JP2567760B2 - 成型品のトリミング方法及びそのトリミング装置 - Google Patents

成型品のトリミング方法及びそのトリミング装置

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JP2567760B2 JP3213263A JP21326391A JP2567760B2 JP 2567760 B2 JP2567760 B2 JP 2567760B2 JP 3213263 A JP3213263 A JP 3213263A JP 21326391 A JP21326391 A JP 21326391A JP 2567760 B2 JP2567760 B2 JP 2567760B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トムソン刃を使用した
成型品の切断取り出しに際し、トムソンプレス型におけ
るプレス容量の小型化を図り、また、成型品をカス部分
から確実に分離できる成型品のトリミング方法及びその
トリミング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、適宜の断面形状を有する容器
体等を成型するには、加熱された所定肉厚のプラスチッ
クシートを雌雄の金型にて押圧成型した後、その成型品
をカス部分から切断打ち抜きし、カス部分から成型品の
みを分離して取り出すことで製造している。
【0003】このときの成型品の切断、分離、取り出し
に際し、作業効率の向上、コストダウン等を考慮して一
度の作業工程で、多数のものを同時的に処理するように
なっていることが望ましく、それには、材料シートの搬
送方向に対する縦横に成型品を複数列に夫々配列させ、
一連の処理を行なっている。
【0004】そして、例えば実開昭57−103816
号公報にあるように、複数の成型品の成型を1ショット
で行なうことに対応させて、これらの成型品を一作動で
打抜く打抜機とシート用成型機とを同一ライン上に配列
したライン構成となし、その打抜き刃構成は、雌雄の刃
を有する上下プレス型、トムソン刃を有するプレス型等
にて構成されている。また、実開昭62−141495
号公報にあるように、成型品送り方向に対応する縦方向
切断刃と、送りの間欠停止時に作動する横方向切断刃都
を備えた切断装置がある。更には、実開昭59−763
15号公報にあるように、複数の成型品が成型されてい
る一連の加工済みシートを間欠送りしながらその送り方
向の1列毎にトリミングプレスによって打抜くものがあ
る。
【0005】一方、切断後の成型品は、そのカス部分か
ら分離するには、これを吸着し、持ち上げて排出整列場
所に移送したり(特開昭64−2897号公報参照)、
打抜き後にノックアウト式に製造ライン上から落下させ
たりしている(実開昭61−35436号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして、成型品の加
熱成型後の切断、分離は、一連の作業流れに対応するよ
う、一度に成型される成型品群夫々毎に対応して行なわ
れる必要があり、成型品数の多寡に応じて、上述したよ
うに、種々の形態の刃型が提案されているものである。
【0007】ところが、多数の成型品を切断するため
に、雌雄の刃を有する上下プレス型によると、プレス圧
力を小さくできる反面、雌雄の刃の形成には相当な精度
を必要とし、高価であるばかりでなく、その保守点検も
面倒である。これに対し、トムソン刃を有するプレス型
によると、その刃の形成が容易で、複雑な切断形状にも
簡単に対応でき、安価に形成できる反面、プレス圧力を
大きくしなければならず、そのために装置が大型になら
ざるを得ない。
【0008】また、縦横方向別の切断刃構成は、成型品
の外郭形状が複雑に入り組んでいるようなものであると
対処し得ず、更に、1列毎の間欠切断は、間欠送りのタ
イミング設定が確実でないと、成型品周囲以外を切断し
てしまうことがある。
【0009】一方、切断後における成型品のカス部分か
らの分離は、これを吸着型によるものとすると、成型品
の外郭形状に対応したものを各別に用意しなければなら
ず面倒であり、また、ノックアウト式に強制的に押し出
すことによると、成型品を損傷させる虞れある。
【0010】そこで、本発明は、叙上のような従来存し
た諸事情に鑑み創出されたもので、加熱成型される多数
の成型品を小ロット毎に分割してトムソン刃によって切
断することで、トムソンプレス型におけるプレス容量の
小型化を図り、しかも、成型後の加工済みシートの引き
出し、停止によって切断位置を正確に担保し、また、切
断後の成型品をそのカス部分から自動的に確実に分離
し、しかも、搬送中に連続して分離させて、全体の処理
ラインの作業を円滑に遂行できるようにした成型品のト
