JP2575567Y2 - ポンプ性能流動実験装置 - Google Patents

ポンプ性能流動実験装置

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JP2575567Y2
JP2575567Y2 JP1992051508U JP5150892U JP2575567Y2 JP 2575567 Y2 JP2575567 Y2 JP 2575567Y2 JP 1992051508 U JP1992051508 U JP 1992051508U JP 5150892 U JP5150892 U JP 5150892U JP 2575567 Y2 JP2575567 Y2 JP 2575567Y2
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博人 斉藤
栄一 新林
儀澄 泉
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ポンプの性能、流体の
挙動、管挿入物の圧力損失等の流体力学関連の事象を実
験するポンプ性能流動実験装置に係り、特に企業や学校
における研修・教育用に利用できる。
【0002】
【背景技術】近年、石油精製、石油化学工業をはじめと
する化学プラントは、多種多様な装置を用いて複雑かつ
大規模となっている。このため、プラントを制御管理す
るオペレータは、プラント管理のために実プラントでよ
く用いる流体力学関連の事象、特にポンプの性能、流体
の挙動、管挿入物の圧力損失等を十分に理解し習得する
必要があった。そこで、このような流体力学関連の事象
を容易にかつ短時間で理解習得することができる実験装
置が求められていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな実験装置としては僅かに学校教材用のものが存在す
るのみであった。この教材用の実験装置においては、ポ
ンプ性能実験用と圧力損失等を測定する流動実験用の装
置は別々に設けられており、各実験を別々に行っていた
ために効率が悪かった。また、各実験装置では流体とし
て水を用いており、その温度を調整できなかった。この
ため、様々な温度の流体が流されている実プラントにお
ける様々な流体挙動や圧力損失等を再現することができ
ず、その挙動等を理解習得するにはあまり適していない
という問題があった。
【0004】本考案の目的は、実プラントと同等の挙動
等を再現できてポンプの性能、流体の挙動、管挿入物の
圧力損失等の流体力学関連の事象を容易にかつ短時間に
習得できるポンプ性能流動実験装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案のポンプ性能流動
実験装置は、流体を貯蔵可能なタンクと、タンク内の流
体の温度を調節する温度調節手段と、前記タンクに接続
された配管と、この配管を通してタンク内の流体を循環
させるポンプとを備え、前記配管は、各種弁、拡大管、
縮小管、オリフィス、エルボ、ベンド等の各種管挿入物
が配置されるとともに材質や径が異なる複数種類の管が
接続された流動実験用配管と、ポンプ流量を測定する流
量検出手段を備えるポンプ性能実験用配管とを備え、前
記温度調節手段は、前記タンク、流動実験用配管および
ポンプ性能実験用配管を被覆する断熱材と、タンク内お
よび配管内の温度を検出する温度検出器と、タンク内の
流体を加熱するヒータとを備えて構成されていることを
特徴とするものである。
【0006】この際、ポンプ性能流動実験装置には、前
記タンクおよびポンプを支持し、前面に計測操作パネル
を備える架台が設けられ、この架台上面に前記流動実験
用配管が備えられていることが好ましい。また、前記ポ
ンプの前後の配管にはポンプ吸込圧力および吐出圧力を
検出する圧力検出器が設けられ、前記流動実験用配管の
各種管挿入物および各種配管の前後には圧力検出手段が
設けられ、前記ポンプ性能実験用配管には前記流量検出
手段としてオリフィスが設けられ、前記計測操作パネル
