JP2575713Y2 - 照明装置付き鏡ユニット - Google Patents

照明装置付き鏡ユニット

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JP2575713Y2
JP2575713Y2 JP1992023498U JP2349892U JP2575713Y2 JP 2575713 Y2 JP2575713 Y2 JP 2575713Y2 JP 1992023498 U JP1992023498 U JP 1992023498U JP 2349892 U JP2349892 U JP 2349892U JP 2575713 Y2 JP2575713 Y2 JP 2575713Y2
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哲昭 分藤
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、光ファイバを用いた照
明装置を備えた照明装置付き鏡ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、洗面所、浴室等においては、鏡ユ
ニットとして、白熱灯または蛍光灯を用いた照明装置を
鏡の周辺に取り付けたものが用いられていた。また、照
明装置を蛍光灯等に替えて光ファイバとした照明装置付
き鏡ユニットが、特開昭56−123302号公報に示
されている。この公報に記載された鏡ユニットは、光フ
ァイバの束の先方を分散させて、鏡周りの支持枠に設け
られた間隔部にその光ファイバの分散した先端部を収納
したものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来の照明装置付き鏡ユニットは、通常、鏡の周辺から部
屋全体を照らすものであり、鏡の前に位置する人を直接
照らすものではない。これに対して、鏡の前に位置する
人にとっては、顔面等の鏡に写したい部分に直接光を受
けて、陰影をなくしたいという要求があり、こうしたこ
とから、照明装置の照射方向を鏡の前に位置する人に向
かう方向としたものもあった。
【0004】しかしながら、かかる照明装置付き鏡ユニ
ットでは、鏡の前に位置する人にとって、照明装置から
の光を直接受けることから、かなり高い熱を受け、不快
感を感じるといった問題が発生した。特に、その鏡ユニ
ットを化粧を行なう用途として使用した場合、顔面に発
汗を生じ、化粧の乗りが悪いといった問題も発生した。
【0005】本考案の照明装置付き鏡ユニットは、こう
した問題点に鑑みてなされたもので、鏡の前に位置する
被照射体に向けて直接光を照射し、それにも関わらず、
その被照射体である人に対して熱による不快感を感じさ
せないことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
べく、前記課題を解決するための手段として、以下に示
す構成を取った。
【0007】即ち、本考案の照明装置付き鏡ユニットの
第1の構成(請求項1に記載の構成)は、鏡の前方に位
置する被照射体に向けて光を照射する照明装置を、鏡の
周辺または内部に備えた照明装置付き鏡ユニットであっ
て、前記照明装置は、光源と、該光源からの光を伝送す
る光伝送路としての光ファイバとを備えるとともに、前
記光ファイバは、赤外線領域の光を吸収することによ
り、前記光ファイバの出射端側の雰囲気の温度をほぼ摂
氏37度以下とする材料から形成されること、をその要
旨としている。こうした照明装置付き鏡ユニットの第1
の構成において、光ファイバを形成する材料を、メタク
リル樹脂としても良い。
【0008】また、本考案の照明装置付き鏡ユニットの
第2の構成(請求項3に記載の構成)は、鏡の前方に位
置する被照射体に向けて光を照射する照明装置を、鏡の
周辺または内部に備えた照明装置付き鏡ユニットであっ
て、前記照明装置は、光源と、該光源からの光を伝送す
る光伝送路としての光ファイバとを備えるとともに、前
記光源と光ファイバとの間に、赤外線領域の光の透過を
阻止することにより、前記光ファイバの出射端側の雰囲
