JP2573749B2 - 矩形断面シールド掘進機 - Google Patents

矩形断面シールド掘進機

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JP2573749B2
JP2573749B2 JP3038831A JP3883191A JP2573749B2 JP 2573749 B2 JP2573749 B2 JP 2573749B2 JP 3038831 A JP3038831 A JP 3038831A JP 3883191 A JP3883191 A JP 3883191A JP 2573749 B2 JP2573749 B2 JP 2573749B2
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昌三 平田
洋 糸永
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大型矩形断面のトンネ
ルを掘削するシールド掘進機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的なシールド掘進機は断面円
形で、この断面円形シールド掘進機によって掘削される
トンネルは無論断面円形となる。
【0003】また、断面異形のシールド掘進機として
は、断面メガネ形のシールド掘進機が実用化されている
が、この断面メガネ形のシールド掘進機は断面円形のシ
ールド掘進機を一対横に連接した構成になっている。
【0004】上記断面メガネ形のシールド掘進機は、断
面円形のシールド掘進機に比較して、掘削されるトンネ
ル断面がより矩形に近似するが、なおトンネルの使用目
的によっては、その掘削断面が効率的とはいえない。
【0005】そこで近時は、より確実な断面矩形のトン
ネルを掘削する断面矩形シールド掘進機が種々(特開平
1−315592号、特開平2−43494号、特開平
2−66295号、特開平2−66295号等)提案さ
れており、その代表的なものは、特開平2−66295
号に開示されている。これは、断面矩形のスキンプレー
トの前端に、掘進方向と直交する方向の回転軸を中心に
回転自在で、かつ直径がスキンプレートの垂直内法と略
同一のカッタードラムを一対水平方向に並置し、該両カ
ッタードラムの間には直径が上記カッタードラムの略半
分のリングカッターを上下一対並置してなるものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記カッター
ドラムとリングカッターとを使用する従来例は、カッタ
ードラムとリングカッターとがスキンプレートの前端よ
りカッタードラムの直径の半分以上飛び出しているた
め、カッタードラムの上下左右方向からも土砂の呑み込
みを行ったり、切羽を緩めたりするおそれがあり、その
結果、トンネル掘削上最も大切な切羽の安定により地上
への影響を無くすという点において問題を生じる可能性
が高いという欠点を有している。
【0007】また上記従来例は、カッタードラムとカッ
ターリングに掘削土が付着しやすく、土圧系シールドに
は不向きであるという欠点を有し、さらには、オーバー
カッター機構が装着しにくいため、方向修正に問題があ
るという欠点を有している。
【0008】さらに上記従来例は、カッター駆動機構が
複雑で、このカッター駆動機構を保護するケーシングが
中央部においてかなりの容積を占めるため、掘削土呑み
込み(排土効率)に支障をきたしやすく、掘削土を後方
室に排出するスクリューコンベヤの設置も物理的に無理
が生じやすいという欠点を有している。
【0009】そこで本発明は上記欠点に鑑みなされたも
ので、機械的構成が簡易で、排土効率が高く。土圧系シ
ールドへの適応性に優れた矩形断面シールド掘進機を提
供することを目的としたものである。
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿い、先述特
許請求の範囲を要旨とする本発明の第1の構成は、横倒
し断面矩形筒状のスキンプレート1内に、このスキンプ
レート1内を前室Fと後室Bとに仕切る隔壁2を設け、
上記隔壁2に少なくとも1個の掘削土排出口3を設ける
と共に、上記前室F側の隔壁2に、スキンプレート1の
面と平行な面内でそれぞれ揺動自在に支持されて前方に
延びる複数のスイングアーム4を設け、上記各スイング
アーム4の前端に、駆動モーター5によって回転される
とともに、一方の軸心に対して他方の軸心が前方に傾斜
する複数のカッタードラム6A,6Bを配設し、後室B
