JP2002170402A - 面状発光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低消費電力で広い範囲を略均等な照度で照明
できるとともに、使用安全性と耐久使用性に優れ而も所
要の面積に自在に形成しえる安価な面状発光体を提供す
る。 【構成】 透光性素材を用い所要の深さと面積で且その
平面形状が正方形若しくは長方形で、その一側内壁面と
対向する他側内壁面若しくは全部の内壁面の上端から下
端に亘り、所要の勾配で平面状若しくは湾曲面状の反射
壁が形成され而も上面及び下面に開口部を有する面発光
区画体の一側内壁面若しくは相互に対向する反射壁面に
所要数配設される発光ダイオードランプからなる発光体
と、その表面に光散乱若しくは光反射加工が施され且所
要数の面発光区画体が配位される保持基板、及び配位さ
れた面発光区画体の上面開口部全体に拡散若しくは再帰
性を有する照射促進板材が配設され積層されたうえ、こ
の積層された全体が包着枠体で一体的に包着固定されて
なる構成。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は消費電力が極めて少なく
且使用安全性や耐久使用性並びに照明効果に優れた面状
発光体に関するものである。

【０００２】

【従来技術】現在住居建物を初め店舗建物、事務所建物
その他施設建物等における照明手段としては白熱電球や
螢光ランプが専ら使用されているものであるが、かかる
理由は比較的白昼光に近い色光を有することや比較的安
価に実用照度が得られること等によるものであり、更に
道路や競技場等の屋外照明においては、時々に変化する
気象条件下においても十分な視認性の発揮されるナトリ
ウムランプや或いは高輝度による広範囲の照度維持のう
えから水銀ランプ等が使用されている。

【０００３】しかしながら白熱電球を初めナトリウムラ
ンプや水銀ランプ等は発光が点光源であり更には螢光ラ
ンプも直管状のものでは線光源であるから、照射面に対
しては逆２乗の法則並びに入射角余弦の法則に従い周辺
部の照度が著るしく低下することから、所要の照度の照
明には大きな光度のランプや多量のランプを配置させね
ばならず、これがために消費電力は膨大となるばかり
か、これらランプ類は少なくとも１００Ｖ以上の高電圧
が使用され、更には螢光ランプでは放電のために一段と
高電圧に変換されて使用されている。

【０００４】ところで電力は産業用はもとより家庭用と
しても重要なエネルギー源であって、照明エネルギーや
動力エネルギー或いは熱エネルギー等多岐に亘り使用さ
れているが、特に近年に至っては映像機器や情報機器類
の急速な普及化に伴い電力供給面が危惧されるに至って
おり、省エネルギー化、省電力化が重要な問題として提
起されている。更に他方においては核家族化とともに高
齢化が進んでいることから、照明器具の掃除を初め管球
交換や簡単な修理等も高齢者や婦女子が取扱う機会も増
えつつあり、高電圧高電流による危険性も危惧されてい
る。

【０００５】発明者等は、かかる実情に鑑み研究を重ね
た結果、近年では極めて低消費電力で高い発光輝度を有
する発光ダイオードランプが開発上市されていること、
並びに該発光ダイオードランプを扁平状で且比較的狭い
区画体内で十分に散乱や反射或いは再反射させることに
より、それぞれの点発光光線を減衰させることなく高い
光度の面発光光線となしえ、且この面発光光線を光透過
性と且拡散若しくは再帰性を有する照射促進板を介して
照射させることで広範囲に略均等な照度を以って照明が
なしえること、及び所要の面積で且その表面に散乱若し
くは反射加工が施された保持基板上に所要数の面発光区
画体を載置配位若しくは嵌合配位させ、且この面発光区
画体上面に透光性素材で拡散若しくは再帰性を有する照
射促進板材を配設し、この積層された全体を包着枠体で
包着固定させることで所要面積の面状発光体が自在に且
安価に提供しえることを究明し本発明に至った。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】即ち本発明は、低消費
電力で広い範囲に亘り略均等な照明ができ且使用安全性
と耐久使用性が高く、而も所要の面積に自在に形成しえ
る安価な面状発光体を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が用いた技術的手段は、透光性素材を用いて
所要の深さ及び面積で且その平面形状が正方形若しくは
長方形状を有し且その上面及び下面が開口されてなり、
而もその一側内壁面と対向する他側内壁面には、その上
端から下端に亘って所要の勾配を有する平面状若しくは
湾曲面状の反射壁が連接形成され、或いは四内壁面のそ
れぞれの上端より下端に亘って所要の勾配を有する平面
状若しくは湾曲面状の反射壁が連接形成されて面発光区
画体が構成されてなるとともに、該面発光区画体の一側
内壁面若しくは対向する相互の反射壁に、発光ダイオー
ドランプからなる発光体が所要数相互に連結されて配設
され、且その連結端縁が壁体下方に延出されている。

