JP2571492B2 - 複数プログラムにおける修正必要個所の検出方法 - Google Patents

複数プログラムにおける修正必要個所の検出方法

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JP2571492B2
JP2571492B2 JP4148956A JP14895692A JP2571492B2 JP 2571492 B2 JP2571492 B2 JP 2571492B2 JP 4148956 A JP4148956 A JP 4148956A JP 14895692 A JP14895692 A JP 14895692A JP 2571492 B2 JP2571492 B2 JP 2571492B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数プログラムに
おける修正必要個所の検出方法に関し、さらに詳述する
と、複数プログラム間における異名同義の複数のデータ
項目名をグルーピングすることにより、複数プログラム
における修正必要個所の特定を容易に行うことができる
ようにした方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータシステムのソフトウエアの
ライブラリには、多数のプログラムが保管されており、
その数は数千〜数万本に及ぶことがある。これらのプロ
グラム群は、例えば、適用業務の仕様の変更、アプ
リケーションソフトウエアの内部仕様の変更、ハード
ウエア、システムソフトウエアの変更といった要因によ
り、保守を行なうことが必要となる。例えば、販売管理
や人事管理のような適用業務をコンピュータ化した情報
システムは、適用業務の変更、修正に応じてソフトウエ
ア機能の変更、修正が必要となり、プログラムの保守作
業が発生する。
【0003】近年、このようなソフトウエア保守の重要
性が認識されている。しかし、現在運用されている情報
システムは、保守作業をほとんど考慮しないで開発され
たものであるため、適用業務の機能構造とそれをコンピ
ュータシステム化したソフトウエアの構造とは対応して
いない。したがって、機能の変更や追加をする場合に、
プログラムのどの部分に修正、追加をすればよいかを特
定することが難しい。
【0004】また、既存アプリケーションシステムのソ
フトウエア保守作業を対象にした技術や、管理に関する
方法論、あるいは支援ツールはきわめて限られている。
したがって、適用業務の仕様変更等によってソフトウエ
アの保守を行なう場合、多くはライブラリに保管された
多数のプログラムから修正が必要な箇所を手作業で検索
している。しかし、この場合、開発用ドキュメントから
その修正箇所を確実に特定することはできない。
【0005】そのため、ソフトウエアの保守において
は、プログラムの修正部分を特定するための調査に多大
な労力、時間、費用を要しているのが現状である。特
に、異なるプログラム間においては、同義のデータ項目
(同じ内容のデータ項目)に対して、プログラム作成者
によって様々なデータ項目名が付けられているのが通常
である。すなわち、複数のプログラム間では、異名同義
のデータ項目名が多数存在する。
【0006】例えば、データ項目の内容が消費税の計算
に関するものであれば、そのデータ項目には、「SHOHIZ
EI」、「SHOHI」、「ZEI」といった名称や「A」、「Z」
といった記号、さらには固有名詞や造語からなる様々な
データ項目名が付けられているのが実情である。具体的
に示すと、プログラムAで COMPUTE A=B*0.03 の記述があり、プログラムBで COMPUTE ZEI=URi*0.03 の記述があった場合、「A」と「ZEI」とは異名同義のデ
ータ項目名である。
【0007】ソフトウエアの保守の必要が生じた場合、
ライブラリを構成する複数のプログラムの内の同義のデ
ータ項目全てに対して同じ修正作業を行わなければなら
ない。しかし、上述したように複数のプログラム間では
異名同義のデータ項目が多数存在するため、修正すべき
データ項目を特定するのが大変であり、特にプログラム
の数が数千〜数万本にもなると、その特定に莫大な労
力、時間、費用を要していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたもので、複数のプログラム間において同
