JP2571038B2 - ディジタルテレビジョン信号処理装置 - Google Patents

ディジタルテレビジョン信号処理装置

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JP2571038B2
JP2571038B2 JP7245743A JP24574395A JP2571038B2 JP 2571038 B2 JP2571038 B2 JP 2571038B2 JP 7245743 A JP7245743 A JP 7245743A JP 24574395 A JP24574395 A JP 24574395A JP 2571038 B2 JP2571038 B2 JP 2571038B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ディジタルテレビジョ
ン受信機に係り、特にVTR等によって生じるNTSC
方式の仕様を満足しない非標準信号に対して最適な処理
を施すのに必要な信号処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のテレビジョン受信機では、色信号
が輝度信号に周波数多重されていることに起因するクロ
スカラー、ドットクロール、さらに、インタレース走査
に起因するラインフリッカ、走査線妨害などの画質の劣
化が生じることが知られている。このような画質劣化要
因を取り除き、高画質化を図るために、半導体メモリと
ディジタル信号処理技術を用い、画像の時間方向の相関
性(フレーム相関、フィールド相関)を利用したフレー
ムくし形フィルタによるY/C分離(輝度・色度分
離)、フィールド間補間による走査線密度の倍密化、順
次走査変換といった時間軸処理技術の導入が考えられて
いる(特開昭58−115995号公報、特開昭58−
79379号公報)。ただし、これらの高画質化手段
は、周知のようにフレーム相関・フィールド相関の強い
静止画像のみについて効果を発揮するが、動画像につい
てはかえって妨害を発生することになる。そこで、フレ
ーム間の差をとることで画像の動きを検出し、静止画像
と判定される時は、フレームくし形フィルタ、フィール
ド間補間という前記時間軸上の処理、一方、動画と判定
される時は、フィールド内の空間処理に切り換える、い
わゆる動き適応形の処理を導入し実用化を目指すものが
知られている(特開昭59−45770号公報)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記技術は、色副搬送
波周波数fSC、水平走査周波数fH、垂直走査周波数fV
が、予め定められた周波数関係に正確に管理されたテレ
ビジョン信号(以下、標準信号と呼ぶ)についてその効
果が期待できるが、家庭用VTRやパーソナルコンピュ
ータのようにfSC,fH,fVが定められた周波数関係に
ないテレビジョン信号(以下、非標準信号と呼ぶ)につ
いてその効果を引き出すことができないという問題があ
った。 【0004】例えば、NTSC方式の場合には、fSC
Hは 【0005】 【数1】fSC=(455/2)・fH の関係が、また、fHとfVとの間には、 【0006】 【数2】 fH=(525/2)・fV=(262+1/2)・fV なる関係が定められている。〔数2〕は、走査線がイン
タレースしていることを示しており、現フィールドの隣
りあう2本の走査線上の画素を考えると、その丁度中間
に前フィールドの走査線の画素が対応する。一方、〔数
1〕と〔数2〕から 【0007】 【数3】fSC=(119437+1/2)・fV/2 が得られるが、これは色副搬送波の位相が1フレーム期
間(周波数fV/2)離れた信号間で逆相になることを
示す。このように、標準信号においては上記関係が成立
するので、フレームくし形処理やフィールド間補間が可
能となる。 【0008】しかし、周波数fSC,fH,fVが前記〔数
1〕,〔数2〕式を満足しない非標準信号では、フィー
ルド間の画素の対応、フレーム間の色副搬送波の反転の
関係が成立しなくなるため、フィールド間走査線補間や
フレームくし形による輝度信号と色信号の分離が正確に
できなくなる。したがって、静止画と判定された場合に
は、上記処理により画質が大幅に劣化することになる。
このように、従来技術においては、標準/非標準の信号
