JP2573796Y2 - ソリッドインペラ - Google Patents

ソリッドインペラ

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JP2573796Y2
JP2573796Y2 JP1993044747U JP4474793U JP2573796Y2 JP 2573796 Y2 JP2573796 Y2 JP 2573796Y2 JP 1993044747 U JP1993044747 U JP 1993044747U JP 4474793 U JP4474793 U JP 4474793U JP 2573796 Y2 JP2573796 Y2 JP 2573796Y2
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suction
impeller
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solid impeller
solid
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康志 久保田
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Nikkiso Co Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、遠心ポンプのインペラ
に係り、特に小流量・高揚程のポンプ、いわゆる比速度
の低いポンプに使用されるソリッドインペラに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、低比速度ポンプにおいて、イン
ペラ流路内に発生する取扱液の相対循環に起因するポン
プ効率の低下を防止するために、いわゆるソリッドイン
ペラが使用されていることは公知である。すなわち、図
8および図9において、ソリッドインペラ10は、中央
部の一側方に軸方向Xから流入する吸込み部12を有す
る円板状インペラ本体14の内部に、吸込み部12の吸
込口16から半径方向外側の吐出口18へ向け放射状に
延在する複数(図示例では8つ)の吐出流路20を穿設
した構成を有している。
【0003】従って、このような構成によれば、インペ
ラ流路が、通常のインペラとは異なり穿孔流路20のみ
から構成されていることから、取扱液の相対循環が阻止
され、従ってこれに起因するポンプ効率の低下も防止さ
れる。
【0004】しかるに、前記従来のソリッドインペラに
おいては、このように、インペラ流路が穿孔流路20の
みから構成されている(以下、放射状穿孔流路構成と称
する)ことから、前述したように取扱液の相対循環およ
びこれに起因するポンプ効率の低下は防止される。しか
しながら、この反面、すなわち前記放射状穿孔流路構成
のために、以下に述べるような難点が避けられないもの
であった。
【0005】すなわち、前記従来のソリッドインペラに
おいては、前記放射状穿孔流路構成のために、取扱液の
吸込み方向と吐出方向との間の角度(流入角度)αは、
比較的大角度(通常90°)に設定すると共に、吸込口
16の面積sは比較的小面積に設定しなければならな
い。このため、吸込口16における取扱液の流入角度の
不均一あるいはこれに起因する縮流効果の増大等のため
に、インペラ流路20の吸込み性能が悪化し、この結果
ポンプ効率の低下あるいはキャビテーションの発生等を
免れることができなかった。しかも、この難点は、近年
さらに小流量かつ高揚程の極低い比速度のポンプが要望
されるに至り、益々助長されていた。
【0006】そこで、本出願人は、先に前記難点を解決
する新規技術を開発し、提案を行った(実公昭57−4
5427号公報)。すなわち、図10および図11にお
いて、この新規技術に係るソリッドインペラ22は、吸
込み部12の内部に、吐出流路20の吸込口16に対応
して半径方向に延在する拡大室24を有し、そしてこの
拡大室24の内部に、各吸込口16を離間して画定する
半径方向の補助吸込み羽根26を配設するよう構成され
ている。従って、この技術によれば、拡大室24内で吸
込口16に対する取扱液の流入が整流されるので、吸込
口16における前記取扱液の流入角度の不均一あるいは
これに起因する縮流効果の増大等が効果的に抑制され
る。すなわち、インペラ流路20の吸込み性能が改善さ
れ、従ってこれに起因するポンプ効率の低下あるいはキ
ヤビテーションの発生等の難点も防止される。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前記新
規技術においても、さらに改善さるべき新たな難点を有
していた。
【0008】すなわち、前記新規技術は、前述したよう
に拡大室24内に補助吸込み羽根26を配設することに
より、吐出流路20の吸込口16の吸込み性能を改善す
るものである。しかるに、このことは、その反面、すな
わち前記補助吸込み羽根26を配設するために、前記羽
根26等の新たな部品と、これら部品のための特別な加
工、特に羽根裏面26aの溶接作業等を必要とする。こ
のため、当然のことながら、製作が繁雑となり、製造コ
