JP2573650B2 - 超電導体の製造方法 - Google Patents

超電導体の製造方法

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JP2573650B2 JP63088745A JP8874588A JP2573650B2 JP 2573650 B2 JP2573650 B2 JP 2573650B2 JP 63088745 A JP63088745 A JP 63088745A JP 8874588 A JP8874588 A JP 8874588A JP 2573650 B2 JP2573650 B2 JP 2573650B2
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、超電導体の製造方法に関する。より詳しく
は、基材とセラミックス超電導体との複合体からなる超
電導体の製造方法に関する。
〈従来の技術〉 近年、超電導体として、臨界温度の高いセラミックス
超電導体が脚光をあびている。このセラミックス超電導
体としては、ペロブスカイト型の構造を有するものが知
られており、このようなセラミックス超電導体は、30K
以上の臨界温度を示す。
これらセラミックス超電導体は、通常、原料、たとえ
ば酸化物や炭酸塩の粉末を金型成形法等によって、所定
形状に成形した後、焼結することによって製造されてい
る。
〈発明が解決しようとする問題点〉 上記従来のセラミックス超電導体の製造方法による
と、原料粉体を押し固める成形工程が不可欠であるか
ら、成形形状に制約を受け、所望形状の超電導体を製造
することができない場合がある。例えば、原料粉末を長
尺に成形したり、微細な線状に成形することは困難であ
り、超電導線や超電導デバイス用の細線を製造すること
ができないという問題がある。
〈発明の目的〉 本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、本
発明の目的は、基材とセラミックス超電導体層との剥離
が生じにくい、長尺線や細線等の所望の形状のセラミッ
クス超電導体を容易に形成することができる超電導体の
製造方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、セラミックス超電導体中の酸素
含有量の調節が容易に行える、長尺線や細線等の所望の
形状のセラミックス超電導体を容易に形成することがで
きる超電導体の製造方法を提供することである。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明によれば上記目的は、一般式: M1xM2yM3z (I) [式中、M1は周期律表I a族元素、II a族元素およびIII
a族元素より成る群から選択された少なくとも1種の元
素、M2は周期律表I b族元素、II b族元素およびIII b族
元素より成る群から選択された少なくとも1種の元素、
M3は酸素、窒素、フッ素、炭素および硫黄から成る群か
ら選択された少なくとも1種の元素を表す。] で示される組成を有するセラミックス超電導体を製造す
る方法であって、M1、M2およびM3からなる複合セラミッ
クスまたはM1、M2およびM3元素の単体もしくはそれぞれ
の元素を含む化合物を、基材に対して溶射し、形成され
た基材とセラミックス超電導体との複合体を加熱し、そ
の後徐冷することを特徴とする超電導体の製造方法によ
り解決される。
上記の構成の超電導体の製造方法によれば、上記一般
式(I)中のM1、M2およびM3からなる複合セラミック
ス、またはM1、M2およびM3元素をそれぞれ含む原料物質
を、基材に対して溶射するので、例えば線状、テープ状
等の所望の形状の基材を準備することにより、或いは溶
射を所望の形状パターンで行なうことにより、基材と上
記一般式(I)で示される組成を有するセラミックス超
電導体とからなる所望形状の複合体を得ることができ
る。
特に、溶射する複合セラミックスとして、セラミック
ス超電導体を使用した場合には、上記熱処理を行なわな
くても、優れた超電導特性を示すセラミックス超電導体
を形成することができる。
本発明の1つの好ましい態様においては、全ての原料
化合物を同時に溶射する代わりに、M1およびM2元素また
はそれらの化合物を基材に対して溶射し、その後M3元素
を含む雰囲気中で加熱する。加熱雰囲気中のM3濃度は、
原子比で10%以上であるが好ましい。
この態様では、溶射を元素M3の存在下に行い、溶射皮
膜中にM3元素を予め含有させておくこともできる。
こうすると、M3を含む雰囲気中での複合体の加熱に際
