JP2574353B2 - 耐衝撃性の向上したポリフェニレンエ−テル−ポリアミド組成物 - Google Patents

耐衝撃性の向上したポリフェニレンエ−テル−ポリアミド組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願の説明 本願は、1986年3月7日に提出されかつ引用によって
本発明中に併合される同時係属米国特許出願第837474号
の一部継続出願である。
発明の分野 ポリフェニレンエーテル樹脂とポリアミド樹脂との組
合せから成る組成物において、スチレンとエチレン/プ
ロピレンとの選択的に水素化された二ブロック共重合体
を用いて耐衝撃性を向上させることができる。かかる共
重合体は、改善された低温延性を要求する熱可塑性樹脂
用途にとって特に効果的なものである。
発明の背景 ポリフェニレンエーテル樹脂をポリアミド樹脂で改質
すれば、優れた耐熱性、耐薬品性、衝撃強さ、加水分解
安定性および寸法安定性のごとき広範囲の有利な性質が
得られることは公知である。
このような改善された性質のため、ポリフェニレンエ
ーテル−ポリアミド組成物はそれらの性質を活用した熱
可塑性樹脂用途において幅広く使用されてきた。たとえ
ば、車体パネルやホイールカバーのごとき自動車外装用
途においては、ポリフェニレンエーテル−ポリアミド組
成物(PPE/PA組成物)の改善された熱的性質が利用され
ている。また、フェンダー部品のごとき典型的な自動車
用途において使用する場合、熱可塑性樹脂は広範囲の最
終使用温度にわたって満足すべき性質を示し得るもので
なければならない。
PPE/PA組成物に対する多くの重要な熱可塑性樹脂用途
においては、かかる樹脂の耐衝撃性を向上させて満足す
べき性能を得ることは要求されているが、それの延性挙
動はしばしば見過ごされている。
熱可塑性樹脂の延性挙動は多くの用途にとって重要な
物理的性質の1つであるが、とりわけ非常に低い温度下
で極めて厳しい条件に暴露されることのある自動車部品
においてはそれが顕著である。所定の温度下における成
形品の破壊様式(すなわち、延性破壊または脆性破壊の
別)もまた、熱可塑性樹脂の有用性を示す重要な指標と
なる。低温下における延性−脆性転移の改善が得られれ
ば、そのような性質が要求もしくは所望される熱可塑性
樹脂用途においてポリフェニレンエーテル−ポリアミド
組成物が満足すべき性能を発揮する機会は増加するはず
である。従来の改質された熱可塑性樹脂の多くはそれぞ
れに長所および短所を有するとは言え、本発明の組成物
が与えるような範囲の延性挙動改善を示すものはない。
この点に関して言えば、ポリフェニレンエーテル−ポリ
アミド組成物に対する従来の耐衝撃性向上剤は、本明細
書中に記載された耐衝撃性向上系に比べて効果がないの
である。
さてこの度、以下の記載に従ってスチレンとエチレン
/プロピレンとの部分的に水素化された二ブロック共重
合体から成る改質剤をポリフェニレンエーテル−ポリア
ミド組成物に添加することによってそれの改質が可能で
あることが見出された。こうして得られた組成物は、相
溶性のポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物に通
例付随する優れた性質を示すばかりでなく、意外にも改
善された延性挙動をも示すのである。
発明の要約 本発明の熱可塑性組成物は、(a)ポリフェニレンエ
ーテル樹脂とポリアミド樹脂とを相溶化して得られる基
礎樹脂、および(b)スチレンとエチレン/プロピレン
との選択的に水素化された二ブロック共重合体でありか
つ上記のごとき基礎樹脂の延性挙動を改善するために有
効な量で使用される耐衝撃性向上剤から成るものであ
る。
相溶化されたポリフェニレンエーテル−ポリアミド樹
脂組成物の好適な強化銘柄中にはまた、組成物の全重量
を基準として約5〜45(重量)%のチョップトガラス繊
維が成分(c)として追加含有されている。
好適なポリフェニレンエーテル樹脂およびポリアミド
樹脂並びにそれらの相溶化組成物を得るための手段を以
下に示す。
一般に、ポリアミド成分は組成物の全体にわたって連
続相を成していることが望ましいから、ポリアミド成分
はPPE−ポリアミド−耐衝撃性向上剤組成物の全重量の
少なくとも35(重量)%を占めるのが通例である。組成
物の残部はPPEおよび二ブロック共重合体改質剤から成
るが、それらの典型的な重量比は後述の通りである。
好適な二ブロック共重合体耐衝撃性向上剤は、20〜40
(重量)%のスチレンブロックと80〜60(重量)%のエ
チレン/プロピレンブロックとから成るのが通例であ
る。上記のエチレン/プロピレンブロックは、ゴムブロ
ックを選択的に水素化してその中に含有される残留不飽
和結合の一部または全部を除去することによって得るこ
とができる。
特異な組合せの物理的性質(たとえば、衝撃強さ、剛
さおよび弾性率)、寸法安定性、耐熱性並びに耐薬品性
を要求する熱可塑性樹脂用途においては、相溶化された
ポリフェニレンエーテル−ポリアミド樹脂組成物のガラ
ス繊維強化銘柄が極めて重要である。本発明のガラス繊
維強化組成物の場合、非強化組成物において見られるよ
