JP2568160B2

JP2568160B2 - マットレス移動式収納装置付きベッド

Info

Publication number: JP2568160B2
Application number: JP6128014A
Authority: JP
Inventors: 成之西村
Original assignee: SHIIRII BETSUDO KK
Current assignee: SHIIRII BETSUDO KK
Priority date: 1994-05-19
Filing date: 1994-05-19
Publication date: 1996-12-25
Anticipated expiration: 2011-12-25
Also published as: JPH07308240A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マットレスを水平方向
へ移動可能とし、該マットレス下方の収納空間に物品を
収納することができる収納装置付きベッドに関するもの
である。

【０００２】

【従来技術】収納機能を有するベッドとして実開昭63−
15851号公報に記載されたベッドがあった。

【０００３】前記公報のベッドでは、ベッドの一方のサ
イドレール側に、ベッドの巾方向に沿って引出しまたは
押込み可能な抽斗が設けられ、該抽斗と他方のサイドレ
ールとヘッドボードとフッドボードとで囲まれた空間の
上部を覆う蓋板が、上下に開閉自在に前記他方のサイド
レールに枢着され、該蓋板を開放状態で支持しうるガス
シリンダが設けられ、閉じた状態の蓋板上にマットレス
が載置されるようになっていた。

【０００４】

【解決しようとする課題】実開昭63− 15851号公報記載
のベッドにおいては、比較的小さな物を抽斗に容易に収
納し、また取出すことができるが、大きな物では、マッ
トレスを蓋板より下してから、蓋板を上方に開放しなけ
ればならないため、出入れが容易でなかった。

【０００５】特にダブルベッドの場合には、マットレス
も大型となって、マットレスの除去作業を簡単に行なう
ことができず、またマットレスを下す際に、マットレス
上の寝具が乱れ、大型物品の出入れの後には、ベッドメ
ーキングを行なう必要があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段および作用効果】本発明
は、このような難点を克服したマットレス移動式収納装
置付きベッドの改良に係り、ヘッドボードと、フッドボ
ードと、該両ボードの両端にそれぞれ一体に結合される
左右１対のサイドレールと、前記ヘッドボードおよびフ
ッドボード間に水平に架設されたマットレスとで囲まれ
た空間内に物品を収納しうるマットレス移動式収納装置
付きベッドにおいて、前記左右１対のサイドレールのい
ずれか一方に、ベッドの巾方向に沿って引出しまたは押
込み可能な抽斗が設けられ、ウェブが鉛直面に沿ったチ
ャンネル状スライドレールが、ベッドの巾方向に指向し
て前記ヘッドボードおよびフッドボードにそれぞれ一体
に装着され、該チャンネル状スライドレールの上下両フ
ランジ間に遊嵌されかつ前記ベッドの長手方向を中心と
して回転しうる移動ローラが、前記マットレスを支持す
るマットレス支持部材の非抽斗側端部に枢着され、前記
抽斗が設けられたサイドレール寄りに位置し、前記マッ
トレス支持部材の下面を支持しうる固定ローラが、前記
ベッド長手方向を中心として回転自在に前記ヘッドボー
ドおよびフッドボードにそれぞれ枢着されたことを特徴
とするものである。

【０００７】本発明は前記したように構成されるため、
小さな物を収納または取出す場合には、一方のサイドレ
ールに付設された抽斗を引出せばよく、大きな物を出入
れを行なう場合には、前記マットレス支持部材の抽斗側
端部を抽斗と同じ方向に引けば、該マットレス支持部材
の非抽斗側端部の移動ローラが、前記チャンネル状スラ
イドレール下方フランジ上を転動して、抽斗側に向い移
動するとともに、前記マットレス支持部材の下面が、前
記ヘッドボードおよびフッドボードに枢着された固定ロ
ーラ上を抽斗側に向って移動し、前記収納空間の非抽斗
側部分が直ちに開口し、該開口より該収納空間への物品
の出入れが可能となる。