に、上記スイングアーム4をそれぞれ揺動する揺動駆動
装置7を設けてなる技術的手段を講じたものである。
【0012】また第2の構成は、横倒し断面矩形筒状の
スキンプレート1内に、アーム支持体71を介してスキ
ンプレート1の面と平行な面内でそれぞれ揺動自在に支
持され前方に延びる複数のスイングアーム4を設け、上
記各スイングアーム4の前端に、駆動モーター5によっ
て回転されるとともに、一方の軸心に対して他方の軸心
が前方に傾斜する複数のカッタードラム6A,6Bを配
設し、スキンプレート1内に上記スイングアーム4をそ
れぞれ揺動する揺動駆動装置7を設け、スイングアーム
4の後部下方に掘削土を後方に搬出する排土用コンベヤ
装置74を設けてなる技術的手段を講じたものである。
【0013】
【作用】上記第1の構成の圧力保持形および第2の構成
の開放形矩形断面シールド掘進機は、カッタードラム6
A,6Bを切羽に圧接しつつ回転して掘進するのは従来
と同じであるが、このカッタードラム6A,6Bはトン
ネルの全断面を一度に掘削するほど大径に設定されてい
ないため、同時にスイングアーム4をそれぞれ揺動して
スキンプレート1の一面およびこれに対向する面の一方
から他方に向けて順次掘削を行うことになる。
【0014】そして、第1の構成の圧力保持形矩形断面
シールド掘進機では、このカッタードラム6A,6Bに
より掘削された掘削土がチャンバーと称される前室F内
等呑み込まれ、この前室F内の掘削土は掘削土排出口3
を通って後室Bに排土されるが、その際に、掘削土排出
口3を通過する掘削土量を調整することで前室F内を所
望の土圧に保つ作用を呈する。
【0015】また、第2の構成の開放形矩形断面シール
ド掘進機では、このカッタードラム6A,6Bにより掘
削された掘削土が排土用コンベヤ装置により後方に搬出
される。
【0016】上記第1の圧力保持形の構成では、スイン
グアーム4を前室F内に設けたので、スイングアーム4
が隔壁2を貫通するのに比べて、隔壁2の強度および掘
削土、泥水のシールを容易に確保することができる。さ
らに、スイングアーム4は揺動することによって前室F
内の掘削土を攪拌し、掘削土が前室F内にアーチ状に堆
積するのを防止し、土圧系、泥水系のいずれの方式を利
用しても排土効率がを高くする作用を呈するものであ
る。
【0017】さらに、掘削方向とほぼ直交する方向に回
転軸心を有するカッタードラムを設けた構成では、カッ
タードラムを支持しかつ動力を伝達する一端または両端
の支持部の前方が掘削不能となるため、何らかの掘削手
段を設ける必要がある。しかし本発明の第2,第3の構
成では、一方のカッタードラム6Aの軸心を他方のカッ
タードラム6Bの軸心に対して前方に傾斜させることに
より、カッタードラム6A,6Bの端部掘削部分をスイ
ングアーム4の前端部前方にまで及ばせることができ
る。したがって、特に別の掘削手段を設けることなく、
カッタードラム6A,6Bの支持部や動力伝達部で生じ
る掘削不能な部分を掘削することができる。さらに第2
構成では、上記スイングアーム4はそれぞれ揺動駆動
装置7により、別々に揺動されることから、シールド掘
進機の姿勢制御や、掘進方向の制御を容易に行うことが
できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係る圧力保持形の矩形断面シ
ールド掘進機の一実施例を添付図面に従って説明すれ
ば、以下の通りである。
【0019】図1〜図4において、1はスキンプレート
で、このスキンプレート1は、横倒し断面矩形筒状に形
成されている。そして、該スキンプレート1内に、この
スキンプレート1内を前室Fと後室Bとに仕切る隔壁2
を設けてある。なお、このスキンプレート1は土圧に充
分抗する強度を有するようにしてあるのは無論である。
また前室Fは単なる断面矩形筒状でもよいが、本実施例
では前方から隔壁2に向かって順次小径となる朝顔型内
周板1aが設けられ、この内周板1aの下部には前端か
ら隔壁2部位までスキンプレート1に平行な掘削土案内
凹溝部1bが設けられている。
【0020】そして上記隔壁2には中央下部に1つの掘
削土排出口3を設けるとともに、この隔壁2に左右一対
のスイングアーム4,4がそれぞれ枢支されている。上
記掘削土排出口3は隔壁2の掘削土案内凹溝部1b対応
部位に一端を連通して設けられ、単なる開口でもよい
が、排土量を調整できるようになすのが望ましく、本実
施例ではスクリューコンベヤ3aを設け、このスクリュ
ーコンベヤ3aの回転速度で排土量を調整できるように
なしてある。また、泥水系シールドの場合は、該隔壁2