の性質まで考慮されておらず、非標準信号に対して適切
な処理を施すことが困難であった。 【0009】本発明の目的は、非標準信号に対しても良
好な画質の得られる信号処理回路を行なうディジタルテ
レビジョン信号処理装置を提供するにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本願発明では入力のテレビジョン信号が標準信号か
非標準信号かを検出し、その検出結果に基づいて入力の
テレビジョン信号に対応して、光ビデオディスクプレー
ヤのスティルモードのように標準信号にきわめて近い非
標準信号に対しても確実に標準信号か非標準信号かを検
出し、良好な画質を提供するようにした。 【0011】つまり、検出動作を確実にするため、光ビ
デオディスクプレーヤのスティルモードのように標準信
号にきわめて近い非標準信号に対しては、色復調時にお
けるバースト再生用制御電圧の乱れを検知する乱れ検知
手段を設け、これによっても標準信号か非標準信号かを
判定するようにした。 【0012】以上の手段により、上記目的は達成され
る。 【0013】 【作用】 【0014】光ビデオディスクプレーヤのスティルモー
ドにおいては、出力されるビデオ信号の色副搬送波の位
相はフレーム間で同相となる。このため、逆相関係を
利用するフレームくし形フィルタは利用することができ
ず非標準信号となる。」 【0015】この場合は、色副搬送波が1フレームに1
回不連続となるため、その時点においてカラーバースト
再生用の制御電圧は乱れる。したがって、前記制御電圧
の乱れ検知手段は、ある所定のしきい値を設け、このし
きい値を越えた場合、非標準信号と判定する。 【0016】以上の検出結果に基づいて信号処理回路は
後述する理由により、動き適応時空間輝度色度分離回路
を空間内の処理に切換える。 【0017】 【実施例】以下、本発明によるテレビジョン信号処理装
置による信号および同期処理回路の第1の実施例を図1
により説明する。また、以下のすべての説明はNTSC
方式を例として行なう。 【0018】図1において、101はビデオ信号入力端
子、105は帯域通過フィルタ(BPF)、106は色
復調回路、107,108はそれぞれ輝度信号用、色信
号用のA/D変換器、109は動き適応輝度(Y)分離
回路(フレームくし形フィルタとラインくし形フィル
タ)、110は動き適応色(C)分離回路(同上)、1
17,118はそれぞれ、輝度信号用、色信号用D/A
変換器、119はRGB変換回路、120はブラウン
管、121はバースト信号抽出回路、122は位相比較
器、123は低域通過フィルタ(LPF)、124は電
圧制御発振器、125,126は分周器、127は同期
分離回路、128は位相比較器、129はLPF、13
0は電圧制御発振器、131は分周器、132は水平励
振・出力回路、133はフライバックトランス、135
は分周器、136は周期比較器、137は積分器、14
0は前処理部、141は水平同期再生部、142は制御
電圧の乱れ検知回路、143はオア回路である。 【0019】まず、信号処理系の動作の概要について述
べる。標準信号が入力された場合、輝度信号用A/D変
換器107には、入力信号がそのまま入力される。一
方、色信号については、BPF105にて色信号帯域の
みが抜きとられ、色復調回路106にて色差信号が得ら
れる。色信号用A/D変換器108はこれを入力として
ディジタル信号に変換する。以下輝度信号については、
動き適応の時空間輝度分離回路109によって色信号か
らのクロストークのない輝度信号を得、D/A変換器1
17にてアナログの輝度信号を得る。また、色信号につ
いては、やはり動き適応の色分離回路110にて輝度信
号からのクロストークのない色信号を得、D/A変換器
118にてアナログの色信号を出力する。D/A変換器
117,118の輝度信号・色差信号出力はRGB変換
回路119にてRGB信号に変換され、ブラウン管12
0を駆動する。 【0020】次に、非標準信号が入力された場合の動作
について述べる。非標準信号が入力された場合、図中の
Y分離、C分離回路109と110は空間内の処理を行
ない、D/A変換器117,118、RGB変換回路1
19を経てブラウン管120を駆動する。 【0021】次に、信号処理に使用するクロックの発生
方法について述べる。この実施例では、入力信号に含ま
