JP2571638B2 - ホログラムスキャナ - Google Patents

ホログラムスキャナ

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JP2571638B2 JP2280567A JP28056790A JP2571638B2 JP 2571638 B2 JP2571638 B2 JP 2571638B2 JP 2280567 A JP2280567 A JP 2280567A JP 28056790 A JP28056790 A JP 28056790A JP 2571638 B2 JP2571638 B2 JP 2571638B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ホログラムスキャナに関する。
[従来の技術] 光走査装置の一種であるホログラムスキャナは、光を
偏向する手段としてホログラムを用いている。
第11図に、このようなホログラムスキャナの概略構成
を示す。
同図において、ホログラムスキャナ11は、円周方向に
沿って配列された複数のホログラム12を有するホログラ
ムディスク13を備えている。ホログラムディスク13が回
転すると、再生光ビーム15はホログラム12の回折により
偏向される。ホログラムスキャナ11は、このようにして
偏向される回折光ビーム16により走査面14上を矢印のよ
うに光走査(主走査)する。
一般にホログラムは、レーザ光である二光束(物体
波、参照波)の相互干渉により記録・作成されるもので
ある。二光束として無収差の球面波または平面波を用い
ると、2次曲線(円、楕円、放物線、双曲線)で表わさ
れる干渉縞ができる。従って、所望の回折力、回折方
向、集束パワー等の特性が得られるように、この干渉縞
のピッチ、形状等を調節して、ホログラムを記録する。
このようにして記録されるホログラムを、前述のホロ
グラムスキャナ11のホログラム12として用いて、再生光
ビーム15を偏向する機能を高めるためには、ホログラム
12の回折力を大きくすると共にホログラム12に対して再
生光ビーム15を大きい画角で入射させ、回折光ビーム16
の偏向角βを大きくとる必要がある。
しかしながら、このような条件で再生すると像面であ
る走査面14上で発生する収差が大きくなってしまう。
ホログラムを再生したときに生じる主な収差は、コマ
収差、非点収差、像面湾曲である。第11図の走査面14に
おいて、コマ収差は副走査方向(Yh軸方向)に生じ、非
点収差及び像面湾曲は主走査方向(Xh軸方向)に生じ
る。このようにして生じた収差は、走査面14上での光ス
ポットを小さく絞ることを困難とする。
そこで、再生時の収差を打ち消すように収差を含んだ
物体波又は参照波を用いてホログラムを記録して、ホロ
グラムに形成される干渉縞をホログラム再生時における
像面上での収差を低減させるような形状とすることが考
えられる。
従来は、球面レンズに物体波又は参照波として平面波
又は球面波を所定の位置から斜めに入射させたときに生
成された収差波を用いてホログラムを記録する試みはな
されており、ホログラム再生時に像面上で現われる収差
をある程度打ち消すことを可能としている。
[発明が解決しようとする課題] 一般にホログラムスキャナにおいては、より解像度の
高い光走査を行うために、走査面上での光スポットをよ
り小さく絞ることが望まれている。
しかしながら、前述した従来技術のように、球面レン
ズにより生成された収差波でホログラムを記録すること
により、ホログラム再生時に走査面上で現われる収差を
打ち消す方法では、結果的に、走査面上のコマ収差はと
れても非点収差・像面湾曲が改善されないか、又はその
逆に非点収差・像面湾曲はとれてもコマ収差が残ったり
してしまう。このため、走査面上での光スポットを小さ
く絞ることができなかった。
本発明は、前述の問題点に鑑みなされたものであり、
走査面上における光スポットを小さく絞ることができ、
解像度の高い光走査を可能とするホログラムスキャナを
提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本願の第1発明のホログラムスキャナは、前述の目的
を達成するために、再生光を発する光源と、再生光を回
折により偏向して回折光により所定位置に配置された走
査面上を光走査するためのホログラムとを備えており、
該ホログラムが回折光の走査面上における収差を最小と
するように数理計画手法により決定されたパワー配分を