【０００８】そして面発光区画体の所要数が配位され所
要面積の面状発光体として保持し且面発光区画体のそれ
ぞれの発光体からの点発光に係る発光光線を散乱、反射
させるため、その表面が光散乱若しくは光反射加工が施
され、或いはその表面に面発光区画体の壁体下端と嵌合
しえる嵌合溝が設けられ、且不透光素材からなりその面
積が配位される面発光区画体の総面積と等しい保持基板
に載置配位され若しくは嵌合配位される。加えて所要数
の面発光区画体を載置配位する場合においては、面発光
区画体の対称的外壁面にそれぞれ凹嵌合部及び凸嵌合部
の形成されたものが用いられる。

【０００９】而して所要数の面発光区画体が配位された
上面開口部全体に亘って、面発光区画体内で発光された
点発光光線が保持基板表面で散乱若しくは反射され、更
には反射壁で再反射されて面発光光線化された高い光度
の発光光線を透過させ、且外方に効率良く拡散照射若し
くは再帰照射させるため、拡散性若しくは再帰性を有す
る照射促進板材が配設され、且これら保持基板並びに該
保持基板に載置配位若しくは嵌合配位される面発光区画
体、及びこの面発光区画体上面開口部全体に配設される
照射促進板材が積層され、この積層全体が包着固定され
るようその内面積がこれら面積と略等しく且その深さも
これら厚さと略等しく而もその上部周縁に所要の幅の支
持縁を有した不透光性素材からなる包着枠体で包着固定
されてなる構成に存する。

【００１０】

【作用】本発明は以上の如き構成からなるため、以下の
ような作用を有する。即ち面発光区画体が透光性素材を
用いて所要の厚さと面積で且その平面形状が正方形若し
くは長方形で而も上面及び下面が開口しており更にその
一側内壁面と対向する他側内壁面の上端より下端に亘っ
て、所要の勾配を以って平面状若しくは湾曲面状の反射
壁が連接形成され、若しくは四側内壁面の上端より下端
に亘って所要の勾配の平面状若しくは湾曲面状の反射壁
が形成されてなり、且この面発光区画体の一側内壁面
や、それぞれ対向する反射壁面若しくは反射壁面には発
光ダイオードランプからなる発光体が所要数相互に連結
され配設されてなり、更にかかる面発光区画体の所要数
がその表面全体に光散乱若しくは光反射加工が施された
保持基板上に配位されて使用されるものであるから、通
電に伴い発光体がそれぞれ点発光し且該点発光光線が直
近の開口部下面の光散乱若しくは反射加工が施された保
持基板表面で強く光散乱され或いは光反射され、而も反
射壁の勾配に伴い再反射されることにより面発光光線化
され高い光度で開口部上面に照射されるとともに反射壁
が所要の勾配を有する湾曲面状に形成される場合には再
反射が一段と高まり開口部上面に照射される光度も更に
高められる。加えて発光区画体が透光性素材で形成され
るため一部光線は透過して連接配位される他の発光区画
体内で散乱や反射並びに再反射されるとともに他の発光
区画体からの透過入射光線も同様に散乱、反射され且再
反射されるため、それぞれの面発光区画体の光度が均等
化される。

