか CS II−1−b4 ・カード機能ON/OFF CS II−1−b5 ・交信(V)無(=0) CS II−2−b2 ・レリーズ禁止 CS II−2−b3 ・AF禁止 CS II−2−b7 ・E2P書き込み CS II−3−b2 ・TV・AV表示データ(=0) CS II−3−b3 ・交信(IV)有(=1) CS II−3−b4 ・交信(III)無(=0) CS II−3−b5 ・交信タイプ CS II−3−b6 ・測光ループ繰り返し CS II−3−b7 ・カスタムカード(=1) CS II−3−b5 の信号以外は全て「0」とし、表から※印はそのときに
応じて「1」又は「0」をセットし、「1」のときその
制御ON,「0」のときOFFとする。決まっているものにつ
いては「0」,「1」を決めておく。交信(II)では、
それ以外に交信(IV)での直接アドレスタイプの交信デ
ータ数(2回),そのアドレス(CS II−7,8),グルー
プ交信での交信(III)はないので、CS II−9−(b1,b
2)=0,0,交信(IV)は表示のみなのでCS II−10−b1
1,それ以外は「0」とする。
尚、上記表において何も書いていないところは、どん
なデータが入っていても良い。
交信(IV)では、機能変更できる機能のデータでRAM
に入っている。
交信(VI)では、スリープの可/不可の信号が送られ
る。
次に、データ設定のサブルーチンを第35図(a)に示
し説明すると、まずステップ(C−146)〜(C−149)
で表示制御データを「0」,レリーズ禁止の禁止(=
0),AF禁止の禁止(=0),測光ループ繰り返しの禁
止(=0)に初期セットし、次いでステップ(C−15
0)で交信(II)でのE2PROMの書き込み信号が1である
かを判定し、「1」の場合、前回に書き込みデータを既
にカメラに出力したとしてこれを「0」にし(C−15
5)、ステップ(C−160)に進む。「0」の場合は、何
もせずにステップ(C−160)に進む。次に交信(I)
で得たDISREQ(カード名の表示の要求)の信号が「1」
であるか否かをステップ(C−160)で判定し、「1」
である場合、表示制御データを「1」にしてカード表示
機能ON/OFFをON(1),E2P書き込みをしない(0),グ
ループ指定のデータを(0)にする(C−170〜C−19
5)。続いてフラグ(SIF)がセットされているか否かを
判定し(C−200)、セットされていない場合、初めて
このフローを通るとして、該フラグ(SIF)をセットす
る(C−205)と共に、タイマーをリセットスタートさ
せて(C−210)、ステップ(C−215)に進む。フラグ
(SIF)がセットされているときには、直接ステップ
(C−215)へジャンプする。ステップ(C−215)で
は、上記タイマーが10秒経過したか否かを判定する。10
秒経過していない場合、測光ループ繰り返し信号を
「1」とし(C−220)、カード表示名及びカード表示
のみを行うデータをセットして(C−222)リターンす
る。この表示を第37図に示す。一方、10秒が経過した場
合、フラグ(SIF)をリセットすると共に、表示制御デ
ータを「0」とし(C−226,C−227)リターンする。
上記ステップ(C−160)でDISREQ=0のときは、ス
テップ(C−162)へ進んで、IP5=「L」(即ち、スイ
ッチSEM,SFUN,SCD,SCDS,S1のいずれかがON)であるか否
かを判定し、「L」のときカード名表示を行う制御を示
す表示フラグ(表示F)をリセットし(C−163)、
「L」でないときは何もせずにそれぞれステップ(C−
165)に進む。このステップ(C−165)でフラグ(SI
F)をリセットした後、第35図(b)のステップ(C−2
60)に進んで、交信(II)で得たセルフの信号が「1」
か否かを判定する。
ここで「1」のとき、カメラのスイッチの操作(カー
ド関係)による制御を禁止すべくリターンする。セルフ
の信号が「1」でないとき、カード設定スイッチ
(SCDS)がONされているか否かを判定する(C−26
5)。ONされているとき(信号=1)には、ここを通っ
たことを示すフラグ(SCDSIF)がセットされているか否
かをステップ(C−270)で判定し、セットされていれ
ば直接ステップ(C−276)へ進み、セットされていな
いときには、これをセットして(C−275)からステッ
プ(C−276)に進む。このステップ(C−276)では、
セット中か否か判定し、セット中でなければステップ