もつアナモフィックレンズへの球面波入射により生成さ
れた収差波を物体波及び参照波の一方として用いての該
物体波及び参照波の相互干渉により記録された2次曲線
以外の干渉縞をもつことを特徴とする。
本願の第2発明のホログラムスキャナは、前述の目的
を達成するために、再生光を発する光源と、再生光を回
折により偏向して回折光により所定位置に配置された走
査面上を光走査するためのホログラムとを備えており、
該ホログラムが回折光の走査面上における収差を最小と
するように数理計画手法により決定された形状パラメー
タをもつプリズム及び球面レンズからなる複合光学系へ
の球面波入射により生成された収差波を物対波及び参照
波の一方として用いての該物体波及び参照波の相互干渉
により記録された2次曲線以外の干渉縞をもつことを特
徴とする。
[作用] 本願の第1発明のホログラムスキャナにおいては、ホ
ログラムを用いて、光源が発する再生光を回折により偏
向して回折光により所定位置に配置された走査面上を光
走査する。ここで、該ホログラムは、回折光の走査面上
における収差を最小とするように数理計画手法により決
定されたパワー配分をもつアナモフィックレンズへの球
面波入射により生成された収差波を物体波及び参照波の
一方として用いての該物体波及び参照波の相互干渉によ
り記録された2次曲線以外の干渉縞をもつホログラムで
ある。このようなアナモフィックレンズは、光走査時の
主走査方向に対応した方向のレンズ面のパワーと、光走
査時の副走査方向に対応した方向のレンズ面のパワーと
が異っている。このため、本願の第1発明によれば、光
走査時にホログラムを再生すると、即ち、再性光をホロ
グラムに入射すると、ホログラム記録時に用いたアナモ
フィックレンズが有する主走査方向に対応した方向のレ
ンズ面のパワーと副走査方向に対応した方向のレンズ面
のパワーとのバランスに応じて、走査面上における回折
光のもつ主走査方向及び副走査方向のコマ収差及び非点
収差・像面湾曲をバランス良く低減することができる。
この結果、走査面上での光スポットの径を小さく絞るこ
とができる。
本願の第2発明のホログラムスキャナにおいては、ホ
ログラムを用いて、光源が発する再生光を回折により偏
向して回折光により所定位置に配置された走査面上を光
走査する。ここで、該ホログラムは、回折光の走査面上
における収差を最小とするように数理計画手法により決
定された形状パラメータをもつプリズム及び球面レンズ
からなる複合光学系への球面波入射により生成された収
差波を物体波及び参照波の一方として用いての該物体波
及び参照波の相互干渉により記録された2次曲線以外の
干渉縞をもつホログラムである。このため、本願の第2
発明によれば、光走査時に再性光をホログラムに入射す
ると、ホログラム記録時に用いた複合光学系が有する主
走査方向に対応した方向の収束パワーと副走査方向に対
応した方向の収束パワーとのバランスに応じて、走査面
上における回折光のもつ主走査方向及び副走査方向のコ
マ収差及び非点収差・像面湾曲をバランス良く低減する
ことができる。この結果、走査面上での光スポットの径
を小さく絞ることができる。
[実施例] 本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
本発明の実施例であるホログラムスキャナ21が第1図
に示されている。
同図において、ホログラムスキャナ21は、円周方向に
沿って配列された複数のホログラム22を有するホログラ
ムディスク23を備えている。ホログラムディスク23は、
図示しないモータにより所定速度で回転される。
光源の一例としての半導体レーザ30は、光ビーム34を
発する。光ビーム34は、レンズ31により平行光線である
再生光の一例としての再生光ビーム35とされて、ホログ
ラム22に入射される。
ホログラムディスク23が回転すると、再生光ビーム35
はホログラム22の回折により偏向されて、回折光の一例
としての回折光ビーム36とされる。ホログラム22は集束
機能を有しており、偏向された回折光ビーム36は、走査
面24上で結像され、矢印のようにXh軸方向に沿って光走
査(主走査)される。一方、走査面24がこの主走査の方
向と直角な方向(Yh軸方向)に移動するなどして、副走
査がなされる。
ここで、ホログラム22は、後述するように、回折光ビ
ーム36の走査面24上における収差を最小とするように数
理計画手法により決定されたパワー配分をもつアナモフ
ィックレンズへの球面波入射により生成された所望の収
差波を物体波及び参照波の一方として用いての該物体波