義のデータ項目に様々なデータ項目名が付けられている
場合に、異名同義のデータ項目名をグルーピングして関
連づけることにより、複数プログラムにおける修正必要
個所の特定を容易に行うことができるようにした複数プ
ログラムにおける修正必要個所の検出方法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、プログラムの移送命令文における移送元の
データ項目名と移送先のデータ項目名とをグルーピング
する第1のグルーピング手段と、同一のデータセットを
複数のプログラムで定義している場合の該複数のプログ
ラムのデータ項目の構造単位における同じ位置かつ同じ
桁数のデータ項目名をグルーピングする第2のグルーピ
ング手段とを備え、前記第1及び第2のグルーピング手
段によって複数プログラム間における異名同義の複数の
データ項目名をグルーピングするとともに、あるデータ
項目名で問い合わせを行ったときに、該データ項目名及
び該データ項目名と共にグルーピングされた他の異名同
義のデータ項目名を表示及び/又は出力するようにした
ことを特徴とする複数プログラムにおける修正必要個所
の検出方法を提供する。
【0010】すなわち、従来手法で開発された既存ソフ
トウエアは、データ項目名がプログラム間で統一されて
いない。情報システムの最小の管理単位であるデータ項
目の名称は、1つのプログラム内でユニークであればよ
く、同じ内容のデータ項目がプログラムによって異なる
名称を持ったり、異なる内容の項目に同じ名称が付与さ
れることがある。そして、このことはソフトウエアの修
正箇所を特定する際に大きな妨げとなる。
【0011】本発明においては、第1及び第2のグルー
ピング手段により、相互関連情報をもとにして異名同義
のデータ項目を検出し、それらのデータ項目名を同義語
としてグルーピングする。データ項目名のグルーピング
とは、データ項目名の相互関連付けのことである。この
ようにアプリケーションソフトウエアを分析して異名同
義のデータ項目の項目名をグルーピングすることによ
り、同一データ項目に対してプログラマが任意に付けた
異なるデータ項目名を異名同義のデータ項目名として抽
出することが可能となり、その結果データ項目名が統一
されていない複数プログラムにおける修正を要する箇所
を特定することが容易になる。
【0012】第1のグルーピング手段は、データ項目の
値が実行時に移送される場合に採る手段である。第2の
グルーピング手段は、複数のプログラムにおいて実質的
に同じデータ項目の構造体単位に異なった項目名を命名
している場合に採る手段である。第2のグルーピング手
段として、より具体的には、JCL(Job Control Lang
uage)のデータセット名を仲介として複数のプログラム
上のデータ項目名を結び付ける手段を挙げることができ
る。本発明では、これら2つのグルーピング手段を併用
することにより、従来は機械的に結び付かなかった異名
同義のデータ項目同士を論理的に結び付けることがで
き、多数のプログラム間の異名同義のデータ項目名を自
動的にグルーピングすることが可能となる。
【0013】本発明において、プログラムとは、ライブ
ラリに保管されたソフトウエアの全ての構成要素を指
す。このようなプログラムとしては、例えば、ソースプ
ログラム、ジョブ制御文(JCL)、データベース定義
文、データベースアクセス定義文、画面定義文、オンラ
イン定義文、COPY定義文、システム定義文、ソート
ユーティリティ制御文等が挙げられる。プログラムは、
COBOL、PL/1、アセンブラ、FORTRAN、
C等のいずれの言語で記述してあってもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は第1のグルーピング手段を
用いて修正必要個所の検出を行う例を示す説明図、図
2、3は第2のグルーピング手段を用いて修正必要個所
の検出を行う例を示す説明図である。ここで、第1、2
図中のプログラムは、いずれもCOBOLによって記述
されている。
【0015】第1のグルーピング手段は、図1に示すよ
うに、1つのプログラムの移送命令文(COBOLでは
MOVE文など)を解析し、移送元のデータ項目名と移
送先のデータ項目名とをグルーピングする。図1の例で
は、下記のようにしてデータ項目名のグルーピングが行
われる。
