JP2571184B2 - 薄表紙自動供給装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は薄表紙自動供給装置に関
し、更に詳細には紙又はビニール等の薄表紙をその集積
体下部から１枚づつ引き出して供給する薄表紙自動供給
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、百科事典等上製本の表紙には大別
してボール紙を芯にした厚表紙（ボール表紙）と、少し
厚目の紙を芯にした表紙やビニール系のシートを型抜き
した表紙（これらを総称して薄表紙と称する）とが有
る。これらの表紙は表紙くるみ機で中本に被せられ、公
知の種々の行程を経て上製本が製作される。

【０００３】このように表紙を中本に被せる作業は表紙
くるみ機で連続的になされ、そのため表紙は表紙くるみ
機へ自動的に且つ連続的に供給されるようになってお
り、これが表紙自動供給装置である。従来、この表紙自
動供給装置は、平に積み重ねた表紙を下から往復する送
り爪で１枚づつ押し出して繰り出し供給するようになっ
ていた。

【０００４】しかし、このような従来の表紙自動供給装
置は、専らボール表紙等の厚表紙を表紙くるみ機へ連続
的に供給するためのもので、前述したような薄表紙を供
給することは不適当であった。すなわち、従来の表紙自
動供給装置における送り爪では薄表紙を１枚づつ押し出
しすことが困難であった。

【０００５】そこで、従来、薄表紙を表紙くるみ機へ自
動供給するために、従来の表紙自動供給装置を改良して
使用していた。薄表紙用に改良された従来の自動供給装
置は図２ないし図４に示されるように左右に夫々平行に
配置された２本の支持棒２ａ、２ｂ及び３ａ、３ｂを備
え、これら左右の各支持棒の間隔部に位置し且つ斜めに
立上がった全部で４本のガイドロッド４が支持棒の長手
方向に間隔をあけて配置されている。

【０００６】供給される多数の薄表紙５は、４本のガイ
ドロッド４で囲まれる領域内において支持棒２ａ、２
ｂ、３ａ、３ｂ及びその間の支持棒６上に乗せられ且つ
積み重ねられて待機させられる。４本のガイドロッド４
の内前方の２本のガイドロッド（以下、前当ガイドと称
する）４の下端は、凸状曲面に形成され、且つ支持棒２
ａ、２ｂ、３ａ、３ｂの上面とほぼ同一平面に位置して
いる。

【０００７】左右の各支持棒２ａ、２ｂと３ａ、３ｂの
夫々の間隔部には、吸盤７を取付けた送りアーム８が配
置され、更にこの送りアーム８の真下には図３に示され
るように作動アーム９が配置されている。各送りアーム
８の前後における両側部にはリンク１０の一端が枢着さ
れ、これらのリンク１０の他端はその真下の作動アーム
９の両側部に前記一端より前方位置で枢着されている。

【０００８】このように構成された従来の薄表紙自動供
給装置の動作について簡単に説明する。支持棒２ａ、２
ｂ、３ａ、３ｂ上に跨がるように乗せられ且つ積み重ね
られた多数の薄表紙５はその最下部から送りアーム８に
よって１枚づつ引き出される。この動作は、作動アーム
９が適当な駆動装置（図示せず）により支持棒２ａ、２
ｂ、３ａ、３ｂに沿う往復直線運動をし、これに伴って
この作動アーム９にリンク１０で連結された送りアーム
８も前後に移動させられる。

【０００９】いま、図３に示されるように作動アーム９
が後退している途中で送りアーム８が先に薄表紙集積体
の直下に来てその後端部がストッパ１１に当接する。そ
して、引続き作動アーム９が後退すると、送りアーム８
がリンク１０の立上がりにより上昇し、送りアーム８に
設けられた吸盤７が薄表紙集積体の最下部の１枚に当接
して吸着する。