及び参照波の相互干渉により記録された2次曲線以外の
干渉縞をもつホログラム22である。
このため、走査面24上における回折光ビーム36をもつ
主走査方向及び副走査方向の収差は、効果的に低減され
ており、走査面24上での光スポットの径は、小さく絞ら
れている。
尚、図中、ホログラムディスク23の回転中心点Hhを原
点とする座標をXh、Yh、Zh座標として示すと共にしたホ
ログラム22の記録時における物体波及び参照波の光源の
位置を点O及び点Rとして夫々示した。また、回折光ビ
ーム16の偏向角をβで示した。
このようなホログラム22の記録・作成方法について以
下に説明する。
第2図に、ホログラム22の記録時における光学系配置
が示されている。
同図において、アナモフィックレンズ41は、メリジオ
ナル断面42で切ったときの稜線43 とサジタル断面44で
切ったときの稜線45とが異なるようなレンズである。
点Oと点Rからホログラムディスク23に向けてレーザ
光である夫々物体波及び参照波としての発散球面波47及
び48を夫々発する。ここで、点Rからの球面波48は、ア
ナモフィックレンズ41を通過し、収差を含んだ非球面波
49とされる。
ホログラム22は球面波47と非球面波49との相互干渉に
より記録・形成される。この際、アナモフィックレンズ
41の最適なパワー配分と、球面波47と非球面波49のアナ
モフィックレンズ41への最適入射位置は、ホログラム再
生時の走査面24上での回折光ビーム36のもつ収差を打ち
消す効果が最大になるように後述する数理計画手法によ
り決定されている。
第2図に示されるアナモフィックレンズ41の第2面の
中心点Hを原点とするX,Y,Z座標系において、アナモフ
ィック曲面は2次曲面の頂点からの垂下量Zで表わさ
れ、次式となる。
ここに、YZ断面・XZ断面共に円形形状であるが、曲率
が夫々異なる曲面は、 a4=a6=a8=a10=0 Kx=Ky=0 Cx≠Cy であり、 YZ断面で円形、XZ断面で円以外の2次曲線形状である
曲面は、 a4=a6=a8=a10=0 Kx≠0、Ky=0 であり、 YZ断面で円形、XZ断面で円以外の高次多項式曲線であ
る曲面は、 a4≠0、a6≠0、a8≠0、a10≠0 k4=k6=k8=k10=−1 Kx≠0、Ky=0 であり、 YZ断面・XZ断面共に円以外の2次曲線である曲面は、 a4=a6=a8=a10=0 Kx≠0、Ky≠0 であり、 YZ断面・XZ断面共に円以外の高次多項式曲線である曲
面は、 a4≠0、a6≠0、a8≠0、a10≠0 k4≠1、k6≠1、k8≠1、k10≠1 k4≠−1、k6≠−1、k8≠−1 k10≠−1 である。
以下に、一例として、第1面がアナモフィック面、第
2面は平面である平凸型のアナモフィックレンズ41を用
いてホログラム22を記録・作成する場合の、アナモフィ
ックレンズ41の形状と光学系配置を説明する。
第3図が、後述の数理計画手法により決定されたパワ
ー配分をもつアナモフィックレンズ41を、メリジオナル
断面42(YZ断面)方向からみた断面図である。本実施例
では、メリジオナル断面42(YZ断面)、サジタル断面44
(XZ断面)は異なった高次多項式曲線形状となってお
り、その形状パラメータは、 Cx 3.80657×10-2 Cy 2.42545×10-2 Kx −0.41006 Ky 0 k4 0.13642 k6 −0.19083 k8 0.76992 k10 0.53379 a4 2.91059×10-6 a6 −7.05783×10-10 a8 1.78332×10-13 a10 3.07495×10-16 である。
ホログラムディスク23 の中心点Hhを原点とするXh Y
h Zh座標系において、光学系配置は、 点O (0,91.352,144.222) 点R (0,28.465,73.399) 距離r 28mm 点H (0,54.617,45.166) 角度γ 8.6゜ である。
なお、アナモフィックレンズ41の材質としては例えば
合成フューズドシリカを用い、球面波47及び48としては
例えば波長363.8nmのアルゴンレーザを用いる。
第4図はこのようにして記録されたホログラム22の再
生時の光学系配置であり、第1図のホログラムディスク
23を側面から見たものである。
同図において、再生光ビーム35は例えば波長787.5nm
の半導体レーザビームである。
尚、第4図において、 距離r 28mm 角度θin 43.2゜ 角度θout 44.2゜ 距離L 199mm 距離R 280mm である。