に図示しない泥水の注入口と、上記掘削土排出口3に該
当する泥水排出口を設けることになる。
【0021】また、上記スイングアーム4,4の枢着
は、各スイングアーム4,4をスキンプレート1の側面
と平行な面内で矢印Yで示す垂直方向(上下方向)に揺
動可能となすもので、図2に示す如く隔壁2の中央より
少し上部に左右一対の支持凹部2aが形成され、支持凹
部2a内にはスイングアーム4,4の基端部が水平軸8
A、8Aを介して同一軸心O0 回りに揺動自在に支持す
る軸受部8B、8Bがそれぞれ配設されている。
【0022】上記各スイングアーム4の前端部には、そ
れぞれ2個の円筒状カッタードラム6A,6Bが配設さ
れており、これらカッタードラム6A,6Bのうち第1
カッタードラム6Aは、中央側で水平軸心O1 回りに回
転自在に支持され、第2カッタードラム6Bはスイング
アーム4外側に第1カッタードラム6Aの軸心O1 に対
して前方に角度θで傾斜した軸心O2 を中心に回転自在
に支持されている。そして、これら第1,第2カッター
ドラム6A,6Bと後室Bに設けられる駆動モーター
5、5とは適宜伝動機構で連結されるようになってい
る。なお、このスイングアーム4およびカッタードラム
6A,6Bならびにその伝動機構と後述する揺動駆動装
置5はそれぞれ対称構造である。
【0023】すなわち、スイングアーム4は筒状に形成
されてその内側に駆動軸11が挿通されており、この駆
動軸11の後端には、水平軸8Aの対応位置に第2ベベ
ルギヤ12が固定されている。そして水平軸8Aの中空
部軸心位置に回転自在に支持された連動軸13に、第2
ベベルギヤ12に噛合する第1ベベルギヤ14が固定さ
れ、支持凹部2a側方に後室B側に突出する連動軸13
の突出部位に受動スプロケット15が取り付けられてい
る。さらに、支持凹部2a後部に取付台を介して配設さ
れた駆動モーター5の出力軸に駆動スプロケット16が
取り付けられ、チェーン17を介して上記受動スプロケ
ット15に連動連結されている。したがって、駆動モー
ター5を回転することにより、駆動スプロケット16に
チェーン17および受動スプロケット15を介して連動
軸13を回転させ、第1ベベルギヤ14および第2ベベ
ルギヤ12を介して駆動軸11を回転駆動することがで
きる。
【0024】さらに、該駆動軸11の前端には駆動ベベ
ルギヤ18が固着され、この駆動ベベルギヤ18には、
スイングアーム4前端の側板4a、4bに軸心O1 ,O
2 を中心として回転自在に軸支された第1,第2受動軸
19A,19Bの第1,第2受動ベベルギヤ20A,2
0Bがそれぞれ噛合されている。そして、第1カッター
ドラム6A側の第1受動軸19Aに固定された第1アイ
ドルギヤ21Aが、中間ギヤ22を介して第1カッター
ドラム6A内のフランジ部23Aに固定された第1リン
グギヤ24Aに噛合されて、駆動軸11に連動連結され
ている。また、第2カッタードラム6B側の第2受動軸
19Bに固定された第2アイドルギヤ21Bが第2カッ
タードラム6B内のフランジ部23Bに固定された第2
リングギヤ24Bに噛合されて、駆動軸11に連動連結
されている。
【0025】なお、第1,第2カッタードラム6A,6
Bは従来公知なものが使用でき、表面の適宜位置に掘削
用カッタービット61を適宜間隔に並置固定してある。
そして、後室B内には、スイングアーム4を垂直方向に
揺動させる揺動駆動シリンダー(揺動駆動装置の一例)
7を設けている。すなわち、上記水平軸8Aには、支持
凹部2a後面に形成された垂直方向の長孔25を介して
後室B内に突出する揺動レバー26が突設されており、
上記揺動駆動シリンダー7は本体を隔壁2後面の適宜固
定部に枢支するとともに、ロッド先端を揺動レバー26
の先端部に枢支している。これにより揺動駆動シリンダ
ー7の進退でスイングアーム4乃至カッタードラム6
A,6Bを図1鎖線で示す範囲で垂直方向に揺動するよ
うに構成している。
【0026】上記実施例によれば、カッタードラムは、
従来は中心線を通る鉛直面より前方部位をスキンプレー
トの前方に突出し、鉛直面より後方部位はスキンプレー
ト内に収納するようになして、可能な限り切羽をスキン
プレート1の外面で覆って切羽の安定を図っていた。し
かし、本発明の場合はカッタードラム6A,6Bの揺動
範囲によりカッタードラム6A,6Bの直径を小さくす
ることができ、直径を小さくすることによって切羽の安
定が可能なため、該カッタードラム6A,6Bは全体を
スキンプレート1の前方に突出することが可能である。
このように構成することで、該カッタードラム6A,6
