JP2568587B2 - エアパフ型眼圧計 - Google Patents

エアパフ型眼圧計

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、被検眼角膜で反射した検出光から角膜の
圧平(平面状態)を検出し、この検出した時点のエアパ
フの圧力から眼圧を測定するエアパフ型眼圧計に関す
る。
従来技術 従来、エアパフ型眼圧計は、エアパフを被検眼角膜に
吹き付けるとともに、被検眼角膜に対して光源から検出
光を射出し、そして、この被検眼角膜で反射した反射検
出光を受光手段に受光させ、この受光手段の受光量から
被検眼角膜の圧平を検出している。このとき、検出光を
射出する光源の発光量と、圧平検出系の検出感度は一定
にしてある。これは、圧平達成時の被検眼角膜の反射率
は被検眼者が異なっても一定であるとみなしているから
である。
発明が解決しようとする問題点 しかし、実際には、健康な通常の眼においても角膜の
反射率に個人差があり、特に、角膜表面が荒れているよ
うな場合、、荒れていない角膜表面に較べて1/4〜1/5し
か反射光がない場合がある。
したがって、圧平検出系の検出感度を最大反射率の眼
に合わせると、最低反射率の眼では圧平検出系から出力
される検出信号が小さくなり過ぎて圧平の検出精度が低
下してしまい、また、その検出感度を最低反射率の目に
合わせると、最大反射率の眼では圧平検出系が飽和して
圧平を検出することができず、正確な眼圧を求めること
ができなくるという問題があった。
発明の目的 そこで、この発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、被検眼角膜の反射率に拘りなく高精度に眼圧を測
定することのできるエアパフ型眼圧計を提供することを
目的とする。
発明の構成 被検眼角膜に対して検出光を射出する光源と、この光
源の射出光の射出によって被検眼角膜で反射した反射検
出光を受光して光学系と被検眼角膜とのアライメントを
検出するアライメント検出手段とを備えているエアパフ
型眼圧計において、 前記アライメント検出手段が受光する受光量に応じて
前記光源の発光量を制御する発光量制御手段を設けたも
のである。
作 用 発光量制御手段が、アライメント検出手段の受光量に
応じて光源の発光量を制御する。
実 施 例 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1,2図は、エアパフ型眼圧計の光学系の概略構成図
であり、図において、Rは被検眼Hに対して検出光を射
出する光源、P1は指標(絞り)で、この絞りP1を通った
光源Rからの検出光はレンズL1によって平行光束となっ
て被検眼角膜Mに照射する。角膜Mは一種の凸面鏡とみ
なせるので、絞りP1の虚像が角膜Mの後方にでき、この
虚像が絞りP3上に結像されるようにレンズL2,L3が配置
されている。1はアライメントセンサで、これは絞りP1
の像と絞りP3とが重なったとき、すなわち光学系と角膜
とのアライメントが完了したときにアライメント完了信
号を出力するようになっている。なお、通常このような
アライメント系を複数個設けて検出精度の向上を図った
り、変位方向の表示等を行なったりするが、ここでは省
略する。
2は圧平検出センサ(圧平検出手段)で、これは、第
2図に示すように角膜MがノズルNから吹き付けられる
エアパフによって圧平されたとき、絞りP1の像がハーフ
ミラー3を介して絞りP2の位置に結像されるようになっ
ていて、このとき受光する受光量が最大となり、これを
検出することにより角膜Mの圧平を検出するものであ
る。そして、この圧平を検出したときのエアパフの圧力
を検出し、これにより被検眼Hの眼圧が求められる。
第3図はエアパフ型眼圧計の信号処理系の構成を示し
たブロック図であり、図において、11は基準電圧発生回
路12から出力される基準電圧とアンプ13を介して入力さ
れるアライメントセンサ1からの信号電圧(アライメン
ト信号)とを比較して信号電圧が基準電圧以上になった
ときアライメント完了信号を出力するコンパレータで、
アライメントセンサ1,コンパレータ11,基準電圧発生回
路12等でアライメント検出手段が構成される。
31は関数回路で、これは、第4図に示すように、アラ
イメントセンサ1から出力されるアライメント電圧がa
の区間であるとき、そのアライメント電圧に逆比例した
制御電圧を出力し、bの区間であるとき過度の光量増加
を防止するために一定の電圧を出力するようになってい
る。32はトラック/ホールド回路で、これは、トラック
モードのとき関数回路31から出力される制御電圧をその
まま出力し、ホールドモードのときトラックモードから
ホールドモードに切り換る時点の関数回路31から出力さ
れる制御電圧を保持して出力するようになっている。33