ホログラム22を再生したときの走査面24(像面)での
横収差を図5に示す。
図中、比較のため無収差の球面波で記録した従来のホ
ログラムを再生したときの横収差を線aで示し、線bが
本実施例におけるアナモフィックレンズ41による収差波
で記録したホログラム22を再生したときのものである。
尚、第5図(a)及び(b)は、走査中央におけるYh
方向及びXh方向の横収差を夫々示しており、第5図
(c)及び(d)は、走査端におけるYh方向及びXh方向
の横収差を夫々示している。
第5図から、本実施例により走査中央、走査端ともに
Xh方向、Yh方向の両方向の収差が良好に補正されている
ことがわかる。
以上の実施例では、メリジオナル断面42、サジタル断
面44ともに高次多項式曲線形状としてアナモフィックレ
ンズ41を構成したが、その他の形状のアナモフィックレ
ンズの場合も同様な方法で実施できる。
例えば、アナモフィックレンズを、メリジオナル断面
・サジタル断面共に円形形状であるが、曲率がそれぞれ
異なるように構成してもよい。
アナモフィックレンズを、一方の断面で円形、他方の
断面で円以外の2次曲線形状であるように構成してもよ
い。
アナモフィックレンズを、一方の断面で円形、他方の
断面で円以外の高次多項式曲線形状であるように構成し
てもよい。
アナモフィックレンズを、メリジオナル断面・サジタ
ル断面共に円以外の2次曲線形状であるように構成して
もよい。
アナモフィックレンズを、メリジオナル断面・サジタ
ル断面共に円以外の高次多項式曲線形状であるように構
成してもよい。
次に、本発明の第2実施例について説明する。
本発明の第2実施例のホログラムスキャナは、第1図
に示した第1実施例の場合と同様な構成を有するが、第
2実施例に係るホログラムは、後述するように、回折光
ビームの走査面上における収差を最小とするように数理
計画手法により決定された形状パラメータをもつプリズ
ム及び球面レンズからなる複合光学系への球面波入射に
より生成された収差波を物体波及び参照波の一方として
用いての該物体波及び参照波の相互干渉により記録され
た2次曲線以外の干渉縞をもつホログラムである。
このため、走査面上における回折光ビームのもつ主走
査方向及び副走査方向の収差は、効果的に低減されてお
り、走査面上での光スポットの径は、小さく絞られてい
る。
第2実施例に係るホログラムの記録・作成方法につい
て以下に説明する。
第6図に、第2実施例に係るホログラム122の記録時
における光学系配置が概略的に示されている。
同図において、点Oと点Rからホログラムディスク12
2に向けてレーザ光である夫々物体波及び参照波として
の発散球面波147及び148を発する。ここで、点Rからの
球面波148はプリズム101、球面レンズ102を通過し、収
差を含んだ非球面波149とされる。
ホログラム122は球面波147と非球面波149との相互干
渉により記録される。尚、図中、ホログラムディスク12
3の回転中心点Hhを原点とする座標をXh、Yh、Zh座標と
する。
プリズム101と球面レンズ102の形状パラメータと、そ
の相互の配置、球面波147及び148の入射位置は、ホログ
ラム再生時の収差を打ち消す効果が最大になるように後
述の数理計画手法により決定する。
走査幅210mm、解像度300dpiのホログラム122の作成光
学系を図7に示す。
図中、点Oの座標を(0,y0,z0)、点Rの座標を(0,y
R,zR)とし、 y0 148.94mm z0 264.54mm yR −37.15mm zR 279.84mm 距離yL −33.58mm 距離zL 243.24mm 距離yA 61.83mm 距離r 30.00mm 角度θ 17.14゜ 角度θ 19.48゜ 角度θ 13.37゜ である。
第8図が球面レンズ102とプリズム101の部分の拡大図
である。
図中、 角度θ 25.24゜ 角度α 1.85゜ 距離d1 5.70mm 距離d2 2.92mm 距離d3 5.49mm 距離d4 19.81mm 距離q 14.20mm である。
なお、球面レンズ102は焦点距離50mmの平凸レンズで
あり、球面レンズ102、プリズム101の材質は例えば共に
合成フューズドシリカである。発散球面波147,148とし
ては、例えば波長363.8nmのアルゴンレーザを用いる。
第9図はホログラム再生時の光学系配置である。再生
光の一例としての再生光ビーム135は例えば波長787.5nm
の半導体レーザビームである。
第9図において、 距離r 30mm 角度θin 43.2゜ 角度θout 44.7゜ 距離L 357mm である。