【０００８】この場合、前記マットレス支持部材の抽斗
側端部は、抽斗側サイドレールより側方へ張出して、マ
ットレスの偏心動荷重により下方へ傾動し易い状態とな
るが、該マットレス支持部材の非抽斗側端部に枢着され
ている移動ローラが、前記ヘッドボードおよびフッドボ
ードに装着されているチャンネル状スライドレールの上
方フランジに接触するとともに、前記ヘッドボードおよ
びフッドボードにそれぞれ枢着されている固定ローラ
に、前記マットレス支持部材の下面が接触し、この両者
でもって該マットレス支持部材の抽斗側端部の下方傾斜
モーメントが負担されるので、該マットレス支持部材に
何等の持上げ力を必要とすることなく該マットレス支持
部材は水平状態を保持することができる。

【０００９】このため、本発明では、マットレス支持部
材上からマットレスや寝具を下す必要がないのみなら
ず、これらの傾斜による横向きの力でもって寝具が乱れ
るのが阻止されるので、大きな物品の出入れの際にも、
再びベッドメーキングをしなくてよい。

【００１０】さらに、ヘッドボード、フッドボードまた
は非抽斗側サイドボードを部屋の壁に当接させた状態で
本発明ベッドを部屋内に設置した場合でも、前記抽斗の
引出し作業を行うことができるとともに、前記マットレ
ス支持部材を側方へ移動させ、ヘッドボードとフッドボ
ードと両サイドボードとで囲まれた空間を開放させて物
品の出入れを行なうことができるので、狭い部屋でもそ
の設置位置に制約されることなく、本発明ベッドを利用
し易い個所に自由に設置することができる。

【００１１】さらにまた本発明においては、前記請求項
２または請求項３記載のように構成することにより、前
記ヘッドボードとフッドボードと左右のサイドレールと
で囲まれた空間をマットレス支持部材で覆った状態で
は、該マットレス支持部材に枢着された移動ローラが、
前記ヘッドボードおよびフッドボードに装着されたチャ
ンネル状スライドレールの下方フランジの非抽斗側下方
傾斜端部または非抽斗側端部のカム部材の傾斜部上に接
触支持されているため、該スライドレールの長手方向に
沿った水平力が前記マットレス支持部材に働いても、該
マットレス支持部材が直ちに移動することなくその位置
に安定して保持されうる。

【００１２】

【実施例】以下、図１ないし図７に図示された本発
明の一実施例について説明する。本実施例のマットレス
移動式収納装置付きベッド１は、ヘッドボード２と、フ
ッドボード３と、該両ヘッドボード２、フッドボード３
の両端にそれぞれ一体に結合される左右１対のサイドレ
ール４，５とで構成され、該一方のサイドレール４に
は、抽斗６，７，８がベッドの巾方向に沿って引出しま
たは押込み可能に設けられている。

【００１３】また前記ヘッドボード２、フッドボード３
およびサイドレール５の上下巾は同一高さに設定され、
抽斗側のサイドレール４の上下巾はこれにより或高さだ
け低く設定されており、前記ヘッドボード２、フッドボ
ード３およびサイドレール４，５で囲まれた物品収納空
間９の上部を覆うマットレス支持部材たるマットレス支
持板10の抽斗側端縁には、前記ヘッドボード２、フッド
ボード３、サイドレール５と抽斗側サイドレール４の上
下巾の差に相当する上下巾を有する巾木11が一体に設け
られ、該マットレス支持板10上には起毛された織布12が
前面に亘って貼着され、該マットレス支持板10上に図示
されないマットレスおよび寝具が載置されるようになっ
ている。

【００１４】さらにヘッドボード２およびフッドボード
３の内面上部には、チャンネル状スライドレール13のウ
ェブ14がマットレス移動式収納装置付きベッド１の巾方
向に指向してそれぞれ一体に装着され、該チャンネル状
スライドレール13の抽斗側端と、ヘッドボード２および
フッドボード３の抽斗側サイドレール４の近くに、マッ
トレス移動式収納装置付きベッド１の長手方向を中心と
して回転自在に固定ローラ18, 19が枢着されている。

