JP2574907B2 - 偏光回折素子ユニット並びにそれを含む光ピックアップ装置 - Google Patents

偏光回折素子ユニット並びにそれを含む光ピックアップ装置

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JP2574907B2 JP1298105A JP29810589A JP2574907B2 JP 2574907 B2 JP2574907 B2 JP 2574907B2 JP 1298105 A JP1298105 A JP 1298105A JP 29810589 A JP29810589 A JP 29810589A JP 2574907 B2 JP2574907 B2 JP 2574907B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は偏光回折素子ユニット、特に、互いに直交す
る方向の2つの偏光成分間に位相差を生じさせない偏光
回折素子ユニット及びそれを含む光ピックアップ装置に
関するものである。
〔従来の技術〕
近年、高密度、大容量化が可能で、かつ、繰返し記録
・消去が行える光磁気メモリ素子の開発が活発に進めら
れている。この光磁気メモリ素子は、通常、基板上に膜
面に垂直な方向に磁化容易軸を有する磁性体薄膜を形成
してなり、上記磁性体薄膜は初期化によっていずれかの
方向に磁化されている。
記録時には、上記磁性体薄膜に初期化の際の外部磁場
と逆方向の外部磁場を印加した状態で、比較的強いレー
ザ光を照射すると、照射部分が温度上昇により保磁力を
低下させ、上記外部磁場の方向に磁化を反転させること
になる。
又、再生は、上記磁性体薄膜に比較的弱いレーザ光を
照射すると、磁性体薄膜からの反射光は磁気光学効果に
より磁化の向きに応じ偏光面が回転するので、この偏光
面の傾きを検出することにより、情報の検出が行われ
る。
光磁気メモリ素子用の光ピックアップ装置の一例を第
7図に示す。
半導体レーザ1から出射された直線偏光のレーザ光は
コリメートレンズ2により平行光束に変換された後複合
ビームスプリッタ3を透過し、ミラー4及び対物レンズ
5を介して光磁気メモリ素子6上に集光される。
光磁気メモリ素子6上で磁化の向きに応じて偏光面の
回転を受けた反射光は対物レンズ5及びミラー4を介し
て複合ビームスプリッタ3に導かれ、複合ビームスプリ
ッタ3の面3aで直角に反射される。この反射光の一部が
面3bで直角に反射され、スポットレンズ7及びシリンド
リカルレンズ8を通過し、4分割型の光検出器10におい
てサーボ信号、つまり、トラッキングエラー信号及びフ
ォーカスエラー信号が生成される。
一方、複合ビームスプリッタ3の面3bを透過した光は
面3cで直角に反射され、(1/2)波長板9により偏光面
を90゜回転させられた後、偏光ビームスプリッタ11によ
り互いに直交する方向の2つの偏光成分に分離されてそ
れぞれ光検出器12・13に入射し、これら光検出器12・13
の出力信号が差動されることにより光磁気メモリ素子6
上の情報が再生される。
ところで、光磁気メモリ素子6においては、一般にカ
ー効果を利用して情報の検出が行われる。
即ち、第8図において、光磁気メモリ素子6に照射さ
れるレーザ光がIで示すようにP偏光成分のみを有する
直線偏光であるものとする。その場合、レーザ光の照射
された部位での磁化の向きが例えば、第7図の上向きで
あるとすれば、反射光の偏光面は第8図にIIで示すよう
に(+θ)だけ回転する。一方、光磁気メモリ素子6
におけるレーザ光の照射された部位の磁化の向きが第7
図の下向きであれば、第8図にIIIで示すように反射光
の偏光面は(−θ)だけ回転する。従って、光検出器
12・13で偏光面の回転を検出することにより情報の再生
が行える。
ところが、上記のカー回転角θは一般に0.5〜1.5゜
と極めて微小な角度であるので、高品質の再生信号を得
るためには、カー回転角θを見掛け上大きくする工夫
が必要である。
そこで、第7図の光ピックアップ装置では複合ビーム
スプリッタ3における面3a又は3bに偏光特性を付与する
ことにより、見掛けのθを大きくしている。
例えば、面3bにおけるP偏光成分の透過率TPを30%、
反射率RPを70%、面3bにおけるS偏光成分の透過率TS
100%、反射率RSを0%に設定しておくと、第9図に示
すように面3bを透過したP偏光成分は30%に減少する
が、S偏光成分は減少しないので、見掛け上のカー回転
角はθ′、具体的には1.7〜2.1゜程度に増大する。
