JP2572118Y2 - 溶接用ワイヤの取出装置 - Google Patents

溶接用ワイヤの取出装置

Info

Publication number
JP2572118Y2
JP2572118Y2 JP1993008485U JP848593U JP2572118Y2 JP 2572118 Y2 JP2572118 Y2 JP 2572118Y2 JP 1993008485 U JP1993008485 U JP 1993008485U JP 848593 U JP848593 U JP 848593U JP 2572118 Y2 JP2572118 Y2 JP 2572118Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
band
pail pack
wall
width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1993008485U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0667463U (ja
Inventor
剛 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Steel Co Ltd filed Critical Daido Steel Co Ltd
Priority to JP1993008485U priority Critical patent/JP2572118Y2/ja
Publication of JPH0667463U publication Critical patent/JPH0667463U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2572118Y2 publication Critical patent/JP2572118Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、溶接用ワイヤをルー
プ状に積層して収納した容器から溶接用ワイヤをから
み、もつれのない状態で円滑に取り出せるようにした溶
接用ワイヤの取出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ペイルパックに収納された溶接用ワイヤ
をからみ、もつれのない状態で円滑に取り出せるように
した「捩り入り溶接ワイヤの取出装置」が実公平01−
4764号公報にすでに開示され公知となっている。こ
の装置は、ペイルパックの内、外筒間に溶接用ワイヤを
ループ状に積層収納し、ワイヤ積層体の上部に中央にワ
イヤ引出孔を設けた押え部材を載置し、帯部材をペイル
パックの外筒内壁とワイヤ積層体との間に挟み、押え部
材に設けた孔(挿通孔)を通してから、その上端を外筒
内壁の上部に接着テープ等により固定して垂設したもの
である。この装置によれば、帯部材と押え部材とによ
り、ワイヤ積層体の外周上方が遮断されているため、押
え部材とペイルパックの外筒内壁との間からワイヤが飛
び出したりせず、溶接用ワイヤのからみ、もつれが防止
でき、ワイヤ引出孔とペイルパック内筒との隙間から円
滑なるワイヤの取り出しが可能である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】ところで、上述の装置
においては、帯部材に対する押え部材の孔(挿通孔)の
大きさは、何ら考慮がなされていない。そのため、たと
えば、ペイルパックを輸送する際にペイルパックが振動
の影響を受けたとき、押え部材が振動して、ペイルパッ
クの内壁に垂設した帯部材と押え部材の孔とが互いに干
渉し、帯部材をペイルパックの内壁に固定した接着テー
プが剥がれ、帯部材がペイルパック内壁上部から外れる
といった不具合がある。
【0004】この考案は、上述した事情を考慮してなさ
れ、その目的は、帯部材と押え部材の孔との干渉を低減
し、ペイルパック内壁に固定する接着テープの剥がれを
防止して、帯部材がペイルパック内壁上部から外れるの
を防止できる溶接ワイヤの取出装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この考案の溶接ワイヤの取出装置は、溶接用ワイヤ
を積層収納した筒状のペイルパックと、積層収納したワ
イヤ積層体の上部に載置され、ワイヤ引出孔を中央部に
設けた円環状の押え部材と、押え部材の外周部に設けら
れた複数の挿通孔と、ペイルパックの内壁に上端を固定
し、前記各挿通孔を通すとともに、内壁とワイヤ積層体
外周部との間に垂設される帯部材とを備えた溶接用ワイ
ヤの取出装置において、前記挿通孔の横幅は前記帯部材
の幅に対して少なくとも1.5倍以上の幅を有し、その
縦幅は前記帯部材の厚みに対して少なくとも3倍以上の
幅を有して構成されている。
【0006】
【作用】この考案の溶接ワイヤの取出装置によれば、ペ
イルパックを輸送する際にペイルパックが振動の影響を