れるカラーバースト信号を基準として作成したクロック
信号と、入力信号に含まれる水平同期信号を基準として
作成したクロック信号すなわちバーストロッククロック
とラインロッククロックを使用する。さて、入力のビデ
オ信号からバースト信号抽出回路121にてカラーバー
スト信号(周波数fSC)を抽出する。電圧制御発振器1
24は4fSCなる周波数で発振しており、分周器125
にて4分周されて、位相比較器122にて、カラーバー
スト信号と位相比較し、その誤差電圧の供給を受ける。
一方、同期分離回路127は、入力のビデオ信号から同
期信号を抽出し、位相比較器128に入力する。電圧制
御発振器130はやはり4fSCなる周波数で発振してお
り、分周器131にて910分周して同期分離出力と位
相比較し、その誤差電圧の供給を受ける。電圧制御発振
器124,130の出力は、それぞれ、バーストロック
クロック、ラインロッククロックとなる。バーストロッ
ククロックは直接D/A変換器117,118、A/D
変換器107,108を駆動する。 【0022】以下に、標準信号と非標準信号とで上記の
ように信号処理系を切換える理由について述べる。図2
は、標準信号と非標準信号について(a)カラーバース
ト信号、(b)水平同期信号、(c)バーストロックク
ロック、(d)ラインロッククロックを示したものであ
る。 【0023】まず、標準信号については、1水平同期期
間にカラーバースト信号fSCは455/2サイクル存在
するので((a)図)、4fSCなるバーストロッククロ
ックおよびラインロッククロックは1水平周期期間に9
10サイクル存在する((c),(d)図)。くし形フ
ィルタは、1フレーム周期または1ライン周期という所
定期間離れた信号間の演算を行なって、輝度信号と色信
号を分離するものである。この図では、いずれのクロッ
クを用いても、910クロック離れた信号のカラーバー
スト位相は反転し一方、輝度信号は同相なので、該所定
間隔離れた信号の和をとれば輝度信号、差をとれば色信
号を得ることができる。 【0024】次に、非標準信号入力時について説明す
る。非標準信号は図示のようにカラーバースト信号が1
水平同期期間に455/2サイクル存在しない((a)
図)。今、1水平同期期間に455/2サイクル以上存
在しているとする。したがってこの場合、バーストロッ
ククロックは、1水平同期期間に910サイクル以上存
在し((c)図)、一方、ラインロッククロックは丁度
910サイクル存在する((d)図)。しかしながら、
バーストロッククロックで910サイクル離れた信号を
考えると、そのカラーバースト信号の位相は反転する。
したがって、輝度の高域成分が小さければ該所定期間離
れた信号の差をとると色信号を抽出することができる
し、またこの信号を入力したビデオ信号から差し引け
ば、輝度信号を得ることができる。輝度信号が高域成分
を持っている時には、上記の和によって輝度信号の画素
が異なる点での演算が行なわれるので、この成分が欠落
して色信号へもれ込むが走査線間で見るとその画素差は
小さいため、影響は軽微である。ただし、フレームくし
形フィルタを採用した場合は、フレーム間での画素差は
走査線間のそれの蓄積となるため、誤差は大きくくし形
フィルタの分離性能は大きく劣化する。よって、フレー
ムくし形フィルタは使用できない。 【0025】以上述べたように、使用するクロックとし
ては標準信号に対しては、バーストロッククロックとラ
インロッククロックのいずれでも良く、また、非標準信
号に対しては、バーストロッククロックが良い。ただ、
バーストロッククロックとラインロッククロックを比較
すると、前者は水晶振動子、後者はLCフィルタによる
発振器を用いて構成することが多いため、発振S/N
(クロックのジッタ等)を比較すると、前者の方が優れ
ている。したがって、標準信号に対してはバーストロッ
ククロックを利用した方が良好な特性を得ることができ
る。 【0026】次に、標準信号か非標準信号かの検出方法
について述べる。この検出の第1の手段としては、前述
した方法によって発生したバーストロッククロックとラ
インロッククロックに関係したパルスを利用する。ま
ず、バーストロッククロックに関連したパルスとして図
1に示すように分周器125の出力を利用する。この出
力の周波数はfSCであるが、これを分周器126で、例