リミング方法及びそのトリミング装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明における成型品のトリミング方法は、成型
後の成型品Pが配列されている成型加工済みのプラスチ
ックシートSを、その搬送方向前方から搬送列毎に切断
機構20を間欠後退させながら、成型品P周囲に切断線
Cを切り入れることを特徴とする。
【0012】また、このとき、所定の成型機から搬出さ
れる成型加工済みのプラスチックシートSをその成型加
工後に握持し、搬送方向前方へ引き出すものである。
【0013】一方、上記発明方法を実施するための成型
品のトリミング装置は、プラスチックシートSの搬送方
向に沿って前進走行し、また、間欠的に後退走行する走
行機構10と、この走行機構10によって進退走行し、
成型加工済みのプラスチックシートSに配列成型されて
いる成型品Pの周囲に繋ぎ部Jを残して切断線Cを切り
入れる切断機構20とを備えていることを特徴とする。
【0014】また、切断機構20には、成型機から搬出
された成型加工済みのプラスチックシートSを握持する
クランプ機構30を付設することができる。
【0015】しかして、走行機構10は、基台フレーム
1上部における搬送方向に沿って敷設された走行レール
11と、この走行レール11に走行自在に載置された走
行ベース12と、この走行ベース12を進退させる走行
駆動手段13とを備えて構成することができる。
【0016】切断機構20は、走行ベース12上に立設
したガイドポスト21と、このガイドポスト21上部に
配装したプレス部22と、プレス部22の伸縮動によっ
てガイドポスト21に沿って案内されて上下動する切断
部23とから成り、切断部23下面には、切断線Cに対
応する形状に配列させたトムソン刃を植設して構成する
ことができる。
【0017】クランプ機構30は、搬送面にほぼ一致す
る高さに設定された下挟持部31に対し、その上方から
油圧シリンダ32またはエアシリンダにて上下動するク
ランプアーム33を備えて構成することができる。
【0018】
【作用】本発明に係る成型品のトリミング方法及びその
トリミング装置にあって、所定の成型機から搬出される
成型加工済みのプラスチックシートSは、走行機構10
の後退走行によって成型機側に後退したクランプ機構3
0によって握持され、走行機構10の前進走行と共に搬
送方向前方へ引き出される。
【0019】走行機構10の駆動に伴なう間欠的な後退
走行によって切断機構20が成型機側に後退するとき、
その間欠停止時毎に切断機構20が作動し、上下動する
切断部23によって搬送列毎の成型品Pに対して繋ぎ部
Jがある切断線Cを切り入れ、カス部分から成型品Pを
切断する。
【0020】切断機構20の間欠後退によって、成型機
直前に至ると、切断作動は停止されると共に、クランプ
機構30によって再びプラスチックシートSを握持し、
その後の走行機構10の前進走行によってプラスチック
シートSを搬送面前方へ引き出す。
【0021】この搬送面前方へのプラスチックシートS
の引き出しは、切断済みのプラスチックシートSをも搬
送面前方へ搬出させる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明するに、図において示される符号1は基台フレームで
あり、この基台フレーム1は、所定肉厚のプラスチック
シートSを加熱成型し、適宜形状の容器体の如き各種の
成型品Pを構成するよう、図示を省略した加熱装置、成
型装置等を備えた所定の成型機に連続して配置されてい
る。
【0023】そして、基台フレーム1上には、成型後の
成型品Pをそれ以外の部分であるカス部分から切断分離
するよう、走行機構10、切断機構20、クランプ機構
30、分離機構40その他を配装構成してある(図1参
照)。
【0024】すなわち、一連の連続された状態で成型機
から搬出される成型加工済みのプラスチックシートSに
おける成型品P部分周囲を、繋ぎ部Jを形成すべく、搬
送方向に沿う左右縁の一部のみを残してカス部分から切
断する。この切断に際し、搬送方向の前方から搬送方向
の後方に間欠走行しながら後退し、搬送列毎の成型品P
に対して切断作業を行なうものとし、成型機側に間欠後
退後、基台フレーム1後部に至ると再び基台フレーム1
前部に前進し、次動作に備えるようにする。切断後のプ
ラスチックシートSはそのまま前方へ搬送され、成型品
Pのみを搬送面(パスライン)に係合残置する一方、カ
ス部分のみを搬送面から下方に強制的に牽引して巻き取
り、この巻取作動によって前記繋ぎ部Jを強制的に破断
して成型品Pとカス部分とを分離するようにしてある。
【0025】しかして、走行機構10は、切断機構20
をプラスチックシートSの搬送方向に沿って進退させる
もので、前進時は切断機構20を基台フレーム1前部に
走行させ、後退時は切断機構20における切断作動に関
連して間欠的に走行させる。
【0026】この走行機構10は、基台フレーム1上部
における搬送方向に沿って敷設された走行レール11
