JP2575621Y2 - 流動実験装置 - Google Patents

流動実験装置

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JP2575621Y2 JP1992047439U JP4743992U JP2575621Y2 JP 2575621 Y2 JP2575621 Y2 JP 2575621Y2 JP 1992047439 U JP1992047439 U JP 1992047439U JP 4743992 U JP4743992 U JP 4743992U JP 2575621 Y2 JP2575621 Y2 JP 2575621Y2
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栄一 新林
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、流動実験装置に係り、
特にベルヌーイの定理を検証するための流動実験装置に
関し、企業や学校における研修・教育用に利用できる。
【0002】
【背景技術】近年、石油精製、石油化学工業等をはじめ
とする化学プラントは、多種多様な装置を用いて複雑か
つ大規模となっている。このため、プラントを制御管理
するオペレータ等は化学プラントの運転でよく経験する
流体関係の事象、特に流体の挙動および圧力損失につい
て十分理解する必要があり、流体挙動の基本原理である
ベルヌーイの定理を実験的に検証できる実験装置が求め
られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、ベルヌ
ーイの定理を検証できる実験装置としては僅かに学校教
材用のものが存在するのみであった。この教材用の実験
装置は、構成を簡易にするため高さ位置は同じ場所で、
つまり位置エネルギーは同じものとして無視して実験す
るものであり、位置エネルギーも異なる実プラントの挙
動等の理解には適したものではなかった。
【0004】本考案の目的は、実プラントと同等の挙動
を再現できて流体挙動、特にベルヌーイの定理を容易に
かつ短時間に習得できる流動実験装置を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案の流動実験装置
は、液体が溜められる液体タンクと、この液体タンクに
接続された液体循環用配管と、この配管内に液体タンク
内の液体を循環させるポンプとを備えるとともに、前記
液体循環用配管を管路内において高さ位置が異なるよう
に設け、この配管の異なる高さ位置における流体の総エ
ネルギー、位置エネルギー、速度エネルギー、圧力エネ
ルギーを計測する計測手段を設けたことを特徴とするも
のである。
【0006】この際、流動実験装置の前記液体タンクお
よびポンプは架台の下部に固定され、前記液体循環用配
管は、架台の下部に水平配置された下部水平部と、この
下部水平部から架台の上下方向中間部まで斜めに配管さ
れた斜面部と、この斜面部の上端から水平に配管された
上部水平部と、この上部水平部から架台上端側を通して
液体タンクまで配管された還流部とを備え、少なくとも
前記配管の下部水平部には前記計測手段としてのピトー
管が設けられ、下部水平部、斜面部、上部水平部には圧
力検出用の圧力孔が形成され、前記ピトー管および圧力
孔は架台前面の計測操作パネルに設けられたマノメータ
に接続され、このマノメータの一端は架台上端に設けら
れて大気開放された基準レベル設定箱に接続可能に設け
られていることが好ましい。
【0007】
【作用】このような本考案では、液体循環用配管にポン
プを用いて液体タンクから液体を循環させ、この配管の
異なる高さ位置に設けられた計測手段によって流体の総
エネルギー、位置エネルギー、速度エネルギー、圧力エ
ネルギーを計測し、ベルヌーイの定理を検証する。
【0008】この際、流動実験装置として、液体タンク
およびポンプが固定された架台に下部水平部、斜面部、
上部水平部を備えて高さ位置が異なるように設けられる
とともに、上部水平部から液体タンクまで還流部を設け
た液体循環用配管を取付ければ各機器を効率良く配置す
ることが可能となる。また、前記計測手段としてピトー
管、圧力孔を設けてそれらの部分の圧力をマノメータで
検出するようにしたときは、マノメータの一端を架台上
端の大気開放された基準レベル設定箱に接続し、この基
準レベル設定箱を基準レベルとすることで各検出部分の
高さ位置が異なる場合でも大気圧を基準にして圧力エネ
ルギー等の正確な測定が可能となる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1,2には本実施例の流動実験装置1の正面
図および側面図が、図3にはその配管系統図がそれぞれ