えば455・525/4分周すれば、〔数1〕,〔数
2〕により、垂直周波数に対応したパルスを得ることが
できる(455・525/4)という分周については、
4fSCなるクロック信号を455・525分周して求め
ても良い)。 【0027】一方、ラインロッククロックに関連したパ
ルスとして分周器131の出力を利用する。この出力の
周波数はfHであるので、これを分周器135で例えば
525/2分周すれば、やはり、垂直周波数に対応した
パルスを得ることができる。この2つのパルスに対し、
図1に示すように例えば、分周器135の出力で分周器
126をリセットするようにすると、各分周器の出力は
図3に示したようになる。すなわち、図3において、分
周器135は(a)図に示すリセット出力と、(b)図
に示したようにこのリセットパルスの前で立上がり、後
で立下がる所定幅を持った出力を発生する。前者のリセ
ットパルスは、分周器126に対してのリセットパルス
として動作し、これを基準として分周器126は分周を
開始することになるが、分周器126の出力は、入力信
号が標準信号か非標準信号かで、以下に説明するように
異なったタイミングで発生する。 【0028】すなわち、入力信号が標準信号であれば、
〔数1〕,〔数2〕が成立するため、図(c)に示すよ
うに、分周器126出力と、分周器135のリセット出
力はタイミングがほぼ一致する。したがって、分周器1
26出力は、分周器135出力に含まれてしまう。比較
器136は、両者の論理積をとるなどして、その一致を
確認し、標準信号と判定する。しかし、入力信号が非標
準信号であれば〔数1〕,〔数2〕は成立しないので、
図(d)に示すように、分周器126の出力は、分周器
135の出力に含まれない。比較器136はこの不一致
を検出して、入力信号が非標準信号であると判定する。 【0029】なお、分周器135出力のパルス幅は、上
記標準と非標準の検出感度を決める。つまり、パルス幅
が広ければ、非標準信号も標準信号として検出しやすく
なるし、パルス幅が狭ければ標準信号も非標準信号と判
定することになる。 【0030】また、比較器136は1垂直周期毎に動作
するとして、分周器126はfSCを455・525/4
分周、また、分周器135は525/2分周するものと
して説明したが、判定周期は、1垂直周期に限らず、1
走査周期でも1フレーム周期でも良く、任意の値に選ぶ
ことができる。 【0031】このようにして標準信号か、非標準信号か
の判定をする場合、インパルスノイズが混入したりする
と、同期分離回路127の誤動作が頻発することにな
る。したがって分周器134の出力も正常なタイミング
で得られず、よって分周器135の出力も誤動作する。
この場合、入力信号が標準信号であっても非標準信号と
判定されてしまうため、これを防ぐ目的で積分回路13
7を付加してある。 【0032】図4はこの詳細を示すブロック図である。 【0033】同図において、401はアップダウンカウ
ンタ、402はオア回路、403はRSフリップフロッ
プである。アップダウンカウンタ401のアップカウン
ト端子には、比較器136の一致出力、また、ダウンカ
ウント端子には、不一致出力が入力される。今、アップ
ダウンカウンタ401の初期値をNとし、この計数値が
2N、および0で、それぞれ、キャリー出力、ボロー出
力が得られるようにしておく。また、これらパルスの発
生に対応してオア回路402にてカウンタ401のロー
ドパルスを作成し、これにて初期値Nをセットするよう
にする。この場合垂直周期毎に、一致か不一致のいずれ
かの入力が得られるので、アップダウンカウンタ401
はアップカウントかダウンカウントを行なうが、一方の
入力が他方の入力よりもN回多くなった時に初めてキャ
リー出力かボロー出力が発生し、RSフリップフロップ
のセットとリセットを決定する。したがって、同期分離
回路127が誤動作しても標準・非標準の判定は影響を
受けない。 【0034】次に、非標準信号の第2の検出手段である
色復調用カラーバースト再生に利用する制御電圧の乱れ
検知方法について述べる。図1において、分周器125
の出力は周波数がfSCなるカラーバースト再生出力とな
るので、これを色復調回路106に印加すれば色復調を
することができる。ところで、家庭用の光ビデオディス
クプレーヤにおいて、スティルモードやクイックプレ
