JP2575403B2 - L−トリプトファンの製造方法 - Google Patents

L−トリプトファンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 L−トリプトファンは必須アミノ酸の一つであり、医
薬品、健康食品、飼料添加物などに使用される有用な化
合物である。本発明はL−トリプトファンの製造方法に
関する。
〔従来の技術〕
L−トリプトファンの製造方法としては、グルコース
等を原料とする発酵法、アンスラニル酸等を出発原料と
する反発酵法の外に、インドールを原料としてL−セリ
ンと酵素的縮合反応させてL−トリプトファンを得る、
あるいはインドールとピルピン酸及びインモニアに酵素
を作用させてL−トリプトファンを得る酵素反応による
方法などが知られている。
これらの酵素反応に用いる酵素、例えばトリプトファ
ンシンターゼは菌体外へ溶液状で抽出されると比較的不
安定であることが知られており、またその精製も多くの
ステップを踏まねばならず操作が繁雑である。そのため
に通常使用する場合は、酵素生産菌を培養後の酵素を菌
体内にとどめたままの菌体ごと反応系に供給する方法が
実施されている(特開昭55−148095外)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、菌体ごと酵素源として使用する場合に
は、反応終了後使用済となった廃菌体の処理が困難であ
る。
例えばpH調整をして活性炭などを核として、これに加
熱により菌体を凝集、吸着させ固液分離して廃菌体を除
く方法などが一般的に実施されているが(発酵と工業 V
ol 40 No.10 P906〜、特開昭59−45896)、この場合目
的とするアミノ酸は完全に溶解した状態で扱う必要があ
り、トリプトファンは水に対する溶解度が低いために処
理時に多量の水で希釈する必要がありそのため容積効率
が悪く、また凝集の核となる活性炭その他に付着、吸着
することによるロスも甚だ大である。
本発明者らは上記の問題を踏まえ、トリプトファンシ
ンターゼを水溶液として長時間保存しても失活させるこ
となく菌体からトリプトファンシンターゼを容易にかつ
安定的に菌体外へ水溶液状で抽出できる方法を見出し先
に出願した(特願昭62−172863)。
〔問題を解決するための手段〕
本発明方法は、菌体から抽出した酵素水溶液を用い
て、L−トリプトファンを製造する方法を提供するもの
である。
即ち本発明方法は、インドールとセリンとの酵素反応
によりL−トリプトファンを得る方法において、菌体よ
り抽出した酵素水溶液を用いて反応を行い、得られたス
ラリー状の反応マスをアンモニアでpH10以上にして含有
L−トリプトファンを完全に溶解させて均一な溶液とな
すことを特徴とするL−トリプトファンの製造方法であ
り、更にその水溶液を、主として未反応のインドールを
除去するための溶媒抽出、分液などからなる精製工程に
付す方法をも含むものである。本発明方法において、イ
ンドールとセリンとの反応に用いる酵素としては特に限
定されず、トリプトファンシンターゼやトリプトファナ
ーゼ等が挙げられ、その生産菌としても特に限定はない
が、例えばトリプトファンシンターゼ生産菌としてはエ
シュリヒア・コリ MT−10232(FERM BP−19)、エシ
ュリヒア・コリ MT−10242(FERM BP−20)などの微
生物や、ノイロスポラ・クラッサ(ATCC 14692)など
の微生物を例示できる。特にエシュリヒア・コリから得
られたトリプトファンシンターゼ水溶液を用いるのが好
ましい。
また例えばトリプトファンシンターゼ生産菌の培養方
法については、炭素源としてシュクロース、グルコー
ス、糖密等の糖類、グリセリン等の多価アルコール類、
クエン酸等の有機酸類、窒素源としてアンモニア、塩化
アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム、無機物としてリン酸一カリウム、リン酸二カリウ
ム、硫酸マグネシウム、鉄、マンガンなどを用い、また
生育に必要なアミノ酸、ビタミン、核酸類、あるいは酵
母エキス、肉エキス、ポリペプトンなどを添加して培養
を行う。
本発明に用いる酵素水溶液の調整については、特願昭
62−172863号の記載に準じて行う。
即ち、まず培養した菌体の破砕を行うが、菌体の破砕
工程においては、培養終了後の培養液をそのままあるい
は一旦、遠心分離により集菌後、バッファーなどに希釈
して行ってもよく、破砕の手段としては、超音波、磨
砕、加工剪断など物理的、機械的な破砕によるもの、あ
るいは化学的な方法がある。