しかしながら、第7図に示す光ピックアップ装置は複
合ビームスプリッタ3及び偏光ビームスプリッタ11等を
使用するため、部品点数が多くなるとともに重量が増す
問題があり、しかも高重量化に伴ってアクセス時間が長
くなるものであった。
そこで、近年、偏光特性を有する回折素子を利用して
部品点数の削減及び軽量化を図ることが試みられてい
る。
即ち、第10図に示す光ピックアップ装置では、半導体
レーザ1から出射された直線偏光のレーザ光がコリメー
トレンズ2、ビームスプリッタ4、ミラー14及び対物レ
ンズ5を介して光磁気メモリ素子6に照射される。
光磁気メモリ素子6で偏光面の回転を受けた反射光は
対物レンズ5、ミラー4を介してビームスプリッタ14に
到り、ここで直角に反射された後、(1/2)波長板15及
び集光レンズ16を介して偏光回折素子17に入射する。
偏光回折素子17は第11図にも示すようにサーボ信号を
生成するために例えば4分割型とされ、各領域に対象と
するレーザ光の波長程度の格子間隔で回折格子17a・17a
…が設けられている。
偏光回折素子17を透過した0次回折光は複屈折くさび
18により互いに直交する方向の2つの偏光成分に分割さ
れ、2分割型の光検出器20の各光検出部に入射すること
により光磁気メモリ素子6上の情報が再生される。
一方、偏光回折素子17で回折された1次回折光は多分
割型の光検出器21に入射し、分割された各光検出部の出
力信号同志の演算によりサーボ信号、つまり、トラッキ
ングエラー信号及びフォーカスエラー信号が生成され
る。
なお、偏光回折素子17において、例えば、P偏光成分
の0次回折効率を30%、1次回折効率を70%とし、S偏
光成分の0次回折効率を100%、1次回折効率を0%に
設定すると、見掛けのカー回転角を増大させることがで
きる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、第10図の光ピックアップ装置では、偏光回
折素子17の0次回折光においてP偏光とS偏光の各偏光
成分間に、回折格子17aでの偏光特性に起因する位相差
が生じるため、偏光回折素子17を透過した0次回折光が
楕円偏光となり、その結果、再生信号の品質が低下する
という問題を有していた。
上記の位相差は偏光回折素子17が偏光特性を有するこ
とに起因するものであるから、偏光回折素子17の設計の
最適化等では位相差をなくすることは不可能である。な
お、例えば、偏光回折素子17と複屈折くさび18との間に
図示しない位相差補償板を挿入すれば位相差の補償が可
能であるが、その場合は部品点数が増加することにな
る。
なお、上記のような問題は偏光回折素子17を他の用途
で使用する場合にも同様に生じるものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る偏光回折素子ユニットは、上記の課題を
解決するために、透光性の基板の一方の表面部に格子間
隔が対象とするレーザ光等の光の波長程度となるよう
に、入射される光を互いに直交する2つの偏光成分を含
む0次回折光と1次回折光とに分離する回折格子が形成
されてなるものにおいて、上記基板における回折格子の
形成された表面部と反対側の表面部には上記回折格子の
方向とほぼ直交する方向に上記回折格子からの0次また
は1次の何れか一方の回折光の2つの偏光成分間に生じ
る位相差を補償する位相差補償用格子が形成されている
ことを特徴とするものである。
又、本発明に係る偏光回折素子ユニットを含む光ピッ
クアップ装置は、光磁気メモリ素子にレーザ光等の直線
偏光の光を照射する半導体レーザ等の光源と、光磁気メ
モリ素子からの反射光を受光し磁気光学効果による偏光
面の回転を検出する光検出器と、ガラス等からなる透光
性の基板の一方の表面部に格子間隔が対象とするレーザ
光等の光の波長程度となるように、入射される光を互い
に直交する2つの偏光成分を含む0次回折光と1次回折
光とに分離する回折格子が形成されてなり光磁気メモリ
素子と光検出器との間に配置される偏光回折素子ユニッ
トとを備えた光ピックアップ装置において、上記偏光回
折素子ユニットの基板における回折格子の形成された表
面部と反対側の表面部には上記回折格子の方向とほぼ直
交する方向に上記回折格子からの0次または1次の何れ
か一方の回折光の2つの偏光成分間に生じる位相差を補
償する位相差補償用格子が形成されていることを特徴と
するものである。
〔作 用〕
上記した本発明に係る偏光回折素子ユニットでは、基
板における回折格子の形成された表面部と反対側の表面