【００１１】そして面発光区画体はその平面形状が正方
形若しくは長方形状で形成されてなるため、保持基板上
に整列配位でき且保持基板表面に嵌合溝が形成されてな
る場合には、それぞれの面発光区画体の壁体下端が嵌合
し面発光区画体と保持基板とが嵌合固定され、更には面
発光区画体の外壁面に凹凸嵌合部が設けられてなる場合
には相互の凹嵌合部と凸嵌合部とを嵌合させることによ
り、配位される面発光区画体が一体的に連接される。更
に保持基板は配位される面発光区画体の総面積と等しい
面積で形成されるため、配位された面発光区画体の総面
積と整合することとなる。加えてかかる配位のなされた
面発光区画体の上部開口部全体に亘って、光透過性素材
を用い拡散若しくは再帰性を有する照射促進板材が配設
されてなるから、高い光度で照射される面発光光線は小
さな立体角で透過拡散照射させ或いは再帰照射できるた
め、略均等な照度の照明がなしえる。而もこれら保持基
板、面発光区画体及び照射促進板材は不透光性素材から
なり且これら面積に略等しい内面積と略等しい深さで、
而もその上部周縁に所要幅の支持縁を有する包着枠体内
に収納包着され固定されるため、全体が一体的薄形扁平
板状に形成され、且面発光区画体内の発光光線の漏出も
確実に防止される。

【００１２】

【実施例】以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明
すれば、図１は内壁面に発光体が配設された面発光区画
体の見取図、図２は四内壁面に反射壁が形成された面発
光区画体の断面図であって該面発光区画体１は透光性素
材を用いて形成されるもので、素材としては透光性に加
えて耐光性や耐久性の他加工性にも優れるものが望まれ
ることから、一般的にはポリメチルメタフリレート樹脂
やポリカーボネート樹脂或いはポリエステル樹脂等が挙
げられ、且実用使用に際しては多量に使用されることか
ら射出成形や圧縮成形等が用いられる。そして該面発光
区画体１は所要の深さと面積を以って形成されるもので
あるが、本発明においては発光体２として低電力で高輝
度の発光ダイオードランプを採用するものであり、該発
光体２からの点発光に係る発光光線を減衰させることな
く散乱や反射させ、更には再反射させて高い光度の面発
光光線となすうえからも、発光源から成可く近い距離で
散乱反射或いは再反射させることが望まれることから、
その深さはせいぜい１乃至３ｃｍ程度が望ましく、且そ
の面積における長さ方向も最大で３０ｃｍ以下望ましく
は１０乃至１５ｃｍ程度が好適である。

【００１３】そして該面発光区画体１の一側内壁面１Ａ
には、所要数の発光体２が配設されるとともに対向する
他側内壁面１Ｂの上端１０Ｂから下端１１Ｂに亘って散
乱若しくは反射された光線を略均等に再反射させるため
所要の勾配を有する平面状反射壁１Ｃ若しくは湾曲面状
反射壁１０Ｃが連接形成され、且上面及び下面には上面
開口部１Ｄ及び下面開口部１Ｅが形成されている。かか
る場合において反射壁１Ｃの勾配は、発光体２から該反
射壁までの距離や面発光区画体１の深さ、或いは発光体
２の発光光軸の方向や保持基板３の表面における散乱や
反射状態等により具体的に決定されるが、発光体２から
の発光光軸が略水平で且反射壁１Ｃが平面状である場合
では、該反射壁の下端より上端に向う勾配としては略５
０乃至８０度の傾斜勾配の範囲となる。

【００１４】更に発光体２からの点発光光線を散乱、反
射せしめてより効果的再反射を図る場合には、図２に示
すように面発光区画体１の内壁面全体のそれぞれ上端１
０Ｂより下端１１Ｂに亘り湾曲面状の反射壁１０Ｃを連
接形成させることが提案される。そして該面発光区画体
１は所要の面積で密に配位させるうえで、その平面形状
が正方形若しくは長方形状に形成されるものであるが、
該形状には限定されるものではなく、要望により三角形
状や六画形状のものでも利用できる。加えて該面発光区
画体１に透光性素材が使用される所以は、発光体２から
の発光は点発光光線であって、かかる点発光光線を光度
の均等化された面発光光線をなすうえからは散乱並びに
反射及び再反射を有効になす必要があり、これがために
は隣接配位される面発光区画体１で発光された点発光光
線の一部を他の面発光区画体１内に透過させて更に散乱
反射及び再反射をなすことが、全体の面発光区画体１の
光度の均等化を図るうえから好適であることによる。

