JP2571120B2 - 線材巻取方法 - Google Patents

線材巻取方法

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JP2571120B2
JP2571120B2 JP1037095A JP3709589A JP2571120B2 JP 2571120 B2 JP2571120 B2 JP 2571120B2 JP 1037095 A JP1037095 A JP 1037095A JP 3709589 A JP3709589 A JP 3709589A JP 2571120 B2 JP2571120 B2 JP 2571120B2
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武 尾野
節夫 樋口
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    • B65H54/00Winding, coiling, or depositing filamentary material
    • B65H54/02Winding and traversing material on to reels, bobbins, tubes, or like package cores or formers
    • B65H54/38Arrangements for preventing ribbon winding ; Arrangements for preventing irregular edge forming, e.g. edge raising or yarn falling from the edge
    • B65H54/385Preventing edge raising, e.g. creeping arrangements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Winding Filamentary Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、線材巻取方法に係り、特に、細物電線等の
線材をボビン巻きする巻取方法の改良に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 従来、例えば線径が0.4〜1.2mmの細物電線等の線材を
ボビン巻取る場合、作業者が巻姿を目視し、必要に応じ
てトラバース幅を調整し巻姿の修正を行っていた。
一般に、線材を巻取機にて巻取る場合、同種ボビン
(ドラム)であっても、寸法公差,歪み,変形等のため
鍔間の間隔にバラツキがあり、ボビンに線材を巻取る場
合、ボビンの鍔付近で巻崩れ、巻不良が発生し易く、次
工程に於ける線材の繰出し操作時に、線材のテンション
が変動して支障を生じたり、甚だしい場合は線材のもつ
れを生じる虞もある。そのため、従来は上述のように、
作業者の手によってトラバース幅の調整を行っていた。
しかし、作業者が他の作業に手を取られて目を離した僅
かの時間の内に、巻崩れや巻不良を生じるという問題が
あった。
本発明の目的は、ボビンの鍔付近での巻崩れや巻不良
を防止して正常な巻姿を自動的に得られるようにするこ
とにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、ボビンの軸方向中間部における水平巻取速
度と、該ボビンの鍔付近における端部巻取速度とを比較
演算回路にて比較演算して、平均巻取速度と端部巻取速
度が等しい場合には、トラバーサの横送り速度をそのま
ま保ち、平均巻取速度よりも端部巻取速度の方が大きい
場合には、トラバーサの横送り速度を上記鍔付近にて増
速させる速度補正信号を送り出し、平均巻取速度よりも
端部巻取速度の方が小さい場合には、トラバーサの横送
り速度を上記鍔付近にて減速させる減速補正信号を送り
出して、上記鍔付近のトラバーサの横送り速度を制御し
つつ、線材をボビンに巻取る線材巻取方法である。
[作用] 当初設定したターン位置(トラバース幅)及び横送り
速度のままでトラバーサを移動させ、線材をボビンに巻
取ってゆくと、ボビンの歪み,変形,寸法公差等による
ボビン鍔間隔のバラツキ等の原因で、ボビンの鍔付近に
おいて線材の盛上がりや凹所が生じはじめる。このとき
に、ボビンの軸方向中間部における平均巻取速度と、ボ
ビンの鍔付近における端部巻取速度とを、直接的に、又
はダンサーの位置等によって間接的に、検出して、比較
演算すると、線材巻取外径が増加する線材盛上がり部で
は、端部巻取速度の方が平均巻取速度よりも大となり、
逆に、線材巻取外径が減少する凹所では、端部巻取速度
の方が平均巻取速度よりも小となる。
そこで、前者では、トラバーサ横送り速度を鍔付近の
み増速させることによって、鍔付近の巻取り密度がボビ
ンの軸方向中間部における巻取り密度よりも小さくなる
ため、盛上がりを小さくし、解消することができる。ま
た、後者では、トラバーサ横送り速度を鍔付近のみ減速