示されている。
【0010】流動実験装置1は、実験に必要な各機器が
取付けられた架台2を備え、この架台2には装置1を移
動するためのキャスタ3が設けられ、また装置1を水平
状態で固定するための図示しないレベル調整ボルトが設
けられている。また、流動実験装置1は、液体タンク5
から吐出ポンプ6によって水が循環される液体循環用配
管7と、計測操作パネル8と、図4に示すように実験デ
ータの取り込みや各機器の制御、さらにはデータの解析
等を行う制御装置9とを備えている。
【0011】液体タンク5は、図3に示すようにオーバ
フロー構造とされて給水管10から給水バルブ11を介
して供給される水が一定容量以上となったときに溢れた
水を排水管12を介して排水することで一定容量に維持
されるようになっている。また、タンク5には水のレベ
ルを検出するレベル計13が設けられている。
【0012】液体タンク5に接続された配管7には、ご
み等を取り除くストレーナ14およびポンプ6が設けら
れている。配管7は、ポンプ6の先でタンク5に水を戻
す系統7Aと実験用の系統7Bとに分岐されている。配
管7の系統7Aには、タンク5に戻す水の流量調整用の
バルブ15が設けられている。
【0013】一方、配管7の系統7Bには、脈動を防止
するための圧力制定タンク16と、系統7Bの流量調整
用のバルブ17と、ポンプ6の吐出圧力を測定する圧力
計18と、配管7を流れる水の温度を測定する温度検出
器19とが順次設けられている。さらに、配管7の系統
7Bは、架台2の下端側に水平に設けられた下部水平部
20と、下部水平部20から架台2の高さ方向中間部ま
で斜めに設けられた斜面部21と、斜面部21から水平
に設けられた上部水平部22とを備えている。
【0014】下部水平部20にはピトー管23、第1圧
力孔24が設けられ、斜面部21には第2圧力孔25が
設けられ、上部水平部22には第3圧力孔26、第4圧
力孔27、流量検出オリフィス28、ピトー管29が設
けられている。なお、図3に示すように、ピトー管23
および第1圧力孔24が設けられた高さ位置をレベル0
とすると、第2圧力孔25はレベル0から400mm高い
位置であるレベル400に配置され、第3,4圧力孔2
6,27、流量検出オリフィス28およびピトー管29
はレベル0から800mm高い位置であるレベル800に
配置されている。
【0015】配管7の上部水平部22に設けられたピト
ー管29には、架台2の上端を通して液体タンク5まで
設けられた還流部30が設けられている。還流部30
は、上部水平部22よりも高い位置で分断されて大気開
放されている。この開放部の上側の配管7にはバルブ3
1が設けられ、一方開放部の下側の配管7には水受け漏
斗32が設けられて分断された配管7からの水を受ける
ことができるように形成されている。
【0016】また、還流部30には、オリフィス28の
流量検定を行うためのバルブ33が設けられている。す
なわち、オリフィス28の流量検定は、バルブ31を閉
めてバルブ33を開き、その先に適当な容器を接続する
ことで所定時間実際に配管7を流れた流量を容器に入れ
て計量する重量法で流量を測定し、オリフィス28での
検出流量と比較することで行われる。
【0017】また、架台2の前面に設けられた計測操作
パネル8には、主電源スイッチ40、温度指示計41、
ポンプスイッチ42、手動測定と自動測定との切換スイ
ッチ43、制御装置9であるコンピュータとの接続コネ
クタ44等が設けられている。また、図4の流動実験装
置1の信号系統図にも示すように、計測操作パネル8に
は、ピトー管23の総圧測定部23Aおよび静圧測定部
23Bに電磁弁を介して接続される水銀マノメータ51
および逆U字形水マノメータ52と、ピトー管29の総
圧測定部29Aおよび静圧測定部29Bに電磁弁を介し
て接続される水銀マノメータ53および逆U字形水マノ
メータ54と、第1〜4圧力孔24〜27に電磁弁を介
して接続される水銀マノメータ55と、流量検出オリフ
ィス28に電磁弁を介して接続された水銀マノメータ5
6とが設けられている。
【0018】各ピトー管23,29に接続された水銀マ
ノメータ51,53および水マノメータ52,54は、
電磁弁を適宜切り換えることでその両端をピトー管2
3,29の総圧測定部23A,29Aおよび静圧測定部
23B,29Bにそれぞれ接続されて差圧つまり動圧を
測定することができるように構成されている。また、各
マノメータ51〜54は、電磁弁を適宜切り換えること
でその一端を総圧測定部23A,29Aあるいは静圧測
定部23B,29Bの何れか一方に接続し、他端を図
1,2および測定原理を示す図5に示すように、架台2
の上端に固定され、大気開放されるとともに水が注入さ
れた基準レベル設定箱60に接続されるようになってお