には各種計測データを表示する計測器が設けられ、かつ
計測操作パネルのコネクタを介して接続されて各種計測
データを取り込んでデータ処理するとともに各機器を制
御する制御装置が設けられていることが好ましい。
【0007】
【作用】このような本考案では、ポンプによって液体が
循環される配管として、流動実験用配管とポンプ性能実
験用配管とを設けたので、これらの配管を適宜選択して
ポンプ性能実験と流動実験とを行える。このため、これ
らの実験を従来のように別々の実験装置で行う必要がな
く、実験を効率良く行える。また、タンク内の液体温度
を調節する温度調節手段を設けたので、実プラントに比
べて小型であるために外界の温度の影響を受けやすい実
験装置においても、配管を循環させる流体温度を実プラ
ントでの温度に調整して実験することが可能である。こ
のため、実プラントでの流体力学関連の事象を再現で
き、その理解習得を容易にかつ短時間で行える。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1,2,3には本実施例のポンプ性能流動実
験装置1の正面図、側面図および平面図が、図4にはそ
の配管系統図がそれぞれ示されている。
【0009】ポンプ性能流動実験装置1は、実験に必要
な各機器が取付けられた架台2を備え、この架台2には
装置1を移動するためのキャスタ3が設けられ、また装
置1を水平状態で固定するためのレベル調整ボルト4が
設けられている。また、ポンプ性能流動実験装置1は、
タンク5からポンプ6によって水が循環される配管7
と、計測操作パネル8と、図5,6に示すように実験デ
ータの取り込みや各機器の制御、さらにはデータの解析
等を行う制御装置9とを備えている。
【0010】タンク5は、図4に示すようにオーバフロ
ー構造とされ、配管7に給水バルブ11を介して接続さ
れた給水管10から供給される水が一定容量以上となっ
たときに溢れた水を排水管12を介して排水することで
一定容量に維持されるようになっている。また、タンク
5には水のレベルを検出するレベル計13が設けられて
いるとともに、タンク5内の水を排水管12に排水する
ためのバルブ59が取付けられている。
【0011】タンク5には、図4およびポンプ性能流動
実験装置1の信号系統図である図5に示すように、加熱
用の3つのヒータ14,15,16が設けられるととも
に、温度制御用の温度検出器17と、最高温度制御用の
温度検出器18とが設けられている。ヒータ14〜16
は、計測操作パネル8のヒータスイッチ81〜83によ
って作動される。ヒータ16はタンク5内の温度自動調
整用であって、計測操作パネル8の温度指示調節計84
によって設定された設定温度と、温度検出器17で検出
されるタンク5内の実際の水温との差に応じてサイリス
タ電力調整器19を制御してその加熱量を調整できるよ
うになっている。一方、ヒータ14,15は、計測操作
パネル8のヒータ電力調整器85,86によってサイリ
スタ電力調整器20,21を手動調整してその加熱量を
調整できるようになっている。
【0012】温度検出器18は、計測操作パネル80の
最高温度設定器87に接続され、この設定器87は温度
検出器18で検出した水の温度が設定器87で設定され
た温度以上となった場合に電力調整器19〜21の電源
を切断し、水が設定温度以上に加熱されることを防止す
るように構成されている。また、図4に示すようにタン
ク5には、水の温度を一様にするための攪拌器22が設
けられている。
【0013】タンク5に接続された配管7は、ごみ等を
取り除くストレーナやバルブ23およびポンプ6が設け
られた配管24と、この配管24から分岐されてタンク
5に水を戻す配管25と、配管24から分岐されてポン
プ性能実験を行う配管26と、流動実験用の配管27と
で構成されている。配管24のポンプ6の前後には、ポ
ンプ6の吸込圧力および吐出圧力を検出する圧力計2
8,29が設けられている。また、配管25には流量調
整用のバルブ30が設けられている。
【0014】一方、配管26には、バルブ31を介して
