JP2542146Y2 - 撮影装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は撮影条件を設定データに
基づいて調整可能な撮影装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、絞り、シャッタスピード等の撮影
条件があらかじめデータとして記憶された記憶媒体から
このデータを読取り、カメラ機構部を自動的に調整する
カメラが知られている。

【０００３】すなわち、撮影条件に関するデータが記憶
されたＲＯＭ（リードオンリーメモリ）やＩＣカード等
の記憶媒体をカメラに装着し、カメラ本体に装備された
データ読取り部でデータを読取り、読み取ったデータに
基づいて絞り、シャッタ等のカメラ機構部を自動的に動
作制御するのである。

【０００４】かかる従来のカメラを用いれば写真技術に
精通しない撮影者であっても、簡単に例えば日中シンク
ロ撮影などの高度な写真技術を用いた撮影が可能となる
のである。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら従来のカ
メラにおける記憶媒体に記憶されたデータは書き換えが
不可能なものであるため、撮影環境に応じた撮影者の意
図する独自の撮影条件を設定することが出来ず、必ずし
も撮影者が満足する写真撮影が出来ないという欠点があ
った。

【０００６】本考案はかかる従来の技術の欠点を克服す
るためになされたもので、撮影条件に関する設定データ
を更新可能とし、カメラ本体が更新された設定データに
基づいて撮影を行うことができる撮影装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】絞り、シャッタ等のカメ
ラ機構部と、カメラ機構部の動作を予め記憶された設定
データに基づいて調整する制御回路とを有するカメラ部
と、設定データを手動操作により更新するカメラ部とは
別体のデータ更新手段と、データ更新手段とカメラ部の
制御回路との間で設定データを送受するための送受手段
と、データ更新手段に設けられた設定データを表示する
表示手段と、設定データを記録させるメモリとを備えた
ことを特徴とする。

【０００８】

【実施例】以下本考案の実施例を図面を参照しながら説
明する。

【０００９】図２は本考案の撮影装置の一実施例の外観
を示すもので、カメラ本体１とコンピュータ２とはケー
ブル３で接続されている。ケーブル３は図示せぬコネク
タによってカメラ本体１およびコンピュータ２とそれぞ
れ着脱可能となっている。

【００１０】コンピュータ２は、ディスプレイ２１、フ
ロッピーディスク等の記憶媒体を装着するスロット２４
を備えた本体２２、およびキーボード２３により構成さ
れ、記憶媒体から読み取られた撮影条件の設定データ及
びキーボード２３の操作内容がディスプレイ２１に表示
される。

【００１１】カメラ本体１にはレンズ、ファインダ、シ
ャッタ、絞り等周知の必要な構成部材であるカメラ機構
部のほか、設定データに応じてカメラ機構部を自動制御
するための制御回路等が備えられている。

【００１２】図１はカメラ本体１の内部の構成を示すブ
ロック図である。

【００１３】図において、制御回路４１はＲＯＭ４５に
あらかじめ記憶されているプログラムに基づいてカメラ
本体１の全体の動作を司るものである。制御回路４１は
操作スイッチ４３からの指令に対応してカメラ機構部４
２を制御する。カメラ機構部４２はシャッタ、絞り、ズ
ーム機構等を有している。ＲＡＭ４４は制御回路４１が
動作する上に必要なデータを随時記憶する。

【００１４】またカメラ本体１はケーブル３を介してコ
ンピュータ２と接続されており、インターフェース回路
４６はカメラ本体１から送信される設定データと、コン
ピュータ２から送信される設定データとをデータ通信す
るための変復調装置として作用するものである。また、
データエンコーダ４７は設定データをコンピュータ２に
送出するのに適応したデータにエンコードするものであ
り、データデコーダ４８はコンピュータ２から送信され
たデータをデコードするものである。

【００１５】インターフェース回路４６にはさらにＩＣ
カード、フロッピーディスク、ミニフロッピーディスク
などの記録媒体の記録再生装置（ドライバ）４９が接続
されており、これら記録媒体は設定データを記憶するも
のである。