受けても、前期条件の下では、帯部材と押え板部材の挿
通孔とは互いに干渉しない。
【0007】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図1ないし図3
に基づいて詳細に説明する。ペイルパック1は、内筒2
と外筒3を備え、これらを同心円状に配置し、上方が開
口した容器である。これら内筒2および外筒3の間の空
間には、溶接用ワイヤ4がループ状に積層されて収納さ
れる。符号5は、溶接用ワイヤ4のループ状のワイヤ積
層体を示す。なお、この実施例の場合、ワイヤ積層体5
は、ワイヤ4を自然な状態で落下させ収納したものであ
るが、ねじりを与えた状態で収納したものでもよい。
【0008】内筒2の下端は、外筒3の底板部に固定し
て取り付けられており、外筒3の開口端には、円錐状の
ふた部材14により閉鎖され、外筒3の開口縁とふた部
材下端の突き合わせ部は締結バンド15で固定されてい
る。ふた部材14の中央頂部には、ワイヤ4が通る孔1
6があけられており、この孔16にはワイヤ矯正器17
を介してコンジットチューブ18が接続されている。そ
して、このコンジットチューブ18を通じてワイヤ4は
溶接トーチ側に導かれる。なお、このワイヤ矯正器17
は、必要に応じて着脱自在に取り付けらる。
【0009】外筒3の内壁上部には、フレキシブル性を
有する帯部材、すなわち、バンド6が複数本、この実施
例の場合、図2に示すように、4本のバンド6が所定間
隔を存して周方向に離間され、その上端部が外筒3内壁
上部にそれぞれ取り付けられている。また、ワイヤ積層
体5の上部には、押え部材7が設けられており、この押
え部材7は、ワイヤ引出孔8を中央部に設けた剛体から
なり、リング形状を有している。この押え部材7には、
外周縁に前記バンド6と同数、すなわち、4個のリング
部9が設けられ、リング部9はそれぞれ周方向に離間さ
れかつ径方向外側に向けて押え部材7から延出されてい
る。そして、このリング部9には、その両面に貫通した
挿通孔10が設けられている。
【0010】外筒3上部にその上端が固定されたバンド
6は、押え部材7の挿通孔10を通じて外筒3内壁とワ
イヤ積層体5の外周部との間に挟まれるようにして垂設
されている。図3を見れば、押え部材7のリング部9と
バンド6との位置関係が具体的に示されている。バンド
6の上端は、外筒3内壁の上部に接着テープ13を二重
貼りにして固定されている。なお、バンド6の上端は、
接着テープ13の代わりに接着材により直接固定するな
ど適宜な手段で取り付けてもよい。
【0011】バンド6の下端は、ペイルパック1の底板
部に届くように設けられ、外筒3内壁とワイヤ積層体5
とによる挟持力に保持されているが、バンド6はその下
端部を外筒3内壁の下端部に固定されるのが望ましい。
バンド6の形状、材質は、特に限定しないが、ワイヤ収
納に支障がないようその断面が偏平状のもの、例えば布
性のテープあるいは鋼帯である。
【0012】図2に示すように、押え部材7は、ワイヤ
積層体5の外周部においては、挿通孔10を通したバン
ド6とともに外筒3内壁に沿うワイヤの跳ね上がりを防
止する一方、内周部においては、内筒2外壁とワイヤ引
出孔8との間にリング状の隙間11が形成されている。
したがって、ペイルパック1の内、外筒3間に積層収納
したループ状の溶接用ワイヤ4は、前記リング状の隙間
11を旋回するようにしてペイルパック1外上方へと取
出されることになる。
【0013】ワイヤ積層体7の上部は収納ワイヤが消費
され減少するにしたがい、次第に下降し、これにともな
い上部に載置された押え部材7もバンド6を挿通孔10
に通した状態で下降する。この状態は、押え部材7が下
降を終了するまで継続し、図3に示す位置関係が最後ま
で保たれる。したがって、ペイルパック1の内、外筒3
間にループ状に積層収納された溶接用ワイヤ4は、特
に、あらかじめねじりが付与されているワイヤについて
は、ねじりが元に戻ろうとする力が内在しており、常に
外周方向に広がる傾向がある。また、自然に落下させて
収納したワイヤであっても、旋回して引き出す際には、
ワイヤに同様の力がかかるため、常に外周方向に広がる
傾向がある。このため、ワイヤの引き出し時には、無秩
序に外筒3内壁沿って跳ね上がろうとするが、この考案
においては、バンド6と押え部材7によりワイヤ積層体
5の外周上方を遮断しているので、ワイヤの跳ね上が
り、飛び出しが防止され、隙間11からの円滑なワイヤ
4の取り出しが可能となる。
【0014】振動試験装置により、ペイルパック1を振
動させる実験を行い、バンド6と挿通孔10の大きさの
関係から両者の干渉の有無を試験した。この試験におい
て、バンド6の幅は12mm、厚みは0.6mm、バン
ド6を外筒3の内壁に固定した接着テープ13の幅は、
バンド6の幅に対して十分大きくとり、バンド6は接着
テープ13を2重に貼って固定した。この試験の結果は
以下に示す表の通りである。なお、表中の縦と横は、バ
ンド8に対する挿通孔10の縦幅と横幅との大きさの比
を表している。