と、この走行レール11に走行自在に載置された走行ベ
ース12と、この走行ベース12を進退させる走行駆動
手段13とを備えて成る。
【0027】走行レール11は、搬送方向の左右に沿っ
て敷設されており、図1、図2に示すように、走行ベー
ス12下面の前後左右に配列されている走行リニア14
が走行レール11上面に噛み合うことで、走行レール1
1上に走行ベース12がしっかりと載置される。
【0028】図示例にあっての走行駆動手段13は、基
台フレーム1後部に固定された油圧シリンダにおけるシ
リンダロッドの伸縮動によって走行ベース13を走行さ
せるものとしてあり、シリンダロッドの伸張によって走
行ベース12を基台フレーム1の前方に前進させ、シリ
ンダロッドの間欠縮小によって走行ベース12を基台フ
レーム1の後方に間欠後退させる。このときの間欠後退
間隔は、後述する切断機構20における切断単位に対応
しており、成型品Pの大小、切断間隔等によって調整可
能にされている。
【0029】もとより、この走行駆動手段13は、図示
のような油圧駆動によらずに、モータ駆動による駆動車
輪の回転、モータ駆動により回転する送りネジの送り等
によっても可能であり、走行駆動形態は特に限定され
ず、また、モータにはサーボモータの採用も可能であ
る。
【0030】切断機構20は、前記走行ベース12上に
配装構成されており、成型機から強制的に引き出しある
いは成型機から供給される成型加工済みのプラスチック
シートSにおける成型品Pをその他の部分から切断す
る。しかして、成型加工済みのプラスチックシートSに
は、図5に示すように、搬送方向の縦横に夫々複数列に
して成型品Pが配列成型されているのであり、切断に際
しては、成型品P周囲に切り入れられる切断線Cにあっ
て、搬送方向に沿う左右縁の一部のみを残して、この残
された部分を繋ぎ部Jとしてカス部分から切断するもの
としてある。
【0031】この切断機構20は、走行ベース12上に
立設したガイドポスト21と、このガイドポスト21上
部に配装したプレス部22と、プレス部22の伸縮動に
よってガイドポスト21に沿って案内されて上下動する
切断部23とから成り、切断部23下面には、切断線C
に対応する形状に配列させたトムソン刃を植設してあ
る。
【0032】ガイドポスト21は、走行ベース12の前
後左右に計4本にして立設され、プレス部22における
プレス圧力が大きくても、切断ダイ24上のプラスチッ
クシートSに対して歪形することなく所定の切断線Cを
切り入れるようにしてある。
【0033】切断部23下面のトムソン刃は、搬送方向
に沿う搬送列毎に並列されている成型品P周囲夫々の切
断線Cに対応して配列形成されており、切断する搬送列
数の成型品P合計数に合致している。すなわち、切断部
23によって切断される成型品P数は、その搬送列毎に
配列されている成型品P数の整数倍となっていて、走行
機構10における間欠後退間隔と対応した単位のものと
なっており、走行機構10が間欠後退する際の停止時に
作動するプレス部22によって所定数の成型品P周囲が
切断されるものとなっている。
【0034】なお、この切断機構20による切断は、切
断ゾーン中に位置されているプラスチックシートSに対
して繰り返される所定回数の一連の切断作動をもって一
工程となり、この一工程は、成型機における成型の一工
程と時間的にはほぼ対応しているものとしてある。
【0035】また、この切断機構20には、図2に示す
ように、例えばその前部に、プラスチックシートSの幅
員に対応する幅員調整手段25が設けられており、ハン
ドル26の回転操作によってネジ送りされて搬送方向に
ほぼ直交する方向で進退し、相互間で広狭する左右の調
整板27を備えている。
【0036】更に、切断機構20の前部には、プラスチ
ックシートSを握持するクランプ機構30が付設されて
いる。このクランプ機構30は、図2、図3に示すよう
に、走行機構10の作動によって切断機構20が成型機
側に後退したとき、成型機から供給されるプラスチック
シートS両縁部を握持し、切断機構20の前進と共にプ
ラスチックシートSを成型機から引き出し、本発明装置
における切断ゾーンにプラスチックシートSを持ち来す
ものである。
【0037】このクランプ機構30は、例えば、図に示
すように、幅員調整手段25における調整板27に配置
されており、搬送面にほぼ一致する高さに設定された下
挟持部31に対し、その上方から油圧シリンダ32また
はエアシリンダにて上下動するクランプアーム33を備
えて成る。
【0038】このようなクランプ機構31によるプラス
チックシートSの握持、成型機からの引き出しによっ
て、走行機構10による切断機構20の進退動と相俟
ち、成型後のプラスチックシートSの切断ゾーンへの位
置決めを正確に行なわせる。そればかりでなく、走行す
る切断機構20との一体動、切断機構20の間欠後退に
よって搬送列毎の所定間隔の切断を確実に行なわせ、ま