してM1およびM2元素とM3元素との反応がより均一かつ確
実に行なわれる。
溶射方法としては、原料粉末を酸素−アセチレン燃焼
ガスによって溶融、噴射させるサーモスプレイプロセ
ス、原料焼結棒を酸素−アセチレン燃焼ガスによって溶
融し、溶滴をエアージェットで噴射させるローカイドロ
ッドスプレイプロセス、高温高圧のプラズマジェット中
に、原料粉末を供給して溶融、噴射させるプラズマプロ
セス等の種々の溶射技術を採用することができる。
溶射は、原料物質に含まれる元素の種類および組成比
などに応じて、加圧、常圧または減圧下において、酸素
のようなM3元素の存在下または不存在下、種々の雰囲気
中で行うことができる。
一般に、溶射を減圧雰囲気で行なうと、非常に高精
度、高品質の溶射皮膜が得られる。
形成されるセラミックス超電導体の膜厚は、特に限定
されず、所望する超電導特性、基材の性質、超電導層を
構成する元素の種類やそれらの組成などにより適宜選択
されるが、通常10μm〜3mmである。
溶射材としては、M1、M2およびM3から成る複合セラミ
ックス、各元素の単体および化合物の何れの形態でも使
用し得る。化合物としては、酸化物、炭酸塩、フッ化物
などが例示できる。M1、M2およびM3から成る複合セラミ
ックスは、元素M1、M2およびM3を含む化合物を予備焼結
することにより調製することができる。
また、上記好ましい態様におけるM3を含む雰囲気とし
ては、酸素ガス、窒素ガス、フッ素ガス、炭酸ガス、亜
硫酸ガス、またはこれらの混合ガスから成る雰囲気が使
用される。
一般式(I)において、周期律表I a族元素として
は、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr等が挙げられ、I b族元素
としては、Cu、AgおよびAuが挙げられる。周期律表II a
族元素としては、Be、Mg、Ca、Sr、BaおよびRaが挙げら
れ、II b族元素としては、Zn、Cd等が挙げられる。周期
律表III a族元素としては、Sc、Yやランタノイド系元
素であるLa、Ce、Gd、Lu等、アクチノイド系元素である
Ac、Th、Pa、Cf等が挙げられる。またIII b族元素とし
ては、Al、Ga、In、Tl等が挙げられる。
上記元素のうち、I b族元素から選ばれた元素、II a
族元素、III a族元素およびランタノイド系元素から選
ばれた元素、並びに酸素およびフッ素から選ばれた元素
からなるセラミックス超電導体が、高い臨界温度を示す
ことから好ましく、特にI b族元素についてはCuおよびA
gが好ましい。
特に、一般式(I)中のM1が、周期律I a族元素、II
a族元素およびIII a族元素から選択された少なくとも2
種の元素である場合、たとえばYとBa、LaとSrである場
合、あるいは溶射原料としてセラミックス超電導体を用
いる場合、より優れた超電導特性を示すセラミックス超
電導体を生成することができる。
基材としては、無機物質および有機物質から広く選択
される材料を用いることができる。たとえば、無機物質
としては、ガラス、金属、セラミックス、石英など、有
機物質としては、有機ポリマーなどが挙げられる。
基材の形状には何ら制限はなく、板状に限らず、綿
状、テープ状、シート状あるいはブロック状など、超電
導体の用途に応じて、種々の形状のものが使用できる。
特に、綿状、テープ状などの長尺の基材の場合、該基材
が巻回された供給リールから基材を順次連続的に繰り出
すと共に、基材の外周または所定面に、原料物質を連続
的に溶射し、基材とセラミックス超電導体との複合体を
巻き取りリールにより巻き取ることにより、セラミック
ス超電導体で被覆された長尺の複合体と連続的に製造す
ることができる。
溶射に際して、基材を予め500℃以上の温度に加熱し
ておいてもよい。基材の加熱によっても、より良好な超
電導特性を示すセラミックス超電導体を製造することが
できる。
更に、このようにして得られた複合体を、所定温度で
熱処理することにより、より優れた超電導特性を示すセ
ラミックス超電導体を形成することができる。
この加熱は、500℃以上、好ましくは800℃以上、より
好ましくは940℃の温度で行われる。
上記熱処理後、複合体を急激に冷却すると、熱収縮に
より内部応力が発生し、セラミックス層の剥離が増長さ
れるので、上記複合体は、徐冷することが好ましい。
徐冷条件は、基材の種類やセラミックス超電導体の組
成に応じて選択されるが、本発明では、冷却速度を60〜
300℃/時間で行なうことをいう。
かかる徐冷工程は、セラミックス超電導体の組成変化
を防止する為、M3を含む雰囲気で行うのが好ましい。
次に、上記溶射は、一般には、酸素存在下、特に大気