本実施例のホログラムスキャナでは、複数のホログラ
ム122を円周方向に沿って有するホログラムディスク123
を所定速度で回転させることにより、回折光の一例とし
ての回折光ビーム136を偏向して走査面124を光走査す
る。
ホログラム122を再生したときの走査面124(像面)で
の横収差を図10に示す。
図中、比較のため無収差の球面波で記録した従来のホ
ログラムを再生したときの横収差を線aで示し、線bが
本実施例における球面レンズ102とプリズム101の複合光
学系による非球面波で記録したホログラム122を再生し
たときのものである。
尚、第10図(a)及び(b)は、走査中央におけるYh
方向及びXh方向の横収差を夫々示しており、第10図
(c)及び(d)は、走査端におけるYh方向及びXh方向
の横収差を夫々示している。
第10図から、本実施例により走査中央、走査端ともに
Xh方向、Yh方向の両方向の収差が良好に補正されている
ことがわかる。
以下に、前述の第1及び第2実施例において、回折光
ビーム36、136の走査面24、124上における収差を最小と
するために最適な収差波(非球面波49、149)を求める
手順と、その収差波を得るための光学系を数理計画手法
により決定する方法について具体的に説明する。
無収差の発散球面波φ0で作成したホログラムの
位相φは、 φ=φ−φ である。
ここに、 ただし、 P:ホログラム面上の任意の点 O,R:球面波の中心 λ1:ホログラム作成波長 である。
波面収差Wを含んだホログラムの位相φ′は、 である。
ここに、 W(x,y)= C1x2+C2y2 +C3x4+C4x2y2+C5y4 +C6x6+C7x4y2+C8x2y4 +C9y6 +C10x8+C11x6y2+C12x4y4 +C13x2y6+C14x8 +… ……(2) である。
尚、C1,C2,…は未知の係数であり、ホログラム再生時
に像面での収差の分散が最小となるようC1,C2,…の最適
値を求める。
まず、C1,C2,…に適当な値を入れ、第(1)式よりφ
′を計算する。φ′が求まれば光線追跡が可能であ
り、像面上での横収差Δx,Δyが求まる。
収差の分散は、 M:走査位置 N:光線 WMX:走査位置Mのx方向の重み WMY:走査位置Mのy方向の重み で計算できる。
そこで、ホログラムスキャナの仕様(走査幅、走査線
湾曲性など)を制約条件とし、第(3)式の最小化を考
える。
第(3)式は、設計変数C1,C2,…について非線形な関
数であり、数学的には制約条件付非線形計画問題に帰着
される。非線形計画問題は例えば減衰最小2乗(DLS)
法により解くことができる。
非線形計画法では、逐次近似により解を求めてゆくの
で、必ずしも厳密な最適解が得られる保証はないが、初
期値や重みを変えて何度も実行させることでより良好な
解へと移行できる。
以上のようにして最適なC1,C2,…の値C1 ,C2 ,…
が求まり、ホログラム作成時に用いるべき最適な波面収
差Wが得られる。
ここに、 W= C1 x2+C2 y2 +C3 x4+C4 x2y2+C5 y4 +… である。
この波面収差Wと同等の収差を発生させる光学系を
検討すると、前述した第1実施例の如きアナモフィック
レンズ41、或いは、第2実施例の如き球面レンズ102及
びプリズム101からなる複合光学系が良好であることが
分かる。レンズの形状パラメータとその配置は、レンズ
によって発生する波面収差W′がWと一致するように
決めれば良い。
具体的には、波面収差の分散の最小化を図ることとな
る。即ち、 (ただし、N:ホログラム作成領域の光線) で表される分散の値の最小値を与えるレンズの形状パラ
メータとその配置が求める解となる。
従って、得られたレンズ形状、配置でW′の収差をも
った非球面波面を作り、これを参照波(非球面波49,14
9)として、物体波(球面波47、147)と干渉させれば、
第(1)式とほぼ同位相をもったホログラム22、122が
得られ、ホログラム再生時の収差の分散は最小となる。
以上説明したように数理計画手法により決定したパワ
ー配分をもつアナモフィックレンズ又は形状パラメータ
をもつプリズム及び球面レンズからなる複合光学系への
球面波入射により生成された収差波を用いて記録・作成
したホログラムを、ホログラムスキャナの光偏向手段と
して用いると、従来の球面波と球面波との相互干渉によ
り記録・作成されたホログラムの再生時に問題となって
いたコマ収差や非点収差・像面湾曲を著しく低減するこ
とができる。