【0016】図1(a)のプログラムAにおいて、A1
〜A4、B1〜B4、C1〜C4はデータ項目名であり、本プログ
ラムAでは、 MOVE A1 TO B2 C1. MOVE A2 TO C3. MOVE A3 TO C4. MOVE C4 TO B3. のMOVE文が存在する。
【0017】プログラムの移送命令文において、移送元
のデータ項目名と移送先のデータ項目名とは異名同義の
データ項目名であるとみなす。したがって、プログラム
Aのデータ項目名B2とA1、C1とA1、C3とA2、C4とA3、B3
とC4とはそれぞれ異名同義であると関連づけ、図1
(b)に示した関連情報を得る。
【0018】図1(c)に示すように、得られた関連
情報をもとに異名同義のデータ項目名をグルーピングす
る。すなわち、B2とA1、C1とA1がそれぞれ異名同義であ
るからA1、B2、C1をグルーピングし、C3とA2が異名同義
であるからA2、C3をグルーピングし、C4とA3、B3とC4が
それぞれ異名同義であるからA3、B3、C4をグルーピング
する。
【0019】各グループに代表名を設定し、グルーピ
ング索引を作成してまとめる。例えば、図1(d)に示
すように、A1、B2、C1のグループの各データ項目に代表
名「A01」、A2、C3のグループの各データ項目に代表名
「A02」、A3、B3、C3のグループの各データ項目に代表
名「A03」を設定して、グルーピング索引を作成する。
【0020】第2のグルーピング手段は、図2に示すよ
うに、複数のプログラムで同一のデータセットを定義し
ている場合において、複数のプログラムにおけるデータ
項目構造体単位の同じ位置かつ同じ桁数のデータ項目名
を異名同義のデータ項目名としてグルーピングする。こ
れは、JCLのデータセット名を仲介として複数のプロ
グラム上のデータ項目名を結び付ける手段である。図2
の例では、下記の手順でデータ項目名のグルーピングが
行われる。
【0021】図2(a)のプログラムAにおいて、BR
ECはデータ項目の構造体単位、B1〜B3はデータ項目名で
あり、本プログラムAでは、 SELECT BBF ASSIGN SYS012 FD BBF の文が存在する。一方、図2(b)のJCL−Aには、 //JA1 EXEC PGM=A //SYS012 DD DSN=TRNS.DATA,DISP=SHR の文がある。ここで、TRNS.DATAはデータセット名であ
り、同一の外部記憶装置内でユニークな名前である。
【0022】また、図2(c)のプログラムBにおい
て、XRECはデータ項目の構造体単位、X1〜X5はデータ項
目名であり、本プログラムAでは、 SELECT XXF ASSIGN SYS011 FD XXF の文が存在する。一方、図2(d)のJCL−Bには、 //JB2 EXEC PGM=B //SYS011 DD DSN=TRNS.DATA,DISP=SHR の文がある。ここで、「TRNS.DATA」はデータセット名
であり、同一の外部記憶装置内でユニークな名前である
から、JCL−Aに記述された「TRNS.DATA」と同じデ
ータセットである。
【0023】そこで、図2(e)に示すように、データ
セット名「TRNS.DATA」を介してデータ項目の構造体単
位の関連情報を作る。すなわち、プログラムBのXRECと
プログラムAのBRECとは異名同義であるとみなす。
【0024】図2(f)に示すように、BRECとXRECの
内容を比較して、同じ位置かつ同じ桁数のデータ項目名
の関連情報を作る。同じ位置かつ同じ桁数のデータ項目
名の関連付けは、具体的には図3に示したように行う。
【0025】及びで得られた情報を合わせて異名
同義のデータ項目名をグルーピングする。すなわち、各
グループに代表名を設定し、グルーピング索引を作成し
てまとめる。例えば、図2(f)に示すように、X1、B1
のグループの各データ項目に代表名「B01」、X2、B2の
グループの各データ項目に代表名「B02」、X3、B3のグ
ループの各データ項目に代表名「B03」を設定して、グ
ルーピング索引を作成する。
【0026】以上のように、第1及び第2のグルーピン
グ手段を用いて複数のプログラム間における異名同義の
データ項目名をグルーピングすることにより、問い合わ
せ(影響分析、照会)に対応できるようになる。この場
合、例えば、第1のグルーピング手段によって一つのプ