機械的に行う場合の装置としては次のようなものがあ
る。
超音波を利用するものとして日本精製機製 US−1,20
0、磨砕を利用するものとしてシンマル・エンタープラ
イズ製 Dyno−Mill KDL,加圧剪断を利用するものとし
て、SLM・AMINCO社製フレンチプレス、ブランリューベ
高圧セル破砕器などである。
また化学的に行う場合には、例えば界面活性剤や、ト
ルエン、酢酸ブチル等の有機溶媒との接触により行うこ
とができる。
破砕の条件は使用する破砕器の種類等によっても異な
るが、菌体濃度は5〜100g/、好ましくは30〜60g/
、pHは6〜10、また温度は酵素の失活という点から30
℃以下とすることが必要であり操作製とのかねあいより
5〜15℃で行うのが好ましい。
破砕の程度は簡易的にOD(光学密度)の測定すること
により可能であり、十分に破砕をする必要がある。
破砕終了後は、トリプトファンシンターゼが菌体外へ
移行した懸濁液に、塩化ナトリウムを添加して40〜45℃
で熱処理を行う。
熱処理終了後の懸濁液は直ちに30℃以下冷却して遠心
分離により菌体残渣などを除き、酵素水溶液として回収
する。
得られる酵素液の活性はおよそ0.1〜0.2gトリフトフ
ァン/酵素液ml・Hrであり、所望ならこれを限外濾過膜
などを使用して濃縮した後使用しても良い。
本発明における原料のL−セリンとインドールの装入
方法としては、インドールが酵素を阻害することを考慮
して、L−セリンを仕込んだ中にインドールを分割添加
する方法(特開昭58−16692号公報)、L−セリンを溶
解もしくは懸濁した水溶液と、インドールを溶解した有
機溶媒溶液を接触させ、インドールをフィードする方法
(特開昭59−11187号公報)、また原料としてセリンを
ラセミ化する酵素の存在下、L−セリンのかわりにDL−
セリンまたはD−セリンを用いる方法(特開昭57−3143
8号公報)等を用いることができる。
例えば、前記の特開昭59−11187号公報に記載の原料
装入法を用いる場合には、L−セリと硫酸アンモニウ
ム、ピリドキサールリン酸などを水媒体中に溶解もしく
は懸濁させ、L−セリンの濃度が2〜20wt%となる様に
し、一方インドールをトルエンなどの有機溶媒に溶解し
てインドール濃度が10〜40wt%の溶液とし、それらを、
インドールに対してL−セリンのモル比が1.0〜1.1とな
る様に反応槽に仕込み、酵素水溶液をセリン1gに対して
活性の総量が0.5〜2.0gトリプトファン/Hrとなる様に添
加して、アルカリ、好ましくは濃安水でpHを8.0〜9.0に
合わせて、反応温度を30〜50℃で20〜60Hr反応させれば
よい。
本発明方法では、上記のような反応を実施した場合、
得られた反応液のトルエン層のインドール残分を分析す
ることにより転換率を算出できる。
このようにして得られた反応終了後の反応マス水層中
にはL−トリプトファンが4〜40重量%のスラリーとな
って存在する。
通常、菌体ごと酵素源として使用する常法において
は、前記した如く廃菌体は反応後固液分離して除去する
必要があり、そのため反応マス中のL−トリプトファン
は4〜5重量%に水希釈される。しかしながら本発明に
おいては、反応マスから菌体を除去する工程は不要であ
り、多量の水希釈する必要はないので、容積効率を考慮
してL−トリプトファンが10重量%以上存在する状態で
反応させたほうがよい。
本発明においては、精製工程に付す前にこのスラリー
に20〜35℃程度の温度で濃アンモニア水またはアンモニ
アガスを吹き込みpH10以上、好ましくはpH11以上にして
L−トリプトファンを溶解させる。pHが10より、低いと
スラリー液中のL−トリプトファンは完全に溶解されな
いが、pH10以上にすればL−トリプトファンは急激に10
重量%以上の溶解度に達し、ほぼ均一な溶液状態とな
る。
通常、L−トリプトファンの精製においては、廃菌体
などの不溶物を除去した後、未反応のインドールが製品
中に残存すると飼料添加物として商品価値を著しく失う
ため、トルエンなどの溶媒を用いて抽出除去する。
本発明においては、アンモニアによりpH10以上にする
ことにより均一な高濃度水溶液となり、これより溶媒で
除去して未反応インドールを除去する場合は、不溶物の
除去等行わずにそのまま抽出、分液することが可能であ
り、精製が従来法により極めて簡略化できる。
また場合によっては、酵素由来の不溶物や着色物質が
ごく微量精製前の溶液中に析出していることもあるが、
その場合は常法に従いセライト、活性炭などを共存さ
せ、固液分離することによりこれらは容易に除去でき、
さらに必要あらばイオン交換樹脂や多項質樹脂と接触さ
せればよい。