【００１５】而して面発光区画体１の一側内壁面１Ａ若
しくは相互に対向する湾曲面状反射壁１０Ｃ面には、発
光ダイオードランプからなる発光体２が所要数相互に連
結されたうえ配設されてなるもので、発光体２の具体的
配設数は要請される照明条件や使用する発光体２の輝度
或いは面発光区画体１の散乱、反射及び再反射空間等に
より適宣に決定される。そして発光体２として使用する
発光ダイオードランプは極めて多種多様なものが上市さ
れているが、本発明に好適な発光ダイオードランプの具
体的なものとしては、白色発光で光度３ｃｄ、効率５．
０１ｍ／Ｗ、出力１．５ｍＷ、色温度８０００ｋ、色調
（ｘ，ｙ）＝（０．２９，０．３０）のものが挙げられ
る。発光体２の配設手段としては面発光区画体１の一側
内壁面１Ａや湾曲面状反射壁１０Ｃ面に直接透明接着剤
等で接合させる方法や、予め透光性を有する配設板（図
示せず）に所要数の発光体２を接合させたうえ、該配設
板を一側内壁面１Ａや湾曲面状反射壁１０Ｃ面に接合さ
せる方法等が挙げられる。当然に発光体２は通電により
発光されるから発光体２相互は連結されてなり且この連
結端縁２Ａは発光光線を阻害せぬよう配設される内壁面
１Ａや湾曲面状反射壁１０Ｃ直近下方に延出させておく
ことが望まれ、更には発光体２はその発光光線の光軸が
水平方向若しくはやや下方となるよう配設させることが
好適である。

【００１６】発光体２が配設された面発光区画体１は、
所望の面積の面状発光体となすために保持基板３に配位
される。この保持基板３は図３に示す如く、配位される
多数の面発光区画体１内で発光された点発光光線を散乱
若しくは反射させるため、その表面３Ａには光散乱加工
若しくは光反射加工が施されてなり、且これら多数配位
される面発光区画体１を長期に亘り保持しえる強靭性や
耐久性を有する素材が選択され、更に望ましくは十分な
散乱や反射をなさしむるうえから不透光性の素材が好適
である。

【００１７】保持基板３の表面３Ａに施される光散乱加
工としては多様な手段があるが、望ましい手段としては
保持基板３の表面３Ａに比較的微細な角錐状や半球形状
凹凸エンボス加工を施し且その表面に反射性の高いアル
ミや亜鉛若しくは銀等を蒸着させたものが挙げられ、且
光反射加工の具体例としては該保持基板３の表面３Ａを
平滑となしたるうえアルミや亜鉛による蒸着或いはメッ
キを施したもの、若しくはアルミ箔を接着させたもの等
が挙げられる。そして該保持基板３には、多数配位され
る面発光区画体１の配位固定を高める手段も講じられて
なるもので、かかる手段は保持基板３の表面３Ａに配位
される面発光区画体１の壁体下端１０Ａや反射壁下端１
１Ｃ或いは湾曲面状反射壁下端１２Ｃと嵌合しえるよう
な嵌合溝３Ｂを形成させておくことにある。更に面発光
区画体１の配位固定を高める別の手段としては図２に示
すように、面発光区画体１の外壁面の対称的位置にそれ
ぞれ凸状嵌合部１Ｆ及び凹状嵌合部１Ｇを形成させてお
き、配位に際して隣接する面発光区画体１の凸状嵌合部
と凹状嵌合部とを嵌合させることにより、多数の面発光
区画体１全体が１体的に連接されることになる。そして
肝要なことは該保持基板３の面積は所要数配位される面
発光区画体１の総面積と等しく形成させることにある。
加えてそれぞれの面発光区画体１の連結端縁２Ａを結線
したるうえ、保持基板３の外部に誘導する誘導溝３Ｃを
形成させることも望まれる。

