JP2575515C - - Google Patents

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JP2575515C
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Teijin Ltd
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリマーに不活性粒子(以下、単に粒子と呼ぶ)を均 しかる後特定の金属製不織布状集合体(以下、単に不織布と呼ぶ)中に通過させ
ることにより、該予備混合体中に存在する複数個の粒子が凝集した二次粒子を単
一粒子に分離し、分散させて均一な方法に関する。 [従来技術] ポリマーと粒子を溶融混合する最も一般的な方法は、固体ポリマーと粒子を単
軸スクリュー押出機又は多軸混練機に導入し、該ポリマーを溶融した状態で二次
粒子の凝集力に打ち勝つような局部的な強い剪断力を加えて該二次粒子を単一粒
子に分散して押出す方法である。 この押出機の混合,分散作用を高めるために、従来から、種々のスクリューデ
ザインが考案されている。例えば、Maillefer 社のBMスクリュー,ユニオンカ
ーバイド社のフルート溝付きバリヤーをもつスクリューや、スクリュー溝に各種
のピンを配列したり、特殊な溝と孔をもつプラグを先端に付けたDISスクリュ
ー,螺旋角の不連続な浅溝を多重ネジに切ったものを先端に付けたダルメージタ
イプスクリュー等が知られている。 その他バレルデザインを改良して混練作用の向上が計られている。例えば、ス
クリュー軸に回転ブレードを付け、バレル溝を固定ブレードとしたKCK混練押
出機が知られている。 また、一般的に多軸混練機の方が混練作用が高く、例えば特殊な羽根をもつ2
本のロータ、あるいはニーディングディスクを混 練部に有する二軸押出機の混練効果が一般に高く評価されている。 その他静的に混合する手段として例えばケニックス社のスタティックミキサー
が知られている。これはポリマー配管中に右回りと左周りの螺旋状のエレメント
が交互に連結されたもので、この配管中をポリマーが通過する間に混合作用が生
じるものである。 [解決しようとする問題点] 押出機による混合,分散効果は、スクリューのずり,剪断作用強力なずり,剪断作用が働くと、そのエネルギーの一部が熱エネルギーに転化し
てポリマーの温度が上昇し、熱劣化による分子量 られた成形品の力学的特性に重大な影響を及ぼしたり、着色により商品価値を低
下することがあり、混練作用を高めるには限界が 成形するために必要な分散性の許容限界を越えていることが多い。 またスタティックミキサーではポリマーの流れを分割し、次いで流れ方向を反
転して再合流するサイクルの繰返しであるため、ポリマーの混合は促進されるが
、凝集した二次粒子を一次粒子に 分散した混合物を製造することは困難である。 度が低い段階で分散混合し、重合するのが一般的である。例えば、特公昭59-141
5 号公報では、粒子を均一分散したポリエステルを製造するに当り、超音波処理
により粒子をグリコール中に均一分散せしめて、しかる後重合する方法が提案さ
れている。 一般に粒子をグリコール中に安定に均一分散させるためには粒子の表面は親水
性でなければならないが、これを添加,重合して得られるポリエステルは親油性
であるため粒子とポリマーとの親和性が低く、従ってフイルム等を製造する際の
延伸操作によって粒子界面からポリマーが分離してボイドを形成し製品の表面特
性,力学特性等に悪影響を生じる。 逆に親油性の高い粒子を用いるとグリコール中での均一な分散が困難となり、
背反二律の関係にあった。 [発明の目的] に分散混合する方法を提供することにあり、他の目的は繊維,フ い製品を製造する方法を提供することにある。 [発明の構成・効果] 本発明の目的は、本発明によれば、平均粒径が0.01〜5μmでかつ水との接触
角が10°以上の、カーボンブラックを除く無機粒 を満足する単層又は多層の金属繊維の不織布状集合体中に通過さ 式: によって達成される。 本発明において、かかるポリマーに分散せしめる微細な粒子としては、例えば
タルク,クレイ,カオリン,シリカ,アルミナチタニア,ジルコニア,燐酸カ
ルシウム,炭酸カルシウム等の無機系微粒子(但し、カーボンブラックを除く)
の単一物又は二種以上の組合せからなるものが挙げられる。 かかる粒子の平均粒径は0.01〜5μmである。この平均粒径が0.01μmより小