【0015】
【表1】 この試験の結果によれば、挿通孔10の大きさは、その
横幅がバンド6の幅に比べて少なくとも1.5倍以上で
あって、その縦幅がバンド6の厚さに比べて少なくとも
3倍以上であるとき、バンド6と挿通孔10とが互いに
干渉せず、バンド8を外筒3内壁に固定した接着テープ
13の剥がれがないことが確認された。したがって、ペ
イルパック1を輸送する際にペイルパック1が振動して
も、バンド6と挿通孔10との関係が上記条件を満たし
ていれば、両者の干渉が低減され、バンド6のペイルパ
ック1上部の固定部に過度に力が加わらないので、バン
ド6を固定している接着テープ13が剥がれたりせず、
バンド6本来の機能が維持できるなどの効果が得られ
る。
【0016】なお、リング状の押え部材7の材質は、特
に限定しないが、たとえば、鋼性あるいは塩化ビニル等
の合成樹脂などとする。この実施例の場合、押え部材7
の上面には、おもり12が周方向に離間して設けられて
いる。したがって、押え部材7自体は、軽い材質のもの
であっても構わない。また、押え部材7の挿通孔10
は、押え部材7から径方向外側に向けて延出されたリン
グ部9に設けられているが、これに限らず、リング部9
をなくし、押え部材7の外周部近傍に挿通孔10を設け
ても構わない。
【0017】さらに、この実施例では押え部材7の内周
部と内筒2外壁との間にリング状の隙間11を形成し、
その隙間11からワイヤ4を取り出すように構成した
が、これに限らず、押え部材7の内周部に弾性部材を設
け、この弾性部材を内筒2外壁に接触するようにしても
よい。このようにすれば、押え部材7の内周部と内筒2
外壁間にてワイヤ4が取り出される際の無秩序な後続ワ
イ4ヤの飛び出しが防止できる。
【0018】
【考案の効果】以上説明したようにこの考案の溶接用ワ
イヤの取出装置によれば、ペイルパック内に積層収納さ
れた溶接用ワイヤの取り出しに特にその効果を発揮す
る。つまり、ワイヤがからみ、もつれたりすることがな
いため溶接作業を中断することなく、ワイヤの取り出し
を円滑に継続して行うことが可能であり、しかも、簡単
な構成にもかかわらず極めて実用性の高い装置である。
【0019】また、前期押え部材の挿通孔の横幅は前記
帯部材の幅に対し少なくとも1.5倍以上の幅を有し、
その縦幅は前記帯部材の厚みに対して少なくとも3倍以
上の幅を有するように構成し、帯部材に対する挿通孔の
大きさを限定することにより、ペイルパックを輸送する
際にペイルパックが振動の影響を受けても、帯部材と挿
通孔との干渉が低減でき、帯部材をペイルパックに固定
する接着テープの剥がれが防止できて、帯部材がペイル
パック内壁から外れるのを防止できる等の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の使用状態を示した断面図であ
る。
【図2】図1中のII−II断面矢視図である。
【図3】要部の断面斜視図である。
【符号の説明】
1 ペイルパック 2 内筒 3 外筒 4 溶接用ワイヤ(ワイヤ) 5 ワイヤ積層体 6 バンド(帯部材) 7 押え部材 8 ワイヤ引出孔 9 リング部 10 挿通孔 11 隙間 12 おもり 13 接着テープ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接用ワイヤを積層収納した筒状のペイ
    ルパックと、積層収納したワイヤ積層体の上部に載置さ
    れ、ワイヤ引出孔を中央部に設けた円環状の押え部材
    と、押え部材の外周部に設けられた複数の挿通孔と、ペ
    イルパックの内壁に上端を固定し、前記各挿通孔を通す
    とともに、内壁とワイヤ積層体外周部との間に垂設され
    る帯部材とを備えた溶接用ワイヤの取出装置において、 前記挿通孔の横幅は前記帯部材の幅に対して少なくとも
    1.5倍以上の幅を有し、その縦幅は前記帯部材の厚み
    に対して少なくとも3倍以上の幅を有することを特徴と
    する溶接用ワイヤの取出装置。
JP1993008485U 1993-03-03 1993-03-03 溶接用ワイヤの取出装置 Expired - Lifetime JP2572118Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993008485U JP2572118Y2 (ja) 1993-03-03 1993-03-03 溶接用ワイヤの取出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993008485U JP2572118Y2 (ja) 1993-03-03 1993-03-03 溶接用ワイヤの取出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0667463U JPH0667463U (ja) 1994-09-22
JP2572118Y2 true JP2572118Y2 (ja) 1998-05-20