このように本発明方法は、L−トリプトファンを高濃
度の溶液状態で精製処理に付すことができ、その後常圧
下もしくは減圧下に60〜100℃にて加熱することによ
り、アンモニアを系外へ除くと同時に適当な濃度(10〜
20重量%)まで濃縮する。濃縮後のpHは6〜8となり、
中和の必要はない。以降、晶析、濾過、乾燥を常法に従
い実施して精L−トリプトファンを得る。
以下に実施例及び比較例を示す。
〔実施例〕
トリプトファンシンターゼ生産菌であるエシュリヒア
・コリ−MT−10242(FERM BF−20)を、500ml容坂口フ
ラスコ中に表−1に示す組成の培地100mlに接種し、35
℃で24時間培養した。この培養液500ml(坂口フラスコ
5本)を30のジャーファメンター中の表−2に示す組
成の培地15に接種し、35℃、pH6.8(28%アンモニア
水で調整)で培養した。45%グルコース液を予め殺菌し
ておき適時添加することにより計4.5kgを供給し、培養
時間48時間にて最終的な菌体濃度が、乾燥菌体30g/
(固型分濃度3重量%)の培養液17を得た。 表−1 バクト−トリプトン (Bacto−Tryptone) 10g バクト−イーストエキストラクト (Bacto−yeast extract) 5gNaCl 10g 蒸溜水で1に希釈して使用(pH7.5) 表−2 KH2PO4 2g K2HPO4 2g (NH42SO4 1.5g MgSO4・7H2O 2g ポリペプトン 2g 酵母エキス 2g CuCl2・2H2O 40mg MnSO4・5H2O 40mg ZnSO4・7H2O 10mg Na2MoO4・2H2O 10mg H8BO8 10mg CaCl2・2H2O 10mg CoCl2・6H2O 10mg FeSO4・7H2O 10mg AlCl3・6H2O 10mg L−トリプトファン(栄養要求性) 300mg 蒸留水で1に希釈して使用(pH6.8) 得られた培養液を遠心分離機で分離し集菌体を得た。
得られた集菌体のトリプトファンシンターゼ活性は、4g
−トリプトファン/乾燥菌体(g)であった。
さらに集菌体をリン酸バッファー(pH7.5)に、乾燥
菌体30g/となる様に懸濁し、その200mlを5℃まで冷
却しフレンチプレス−細胞破砕機(SLM・AMINCO社製)
にて11,200psi(800kg/cm2)で破砕した。破砕度は破砕
前の菌体懸濁液のOD(660nm)を100として破砕終了後の
ODは10であり、十分菌体が破砕されていることが確認さ
れた。
破砕終了後の懸濁液は液温が10℃以上とならない様に
して冷却機付高速遠心分離機で菌体残渣を除いた。
菌体残渣を除いた酵素液200mlに塩化ナトリウム1gを
加えて容器ごと温湯に浸し、内温が40℃〜45℃となるよ
うに10分間保温後、直ちに氷冷した。新たに不溶物が析
出したので再び冷却機付高速遠心分離機でこれを除去
し、200mlの酵素水溶液を得た。
得られた酵素水溶液のトリプトファンシンターゼ活性
は、0.11g−トリプトファン/酵素液ml・Hrであった。
活性の菌体よりの回収率は92%であった。
このようにして得た酵素液160ml及びL−セリンの結
晶26.8g、ピリドキサール−5′−リン酸0.02gを500ml
容セパラブルフラスコに仕込み、1N NaOHでpH8.5に調整
し、さらに水を加えて水層の重量を212.8gとした。別に
インドール26.8gをトルエン107gに溶解した溶液を作製
し、これを前記の水層と混合し、35℃の恒温水層中で20
時間攪拌反応をさせた。反応開始後2〜5時間程度で反
応器内はL−トリプトファンの結晶が析出し反応終了時
にはスラリーとなった。この時のトルエン層中のインド
ール残分よりL−トリプトファンへの転換率を算出する
と98%であった。
さらに恒温槽中35℃に保温したままで濃アンモニア水
(25%)をスラリーに徐々に加え、計142g使用してpHを
11とした。この時水層中のL−トリプトファンは完全に
溶解し、トルエン層は上層部へ分離した。上層部のトル
エンは分液により分離回収し、新たにトルエン107gを加
えて攪拌抽出後、トルエンを再度分液により分離回収し
た。残った水層中のインドールは5ppm以下であった。
次に、水層350g(L−トリプトファン約13重量%)を
ロータリー・エバポレーターにて内温60〜80℃、真空度
100mmHg前後で、300g(L−トリプトファン約15重量
%)まで濃縮した。濃縮後にはL−トリプトファンが析
出し、そのpHは7.8であった。
これを5℃に冷却して2時間晶析し減圧下ヌッチェで
濾過してL−トリプトファンの湿ケーキ80.2gを得て、
これを乾燥後精L−トリプトファン38.4gを得た。収率