ストが上昇する難点を招来していた。
【0009】そこで、本考案の目的は、簡単な構成で吸
込口の吸込み性能を向上することができるソリッドイン
ペラを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】先の目的を達成するため
に、本考案に係るソリッドインペラは、中央部に軸方向
の吸込み部を有する円板状インペラ本体の内部に、前記
吸込み部から半径方向外側へ延在する複数の放射状吐出
流路を穿設したソリッドインペラにおいて、前記吐出流
路の前記吸込み部における吸込口の吸込み面を、前記軸
方向に対して斜状に構成することを特徴とする。
【0011】前記の吐出流路の吸込み部における吸込口
の吸込み面は、吸込み部の軸方向に対してテーパ面状ま
たはステップ面状に構成することができる。
【0012】また、複数の放射状吐出流路の各吸込み部
の隣接部分には、それぞれバランスホールを設ける。
【0013】
【作用】本考案においては、吸込口の吸込み面は、軸方
向に対してテーパ面またはステップ面からなる斜状に、
すなわち取扱液の流入方向に対して傾斜面状に構成され
ている。従って、本考案によれば、吸込み面において
は、通常(図8および図9)のソリッドインペラに比較
して、吸込口の面積sが増大すると共に、吸込口に対す
る取扱液の流入角度が均一に減少する。すなわち、吸込
口における取扱液の流入速度が減少すると共に、縮流効
果が抑制される。この結果、吸込口の吸込み性能が向上
すると共に、これに起因するポンプ効率の低下あるいは
キャビテーションの発生等の難点も防止される。なお、
本考案は、簡単に構成されることは明らかである。
【0014】
【実施例】次に、本考案に係るソリッドインペラの実施
例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。なお、説明の便宜上、図8乃至図11に示す従来の
構造と同一の構成部分には同一の参照符号を付し、詳細
な説明は省略する。
【0015】先ず初めに、本考案に係るソリッドインペ
ラの基本的構成は、前記従来の構成(図8および図9)
と同一である。すなわち、重複するが再び簡単に説明す
ると、図1および図2において、本考案のソリッドイン
ペラ30は、中央部の一側方に軸方向Xから流入する吸
込み部12を有する円板状インペラ本体14の内部に、
吸込み部12の吸込口32から半径方向外側の吐出口1
8へ向け、放射状に延在する複数の吐出流路20を穿設
した構成を有している。従って、このような構成によれ
ば、前記従来のものと同様に、インペラ流路が穿孔流路
20のみから構成されていることから、取扱液の相対循
環が阻止され、これに起因するポンプ効率の低下も防止
されることは明らかである。
【0016】しかるに、本考案においては、前記構成に
おいて、吐出流路20の吸込み部12における吸込口3
2の吸込み面32aを、軸方向Xに対してテーパ面、す
なわち取扱液の流入方向Xに対して傾斜面状に構成す
る。
【0017】従って、本考案においては、前記通常のソ
リッドインペラ(図8および図9)の場合と比較して、
吸込み面32aにおける吸込口32の面積sが、吸込口
32が長円となることにより増大すると共に、吸込み面
32aにおける吸込口32に対する取扱液の速度変化
は、流入角度αが減少するために減少する。また、本考
案によれば、吸込口32における取扱液の流入速度が減
少すると共に、縮流効果が抑制され、この結果吸込口3
2の吸込み性能が向上し、そしてこれに起因するポンプ
効率の低下あるいはキャビテーションの発生等も防止す
ることができる。
【0018】このような効果は、各吸込口32の長円化
された先端部部分について、吸込み部12の中心部へ向
け延在して形成する隣接部分34(図2)が、実質的に
補助的吸込み羽根として作用するので、さらに助長され
る。この場合、図3に拡大して示すように、吸込口32
の吸込み面32aにおける隅部をそれぞれ円弧状r1、
r2に構成することにより一層効果的となる。そして、
本実施例においては、補助的吸込み羽根として作用する
前記隣接部分34に対応してバランスホール36が形成
される。
【0019】図4および図5は、このような前記効果
を、前述した本考案のソリッドインペラ(図1および図
2)と、従来例のソリッドインペラ(図8およぴ図9)
との比較試験結果により表示したものである。すなわ
ち、図4には、小流量域(0〜150l/min)にお
ける吸込み性能(NPSHreg )を比較表示し、また図
5には、同じ小流量域におけるポンプ性能(Q−Hおよ
びη)をそれぞれ比較表示している。そして、いずれに
おいても、実線で示す前者の特性曲線A1、A2、A3
が、点線で示す後者の特性曲線B1、B2、B3に対し
て、相当ないしは大幅に向上していることが明らかであ
る。
【0020】このように、本考案によれば、前述した新
規技術(図10および図11)の場合と同様に、吸込口
の吸込み性能が向上し、そしてこれに起因するポンプ効
率の低下あるいはキャビテーションの発生等も防止され
る。しかも、本考案においては、前述の新規技術の場合
とは異なり、別部品やおよびこれに対する繁雑な作業を