り、この基準レベル設定箱60内の水面を計測基準レベ
ルとしてピトー管23,29での総圧や静圧を測定でき
るように構成されている。
【0019】さらに、各マノメータ51〜54は、両端
を連通させる電磁弁が設けられ、均圧操作が行えるよう
になっている。なお、水銀マノメータ51,53は高圧
検出用であり、水マノメータ52,54は低圧検出用で
あり、検出圧力の大きさによって適宜切り換えて使用さ
れる。
【0020】一方、水銀マノメータ55は、一端が電磁
弁を介して各圧力孔24〜27に接続され、他端は基準
レベル設定箱60に接続されて計測基準レベルの大気圧
を基準に圧力孔24〜27での静圧を測定できるように
構成されている。また、水銀マノメータ56は、流量検
出オリフィス28の差圧を測定できるように設けられて
いる。
【0021】また、ピトー管23,29の総圧測定部2
3A,29Aおよび静圧測定部23B,29Bと、各圧
力孔24〜27とは電磁弁を介して高圧用圧力伝送器6
1および低圧用圧力伝送器62に接続され、流量検出オ
リフィス28は圧力伝送器63に接続され、各圧力伝送
器61〜63に接続されたディストリビュータ64〜6
6を介して制御装置9に測定データを送ることができる
ようになっている。制御装置9には、さらに圧力変換器
67を介してポンプ吐出圧力データが送られるととも
に、温度指示計41を介して流水温度データが送られる
ようになっている。
【0022】なお、計測操作パネル8には、手動測定を
行う際に第1〜4圧力孔24〜27の中から測定点を選
択するための静圧測定孔切換器68も設けられている。
【0023】次に、このような流動実験装置1を用いた
ベルヌーイの定理検証実験の手順について説明する。ま
ず、実験準備として、空気抜きを行う。空気抜きは、ま
ずバルブ17,33を閉じ、バルブ15,31を開き、
ポンプスイッチ42を入れてポンプ6を作動させる。そ
して、バルブ17を徐々に開き、水受け漏斗32から水
が溢れない程度に流す。次に、バルブ31を徐々に絞
り、圧力計18の指示が1.0 〜1.5kg/cm2 になるまで圧
力を上げる。この状態でマノメータ51〜56の管路の
空気を抜く。そして、マノメータ51,53,55,5
6に水銀が入っていない時は水銀を注入する。さらに、
架台2の上端の基準レベル設定箱60に注水し、実験準
備を完了する。
【0024】次に、実験計測を行うには、バルブ17,
33を閉じ、バルブ15,31を開いてポンプ6を作動
し、バルブ17,15の開度を調整して配管7の経路7
Bの流量を調整する。この際、配管7の流量は、流量検
出オリフィス28の差圧から求められるので、マノメー
タ56を見ながら予定流量に調整する。また、試験時の
吐出圧力が流量に応じて約0.6 〜0.3kg/cm2 の範囲内と
なるようにバルブ31を調整する。そして、バルブ17
を調整して流量を変えて実験を行う。
【0025】手動実験を行う場合には、圧力計18で吐
出圧力を測定し、マノメータ56でオリフィス28の差
圧を測定し、温度検出器19で水温を測定する。そし
て、マノメータ51〜54を用いて各ピトー管23,2
9での総圧、静圧、動圧(差圧)を測定し、静圧測定孔
切換器68で順次測定点を切り換えて第1〜4圧力孔2
4〜27での管路静圧をマノメータ55で測定する。な
お、ピトー管23,29での総圧、静圧および第1〜4
圧力孔24〜27での管路静圧は基準レベル設定箱60
にマノメータ51〜55の一端を接続することで大気圧
を基準に測定する。
【0026】一方、切換スイッチ43で自動測定を選択
した場合には、接続コネクタ44を介して接続される制
御装置9によって各電磁弁を制御することで手動測定と
同じ項目のデータを測定し、制御装置9にデータを転送
する。これらの測定した各データに基づいて実流量、管
内流速、全水頭、ピトー管23,29部分での総圧、静
圧、動圧、および各圧力孔24〜27での静圧、総圧を
計算し、ベルヌーイの定理を検証する。
【0027】 ここで、実流量および管内流速は、オリ
フィスの差圧から求めることができる。また、ピトー管
23,29部分でのベルヌーイの定理は次の数式1で表
すことができる。
【数1】 ここで、数式1の左辺第1,2,3項はそれぞれ速度
項、位置項、静圧項を示し、ピトー管23,29で測定
した動圧、静圧およびピトー管23,29の高さ(ピト
ー管23はZ=0mm、ピトー管29はZ=800mm)から求
められる。従って、各ピトー管23,29で測定された
データを当てはめて計算すればベルヌーイの定理が成り
立っていることが検証できる。
【0028】また、ピトー管23,29の総圧、静圧お
よび各圧力孔24〜27での静圧は、図5にも示すよう
に基準レベル設定箱60の水面を基準に測定する。この
際、計測位置とマノメータおよび基準面との関係は次の