【００１５】さらにまたマットレス支持板10の下面のヘ
ッドボード側端縁とフッドボード側端縁とにベッドの巾
方向に指向して補強桟20, 21が一体に設けられ、該補強
桟20, 21の外側にアングル状受片22のウェブ23が一体に
装着され、前記非抽斗側サイドレール５に隣接したアン
グル状受片22のウェブ23の端部に、マットレス移動式収
納装置付きベッド１の長手方向を中心に回転自在に移動
ローラ26が枢着されおり、該移動ローラ26はヘッドボー
ド２およびフッドボード３のチャンネル状スライドレー
ル13の上方フランジ15、下方フランジ16間に遊嵌され、
該上方フランジ15、下方フランジ16間をベッドの巾方向
に沿って該移動ローラ26は転動しながら移動しうるよう
になっている。

【００１６】しかもアングル状受片22のフランジ22ａに
ストッパー31が突設されており、図５に図示されるよう
にマットレス支持板10が抽斗側サイドレール４より外方
へ引出された場合に、ストッパー31が固定ローラ18に当
接して、それ以上外方へマットレス支持板10が引出され
ないようになっている。

【００１７】また抽斗６，７，８と物品収納空間９とを
仕切る仕切板27と非抽斗側サイドレール５とに亘り、２
本の支持レール28がベッドの巾方向に指向して架設さ
れ、該支持レール28上を転動しうる移動ローラ26が前記
非抽斗側サイドレール５に隣接してマットレス支持板10
の下面に枢着されている。なお支持レール28の両端は仕
切板27と非抽斗側サイドレール５とに一体に装着されて
いるが、長い物品を物品収納空間９に収納するのに便利
なように、支持レール28の両端を仕切板27と非抽斗側サ
イドレール５とに着脱自在に取付けることができるよう
に構成してもよい。

【００１８】さらに非抽斗側サイドレール５に隣接した
チャンネル状スライドレール13の下方フランジ16の端部
16ａは、サイドレール５に接近するにつれて下方へ傾斜
し、また支持レール28の上面端部28ａも同様に傾斜して
いる。

【００１９】図１ないし図７に図示の実施例は前記した
ように構成されているので、マットレス支持板10をサイ
ドレール４，５の外側方へ張出さないように、普通の状
態にセットした場合には、移動ローラ26が、チャンネル
状スライドレール13の下方フランジ16の傾斜端部上面16
ａと支持レール28の傾斜上面28ａとに落込むとともにマ
ットレス支持板10の非抽斗側端面10ａがサイドレール５
の内面５ａに当接しており、このため、マットレス支持
板10にベッド巾方向の水平力が働いても、マットレス支
持板10は左右へ移動することなく、確固とその位置を保
持することができる。

【００２０】また抽斗６，７，８のいずれかまたは全部
を引き出せば、抽斗６，７，８に小さな物品を収納しあ
るいは取出すことができる。

【００２１】さらに抽斗６，７，８に収納できないよう
な長くまたは大きな物品を収納するには、マットレス支
持板10を抽斗側のサイドレール４の外側方に向けて強く
押し、または引けば、マットレス支持板10に枢着されて
いる移動ローラ26は、下方フランジ16の傾斜端部上面16
ａと支持レール28の傾斜上面28ａとをサイドレール４に
向い転動した後、該下方フランジ16と支持レール28との
上面を抽斗側サイドレール４に向って転動するととも
に、ヘッドボード２およびフッドボード３の抽斗側サイ
ドレール４近くの固定ローラ19はマットレス支持板10と
一体のアングル状受片22に接しながら、該アングル状受
片22の移動に対応して転動するので、マットレス支持板
10は抽斗側サイドレール４に向って軽快に移動でき、物
品収納空間９が開放される。

【００２２】さらにまた前記した開放動作と逆の動作を
行えば、物品収納空間９を閉じることができ、物品収納
空間９への物品の出入れを頗る簡単に遂行することがで
きる。

【００２３】また図５に図示されるように、マットレス
支持板10が抽斗側サイドレール４より外方へ引出した場
合に、マットレス支持板10の抽斗側端部10ｂが下方に向
うような傾動モーメントＭがマットレス支持板10に作用
しても、この傾動モーメントＭは、ヘッドボード２およ
びフッドボード３の抽斗側サイドレール４近くの固定ロ
ーラ19にマットレス支持板10と一体のアングル状受片29
の上方フランジ30が当接した際の上向き反力Ｐと、マッ
トレス支持板10と一体の補強桟20, 21の非抽斗側に枢着
された移動ローラ26がヘッドボード２、フッドボード３
と一体のチャンネル状スライドレール13の上方フランジ
15に当接した際の下向き反力Ｑとによる支持モーメント
Ｎで打消され、マットレス支持板10は安定して水平状態
を保持でき、マットレス支持板10上のマットレスや寝具
がずれまた乱れることが未然に阻止される。

