JP2568487Y2 - チューブラ電動装置 - Google Patents

チューブラ電動装置

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JP2568487Y2
JP2568487Y2 JP7289592U JP7289592U JP2568487Y2 JP 2568487 Y2 JP2568487 Y2 JP 2568487Y2 JP 7289592 U JP7289592 U JP 7289592U JP 7289592 U JP7289592 U JP 7289592U JP 2568487 Y2 JP2568487 Y2 JP 2568487Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ブラインド,ロールス
クリーン,シャッタ等の巻取り閉鎖部材を開閉駆動する
チューブラ電動装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ブラインドやロールスクリー
ン等の巻取り閉鎖部材を巻上げ、あるいは、巻下げを行
うためのチューブラ電動装置としては、一般に、長尺円
筒形のケース内に電動機と、この電動機と駆動結合され
てその回転速度を減速させる減速歯車機構とを駆動結合
して収容し、この円筒形のケースに減速歯車機構と共動
駆動する巻取りパイプを回転自在に外嵌し、この巻取り
パイプにブラインド等の巻取り閉鎖部材を巻取り及び巻
戻し可能に取付けて構成したものが提案されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前記のチューブラ電動
装置の使用により、ブラインドやロールスクリーン等の
開閉作業は、手動に頼ることなくスイッチ操作によって
自動的に行うことができるため、前記開閉作業に伴う煩
わしさが解消でき至便である。しかし、前記ブラインド
等の開閉駆動に用いるチューブラ電動装置は、ブライン
ドやロールスクリーン等比較的軽量(軽負荷)な巻取り
閉鎖部材を昇降させるために使用している関係上、その
駆動源である電動機は、一般に高速回転で低出力(トル
ク)のものが用いられる。そして、前記電動機はその回
転力を減速歯車機構により所要の回転力までシフトダウ
ンさせて、ブラインド等巻取り閉鎖部材の巻取り作業等
の駆動源としている。この場合、前記電動機の出力が高
速回転時に低出力であっても、シフトダウンによって減
速歯車機構からの出力が、ブラインド等を開閉するのに
適した出力が得られるまで減速回転させることにより、
前記減速歯車機構からの出力は、ブラインド等巻取り閉
鎖部材を充分に巻取ったり、巻戻したりするだけの出力
が得られるように構成されている。
【0004】そして、ブラインド等比較的軽負荷の部材
を駆動させるために使用するチューブラ電動装置駆動用
の電動機は、電動機の回転速度を直接的にブラインドの
開閉速度とするのではなく、ブラインド等の開閉速度に
見合う速度まで減速歯車機構により減速回転させている
ため、低電流で低出力のものを使用することが可能とな
る。その上、電動機の高速回転を減速歯車機構によって
低速回転化すれば、減速歯車機構から高出力が得られる
ことはよく知られている。以上のことから、前記のチュ
ーブラ電動装置の駆動源としては、一般に高速回転で低
出力の電動機が使用されている。
【0005】然るに、前記電動機は、その回転数を高く
すればするほど振動が大きくなり、この振動が長尺円筒
形のケース内において共鳴し、これが、振動音として外
部に伝播して騒音となることはよく知られている。この
騒音は日中においてはさほど気になる音でないものの、
これが夜間の睡眠時とか寝室、病室等一般に静寂が要求
される時間,場所等においては、前記電動機から発生す
る振動音が耳障りな騒音となって、利用者等に多大な不
快感を与えることとなり、その改善が強く求められてい
た。
【0006】本考案は、前記の問題点に鑑み、電動機を
高速回転させても、この電動機から発生する振動音を遊
星歯車減速機構によって効果的に吸収・緩和させること
により、低騒音で、しかも、円滑な駆動を可能としたチ