数式2となる。
【数2】 Po −Pa =g(ρ1・H1 +ρ2・H2 +ρ3・H3 ) ここで、Po は計測圧力、Pa は大気圧、ρ1 〜ρ3
流体密度、H1 〜H3は図5に示す各高さ寸法である。
この数式2を水の比重量を1000kg/m3 として整理すると
計測点の圧力水頭HPOは次の数式3で表される。
【数3】 HPO =(H−H2 )+γ2'・H2 但し、H=H1 +H2 +H3 である。 従って、各マノメータ51〜55の一端を基準レベル設
定箱60に接続することで、大気圧を基準として各高さ
位置での各ピトー管23,29の総圧、静圧および各圧
力孔24〜27での静圧を測定することができる。
【0029】なお、ピトー管23,29、圧力孔24〜
27での前記数式1に示すベルヌーイの定理を図示する
と図6に示すようになる。図6は、ピトー管23の位置
を基準点とすると、各測定点での配管高低差(位置水頭
Z)、静圧水頭、動圧水頭、管路抵抗を加えた全水頭が
等しくなり、ベルヌーイの定理が成り立つことが検証さ
れる。
【0030】ここで、管路抵抗に係る圧力損失ヘッドΔ
hは、次の数式4で表される。
【数4】 ここで、Lは直管長さ、NE はエルボ個数、LE はエル
ボ相当長さ、λP は管の摩擦係数である。従って、管路
の長さおよび流体速度を測定すればΔhを求めることが
できる。なお、使用するエルボの種類が異なる場合など
には若干の補正を行えばよい。
【0031】また、オリフィス28の絶対圧力損失は、
オリフィス28の前後に設けられた第3圧力孔26およ
び第4圧力孔27の静圧と、圧力孔26,27間の管路
損失によって求められる。すなわち、圧力孔26,27
間では高さ位置が変わらず、かつ動圧も一定であるか
ら、その静圧の変化は管路損失とオリフィス28の圧力
損失によるものである。従って、オリフィス28の圧力
損失は次の数式5によって求めることができる。
【数5】 オリフィスの絶対圧力損失=第3圧力孔静圧−第4圧力孔静圧 −第3,4圧力孔間の管路損失 なお、このオリフィス28の概略圧損は図6からも求め
ることができる。
【0032】流動実験を終了する場合には、弁15,3
1を全開とし、バルブ17を全閉とした後でポンプ6を
停止すればよい。
【0033】このような本実施例によれば、液体循環用
配管7に下部水平部20、斜面部21、上部水平部22
を設けて高さ位置を異ならせ、これらの高さ位置が異な
る部分にピトー管23,29、圧力孔24〜27を設け
たので、高さ位置が異なる各測定点での総エネルギー、
位置エネルギー、速度エネルギー(動圧)、圧力エネル
ギー(静圧)を測定することができる。このため、水平
方向だけでなく上下方向へも配置される実プラントの配
管での流体挙動と同様の挙動を再現でき、流体挙動の基
本原理であるベルヌーイの定理と実プラントでの流体挙
動とを簡単にかつ短時間で習得することができる。
【0034】また、マノメータ51〜56や温度指示計
41を設けたので流体実験を手動で行うこともでき、ま
た制御装置9等を設けたので実験を自動的に行うことも
できる。この手動実験あるいは自動実験は切換スイッチ
43で簡単に切り換えることができるので、実験者のレ
ベルや要望に合わせて適宜選択して最適な実験を行うこ
とができる。
【0035】さらに、実験に必要な各機器は全て架台2
上に固定されてまとめられており、各機器を効率良く配
置することができるとともに、実験にあたって各機器を
接続するなどの組立作業が不要なため、実験を簡単に行
うこともできる。また、架台2はキャスタ3で簡単に移
動できるので、適切な実験場で実験を行うことができ
る。
【0036】また、架台2の上に基準レベル設定箱60
を設けたので、マノメータ51〜55で総圧や静圧を測
定する際に大気圧の基準レベルを設定して測定すること
ができる。このため、測定点の高さ位置が異なる場合で
もそのレベルでの総圧、静圧を測定することができ、各
測定点の高さ位置が異なる場合でもベルヌーイの定理の
検証を簡単に行うことができる。
【0037】さらに、配管7の還流部30に大気開放部
を設け、この大気開放部を上部水平部22よりも高い位
置でつまり測定区間よりも高い位置に設けたので、試験
終了時には大気開放部のレベルまでは配管7中に水を残
すことができ、ピトー管23,29等からの水抜けを防
止できる。このため、実験を再開する際に、管路内の空
気抜きを再度行う必要がなく、かつ大気圧が加わるレベ
ルを一定にすることができる。
【0038】また、流量は、流量検出オリフィス28で
も簡単に検出することができるとともに、各オリフィス
28を重量法によって検定できるようにバルブ33を設
けたので常に正確な流量を測定することができ、実験を
高精度に行うことができる。さらに、オリフィス28の
前後に圧力孔26,27を設けたのでオリフィス28で
