JP2575467Y2 - 連接ロッド - Google Patents

連接ロッド

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JP2575467Y2
JP2575467Y2 JP1992069197U JP6919792U JP2575467Y2 JP 2575467 Y2 JP2575467 Y2 JP 2575467Y2 JP 1992069197 U JP1992069197 U JP 1992069197U JP 6919792 U JP6919792 U JP 6919792U JP 2575467 Y2 JP2575467 Y2 JP 2575467Y2
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兼三 宮本
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ミシンにおける上軸
の回転を布送りローラの回転駆動用の駆動軸に伝達する
連接ロッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4に示すように、ミシンアームの背面
に取付けた軸受20および軸受ブロック21で駆動軸2
2を回転自在に支持し、上記軸受ブロック21に固定し
た支持アーム23の下端部にローラアーム24を連結
し、そのローラアーム24の先端部で支持された支持軸
25の外側に駆動筒26を回転可能に設け、前記駆動軸
22を正逆方向に設定角度回転し、その回転を駆動軸2
2の端部に連結したスイングアーム27と、そのスイン
グアーム27と駆動筒26の連結片28を連結するロッ
ド29とを介して上記駆動筒26に伝え、その駆動筒2
6の一方向の回転を駆動筒26と同軸上に配置した送り
ローラ30に伝達し、この送りローラ30の回転によっ
て布を前進送りさせるようにした布送り装置は従来から
知られている。
【0003】ここで、駆動筒26の正逆回転のうち、一
方向の回転を送りローラ30に伝えるようにした機構は
実公昭56−7251号公報に示されており、公知であ
る。
【0004】上記のような布送り装置においては、ミシ
ンの送り歯とタイミングをとって送りローラ30を回転
させる必要があるため、通常、ミシンの上軸31の端部
に偏心輪32を取付け、その偏心輪32の外側に転がり
軸受を介して連接ロッド33の一端部に設けた筒部34
を嵌合し、上記連接ロッド33の先端部と駆動軸22の
端部とをL形アーム35で連結して上軸31の回転で駆
動軸22を正逆方向に設定角度回転させるようにしてい
る。
【0005】ところで、既成品のミシンに対して布送り
装置を設ける場合、図5に示すように、上軸31の端面
にねじ込むねじ36の締付けにより支持軸37を接続
し、その支持軸37で偏心輪38を支持して回り止めす
る必要がある。この場合、上軸31と支持軸37の突き
合わせ面の面精度を高め、上軸31に対して支持軸37
を傾むきのないよう接続する必要があり、その接続に際
して支持軸37に傾むきが生じると、偏心輪38が正し
く回転せず、偏心輪38と連接ロッド33の接続部間に
組込んだ転がり軸受39に偏荷重が作用して焼付きをお
こし、あるいはロッド33とアーム35の連結部にこじ
れが生じて干渉し、回転伝動系を円滑に運動させること
ができない。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかし、上軸31と支
持軸37の端面同士の突き合わせによって両軸31、3
7を傾むきのない状態に接続することは実際問題として
不可能である。そこで、従来のミシンにおいては、連接
ロッド33とアーム35の接続部間において余裕をもた
せ、その余裕によって支持軸37の振れ回りに起因する
連接ロッド33の下端の軸方向の振れを吸収するように
しており、これでは、回転の伝達が悪く、駆動中に異音
が発生し、駆動軸22を精度よく回転させることができ
ないという不都合がある。
【0007】また、偏心輪38の外側に嵌合した転がり
軸受39に偏荷重が作用し、転がり軸受39が焼付きを
起こして早期に損傷するという不都合もある。
【0008】この考案の課題は、上記従来の不都合を解
消し、上軸の回転を送りローラの回転用駆動軸に円滑に
伝達することができると共に、軸受寿命の向上を図るこ
とできる連接ロッドを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この考案においては、ロッド本体の一端部に軸受
嵌合孔を形成し、ロッド本体の他端部に球形内面を有す
るブッシュ嵌合孔を設け、そのブッシュ嵌合孔に上記球
形内面で接触案内される球面ブッシュを取付け、前記軸
受嵌合孔の周壁に半径方向の切り離し部を形成し、この
切り離し部の一側壁外面からその切り離し部に向けてビ
ス挿入孔を設け、他側壁に上記ビス挿入孔と同軸上にね
じ孔を形成し、ビス挿入孔からねじ孔の一端部にねじ込
まれた締付ねじの締付けによって軸受嵌合孔内に組込ま
れた調心軸受を抜け止めした構成を採用したのである。
【0010】
【作用】上記の構成から成る連接ロッドは、調心軸受を
支持軸に取付けられた偏心輪の外側に嵌合し、球面ブッ
シュを駆動軸の端部に連結されたL形アームの先端の突
軸に嵌合して、偏心輪の回転をL形アームの揺動運動に
変換し、駆動軸を正逆方向に設定角度回転させる。
【0011】そして、上軸に接続された上記支持軸に傾
むきがある場合、その支持軸の傾むきを調心軸受の調心
作用に吸収し、一方、突軸とブッシュ嵌合孔の相互間に
おいて軸心に傾むきがある場合、その傾むきを球面ブッ
シュの調心作用によって吸収する。
【0012】
【実施例】以下、この考案の実施例を図1乃至図3に基
づいて説明する。