は82%/インドールであり、また純度は99.6%、▲
〔α〕20 D▼=−30.9、インドール1ppm以下であり、飼
料添加物公定書グレードを十分満足するものであった。
尚、反応に用いた酵素水溶液のトリプトファンシンタ
ーゼの活性は以下のようにして試験した。
下記に示した組成の反応液を使用して35℃で1時間反
応し、酵素液単位容量(ml)あたり単位時間(Hr)にL
−セリンとインドールから生成するL−トリプトファン
の量(g)で表示した。
インドール 2.0 重量% L−セリン 1.8 〃 トリトンX−100 5.0 〃 ピリドキサール−5′−リン酸 0.01 〃 硫安 2.5 〃 30倍希釈の酵素液 0.5 ml 蒸留水で1に希釈して使用(pH8.5) 〔比較例〕 実施例と同様にして培養を行い集菌体を得た。この集
菌体(乾燥換算4.4g)をそのまま使用して、実施例と同
様にして、即ちL−セリンの結晶26.8g、ピリドキサー
ル−5′−リン酸0.02gを500ml容セパラブルフラスコに
仕込み、1N NaOHでpH8.5に調整し、さらに水を加えて水
層の重量を212.8gとした。別にインドール26.8gをトル
エン107gに溶解した溶液を作製しこれを前記の水層と混
合し、35℃の恒温水槽中で20時間攪拌反応させた。その
際反応開始時より直ちに菌体が析出してスラリーとなっ
た。反応終了後トルエン層中のインドール残分よりL−
トリプトファンへの転換率を算出すると95%であった。
次に、水を920g加えて反応マス水層中のL−トリプト
ファン濃度を4%とした。この状態では水層とトルエン
層は菌体の浮遊したスラリーのため分離がされておらず
両者の分液は不可能であった。したがって、攪拌下に加
熱してトルエンは水とともに共沸回収した。
残った水層は約1,010gであり、L−トリプトファン含
量は43.5gであった。40℃まで冷却後、濃硫酸約5gを加
えてpHを4.0に調整した。さらに活性炭(武田−精製白
サギ)を10g添加して90〜95℃に加熱して1時間攪拌
し、菌体を活性炭を核に凝集させた。加熱したままヌッ
チェにより濾過を行い約1,000gの濾液を得た。L−トリ
プトファン含量が36.9gであった。
得られた濾液を加熱下(50〜80℃)にてトルエン107g
を加えて攪拌洗浄後トルエンを分液により回収した。残
った水層中のインドールは5ppm以下であった。
水層1,000gをロータリー・エバポレーターにて内温60
〜80℃、真空度100mmHg前後で250g(L−トリプトファ
ン約15重量%)まで濃縮した。濃縮液からはL−トリプ
トファンが析出し、そのpHは5.6であった。
これを実施例と同様5℃に冷却して2時間晶析し、減
圧下ヌッチェで濾過してL−トリプトファンの湿ケーキ
57.0gを得た。これを乾燥して精L−トリプトファン29.
5gを得た。収率は63.0%/インドールであり、純度は9
9.4%、▲〔α〕20 D▼=−30.3、インドール1ppm以下で
あった。
〔発明の効果〕
実施例及び比較例で示されるように、本発明方法によ
り、反応に抽出酵素水溶液を用い、また反応後アンモニ
アを添加してpH10以上にすることにより、反応液中のL
−トリプトファン含有量が高濃度であってもL−トリプ
トファンを均一な溶液に溶解させることができる。
これにより精製、分離工程が簡略化でき、しかも容積
効率が極めてよくなり、L−トリプトファン製造の全工
程においてL−トリプトファン濃度を10重量%以上で操
作できる方法である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インドールとセリンから、酵素反応により
    L−トリプトファンを得る方法において、菌体より抽出
    した酵素水溶液を用いて反応を行い、得られたスラリー
    状の反応マスを精製工程に付す前に、アンモニアでpH10
    以上にして、L−トリプトファンを溶解させ均一な溶液
    となすことを特徴とするL−トリプトファンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】溶解された溶液中のL−トリプトファンの
    濃度が10重量%以上である特許請求の範囲第(1)項記
    載の方法。
  3. 【請求項3】精製工程が、溶媒抽出及び分液による特許
    請求の範囲第(1)項記載の方法。
  4. 【請求項4】酸素水溶液が、トリプトファンシンターゼ
    水溶液である特許請求の範囲第(1)項記載の方法。
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