【００１０】そして、作動アーム９が再び前進しはじめ
ると、リンク１０が倒れて送りアーム８が作動アーム９
の上に乗るまで下降し、次いで作動アーム９にリンク１
０を介して引っ張られて前進する。その時、送りアーム
８の吸盤７は図４に示されるように薄表紙５の前側に吸
着して引き下げて凹形に変形させ、前当ゲートの下端凸
状曲面をくぐらせてこれを通過させ、これにより薄表紙
集積体から前方へ引き出す。これが薄表紙１枚をその集
積体の最下部から抜き出して供給する動作の１サイクル
であり、この動作を順次繰り返して連続的な供給を行
う。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の薄表紙自動供給装置でも以下に述べるような
問題があった。すなわち、例えば、ビニール表紙等は気
温や湿度に非常に敏感で、また文字等はエンボス加工さ
れていて凹凸があるため積載した表紙同志が相互に貼り
付くことがある。更に、ビニール表紙等の薄表紙は、運
搬時に段ボール箱等の狭い空間に無理に詰込まれること
が多く、その際に曲り癖が付いていることがある、など
必ずしも整然と且つきれいに積載されていない場合があ
る。

【００１２】このような状態で積み重ねられた多数の薄
表紙を前述した従来の薄表紙自動供給装置にセットして
表紙くるみ機への自動供給を行うと、良好に１枚づつ引
き出すことが難しく、度々供給トラブルを発生すること
があった。従って、このような薄表紙をこの薄表紙自動
供給装置に掛ける時には、オペレーターがセットしよう
とする薄表紙をバラして各薄表紙間に空気を入れ、相互
の貼り付きを取り除いたり、或いは曲り癖を直したりし
ていた。

【００１３】また、特に供給トラブルが多い薄表紙の場
合には、ボール表紙用の送り爪や吸盤付アームの往復に
合わせて、作業者が１枚づつ手差しをして供給するよう
にしていた。しかし、現在のようにライン化された流れ
生産の場合、このような薄表紙供給のスピード低下やト
ラブルによる供給停止の発生によってラインスピードが
下がり、全体の生産効率即ち上製本の製本能率を著しく
低下させることになり、そのため表紙くるみ機への薄表
紙の安定的自動供給が強く望まれた。

【００１４】本発明の目的は、かかる従来の薄表紙自動
供給装置における問題点を解決するためになされたもの
で、積載された多数の薄表紙を下から１枚づつ確実に且
つ安定的に引き出して自動供給する薄表紙自動供給装置
を提供することにある。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明は薄表紙自動供給
装置であり、以下のように構成されている。すなわち、
本発明の薄表紙自動供給装置は、表紙くるみ機からのス
タート信号を受けるたび毎に１回転するカム円盤と、前
記カム円盤に連動し、このカム円盤が１回転する度に１
往復する揺動アームと、前記カム円盤の回転により圧縮
空気の供給経路を切換えるバルブ切換え装置と、前記薄
表紙集積体の下部に配置され、前記バルブ切換え装置を
介して送られる圧縮空気により上下にスイングし、前記
薄表紙集積体最下面の１枚の薄表紙を吸着してその前端
部を下方へ折り曲げる吸盤装置と、前記揺動アームに支
持され、前記揺動アームの揺動により薄表紙集積体の下
部前端に接近離隔すると共に前記バルブ切換え装置を介
して送られる圧縮空気により開閉するクランプ装置とを
備えて構成されていることを特徴とする。

【００１６】更に、本発明の薄表紙自動供給装置は、前
述した特徴に加えて前記バルブ切換え装置へコンプレッ
サーから圧縮空気を供給する時レギュレータを介在さ
せ、これにより前記クランプ装置のグリップ圧を調整す
ることを特徴とする。