うな延性応答の改善を示すことは期待されないが、それ
でも幾つかの点で上記のごとき選択的に水素化された二
ブロック共重合体の添加に由来する利益を得ることがで
きる。第一に、本発明のガラス繊維充填PPE−ポリアミ
ド組成物は良好な物理的性質を示す。更にまた、意外な
ことには、上記のごとき二ブロック共重合体を含有する
ガラス繊維強化組成物は熱老化後においても主要な物理
的性質を顕著に保持するのであって、このことは多くの
熱可塑性樹脂用途にとって重要な考慮事項である。この
ような組成物中においては、通例、10〜30(重量)%の
チョップトガラス繊維を使用すれば有利である。なお、
これらの重量パーセントはポリフェニレンエーテル樹
脂、ポリアミド樹脂、耐衝撃性向上剤およびガラス繊維
の合計重量を基準とした値である。場合によっては、そ
れより広範囲の使用量[たとえば5〜45(重量)%]で
ガラス繊維を混入することもできる。ガラス繊維の使用
量が約5(重量)%より少ないと、得られる組成物の性
能は非強化組成物の場合と変わらなくなる。ガラス繊維
の使用量が約45(重量)%より多いと、効果的にガラス
繊維を被覆しかつガラス繊維と結合する樹脂の能力が妨
げられることになる。
発明の説明 ポリフェニレンエーテルは公知の化合物群であって、
時にはポリフェニレンオキシドと呼ばれることもある。
適当なポリフェニレンエーテルおよびそれらの製造方法
の実例は米国特許第3306874、3306875、3257357および3
257358号の明細書中に見出すことができるが、これらの
特許明細書はいずれも引用によって本明細書中に併合さ
れる。本発明の組成物中には、フェノール系化合物の酸
化カップリングによって得られる単独重合体、共重合体
およびグラフト共重合体のいずれも使用することができ
る。本発明の組成物中において基礎樹脂として使用され
る好適なポリフェニレンエーテルは、2,6−ジメチルフ
ェノールから誘導された単位から成るものである。ま
た、2,6−ジメチルフェノールおよび2,3,6−トリメチル
フェノールから誘導された単位から成るPPE共重合体も
使用可能である。
特に有用なポリフェニレンエーテルは、クロロホルム
中において25℃で測定した場合に約0.10dl/gより大きい
固有粘度(IV)を有するポリ(2,6−ジメチル−1,4−フ
ェニレンエーテル)である。なお、それのIVは0.30〜0.
50dl/gの範囲内にあるのが通例である。
本発明の実施に際して有用なポリアミド樹脂はナイロ
ンと総称される1群の樹脂であって、それらはアミド基
(−CONH−)の存在を特徴とするものである。一般に好
適なポリアミドはナイロン−6およびナイロン−6,6で
あって、これらは様々な供給源から商業的に入手するこ
とができる。とは言え、個々のポリフェニレンエーテル
−ポリアミド組成物用途に応じ、他種のポリアミドたと
えばナイロン−4、ナイロン−12、ナイロン−6,10、ナ
イロン−6,9またはその他のナイロン(たとえば非晶質
ナイロン)を使用することもできる。
かかるポリアミドは各種の公知方法によって製造する
ことができる。たとえば、ナイロン−6はカプロラクタ
ムの重合生成物である。ナイロン−6,6はアジピン酸と
ヘキサメチレンジアミンとの縮合生成物である。多くの
有用なポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物用途
に対しては、約10,000の平均分子量を有するナイロン−
6,6が特に好適である。好適なポリアミドは、ASTM試験
法D789に従って測定した場合に少なくとも35の相対粘度
を有するのが通例である。
フィンホルト(Finholt)の米国特許第3379792号明細
書(これは引用によって本明細書中に併合される)中に
は、ポリフェニレンエーテルとポリアミドとから成る有
用な組成物が記載されているが、この場合におけるポリ
アミド成分の比率は約25(重量)%を越えない。その比
率を越えると性質の顕著な低下が生じるが、それは2種
の樹脂間における相溶性の欠如に起因するものとされて
いる。
本発明の好適な実施の態様に従えば、組成物の調製に
際して相溶化剤を使用することができる。相溶化剤の使
用には二重の目的があるが、その1つはポリフェニレン
エーテル−ポリアミド組成物の物理的性質を全般的に改
善することであり、またもう1つはポリアミド成分を一
層高い比率で使用し得るようにすることである。ここで
言う「相溶化剤」とは、ポリフェニレンエーテル、ポリ
アミドまたはそれらの両方と相互作用を示す多官能性の
化合物を意味する。このような相互作用は化学的なもの
(たとえば、グラフト反応)であってもよいし、あるい
は物理的なもの(たとえば、分散相の表面特性に対する
作用)であってもよい。いずれの場合にせよ、得られた
ポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物は相溶性の
改善を示すように見えるのであって、そのことは衝撃強
さ、成形品のニットライン強度および(または)伸びの
向上となって現われる。なお、ここで言う「相溶化され
たポリフェニレンエーテル−ポリアミド基礎樹脂」と