(C−405)へジャンプして、設定モードに入った表示
制御を行う。セット中であれば(SETF=1)、セットを
抜けるべく操作されたものであるから表示制御は行わず
にリターンする。
ステップ(C−265)でスイッチがOFFのときは、ステ
ップ(C−280)に進み、フラグ(SCDSIF)がセットさ
れているか否かを判定し、セットされていないときステ
ップ(C−310)へ進む。セットされているときには、
これをリセットし(C−285)、データ設定中を示すフ
ラグ(SETF)がセットされているか否かをステップ(C
−290)で判定し、セットされているときにはこれをリ
セットし(C−295)、E2PROM書き込み信号(カメラ及
びカード内のE2PROMへの書き込み信号)を1にして(C
−300)、直接アドレス指定=1としてステップ(C−3
10)に進む。これにより設定中を抜け、カメラにカード
からのデータをカメラ内のE2PROM書き込ませる。設定中
を示すフラグ(SETF)がセットされていないときは、こ
れをセットして(C−305)データ設定モードに入り、
ステップ(C−310)に進む。ステップ(C−310)で
は、設定中であれば(SETF=1)、カードスイッチ(S
CD)がONされているか否かを交信(II)のデータにより
判定し(C−315)、ONされている場合(SCD=1)ここ
を通ったことを示すフラグ(SCDIF)がセットされてい
るか否かを判定し(C−320)、セットされている場合
はステップ(C−345)に進む。セットされていないと
きは、ステップ(C−325)でこれをセットし(SCDIF=
1)、次のステップ(C−330)で変更モードを1→2
→3→1……と1つ進め、ステップ(C−310)に進
む。
ここで変更モード 1は……AEモードの組み合わせ選択 2は……AFモードの選択 3は……手振れ警告ブザーの有/無 である。上記ステップ(C−315)で、カードスイッチ
(SCD)がONされていない場合(SCD=0)、ステップ
(C−335)でフラグ(SCDIF)がセットされているか否
かを判定し、セットされていない場合は何も操作されて
いないとしてステップ(C−345)へ、セットされてい
るときはスイッチ(SCD)がONからOFFになったとして、
このフラグをステップ(C−340)でリセットしてから
ステップ(C−345)に進む。ステップ(C−345)で
は、アップスイッチ(Sup)がONされているか否かを判
定し、ONされているときは(Sup=1)、モードが1か
どうかを判定し(C−350)、モードが1のとき1→2
……7→8……のように進み、8の次は1に戻って進む
(C−355)。ここでモード1のときの 1はPASM 2はPSM 3はPAS 4はPAM 5はPA 6はPS 7はPM 8はP である。モードが2のときは、1→2→3と進み、3の
次は1に戻って進む(C−365)。
ここで 1はフォーカスロック 2はコンティニュアスAF 3はスポットAF である。モードが2でないとき、即ち3のときは12
となる(C−370)。
ここで 1……手振警告ブザー有 2……手振警告ブザー無 である。この各モード内での変更を終えるとステップ
(C−405)に進む。アップスイッチ(Sup)がOFFのと
き、ダウンスイッチ(Sdn)がONされているか否かを判
定し(C−375)、ONされていない場合ステップ(C−4
05)へ進む。ONされている場合、上記スイッチ(Sup
と変更の方向が逆だけなので説明を省略する。
(Sup)及び(Sdn)の処理を終えると、ステップ(C
−405)以降に進み、表示制御=1,レリーズ禁止=1,AF
禁止=1,グループ指定=0,測光ループ繰り返し=1と
し、データ設定中の表示のデータをセットしてリターン
する。尚、この設定中の表示は後述する。これによりカ
メラはカードによる表示制御,レリーズ禁止,AF禁止,
カメラの電源保持タイマーに拘わらず表示を続行する機
能を実行する。
上記ステップ(C−310)で、設定中でない(SETF=
0)と判断されると、第35図(c)のステップ(C−43
0)に進み、カードスイッチ(SCD)がONされているか否
かを判定し、カードスイッチ(SCD)がOFFのときステッ
プ(C−460)でこのフラグ(SCDF)をリセットし、表
示フラグ(表示F)がセットされているか否かを判定し
(C−462)、セットされていないときリターンする。
セットされているときは、第35図(a)のステップ(C
−170)に進み、カード名の表示の制御を行う。上記ス