【００１８】かくして保持基板３の上面に所要数の面発
光区画体１が嵌合配位され若しくは連接して載置配位さ
れたそれぞれの面発光区画体１の上面開口部１Ｄの全体
に亘って透光性素材からなり且光拡散性若しくは光再帰
性を有する照射促進板材４が配設されている。この照射
促進板材４は、面発光区画体１の上面開口部１Ｄに照射
された高い光度と均等な面発光光線を効率良く透過せし
め且拡散照射若しくは再帰照射により所望の照明効果を
実現するものであるため、透光性素材を用いるとともに
照射立体角も比較的小さく照射させることで十分に目的
が達しえる。これがため素材としては透光性に優れるポ
リメチルメタクリレート樹脂やポリカーボネート樹脂或
いはポリエステル樹脂等の合成樹脂素材によるフィルム
材や薄板材や或いはガラス薄板材等も使用できる。

【００１９】そして該照射促進板材４に光拡散性を付与
せしめる手段も多岐に亘るが、好ましいものとしては合
成樹脂素材によるフィルム材や薄板材に光反射性の高い
ガラス微粉やアルミ金属微粉を配合させて、散乱に伴う
拡散をなさしめるもの、或いは小さな市松模様や格子模
様状に厚さ所謂屈折率を変化させ若しくはフレネル加工
等レンズ作用を利用するもの等が挙げられ、更に光再帰
性を付与せしめる手段としては図４に示すように透光性
板材４Ａの一側面に微細な三角錐形若しくは二等辺三角
錐形のプラズム加工４Ｂを施すことにより、入射光がそ
のプリズム先端４０Ｂで一部拡散されるとともに大半の
光線が直進照射させるものである。

【００２０】かかる如く発光体２が配設された面発光区
画体１の所要数を保持基板３上に嵌合配位若しくは連接
のうえ載置配位させ、且その上面開口部１Ｄ全体に亘っ
て照射促進板材４を配設することにより図５に示すよう
に積層される。而してこの積層された全体を一体化させ
て所要面積の面状発光体６となすために包着枠体５によ
り包着固定がなされる。この包着枠体５は面発光区画体
１内の点発光される点発光光線や面発光光線を側面に漏
出させぬうえから不透光性素材が用いられ、且積層され
た全体を収納包着しえるよう、その上下が開口し且その
内面積及び形状が積層された全体の面積及び形状に略等
しく且その深さも該積層された全体の厚さに略等しく形
成された枠体５Ａの上部周縁には、所要の幅で積層され
る全体を支持させる支持縁５Ｂが形成されている。従っ
て積層された全体を該包着枠体５内に収納させたるう
え、保持基板３と該包着枠体５の下端とを適宣の接着材
或いはビス等により固定することにより、全体が一体化
され且所要の面積を有する本発明面状発光体が形成され
る。

【００２１】

【発明の効果】本発明は以上のような構成からなるもの
で、面発光区画体が透光性素材を用い所要の深さ及び面
積で且その平面形状が正方形若しくは長方形を有し、而
もその一側内壁面と対向する他側内壁面の上端から下端
に亘り所要の勾配の平面状若しくは湾曲面状の反射壁が
形成され、或いは四内壁面全てに反射壁が形成され且上
面及び下面が開口され、而もこの面発光区画体の一側内
壁面若しくは対向する相互の反射壁面に低消費電力で高
輝度の発光ダイオードランプからなる発光体が所要数配
設されたうえ、その表面に光散乱若しくは光反射加工が
施された保持基板上に配位されるため、通電により発光
体からの点発光光線が減衰されることなく直近の保持基
板上面で強く散乱若しくは反射され、且反射壁面で再反
射されることにより、面発光区画体上面開口部には高い
光度と均等な面発光線として照肘され、更にはこの散乱
若しくは反射された光線の一部が隣接配位される他の面
発光区画体内に入射されて散乱や反射され且再反射され
るため、それぞれの面発光区画体の上面開口部の光度が
均等化され、而もこの光度の均等化された面発光光線が
透光性素材で且光拡散性若しくは光再帰性を有する照射
促進板材で透過され、その照射立体角を小さく拡散照射
若しくは再帰照射されるため、照射範囲全体が略同等の
照度を以って照明がなされる。そして本発明は極めて薄
形扁平上形成されるため、狭い建物空間内の配置に際し
ても空間を有効に利用できるばかりか、発光体が極めて
低電圧低電流で発光し且発熱がないため、配置場所近傍
の内装材等の変色や汚損も防止され、且取扱いや修理等
に際しても極めて安全であるばかりか維持コストも安価
となる。加えて本発明は、予め面発光区画体の面積と配
位数に合せた面積形状の保持板材を形成しておくこと
で、多数の面発光区画体と容易に嵌合配位若しくは連接
による載置配位が整然となしえ、且その上面に照射促進
板材を配設し積層のうえ、これら全体を包着枠体で一体
的に包着固定させたものであるから、極めて安価に所要
の面積及び形状の面状発光体が提供できる等、極めて優
れた特長を具備する面状発光体である。