は、上記のごとき相溶化剤を用いて物理的または化学的
に相溶化された組成物を指すばかりでなく、前述のフィ
ンホルトの特許明細書中に記載のごとく相溶化剤を使用
しなくても物理的に相溶性を示すような組成物をも指
す。
本発明の実施に際して使用し得る各種の相溶化剤の実
例としては、下記の詳述されるような(a)液状ジエン
重合体、(b)エポキシ化合物、(c)酸化ポリオレフ
ィンワックス、(d)キノン、(e)オルガノシラン化
合物および(f)多官能性化合物が挙げられる。
本発明において使用するのに適した液状ジエン重合体
(a)としては、共役ジエンの単独重合体は勿論のこ
と、他の共役ジエン、ビニル単量体(たとえば、スチレ
ンおよびα−メチルスチレン)、オレフィン(たとえ
ば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブチレ
ン、ヘキセン−1、オクテン−1およびドデセン−1)
およびそれらの混合物から成る群より選ばれた少なくと
も1種の単量体を共役ジエンと反応させて得られる共重
合体が挙げられる。なお、かかる単独重合体および共重
合体は150〜10,000好ましくは150〜5000の数平均分子量
を有するものである。このような単独重合体および共重
合体は、たとえば、米国特許第4054612、3876721および
3428699号の明細書(これらは引用によって本明細書中
に併合される)中に記載された方法によって製造するこ
とができる。かかる単独重合体および共重合体の実例と
しては、とりわけ、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
ポリ(1,3−ペンタジエン)、ポリ(ブタジエン−イソ
プレン)、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリクロロ
プレン、ポリ(ブタジエン−α−メチルスチレン)、ポ
リ(ブタジエン−スチレン−イソプレン)、ポリ(ブチ
レン−ブタジエン)などが挙げられる。
本発明の実施に際して使用するのに適したエポキシ化
合物(b)としては、(1)多価フェノール(たとえ
ば、ビスフェノールA、テトラブロモビスフェノール
A、レソルシノールおよびヒドロキノン)とエピクロロ
ヒドリンとを縮合させることによって得られるエポキシ
樹脂、(2)多価アルコール(たとえば、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ペンタエリトリトール、トリメチロールエタンなど)と
エピクロロヒドリンとを縮合させることによって得られ
るエポキシ樹脂、(3)一価アルコールおよび一価フェ
ノールのグリシジルエーテル化生成物(たとえば、フェ
ニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテルお
よびクレジルグリシジルエーテル)、(4)アミノ化合
物のグリシジル誘導体(たとえば、アニリンのジグリシ
ジル誘導体)、並びに(5)高級オレフィンまたはシク
ロアルケン、天然不飽和油(たとえば大豆油)、および
上記のごとき液状ジエン重合体のエポキシ化生成物が挙
げられる。
酸化ポリオレフィンワックス(c)は公知の化合物で
ある。かかる化合物およびそれらの製造方法は、米国特
許第3822227および3756999号並びにドイツ特許第304791
5および2201862号の明細書(これらは引用によって本明
細書中に併合される)中に記載されている。一般に、こ
れらの化合物はポリオレフィンの酸化または懸濁酸化に
よって製造される。特に好適なポリオレフィンワックス
は「ヘキスト・ワックス(Hoechst Wacks)」である。
本発明において使用するのに適したキノン化合物
(d)は、非置換誘導体の分子中に少なくとも1個の炭
素六員環を有し、環構造中に少なくとも2個のカルボニ
ル基を有し、かつ環構造中に少なくとも2個の炭素−炭
素二重結合を有することを特徴とするものである。な
お、上記のカルボニル基は単環キノンの1,2−または1,4
−配置に相当する位置を占めるのであれば同じ環内に存
在していてもよいし、あるいは(2個以上の環が存在す
る場合には)相異なる環内に存在していてもよく、また
上記の炭素−炭素二重結合とカルボニル基の炭素−酸素
二重結合とは互いに共役している。非置換キノン中に2
個以上の環が存在する場合、それらの環は融合環、非融
合環あるいはそれら両方のいずれであってもよい。非融
合環の場合、それらの環は炭素−炭素二重結合によって
直接に結合されていてもよいし、あるいは共役不飽和結
合(たとえば、=C−C=)を有する炭化水素基によっ
て結合されていてもよい。
置換キノンもまた本発明の範囲内に包含される。置換
が所望される場合、置換基の数は1個から置換可能な水
素原子の最大数にまでわたり得る。非置換キノン構造上
に存在し得る各種置換基の実例としては、ハロゲン(た
とえば、塩素、臭素、フッ素など)、炭化水素基(たと
えば、直鎖状および枝分れ鎖状の飽和または不飽和アル
キル基、アリール基、アルキルアリール基およびシクロ
アルキル基)およびそれらのハロゲン化誘導体、並びに