気の温度をほぼ摂氏37度以下とする熱カット手段を設
けたこと、をその要旨としている。こうした照明装置付
き鏡ユニットの第2の構成において、熱カット手段
赤外線領域の光に加えて紫外線領域の光の透過も阻止す
フィルタを備える構成としても良い。さらに、照明装
置付き鏡ユニットの第1の構成または第2の構成におい
て、前記光ファイバは、前記出射端側から所定の長さの
部分を前記被照射体に向けるように配設され、さらに、
前記所定の長さ部分の前記被照射体に向かう面と反対側
の面に、その長さ方向に延び、当該光ファイバのコア部
分に達する深さの切り込みを備える構成としてもよい。
【0009】
【作用】以上のように構成された本考案の第1の照明装
置付き鏡ユニットでは、光源と光ファイバとを備える照
明装置により、鏡の前方に位置する被照射体に向けて光
が照射され、さらに、その光ファイバにより光が伝送さ
れる途中で、赤外線領域の光が吸収されることで、光フ
ァイバの出射端側の雰囲気の温度がほぼ摂氏37度以下
となる。したがって、鏡の前方に位置する被照射体とな
る人にとって、照明装置から光を直接受けることがで
き、しかも、その照らされる部分が人体の温度であるほ
ぼ摂氏37度より高い温度となることもない。
【0010】ところで、光ファイバを形成する材料をメ
タクリル樹脂とすると、この光ファイバは、その経路長
に関係なく、赤外線領域の光を所定量吸収して、その出
射端側の雰囲気の温度をほぼ摂氏37度以下とする(こ
のことは、実験的に実証される)。したがって、光ファ
イバを形成する材料をメタクリル樹脂とすることで、前
記第1の照明装置付き鏡ユニットと同様な作用を奏す
る。
【0011】なお、メタクリル樹脂を材料とする光ファ
イバは、紫外線領域の光をよく吸収する(このことも、
実験的に実証される)。したがって、被照射体となる人
にとって、紫外線の受光量を減らすことができ、この結
果、皮膚の老化が防止される。
【0012】本考案の第2の照明装置付き鏡ユニットで
は、光源と光ファイバとを備える照明装置により、鏡の
前方に位置する被照射体に向けて光が照射され、さら
に、光源と光ファイバとの間に設けられた熱カット手段
により、赤外線領域の光の透過が阻止されることで、光
ファイバの出射端側の雰囲気の温度がほぼ摂氏37度以
下となる。したがって、鏡の前方に位置する被照射体と
なる人にとって、照明装置から光を直接受けることがで
き、しかも、その照らされる部分が人体の温度より高い
温度となることもない。
【0013】さらに、第2の照明装置付き鏡ユニットに
おいて、熱カット手段は、赤外線領域の光に加えて紫外
線領域の光の透過も阻止するフィルタを備える構成とす
ることにより、被照射体となる人にとって、紫外線の受
光量を減らすことができ、この結果、皮膚の老化が防止
される。また、第1または第2の照明装置付き鏡ユニッ
トにおいて、前記光ファイバは、前記出射端側から所定
の長さの部分を前記被照射体に向けるように配設され、
さらに、前記所定の長さ部分の前記被照射体に向かう面
と反対側の面に、その長さ方向に延び、当該光ファイバ
のコア部分に達する深さの切り込みを備える構成とする
ことにより、光ファイバを進行してきた光を、光ファイ
バに設けた切り込みの面で乱反射させて、切り込みのな
い面側から放射させることができる。
【0014】
【実施例】以上説明した本考案の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本考案の好適な実施例について説
明する。
【0015】図1は、本考案の第1実施例としての洗面
化粧ユニット1の要部を示す斜視図であり、図2は、そ
の洗面化粧ユニット1の外観を示す斜視図である。図2
に示すように、洗面化粧ユニット1は、陶器製の洗面器
3を上部に備えた基台5と、その基台5の片側に立設さ
れた側方棚7と、その基台5上部の正面に設けられた鏡
9と、その側方棚7および鏡9上部に設けられた上方棚
11とから構成される。なお、洗面化粧ユニット1の付
属品として、基台5に内蔵可能な椅子13が設けられて
いる。
【0016】鏡9には、2つの円弧状のスリット9a,