中で行なわれる。溶射雰囲気中の酸素含有量は、10〜10
0体積%、好ましくは16〜60体積%である。
ところが、このように酸素含有雰囲気中で溶射を行う
と、形成される超電導体が溶射時に酸素を取り込んだ
り、酸素と反応して、生成物中の酸素が過剰になり、所
定の組成比のセラミックス超電導体を得られず、臨界温
度、臨界電流密度などの超電導特性が低下する場合もあ
る。
このような場合、溶射により形成された複合体を無酸
素雰囲気中で加熱すると、過剰の酸素が除かれて酸素量
が調節され、所定の組成比のセラミックス超電導体を得
ることができる。この無酸素雰囲気中での加熱も上記の
加熱工程と同じ温度条件で行うことができる。
ここで、無酸素雰囲気とは、実質的に酸素が含まれて
いない雰囲気を意味し、例えば、水素雰囲気、一酸化炭
素雰囲気などの還元性雰囲気のほか、ヘリウム、アルゴ
ンなどの不活性気体雰囲気、更には減圧雰囲気(例え
ば、10Torr以下の減圧)などである。
溶射により形成されるセラミックス超電導体中の過剰
の酸素の存在を防止する他の方法は、原料混合物中のM3
の組成比を、形成されるセラミックス超電導体の一般式
(I)で示される組成中のM3の比zより小さくしておく
ことである。原料混合物中のM3の組成比(z′)を小さ
くすることにより、溶射時の酸素補給量、ひいては形成
されるセラミックス超電導体中のM3の組成比(z)を制
御することができる。
より詳細に説明すると、溶射する複合セラミックス等
の原料物質中のM3元素の組成比z′、溶射雰囲気中の酸
素含有量および酸素補給量と、得られるセラミックス超
電導体中のM3元素の組成比zとの関係を予め求めておく
ことにより、セラミックス超電導体中のM3元素の組成比
zを精度よく制御することができる。なお、原料物質中
のM3元素の組成比z′は、溶射雰囲気中の酸素含有量や
溶射条件等に応じて適宜設定できるが、関係式: 0.1<原子比z′/z<1.0 特に 0.2<原子比z′/z<0.5 を満足する値が好ましい。
本発明のセラミックス超電導体の製造方法を、添付図
面を参照して説明する。
第1図に、板状基材1上へセラミックス超電導体層を
形成する方法を示す。
溶射原料である複合セラミックス、または元素もしく
は化合物の混合物を溶射ノズル2から、基材1の表面の
適所に連続的に溶射して、基材1の表面上にセラミック
ス超電導体3を形成して複合体4を得る。
基材として長尺物を用いた場合の製造方法を第2図に
示す。長尺基材、例えば線状またはテープ状の基材11
は、供給リール13から順次繰り出され、基材1の外周ま
たは所定面に対し、溶射原料をノズル12から溶射し、セ
ラミックス超電導体層を形成する。基材上にセラミック
ス超電導体層が形成された複合体15は、巻き取りリール
14に巻き取られ、必要なら加熱処理等の後処理に付され
る。
次ぎに実施例を示し、本発明の製造方法を更に具体的
に説明する。
実施例1 基材としての銅テープに、La1.6Sr0.4CuO4で示される
組成のセラミックス超電導物質を溶射材として、膜厚0.
5mmの皮膜を連続的に形成したところ、基板上に上記と
同じ組成の薄膜状セラミックス超電導体が形成された。
さらに、上記工程で得られたセラミックス超電導複合
体を、大気中、1,000℃で3時間熱処理したところ、よ
り一層安定的な超電導特性を示すセラミックス超電導体
を得ることができた。
このようにして得られたセラミックス超電導体は、高
い臨界温度(20K)を示すとともに、割れその他の欠陥
のない良好なものであった。
実施例2 基材としての銅テープ上に、プラズマ溶射によってLa
1.6Sr0.4Cu皮膜(膜厚0.5mm)を連続的に形成した後、
酸素雰囲気中、950℃で6時間熱処理することにより、L
a1.6Sr0.4CuO4皮膜を形成して、テープ状のセラミック
ス超電導体を得た。
このようにして得られたセラミックス超電導体は、高
い臨界温度(20K)を示すとともに、割れその他の欠陥
のない良好なものであった。
実施例3 La、SrおよびCuの粉末を、酸素雰囲気下においてプラ
ズマ溶射することにより、第3図に示すように、基材1
としての銅テープの片面にLa1.6Sr0.4CuO4皮膜3を連続
的に形成した後、当該皮膜3上に銅5をさらに溶射し、
その後、酸素雰囲気中、950℃で6時間熱処理すること
により、La1.6Sr0.4CuO4が銅間に挟装されたテープ状の
セラミックス超電導体を得た。
このようにして得られたセラミックス超電導体につい
ても、割れその他の欠陥のない良好なものであった。
実施例4 Y2O3、BaCO3およびCuOの粉末を、酸素雰囲気下におい
てプラズマ溶射することにより、第3図に示すように、