【００１７】

【作用】本発明の薄表紙自動供給装置によると、表紙く
るみ機からのスタート信号を受けるたび毎にカム円盤が
１回転する。このカム円盤が１回転する度に揺動アーム
が１往復し、この揺動アームに支持されたクランプ装置
が振り子のように揺動して薄表紙集積体に接近離隔す
る。カム円盤はその回転によりバルブ切換え装置の起動
部を所定タイミングで動作させ、バルブ切換え装置で圧
縮空気の供給経路が切換えられる。

【００１８】このようにバルブ切換え装置で圧縮空気の
供給経路を選択的に切換え制御することで、吸盤装置を
スイングさせ、薄表紙集積体の最下面に位置する１枚の
薄表紙前端部側裏面に吸盤を当接させて吸着し、その前
端側を下方へ「へ」の字状に折り曲げる。その時、揺動
アームに支持されたクランプ装置が薄表紙集積体の下部
に接近しながら、バルブ切換え装置による圧縮空気の供
給経路の変更により開いて薄表紙集積体最下面の薄表紙
を掴む。

【００１９】このようにして薄表紙集積体の最下面の１
枚の薄表紙を掴んだクランプ装置は揺動アームの揺動に
より薄表紙集積体から離れ、これにより薄表紙集積体の
最下面の１枚が引き抜かれることになる。これまでの動
作が薄表紙集積体から１枚の薄表紙を引き出して供給す
る１サイクルであり、この動作の繰り返しにより連続的
に薄表紙が集積体下面から順次供給される。

【００２０】

【実施例】以下、本発明の薄表紙自動供給装置を図に示
される実施例について更に詳細に説明する。図１には本
発明の一実施例に係る薄表紙自動供給装置２０が示され
ている。この実施例の薄表紙自動供給装置２０は、モー
タ（図示せず）等の駆動軸に作動的に連結された回転軸
２１に支持された２つのカム円盤２２、２３を備え、こ
の各カム円盤２２、２３の真下にはバルブ切換え装置２
４、２５が設置されている。

【００２１】各バルブ切換え装置２４、２５は、その上
部に内部のバルブを切換えるための起動部であるトリガ
ー２４ａ、２５ａを備え、これら各トリガー２４ａ、２
５ａの先端部には各カム円盤２２、２３の外周部に摺接
する摺接ローラ２４ｂ、２５ｂが設けられている。これ
らのバルブ切換え装置２４、２５には、コンプレッサー
（図示せず）からレギュレータ２６を介して圧縮空気を
送る配管２７が接続されている。

【００２２】更に、これらのバルブ切換え装置２４、２
５は、配管２７から導入された圧縮空気の流れを２方向
に変える２つの通路を内部に備え、その分岐部には前述
したトリガーの動作により圧縮空気の流れをいずれか一
方の通路に切換える切換えバルブが設けられている。そ
して、各バルブ切換え装置２４、２５の壁部に形成され
た前述の内部通路に通じる出口穴２４ｃ、２４ｄ、２５
ｃ、２５ｄにはそれぞれ配管２８、２９、３０、３１の
各一端が接続されている。

【００２３】ところで、前述したモータによって回転さ
れる回転軸２１の端部にはクランク３２の一端が連結さ
れ、その他端にはタイロッド３３の一端が枢着されてい
る。このタイロッド３３の他端は、上端部が本薄表紙自
動供給装置２０の適当な固定部に枢着支持された揺動ア
ーム３４の長手方向中間部に軸支されている。これによ
り、回転軸２１の回転に伴ってクランク３２が１回転す
ると、タイロッド３３が１往復動して揺動アーム３４を
振り子のように揺動する。

【００２４】この揺動アーム３４の下端部には水平方向
に伸長する支持棒３５が取付けられている。この支持棒
３５には２組のクランプ装置３６が取付けられ、このク
ランプ装置３６は、例えば洗濯鋏みのように先端部が開
閉するように構成された固定爪３６ａと可動爪３６ｂと
からなり、この可動爪３６ｂはエアーシリンダー装置３
７のピストンロッドに接続されている。