部に上記回折格子からの0次または1次の何れか一方の
回折光の2つの偏光成分間に生じる位相差を補償する位
相差補償用格子を形成したので、各偏光成分の位相が揃
った状態で基板から回折光が出射されるようになる。な
お、位相差補償用格子は回析格子とはほぼ直交する方向
に形成されているので、位相差補償用格子においては回
折は生じない。
又、本発明に係る光ピックアップ装置は、上記した偏
光回折素子ユニットを含むものであるから、光磁気メモ
リ素子に照射されることにより偏光面の回転を受けた直
線偏光が0次回折光として偏光回折素子ユニットを透過
するか、又は1次回折光として偏光回折素子ユニットで
回折されて光検出器に導かれる際に、偏光回折素子ユニ
ットにおいて実質的に上記の0次または1次の何れか一
方の回折光の2つの偏光成分間に位相差は生じなくな
る。従って、偏光回折素子ユニットを介して光検出器に
導かれた光は直線偏光となるので、光磁気メモリ素子上
の情報が正確に再生されるようになる。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第1図乃至第6図に基づいて説明
すれば、以下の通りである。
本実施例は偏光回折素子ユニットを含む光ピックアッ
プ装置を開示するものである。第2図に示すように、こ
の光ピックアップ装置は、光源としての半導体レーザ31
を備えている。
半導体レーザ31の前方には第1の偏光回折素子ユニッ
ト32が配置されている。第1の偏光回折素子ユニット32
はガラス等からなる透光性の基板32aを有し、基板32aに
おける半導体レーザ31と対向する表面部とは反対側の表
面部には回折格子32b・32b…(第1図(a)及び第3図
参照)が形成されている。これらの回折格子32b・32b…
は半導体レーザ31からのレーザ光L1を透過光である0次
回折光L20と1次回折光L21とに分離するとともに、透光
性の基板33aと記録膜33bとを有し上記1次回折光L21
その表面に直交する向きに照射されるように配置された
光磁気メモリ素子33からの反射光L3を、0次回折光L40
と半導体レーザ31側に回折される1次回折光L41とに分
離するようになっている。
なお、基板32aの傾斜角度は回折格子32b・32b…に光
磁気メモリ素子33からの反射光L3がいわゆるブラッグ角
θ(θ=sin-1(λ/2D))で入射するように設定さ
れている。但し、λは使用するレーザ光の波長である。
回折格子32b・32b…は第1図(a)及び第2図の紙面
と直交する方向に延びており、かつ、その格子間隔Dは
使用するレーザ光の波長程度に設定されている。又、回
折格子32b・32b…の深さdは上記の格子間隔Dに対応し
て所定の偏光特性の得られる値に設定されている。具体
的には例えば、第7図に示す従来の光ピックアップ装置
における複合ビームスプリッタ3の面3bでの偏光特性と
同等の特性を得るために、光磁気メモリ素子33からの反
射光L3中の回折格子32b・32b…と平行な方向の偏光成分
(TE波と呼ぶ)に関しては0次回折効率が30%程度、1
次回折効率が70%程度となり、上記反射光L3中の回折格
子32b・32b…と直交する方向の偏光成分(TM波と呼ぶ)
に関しては0次回折効率がほぼ100%、1次回折効率が
ほぼ0%となるように深さdが設定される。
したがって、各回折格子32b…は、入射された光を互
いに直交する2つの偏光成分(TE波とTM波)を含む0次
回折光と1次回折光とに分離するようになっている。
第4図に回折格子32b・32b…の格子間隔Dを0.59λ、
基板32aの屈折率を1.45とした場合の、回折格子32b・32
b…による0次回折光L40及び1次回折光L41のそれぞれ
におけるTE波及びTM波の強度比と上記回折格子32b・32b
…の深さdとの関係を示す。但し、L40(TE)は0次回
折光L40に含まれるTE波を、L41(TE)は1次回折光L41
含まれるTE波を示し、又、L40(TM)は0次回折光L40
含まれるTE波を、L41(TM)は1次回折光L41に含まれる
TM波を示す。
第7図の複合ビームスプリッタ3における面3bと同等
の偏光特性を得るためには、上記のようにL40(TM):L
41(TE)≒30:70、かつ、L40(TM):L41(TE)≒100:0
とする必要があるが、後者の条件は深さdにかかわらず
ほぼ満足されている。従って、回折格子32b・32b…の深
さdは前者の条件を満足しうる値、例えば0.77λ程度に
設定される。