テップ(C−430)で、カードスイッチ(SCD)がONのと
きここを通ったことを示すフラグ(SCDF)がセットされ
ているか否かを判定し(C−435)、セットされている
場合スイッチが操作され続けているとしてステップ(C
−462)へ進む。フラグ(SCDF)がセットされていない
とき、これをセットし(C−440)、次のステップ(C
−445)でカード機能が現在ONされているか否かを判定
し、ONされている場合にはOFF(交信IIのデータ)とし
(C−450)、表示フラグ(表示F)をリセットして
(C−451)リターンする。逆に、OFFの場合にはステッ
プ(C−455)でON(交信IIのデータ)にすると共に、
ステップ(C−456)で表示フラグ(表示F)をセット
してステップ(C−170)に進み、カード名の表示制御
を行う。
第34図に戻り、ステップ(C−20)で交信(I)でな
いとき、ステップ(C−40)で交信(II)であるか否か
を判定し、交信(II)であるとき上記設定したデータを
カメラに出力すべくカード側を出力側とし、シリアル交
信を10回行ってスリープする(C−45,C−50)。
交信(II)でないとき、ステップ(C−55)で交信
(IV)であるか否かを判定し、交信(IV)であるとき、
カードを出力側とし(C−60)、グループ指定かどうか
をステップ(C−65)で判定し、グループ指定であると
き表示データを出力するものとし(C−70)、アドレス
をセットしてシリアル交信を9回行い(C−75)、ステ
ップ(C−90)に進む。グループ指定でないとき(直接
アドレス指定)は、機能変更データ(EECSTM)のアドレ
スを指定し(C−80)、シリアル交信を2回行って(C
−85)、ステップ(C−90)に進む。ステップ(C−9
0)ではE2PROM書き込み信号がセットされているか否か
を判定し、セットされているときEECTSMの2バイトのデ
ータをE2PROMの所定のアドレスに書き込むべく、書き込
み制御信号を出力する(C−95)。E2PROMへの書き込み
はハード的に行われ、マイコン(μC)は制御信号だけ
送れば良い。そして書き込み終了信号(この信号は書き
込みが終了するとハード構成で自動的にセットされる)
をリセットし(C−100)スリープする。書き込み信号
がないとき、すぐにスリープする。ステップ(C−55)
で交信(IV)でないとき、交信(VI)であるとして、ま
ず書き込みが終了しているかを上記終了信号で判定し、
終了しているときにはスリープ可信号をセットし(C−
110)、終了していないときにはスリープ不可信号をセ
ットして(C−115)、それぞれステップ(C−120)に
進み、データ出力側として(C−120)、カメラからの
クロックに応じてシリアル交信を行って(C−125)ス
リープする。
第34図に設定時の表示内容を示す。
通常の表示モード(A)のときに、カードセットキー
を押すと、(B)のようにカスタムカードを示す「CuSt
−1」全ての露出モードAMSP及びフィルム枚数のところ
に「1」が表示され、更にカードマークの点滅を行う。
この状態でカード設定キーがOFFにされると、露出モー
ドの組み合わせ設定に入る。(C)〜(J)に示すよう
に、上記表示から露出モードは選択されているモードの
点滅表示,フィルム枚数のところの数値の点滅が行わ
れ、アップダウンキーのONにより、図に示す方向に進
み、露出モードの組み合わせの変化及びフィルム枚数の
値の変化が変わる。
更にカードキーがONされると、(K)〜(M)に示さ
れるようにスイッチ(SQ)によるモードを示すべく「Cu
St−2」になる。アップダウンキーのONによりフィルム
枚数の数値が1231の如く変化していく。次に
カードキーがONされると、(N),(O)のように「Cu
St−3」及びアップダウンキーのONにより、フィルム枚
数の数値が12に変化する。次のカードキーONで露出
モード設定へ行く。この状態でカードセットキーを押す
と通常表示になる。
カメラ内のRAMのマップの一例を第7表に示す。この
ようなRAM(E2PROM含)マップである場合に、交信IIで
データ(G0,G1,G2)のグループMP1,MP3,MP10が必要であ
るとき、グループ指定であれば、予め上記たMP1,MP3,MP
10の先頭アドレスと個数を記憶しておき、信号に応じ
て、これらを読み出せばよい。これらは現存するカード
システムにおいては、決まったデータを詠み出すだけな
ので、対応可能である。しかし、新たに他の機能をもっ
たカードが作られ、例えば、上記他のデータMP2とMP3