Bをそれぞれ別々に矢印Y方向に回動してスキンプレー
ト1の断面に対応する面とそれを垂直方向で越えるオー
バーカット部分の掘削をを容易に実現できるものであ
る。また、上記実施例では、スイングアーム4,4を隔
壁2の中央より上部に枢支することで、水平面より下方
に揺動する角度βを上方に揺動する角度αより大きく設
定している。これにより、地上側に作用する切羽への悪
影響を最小にとどめることができるものである。
【0027】また、並設して駆動力を伝達するカッター
ドラム6A,6B間の部位すなわちスイングアーム4前
端部の前方は、一般には掘削不能な箇所で他の掘削手段
が必要であるが、この図示実施例では、第2カッタード
ラム6Bを第1カッタードラム6Aに対して前方にθ傾
斜させて、第2カッタードラム6Bの内側外周縁が第1
カッタードラム6Aの側端縁に極めて接近するように設
定することで、傾斜側の第2カッタードラム6Bでスイ
ングアーム4前端部の前方にまで及んで掘削することが
でき、前述の掘削不能な箇所を無くすことができる。
【0028】さらに、外側で傾斜する第2カッタードラ
ム6Bの外側外周縁の後部が、スキンプレート1前端前
方から外方にまで突出するように設定することで、スキ
ンプレート1の外側まで余堀りを行うオーバーカットが
可能となり、余堀りのためにカッタードラム6A,6B
を水平方向に揺動させる必要もなくなり、余堀りのため
の装置の複雑化を回避することができる。
【0029】図5および図6はカッタードラムの異なる
矩形断面シールド掘進機の他の実施例を示すもので、第
2カッタードラム6Cを外側ほど小径となる円錐台状に
形成したものである。このように、第2カッタードラム
6Cを先に述べた実施例の第2カッタードラム6Bと入
れ換えることで、図5の平面視で明らかなように、第1
カッタードラム6Aの掘削面から前方に突出する量を極
めて少なくすることができ、また、図6の正面視で明ら
かなように、揺動上限および下限において掘削上面およ
び下面をほぼスキンプレート1の上面と下面に沿わせる
ことができて余分な掘削部分も少なくでき、切羽の安定
を促進することができる。
【0030】なお、上記実施例ではスイングアーム4,
4を枢支する支持凹部2aを中央から少し上方にずれた
位置に設けたが、隔壁2の中央部であってもよい。さら
にまた、スイングアーム4,4を垂直方向に往復揺動し
たが、水平方向であっても差し支えない。
【0031】図7および図8は開放形の矩形断面シール
ド掘進機の一実施例を示し、上記実施例と同一の部材に
は同一の符号を付し説明は省略する。横倒し断面矩形筒
状のスキンプレート1の前端から所定距離後方の両側壁
には、アーム支持体71が対向位置に配設され、このア
ーム支持体71にスイングアーム4の後端の水平軸72
をそれぞれ矢印Yで示す垂直方向に回動自在に支持する
軸受73が内蔵されている。そして、スイングアーム4
の後部下方の掘削土案内凹溝部1b後端には、掘削土を
後方に搬送排出するベルト式の排土用コンベヤ装置74
が設けられている。
【0032】上記構成によれば、駆動モーター5により
カッタードラム6A,6Bを回転させるとともに、揺動
駆動シリンダー7を作動させることにより、スキンプレ
ート1の前方の地盤をスキンプレート1上面側から下面
側あるいはその逆方向にカッタードラム6,6B移動し
て掘削し、スキンプレート1の断面に対応する矩形状に
極めて効率よく掘削することができる。そしてカッター
ドラム6A,6Bにより掘削された掘削土砂は、排土用
コンベヤ装置72により、後方に排出される。
【0033】
【発明の効果】以上に述べたごとく本発明の第1の構成
の圧力保持形および第2の構成の開放形シールド掘進機
によれば、複数のカッタードラム6A,6Bをそれぞれ
揺動しながら掘進するため、掘削するトンネルの口径に
比べてカッタードラム6,6Bを小径にすることがで
き、それだけスキンプレート1よりの突出量が低減され
るので、切羽への悪影響が低減できるとともに、シール
ド掘進機の姿勢制御および方向制御が容易に行うことが
でき、大口径矩形断面のトンネルを容易に掘削すること
ができる。また機械的構成は簡易であるばかりか小径と
なしたことで、強度を低く設定でき、伝動機構等を小さ
く設定でき、排土効率になんら支障となることのない矩
形断面シールド掘進機を提供することができるものであ
る。
【0034】また本発明の第1の構成の圧力保持形シー
ルド掘進機は、スイングアーム4を前室F内に設けたの
で、スイングアームが隔壁2を貫通するのに比べて、隔
壁2の強度および掘削土、泥水のシールを容易に確保す