【００２４】図１ないし図７に図示の実施例では、チャ
ンネル状スライドレール13の下方フランジ16および支持
レール28の一端部16ａ，28ａをサイドレール５に接近す
るにつれて下方へ傾斜させたが、図８および図９に図示
するように、支持レール28の上面に鋼製細長ガイド板32
を張設し、チャンネル状スライドレール13、支持レール
28の非抽斗端に合成樹脂製のカム部材33を配設し、マッ
トレス支持板10のアングル状受片22の端部の移動ローラ
26を該カム部材33の傾斜面に落込ませるようにしてもよ
い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るマットレス移動式収納装置付きベ
ッドの一実施例を図示した斜視図である。

【図２】図１においてベッドのマットレス支持板を引出
した状態の斜視図である。

【図３】図１のIII −III 線に沿って截断した縦断側面
図である。

【図４】図３のIV−IV線に沿って截断した横断面図であ
る。

【図５】図４においてマットレス支持板を引出した状態
の横断面図である。

【図６】図４のIV−IV線に沿って截断した横断面図であ
る。

【図７】図５のVII −VII 線に沿って截断した横断面図
である。

【図８】本発明の他の実施例の要部拡大斜視図である。

【図９】図８の他の部分の要部拡大斜視図である。

【符号の説明】

１…マットレス移動式収納装置付きベッド、２…ヘッド
ボード、３…フッドボード、４，５…サイドレール、
６，７，８…抽斗、９…物品収納空間、10…マットレス
支持板、11…巾木、12…織布、13…チャンネル状スライ
ドレール、14…ウェブ、15…上方フランジ、16…下方フ
ランジ、17…折返し部、18, 19…固定ローラ、20, 21…
補強桟、22…アングル状受片、23…ウェブ、24…上方フ
ランジ、25…下方フランジ、26…移動ローラ、27…仕切
板、28…支持レール、29…アングル状受片、30…上方フ
ランジ、31…ストッパー、32…細長ガイド板、33…カム
部材。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ヘッドボードと、フッドボードと、該両
ボードの両端にそれぞれ一体に結合される左右１対のサ
イドレールと、前記ヘッドボードおよびフッドボード間
に水平に架設されたマットレスとで囲まれた空間内に物
品を収納しうるマットレス移動式収納装置付きベッドに
おいて、前記左右１対のサイドレールのいずれか一方
に、ベッドの巾方向に沿って引出しまたは押込み可能な
抽斗が設けられ、ウェブが鉛直面に沿ったチャンネル状
スライドレールが、ベッドの巾方向に指向して前記ヘッ
ドボードおよびフッドボードにそれぞれ一体に装着さ
れ、該チャンネル状スライドレールの上下両フランジ間
に遊嵌されかつ前記ベッドの長手方向を中心として回転
しうる移動ローラが、前記マットレスを支持するマット
レス支持部材の非抽斗側端部に枢着され、前記抽斗が設
けられたサイドレール寄りに位置し、前記マットレス支
持部材の下面を支持しうる固定ローラが、前記ベッド長
手方向を中心として回転自在に前記ヘッドボードおよび
フッドボードにそれぞれ枢着されたことを特徴とするマ
ットレス移動式収納装置付きベッド。
【請求項２】前記チャンネル状スライドレール下方フ
ランジの非抽斗側端部は中央部から端部に進むにつれて
下方へ傾斜したことを特徴とする請求項１記載のマット
レス移動式収納装置付きベッド。
【請求項３】前記チャンネル状スライドレール下方フ
ランジは、前記ヘッドボードおよびフッドボードの下縁
と平行な水平面に保持され、前記チャンネル状スライド
レールの非抽斗側端部に、中央部が上方へ盛上った形状
のカム部材が配設されたことを特徴とする請求項１記載
のマットレス移動式収納装置付きベッド。