ところで、光磁気メモリ素子33からの反射光L3が回折
格子32b・32b…を0次回折光L40として透過する際に、
前述したように、0次回折光L40中のTE波であるL40(T
E)と0次回折光L40中のTM波であるL40(TM)との間に
位相差が生じるものである。
第5図に回折格子32b・32b…の深さdとL40(TE)、L
40(TM)及びL41(TE)の位相との関係を示す。同図か
ら明らかなように、L40(TE)とL40(TM)間の位相差は
深さdが大きくなるに伴って大きくなり、回折格子32b
・32b…の深さdとして設定された0.77λでは位相差が1
4゜となる。
そこで、基板32aにおける半導体レーザ31と対向する
側の表面部には回折格子32b・32b・32b…の深さdとし
て設定された0.77λでは位相差が14゜となる。
そこで、基板32aにおける半導体レーザ31と対向する
側の表面部には回折格子32b・32b…で生じた位相差を補
償するための位相差補償用格子32c・32c…が形成されて
いる。
これら位相差補償用格子32c・32c…は第1図(b)に
も示すように格子間隔D′が回折格子32b・32b…の格子
間隔Dとほぼ等しく設定されるとともに、位相差補償用
格子32c・32c…の延びる方向Bは回折格子32b・32b…の
延びる方向Aと直交する方向とされている。その結果、
位相差補償用格子32c・32c…でTE波とTM波との間で回折
格子32b・32b…とは逆の位相差が付与され、回折格子32
b・32b…で生じた位相差が補償されるようになってい
る。
なお、位相差補償用格子32c・32c…により位相差の補
償が行えるのは、回折格子32b・32b…からの0次回折光
L40又は1次回折光L41のいずれか一方のみであるが、こ
こでは、情報の検出に用いる0次回折光L40の位相差が
補償されるように位相差補償用格子32c・32c…の格子間
隔D′及び深さが設定されている。
又、位相差補償用格子32c・32c…の延びる方向Bは回
折格子32b・32b…の延びる方向Aと直交する方向とされ
ているので、位相差補償用格子32c・32c…においては回
折は生じないようになっている。なお、第6図に示すよ
うに位相差補償用格子32c・32c…の延びる方向Cが方向
Bに対し若干傾斜して設けられていても回折は生じな
い。この場合、位相差補償用格子32c・32c…に許容され
る方向Bからの最大の角度ずれ量θMAXはθMAX=cos-1
(D′/λ)となる。従って、D′=0.5μm、λ=0.7
8μmとすると、θMAX=50.1゜となる。即ち、回折格子
32b・32b…の延びる方向Aに対し位相差補償用格子32c
・32c…の延びる方向Cとの間の角度θは(90±50.1)
゜であれば良いことになる。
第2図において、位相差補償用格子32cを透過した0
次回折光L40の光路上には(1/2)波長板34が配置され、
(1/2)波長板34は上記0次回折光L40の偏光面を45゜回
転させるようになっている。
(1/2)波長板34を通過した0次回折光L40の光路上に
は第2の偏光回折素子35が配置されている。第2の偏光
回折素子ユニット35における(1/2)波長板34と対向す
る側の表面部とは反対側の表面部には回折格子35b・35b
…が設けられている。回折格子35b・35b…は第1の偏光
回折素子ユニット32における回折格子32b・32b…と平行
に延びるようにされ、かつ、格子間隔は回折格子32b・3
2b…の例えば、格子間隔Dと等しくなるように設定され
ている。
又、回折格子35b・35b…においては、これら回折格子
35b・35b…の方向に平行な方向の偏光成分であるTE波に
ついては、L50(TE):L51(TE)≒0:100となり、一方、
回折格子の方向に直角な方向の偏光成分であるTM波につ
いては、L50(TM):L51(TM)≒100:0となるように、深
さが1.2λ(第4図参照)程度に設定されている。これ
により、回折格子35b・35b…においては、0次回折光L
50は殆ど全てTM波、1次回折光L51は殆ど全てTE波とな
る。なお、第2の偏光回折素子ユニット35の手前側の
(1/2)波長板34にて第1の偏光回折素子ユニット32か
らの第0次回折光L40が45゜回転されるので、第2の偏
光回折素子ユニット35による偏光成分の振り分けの基準
となる軸方向は半導体レーザ31から出射される直線偏光
に対して45゜の角度を有することになる。
回折格子35b・35b…と対向させて、それぞれ0次回折
光L501次回折光L51とを受光するために1対の光検出器3