さいものはポリマー中に分散させたときの効果が十分でなく、例えばフイルムの
表面に微細凹凸を形成して易滑性を付与するときこの付与効果が十分でなく、好
ましくない。一方 平均粒径が5μmより大きいものはポリマー中に分散させたときに悪影響が生じ
、例えば上記微細凹凸が大きすぎてフイルム表面が粗れすぎるので、好ましくな
い。 本発明に用いる粒子は、更に水との接触角が10°以上である必要があり、好ま
しくは15°以上、特に好ましくは20°以上である。この“水との接触角”が10°
未満のときには十分な分散効果が得られず、また粒子の周りにボイドを形成し易
く、更に時として不織布状集合体の目詰りを生じて該集合体の前後で大きな圧力
差を生じることがあり、好ましくない。 ここで、水との接触角とは、粒子集合体を平滑な膜状に成形し、得られる成形
体の表面に水滴をのせ平衡状態になったとき水滴の周辺において水と成形体表面
とのなす角度をもって表わす。 一般に粒子の親油性が高いほどこの接触角が大きくなる。しかし、この接触角
が大きすぎると粒子とポリマーとの密着性が低下するので、この接触角は 170°
以下、更には 160°以下であることが好ましい。 アルミナ,シリカ等金属酸化物系などの粒子には親水性のものが多い。これら
の親水性粒子を“水との接触角”が10°以上となるように親油化するには例えば
脂肪酸塩,シラン系,チタネート系,アルミニウム系等の公知の界面活性剤やカ
ップリング剤による表面処理によって容易にでき、本発明に都合よく適用できる
。 また、分散せしめる粒子の量は、ポリマーに対して、0.005 〜〜4重量%の範
囲である。この量が4重量%を越える場合は不織布状集合体に目詰りを生じる場
合があり、適当でない。 このような微細粒子をポリマーと予備溶融混合するには、通常の単軸押出機及
び多軸混練機(多軸押出機)を用いることができる。しかし過度の発熱を生じな
いような条件を選ぶべきことは無論である。 押出機への原料の投入は、ポリマーと粒子を事前に混合するのが望ましいが、
混練作用の高い例えば多軸押出機の場合は、ポリマーと粒子を別個に投入するこ
ともできる。即ちポリマーと粒子を同一投入口から供給する場合、あるいはポリ
マーを先に供給し、その溶融過程あるいは混練過程で粒子を供給することなどが
できる。なおベントロを備えた押出機においては、ベントロで液体を分離,除去
できるので、粒子を水あるいはその他の液体などに分散して供給することもでき
る。 本発明においては、かくして得られる予備混合物を不織布に通す。この不織布
は繊維状の金属を不規則に集合して互いに繊維の接触点を固着した連続気孔を有
する多孔体シートである。例えば、ステンレス等の金属製の長繊維あるいは単繊
維を不規則に集合して焼結した多孔質のシート状成形品が好都合である。 後述の評価法による粒子の分散効果は、実験的知見によれば、シートの単位面
積に含まれる全繊維長の自然対数との間にほぼ一次の相関関係がある。即ち、下
記の関係が成立する。 不織布の粒子分散効果∝ln(シートの単位面積に含まれる全繊維長) 但し、dは平均繊維径(mm),εは空隙率,Lはシートの厚さ(mm)である。 不織布シートが異なる繊維径、あるいは異なる空隙率の成形体を複数重ね合せ
た積層体シートである場合は、i番目の層の構成をdi ,εi ,Li とすれば、 不織布の粒子分散効果 の関係が成立する。 押出機で溶融ポリマーと予備混合した粒子を、不織布を通過させることによっ
て高度に分離,分散させるためには、不織布の構成は次式を満足させなければな
らない。 望ましくは 更に望ましくは である。 di ,εi ,Li に特に制約はないが、di は小さい方が効果が著しいことか
ら通常は20μm以下、好ましくは15μm以下である。 εは通常30〜85%で、好ましくは50〜75%である。しかし、εあるいはdi が
小さい場合、構成繊維が形成する不織布の平均孔径が小さくなり、粒子が不織布
に捕捉される作用が顕著になって、ポリマーが不織布を通過する時の圧力損失が
急速に増大する。従って粒子の大きさ及びその形状に合わせて最適な不織布を設
計する必要がある。Lは通常0.3 〜5mm、好ましくは0.4 〜2mmである。 粒子の粒度分布あるいは不織布の平均孔径にもよるが、粗大粒子の一部が不織
布に捕捉されて不織布に目詰りを生じることは避け難い。その結果ポリマーが不
織布を通過する際の圧力損失が時間と共に増大する。この昇圧傾向を緩和し長時
間の連続運転を可能にするためには、ポリマーが不織布を通過する際の流速を低
下すること、あるいは不織布の耐圧性を高めることが必要である。その具体的方