キノン環に対する結合(たとえば酸素結合)を付与し得
る異種原子(特に、酸素、硫黄またはリン)を有する同
様な炭化水素基が挙げられる。
かかる各種キノンの実例としては、1,2−および1,4−
ベンゾキノン、2,6−ジフェニルキノン、テトラメチル
ジキノン、2,2′−および4,4′−ジフェノキノン、1,2
−、1,4−および2,6−ナフトキノン、クロラニル、2−
クロロ−1,4−ベンゾキノン、2,6−ジメチルベンゾキノ
ンなどが挙げられる。
相溶化剤として適したオルガノシラン化合物(e)
は、(a)酸素結合によって炭素原子に結合された少な
くとも1個のケイ素原子、並びに(b)少なくとも1個
の炭素−炭素二重結合もしくは炭素−炭素三重結合およ
び(または)アミン基とメルカプト基とから成る群より
選ばれかつケイ素原子に直接に結合していない官能基を
分子中に有することを特徴とするものである。
かかる化合物中においては、C−O−Si成分はケイ素
原子に直接に結合したアルコキシ基またはアセトキシ基
として存在するのが通例である。このようなアルコキシ
基またはアセトキシ基は一般に15個未満の炭素原子を有
し、また異種原子(たとえば酸素)を含有していてもよ
い。更にまた、かかる化合物中には2個以上のケイ素原
子が存在していてもよい。このように複数のケイ素原子
が存在する場合、それらは酸素結合(たとえば、シロキ
サンの場合)、ケイ素−ケイ素結合、あるいは二官能性
有機基(たとえば、メチレン基またはフェニレン基)を
介して結合される。
適当なオルガノシラン化合物の実例としては、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、2−(3−シクロヘ
キセニル)エチルトリメトキシシラン、1,3−ジビニル
テトラエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエ
トキシ)シラン、5−ビシクロヘプテニルトリエトキシ
シランおよびγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ンが挙げられる。
最後に、本発明の実施に際して相溶化剤として使用し
得る多官能性化合物(f)は3つの群に分けられる。第
1群の多官能性化合物は、(a)炭素−炭素二重結合ま
たは炭素−炭素三重結合と、(b)少なくとも1個のカ
ルボン酸基、酸無水物基、酸ハロゲン化物基、無水物基
酸ハロゲン化物無水物基、酸アミド基、酸エステル基、
イミド基、アミノ基または水酸基とを分子中に有するも
のである。かかる多官能性化合物の実例としては、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イ
タコン酸、マレイミド、マレインヒドラジド、ジアミン
と無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸などとの反応
生成物、ジクロロ無水マレイン酸、マレインアミド、不
飽和カルボン酸(たとえば、アクリル酸、ブテン酸、メ
タクリル酸、t−エチルアクリル酸、ペンテン酸、デセ
ン酸、ウンデセン酸、ドデセン酸、リノール酸など)、
上記の不飽和カルボン酸のエステル、酸アミドまたは無
水物、不飽和アルコール[たとえば、アリルアルコー
ル、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノール、
4−ペンテン−1−オール、1,4−ヘキサジエン−3−
オール、3−ブテン−1,4−ジオール、2,5−ジメチル−
3−ヘキセン−2,5−ジオール、および式CnH2n-5OH、Cn
H2n-7OHおよびCnH2n-9OH(ただし、nは30までの正の整
数である)で表わされるアルコール]、上記の不飽和ア
ルコール中の−OH基をNH2基で置換して得られる不飽和
アミン、並びに官能化されたジエン重合体および共重合
体が挙げられる。なお、本発明の組成物にとって好適な
相溶化剤の1つが無水マレイン酸であることは言うまで
もない。
本発明において相溶化剤として使用するのに適した第
2群の多官能性化合物は、(a)式(OR)(ただし、R
は水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基または
カルボニルジオキシ基である)で表わされる基と、
(b)カルボン酸基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、
無水物基、酸ハロゲン化物無水物基、酸エステル基、酸
アミド基、イミド基、アミノ基およびそれらの塩の中か
ら選ばれた少なくとも2個の同じもしくは相異なる基と
を有することを特徴とするものである。この群に属する
相溶化剤の代表例は、式 (RIO)mR(COORII(CONRIIIRIV によって表わされる脂肪族カルボン酸、酸エステルおよ
び酸アミドである。上記式中、Rは2〜20個好ましくは
2〜10個の炭素原子を有する直鎖状または枝分れ鎖状の
脂肪族飽和炭化水素基であり、RIは水素原子並びに炭素
原子数1〜10、好ましくは1〜6、そして最も好ましく
は1〜4のアルキル基、アリール基、アシル基およびカ