はトラック/ホールド回路32をトラックモード,ホール
ドモードにする各指令信号を出力するコントローラで、
これは、通常トラックモード指令信号を出力し、コンパ
レータ11がアライメント完了信号を出力したときホール
ドモード指令信号を出力するものである。34はトラック
/ホールド回路32から出力される電圧に応じて電源Rを
発光させる光源ドライバである。ところで、関数回路3
1,トラック/ホールド回路32,コントローラ33,光源ドラ
イバ等で発光量制御手段が構成される。
16はアンプ17を介して入力される圧平センサ2からの
圧平信号をデジタル信号に変換するA/D変換器で、これ
は後述するタイミングコントローラ17の指令信号によっ
てA/D変換を行なうものである。
21はノズルNから吹き付けられるエアパフの圧力を検
出する圧力センサ、22はアンプ23を介して入力される圧
力センサ21の圧力信号と、後述するカウンタ24のカウン
ト数をD/A変換器25で変換したカウントアナログ信号と
を比較し、圧力信号値がカウントアナログ信号値以上の
ときHレベルの信号を出力し、以下のときLレベルの信
号を出力するコンパレータ、26はコンパレータ22の出力
がHレベルのときA/D変換器16を作動させる指令信号を
出力するとともに、このA/D変換器16で変換されたデジ
タル信号をRAM27に記憶させるタイミングコントローラ
である。前記カウンタ24はコンパレータ22の出力がLレ
ベルからHレベルに変化するとカウント数を1つ増加さ
せるとともに、このカウント数でRAM27のアドレスを指
定していき、RAM27はその指定されたアドレスにA/D変換
器16でA/D変換されたデジタル信号を記憶していくよう
になっている。
ところで、コンパレータ22はD/A変換器25がカウンタ2
4の1つ増加したカウント数をD/A変換したカウントアナ
ログ信号と圧力信号とを比較し、このとき、コンパレー
タ22の出力がHレベルに変化した時点からD/A変換器25
の出力が変化する時点までのエアパフの圧力の上昇であ
る圧力信号の電位の上昇がD/A変換器25の1ビット分の
電位以下になるように圧力信号の電位が設定されるので
コンパレータ22の出力は再度Lレベルに戻る。このよう
なコンパレータ22,カウンタ2,D/A変換器25で構成される
ループにより、エアパフの圧力上昇とともにカウンタ24
のカウント数が増加していくので、カウンタ24にはエア
パフの圧力に応じたカウント数が記憶されていくことに
なり、また、そのカウント数がRAM17のアドレスを指定
していくので、そのアドレスとエアパフの圧力とが対応
する。
次に、上記エアパフ眼圧計の動作について説明する。
先ず最初に、光源Rから検出光を射出させる。次に、
光学系を調整して被検眼角膜Mのアライメントを完了さ
せる、 一方、コントローラ33はトラックモード指令信号を出
力しているので、関数回路31がアライメントセンサ1か
ら出力されるアライメント信号に基づいた制御電圧を出
力する。このとき、角膜Mの反射率が小さくアライメン
ト信号が小さい場合、関数回路31から出力される制御電
圧が大きくなり、逆に角膜Mの反射率が大きくアライメ
ント信号が大きい場合、その制御電圧が小さくなる。そ
して、光源ドライバ34はその制御電圧に応じて光源Rを
発光させる。すなわち、光源Rは角膜Mの反射率に応じ
てその反射光量が一定量になるように自動的に制御され
る。
そして、アライメントの完了によってコンパレータ11
からアライメント完了信号が出力されると、コントロー
ラ33からホールドモード指令信号が出力されてトラック
/ホールド回路32がホールドモードになり、このときに
関数回路31から出力される電圧がホールドされ、その電
圧に応じて光源Rが発光する。すなわち、光源Rはアラ
イメント完了時に自動調整された明るさに固定される。
一方、アライメント完了信号に基づいてコントローラ
33はカウンタ24をリセットし、ノズルNからエアパフを
吹き付ける。
そのエアパフの吹き付けとともに圧力センサ21がエア
パフの圧力に応じた圧力信号を出力し、コンパレータ22
がこの圧力信号と、D/A変換器25から出力されるカウン
トアナログ信号(ゼロに応じたアナログ信号)とを比較
する。この場合、カウンタ24のカウント数はリセットさ
れてゼロになっているので、圧力信号値がカウントアナ
ログ信号値以上となり、これにより、コンパレータ22の
出力がLレベルからHレベルとなってカウンタ24のカウ
ント数が1になる。このカウント数1の信号がD/A変換
器25によってカウントアナログ信号に変換されて圧力信
号と比較される。このとき、エアパフの圧力上昇よりも
1カウント増加するときのD/A変換器25の出力の上昇の
方が大きくなるように設定されているのでカウントアナ
ログ信号が圧力信号よりも大きくなり、コンパレータ22