必要とすることなく、すなわち吸込口の吸込み面をテー
パ面に加工するだけの簡単な作業のみで、前記効果を達
成することができる。
【0021】図6および図7は、本考案に係るソリッド
インペラの別の実施例を示すものである。すなわち、本
実施例においては、先の実施例において、その吸込口の
吸込み面を軸方向に対し、ステップ面に構成したもので
ある。すなわち、本実施例のソリッドインペラ40は、
その吸込口42が、吸込み部12の中心部へ向けて突出
するステップ部42b(図示例では1段)を有し、そし
てこれにより吸込口42の吸込み面42aが、軸方向X
に対して傾斜状面を形成するよう構成されている。
【0022】従って、本実施例においても、前記実施例
と同様に、吸込み面42aにおける吸込口42の面積s
が増大すると共に、取扱液の流入角度αが減少する。し
かも、この場合、各吸込口42の先端部部分で形成され
る隣接部分44は、補助的吸込み羽根として作用するよ
うになるので、吸込口42における取扱液の流入速度が
減少すると共に、縮流効果が抑制され。そして、この結
果、吸込口42の吸込み性能が向上することは明らかで
ある。なお、参照符号46は、バランスホールを示す。
【0023】以上、本考案の好適な実施例について説明
したが、本考案は前記実施例に限定されることなく、そ
の精神を逸脱しない範囲内において多くの改良変更が可
能である。
【0024】
【考案の効果】以上説明したように、本考案に係るソリ
ッドインペラは、中央部に軸方向の吸込み部を有する円
板状インペラ本体の内部に、前記吸込み部から半径方向
外側へ延在する複数の放射状吐出流路を穿設したソリッ
ドインペラにおいて、前記吐出流路の前記吸込み部にお
ける吸込口の吸込み面を、前記軸方向に対して斜状に形
成したことにより、吸込み面における吸込口の面積が増
大すると共に、取扱液の流入角度が減少する。従って、
吸込口における取扱液の流入速度が減少すると共に、縮
流効果が抑制され、この結果吸込口の吸込み性能が向上
する。
【0025】このように、本考案のソリッドインペラに
よれば、低比速度ポンプにおいて、取扱液の相対循環に
起因するポンプ効率の低下を防止すると共に、さらに吸
込口の吸込み性能の低下に起因するポンプ効率の低下あ
るいはキャビテーションの発生等をも併せて防止するこ
とができる。しかも、本考案のソリッドインペラは、特
別の別部品を要することなく、簡単に構成することがで
きるので、低コストに提供し得る利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るソリッドインペラの一実施例を示
す半径方向断面図である。
【図2】図1に示すソリッドインペラの正面図である。
【図3】図1の要部を示す拡大断面図である。
【図4】図1に示す本考案のソリッドインペラと従来の
通常のソリッドインペラとの吸込み性能を比較表示する
特性曲線図である。
【図5】図1に示す本考案のソリッドインペラと従来の
通常のソリッドインペラとのポンプ性能を比較表示する
特性曲線図である。
【図6】本考案に係るソリッドインペラの別の実施例を
示す半径方向断面図である。
【図7】図6に示すソリッドインペラの正面図である。
【図8】従来の通常のソリッドインペラを示す半径方向
断面図である。
【図9】図8に示すソリッドインペラの正面図である。
【図10】従来の改良されたソリッドインペラを示す半
径方向断面図である。
【図11】図10に示すソリッドインペラの正面図であ
る。
【符号の説明】
12 吸込み部 14 円板状インペラ本体 16 吐出口 20 吐出流路 30 ソリッドインペラ 32 吸込口 32a 吸込み面 34 隣接部分 36 バランスホール 40 ソリッドインペラ 42 吸込口 42a 吸込み面 42b ステップ部 44 隣接部分 46 バランスホール

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部に軸方向の吸込み部を有する円板
    状インペラ本体の内部に、前記吸込み部から半径方向外
    側へ延在する複数の放射状吐出流路を穿設したソリッド
    インペラにおいて、前記吐出流路の前記吸込み部におけ
    る吸込口の吸込み面を、前記軸方向に対して斜状に構成
    することを特徴とするソリッドインペラ。
  2. 【請求項2】 吐出流路の吸込み部における吸込口の吸
    込み面を、吸込み部の軸方向に対してテーパ面状に構成
    してなる請求項1記載のソリッドインペラ。
  3. 【請求項3】 吐出流路の吸込み部における吸込口の吸
    込み面を、吸込み部の軸方向に対してステップ面状に構
    成してなる請求項1記載のソリッドインペラ。
  4. 【請求項4】 複数の放射状吐出流路の各吸込み部の隣
    接部分にバランスホールを設けてなる請求項1〜3のい
    ずれかに記載のソリッドインペラ。
JP1993044747U 1993-08-17 1993-08-17 ソリッドインペラ Expired - Lifetime JP2573796Y2 (ja)

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