ルボニルジオキシ基から成る群より選ばれた基である
が、特に好ましくは水素原子であり、RIIの各々は水素
原子並びに炭素原子数1〜20好ましくは1〜10のアルキ
ル基およびアリール基から成る群より独立に選ばれた基
であり、RIIIおよびRIVの各々は水素原子並びに炭素原
子数1〜10、好ましくは1〜6、そして最も好ましくは
1〜4のアルキル基およびアリール基から成る群より独
立に選ばれた基であり、mは1に等しく、(n+s)は
2以上であるが、好ましくは2または3に等しく、そし
てnおよびsの各々は0もしくはそれより大きい。ま
た、上記式中の(ORI)はカルボニル基に対してアルフ
ァもしくはベータの位置にあり、かつ少なくとも2個の
カルボニル基は2〜6個の炭素原子によって隔離されて
いる。自明のことながら、RI、RII、RIIIおよびRIVが6
個未満の炭素原子を有する場合、それらはアリール基で
はあり得ない。
適当なポリカルボン酸の実例としてはクエン酸、リン
ゴ酸およびアガリシン酸が挙げられるが、その中にはか
かる酸の各種の市販形態(たとえば、無水状態や水和状
態の酸)も含まれる。なお、クエン酸が好適な相溶化剤
の1つであることは言うまでもない。本発明において有
用な酸エステルの実例としては、クエン酸アセチル、ク
エン酸モノステアリルおよび(または)ジステアリル、
などが挙げられる。本発明において有用な酸アミドの実
例としては、N,N′−ジエチルクエン酸アミド、N,N′−
ジプロピルクエン酸アミド、N−フェニルクエン酸アミ
ド、N−ドデシルクエン酸アミド、N,N′−ジドデシル
クエン酸アミドおよびN−ドデシルマレイン酸アミドが
挙げられる。なお、上記ポリカルボン酸の誘導体もまた
本発明の実施に際して使用するのに適している。特に好
適な誘導体はそれらの塩であって、その中にはアミンと
の塩が含まれるが、好ましくはアルカリ金属塩およびア
ルカリ土類金属塩である。適当な塩の実例としては、リ
ンゴ酸カルシウム、クエン酸カルシウム、リンゴ酸カリ
ウムおよびクエン酸カリウムが挙げられる。
本発明において相溶化剤として使用するのに適した第
3群の多官能性化合物は、(a)酸ハロゲン化物基、最
も好ましくは酸塩化物基と、(b)少なくとも1種のカ
ルボン酸基、カルボン酸無水物基、酸エステル基または
酸アミド基、好ましくはカルボン酸基またはカルボン酸
無水物基とを分子中に有することを特徴とするものであ
る。この群に属する相溶化剤の実例としては、アンヒド
ロトリメリト酸塩化物、クロロホルミルコハク酸無水
物、クロロホルミルコハク酸、クロロホルムリグルタル
酸無水物、クロロホルミルグルタル酸、クロロアセチル
コハク酸無水物、クロロアセチルコハク酸、トリメリト
酸塩化物およびクロロアセチルグルタル酸が挙げられ
る。中でも、アンヒドロトリメリト酸塩化物が好適であ
る。更にまた、かかる群の相溶化剤を少なくとも一部の
ポリフェニレンエーテルと予め反応させることによって
得られたPPE官能性化合物を相溶化剤として使用すれば
特に好ましい。
上記の相溶化剤の各々は、米国特許第4315086および4
642358号、1984年11月7日付けの米国特許出願第669130
号、1985年5月20日付けの米国特許出願第736489号、19
84年8月26日付けの米国特許出願第780151号、並びにヨ
ーロッパ特許出願第04640号の明細書(これらは引用に
よって本明細書中に併合される)中に一層詳しく記載さ
れている。
上記の相溶化剤は単独で使用してもよいし、あるいは
2種以上を組合わせて使用してもよい。更にまた、それ
らは溶融液の配合物に直接に添加することもできるし、
あるいはポリフェニレンオキシドおよびポリアミドのい
ずれか一方もしくは両方と予備配合したり、また本発明
の組成物の調製に際して使用されるその他の樹脂材料と
予備配合したりすることもできる。上記の相溶化剤の多
く、とりわけ多官能性化合物に関しては、少なくとも一
部の相溶化剤をポリフェニレンオキシドの一部と予備配
合した場合、相溶性の一層顕著な改善が得られる。かか
る予備配合によれば、相溶化剤が重合体と反応し、その
結果として重合体が官能化されるものと信じられる。た
とえば上記のごとく、ポリフェニレンオキシドをアンヒ
ドロトリメリト酸塩化物と予備配合して無水物基で官能
化されたポリフェニレンエーテルを生成させた場合、こ
のポリフェニレンエーテルは官能化されないポリフェニ
レンエーテルに比べてポリアミドとの相溶性の向上を示
すのである。
本発明の組成物の調製に際して相溶化剤を使用する場
合、それの初期使用量は選ばれた個々の相溶化剤および
それを添加すべき個々の重合体系に依存する。後記の実
施例中には、本発明の実施に際して使用し得る幾つかの
適当な相溶化方法が例示されている。
当業者には自明の通り、ポリフェニレンエーテル樹
脂、ポリアミド樹脂、(必要ならば)相溶化剤および二
ブロック共重合体耐衝撃性向上剤を様々な比率で含有す
る耐衝撃性の向上した組成物を得ることが可能である。
とは言え、耐薬品性が熱可塑性樹脂の望ましい性質の1
つである場合、ポリアミド樹脂が樹脂組成物中において
連続相を成すことが通例必要である。それ故、ポリアミ