9bが互いに向かい合って形成されている。なお、これ
らスリット9a、9bの形成されている位置は、鏡9上
において、図1に示すように、椅子13に座った使用者
Wの顔面が、それらスリット9a,9bの間に写るよう
な位置である。
【0017】図1に示すように、スリット9a,9bに
は、複数本の光ファイバを収束した収束体21,23の
端部がそれぞれ嵌入されており、ライン状に光を照射し
ている。この光の照射方向は、椅子13に座った使用者
Wの顔面に向かう方向である。なお、こうしたライン状
の照明の光ファイバ部分の構成については、後程詳しく
説明する。
【0018】また、鏡9の向かって左側の上端には、上
方棚11の底面に固定された光ファイバの収束体25が
設けられており、この収束体25の端部からスポット状
に光を照射している。この光の照射方向は、椅子13に
座った使用者Wの顔面に向かう方向である。なお、こう
したスポット状の照明の光ファイバ部分の構成について
は、後程詳しく説明する。
【0019】鏡9の左右の側部には、枠組31,33が
設けられている。この枠組31,33には、その長手方
向に溝31a,33aがそれぞれ形成されており、その
溝31a,33aの内部には、光ファイバの収束体3
5,37が、その収束体35,37の長手方向を溝31
a,33aの長手方向に一致させる方向にそれぞれ嵌入
されている。なお、収束体35,37には、細工が施し
てあり、収束体35,37の側面(使用者Wに向かう方
向の側面)から面状に光を照射している。なお、こうし
た面状の照明の光ファイバ部分の構成については後程詳
しく説明する。
【0020】前述した各光ファイバの収束体21,2
3,25,35,37は、鏡9の表面側から裏面側にそ
れぞれ回され、その後、1つの束にまとめられており、
そのまとめられた光ファイバの束は、光を発する光源装
置41に接続されている。
【0021】図3に示すように、光源装置41は、安定
器43からの電源の供給を受けて発光するランプ44
と、そのランプ44からの光の放射方向を規制するパラ
ボラ反射鏡45と、ランプ44から出た光を絞るレンズ
46と、そのレンズ46を透過する光の進行方向に光フ
ァイバの束の端部(入射端側の端部)を固定する口金4
7とを備えている。ランプ44から放射された光は、レ
ンズ46を介して絞られ、その後、口金47に固定され
ている光ファイバの入射端に入力される。なお、各収束
体21,23,25,35,37を構成する光ファイバ
は、メタクリル樹脂を材料として形成されている。
【0022】A.ライン状の照明の詳細 図4は、ライン状の照明を実現する光ファイバの収束体
21(23)の正面図,入射端側の端面図および出射端
側の端面図である。同図に示すように、光ファイバの収
束体21(23)は、複数本の光ファイバを、入射端側
で端面が円形となり、出射端側で各単線が直線状に2列
配列されるように、樹脂にて固定したものである。
【0023】こうして形成された光ファイバの収束体2
1(以下、収束体21について代表的に述べるものと
し、収束体23については収束体21と同様なものとす
る)の出射端部は、前述したように、鏡9のスリット9
aに嵌入されている。図5に、その収束体21の出射端
部がスリット9aに嵌入された鏡9の縦断面図を、図6
に、その鏡9の横断面図を示すが、これら図に示すよう
に、収束体21の出射端は、鏡9の裏面に塗装された塗
膜9cを越えて、鏡9の表面から突出しないような位置
まで挿入された状態で、接着剤あるいは図示しない止め
具等で固定されている。また、図6に示すように、収束
体21の光ファイバおよび収束体23の光ファイバは、
鏡9の厚さ方向に対して中心側に所定角度θだけ傾いて
スリット9a,9bにそれぞれ嵌入されており、前述し
たように、椅子13に座った使用者Wの顔面に向かう方
向に光が照射される。
【0024】なお、この収束体21,23の出射端は、
実際は、前述したように、光ファイバの各単線が直線状
に2列配列されているが、図1においては、図示の都合
により、直線状に1列配列した状態が示されている。と