の出力はHレベルから再度Lレベルになる。そして、エ
アパフの圧力が時間の経過とともに上昇していき、圧力
信号がカウントアナログ信号よりも大きくなるごとにカ
ウント数が1づつ増加していく。
そして、エアパフの圧力の増加とともに角膜Mが第2
図に示すように圧平されると、圧平センサ2から出力さ
れるアライメント信号が最大となる。その後、その圧力
の増加とともに角膜が凹状になるので、圧平信号の信号
値は減少していく。
他方、タイミングコントローラ26はコンパレータ22の
出力がHレベルになる毎に指令信号を出力し、A/D変換
器16がその指令信号を受けるごとき圧平センサ2から出
力される圧平信号を圧平デジタル信号に変換していく。
そして、RAM27がカウンタ24で指定されるアドレスに圧
平デジタル信号を第5図の実線で示すように記憶してい
く。このアドレスはエアパフの圧力に対応しているの
で、圧平デジタル信号の最大値を記憶しているアドレス
が眼圧を示すことになる。
ところで、被検眼角膜Mの反射率が大きく、圧平セン
サ2から出力される圧平信号が大きすぎてA/D変換器16
から出力されるデジタル信号が第5図の破線で示すよう
に飽和してしまうような場合、光源Rの発光量が小さく
なるように制御されるので、A/D変換器16から出力され
るデジタル信号が第5図の実線で示すように所定範囲内
に収められる。
逆に、被検眼角膜Mの反射率が小さく、圧平センサ2
から出力される圧平信号が小さすぎてA/D変換器16から
出力されるデジタル信号が第6図の破線で示すように最
大値が正確に求めることができないような場合、光源R
の発光量が大きくなるように制御されるので、A/D変換
器16から出力されるデジタル信号が第6図の実線で示す
ように所定範囲内に収められる。
したがって、被検眼角膜Mの反射率の大小に拘らず、
常に所定範囲内のデジタル信号を取り出すことができ、
正確な眼圧を求めることができる。
なお、複数のアライメント検出系を有する場合、アラ
イメント検出系の検出出力の平均値や最大値を利用して
光源Rの発光量を制御するようにしてもよい。
上記実施例では、アライメントの飽和と圧平の検知と
は同一光源Rから射出された光を利用しているが、それ
ぞれ別個に独立した2つの光源を用いてもよい。この場
合、光源と光源ドライバの1組をトラック/ホールド回
路32に接続すればよい。
また、第7図に示すように、アライメントセンサ1か
ら出力されるアライメント信号をA/D変換器51でデジタ
ル信号に変換し、アライメント完了時にけるそのデジタ
ル信号から光源Rの適正な光量をコントローラ33で演算
し、その演算した光量に基づいたデジタル信号をD/A変
換器52でアナログ信号に変換しドライバ34を介して光源
Rを制御するようにしてもよい。この場合、アライメン
ト完了が検知されるまで光源Rの発光量を一定にしてお
けば、あるいはその発光量の可変範囲を狭めておけば、
不必要に光量を増大して角膜M以外の部位から有害反射
等をアライメント完了と誤る可能性を少なくすることが
できる。また、コンパレータ11を省略してA/D変換器51
のデジタル信号からアライメントの完了をコントローラ
33で判断させてもよい。なお、A/D変換器51,コントロー
ラ33,D/A変換器52,ドライバ34等で発光量制御手段が構
成される。
発明の効果 この発明は、以上のような構成であるから、被検眼角
膜の反射率に応じて、光源の発光量が制御されるので、
被検眼毎に角膜の反射率が大きく変わっても正確にしか
も安定して眼圧を測定することができるという効果を有
する。
【図面の簡単な説明】
第1,2図はこの発明に係わるエアパフ型眼圧計の光学系
の概略構成図、第3図は第1実施例の信号処理系の構成
を示したブロック図、第4図は関数回路の出力特性の説
明図、第5,6図はRAMのアドレスとこのアドレスに記憶さ
れるA/D変換器から出力されるデジタル信号との関係を
示した説明図、第7図は他の実施例の説明図である。 1……アライメントセンサ 2……圧平センサ 31……関数回路 32……トラック/ホールド回路 33……コントローラ 34……光源ドライバ R……光源

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検眼角膜に対して検出光を射出する光源
    と、この光源の検出光の射出によって被検眼角膜で反射
    した反射検出光を受光して光学系と被検眼角膜とのアラ
    イメントを検出するアライメント検出手段とを備えてい
    るエアパフ型眼圧計において、 前記アライメント検出手段が受光する受光量に応じて前
    記光源の発光量を制御する発光量制御手段を設けたこと
    を特徴とするエアパフ型眼圧計。
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