策は、一般にポリマーフィルターとして用いられて いるような不織布を円筒状あるいはリーフディスク状に加工したものが好適に利
用できる。 あるいは予備混合物を押出し、一旦冷却して、例えばチップ状に成形し、しかる
後再度該予備混合物を押出機で溶融し、要すれば他のポリマーと溶融混合して後
、不織布を通過させて押出す方法 例えば粒子分散性の優れたフイルム等を成形することができる。 加えて、粒子として水との接触角が10°以上の親油性のものを 等の操作によって粒子界面にしばしば発生するボイドを大幅に抑制することがで
きる。 なお本発明における種々の物性値及び特性は以下の如くして測定したものであ
り、かつ定義する。 1) 粒子の平均粒径 電顕試料台上に粉体を個々の粒子ができるだけ重ならないように散在せしめ、
金スパッター装置により表面に金薄膜蒸着層(層厚み200 〜300 Å)を成形せし
め、走査型電子顕微鏡にて1万〜3万倍の倍率で観察し、日本レギュレーター(
株)製ルーゼックス(Luzex)500にて、少なくとも100 個の粒子の面積円相当径
rj を求め、その数平均値を持って平均粒径(r)を表わす。 2) 不織布のi番目の層の厚さ,平均繊維径,空隙率 不織布の小片にエポキシ樹脂を真空含浸して、内部の空間を完全に樹脂で充た
して固化し、この小片の中央を切断して断面が平坦になるよう研磨する。この研
磨面を金属顕微鏡で観察し、繊維径又は/及び空隙率等の異なる層が複数重なっ
た多層構造の場合はその単一層のみをトリミングする。これを不織布のi番目の
層とする。 (1) i番目の層の厚さは、トリミングした顕微鏡の観察像から求める。 (2) i番目の層の平均繊維径は、顕微鏡の観察像から、前記のルーゼックス
にて少なくとも100 本の繊維の面積円相当径(dj)を求め、その数平均値をもっ
て平均繊維径(di)とする。 (3) i番目の層の空隙率は、トリミングした観察像の全面積に対する樹脂部
分の全面積の比をもって表わす。 3) 分散効果 粒子を溶融ポリマーに混合した混合物を、常法によりダイから出して急冷し、
次いで縦方向に3.6 倍、横方向に3.9 倍延伸して厚さ10μmの二軸延伸フイルム
を作り、該フイルムの片面にアルミニウムを蒸着して、該面を反射光下で顕微鏡
観察し、2個以上の一次粒子が凝集している二次粒子も、単一粒子もすべて1個
の粒子とみなして100 個の粒子を無秩序に選び、その中に占める単一粒子の個数
をもって表わす。 4) 接触角 粒子1gをエチルアルコール0.5 〜1.0 mlの適量(粒子の密度等により決定)
と混合してペースト状になし、平滑なガラス板上に塗布して厚さ約0.2 mmの平滑
な皮膜を形成し乾燥する。 この皮膜表面を水平に保持してその上に水滴をのせ、平衡状態になったとき水
滴の周辺において、水と粒子の集合体で形成した皮膜とのなす角度をもって表わ
す。 [実施例] 以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。 実施例1〜3 平均粒径0.8 μm,接触角70°の球状シリカ粒子を1000倍重量のポリエチレン
テレフタレートチップに均一に固体混合して単軸押出機に投入し、溶融混合の後
三種の異なる不織布にそれぞれ個別に通過して、ダイからシート状に押出し、急
冷し、次いで85℃で縦方向に3.6 倍、100 ℃で横方向に3.9 倍延伸し、220 ℃で
熱処理して厚さ10μmの二軸延伸フイルムを得た。 ここで用いた不織布の構成及びその不織布を通過して得たフイルムの粒子の分
散効果は第1表の通りであり、後述の比較例に比べて、分散効果が大巾に改善さ
れている。 比較例1 実施例において、溶融混合物を不織布に通さないで直接押出すことだけを変更
して同様に製膜し、評価した。この結果は第2表の通り。 比較例2〜3 実施例1において、不織布が第2表に記載の構成であることのみ変更して、同
様に製膜し、評価した。この結果は第2表の通り。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 平均粒径が0.01〜5μmでかつ水との接触角が10°以上の、カーボンブラック
    を除く無機粒子0.005 〜4重量%(ポリマーに対得られた予備混合物を下記式を満足する単層又は多層の金属繊維の不織布状集合
    体中に通過させて該粒子を均一に分散させること 式:

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