イ、あるいは、スローモードなどの特殊再生により再生
された信号は、ディスクのトラックジャンプに伴って、
カラーバーストの信号位相が不連続となっており、非標
準信号の一種であるということができる。このバースト
信号位相の不連続点では、位相比較器122に入力され
るバースト位相が急変するため、位相比較器122の出
力が乱れ、その結果、再度位相同期するまでの期間、電
圧制御発振器124の出力クロック周波数も乱れる。し
たがって、該クロックを所定数計数して、1フレーム遅
延を行ったとしても、クロックの乱れた分だけの誤差が
生じ、フレーム間で画素が対応しなくなり、したがって
通常の標準信号に対する処理を行なうと、かえって画質
劣化をきたすことになる。すなわち、このような信号は
非標準信号である。この場合、〔数3〕が成立しないの
で、前記第1の検出手段でも検出可能であるが、上記誤
差は非常に小さいため、検出感度を上げるか長時間計数
を行なうかの対応が必要となる。いずれの方法にも、誤
判定や多大な検出時間という問題があり、実用的でな
い。そこで、本実施例では、カラーバースト信号の不連
続点において、電圧制御発振器124の制御電圧が乱れ
ることを利用して、これが乱れることを検知する乱れ検
知回路142にて、非標準信号と判定し、その出力と積
分回路137の出力の論理和をオア回路143にて求
め、これにより、総合的な判定を行っている。 【0035】図5に乱れ検知回路142の構成を示す。
同図において、151は増幅回路、152は絶対値化回
路、153はコンパレータ、154はRSフリップフロ
ップである。増幅器151には図6(a)に示すLPF
123の出力が入力される。増幅器151はこれを増幅
し、絶対値化回路152へ送る。絶対値化回路152
は、同図(b)に示すようにこれを正方向のみに整流し
てコンパレータ153へ送る。コンパレータ153は所
定のしきい値をもっており、それ以上の入力に対して同
図(c)なる出力を発生し、RSフリップフロップ15
4を同図(d)のようにセットする。これにより非標準
信号と判定することができる。なお、RSフリップフロ
ップ154に対し、例えば分周器135からの1垂直周
期のパルスでリセットをかけると、フィールド単位で信
号判定をすることができる。 【0036】次に、水平同期の再生について説明する。
既に述べたように、図1において4fSCなる周波数で発
振している電圧制御発振器130は分周器131で91
0分周されて、周波数がfHなる水平偏向パルスを発生
させる。この出力は水平励振・水平出力回路132を経
由して図示せざる偏向ヨークとフライバックトランス1
33を駆動する。偏向ヨークはブラウン管の水平走査を
行ない、また、フライバックトランス133はテレビジ
ョン受信機を駆動する各種高圧・電源をつくり出す。こ
のフライバックトランス133の出力パルスは、位相比
較器128に供給される。以上のようにして、同期分離
回路127の出力を基準として1つのPLL回路にて水
平同期信号を再生することができる。 【0037】また、既に明らかなように、本実施例にお
いては、このPLLを利用して、ラインロッククロッ
ク、また標準・非標準信号の検出パルスも発生させてお
り、効率良くハードウェアを利用している。 【0038】図7は図1の水平同期再生部141の第2
の実施例を示したものである。図7において、601は
位相比較器、602はLPF、603は電圧制御発振
器、604は分周器であり、前掲と同一部品には同一番
号を符してある。本実施例は、同期分離回路127の出
力に対し、標準信号か非標準信号かを検出するためのラ
インロッククロックに関連したパルス発生を行なうPL
Lと、水平同期再生部を別々のPLL回路で構成したも
のである。多くの場合、図1に示した構成をとれば問題
はないが、テレビジョン受信機によっては次のような問
題が発生する場合がある。 【0039】すなわち、フライバックトランス133は
1次側に水平励振・水平出力回路132のパルスを受け
て、2次側に高圧を発生させる。その高圧はブラウン管
120のアノード電圧として利用される。ここで、映像
信号が比較的明るい画面を再現するものであると、ブラ
ウン管120のアノードからカソードに向けて、大きな
ビーム電流が流れてその結果高圧が変動し、その影響が
フライバックトランス133の1次側に現われる。この