ころで、光ファイバの単線は、数百μmの太さであるこ
とから、前記スリット9a,9bは、図中にはっきり示
されているが、実際は、使用者Wにとって何等目立つも
のではなく、使用者Wは、あたかも、鏡の内部から光が
漏れ出るような印象を受けるにすぎない。
【0025】B.スポット状の照明の詳細 図7は、スポット状の照明を実現する光ファイバの収束
体25の正面図,入射端側の端面図および出射端側の端
面図である。同図に示すように、光ファイバの収束体2
5は、複数本の光ファイバを円筒状に、樹脂にて固定し
たものである。
【0026】こうして形成された光ファイバの収束体2
5は、前述したように、鏡9の向かって左側の上端に配
置されており、その出射端部は、椅子13に座った使用
者Wの顔面に向かう方向に向けられている。なお、こう
した光ファイバの収束体25から出射される光は、通
常、スポット状に一点を照射するが、より広い範囲で使
用者Wを照射可能なように、実際は、収束体25を構成
する各光ファイバの単線は、その出射端面に以下のよう
な処理が施されている。
【0027】即ち、収束体25を構成する各光ファイバ
の単線の出射端は、図8に示すように、光ファイバの長
さ方向(図中、x方向)に対して時計周りに30度の角
度で切断されている。この切断面は、光学研磨に至らな
い比較的粗い状態となっている。光ファイバの端部まで
コアC1内を進行してきた光は、その切断面で反射し
て、コアC1からクラッドC2への境界線への入射角が
臨界角以下となり、コアC1から漏れ出る。なお、光フ
ァイバのコアC1内を進む光をマクロ的に見ると、この
光は、図8中の2点鎖線に示すように、光ファイバの長
さ方向に直進する一つの光と想定することができ、この
光は、長さ方向に対して60度の角度の方向にコアC1
から漏れ出る。このことは、30度の角度で切断された
光ファイバから出射される光は、長さ方向に対して60
度の角度の方向に対して最も強いものとなることを示し
ている。即ち、30度の角度で切断された光ファイバ
は、長さ方向に対して60度の角度の方向を中心とし、
その方向から広がった方向に渡って光は照射される。
【0028】こうした30度の角度の切断面から出射さ
れる光の明るさを実験的に測定した結果を、図9のグラ
フに示した。同図に示すグラフは、光ファイバの長さ方
向を角度0として時計周りを正の角度方向とし(切断面
が角度30度となる)、最も強い明るさを示す方向を1
00[%]の明るさとして描いたもので、同図からわか
るように、出射光の明るさは、60度の方向に最も強い
100[%]の明るさとなり、ほぼ15度から90度に
渡って50[%]以上の明るさを示す。即ち、こうした
30度の角度の切断面を備えた光ファイバの収束体25
は、光ファイバの長さ方向に対して15度から90度に
広がった方向に光を照射することが、実験的にも証明さ
れる。したがって、こうした光ファイバの収束体25か
ら出射される光は、通常、スポット状の一点から広がっ
た範囲となり、使用者Wの顔面等を広い範囲で照射す
る。
【0029】ところで、こうした30度の角度で切断さ
れた光ファイバは、前述したライン状の照明を実現する
光ファイバの収束体21,23にも用いるように構成し
てもよい。この構成により、ライン状の照射範囲を、幅
のより広がった範囲とすることができ、使用者Wをより
広い範囲で照射することが可能となる。なお、前記光フ
ァイバの出射側の端面の切断面は、光ファイバの長さ方
向に対して30度の角度となっているが、これに限るも
のではなく、その切断面で反射された光が、コアC1か
らクラッドC2へ臨界角以下の入射角で入射するような
傾斜角であれば、どのような角度であってもよい。
【0030】C.面状の照明の詳細 図10は、面状の照明を実現する光ファイバの収束体3
5(37)の正面図,入射端側の端面図および出射端側
の端面図であり、図11は、図10におけるA−A線断
面図である。
【0031】図10に示すように、光ファイバの収束体
35(37)は、複数本の光ファイバを、入射端側で端
面が円形となり、出射端側の所定の範囲で直線状に1列
に配列された平面を形成するように、樹脂にて固定した