ューブラ電動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は、前記の目的を
達成するために、電動機の運転中において生ずる振動音
が、すべて電動機の回転子が高速回転することに起因し
ていることに着目し、前記電動機が高速回転するもの
の、その出力が比較的低い場合において、該電動機の回
転子軸の先端に遊星歯車減速機構と噛合するサンギヤを
設け、このサンギヤと噛合する前記遊星歯車減速機構の
第1段目のプラネタリギヤを、軟質(曲げ弾性率の小さ
い)の合成樹脂材料によって形成し、第2段目以降の各
段のプラネタリギヤは前記と異なり硬質の合成樹脂材
料、あるいは、金属材料により形成したものを使用して
遊星歯車減速機構を設け、この遊星歯車減速機構と電動
機とを組合せてチューブラ電動装置を構成するようにし
たので、その作用は次に示すとおりである。
【0008】
【作用】本考案は、前記のように遊星歯車減速機構を構
成するプラネタリギヤを、軟質の合成樹脂材料と、硬質
の合成樹脂材料、あるいは、金属材料を主体とした種類
の異なる材料により形成したものを用いて、小形で高出
力の遊星歯車減速機構が構成されているため、電動機の
運転中に発生する振動音は、回転子の回転子軸先端に形
成したサンギヤを軟質の合成樹脂材料からなるプラネタ
リギヤと噛合させてあるため、電動機の運転中に生じた
振動音は、その大部分が回転子軸を経て遊星歯車減速機
構に伝播される。しかし、前記減速機構の第1段目を形
成するプラネタリギヤを軟質の合成樹脂材料により形成
したので、前記回転子軸に伝播する振動は、前記軟質の
プラネタリギヤによって吸収・緩和することが可能とな
り、この結果、電動機の運転中に発生する騒音を良好に
軽減することができる。
【0009】又、前記遊星歯車減速機構の第1段目のプ
ラネタリギヤを軟質の合成樹脂材料によって形成して
も、このギヤは電動機の回転子軸側に設けたサンギヤと
直接噛合しており、しかも、電動機自体高速回転はする
ものの、その出力が比較的低出力である場合、前記プラ
ネタリギヤは電動機の出力に耐え得る程度の機械的強度
を備えておればよいので、比較的軟質な合成樹脂材料を
使用して形成したものであっても、電動機側の回転力を
円滑・良好に遊星歯車減速機構の第2段目以降に伝達す
ることができる。その上、前記遊星歯車減速機構の第2
段目以降のプラネタリギヤは、電動機の回転数を所定の
ギヤ比により順次落として減速回転されるため、前記各
段における公転出力が順次増大することを勘案して硬質
の合成樹脂材料や金属材料からなる比較的機械的強度に
優れたプラネタリギヤを使用しても、電動機の回転数が
第1段目のプラネタリギヤに入力される場合に比べて激
減しているため、前記減速回転に伴う騒音はほとんど生
じない。しかも、遊星歯車減速機構の最終段における出
力は、各段におけるギヤ比を任意に選択して設定するこ
とができるので、第1段目のプラネタリギヤを軟質の合
成樹脂材料により形成しても、該プラネタリギヤを損傷
させたりすることなく、所定の出力が良好に得られ、こ
れによって、巻取り閉鎖部材の巻取り,巻戻し操作を、
騒音を発生させることもなく、所定の速度で円滑に行う
ようにしたチューブラ電動装置を提供することが可能と
なる。
【0010】
【実施例】以下、本考案の実施例を図1ないし図3によ
り説明する。図1,2において、1は例えば、電動ブラ
インド2に使用するチューブラ電動装置で、円筒形のケ
ース3内に電動装置4が収設されている。5はチューブ
ラ電動装置1の外側に回転自在に外嵌した巻取りパイプ
で、その外周には図2に示すように、ブラインド等の巻
取り閉鎖部材6が巻取り、巻戻し可能に取付けられてい
る。
【0011】次に、図1においてチューブラ電動装置1
の詳細構造を説明する。このチューブラ電動装置1は大
別すると、図1の左側から右方向にかけて、ブレーキ装
置7と、電動機(例えば、DCブラシレスモータ)8
と、電動機8の回転速度を減速させて巻取りパイプ5を
回転させる遊星歯車減速機構9とからなり、前記各部材
は円筒形のケース3に横一列状態となって配置されてい