必要である場合、他のデータを読み出すことができな
い。これを可能にするためには直接データの先頭アドレ
スとその個数を指定する必要がある(直接アドレス指定
タイプ)。しかし、そのときは、飛び飛びのデータ(例
えばMP2のデータとMP7のデータのみ)を指定することが
できず、MP2〜MP7までの全てのデータが指定されること
になり、データの転送に(メモリー及び時間の)無駄が
生じる。本実施例はこれらを使い分けることにより効率
よくデータの転送を行っている。
尚、本実施例においても直接アドレス指定を行ってい
るのはグループ指定のカードとカメラとの関係ができた
後であり、新たにグループ指定を増やすことができなか
ったからである。従って、カードとカメラが同時に設計
進行中であれば上記の直接アドレスタイプのカードもグ
ループ指定は可能となる。
上述の実施例において、AFモード決定については第7
図のステップ(#4007),(#4008)でカスタムカードの
場合、第7図の右側に示すフローによるカード制御と
なり、カスタムカードでないときカメラ内制御となる。
また、手振れブザーの有無については第29図(a)にお
いてステップ(#2752),(#2758)の判定の結果、カー
ド制御又はカメラ内制御となる。更に、露出モードの変
更に関してはステップ(#1000),(#1001)で判定の結
果、カード制御又はカメラ内制御となる。
発明の効果 本発明の請求項1の構成によれば、カメラ本体で選択
設定された機能とアクセサリーで選択設定された機能の
一方を選択して使用できる。すなわち、カメラ本体で一
度機能を選択設定した後、アクセサリーからの指定によ
って他のバリエーションの機能を選択し、使用後に再度
元のカメラ本体で選択設定された機能に戻すことができ
る。
また、請求項2の構成によれば、アクセサリーが取り
付けられていても操作部材によってカメラ本体で選択設
定された機能とアクセサリーで選択設定された機能の一
方を選択することができる。
さらに、請求項3の構成によれば、アクセサリーを取
り外すだけで元のカメラ本体で選択設定された機能に戻
すことができる。
請求項4の構成によれば、アクセサリーを装着すれば
第3記憶手段にアクセサリーから指定された第1の機能
を書き込むことができ、アクセサリーから指定された機
能を達成することができる。
請求項5の構成によれば、カメラ内においてE2PROMの
内容をRAMに書き込むことによって第2の機能を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
図はいずれも本発明の実施例に関するものであって、第
1図はカメラ全体の回路ブロック図,第2図はその表示
部における表示形態を示す図,第3図はカメラのリセッ
トのルーチンを示すフローチャートである。第4図
(a)はレンズ回路の回路図であり、第4図(b)はレ
ンズの側面図である。第5図はカメラとカード等の間の
データ交信についてのフローチャートである。第6図は
測光・AF・表示・露出制御等を行うルーチンを行うフロ
ーチャート,第7図はその中のAFモード決定及びフォー
カスロックのルーチンを示すフローチャートである。第
8図(a)は電子閃光装置の回路図であり、第8図
(b)はその表示に関する説明図,第8図(c)及び第
8図(d)は電子閃光装置に関する割込みのルーチンを
示すフローチャート,第9図は電子閃光装置のインター
フェース回路を示す図である。第10図はレンズデータ入
力のフローチャートである。第11図(a)はフラッシュ
データ入力のフローチャートであり、第11図(b)はフ
ラッシュデータ出力のフローチャートである。 第12図(a)はAFのフローチャート,第12図(b),第
12図(c),第12図(d),第12図(e),第12図
(f),第12図(g),第12図(h)は、それに関する
フローチャート,第13図はそれに関するファインダー内
の表示例を示す図である。第14図は撮影画面内における
測距範囲並びに測光範囲を示す図である。 第15図はデータ設定のフローチャート,第16図は露出モ
ード変更のフローチャート,第17図は機能モード選択の
フローチャート,第18図は露出補正のフローチャート,
第19図はセルフのフローチャート,第20図は測光データ
作成のフローチャート,第21図はAEロックのフローチャ
ートである。第22図(a),第22図(b)は絞り及びシ
ャッター速度設定のフローチャートである。第23図は露
出演算のフローチャートであり,第24図(a),第24図