Family

ID=18528528

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993008485U Expired - Lifetime JP2572118Y2 (ja) 1993-03-03 1993-03-03 溶接用ワイヤの取出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2572118Y2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100706025B1 (ko) * 2001-07-18 2007-04-11 고려용접봉 주식회사 용접 와이어용 페일팩 용기
JP4530653B2 (ja) * 2003-12-10 2010-08-25 株式会社神戸製鋼所 溶接ワイヤ収納容器及び容器入り溶接ワイヤ
US11059691B2 (en) * 2019-06-07 2021-07-13 Plasticos y Alambres, S.A. DE C.V. Container with anti-wire-entangling device for packaging and paying out coiled welding wire

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0667463U (ja) 1994-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI294397B (en) Welding wire package with lifting strap
US4869367A (en) Welding wire container
US5746380A (en) Device for preventing welding wire in a welding wire pail from tangling
JP2572118Y2 (ja) 溶接用ワイヤの取出装置
JPS644764Y2 (ja)
JP4530654B2 (ja) 溶接ワイヤ収納容器及び容器入り溶接ワイヤ
KR20200141005A (ko) 코일형 용접 와이어 포장 및 해제를 위한 와이어 엉킴 방지 장치가 있는 용기
JPS602448A (ja) 金属製封緘部材
KR100991425B1 (ko) 감겨진 용접 와이어를 포장하고 풀기 위한 컨테이너 및유지 장치
JPS627646Y2 (ja)
UA43846C2 (uk) Опора для кільцеподібних тіл
JPH0738295Y2 (ja) ペイルパック溶接ワイヤー引き出し用押え具
US5794775A (en) Packaging container for elastic filar material
JP3040923U (ja) 溶接用ワイヤの縺れ防止装置
JPS62142077A (ja) 溶接用ワイヤの収納機構
JP2004025220A (ja) 容器入り溶接用ワイヤ
JP2001302096A (ja) 溶接用ワイヤの装填物
JPS6131006Y2 (ja)
JPS58183570A (ja) ワイヤ押え板
JPH10212072A (ja) 溶接用ワイヤの装填物
JP2542917Y2 (ja) 溶接用ワイヤのペイルパック装填物
JPS6339021Y2 (ja)
JPH0114608Y2 (ja)
JPH0318560A (ja) 溶接用ワイヤの収納機構
JPS607898Y2 (ja) 溶接用ワイヤ収納容器