【0013】図示のように、ロッド本体1は、径の異な
る2つの円板部1a、1bを両端に有し、大径円板部1
aには軸受嵌合孔2が設けられ、一方、小径円板部1b
にはブッシュ嵌合孔3が設けられている。
【0014】ブッシュ嵌合孔3には球面ブッシュ4が組
込まれ、その球面ブッシュ4の球形外面5はブッシュ嵌
合孔3に設けた球形内面6と接触している。また、球面
ブッシュ4はフランジ7を一端部に有し、そのフランジ
7と小径円板部1bの端面間に、上記フランジ7を軸方
向外方に押圧して球面ブッシュ4の球形外面5を球形内
面6に押し付ける弾性リング8が組込まれている。
【0015】前記大径円板部1aには、ロッド本体1の
一側面に沿って軸受嵌合孔2内に至る半径方向に切り離
し部9が設けられ、その切り離し部9の一側壁10には
外面から切り離し部9に向けてビス挿入孔11が形成さ
れている。
【0016】また、切り離し部9の他側壁12には上記
ビス挿入孔11と同軸上にねじ孔13が設けられてい
る。ねじ孔13は段付きとされ、ビス挿入孔11に挿入
された締付ねじ14は大径側のねじ孔13にねじ込まれ
ている。この締付ねじ14のねじ込みによって軸受嵌合
孔2の周壁は縮径され、その縮径によって軸受嵌合孔2
内に組込まれた調心軸受15が抜け止めされている。
【0017】ここで、調心軸受15は、外輪外径面を球
面としたもの、外輪の内径軌道面を球面としたもの、外
輪の外側に調心輪を設け、その調心輪と外輪の接触面を
球面としたものであってもよい。
【0018】実施例の場合は、外輪16の外径面を球面
17とした調心軸受15を用いており、上記球面17を
軸受嵌合孔2に形成した球形内面18と接触させてい
る。
【0019】前記ねじ孔13の小径側にはロックねじ1
9がねじ込まれ、このロックねじ19は締付ねじ14の
先端面の押し付けによって締付ねじ14を弛み止めして
いる。
【0020】図2は上記の構成から成る連接ロッドAの
組付け状態を示し、調心軸受15は支持軸37の外側に
取付けた偏心輪38の外側に嵌合されて抜け止めされて
いる。
【0021】一方、球面ブッシュ4は駆動軸22の端部
に連結されたL形アーム35の先端の突軸41に嵌合さ
れ、その突軸41の先端面にねじ込まれたビス42の締
付けによって抜け止めされている。
【0022】上記のような組付け状態において、上軸3
1が回転すると、偏心輪38の回転によって連接ロッド
Aが上下方向に移動し、L形アーム35が揺動して駆動
軸22が正逆方向に設定角度回転される。
【0023】上記のような回転の伝達時、偏心輪38を
支持する支持軸37が上軸31に対して傾斜している
と、支持軸37は振れ回り、調心軸受15の外輪16が
軸受嵌合孔2の球形内面18に沿って滑り、支持軸37
の振れ回りを吸収する。
【0024】一方、L形アーム35の突軸41とブッシ
ュ嵌合孔3の軸心が相対的に傾斜していると、球面ブッ
シュ4がブッシュ嵌合孔3の球形内面6に沿って滑り、
その滑りによって突軸41とブッシュ嵌合孔3の相互に
おける傾むきが吸収される。
【0025】このため、上軸31の回転を駆動軸22の
円滑に伝達することができると共に、調心軸受15に偏
荷重がかからず、調心軸受15が早期に損傷するのを防
止することができる。
【0026】
【考案の効果】以上のように、この考案に係る連接ロッ
ドにおいては、球面軸受の調心作用によって上軸に接続
して支持軸の振れ回りを吸収することができると共に、
球面ブッシュの調心作用によってL形アームの突軸とブ
ッシュ嵌合孔の相互間における傾むきを吸収することが
できるため、上軸の回転を駆動軸に円滑に伝達すること
ができる。また、調心軸受に偏荷重が作用することが少
ないため、軸受が早期に損傷せず、軸受寿命の向上を図
ることができる。
【0027】さらに、締付ねじを締付けることによって
調心軸受を締付けることができるため、軸受嵌合孔と調
心軸受間のガタツキをなくすことができ、回転伝達時に
異音が発生するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係る連接ロッドの正面図
【図2】同上の一部切欠拡大断面図
【図3】同上の一部を拡大して示す断面図
【図4】送りローラの駆動装置を示す斜視図
【図5】同上の一部切欠側面図
【符号の説明】
1 ロッド本体 2 軸受嵌合孔 3 ブッシュ嵌合孔 4 球面ブッシュ 6 球形内面 9 切り離し部 10 一側壁 11 ビス挿入孔 12 他側壁 13 ねじ孔 14 締付ねじ 15 調心軸受

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッド本体の一端部に軸受嵌合孔を形成
    し、ロッド本体の他端部に球形内面を有するブッシュ嵌
    合孔を設け、そのブッシュ嵌合孔に上記球形内面で接触
    案内される球面ブッシュを取付け、前記軸受嵌合孔の周
    壁に半径方向の切り離し部を形成し、この切り離し部の
    一側壁外面からその切り離し部に向けてビス挿入孔を設
    け、他側壁に上記ビス挿入孔と同軸上にねじ孔を形成
    し、ビス挿入孔からねじ孔の一端部にねじ込まれた締付
    ねじの締付けによって軸受嵌合孔内に組込まれた調心軸
    受を抜け止めした連接ロッド。
JP1992069197U 1992-10-05 1992-10-05 連接ロッド Expired - Fee Related JP2575467Y2 (ja)

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JPH0632750U JPH0632750U (ja) 1994-04-28
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