銅テープ1の片面にY0.3BaCu0.7O3皮膜3(厚さ0.3m
m)を連続的に形成した後、皮膜3上に、更に銅5を厚
さ0.1mmに溶射し、その後、酸素雰囲気中、800℃で熱処
理することにより、Y0.3BaCu0.7O3の組成を有するセラ
ミックス超電導体層が銅間に挟装された長尺体を得た。
このようにして得られたセラミックス超電導体複合体
についても、高い臨界温度(50K)および安定な超電導
特性を示すとともに、割れその他の欠陥のない良好なも
のであった。
実施例5 Y2O31129g、BaCO35300gおよびCuO3600gを均一に混合
した後、900℃で12時間熱処理を行なうと共に、これを
擦り潰して原料粉末を得た。
得られた原料粉末を、酸化アルミニウム基板上にプラ
ズマ溶射して、厚さ100μmのセラミックス皮膜を形成
した後、大気中、940℃で6時間加熱し、次いで60℃/
時間の速度で徐冷して、基材上にY1Ba2Cu3O7の組成のセ
ラミックス超電導体層を形成した。
このようにして得られたセラミックス超電導体は、高
い臨界温度(87K)および安定な超電導特性を示すとと
もに、セラミックス層の剥離、割れその他の欠陥のない
良好なものであった。
比較例1 実施例5と同様にして得られた原料粉末を、酸化アル
ミニウム基板上にプラズマ溶射して、厚さが100μmの
セラミックス皮膜を形成し、大気中、400℃で15時間加
熱した後、実施例5と同じ速度で徐冷してY1Ba2Cu3O7
組成のセラミックス超電導体を形成した。
このようにして得られたセラミックス超電導体の臨界
温度は、上記実施例5で得られたものよりも低いことが
認められた。
実施例6 Y2O31129g、BaCO35300gおよびCuO3600gを均一に混合
した後、900℃で12時間熱処理を行った後、これを擦り
潰して原料粉末を得た。
得られた原料粉末を、酸化アルミニウム基板上にプラ
ズマ溶射して、厚さ100μmのセラミックス皮膜を形成
した後、1Torrの減圧下、940℃で6時間加熱し、次いで
60℃/時間で徐冷して基材上にY1Ba2Cu3O7の組成のセラ
ミックス超電導体層を形成した。
このようにして得られたセラミックス超電導体は、高
い臨界温度(83K)および安定な超電導特性を示すとと
もに、セラミックス層の剥離、割れその他の欠陥のない
良好なものであった。
実施例7 Y2O31129g、BaCO35263g、およびCuO3579gを均一に混
合した後、900℃の温度で還元性雰囲気である水素ガス
中、12時間熱処理を行ない、これを擦り潰すことにより
原料粉末を調製した。得られた原料粉末の組成分析を行
なったところ、Y1Ba2.6Cu4.5O2であることが判った。
次いで、上記原料粉末を、大気中で酸化アルミニウム
基板上にプラズマ溶射して厚さ100μmのセラミックス
皮膜を形成したところ、セラミックス皮膜は、Y1Ba2Cu3
O6の組成を示した。
さらに、上記セラミックス皮膜が形成された基板を大
気中、940℃で6時間加熱した後、徐冷したところ、前
記セラミックス皮膜は、Y1Ba2Cu3O7の組成を示すと共
に、臨界温度85Kを示し、安定した超電導特性を示し
た。
<発明の効果> 本発明のセラミックス超電導体の製造方法は、セラミ
ックス超電導体の原料物質を基材に対して溶射した後
に、形成された基材とセラミックス超電導体との複合体
を加熱し、更に徐冷することにより、長尺体や細線等、
任意の形状の基材上に、良好な超電導特性を有するセラ
ミックス超電導体層を形成することができる。
特に、溶射により基材上にセラミックス超電導体を形
成した後、加熱を無酸素雰囲気中で行うことにより、超
電導体注の酸素の含有量を所望の値に調節することが可
能となる。また、熱処理後の冷却を徐々に行うことによ
り、セラミックス超電導体の組成変化を防ぐことができ
る。
また、溶射原料中のM3元素の組成比を、得られるセラ
ミックス超電導体中のM3元素の組成比より小さくしてお
き、溶射時に酸素を補給することによっても、セラミッ
クス超電導体の組成を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の超電導体の製造方法の一態様を示す
図、 第2図は、本発明の超電導体の製造方法の別の態様を示
す図、および 第3図は、実施例3または4において得られたセラミッ
クス超電導体複合体の断面図である。 1,11……基材、2,12……溶射ノズル、3……セラミック
ス超電導体層、4……複合体、13……供給リール、14…
…巻き取りリール、15……複合体。