ポンプ流量検出オリフィス32が設けられ、その下流側
にはタンク5内に水を戻すためのバルブ33と、オリフ
ィス32の流量検定用のバルブ34が設けられている。
【0015】また、配管27には、脈動を防止するため
の圧力制定タンク35と、配管27を流れる水の温度を
測定して計測操作パネル80の温度指示計88に表示す
る温度検出器36とが設けられている。この配管27に
は、上流側から順にバルブ37、逆止弁38、仕切弁3
9、玉形弁40、コック41、90°ベンド42、エルボ
43、緩拡大管44、緩縮小管45、開口部の径が異な
る各オリフィス46,47の管挿入物が設けられてい
る。また、オリフィス47の下流側の配管27は、上流
側から順に1BSGP管(炭素鋼鋼管) 48、1BSUS30
4 管(オーステナイト系ステンレス管)49、1BSGP
ライニング管50、3/4BSGP管51、1/2BSGP管5
2が接続され、配管27の材質や径が異なるようになっ
ている。配管27の下流側には、流量検定用のバルブ5
3とタンク5へ水を流すバルブ54とが設けられてい
る。さらに、配管52とバルブ54との間にはタンク5
への給水時に配管27側に水が供給されないように管路
を閉じるバルブ55が設けられている。また、給水バル
ブ11と配管27との間にはバルブ56が設けられ、こ
れらのバルブ11,56間にはバルブ57を備えてタン
ク5に接続された配管58が分岐されている。これらの
バルブ56,57は実験運転中にタンク5内に給水する
必要が生じた場合に給水時に使用した配管27には試験
中の流体が流れているため、それとは別系統の配管58
によって給水するために設けられている。
【0016】配管26のオリフィス32と、配管27の
逆止弁38、仕切弁39、玉形弁40、コック41、ベ
ンド42、エルボ43、緩拡大管44、緩縮小管45、
オリフィス46,47、1BSGP管48、1BSUS304
管49、1BSGPライニング管50、3/4BSGP管5
1、1/2BSGP管52部分には、高圧側圧力測定部32
A,38A〜52Aと、低圧側圧力測定部32B,38
B〜52Bとが設けられている。
【0017】これらの高圧側圧力測定部32A,38A
〜52Aおよび低圧側圧力測定部32B,38B〜52
Bには、図6に示すように、圧力測定手段としてのマノ
メータ61〜66および差圧伝送器67,68が接続さ
れている。すなわち、各測定部32A,32B,38A
〜52A,38B〜52Bは、手動測定箇所切換スイッ
チ70,71,72もしくは制御装置9で接続状態が切
り換えられる電磁弁73と、各測定部32A,32B,
38A〜52A,38B〜52Bの接続をマノメータ6
1〜66あるいは差圧伝送器67,68に切り換える三
方接続用の電磁弁74とを介してマノメータ61〜66
あるいは差圧伝送器67,68に接続されている。
【0018】マノメータ61〜66は、水銀が封入され
たU字形マノメータ61,63,65と、水が封入され
た逆U字形マノメータ62,64,66とが設けられ、
これらのマノメータ61〜66は電磁弁75によって切
換可能に接続されている。なお、マノメータ61,62
には管挿入物38〜43の測定部38A〜43A,38
B〜43Bが接続され、マノメータ63,64には拡大
管44、縮小管45および各種直管48〜52の測定部
44A,45A,48A〜52A,44B,45B,4
8B〜52Bが接続され、マノメータ65,65には各
オリフィス32,46,47の測定部32A,46A,
47A,32B,46B,47Bが接続されている。つ
まり、各測定部は3系統のマノメータ61〜66に別れ
て接続されている。
【0019】一方、差圧伝送器67は0〜1kg/cm2の範
囲で圧力を検出する高圧用に用いられ、差圧伝送器68
は0〜600mmH2Oの範囲で圧力を検出する低圧用に用いら
れ、検出圧力に応じて電磁弁76を切り換えることで選
択されるようになっている。各差圧伝送器67,68に
よって検出された圧力はディストリビュータ77,78