る。そして、ブレーキ装置7は図1で示すように、鉄心
10にコイル11を巻装してなる電磁マグネット12
と、このマグネット12の鉄心10の吸着面13に電動
機8側に向けて水平に突設したガイドピン14と、前記
ガイドピン14と係合されて水平方向には移動するが、
円周方向には回動しない永久磁石製のプランジャ15
と、電動機8の回転子軸aの一方(図1の左側)にプラ
ンジャ15と対向して止着したブレーキホイール16
と、該ブレーキホイール16に取付けた耐磨耗性に優れ
た円環状のブレーキライニングbとからなり、マグネッ
ト12の励磁によりプランジャ15を鉄心10の吸着面
13に吸引させてブレーキ装置7を解放したり、逆に、
ブレーキホイール16側に押圧して電動機8に制動力を
付与するように設けられている。
【0012】つづいて、電動機8はコイルcを巻装した
固定子鉄心dと、この固定子鉄心dの回転子挿入孔に回
転自在に挿入した回転子eと、この回転子eに貫通止着
されてケーシングfの両端に嵌挿した軸受に回転可能に
支承される回転子軸aとによって構成し、前記ブレーキ
装置7と後述する遊星歯車減速機構9との間に収容保持
されている。そして、回転子軸aの一方は前記のように
ブレーキ装置7側に、他方はその突出端にサンギヤ18
を形成して遊星歯車減速機構9にそれぞれ駆動可能に連
結されている。
【0013】次に、前記遊星歯車減速機構9は、図1及
び図3で示すように、小形で、かつ、高出力が得られる
ように複数の遊星歯車群19,20,21を、本例では
3段にわたり連設することによって構成されており、第
1段目19は、回転子eの他方の回転子軸a突出端に形
成したサンギヤ18と噛合する第1段目のプラネタリギ
ヤ22(3個)と、これらプラネタリギヤ22の外周縁
において、第1段目ないし第3段目の各プラネタリギヤ
22,23,24と共通して噛合するインターナルギヤ
25と、更に、3個の第1のプラネタリギヤ22を枢支
して、その公転出力を第2段目20のプラネタリギヤ2
3に伝導するための第1のキャリア26とから構成され
ている。
【0014】そして、前記第1のプラネタリギヤ22
は、耐衝撃性及び機械的強度に優れ、かつ、その曲げ弾
性率(kgf/cm2 )が10,000以下である軟質
系統の、例えば、ポリアセタール樹脂やABS樹脂等
(以下、軟質の合成樹脂材料という)の合成樹脂材料を
使用して形成されている。即ち、サンギヤ18から出力
される電動機8の出力に耐えることができる程度の機械
的強度を備えて形成されている。
【0015】前記第1のキヤリア26の外端部には、図
3で示すように、第2のサンギヤ18aが突設されてお
り、このサンギヤ18aを介して第2段目20に電動機
出力を所定の回転力に減速させた第1段目19の回転力
が伝導される。そして、前記遊星歯車減速機構9の第2
段目においても、第1段目19と同様に、第2のサンギ
ヤ18aと噛合してインターナルギヤ25内を公転する
第2のプラネタリギヤ23(3個)を、第2のキヤリア
27に枢支して構成されており、この第2のプラネタリ
ギヤ23の公転出力は、前記第2のキヤリア27を介し
て第3段目21に伝導される。なお、前記第2のプラネ
タリギヤ23はその曲げ弾性率(kgf/cm2 )が3
0,000以上を備えた所謂、硬質系統の例えば、ポリ
アセタール樹脂等の合成樹脂材料や金属材料を用いて第
1のキヤリア26から出力される公転出力に充分耐える
機械的強度を備えた材料によって形成されている。
【0016】更に、前記第2のキヤリア27の外端部に
は、図3で示すように、第3のサンギヤ18bが突設さ
れ、このサンギヤ18bを通じて前記第1段目19の回
転力を所定の回転力に減速させて第3段目21に伝導す
るもので、この第3段目21においても、前記第1,第
2段目19,20と同様に第3のサンギヤ18bと噛合
してインターナルギヤ25内を公転する第3のプラネタ
リギヤ24(4個)を、第3のキヤリア28に枢支して
構成されており、この第3のプラネタリギヤ24の公転
出力は、第3のキヤリア28に突設した電動装置4の駆
動軸29に伝導される。即ち、該駆動軸29には、電動
機8の出力が遊星歯車減速機構9の各段19,20,2