の圧力損失を測定することもでき、流体挙動の理解を一
層深めることができる。
【0039】なお、本考案は前述の実施例に限定される
ものではなく、本考案の目的を達成できる範囲での変
形、改良等は本考案に含まれるものである。例えば、前
記実施例では、計測手段としてピトー管23,29、圧
力孔24〜27、マノメータ51〜56、圧力伝送器6
1〜63等を設けて各高さ位置における総エネルギー、
位置エネルギー、速度エネルギー、圧力エネルギーを計
測していたが、これら以外の他の計測手段で計測しても
よい。
【0040】また、圧力制定タンク16や流量調整用の
バルブ15,17等は設けなくてもよいが、設けたほう
が実験を高精度にかつ様々な状況で行うことができると
いう利点がある。さらに、流量や流体速度の測定は前記
実施例のようにピトー管23,29やオリフィス28を
用いるものに限らず、他の計測手段を用いてもよく、こ
れらは実施にあたって適宜設定すればよい。さらに、配
管7も前記実施例のように各水平部20,22および斜
面部21を備えて側面略Z字状に形成されたものに限ら
ず、高さ位置が異なるように配置されていればよい。
【0041】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の流動実験
装置によれば、実プラントと同等の挙動を再現できて流
体挙動、特にベルヌーイの定理を容易にかつ短時間に習
得できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の流動実験装置を示す正面図
である。
【図2】本実施例の流動実験装置を示す側面図である。
【図3】本実施例の流動実験装置の配管系統図である。
【図4】本実施例の流動実験装置の信号系統図である。
【図5】本実施例の流動実験装置の総圧および静圧の測
定原理図である。
【図6】本実施例の流動実験装置での実験結果を示す図
である。
【符号の説明】
1 流動実験装置 2 架台 5 液体タンク 6 吐出ポンプ 7 液体循環用配管 8 計測操作パネル 9 制御装置 20 下部水平部 21 斜面部 22 上部水平部 23,29 ピトー管 24〜27 圧力孔 27 流量検出オリフィス 30 環流部 51〜56 マノメータ 60 基準レベル設定箱 61〜63 圧力伝送器 67 圧力変換器 68 静圧測定孔切換器
フロントページの続き (72)考案者 新林 栄一 千葉県市原市姉崎海岸26番地 出光興産 株式会社内 (72)考案者 泉 儀澄 東京都大田区久が原二丁目11番5号 東 京メータ株式会社内 (72)考案者 梶田 悦司 東京都大田区久が原二丁目11番5号 東 京メータ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−70517(JP,A) 特開 昭57−35721(JP,A)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体が溜められる液体タンクと、この液
    体タンクに接続された液体循環用配管と、この配管内に
    液体タンク内の液体を循環させるポンプとを備えるとと
    もに、前記液体循環用配管を管路内において高さ位置が
    異なるように設け、この配管の異なる高さ位置における
    流体の総エネルギー、位置エネルギー、速度エネルギ
    ー、圧力エネルギーを計測する計測手段を設けたことを
    特徴とする流動実験装置。
  2. 【請求項2】 前記液体タンクおよびポンプは架台の下
    部に固定され、 前記液体循環用配管は、架台の下部に水平配置された下
    部水平部と、この下部水平部から架台の上下方向中間部
    まで斜めに配管された斜面部と、この斜面部の上端から
    水平に配管された上部水平部と、この上部水平部から架
    台上端側を通して液体タンクまで配管された還流部とを
    備え、 少なくとも前記配管の下部水平部には前記計測手段とし
    てのピトー管が設けられ、下部水平部、斜面部、上部水
    平部には圧力検出用の圧力孔が形成され、 前記ピトー管および圧力孔は架台前面の計測操作パネル
    に設けられたマノメータに接続され、このマノメータの
    一端は架台上端に設けられて大気開放された基準レベル
    設定箱に接続可能に設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の流動実験装置。
JP1992047439U 1992-07-07 1992-07-07 流動実験装置 Expired - Fee Related JP2575621Y2 (ja)

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