を介して制御装置9に送られるようになっている。
【0020】なお、流量検定用バルブ34,53は、ポ
ンプ性能実験時に流量を測定するオリフィス32や流動
実験時に流量を測定するオリフィス46,47を重量法
を用いて検定するものであり、バルブ34,53を開い
て配管26,27を流れる水の実流量を測定し、オリフ
ィス32,46,47の差圧から検出した流量と比較し
てオリフィス32,46,47の検定を行うものであ
る。
【0021】また、架台2の前面に設けられた計測操作
パネル8には、ポンプ電圧およびポンプ電力を測定する
電圧計89、電力計90とポンプ回転数を測定する回転
計91とが設けられている。電圧計89、電力計90
は、図5に示すように、交流電圧トランデューサ92、
交流電力トランデューサ93を介して制御装置9に接続
され、ポンプ電圧およびポンプ電力データを制御装置9
に送るように構成されている。また、回転計91も制御
装置9に接続されてポンプ回転数データを制御装置9に
送るように構成されている。
【0022】さらに、計器操作パネル8には、主電源ス
イッチ94、ポンプスイッチ95、手動測定と自動測定
との切換スイッチ96、制御装置9であるコンピュータ
との接続コネクタ97等が設けられている。なお、図示
しないがタンク5および配管7は断熱材によって被覆さ
れて熱が逃げないようにされ、水温を一定に維持できる
ようにされている。
【0023】次に、このようなポンプ性能流動実験装置
1を用いた実験手順についてポンプ性能実験と流動実験
とに分けて説明する。ポンプ性能実験は、実験準備とし
て給水、管路の空気抜き、温度条件の設定を行う。ま
ず、バルブ11,54,56,57を開き、バルブ5
3,55,59を閉じて給水管10からタンク5内に給
水する。そして、タンク5のオーバーフローを越えて排
水管12から排水されていること、つまりタンク5内に
一定容量の水が貯水されたことを確認してからバルブ5
6,57を閉じ、バルブ55を開く。
【0024】次に、計測管路の空気抜きを行う。空気抜
きは、まずポンプ6を結ぶバルブ30,31,34,3
7を閉じ、バルブ23,33を開き、ポンプスイッチ9
5を入れてポンプ6を作動させる。そして、バルブ31
を徐々に開いて流量を増していく。この際、通常はバル
ブ23は全開にしておくが、吸入側を絞って実験する場
合には吸入圧力が所定圧力以上とならないように圧力計
28を見ながらバルブ23の開度を調整する。
【0025】次に、バルブ33を徐々に絞り、吐出圧力
が1.0 〜1.5kg/cm2 になるように調整し、この状態でマ
ノメータ65,66の管路の空気を抜く。そして、マノ
メータ65に水銀が入っていない時は空気抜き後に水銀
を注入する。
【0026】次に、温度条件を設定する。まず、最高温
度設定器87によって温度指示調整計84が動作しない
場合や手動調整されるヒータ14,15によって異常加
熱されたときにヒータ14〜16の電源を遮断する温度
を設定する。この温度は通常は60〜65度程度に設定
すればよい。そして、実験温度を決め、温度指示調節計
84で設定値を入力し、ヒータスイッチ81〜83によ
って各ヒータ14〜16を作動させて水を加熱する。な
お、ヒータ14,15は実験開始時等で温度を大きく上
げなければならない時など、ヒータ16だけでは容量が
足りない場合に用いる。
【0027】水温が設定実験温度に近づいたら、ヒータ
14,15を止めてヒータ16のみで加熱する。ヒータ
16は温度検出器17および温度指示調節計84によっ
て自動調節され、水温を設定温度に制御する。なお、タ
ンク5内は攪拌器22によって攪拌され、タンク5内は
一様な温度に制御される。
【0028】温水タンク5内の温度が実験温度になった
らバルブ23,31,33を操作して流量を調整する。
このポンプ6の流量は、マノメータ65,66や差圧伝
送器67,68で検出されるオリフィス32の差圧から
算定する。
【0029】次に、バルブ31を操作してポンプ6の吐
出圧力や流量を様々に変化させたり、バルブ23の開度
を2〜3段階変化させてポンプ6の吸入圧力を変化させ