6・37が配置され、光検出器36・37でそれぞれ0次回折
光L50と1次回折光L51との光量が検出されるようになっ
ている。又、光検出器36・37の出力信号は差動増幅器38
に送られて差動されるようになっている。なお、図示し
ないが、第2の偏光回折素子ユニット35と各光検出器36
・37との間には、必要に応じてそれぞれ集光レンズが配
置される。
上記の構成において、半導体レーザ31から出射された
直線偏光のレーザ光L1は第1の偏光回折素子ユニット32
における回折格子32b・32b…により0次回折光L20と、
回折角θで回折する1次回折光L21とに分離され、1
次回折光L21が光磁気メモリ素子33における基板33aを介
して記録膜33bに照射される。
記録膜33bに照射された1次回折光L21は磁気光学効果
による回転を受けて反射し、反射光L3は第1の偏光回折
素子ユニット32の回折格子32b・32b…により0次回折光
L40と1次回折光L41とに分離される。なお、この際、0
次回折光L40と1次回折光L41とにおいてそれぞれTE波と
TM波との間に位相差が生じる。
その後、0次回折光L40と1次回折光L41とは位相差補
償用格子32c・32c…を通過するがこの時0次回折光L40
におけるTE波とTM波との間の位相差が補償される。
そして、0次回折光L40は(1/2)波長板34により45゜
回転させられた後、第2の偏光回折素子ユニット35の回
折格子35b・35b…に入射し、そのまま透過する0次回折
光L50と、回折角θで回折する1次回折光L51とに分離
される。
そして、0次回折光L50と1次回折光L51はそれぞれ光
検出器36・37で受光され、両光検出器36・37の出力信号
が差動増幅器38で差動されることにより光磁気メモリ素
子33上の情報が検出される。なお、第2の偏光回折素子
ユニット35の回折格子35b・35b…において0次回折光L
50と1次回折光L51との間に位相差が生じるが、この位
相差は信号の品位に影響を与えないものである。
以上では、第2の偏光回折素子ユニット35からの0次
回折光L50及び1次回折光L51をそれぞれ光検出器36・37
で受光し、これらを差動して情報の検出を行うようにし
たが、0次回折光L50又は1次回折光L51のいずれか一方
のみを使用して情報の再生を行うようにしても良い。
なお、上記の実施例において、第1及び第2の偏光回
折素子ユニット32・35における各回折格子32b・32b…、
35b・35b…並びに位相差補償用格子32c・32c…は凹凸断
面形状を有するレリーフ型としたが、これらは基板32a
及び35aの表面部に不純物を注入することにより屈折率
を部分的に変化させた屈折率分布型の格子としても良
い。
〔発明の効果〕
本発明に係る偏光回折素子ユニットは、以上のよう
に、ガラス等からなる透光性の基板の一方の表面部に格
子間隔が対象とするレーザ光等の光の波長程度となるよ
うに、入射される光を互いに直交する2つの偏光成分を
含む0次回折光と1次回折光とに分離する回折格子が形
成されてなるものにおいて、上記基板における回折格子
の形成された表面部と反対側の表面部には上記回折格子
の方向とほぼ直交する方向に上記回折格子からの0次ま
たは1次の何れか一方の回折光の2つの偏光成分間に生
じる位相差を補償する位相差補償用格子が形成されてい
る構成である。
これにより、基板における回折格子の形成された表面
部と反対側の表面部に回折格子からの0次または1次の
何れか一方の回折光の2つの偏光成分間に生じる位相差
を補償する位相差補償用格子を形成したので、2つの偏
光成分の位相の揃った状態で基板から光が出射されるよ
うになる。なお、位相差補償用格子は回折格子とほぼ直
交する方向に形成されているので、位相差補償用格子に
おいては回折は生じない。
又、位相差補償用格子は回折格子が設けられた基板に
形成されるので部品点数が増加することもない。
一方、本発明に係る光ピックアップ装置は、光磁気メ
モリ素子にレーザ光等の直線偏光の光を照射する半導体
レーザ等の光源と、光磁気メモリ素子からの反射光を受
光し磁気光学効果による偏光面の回転を検出する光検出
器と、ガラス等からなる透光性の基板の一方の表面部に
格子間隔が対象とするレーザ光等の光の波長程度となる
ように、入射される光を互いに直交する2つの偏光成分
を含む0次回折光と1次回折光とに分離する回折格子が
形成されてなり光磁気メモリ素子と光検出器との間に配
置される偏光回折素子ユニットとを備えた光ピックアッ
プ装置において、上記偏光回折素子ユニットの基板にお