ものである。しかも、収束体35(37)を形成する各
光ファイバには、その平面を形成する部分の片面に傷5
1が形成されている。この傷51は、図10および図1
1に示すように、各光ファイバ毎にそれぞれ形成される
もので、光ファイバの長さ方向に延び、その深さはコア
C3に達する。さらに、収束体35(37)の出射側の
端面には、反射樹脂が塗られており、その出射側の端面
から光が出射されない構成となっている。
【0032】光ファイバの収束体35(37)の入射端
面に光が入射されると、この光はコアC3内を入射端方
向に進行し、前記平面部分に達する。この平面部分で
は、コアC3内を進行してきた光は、前記平面部分に形
成された傷の面で乱反射し、傷のない面側のコアC3と
クラッドC2との境界部分に達する。このときのその境
界部分への光の入射角が臨界角以下となると、その境界
部分から光は、図11中の一点鎖線に示すように、外側
(傷のない面側)に漏れ出る。なお、前述したように出
射側の端面には、反射樹脂が塗られていることから、前
記平面部分から漏れ出ることなしに、その端面に至った
光は、反射樹脂で反射されて、前記平面部分側に戻り、
その平面部分から光は漏れ出る。こうした結果、前記構
成の光ファイバの収束体35(37)は、その平面状に
形成した部分の傷を形成していない側の面全体から光が
照射されることになる。
【0033】なお、こうした構成の光ファイバの収束体
35(37)は、先に説明したように、鏡9の左右の側
部に設けられた枠組31,33の溝31a,33aにそ
れぞれ嵌入されるが、詳しくは、収束体35(37)の
上記平面部分が溝31a,33aに嵌入される。なお、
このとき、当然、光の出射方向が溝31a,33aの外
側方向となっている。
【0034】次に、前述してきた、光伝送路としての収
束体21,23,25,35,37を構成する各光ファ
イバの特性について述べる。各光ファイバは、前述した
ように、メタクリル樹脂を材料として形成されている
が、メタクリル樹脂は、赤外線領域および紫外線領域の
光をかなりの量、吸収する。特に、紫外線に関しては、
250[nm]および360[nm]の波長領域の光を
よく吸収する。また、赤外線に関しては、光源装置41
を出射した光の雰囲気の温度がほぼ60度であるのに対
して、光ファイバの出射端側の雰囲気の温度はほぼ摂氏
37度となることから、かなりの赤外線波長領域の光を
吸収していることが実験的に証明される。
【0035】以上のように構成された本考案の第1実施
例としての洗面化粧ユニット1では、ライン状の照明,
スポット状の照明および面状の照明をそれぞれ実現する
光ファイバの収束体21,23,25,35,37によ
り、鏡の前方に位置する使用者Wに向けて光が照射され
る。さらに、収束体21,23,25,35,37を構
成する光ファイバがメタクリル樹脂を材料として形成さ
れていることから、前述したように、その出射端側の雰
囲気の温度はほぼ摂氏37度以下となる。このため、鏡
の前方に位置する使用者Wにとって、顔面等の鏡に写し
たい部分を明るく照らし出すことができ、しかも、それ
にも関わらず、熱による不快感を感じることもない。
【0036】特に、使用者Wが化粧を行なう場合に、3
7度より高い熱を受けることもないから、顔面に発汗を
生じることもなく、このため、化粧の乗りが悪くなると
いったこともない。
【0037】また、本実施例の洗面化粧ユニット1で
は、収束体21,23,25,35,37の光ファイバ
をメタクリル樹脂を材料として形成されていることか
ら、前述したように、光の伝送途中で紫外線領域の光が
よく吸収される。このため、被照射体となる使用者Wに
とって、紫外線の受光量を減らすことができ、この結
果、皮膚の老化を防止することができる。
【0038】次に、本考案の第2実施例について説明す
る。本考案の第2実施例としての洗面化粧ユニットは、
第1実施例と比較して、収束体21,23,25,3
5,37の光ファイバを形成する材料を、メタクリル樹
脂に換えて石英ガラスとし、さらに、光源装置41にお
いて、図12に示すように、ランプ44とレンズ46と