たり、水の設定温度を2〜3段階変化させて手動計測実
験あるいは自動計測実験を行う。
【0030】手動実験を行う場合には、回転計91でポ
ンプ回転数を測定し、マノメータ65,66でオリフィ
ス32の差圧を測定し、圧力計28,29でポンプ6の
吸入圧力、吐出圧力を測定し、温度検出器18,36で
水温を測定し、電力計90でポンプ入力電力を測定す
る。また、ポンプ基準面からの貯水タンクの水位をレベ
ル計13で測定し、ポンプ基準面からの貯水タンクの水
位に対する圧力計28,29の位置を測定する。
【0031】一方、切換スイッチ96で自動測定を選択
した場合には、各計器で測定した手動測定と同じ前記各
データを接続コネクタ97を介して接続される制御装置
9に転送する。これらの測定した各データに基づいて実
流量、全水頭、基準面に対する吐出水頭、基準面に対す
る吸込水頭、ポンプ入力、ポンプ出力、ポンプ効率、有
効吸入ヘッドを計算し、ポンプ性能実験を終了する。
【0032】次に、流動実験の1つである直管48〜5
2の摩擦損失計測実験について説明する。まず、実験準
備として計測管路の空気抜きを行う。空気抜きは、ポン
プ6を結ぶ全てのバルブ30,31,33,37,5
4,55を閉じ、ポンプ6を作動させる。そしてバルブ
23,37,55を全開にし、逆止弁38、仕切弁3
9、玉形弁40、コック41を全開とする。そして、バ
ルブ54を徐々に開くとともにバルブ30の開度を調整
して実験流量を調整し、かつポンプ吐出圧力を圧力計2
9を見ながら1.0 〜1.5kg/cm2 に調整する。
【0033】次に、コック41を開き、圧力測定回路内
の空気抜きを行う。この時、マノメータ61,63,6
5に水銀が入っていない時は空気抜き後に水銀を注入す
る。また、流体の温度条件の設定を前記ポンプ性能実験
と同じ手順で行う。
【0034】そして、流体の温度が実験温度になった
ら、バルブ37,30を操作して流量を調整する。この
配管27の流量は、マノメータ65,66や差圧伝送器
67,68で検出されるオリフィス46,47の差圧か
ら算定する。そして、バルブ37,30で流量を変えな
がら、前記ポンプ性能実験と同様に手動あるいは自動実
験によって流量と圧力損失の関係を計測するとともに、
配管27内の直管48〜52の摩擦損失を計測する。す
なわち、オリフィス46,47の差圧測定の他に、温度
検出器36で水温を測定し、圧力制定タンクの圧力を測
定し、さらに各直管48〜52の両端に設けられた高圧
側圧力測定部48A〜52Aおよび低圧側圧力測定部4
8B〜52Bの差圧をマノメータ63,64等で検出
し、各直管48〜52における摩擦損失に関係する差圧
を求める。
【0035】これらの測定した各データに基づいて配管
27の実流量、各直管48〜52内の流速およびレイノ
ルズ数、各直管48〜52の摩擦係数を計算し、直管の
摩擦損失実験を終了する。なお、1BSGP管48の摩擦
係数を基準とした各種直管48〜52の摩擦係数比を計
算によって求めてもよい。
【0036】次に管挿入物である逆止弁38、仕切弁3
9、玉形弁40、コック41、90°ベンド42、エルボ
43における摩擦損失計測実験について説明する。ま
ず、実験準備として直管の摩擦損失計測実験と同様に計
測管路の空気抜きや温度条件の設定等を行う。そして、
オリフィス46,47によって流量を測定するととも
に、バルブ37,30で流量を変えながら、前記直管の
摩擦損失計測実験と同様に手動あるいは自動実験によっ
て流量と圧力損失の関係を計測するとともに、配管27
内の各管挿入物38〜43の摩擦損失を計測する。すな
わち、オリフィス46,47の差圧や水温の他に、各管
挿入物38〜43の両端に設けられた高圧側圧力測定部
38A〜43Aおよび低圧側圧力測定部38B〜43B
の差圧をマノメータ61,62等で検出し、各管挿入物
38〜43における摩擦損失に関係する差圧を求める。
【0037】これらの測定した各データに基づいて配管
27の実流量、流速およびレイノルズ数を計算するとと