1に設けた各プラネタリギヤ22,23,24のギヤ比
により、所定の回転力に減速されて出力するように遊星
歯車減速機構9が構成されている。なお、第3のプラネ
タリギヤ24は第1,第2のプラネタリギヤ22,23
と異なり金属材料によって構成されている。
【0017】そして、前記駆動軸29は、図1で示すよ
うに、ケース3の一方端(図1の右側)に嵌着した軸受
体30からケース3外に軸受30aを介して回転自在に
突出している。なお、駆動軸29が突出しないケース3
の他方(図1の左側)はカバー体31にて閉鎖されてい
る。また、前記ケース3には巻取りパイプ5が外嵌され
ており、この巻取りパイプ5は図1で示すように、その
内部に止着した連結ホイール32に駆動軸29を連結・
固定し、前記カバー体31側に位置する一方端をケース
3に軸受部材31aを介して回転自在に支承され、他方
端は回転軸33を側方に突設した円形の取付体34にて
閉鎖されている。つづいて、前記巻取りパイプ5を嵌合
したチューブラ電動装置1を図示しない巻取室に取付け
る場合は、ケース3の他方に被着したカバー体31に突
設した角形の係止軸35を巻取室の側壁36に設けた取
付部材36aに止着し、巻取りパイプ5の取付体34側
に突設した回転軸33は巻取室の他方の側壁37に軸受
部材38を介して挿着することにより、巻取りパイプ5
は巻取室の側壁36,37間に軸受部材31a,38を
介して回転自在に支承保持されて、ブラインド等巻取り
閉鎖部材6の巻取り,巻戻しを行うものである。なお、
本考案のチューブラ電動装置1においては、その操作に
際してブレーキ装置7と電動機8は、それぞれ図示しな
い制御装置からの指令によって個別に駆動制御できるよ
うに構成されている。
【0018】次に、動作について説明する。チューブラ
電動装置1の操作に際しては、最初に運転スイッチを投
入すると、制御装置からの指令で電磁マグネット12の
コイル11が通電され、プランジャ15を鉄心10の吸
着面13に吸引させてブレーキホイール16から引き離
すことにより、ブレーキ装置7を解放する。前記ブレー
キ装置7が解放されると同時に、制御装置から電動機8
に駆動指令が出力され、これによってコイルcが通電さ
れて回転子eをあらかじめ設定した回転方向に起動す
る。電動機8の起動により、その回転力は遊星歯車減速
機構9に伝導され、その出力端である駆動軸29を駆動
し、巻取りパイプ5をケース3の外側において、あらか
じめ設定した回転方向に回転させて、巻取りパイプ5に
取付けたブラインド等の巻取り閉鎖部材6の巻取り、巻
戻しを行うものである。
【0019】前記チューブラ電動装置1は、電動機8と
遊星歯車減速機構9とを駆動結合する該遊星歯車減速機
構9の第1段目19を構成するプラネタリギヤ22が、
第2段目20以降を構成する各プラネタリギヤ23,2
4とは、その硬度を変えて形成されているため、即ち、
第1段目19のプラネタリギヤ22は、第2段目20以
降の各プラネタリギヤ23,24に比べ、軟質の合成樹
脂材料により形成してある。従って、電動機8の起動に
よって生ずる電動機8からの振動音は、回転子軸aを伝
って第1段目19のプラネタリギヤ22に直接伝導され
るが、前記振動音は、回転子軸aのサンギヤ18と噛合
する第1のプラネタリギヤ22が、前記のように軟質の
合成樹脂材料によって形成されているため、前記振動音
を良好に吸収・緩和することができる。
【0020】前記電動機8の運転中に発生する振動音を
緩和させる場合、遊星歯車減速機構9の第1段目19を
構成するプラネタリギヤ22には、電動機8の出力しか
伝達されないため、前記プラネタリギヤ22の機械的強
度は電動機8の出力に耐えることのできる硬度を備えて
おればよいので、比較的軟質な合成樹脂材料によって形
成することができ、これによって、高速回転する電動機
8からの振動音を良好に吸収して緩和させることができ
るとともに、回転子eの回転力を遊星歯車減速機構9の
第1段目19に何等支障なく伝導することができる。そ
して、前記第1段目19に伝導された電動機8の回転力
は、第1段目を構成する3個のプラネタリギヤ22によ