の間に赤外線領域の波長をカットする熱カットフィルタ
61を設けた点が異なり、その他の構成は同じものであ
る。
【0039】こうした構成の洗面化粧ユニットでは、光
ファイバ自身で赤外線領域の光をカットすることができ
ないが、光源装置41の熱カットフィルタ61で赤外線
領域の光をカットすることができることから、光伝送路
を構成する収束体21,23,25,35,37の出射
端側の雰囲気の温度は摂氏37度以下となる。したがっ
て、第1実施例と同様に、鏡の前方に位置する使用者W
にとって、顔面等の鏡を写したい部分を明るく照らし出
すことができるとともに、熱による不快感を感じること
もない。
【0040】なお、前記第2実施例において、熱カット
フィルタ61を、赤外線領域の光に加えて紫外線領域の
光をカットする特性のフィルタとするように構成しても
よく、こうした構成により、被照射体となる使用者Wに
とって、紫外線の受光量を減らすことができ、この結
果、皮膚の老化を防止することができる。
【0041】また、前記第2実施例において、光ファイ
バを形成する材料を、石英ガラスに換えて、前記第1実
施例と同じメタクリル樹脂としてもよく、こうした構成
により、光ファイバ自身と熱カットフィルタ61の双方
で赤外線領域の光をカットすることができ、この結果、
より一層熱による不快感を排除することができる。
【0042】以上、本考案のいくつかの実施例を詳述し
てきたが、本考案は、こうした実施例に何等限定される
ものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲において
種々なる態様にて実施することができるのは勿論のこと
である。
【0043】
【考案の効果】以上説明したように本考案の照明装置付
き鏡ユニットによれば、鏡の前に位置する被照射体に直
接光が照射され、しかも、その照らされる部分が人体の
温度であるほぼ摂氏37度より高い温度となることもな
い。このため、鏡の前方に位置する被照射体となる人に
とって、顔面等の鏡を写したい部分を明るく照らし出す
ことができ、しかも、それにも関わらず、熱による不快
感を感じることもない。この照明装置付き鏡ユニットを
化粧を行なう用途として使用した場合、37度より高い
熱を受けることもないから、顔面に発汗を生じることも
なく、このため、化粧の乗りが悪くなる問題を解消する
ことができる。
【0044】なお、本考案の照明装置付き鏡ユニットに
おいて、光ファイバを形成する材料をメタクリル樹脂と
したり、あるいは、赤外線領域の光に加えて紫外線領域
の光の透過も阻止するフィルタを備える熱カット手段を
用いたりした場合、被照射体となる人にとって、紫外線
の受光量を減らすことができ、この結果、皮膚の老化を
防止することができる。
【0045】また、本考案の照明装置付き鏡ユニットに
よれば、被照射体を37度以下の温度の光で照射するこ
とから、被照射体にかなり近い位置から光を照射するこ
とができる。このため、鏡の周辺ではなく内部から光を
照射する構成とすることが可能で、こうした構成の場
合、鏡の周辺の照明装置の占有空間を省くことができ、
スペース効率に優れている。また、本考案の照明装置付
き鏡ユニットにおいて、前記光ファイバは、前記出射端
側から所定の長さの部分を前記被照射体に向けるように
配設され、さらに、前記所定の長さ部分の前記被照射体
に向かう面と反対側の面に、その長さ方向に延び、当該
光ファイバのコア部分に達する深さの切り込みを備える
構成とすることにより、光ファイバを進行してきた光を
切り込みのない面側から放射させることができる。した
がって、照明装置を構成する光ファイバからの光の出射
口を、端部のような点ではなく、線とすることができ
る。特に、こうした光ファイバを平面状に複数本集める
ことにより、光の出射口を面とすることもできる。これ
らの結果、熱による不快感を被照射体に与えることなし
に、光の照射面積を増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例としての洗面化粧ユニッ
ト1の要部を示す斜視図である。