もに、各管挿入物38〜43の損失係数や相当長さを計
算し、管挿入物38〜43の摩擦損失実験を終了する。
【0038】次に拡大管44、縮小管45の摩擦損失計
測実験について説明する。実験手順は前記直管や管挿入
物の摩擦損失計測実験と同様に行う。そして、オリフィ
ス46,47の差圧や水温の他に、拡大管44、縮小管
45の両端に設けられた高圧側圧力測定部44A,45
Aおよび低圧側圧力測定部44B,45Bの差圧をマノ
メータ63,64等で検出し、拡大管44、縮小管45
の水頭損失に関係する差圧を求める。これらの測定した
各データに基づいて配管27の実流量、流速およびレイ
ノルズ数を計算するとともに、拡大管44、縮小管45
の損失係数を計算して拡大管44、縮小管45の摩擦損
失実験を終了する。
【0039】このような本実施例によれば、ポンプ性能
流動実験装置1にポンプ性能実験用の配管26と、流動
実験用の配管27とを設け、バルブ31,37等で切り
換えることができるように構成したので、1つの実験装
置1でポンプ性能実験と各種配管等の摩擦損失計測実験
等の流動実験を簡単な操作で切り換えて行うことがで
き、各実験を効率良く行うことができる。
【0040】また、ポンプ6やタンク5は共通のものが
利用でき、配管26,27のみを別個に設ければよいの
で、各実験装置を別個に設置する場合に比べて設置スペ
ースを少なくでき、実験室を有効に利用することができ
る。さらに、実験装置1にはキャスタ3、レベル調整ボ
ルト4が設けられているので実験装置1を移動して使用
することができ、また床等が傾いていても実験装置1を
水平にして実験することもできる。このため、実験室を
さらに有効に利用できるとともに、正確な実験結果を得
ることができる。
【0041】さらに、温度検出器17、温度指示調節計
84等からなる温度調節手段を設けたので、タンク5内
の流体温度を自由に調節することができる。このため、
実プラントと同じ温度条件で実験することができ、実プ
ラントでの流体挙動を再現することができて実プラント
における流体力学関連の事象を容易にかつ短時間で習得
することができる。
【0042】また、タンク5、各配管24,25,2
6,27等に断熱材を設けたので、配管24,25,2
6,27を循環する流体温度をタンク5内と同じ温度に
維持することができ、実験を高精度に行うことができ
る。
【0043】さらに、マノメータ61〜66や温度指示
計88等を設けたので各実験を手動で行うこともでき、
また制御装置9を設けたので各実験を自動的に行うこと
もできる。この手動実験および自動実験は、切換スイッ
チ96によって簡単に切換えることができるので、実験
者のレベルに合わせてあるいは実験者の要望に応じて各
実験を簡単に行うことができる。
【0044】また、実験に必要な各機器は全て架台2上
に固定されてまとめられており、実験にあたって各機器
を接続するなどの組立作業が不要なため、実験を簡単に
行うことができる。さらに、タンク5内の水を配管2
6,27を通して循環させるように構成したので、実験
中に給水や排水をする必要はなく、この点からも実験を
簡単に行うことができる。
【0045】また、配管26,27内の流量は、流量検
出オリフィス32,46,47で簡単に検出することが
できるとともに、各オリフィス32,46,47を重量
法によって検定できるようにバルブ34,53を設けた
ので常に正確な流量を測定することができ、この点から
も実験を高精度に行うことができる。
【0046】なお、本考案は前述の実施例に限定される
ものではなく、本考案の目的を達成できる範囲での変
形、改良等は本考案に含まれるものである。例えば、流
動実験における管挿入物や各種配管は前記実施例のもの
に限らず、実プラント等で使用される各種管挿入物や配
管を用いればよい。また、配管26,27等の流量測定
は、前記実施例のようにオリフィス32,46,47を
用いたものに限らず、適宜な流量検出手段を用いればよ
い。また、各管挿入物や配管における圧力を検出する圧
力検出手段としては前記実施例のようなマノメータ61