って設定される所定の回転力に減速されて、第2段目2
0,第3段目21の各プラネタリギヤ23,24に、そ
れぞれ第2,第3のサンギヤ18a,18bを介して所
定のギヤ比により、巻取りパイプ5を一定の速度で回転
させるために適した回転力まで減速して、駆動軸29に
電動機8の出力を伝導するものである。
【0021】前記の態様を具体的な数値に基づいて説明
すると、例えば、電動機8の回転数を4,680rpm
とし、遊星歯車減速機構9の各段19,20,21にお
けるプラネタリギヤ22,23,24の減速比を各段毎
に1/6づつ減少させるように設定すると、回転子軸a
のサンギヤ18は4,680rpm回転しているが、遊
星歯車減速機構9の第1段目19の出力(回転数)は7
80rpm,第2段目20の出力(回転数)は130r
pm,第3段目21(駆動軸29)の出力(回転数)は
21rpmとなる。この結果、サンギヤ18と噛合する
第1段目19のプラネタリギヤ22には電動機8の回転
数が直接伝導されるが、電動機8自体の出力が余り大き
くなく、該出力に耐えることができる程度の硬度を保っ
てプラネタリギヤ22を形成することが可能となるた
め、軟質の合成樹脂材料で形成したプラネタリギヤ22
でも充分にギヤとしての機能が果たせるとともに、減音
性能をも具備させることができる。しかし、第2段目、
第3段目はプラネタリギヤ23,24の減速比によって
電動機8の回転数が急激に減少するため、その減少分に
応じて各段19,20,21からの公転出力が増大する
こととなるので、第2段目20,第3段目21のプラネ
タリギヤ23,24は軟質の合成樹脂材料で形成したも
のはその機械的強度の関係から使用することができず、
公転出力に対応した硬度を具備する硬質の合成樹脂材
料、あるいは、金属材料によって形成したプラネタリギ
ヤ23,24を使用しないと、遊星歯車としての機能を
発揮させることができない。前記第2段目20,第3段
目21に硬度の高い材質のプラネタリギヤ23,24を
使用した場合、電動機8から振動音を吸収することは困
難を伴うが、これらの段階では電動機8自体の回転数が
1/6づつ減速されて低速回転となっているため、振動
音が伝播されても騒音となるまでには到らない。
【0022】次に、遊星歯車減速機構9の第1段目19
のプラネタリギヤ22を軟質の合成樹脂材料(曲げ弾性
率(kgf/cm2 )が10,000のもの)で形成し
たものを使用した場合と、従来から使用している硬質の
合成樹脂材料(曲げ弾性率(kgf/cm2 )が30,
000以上のもの)で形成したものを使用した場合のそ
れぞれのチューブラ電動装置1を用いて、騒音テストを
行った測定結果を下記の
【表1】
【表2】 とによって示す。この場合、第2段目20,第3段目2
1はともに硬質の合成樹脂材料によって形成したプラネ
タリギヤ23,24を使用している。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表1】に示す無負荷状態での騒音測定は、図4で示す
ように、スポンジ製のクッション40の上にチューブラ
電動装置1のみを乗載し、このチューブラ電動装置1か
ら1m離れたところに集音マイク41をセットし、この
集音マイク41での集音を騒音計42により、
【表1】に示す各回転数毎に、従来構造と本実施例にて
構成した各チューブラ電動装置1からの発生音を測定し
たところ、従来構造と本実施例のチューブラ電動装置1
とでは、7から10dBの範囲で本実施例の装置に減音
効果が得られことが判明した。又、
【表2】においてはチューブラ電動装置1に巻取りパイ
プ5を取付け、この巻取りパイプ5に1kgf・mのト
ルクを負担させた状態で、集音マイク41を、従来構造
と本実施例の各チューブラ電動装置1から30cm離れ
たところにセットしてその発生音を測定したところ、
【表2】で示すように、無負荷状態の場合と同様に、本
実施例と従来構造のチューブラ電動装置とでは、7から
10dBの範囲で、本実施例の方が減音できることが可
能であることが判明した。
【0026】以上説明したように、本考案のチューブラ
電動装置1においては、電動機8からの回転力を減少さ