尚、以上の実施例では、再生光ビームを平行光とした
が、再生光ビームとして収束光ビーム又は、発散光ビー
ムをホログラムに入射するように構成してもよい。
[発明の効果] 本願の第1発明のホログラムスキャナにおいては、ホ
ログラムは、回折光の走査面上における収差を最小とす
るように数理計画手法により決定されたパワー配分をも
つアナモフィックレンズへの球面波入射により生成され
た収差波を物体波及び参照波の一方として用いての該物
体波及び参照波の相互干渉により記録された2次曲線以
外の干渉縞をもつホログラムであるので、光走査時にホ
ログラムを再生すると、所定位置に配置された走査面上
における回折光のもつ主走査方向及び副走査方向の収差
を効果的に低減できる。
本願の第2発明のホログラムスキャナにおいては、ホ
ログラムは、回折光の走査面上における収差を最小とす
るように数理計画手法により決定された形状パラメータ
をもつプリズム及び球面レンズからなる複合光学系への
球面波入射により生成された収差波を物体波及び参照波
の一方として用いての該物体波及び参照波の相互干渉に
より記録された2次曲線以外の干渉縞をもつホログラム
であるので、光走査時にホログラムを再生すると、所定
位置に配置された走査面上における回折光のもつ主走査
方向及び副走査方向の収差を効果的に低減できる。
この結果、本願の第1及び第2発明によれば、走査面
上における光スポットを小さく絞ることができ、解像度
の高い光走査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるホログラムスキャナの第1実施
例の要部構成斜視図、第2図は、第1図のホログラムス
キャナに係るホログラムを記録するための光学系の概略
斜視図、第3図は、第2図の光学系の一例を示す概略断
面図、第4図は、第3図のホログラムの再生時の光学系
の概略断面図、第5図は、第4図のホログラムの再生時
における走査面での横収差特性図、第6図は、本発明に
よるホログラムスキャナの第2実施例に係るホログラム
を記録するための光学系の概略斜視図、第7図は、第6
図の光学系の一例を示す概略断面図、第8図は、第7図
に示した球面レンズ及びプリズムからなる複合光学系の
一例を拡大して示す概略断面図、第9図は、第7図のホ
ログラムの再生時の光学系の概略断面図、第10図は、第
9図のホログラムの再生時における走査面での横収差特
性図、第11図は、従来のホログラムスキャナの要部構成
斜視図である。 21……ホログラムスキャナ、22,122……ホログラム、2
3,123……ホログラムディスク、24,124……走査面、30
……半導体レーザ、31……レンズ、35,135……再生光ビ
ーム、36,136……回折光ビーム、41……アナモフィック
レンズ、42……メリジオナル断面、43……メリジオナル
断面稜線、44……サジタル断面、45……サジタル断面稜
線、47,48,147,148……発散球面波、49,149……非球面
波、101……プリズム、102……球面レンズ。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】再生光を発する光源と、前記再生光を回折
    により偏向して回折光により所定位置に配置された走査
    面上を光走査するためのホログラムとを備えており、該
    ホログラムは前記回折光の前記走査面上における収差を
    最小とするように数理計画手法により決定されたパワー
    配分をもつアナモフィックレンズへの球面波入射により
    生成された収差波を物体波及び参照波の一方として用い
    ての該物体波及び参照波の相互干渉により記録された2
    次曲線以外の干渉縞をもつことを特徴とするホログラム
    スキャナ。
  2. 【請求項2】再生光を発する光源と、前記再生光を回折
    により偏向して回折光により所定位置に配置された走査
    面上を光走査するためのホログラムとを備えており、該
    ホログラムは前記回折光の前記走査面上における収差を
    最小とするように数理計画手法により決定された形状パ
    ラメータをもつプリズム及び球面レンズからなる複合光
    学系への球面波入射により生成された収差波を物体波及
    び参照波の一方として用いての該物体波及び参照波の相
    互干渉により記録された2次曲線以外の干渉縞をもつこ
    とを特徴とするホログラムスキャナ。
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