ログラムの中のデータ項目名A1、B1、C1をグルーピング
し、第2のグルーピング手段によって複数のプログラム
の中のデータ項目名A1、B2、C2をグルーピングしたとす
ると、A1はシステム内でユニークな名前を持つプログラ
ムの中でユニークなデータ項目名であるから、A1、B1、
C1、B2、C2は異名同義のデータ項目名であるとみなして
グルーピングすることができ、したがって第1及び第2
のグルーピング手段の併用によって複数のプログラム間
の異名同義のデータ項目名を確実にグルーピングするこ
とが可能となる。すなわち、例えば図4に示すようにデ
ータ項目名A1で問い合わせをすると、A1に関連する別名
のデータ項目名(異名同義のデータ項目名)が全て検出
され、画面や帳票に表示及び/又は出力される。そし
て、表示及び/又は出力された異名同義のデータ項目名
を用いることにより、複数プログラムにおける修正必要
個所を容易に特定することが可能となる。
【0027】ここで、修正とは、例えば前述した例で示
すと、消費税が3%から5%に上がった場合に、 COMPUTE A=SHOHIZEI*0.03 COMPUTE A=SHOHI*0.03 COMPUTE A=ZEI*0.03 COMPUTE A=Z*0.03 といったプログラムの異名同義のデータ項目を含む箇所
において、「0.03」を「0.05」に修正するようなことを
いう。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数のプログラム間において同義のデータ項目に様々な
データ項目名が付けられている場合に、異名同義のデー
タ項目名をグルーピングして関連づけることにより、デ
ータ項目名が統一されていない複数プログラム間におい
て、修正必要個所を特定することが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1のグルーピング手段の一例を示す説明図で
ある。
【図2】第2のグルーピング手段の一例を示す説明図で
ある。
【図3】複数のプログラムのデータ項目の構造単位にお
ける同じ位置かつ同じ桁数のデータ項目名をグルーピン
グする例を示す説明図である。
【図4】グルーピングしたデータ項目名が表示及び/又
は出力される例を示す説明図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−294925(JP,A) 特開 平2−278335(JP,A) 特開 平1−140333(JP,A) 特開 平2−100131(JP,A) 特開 平3−94330(JP,A) 特開 平3−84627(JP,A) 日経コンピュータNO.231(1990. 7.30)、日経BP社、P.74−P.89 日経コンピュータNO.268(1991. 11.18)、日経BP社、P.169−P. 186

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プログラムの移送命令文における移送元
    のデータ項目名と移送先のデータ項目名とをグルーピン
    グする第1のグルーピング手段と、 同一のデータセットを複数のプログラムで定義している
    場合の該複数のプログラムのデータ項目の構造単位にお
    ける同じ位置かつ同じ桁数のデータ項目名をグルーピン
    グする第2のグルーピング手段とを備え、 前記第1及び第2のグルーピング手段によって複数プロ
    グラム間における異名同義の複数のデータ項目名をグル
    ーピングするとともに、 あるデータ項目名で問い合わせを行ったときに、該デー
    タ項目名及び該データ項目名と共にグルーピングされた
    他の異名同義のデータ項目名を表示及び/又は出力する
    ようにしたことを特徴とする複数プログラムにおける修
    正必要個所の検出方法。
JP4148956A 1992-05-18 1992-05-18 複数プログラムにおける修正必要個所の検出方法 Expired - Lifetime JP2571492B2 (ja)

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日経コンピュータNO.231(1990.7.30)、日経BP社、P.74−P.89
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