せる遊星歯車減速機構9の出力負担の小さいところは軟
質の合成樹脂材料で形成したプラネタリギヤ22を、出
力負担が大きいところには硬質の合成樹脂材料、あるい
は、金属材料からなるプラネタリギヤ23,24を、そ
れぞれ用いて遊星歯車減速機構9を構成し、これを電動
機8と駆動結合させてチューブラ電動装置1を製作した
場合、このチューブラ電動装置1を駆動源とする電動ブ
ラインド2等を低騒音化させて製造することが可能とな
る。この結果、使用者は不快な騒音に妨げられることな
く、電動ブラインド2等を快適に使用することができ
る。
【0027】
【考案の効果】本考案は以上説明したように、電動機の
回転力を減速回転させる遊星歯車減速機構の第1段目を
軟質の合成樹脂材料によって形成したプラネタリギヤに
より構成し、第2段目以降は硬質の合成樹脂材料、ある
いは、金属材料によって形成したプラネタリギヤを配設
することによって遊星歯車減速機構を構成してチューブ
ラ電動装置を製作するようにしたので、このチューブラ
電動装置から発生する電動機の振動音は、前記遊星歯車
減速機構の第1段目に配置した軟質の合成樹脂材料から
なるプラネタリギヤによって良好に吸収・緩和させるこ
とができるため、この種のチューブラ電動装置を駆動源
とする電動ブラインド等を低騒音化させて製造すること
ができる。
【0028】又、軟質の材料にて形成したプラネタリギ
ヤは、電動機と遊星歯車減速機構との結合部における最
も出力の小さな部位に配置することにより、前記出力に
耐え得る機械的強度を具備させて形成したものを使用す
ればよいので、軟質の合成樹脂材料からなるプラネタリ
ギヤであっても、ギヤの機能を損なうことなく、良好に
電動機と遊星歯車減速機構とを駆動結合させることがで
きるので、至便である。この結果、電動機の振動音を特
別な防音構造を施したり、防音部材を用いて減音対策を
行う必要は全くなく、遊星歯車減速機構のプラネタリギ
ヤの材質を変更することにより、容易に解決することが
できるので、この種のチューブラ電動装置を簡易な構造
で経済的に製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のチューブラ電動装置を縦断して示す正
面図である。
【図2】本考案のチューブラ電動装置を電動ブラインド
に実施した例を示す斜視図である。
【図3】遊星歯車減速機構の要部を分解して示す斜視図
である。
【図4】本案装置を無負荷状態下において騒音を測定す
る場合の説明図である。
【図5】本案装置を負荷状態下において騒音を測定する
場合の説明図である。
【符号の説明】
1 チューブラ電動装置 3 ケース 5 巻取りパイプ 6 巻取り閉鎖部材 7 ブレーキ装置 8 電動機 9 遊星歯車減速機構 18 サンギヤ 22 軟質のプラネタリギヤ 23 硬質のプラネタリギヤ 24 硬質のプラネタリギヤ 25 インターナルギヤ 29 駆動軸

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形のケース内に、電動機と該電動機
    の回転力を減速させる遊星歯車減速機構とを収容し、前
    記ケースの外側には遊星歯車減速機構の出力端と駆動結
    合した巻取りパイプを回転自在に外嵌してなるチューブ
    ラ電動装置において、前記遊星歯車減速機構を、電動機
    との駆動結合部及び各段においてその出力に対応する機
    械的強度を備えた合成樹脂材料、あるいは、金属材料に
    より形成したプラネタリギヤを所要のギヤ比に配設して
    構成したことを特徴とするチューブラ電動装置。
  2. 【請求項2】 前記プラネタリギヤは、電動機と駆動結
    合する遊星歯車減速機構の第1段目を軟質の合成樹脂材
    料にて形成し、遊星歯車減速機構の第2段目以降は硬質
    の合成樹脂材料、あるいは、金属材料にて形成し、前記
    軟質及び硬質のプラネタリギヤを所定数配設して遊星歯
    車減速機構を構成したことを特徴とする請求項1記載の
    チューブラ電動装置。
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