【図面の簡単な説明】

【図１】面発光区画体の見取図である。

【図２】四内壁面に反射壁が形成された面発光区画体の
断面図である。

【図３】保持基板の拡大説明図である。

【図４】再帰性を有する照射促進板材の説明図である。

【図５】本発明の積層状態の断面説明図である。

【図６】本発明の説明図である。

【符号の説明】

１ 面発光区画体 １Ａ 一側内壁面 １Ｂ 他側内壁面 １０Ｂ 内壁面上端 １１Ｂ 内壁面下端 １Ｃ 平面状反射壁 １０Ｃ 湾曲面状反射壁 １１Ｃ 平面状反射壁下端 １２Ｃ 湾曲面状反射壁下端 １Ｄ 上面開口部 １Ｅ 下面開口部 １Ｆ 凸状嵌合部 １Ｇ 凹状嵌合部 ２ 発光体 ２Ａ 連結端縁 ３ 保持基板 ３Ａ 保持基板表面 ３Ｂ 嵌合溝 ３Ｃ 誘導溝 ４ 照射促進板材 ４Ａ 透光性板材 ４Ｂ プリズム加工 ４０Ｂ プリズム先端 ５ 包着枠体 ５Ａ 枠体 ５Ｂ 支持縁 ６ 本発明

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 影山 和則 埼玉県浦和市原山３丁目17番地５ ハイホ ーム浦和107号

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 透光性素材よりなり、所要の深さと面積
   でその平面形状が正方形若しくは長方形を有し、且上面
   及び下面が開口されその一側内壁面には発光ダイオード
   ランプからなる発光体が所要数連結配設され且その連結
   端縁が下方に延出され、而も対向する他側内壁面にはそ
   の上端より下端に亘り所要の勾配で平面状若しくは湾曲
   面状の反射壁が連接形成された面発光区画体と、不透光
   性素材で且表面全体に光散乱若しくは光反射加工が施さ
   れ、而もその面積が所要数配位される面発光区画体の総
   面積に等しい保持基板と、該配位される面発光区画体の
   上面開口部全体に、散乱反射或いは再反射された面発光
   光線を拡散若しくは再帰照射のため配設される照射促進
   板材と、及び保持基板と該保持基板に配位される面発光
   区画体並びに面発光体上面開口部全面に配設される照射
   促進板材が積層され且一体的に包着固定させる包着枠体
   とにより構成される面状発光体。
2. 【請求項２】 面発光区画体のそれぞれの内壁面に、そ
   の上端より下端に亘って所要の勾配で平面状若しくは湾
   曲面状の反射壁が連接形成されてなり、且その一側若し
   くは対向する反射壁に発光体が配設されてなる、請求項
   １記載の面状発光体。
3. 【請求項３】 保持基板表面に配位される面発光区画体
   の壁体下端と嵌合できる嵌合溝が形成されてなる、請求
   項１若しくは請求項２に記載の面状発光体。
4. 【請求項４】 面発光区画体の外壁面の対称的位置に相
   互に連結しえる凹嵌合部及び凸嵌合部が形成された請求
   項１若しくは請求項２記載の面状発光体。