ド相が不連続となるような転相を避けるため、本発明の
好適な組成物は組成物の全重量(すなわち、PPE、PAお
よび二ブロック共重合体成分の合計重量)を基準として
約35(重量)%以上の割合でポリアミド樹脂を含有す
る。残りの成分はPPEおよび二ブロック共重合体の耐衝
撃性向上剤から成るわけであるが、それらの合計量が組
成物の樹脂成分全体の約65(重量)%までを占めるよう
にすればよい。
従って、二ブロック共重合体耐衝撃性向上剤を様々な
割合で含有する各種の有用なポリフェニレンエーテル−
ポリアミド組成物を得ることができる。とは言え、性質
の改善、とりわけ組成物の延性挙動に関する性質の改善
は、ポリフェニレンエーテル成分およびポリアミド成分
の合計量100重量部当り1〜30重量部の二ブロック共重
合体を使用した場合に認められる。
予想される通り、二ブロック共重合体耐衝撃性向上剤
の量がそれより少なければ有用な効果はほとんど得られ
ず、またそれの量が過剰になれば熱可塑性樹脂組成物の
物理的性質が損なわれることがある。好適な組成物にお
いては、基礎樹脂100重量部当り約5〜25重量部の二ブ
ロック共重合体耐衝撃性向上剤が使用される。
本発明の組成物中において有用な二ブロック共重合体
のゴム添加剤は、通例はスチレンブロックであるアルケ
ニル芳香族ブロックと、部分的または選択的に水素化さ
れたゴムブロックから誘導されたエチレン/プロピレン
ブロックとから成る熱可塑性ゴムである。このような物
質は一般にSEP二ブロックと呼ばれている。スチレンブ
ロックとゴムブロックとの重量比はかなり広い範囲にわ
たって変化させ得るから、多くの有用な組成物を容易に
得ることができる。通例、スチレンとゴムとの比が20〜
40:80〜60であるような市販の二ブロック共重合体が好
適である。これらの物質は、それぞれのブロック成分を
陰イオン重合によって調製した後、選択的な水素化を施
すことによって製造することができる。「選択的な水素
化」とは、芳香族スチレン成分の水素化ではなく、ゴム
成分上の不飽和部位の一部または全部を水素化すること
を意味する。かかる選択的な水素化工程が、SEP二ブロ
ックを従来のSBRゴム化合物から区別する特徴の1つで
ある。特に従来の非水素化二ブロック共重合体並びに水
素化または非水素化三ブロック共重合体および多ブロッ
ク共重合体と比べた場合、選択的に水素化されたゴムブ
ロックを含有するSEP二ブロック共重合体は本発明の組
成物中において性質の改善をもたらすのである。
スチレン−エチレン/プロピレン型の有用な選択的に
水素化された二ブロック共重合体としては、シェル・ケ
ミカル社(Shell Chemical Co.)から各種の銘柄が商業
的に入手可能である。かかる商用銘柄は、少量の酸化防
止剤および安定剤を含有するのが通例である。本発明の
開示目的からすれば、スチレン−エチレン/プロピレン
型の選択的に水素化された二ブロック共重合体の中に
は、各種の出発原料から得られる類似の二ブロック共重
合体(特に、スチレンとイソプレンとから成る選択的に
水素化された二ブロック共重合体)も包含されるものと
解すべきである。
アルケニル芳香族重合体とジエン重合体とから成る選
択的に水素化されたブロック共重合体の製造方法は、米
国特許第4085163および4041103号明細書(これらは引用
によって本明細書中に併合される)をはじめとする数多
くの特許明細書中に記載されている。上記の特許明細書
中にはまた、ポリアミド樹脂中におけるそのような共重
合体の使用も記載されている。しかしながら、相溶性の
ポリフェニレンエーテル−ポリアミド樹脂系中における
それらの使用は予見されておらず、また本発明において
認められるような延性挙動の改善がかかる系において達
成されることも予見されていなかった。
上記の諸成分は、常法に従って配合しかつ成形するこ
とができる。押出時における混合の順序および剪断の程
度には特に制限がない。かかる加工条件の変化に応じて
物理的な性質も変化し得るものと予想される。しかしな
がら、様々な熱可塑性樹脂用途に応じて異なることのあ
る最適加工条件を決定することは当業者には可能であろ
う。
一例を挙げれば、上記の諸成分を一度に配合して押出
することにより、特定の組合せの性質を有する熱可塑性
樹脂を得ることができる。あるいはまた、上記成分の一
部を予め混合もしくは配合した後、配合もしくは押出工
程中において残りの成分を装入することが望ましい場合
もある。
実施の一態様に従って述べれば、相溶化剤の使用もし
くは不使用下において、ポリフェニレンエーテルが二ブ
ロック共重合体耐衝撃性向上剤と予備配合される。その
後、押出機の下流側にポリアミド樹脂が供給される。そ
の場合の供給位置は、十分な混合が得られると共に過剰
の熱に原因する劣化の危険性が最少となるように選定す
ればよい。
更にまた、充填剤、顔料、難燃剤および金属相乗剤の
ごとき常用添加剤を本発明の熱可塑性組成物中に混入す
れば、各種の有用な製品が得られるものと期待される。
特に記載のない限り、下記の実施例中における全ての
処方は重量部によって表わされる。これらの実施例は、
本発明の範囲を制限するものと解すべきでない。