させることによって、鍔付近の巻取り密度がボビンの軸
方向中間部における巻取り密度よりも大きくなるため、
凹所を埋めることができる。また、鍔付近に線材の盛上
がりや凹所が生じておらず、線材巻取外径の増減がない
場合には、平均巻取速度と端部巻取速度は等しく、トラ
バーサ横送り速度を鍔付近でも設定通りそのままに保
ち、鍔付近と中間部とにおいて線材巻取速度及び線材巻
取外径を同一とする。これらの作動は、比較演算回路に
て自動的に行われる。このとき、比較演算すべき平均巻
取速度を全トラバース幅での平均巻取速度とすると、端
部巻取速度の増減に影響されて中間部の実際の巻取速度
とずれた平均巻取速度となり、中間部と鍔付近の線材巻
取外径の差を正確につかむことができないが、本発明で
は、軸方向中間部での平均巻取速度で比較演算している
ので、鍔付近で線材の盛上がりや凹所が生じはじめてい
るのを、正確に検出することができる。
[実 施 例] 以下、図示の実施例に基づき本発明を詳説する。
第3図に於て、1はボビンであって、これに電線,ケ
ーブル等の線材2が巻かれる。同図のボビン1の左の鍔
3付近では線材2が盛上がって大径に巻かれ、右の鍔3
付近では逆に凹所が生じるような小径に巻かれる巻き不
良の発生を図示しており、本発明に係る線材巻取方法は
このような巻き不良を未然に防止するためのものであ
る。
第1図に示す本発明実施例の概略系統図に於て、ボビ
ン1は巻取機の巻取モータ4にて回転駆動され、また、
図外の伸線機等の前工程の装置から矢印Aのように送ら
れてくる線材2は、ダンサー装置5を経た後に、適宜方
向変換ローラ6及びトラバーサ7を経て、ボビン1に巻
取られる。
ダンサー装置5のダンサーロール5aの位置を検出し
て、その位置によって、巻取モータ4の速度を、設定値
8の一定値に保つことは従来公知の方法と同じである。
トラバーサ7は、第1図と第3図に示すように、トラバ
ースガイド9をトラバースモータ10にて矢印Bのよう
に、ボビン1の軸心と並行に往復動させて、線材2を均
一に巻回させる。
なお、第2図及び第4図に示す符号11はボビン1の鍔
3,3の位置を検出する鍔位置検出手段である。これは、
ボビン1の軸心と並行に配設されたスクリュシャフト12
と、これを正逆回転駆動させるモータ13と、上記スクリ
ュシャフト12と螺合する図示省略のナット部材を備える
と共に矢印Cのように往復動する移動台14と、該移動台
14を矢印C方向にガイドするレール部材を有するベース
15と、該移動台14からボビン1の方向へ延設されたT字
形アーム16と、該移動台14に設けられて該アーム16を矢
印Eのように移動調整するシリンダ等の伸縮作動部17
と、上記T字形アーム16の鍔3,3への対応端部に対設さ
れたセンサー18,18と、上記スクリュシャフト12の他端
に設けられたエンコーダ19等によって構成される。巻取
機へのボビン1のセット完了後、モータ13を回転駆動
し、センサー18,18にて鍔3,3の内面位置を検出して停止
させ、エンコーダ19にて、鍔位置及び鍔間長さ寸法Lを
デジタル量で測定することができる。上記の鍔位置検出
は光学式センサを用いて行うこともできる。
さて、本発明に係る線材巻取方法は、上述の巻取装置
を用いると共に、第1図及び第3図に示す如く、線材2
のボビン1への巻取中に、ボビン1の軸方向中間部にお
ける平均巻取速度Vave、及び、鍔3,3付近の端部巻取速
度V1及びV2を、直接的に測定し、又は、ダンサーロール
5aの位置検出により間接的に測定し、該巻取速度Vaveと
V1,V2を、比較演算回路22にて比較し、各状況に応じて
次の作動を行う。
V1,V2がVaveに等しいとき: トラバーサ7の横送り速度Bをそのままに保つ。
V1>Vaveのとき: トラバーサ7の横送り速度Bを、鍔3の付近にて増速
させる速度補正信号24を比較演算回路22から送り出し
て、トラバースモータ10を増速し、第3図の左端のよう
に大径に盛上がって巻かれるのを防止する。つまり、平
均巻取速度Vaveよりも端部巻取速度V1の方が大きい場合
には、トラバーサの横送り速度Bを鍔3付近のみ増進さ
せる。(なお、V2>Vaveの場合も同様である。) V2<Vaveのとき: トラバーサ7の横送り速度Bを、鍔3の付近にて減速
させる減速補正信号24を比較演算回路22から送り出し
て、トラバースモータ10を減速し、第3図の右端のよう
に凹所が形成されるのを防止する。つまり、平均巻取速
度Vaveよりも端部巻取速度V2の方が小さい場合には、ト
ラバーサの横送り速度Bを鍔3付近のみ減速させる。
(なお、V1<Vaveの場合も同様である。) 上述の巻取方法によれば、鍔3の付近においても、線
材2を均一な巻取外径となるように自動的に調節して巻
取ることができる。
ところで、上述した本発明の巻取方法と同じ目的で例
えば、初期設定値のトラバースターン位置T1,T2及びト
ラバース幅Sを、夫々T′1,T′2,S′に自動的に制御し
て、均一外径に巻設する方法も考えられる。これを詳し
く説明すると、V1,V2がVaveに等しいときは、ターン位