【００１６】次に上記構成による撮影装置の動作につい
て説明する。

【００１７】まず、マニュアル操作によって撮影する場
合には、操作スイッチ４３を手動操作して、絞り、シャ
ッタスピード等を設定する。このとき、制御回路４１は
この設定データに対応してカメラ機構部４２を制御す
る。

【００１８】次に設定データに基づく自動調整を行なう
場合には、カメラ本体１とコンピュータ２とをケーブル
３で接続する。コンピュータ２のスロット２４に装着さ
れたフロッピーディスクには予め設定データが記憶され
ている場合、この設定データはケーブル３、インターフ
ェース回路４６、データデコーダ４８を介して制御回路
４１に供給され、制御回路４１の制御のもとにＲＡＭ４
４に記憶される。制御回路４１はこの設定データに基づ
いてカメラ機構部４２を自動調整する。

【００１９】コンピュータ２に装着されたフロッピーデ
ィスクは、直接ドライバ４９に装着することも可能であ
り、この場合にはケーブル３は不要となる。すなわちフ
ロッピーディスク自体が可搬性のデータ送受手段とな
る。

【００２０】ＲＡＭ４４に記憶された設定データはコン
ピュータ２のディスプレイ２１に表示され、ユーザはこ
れをキーボード２３を用いて設定データを入力し更新す
る。更新された設定データはフロッピーディスクに保存
されたりあるいはケーブル３を介してカメラ本体１のＲ
ＡＭ４４に供給される。このデータ更新のためにキーボ
ード２３のかわりに、操作スイッチ４３から入力するよ
うにしてもよい。すなわち、カメラ本体１の操作スイッ
チ４３の操作をケーブル３を介してコンピュータ２に供
給し、ディスプレイ２１に表示された設定データを更新
するようにしても良い。この場合、操作スイッチ４３の
スイッチの数には限りがあるので、１つのスイッチに複
数の設定機能を対応させ、必要に応じてケーブル３によ
って接続された、コンピュータ２からスイッチ４３の機
能を所望のものに選択するようにしてもよい。

【００２１】なお設定する撮影条件は上述した場合の
他、カメラ本体１のオートパワーオフ機能のタイマ時
間、連写コマ数、レンズのズーミング速度の設定、アラ
ームのオン、オフ等任意である。また本願でのデータを
送受するための送受手段はケーブル３によるものであっ
たが、これに限定されず、例えば赤外線発振部および受
信部を用いたリモコン式のものでよい。

【００２２】

【考案の効果】以上のように本考案の撮影装置によれ
ば、設定データを表示し、表示した設定データを更新可
能にしたので、より簡単にかつ撮影状況に応じて撮影者
の意図する最適な撮影を行うことができる。

【００２３】また、多くの機能設定が可能なカメラにお
いてその操作スイッチの機能をカメラ本体に対し別体の
コンピュータの操作によって所定のものに変更すること
ができ、カメラ本体におけるスイッチの数を削減でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】図２のカメラ本体の内部の構成を示すブロック
図である。

【図２】本考案の撮影装置の一実施例の外観を示す斜視
図である。

【符号の説明】

１ カメラ本体 ２ コンピュータ ２１ ディスプレイ（表示手段） ３ ケーブル（送受手段） ４１ 制御回路 ４４ ＲＡＭ（メモリ）

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 絞り、シャッタ等のカメラ機構部と、前
   記カメラ機構部の動作を予め記憶された設定データに基
   づいて調整する制御回路とを有するカメラ部と、前記 設定データを手動操作により更新する前記カメラ部
   とは別体のデータ更新手段と、前記 データ更新手段と前記カメラ部の制御回路との間で
   前記設定データを送受するための送受手段と、前記データ更新手段に設けられた前記 設定データを表示
   する表示手段と、前記 設定データを記録させるメモリとを備えたことを特
   徴とする撮影装置。