【００２５】このエアーシリンダー装置３７には、ピス
トンロッドを往復動させるためシリンダの左右に圧縮空
気を導入する２つの圧縮空気導入口３７ａ、３７ｂが設
けられ、これら各導入口３７ａ、３７ｂにはそれぞれバ
ルブ切換え装置２４の２つの出口穴２４ｃ、２４ｄに接
続された配管２８、２９の他端が接続されている。これ
により、これら２組のクランプ装置３６は、揺動アーム
３４により図１に矢印３８で示されるように揺動運動さ
せられる。

【００２６】このクランプ装置３６の揺動方向には、薄
表紙３９が多数積み重ねられた薄表紙集積体４０が配置
されている。この薄表紙集積体４０の側部にはエアーシ
リンダ装置４１が設置され、そのピストンロッド４２
は、上端部が本装置２０の適当な固定部に枢着されたレ
バーアーム４３の長手方向中間部に軸支されている。こ
のレバーアーム４３の下端部には支持棒４４の一端が固
定され、その他端は薄表紙集積体４０の前側下面に伸長
している。この支持棒４４の他端には吸盤状の真空吸引
部４５が取付けられ、この真空吸引部４５は適当なパイ
プ４６を介して負圧供給源（図示せず）に連通されてい
る。

【００２７】このエアーシリンダ装置４１には、内部の
ピストンを往復動させるため前述したバルブ切換え装置
２５の出口穴２５ｃ、２５ｄにそれぞれ一端が接続され
た配管３０、３１の他端が接続されている。これによ
り、配管３０と配管３１への圧縮空気の供給がバルブ切
換え装置２５で交互に切換えられることで、エアーシリ
ンダ装置４１のピストンロッド４２が往復動させられ
る。

【００２８】その結果、レバーアーム４３がスイングし
て真空吸引部４５を薄表紙集積体４０最下面の前端側裏
面に当接させ、これを吸着する。そして、引続く真空吸
引部４５のスイング動作は、真空吸着した薄表紙集積体
４０最下面の１枚前端部を図１に示されるように下方向
へ引き降ろすようにして「へ」の字状に折り曲げる。

【００２９】薄表紙集積体４０の前端側には圧縮空気供
給管４７が設置され、その下端のノズル部４７ａは薄表
紙集積体４０の下部前面に指向されている。この圧縮空
気供給管４７はバルブ切換え装置４８の出口穴と配管４
９により接続され、このバルブ切換え装置４８は前述し
たレギュレータ２６と配管５０により接続されている。
前記ノズル部４７ａは、クランプ装置３６が薄表紙３９
をクランプすると同時に吹き始め、薄表紙３９が集積体
４０から抜け切るまで吹くようにされている。これによ
り、表紙同士の摩擦による次の表紙の連れ出しや傷つき
やすい材質の表紙の擦傷を防止できる。

【００３０】次に、この実施例における薄表紙自動供給
装置２０の動作について説明する。表紙くるみ機からの
スタート信号を受けるとモータが駆動し、回転軸２１を
回転させる。モータは、回転軸２１が１回転した時に近
接スイッチ（図示せず）等で停止するように構成されて
いる。

【００３１】これにより、回転軸２１に取付けられたカ
ム円盤２２、２３は、バルブ切換え装置２４、２５の上
部に設けられたトリガー２４ａ、２５ａの先端ローラ２
４ｂ、２５ｂに摺接しながら回転し、所定回転角度で各
トリガー２４ａ、２５ａを押し込んでバルブ切換え装置
２４、２５内のバルブを切換える。このバルブの切換え
により各バルブ切換え装置２４、２５内の圧縮空気供給
通路が切換えられる。