ることができ、前述したように排土効率に優れるととも
に、スイングアーム4の揺動によって掘削土の攪拌効果
が期待できるため、土圧系シールドには正に好適な矩形
断面シールド掘進機を提供することができるものであ
る。
【0035】また一般に掘削方向とほぼ直交する方向に
回転軸心を有するカッタードラムカッタードラムの支持
部たとえばスイングアーム4前端部の前方は、掘削不能
な箇所で、カッタードラム以外の他の掘削手段が必要で
あるが、本発明の第1,第2の構成では、第2カッター
ドラム6Bを第1カッタードラム6Aに対して前方に傾
斜させて、スイングアーム4前端部前方に第2カッター
ドラム6Bの内側外周縁の前部が及ぶように設定するこ
とができるので、前述の掘削不能な箇所を掘削すること
ができ、他の掘削手段を不要な簡単な構造にできる。さ
らに第1,第2の構成では、上記スイングアーム4はそ
れぞれ揺動駆動シリンダーにより、別々に揺動されるこ
とから、シールド掘進機の姿勢制御や、掘進方向の制御
を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧力保持形矩形断面シールド掘進
機の一実施例を示す中央縦断面図である。
【図2】同矩形断面シールド掘進機の平面断面図であ
る。
【図3】同矩形断面シールド掘進機の正面図である。
【図4】同スイングアーム先端部の平面断面図である。
【図5】他の実施例の矩形断面シールド掘進機の平面断
面図である。
【図6】同矩形断面シールド掘進機の正面図である。
【図7】他の実施例の開放形矩形断面シールド掘進機を
示す中央縦断面図である。
【図8】同矩形断面シールド掘進機の平面断面図であ
る。
【符号の説明】
1 スキンプレート 2 隔壁 2a 支持凹部 3 掘削土排出口 4 スイングアーム 5 駆動モーター 6A 第1カッタードラム 6B 第2カッタードラム 7 揺動駆動シリンダー 8A 水平軸 8B 軸受部 11 駆動軸 26 揺動レバー 71 アーム支持体 72 水平軸 73 軸受 74 排土コンベヤ装置 F 前室 B 後室 O1 第1カッタードラム軸心 O2 第2カッタードラム軸心 θ 傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平田 昌三 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (72)発明者 糸永 洋 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28 号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−131494(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横倒し断面矩形筒状のスキンプレート
    (1)内に、このスキンプレート(1)内を前室(F)
    と後室(B)とに仕切る隔壁(2)を設け、上記隔壁
    (2)に少なくとも1個の掘削土排出口(3)を設ける
    と共に、上記前室(F)側の隔壁(2)に、スキンプレ
    ート(1)の面と平行な面内でそれぞれ揺動自在に支持
    されて前方に延びる複数のスイングアーム(4)を設
    け、上記各スイングアーム(4)の前端に、駆動モータ
    ー(5)によって回転されるとともに、一方の軸心に対
    して他方の軸心が前方に傾斜する複数のカッタードラム
    (6A,6B)を配設し、後室(B)に、上記スイング
    アーム(4)をそれぞれ揺動する揺動駆動装置(7)を
    設けてなる矩形断面シールド掘進機。
  2. 【請求項2】 横倒し断面矩形筒状のスキンプレート
    (1)内に、アーム支持体(71)を介してスキンプレ
    ート(1)の面と平行な面内でそれぞれ揺動自在に支持
    され前方に延びる複数のスイングアーム(4)を設け、
    上記各スイングアーム(4)の前端に、駆動モーター
    (5)によって回転されるとともに、一方の軸心に対し
    て他方の軸心が前方に傾斜する複数のカッタードラム
    (6A,6B)を配設し、スキンプレート(1)内に上
    記スイングアーム(4)をそれぞれ揺動する揺動駆動装
    置(7)を設け、スイングアーム(4)の後部下方に掘
    削土を後方に搬出する排土用コンベヤ装置(74)を設
    けてなる矩形断面シールド掘進機。
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