ける回折格子の形成された表面部と反対側の表面部には
上記回折格子の方向とほぼ直交する方向に上記回折格子
からの0次または1次の何れか一方の回折光の2つの偏
光成分間に生じる位相差を補償する位相差補償用格子が
形成されている構成である。
このように光ピックアップ装置が上記した偏光回折素
子ユニットを含んでいるので、光磁気メモリ素子に照射
されることにより偏光面の回転を受けた直線偏光が0次
回折光として偏光回折素子ユニットを透過するか、又は
1次回折光として偏光回折素子ユニットで回折されて光
検出器に導かれる際に、偏光回折素子ユニットにおいて
実質的に2つの偏光成分間に位相差は生じなくなる。従
って、偏光回折素子ユニットを介して光検出器に導かれ
た光は直線偏光となるので、光磁気メモリ素子上の情報
が正確に再生されるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本発明の一実施例を示すものであ
る。 第1図(a)は回折格子を示す正面図である。 同図(b)は位相差補償用格子を示す正面図である。 第2図は光ピックアップ装置を示す概略構成図である。 第3図は回折格子を示す拡大断面図である。 第4図は回折格子の深さとTE波及びTM波の強度比との関
係を示すグラフである。 第5図は回折格子の深さとTE波及びTM波の位相差との関
係を示すグラフである。 第6図は位相差補償用格子の変形例を示す正面図であ
る。 第7図乃至第11図は従来例を示すものである。 第7図は光ピックアップ装置を示す概略構成図である。 第8図は磁気光学効果による偏光面の回転を示す説明図
である。 第9図はカー回転角の増倍を示す説明図である。 第10図は他の光ピックアップ装置を示す概略構成図であ
る。 第11図は第10図の装置における偏光回折素子の正面図で
ある。 31は半導体レーザ(光源)、32・35は第1・第2の偏光
回折素子ユニット、32a・35aは基板、32b・35bは回折格
子、32cは位相差補償用格子、33は光磁気メモリ素子、3
6・37は光検出器である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緒方 伸夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 上山 徹男 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 倉田 幸夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−247941(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性の基板の一方の表面部に格子間隔が
    対象とする光の波長程度となるように、入射される光を
    互いに直交する2つの偏光成分を含む0次回折光と1次
    回折光とに分離する回折格子が形成されてなる偏光回折
    素子ユニットにおいて、 上記基板における回折格子の形成された表面部と反対側
    の表面部には上記回折格子の方向とほぼ直交する方向に
    上記回折格子からの0次または1次の何れか一方の回折
    光の2つの偏光成分間に生じる位相差を補償する位相差
    補償用格子が形成されていることを特徴とする偏光回折
    素子ユニット。
  2. 【請求項2】光磁気メモリ素子に直線偏光の光を照射す
    る光源と、光磁気メモリ素子からの反射光を受光し磁気
    光学効果による偏光面の回転を検出する光検出器と、透
    光性の基板の一方の表面部に格子間隔が対象とする光の
    波長程度となるように、入射される光を互いに直交する
    2つの偏光成分を含む0次回折光と1次回折光とに分離
    する回折格子が形成されてなり光磁気メモリ素子と光検
    出器との間に配置される偏光回折素子ユニットとを備え
    た光ピックアップ装置において、 上記偏光回折素子ユニットの基板における回折格子の形
    成された表面部と反対側の表面部には上記回折格子の方
    向とほぼ直交する方向に上記回折格子からの0次または
    1次の何れか一方の回折光の2つの偏光成分間に生じる
    位相差を補償する位相差補償用格子が形成されているこ
    とを特徴とする偏光回折素子ユニットを含む光ピックア
    ップ装置。
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