【図2】その洗面化粧ユニット1の外観を示す斜視図で
ある。
【図3】光源装置41の構成を安定器43と共に示す概
略構成図である。
【図4】ライン状の照明を実現する光ファイバの収束体
21(23)の正面図,入射端側の端面図および出射端
側の端面図である。
【図5】その収束体21の出射端部がスリット9aに嵌
入された鏡9を示す縦断面図である。
【図6】その鏡9の横断面図である。
【図7】スポット状の照明を実現する光ファイバの収束
体25の正面図,入射端側の端面図および出射端側の端
面図である。
【図8】収束体25を構成する各光ファイバの単線の出
射端側を示す説明図である。
【図9】長さ方向に対して30度の角度の切断面を備え
た光ファイバから出射される光の明るさを示すグラフで
ある。
【図10】面状の照明を実現する光ファイバの収束体3
5(37)の正面図,入射端側の端面図および出射端側
の端面図である。
【図11】図10におけるA−A線断面図である。
【図12】本考案の第2実施例における光源装置41の
構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 洗面化粧ユニット 9 鏡 21,23,25,35,37 収束体 41 光源装置 44 ランプ 45 パラボラ反射鏡 46 レンズ 47 口金 51 傷 61 熱カットフィルタ 9a,9b スリット C1,C3 コア C2 クラッド W 使用者
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02B 6/00 331 G02B 6/00 331 391 391 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47G 1/00 F21S 1/00 F21V 8/00 F21V 33/00

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鏡の前方に位置する被照射体に向けて光
    を照射する照明装置を、鏡の周辺または内部に備えた照
    明装置付き鏡ユニットであって、 前記照明装置は、 光源と、 該光源からの光を伝送する光伝送路としての光ファイバ
    とを備えるとともに、 前記光ファイバは、 赤外線領域の光を吸収することにより、前記光ファイバ
    の出射端側の雰囲気の温度をほぼ摂氏37度以下とする
    材料から形成される照明装置付き鏡ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の照明装置付き鏡ユニット
    であって、 光ファイバを形成する材料が、メタクリル樹脂である照
    明装置付き鏡ユニット。
  3. 【請求項3】 鏡の前方に位置する被照射体に向けて光
    を照射する照明装置を、鏡の周辺または内部に備えた照
    明装置付き鏡ユニットであって、 前記照明装置は、 光源と、 該光源からの光を伝送する光伝送路としての光ファイバ
    とを備えるとともに、 前記光源と光ファイバとの間に、 赤外線領域の光の透過を阻止することにより、前記光フ
    ァイバの出射端側の雰囲気の温度をほぼ摂氏37度以下
    とする熱カット手段を設けた照明装置付き鏡ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の照明装置付き鏡ユニット
    であって、 熱カット手段は、 赤外線領域の光に加えて紫外線領域の光の透過も阻止す
    フィルタを備える照明装置付き鏡ユニット。
  5. 【請求項5】 請求項1または3記載の照明装置付き鏡
    ユニットであって、 前記光ファイバは、 前記出射端側から所定の長さの部分を前記被照射体に向
    けるように配設され、さらに、 前記所定の長さ部分の前記被照射体に向かう面と反対側
    の面に、その長さ方向に延び、当該光ファイバのコア部
    分に達する深さの切り込みを備える照明装置付き鏡ユニ
    ット。
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