実施例1および2 本発明に基づく若干の熱可塑性組成物を調製し、そし
て第1表中に記載のごとき従来の耐衝撃性向上剤を含有
する組成物と比較した。ポリフェニレンエーテルは、ク
ロロホルム中において25℃で測定した場合に0.45の固有
粘度を有するポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)であった。ポリアミド成分は、ナイロン・カン
パニー・オブ・アメリカ(Nylon Company of America)
からNYCOA471の名称で入手し得るナイロン−6であっ
た。2種の対照組成物を除き、この系列中の各組成物は
50重量部のポリフェニレンエーテル、40重量部のナイロ
ン−6、0.5重量部の無水マレイン酸相溶化剤、および1
0重量部の表記ゴム添加剤を含有していた。
これらの組成物の配合は、各段階において450/530/53
5/540/550/560゜Fの設定温度、減圧の不使用、および28
0rpmのスクリュー速度を有する28mmのウェルナーアンド
・プフライデラー(Werner & Pfleiderer)二軸スクリ
ュー押出機を用いて所要の成分を混合してから押出する
ことによって行った。
これらの組成物の成形は、550〜580゜Fの設定バレル
温度、150〜160゜Fの設定金型温度および40秒の全サイ
クル時間を有する3オンスのニューブリー(Newbury)
射出成形機を用いて行った。ダイナタップ(Dynatup)
落槍試験(DYN)における破壊様式は、衝撃に対する円
板の応答に基づいてB(脆性)、B−D(脆性−延性)
またはD(延性)として評価した。ダイナタップ試験結
果としては、室温および−40゜Fのそれぞれにおける最
大荷重(ML)および全エネルギー(TE)がインチ−ポン
ド単位で報告されている。
第1表中に報告された結果から明らかな通り、本発明
によって使用されるSEP二ブロック共重合体耐衝撃性向
上剤を添加すれば、相溶性のポリフェニレンエーテル−
ポリアミド組成物の幾つかの物理的性質を改善すること
ができる。
実施例3および4 これらの実施例においては、別種のポリアミドである
ナイロン−6,6[ナイロン・ポリマーズ(Nylon Polymer
s)NP10000]と共にポリフェニレンオキシドの溶融押出
を行った。ポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物
において良好な耐衝撃性を得るためには、樹脂母材中に
ゴムを分散させることが重要な要求条件である。一般
に、ポリフェニレンオキシド中にゴム成分を予め分散さ
せておけば良好な得られることが判明している。そのた
めには、ゴム、相溶化剤およびポリフェニレンオキシド
の全量を押出機の供給口に装入すると共に、供給口と下
流側の添加口との間にナイロンを分割して供給すればよ
い。このような下流側への供給は有効であるが、余分の
設備を必要とする。しかし、多くの場合、製造プロセス
からできるだけ処理工程を削減する方が望ましいのであ
る。
この実験系列においては、一部のナイロンを下流側に
供給しなくても、SEP二ブロックゴムを使用すれば従来
の三ブロックゴムに比べて性質の改善が得られることが
わかる。詳しく述べれば、49部のポリフェニレンオキシ
ド樹脂、41部のナイロン−6,6、10部のゴム成分、0.50
部の無水マレイン酸相溶化剤、0.10部のKI、および0.30
部のイルガノックス(Irganox)1076安定剤から成る配
合物を調製した。かかる配合物をヘンシェル(Henshe
l)ミキサー内において混合し、28mmのウェルナー・ア
ンド・プフライデラー押出機を用いて1回パスで押出
し、それから3オンスのニューブリー成形機を用いて成
形した。押出機はバレルの大部分について550゜Fの設定
温度を有し、また成形機は550゜Fの溶融温度および150
゜Fの金型温度を有していた。物理的性質は標準的なAST
M試験片を用いて測定した。得られた結果を下記第2表
中に示す。
実施例5〜8 24.5部のポリフェニレンエーテル、24.5部のPPO−TAA
C相溶化剤、41部のナイロン−6,6、および5部または10
部のゴム成分から成る配合物を上記のごとくにして調製
した。PPO−TAAC相溶化剤は、溶液状態のポリフェニレ
ンエーテル樹脂とアンヒドロトリメリト酸塩化物との反
応生成物を単離して乾燥したものである。このPPO−TAA
C化合物はポリフェニレンエーテル−ポリアミド組成物
を相溶化することが可能な官能化されたポリフェニレン
エーテルであって、本実施例の場合には、通常のポリフ
ェニレンエーテル24.5部の代りに使用された。第3表中
に示された結果からわかる通り、ゴム含量を低減した場
合にも満足すべき性質が達成され、その結果として加熱
ひずみ温度の上昇および原価の低減が得られるのであ
る。なお、全ての破壊様式は延性型であった。
実施例9〜12 49部のポリフェニレンエーテル、41部のナイロン−6,
6、および5〜15部のゴム成分から成る配合物中に0.70
部のクエン酸を相溶化剤として使用して成る配合物を上
記のごとくにして調製した。これらの配合物はまた、0.