(b),第24図(c),第25図,第26図及び第27図はそ
の中の各モードのフローチャートである。第28図はICカ
ードによる制御のフローチャートである。 第29図(a)は表示のルーチンを示すフローチャートで
あり,第29図(b)はその割込みのルーチンを示すフロ
ーチャート,第29図(c),第29図(d)及び第29図
(e)は表示例を示す図,そして第29図(f)はモード
設定のルーチンを示すフローチャートである。 第30図は露出制御のフローチャート,第30図(b)及び
第30図(c)はレンズ駆動のフローチャート,第30図
(d)はシャッター速度制御のフローチャートである。
第31図(a)及び第31図(b)はフィルムの1コマ巻上
げに関するフローチャート,第32図は裏蓋閉成に関する
割込みのルーチンを示すフローチャートである。 第33図,第34図,第35図はカスタムカードの動作フロー
を示す図であり、第36図はそのモード設定を示す図、そ
して第37図は表示例を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 景山 直浩 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 「平成元年2月13日行政区画の変 更」大阪国際ビルミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 景山 直浩 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 石村 俊彦 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 辻 賢司 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 大塚 博司 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラ本体と該カメラ本体に着脱自在なア
    クセサリーとから成るカメラシステムにおいて、前記ア
    クセサリーはカメラ本体が有している諸機能のうち第1
    の機能を指定するためのデータを記憶する第1記憶手段
    と、該第1記憶手段のデータを出力する出力手段とを有
    しており、一方前記カメラ本体は前記諸機能のうち第2
    の機能を指定するためのデータを記憶する第2記憶手段
    と、前記出力手段からのデータを入力する入力手段と、
    前記入力手段で受信されたデータと前記第2記憶手段の
    データのいずれか一方を選択する選択手段と、前記選択
    手段によって選択されたデータに基づいてカメラの機能
    を制御する制御手段とを有していることを特徴とするカ
    メラシステム。
  2. 【請求項2】前記選択手段は操作部材を有していること
    を特徴とする第1請求項に記載のカメラシステム。
  3. 【請求項3】前記制御手段は前記アクセサリーが装着さ
    れているときは前記選択手段で選択されたデータに基づ
    く機能制御を行い前記アクセサリーが装着されていない
    ときは前記第2記憶手段のデータに基づく機能制御を行
    うことを特徴とする第1請求項に記載のカメラシステ
    ム。
  4. 【請求項4】前記カメラ本体は更に第3記憶手段と、前
    記アクセサリーが装着されていないときは前記第2記憶
    手段のデータを第3記憶手段に書き込み前記アクセサリ
    ーが装着されると前記第3記憶手段の内容を前記第1記
    憶手段からのデータに書き換える書き換え手段とを有し
    ていることを特徴とする第1請求項に記載のカメラシス
    テム。
  5. 【請求項5】前記第2記憶手段はE2PROMであり、第3記
    憶手段はRAMであることを特徴とする第4請求項に記載
    のカメラシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61153630A (ja) * 1984-12-26 1986-07-12 Minolta Camera Co Ltd 照射範囲可変フラツシユ装置
JPS6232426A (ja) * 1985-08-05 1987-02-12 Nippon Kogaku Kk <Nikon> カメラ

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