〜66や差圧伝送器67,68に限らず適宜な圧力検出
手段を用いればよい。
【0047】
【考案の効果】このような本考案のポンプ性能流動実験
装置によれば、実プラントと同等の挙動等を再現できて
ポンプの性能、流体の挙動、管挿入物の圧力損失等の流
体力学関連の事象を容易にかつ短時間に習得できるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例のポンプ性能流動実験装置を
示す正面図である。
【図2】本実施例のポンプ性能流動実験装置を示す側面
図である。
【図3】本実施例のポンプ性能流動実験装置を示す平面
図である。
【図4】本実施例のポンプ性能流動実験装置の配管系統
図である。
【図5】本実施例のポンプ性能流動実験装置の信号系統
図である。
【図6】本実施例のポンプ性能流動実験装置の信号系統
図である。
【符号の説明】
1 ポンプ性能流動実験装置 2 架台 5 タンク 6 ポンプ 7,24〜27 配管 8 計測操作パネル 9 制御装置 14〜16 ヒータ 17,18,36 温度検出器 32,46,47 オリフィス 38 逆止弁 39 仕切弁 40 玉形弁 41 コック 42 90°ベンド 43 エルボ 44 緩拡大管 45 緩縮小管 48 1BSGP管 49 1BSUS管 50 1BSGPライニング管 51 3/4BSGP管 52 1/2BSGP管 61〜66 マノメータ 67,68 差圧伝送器 84 温度指示調節計
フロントページの続き (72)考案者 新林 栄一 千葉県市原市姉崎海岸26番地 出光興産 株式会社内 (72)考案者 泉 儀澄 東京都大田区久が原二丁目11番5号 東 京メータ株式会社内 (72)考案者 梶田 悦司 東京都大田区久が原二丁目11番5号 東 京メータ株式会社内 (56)参考文献 実開 昭57−83289(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F04B 51/00 G01L 7/00

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を貯蔵可能なタンクと、このタンク
    内の流体温度を調節する温度調節手段と、前記タンクに
    接続された配管と、この配管を通してタンク内の流体を
    循環させるポンプとを備え、 前記配管は、各種弁、拡大管、縮小管、オリフィス、エ
    ルボ、ベンド等の各種管挿入物が配置されるとともに材
    質や径が異なる複数種類の管が接続された流動実験用配
    管と、ポンプ流量を測定する流量検出手段を備えるポン
    プ性能実験用配管とを備え、 前記温度調節手段は、前記タンク、流動実験用配管およ
    びポンプ性能実験用配管を被覆する断熱材と、タンク内
    および配管内の温度を検出する温度検出器と、タンク内
    の流体を加熱するヒータとを備えて構成されて いること
    を特徴とするポンプ性能流動実験装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポンプ性能流動実験装置
    において、前記タンクおよびポンプは前面に計測操作パ
    ネルを備える架台下部に支持され、前記ポンプの前後の
    配管にはポンプ吸込圧力および吐出圧力を検出する圧力
    検出器が設けられ、前記流動実験用配管は前記架台の上
    面に固定され、この配管の各種管挿入物および各種配管
    の前後には圧力検出手段が設けられ、前記ポンプ性能実
    験用配管には前記流量検出手段としてオリフィスが設け
    られ、前記計測操作パネルには各種計測データを表示す
    る計測器が設けられ、かつ計測操作パネルのコネクタを
    介して接続されて各種計測データを取り込んでデータ処
    理するとともに各機器を制御する制御装置が設けられて
    いることを特徴とするポンプ性能流動実験装置。
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