置T1,T2をそのままに保つ。V1>Vaveのときは、ターン
位置T1を第3図に示すように内方のT′に補正する信
号を比較演算回路から送り、トラバースガイド9を鍔3
に近づく手前で早めにリターンさせる。V2<Vaveのとき
は、ターン位置T2を第3図に示すように外方のT′
補正する信号を送り、トラバースガイド9が鍔3へ十分
に接近した位置でリターンさせる。
しかし、このようなトラバースターン位置とトラバー
ス幅を制御する方法では、鍔3付近に盛上がりがある場
合に、その盛上がり位置の近傍でトラバーサ7が早目に
リターンするため、そのリターン部分に段差が生じ易い
という欠点がある。また、鍔3付近に凹所がある場合
は、その凹所にも線材2が巻付けられるが、トラバーサ
7の送り速度が一定であるため、凹所を十分に埋めるこ
とができない。
これに対し、前述の本発明に係る巻取方法のように、
鍔3付近のトラバーサ7の横送り速度Bを増減制御しつ
つ、線材2をボビン1に巻取れば、鍔3付近の盛上がり
部では、線材2の巻き密度を小さくして巻取外径の均一
化を図ることができる。かつ、鍔3付近の凹所では、線
材の巻き密度を大きくして巻取外径の均一化を図ること
ができる。このため、線材巻取中に巻崩れや巻き不良を
確実に防止できる。従って、巻取ボビン(同種ボビン)
間に、歪み,変形あるいは寸法公差等があっても、常に
正常な巻姿が得られる。また、ボビンに巻かれた線材を
次工程にて繰り出す場合、線材は良好な巻装状態にある
から、繰り出し不良を起こすことなく、均一な引出テン
ションにてスムースに繰り出し得、次工程の自動化も容
易となる。
本発明は、例えば線径が0.4mm〜1.2mmの細物電線,ワ
イヤー等の線材をクロス巻き(綾巻き)する場合に好適
である。
[発明の効果] 上記説明した通りの本発明においては、線材をボビン
に巻取り中に、ボビンの鍔付近で線材の盛上がりが生じ
た場合には、該鍔付近においてトラバーサの横送り速度
を増速し線材の巻き密度を小さくするので、線材の盛上
がりを減少,解消させ、またボビンの鍔付近で線材の凹
所が生じた場合には、該鍔付近においてトラバーサの横
送り速度を減速し線材の巻き密度を大きくするので凹所
を埋め、解消させる。従って、本発明によれば、寸法公
差,歪み,変形等によりボビンの鍔間にバラツキがあっ
ても、ボビンへの線材の巻取りを自動的に均一化し、鍔
付近における線材の盛上がりや凹所等の巻き不良や巻き
崩れの発生を防止でき、常に良好な巻き状態が得られ
る。従って本発明の方法によってボビンに巻取られた線
材をボビンから繰出す場合、均一なテンションでスムー
スに繰出すことができる。
殊に、本願発明においては、上記の通り、トラバーサ
の横送り速度を増減速させて線巻きの密度を疎又は密と
するので、盛上がりや凹所の解消が連続的かつなだらか
に無理なく行われ、しかも確実に行われる効果がある。
前述のトラバーサのターン位置を変更する場合における
ような不連続な段差を生じたり、凹所の解消が不確実と
いう難点がない。
また、本発明においては平均巻取速度と端部巻取速度
とを比較演算するに当り、平均巻取速度としてボビンの
軸方向中間部における平均巻取速度を採用しているの
で、平均巻取速度が鍔付近における線材の盛上がりや凹
所の影響を受けず、巻取速度の比較演算により線材の盛
上がりや凹所を早期にかつ正確に検出することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概略系統図、第2図と
第3図は要部説明図、第4図は鍔位置検出手段を示す正
面図である。 1……ボビン、2……線材、3……鍔、7……トラバー
サ、22……比較演算回路、Vave……平均巻取速度、V1,V
2……端部巻取速度、B……横送り速度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−267663(JP,A) 特開 昭58−216866(JP,A) 特公 昭59−34625(JP,B2) 実公 昭58−42353(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボビンの軸方向中間部における平均巻取速
    度と、該ボビンの鍔付近における端部巻取速度とを比較
    演算回路にて比較演算して、平均巻取速度と端部巻取速
    度が等しい場合には、トラバーサの横送り速度をそのま
    ま保ち、平均巻取速度よりも端部巻取速度の方が大きい
    場合には、トラバーサの横送り速度を上記鍔付近にて増
    速させる速度補正信号を送り出し、平均巻取速度よりも
    端部巻取速度の方が小さい場合には、トラバーサの横送
    り速度を上記鍔付近にて減速させる減速補正信号を送り
    出して、上記鍔付近のトラバーサの横送り速度を制御し
    つつ、線材をボビンに巻取ることを特徴とする線材巻取
    方法。
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