30部のイルガノックス1076および0.10部のKI安定剤を含
有していた。これらのクエン酸含有配合物においては、
従来の三ブロックの代りにSEP二ブロックを使用するこ
とによって改善が認められた。これらの配合物の場合、
破壊様式は脆性型であった。
実施例13 本発明において使用される飽和二ブロックはまた、意
外にも、優れた熱老化特性を与えることが判明した。こ
のような効果は予想されないものであった。なぜなら、
飽和SEBS三ブロックゴムを用いた以前の研究ではこの点
に関する改善は認められなかったからである。これらの
実施例においては、49部のPPEおよび41部のポリアミド
(ナイロン−6,6)を0.7部のクエン酸で相溶化して成る
ポリフェニレンエーテル−ポリアミド配合物中に10部の
表記ゴムを使用した。SBS三ブロックゴムはクラトンD11
02であり、また飽和SEP二ブロックゴムはクラトンGX170
2であった。これらの配合物はまた、0.1部のKI、0.3部
のイルガノックス1076ヒンダードフェノール、および4
部のTiO2を含有していた。この系列の配合物に関する結
果は第5表中に示されているが、そこにはダイナタップ
衝撃強さの値と共に破壊様式も示されている。この場
合、Bは脆性破壊を表わし、またSは衝撃時における試
験片の分裂(すなわち中間の延性)を表わす。
実施例14〜17 ある種の熱可塑性樹脂用途、たとえば耐薬品性と並ん
で衝撃強さ、寸法安定性または剛さを要求するような熱
可塑性樹脂用途においては、相溶化されたポリフェニレ
ンエーテル−ポリアミド組成物のガラス繊維強化銘柄が
特に有用である。このような相溶化されたポリフェニレ
ンエーテル−ポリアミド組成物のガラス繊維強化銘柄
は、本発明に従えば、スチレンとエチレン/プロピレン
との選択的に水素化された二ブロック共重合体を混入す
ることによって改質することができる。二ブロック共重
合体を添加した場合、かかるガラス繊維強化PPE−PA組
成物の耐衝撃性が効果的に向上するばかりでなく、試料
の熱老化後においても該組成物の物理的性質が遥かに良
好に保持される点で重要である。以下の実施例において
は、PPE−PA組成物はクエン酸一水和物または無水マレ
イン酸で相溶化されており、かつ10または30重量部のチ
ョップトガラス繊維を含有していた。重合体混合物は28
mmのウェルナー・アンド・プフライデラー二軸スクリュ
ー押出機によって配合したが、その際には全ての成分を
供給口のホッパーから装入した。この押出機は、300rpm
のスクリュー速度、285℃の設定温度、10kg/時の押出速
度、および−1.0の最大減圧度を有していた。
10%ガラス繊維処方の組成物は、42重量部のポリフェ
ニレンエーテル樹脂、42重量部のポリアミド−6,6樹
脂、10重量部のチョップトガラス繊維、相溶化剤として
の0.6重量部のクエン酸一水和物または0.2重量部の無水
マレイン酸、および6重量部の所定の耐衝撃性向上剤か
ら成っていた。また、前述の安定剤が全量の約0.4重量
部の量で使用された。30%ガラス繊維処方の組成物も同
様にして調製されたが、この場合には、27重量部のPPE
樹脂、37重量部のポリアミド−6,6樹脂、30重量部のチ
ョップトガラス繊維、相溶化剤としての0.5重量部のク
エン酸一水和物または0.2重量部の無水マレイン酸、0.3
重量部の安定剤、および6重量部の耐衝撃性向上剤が使
用された。
フロントページの続き (72)発明者 ヘウスチェン,ジ−ン・マリ−・フバ− ト オランダ、4661、エイチ・エ−、ハルス テレン、コニジネンバ−グ、13番 (72)発明者 バン・ダ−・ミ−ア,ロエロフ オランダ、4625、エ−・エックス、バ− ゲン・オプ・ズ−ム、ジャン・バン・ボ イェンストラット、21番 (56)参考文献 特開 昭60−118739(JP,A) 特開 昭57−36150(JP,A) 特開 昭56−26913(JP,A) 特開 昭57−10642(JP,A) 特開 昭57−65750(JP,A) 特開 昭56−49753(JP,A) 国際公開85/5327(WO,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)両樹脂成分の合計重量を基準とし
    て、(a)5〜95(重量)%のポリフェニレンエーテル
    樹脂および(b)95〜5(重量)%のポリアミド樹脂か
    ら成り、相溶化剤で相溶化された100重量部の基礎樹脂
    と、(B)1〜30重量部の選択的に水素化されたA−B
    型二ブロック共重合体(ただし、ブロックAはアルケニ
    ル芳香族重合体であり、またブロックBはブタジエン重
    合体であって、両ブロックの合計重量を基準として、ブ
    ロックAは20〜40(重量)%そしてブロックBは80〜60
    (重量)%を構成している)と、(C)成分(A)、
    (B)および(C)の合計重量を基準として5〜45重量
    %のガラス繊維とを含む熱可塑性組成物。
  2. 【請求項2】前記ポリアミド樹脂が樹脂成分全体の35
    (重量)%より多い量で使用されて連続相を成す請求の
    範囲第1項記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記相溶化剤が無水マレイン酸、フマル
    酸、クエン酸、リンゴ酸、およびポリフェニレンエーテ
    ルとアンヒドロトリメリト酸塩化物との反応生成物から
    成る群より選ばれる請求の範囲第1項記載の組成物。
  4. 【請求項4】前記ポリフェニレンエーテル樹脂が2,6−
    ジメチルフェノール単位および2,3,6−トリメチルフェ
    ノール単位の中から選ばれた単位より誘導された1種以
    上の単位から主としてなる重合体または共重合体であ
    り、かつ前記樹脂がクロロホルム中において25℃で測定
    した場合に0.25〜0.6dl/gの固有粘度を有する請求の範
    囲第1項記載の組成物。
  5. 【請求項5】前記ポリフェニレンエーテルがポリ(2,6
    −ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)である請求の
    範囲第4項記載の組成物。
  6. 【請求項6】前記ポリアミド樹脂がポリアミド−6およ
    びポリアミド−6,6から成る群より選ばれる請求の範囲
    第1項記載の組成物。
  7. 【請求項7】前記二ブロック共重合体が、ポリフェニレ
    ンエーテルおよびポリアミドの合計重量を基準として5
    〜25重量部の量で使用される請求の範囲第1項記載の組
    成物。
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