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願昭62−123335 (32)優先日 昭62(1987)5月20日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭62−126172 (32)優先日 昭62(1987)5月23日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: M1xM2yM3z (I) [式中、M1は周期律表I a族元素、II a族元素およびIII
    a族元素より成る群から選択された少なくとも1種の元
    素、M2は周期律表I b族元素、II b族元素およびIII b族
    元素より成る群から選択された少なくとも1種の元素、
    M3は酸素、窒素、フッ素、炭素および硫黄から成る群か
    ら選択された少なくとも1種の元素を表す。] で示される組成を有するセラミックス超電導体を製造す
    る方法であって、 M1、M2およびM3からなる複合セラミックスまたはM1、M2
    およびM3元素の単体もしくはそれぞれの元素を含む化合
    物を、基材に対して溶射し、基材とセラミックスとの複
    合体を得た後、該複合体を加熱し、その後徐冷すること
    を特徴とする超電導体の製造方法。
  2. 【請求項2】該複合体を、500℃以上の温度に加熱する
    特許請求の範囲第1項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】該複合体を、800℃以上の温度に加熱する
    特許請求の範囲第2項記載の製造方法。
  4. 【請求項4】該複合体を、940℃以上の温度に加熱する
    特許請求の範囲第3項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】該複合体の加熱を、M3を原子比で10%以上
    含む雰囲気中で行う特許請求の範囲第1項記載の製造方
    法。
  6. 【請求項6】該溶射を減圧雰囲気で行なう特許請求の範
    囲第1項記載の製造方法。
  7. 【請求項7】一般式: M1xM2yM3z (I) [式中、M1は周期律表I a族元素、II a族元素およびIII
    a族元素より成る群から選択された少なくとも1種の元
    素、M2は周期律表I b族元素、II b族元素およびIII b族
    元素より成る群から選択された少なくとも1種の元素、
    M3は酸素、窒素、フッ素、炭素および硫黄から成る群か
    ら選択された少なくとも1種の元素を表す。] で示される組成を有するセラミックス超電導体を製造す
    る方法であって、 M1、M2およびM3からなる複合セラミックスまたはM1、M2
    およびM3元素の単体もしくはそれぞれの元素を含む化合
    物を、基材に対して、酸素存在下で溶射し、得られた基
    材とセラミックス超電導体との複合体を無酸素雰囲気中
    で加熱することを特徴とする超電導体の製造方法。
  8. 【請求項8】該複合体の加熱を、500℃以上の温度で行
    う特許請求の範囲第7項記載の製造方法。
  9. 【請求項9】無酸素雰囲気が、還元性雰囲気である特許
    請求の範囲第7項記載の製造方法。
  10. 【請求項10】無酸素雰囲気が、不活性ガス雰囲気であ
    る特許請求の範囲第7項記載の製造方法。
  11. 【請求項11】無酸素雰囲気が、減圧雰囲気である特許
    請求の範囲第7項記載の製造方法。
  12. 【請求項12】一般式: M1xM2yM3z (I) [式中、M1は周期律表I a族元素、II a族元素およびIII
    a族元素より成る群から選択された少なくとも1種の元
    素、M2は周期律表I b族元素、II b族元素およびIII b族
    元素より成る群から選択された少なくとも1種の元素、
    M3は酸素、窒素、フッ素、炭素および硫黄から成る群か
    ら選択された少なくとも1種の元素を表す。] で示される組成を有するセラミックス超電導体を製造す
    る方法であって、 M1、M2およびM3からなる複合セラミックスまたはM1、M2
    およびM3元素の単体もしくはそれぞれの元素を含む化合
    物からなる原料中に含まれるM3元素の組成比を、一般式
    (I)中で表される超電導体中に含まれるM3の組成比z
    より小さくなるように調整し、酸素存在下で、上記原料
    を、基材に溶射することを特徴とする超電導体の製造方
    法。
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