【００３２】他方、回転軸２１の回転に伴って揺動アー
ム３４が振り子のように揺動し、この揺動アーム３４に
取付けられた支持棒３５に吊り下げられた２組のクラン
プ装置３６が薄表紙集積体４０の下部に接近離隔する。
その時、各クランプ装置３６の可動爪３６ｂは、前述し
たバルブ切換え装置２４による圧縮空気供給通路の切換
えによるエアーシリンダ装置３７のピストンロッドの往
復動によって固定爪３６ａに対して開閉するように動か
される。

【００３３】そのタイミングは、クランプ装置３６が薄
表紙集積体４０に最接近した時に可動爪３６ｂが固定爪
３６ａに対して開き、最下面の１枚の端縁が固定爪３６
ａと可動爪３６ｂとの開いた口に相対的に入った時に閉
じるようにされ、これは全てカム円盤２２によるバルブ
切換え装置２４のトリガー２４ａの押しタイミングに依
存している。

【００３４】さて、クランプ装置３６が揺動端から薄表
紙集積体４０に接近してくる間に薄表紙集積体４０の側
部に配置されたエアーシリンダ装置４１におけるピスト
ン４２の往復動によりレバーアーム４３がスイングして
真空吸引部４５を薄表紙集積体４０最下面の前端側裏面
に当接させ、これを吸着する。そして、引続く真空吸引
部４５のスイング動作は、既に説明したように真空吸着
した薄表紙集積体４０最下面の１枚前端部を図１に示さ
れるように下方向へ引き降ろすようにして「へ」の字状
に折り曲げる。

【００３５】その時、クランプ装置３６が揺動してき
て、その固定爪３６ａと可動爪３６ｂの開放端の内部へ
前述の「へ」の字状に折り曲げられた１枚の薄表紙３９
の前縁部が相対的に進入する。その瞬間にバルブ切換え
装置２４におけるバルブ切換えによってエアーシリンダ
装置３７が動作してクランプ装置３６が閉じ、薄表紙３
９を掴み、次いで引き続くクランプ装置３６の揺動運動
によりその１枚の薄表紙３９が集積体４０の最下部から
引出される。

【００３６】この時即ち最下部の薄表紙３９が引き出さ
れる瞬間に、下方へ折り曲げられた薄表紙３９とそのす
ぐ上の薄表紙集積体間には、薄表紙集積体４０の前端部
に配置されている圧縮空気供給管４７の下端ノズル部４
７ａから圧縮空気が噴出されて吹き込まれ、相互の貼り
付きを解いて連れ出しが防止される。このようにして引
き出された１枚の薄表紙３９は、クランプ装置３６の揺
動運動中の適所でバルブ切換え装置２４におけるバルブ
切換えによってクランプが解除され、例えば往復する表
紙用送り爪の前に降ろされる。

【００３７】このように本実施例の薄表紙自動供給装置
２０では、薄表紙集積体４０からエアーシリンダ装置３
７を使用したクランプ装置３６により薄表紙３９をクラ
ンプして引き出すようにしているため薄表紙３９へのグ
リップ力が強化できる。その結果、薄表紙集積体４０の
積み上げ高さを従来の場合よりかなり高くしても引出し
が可能となることから、連続供給の量を著しく増やすこ
とができる。

【００３８】また、この実施例に係る薄表紙自動供給装
置２０では、表紙くるみ機から動力を取ることなく、全
く独立した構成とされ、唯一表紙くるみ機からスタート
信号を受けて始動するだけであるため、薄表紙の供給ス
ピードを表紙くるみ機の作動よりも高速に動かすことが
でき、その充分な連続性を確保することができると共に
能率の向上をも図ることができる。

【００３９】更に、本実施例の薄表紙自動供給装置で
は、クランプ装置や真空吸引部のスイングがエアーシリ
ンダ装置のピストンロッドの往復動によってなされ、そ
のタイミングはバルブ切換え装置のトリガーを制御する
カム円盤によって取るようにされていることから、カム
円盤の設計によりこのタイミングを自由に選ぶことがで
きる。従って、表紙のサイズ、機械のスピード等に応じ
て最適の状態を選択することができる。