ため、分周器134への入力パルス(フライバックトラ
ンス133の出力パルス)のパルス幅や波高値が変化す
ることになる。これは次の事を意味する。つまり、入力
ビデオ信号が正規のNTSC信号であって水平周波数ズ
レやジッタがなくても、映像信号の明るさに依存して、
位相比較器128の出力には、電圧制御発振器130に
対してある誤差電圧を発生することになる。よって、入
力信号が正規の標準信号であっても、その誤差電圧の大
小によっては、非標準信号と判定されてしまうことがあ
る。 【0040】しかしながら、図7に述べたような構成を
とれば、標準・非標準検出回路は、フライバックトラン
ス133を含まない、PLL系から構成されるため、映
像信号内容に依存しない安定した検出動作を行なうこと
が可能となる。なお、図8では、電圧制御発振器603
の発振周波数は4fSCに選定する必要はなく、例えば2
Hなる低い周波数に設定し、分周器135にて525
分周すれば、1垂直周期の比較パルスを得ることができ
る。 【0041】 【発明の効果】以上述べたように本願発明に従えば、
ディスクプレーヤのスティルモードのように標準信号に
きわめて近い非標準信号に対しても入力信号が正規の標
準信号か非標準信号かを確実に自動的に検出し、検出し
た結果に基づいて、信号処理方式を切り換えるので、良
好な画質を提供することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例を示すブロック図。 【図2】標準信号と非標準信号を示す波形図。 【図3】標準・非標準信号検出回路の動作を示すブロッ
ク図。 【図4】積分回路の詳細を示すブロック図。 【図5】制御電圧の乱れ検出回路を示すブロック図。 【図6】その動作波形図。 【図7】図1の変形実施例を示すブロック図。 【符号の説明】 109…動き適応Y分離、 121…バースト抽出、 127…同期分離、 128…位相比較器、 130…電圧制御発振器、 133…フライバックトランス、 142…乱れ検知回路、 401…アップダウンカウンタ、 402…オア回路、 403…RSフリップフロップ、 601…位相比較器、 602…LPF、 604…分周器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 一三夫 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株 式会社日立製作所家電研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−1281(JP,A) 特開 昭61−184082(JP,A) 特開 昭62−51392(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.テレビジョンの入力信号をディジタル的に処理する
    テレビジョン信号処理装置において、 動き適応型の時間処理空間処理を行う輝度色度分離回
    路を含む時空間信号処理回路と、前記入力信号のカラーバースト信号の不連続により 前記
    入力信号が標準信号か非標準信号かを検出する検出手段
    とを備え、前記 検出手段が非標準信号を検出したときには前記輝度
    ・色度分離回路を空間内の処理に切り換えることを特徴
    とするディジタルテレビジョン信号処理装置。 2.前記検出手段は、前記入力信号のカラーバースト信
    号を基準として該カラーバースト信号に位相同期した信
    号を再生する電圧制御発振器を有し、 前記電圧制御発振器の制御電圧の変化を検出することに
    より、前記入力信号が標準信号か非標準信号かを検出す
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のディ
    ジタルテレビジョン信号処理装置。 3.前記検出手段は、前記電圧制御発振器の制御電圧を
    増幅する増幅手段と、 該増幅手段の絶対値をとる絶対値化手段と、 該絶対値化手段の出力信号を所定の値と比較する比較手
    段と、 該比較手段出力を保持する手段から構成される ことを特
    徴とする特許請求の範囲第1項に記載のディジタルテレ
    ビジョン信号処理装置。
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