【００４０】更に、本実施例の薄表紙自動供給装置で
は、例えばビニール表紙等凹みや傷付易い表紙に対して
はレギュレータ２６により圧縮空気の圧力を調整するこ
とにより、クランプ装置３６による薄表紙のクランプ力
即ちグリップ力を簡単に調整することができる。また、
２組のクランプ装置３６は、個々のエアーシリンダ装置
３７を使用しているため、そのグリップ力は均等にな
り、しかも薄表紙の引き出しの際真っ直ぐに引き出すこ
とができるので片締めによる薄表紙の曲りがなくなり、
その結果引き出した表紙を離す際の位置決めが正確にな
り、表紙の折れ込みを防止することができる。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の薄表紙自
動供給装置によれば、従来困難であるとされていた薄表
紙の集積体からの連続自動供給をトラブルの発生が殆ど
なく達成することができると共に薄表紙集積体の高さを
相当に高くしても確実な供給が可能で、これにより薄表
紙供給の能率を格段に向上させることができる等優れた
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る薄表紙自動供給装置を
概略的に示す構成説明図である。

【図２】従来の薄表紙自動供給装置を示す斜視図であ
る。

【図３】図２に示される従来の薄表紙自動供給装置の側
面図である。

【図４】図２に示される従来の薄表紙自動供給装置の正
面図である。

【符号の説明】 ２０ 薄表紙自動供給装置 ２１ 回転軸 ２２ カム円盤 ２３ カム円盤 ２４ バルブ切換え装置 ２４ａ トリガー ２４ｂ 摺接ローラ ２４ｃ 圧縮空気の出口穴 ２４ｄ 圧縮空気の出口穴 ２５ バルブ切換え装置 ２５ａ トリガー ２５ｂ 摺接ローラ ２５ｃ 圧縮空気の出口穴 ２５ｄ 圧縮空気の出口穴 ２６ レギュレータ ２７ 配管 ２８ 配管 ２９ 配管 ３０ 配管 ３１ 配管 ３２ クランク ３３ タイロッド ３４ 揺動アーム ３５ 支持棒 ３６ クランプ装置 ３６ａ 固定爪 ３６ｂ 可動爪 ３７ エアーシリンダ装置 ３７ａ 圧縮空気導入口 ３７ｂ 圧縮空気導入口 ３９ 薄表紙 ４０ 薄表紙集積体 ４１ エアーシリンダ装置 ４２ ピストンロッド ４３ レバーアーム ４４ 支持棒 ４５ 真空吸引部 ４６ パイプ ４７ 圧縮空気供給管 ４７ａ ノズル部 ４８ バルブ切換え装置 ４９ 配管 ５０ 配管

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表紙くるみ機からのスタート信号を受け
   るたび毎に１回転するカム円盤と、前記カム円盤に連動
   し、このカム円盤が１回転する度に１往復する揺動アー
   ムと、前記カム円盤の回転により圧縮空気の供給回路を
   選択的に切換えるバルブ切換え装置と、前記薄表紙集積
   体の下部に配置され、前記バルブ切換え装置を介して送
   られる圧縮空気により上下にスイングし、前記薄表紙集
   積体最下面の１枚の薄表紙を吸着してその前端部を下方
   へ折り曲げる吸盤装置と、前記揺動アームに支持され、
   前記揺動アームの揺動により薄表紙集積体の下部前端に
   接近離隔すると共に前記バルブ切換え装置を介して送ら
   れる圧縮空気により開閉するクランプ装置とを備えてな
   る薄表紙自動供給装置。
2. 【請求項２】 前記バルブ切換え装置へコンプレッサー
   から圧縮空気を供給する時レギュレータを介在させ、こ
   れにより前記クランプ装置のグリップ圧を調整すること
   を特徴とする薄表紙自動供給装置。