た、プラスチックシートSの搬送系の構成をも不要にで
きる利点もある。
【0039】なお、図1、図3に示される符号35は、
複数列に配列されている成型品Pの搬送方向に沿って配
装されている搬送ガイドであり、成型品Pの搬送方向側
縁に摺接して、その搬送方向を矯正する。
【0040】分離機構40は、前記切断機構20によっ
て繋ぎ部Jを有する切断線Cが切り入れられたプラスチ
ックシートSから成型品Pのみを強制的に分離するもの
で、搬送面前方に配置されており、成型品Pとこれ以外
のカス部分とを、繋ぎ部Jを強制的に破断することで分
離するようになっている。
【0041】この分離機構40は、図1、図4に示すよ
うに、搬送面前方に若干の空隙間隔を隔てて配した成型
品取出し分離台41と、搬送面終端、成型品取出し分離
台41後端相互間に介在され、搬送面終端と成型品取出
し分離台41後端とに成型品Pのみを跨架搬送させるよ
うにした成型品取り出しローラ42と、搬送面終端、成
型品取り出しローラ41相互間から搬送面下方に、成型
品Pが分離された後のカス部分を案内させ、これを巻き
取る巻取部43とから成る。
【0042】成型品取出し分離台41と搬送面終端との
空隙間隔は、成型品Pにおける搬送方向の間隔に比し小
さくはなく、これを十分に跨げるものとしてあり、特
に、搬送面終端と成型品取り出しローラ42との間隔
は、成型品Pにおける搬送方向前端とこれの搬送方向に
おける繋ぎ部Jとの間隔に比し、小さいものとしてあ
る。すなわち、搬送面終端からその前方に搬出される成
型品Pの前端が成型品取り出しローラ42上に常時載せ
られるようになっている必要があり、載せられること
で、搬送面終端位置で搬送面下方に案内されるカス部分
との強制分離が行なわれる。そして、この分離機構40
にプラスチックシートSが送られてくると、前記の切断
線Cが繋ぎ部Jを残したままであるから、成型品Pにお
ける搬送方向前端を、成型品取り出しローラ42を介し
て成型品取出し分離台41上にそのまま載置させる一
方、カス部分は搬送面下方の巻取部43に巻き取らせる
から、繋ぎ部Jを強制的に破断し、成型品取出し分離台
41上には成型品Pのみを残置させるのである。
【0043】成型品取り出しローラ42は、図示のよう
に、搬送面の両側縁付近に配されている左右の高さ調整
板44に開穿されている湾曲状の調整長孔45相互間に
高さ位置の調整を可能にして固定されており、必要に応
じて、分離位置の高さ調整が行なわれるようにしてあ
る。
【0044】巻取部43は、搬送面終端部下方に配置さ
れており、プラスチックシートSの搬送速度に同期して
巻き取るように巻取り速度が調整され、間欠的に巻き取
り作動が行なわれるものとなっている。なお、図中46
は、巻取り用のテンション手段である。
【0045】また、図1に示すように、前後に走行する
切断機構20に対応して、この切断機構20における搬
送方向前後には、プラスチックシートSを搬送面上に支
持する前後部の搬送支持手段50,55が配装されてい
る。
【0046】後部搬送支持手段50は、基台フレーム1
後面に沿って上下動する後部ウエイトバー51に後端が
固定されることで所定の重量が付与されていて、基台フ
レーム1後部上端に付設の案内ローラ52を介して前記
走行ベース12後部に前端が固定されている支持ベルト
53を備えている(図3参照)。
【0047】一方、前部搬送支持手段55は、基台フレ
ーム1前面に沿って上下動する前部ウエイトバー56に
よって前端に所定の重量が付与されていて、搬送面終端
付近に付設の案内ローラ57を介して前記走行ベース1
2前部に後端が固定されている支持ベルト58を備えて
いる(図4参照)。
【0048】支持ベルト53,58夫々は、搬送面幅に
ほぼ対応する1枚の広幅状に形成されているか、複数の
細幅状に形成されるかは任意であり、また、図示のよう
に、前後に夫々分割した構成とせずに、走行ベース12
下方を潜らせた全体でループ状の一連のものとして形成
することも可能である(図示せず)。
【0049】次に、上記のように構成された本発明装置
の作動を説明するに、図示を省略した材料ヤードから供
給されたプラスチックシートSを成型機によって加熱成
型後、本発明装置における切断ゾーンに成型加工済みの
プラスチックシートSが搬送される。
【0050】そして、走行機構10の駆動に伴なう後退
走行によって切断機構20が成型機側に後退し、クラン
プ機構30によってプラスチックシートSを握持する
と、走行機構10の前進走行によってプラスチックシー
トSを搬送面前方へ引き出す。
【0051】搬送面前方への引き出し後は、走行機構1
0の駆動に伴なう間欠後退に連動して、その後退停止時
毎に切断機構20が上下動し、切断部23によってプラ
スチックシートSにおける搬送列毎に成型品Pに対し
て、その周囲に繋ぎ部Jがある切断線Cを切り入れるこ
とでカス部分から成型品Pを切断する。
【0052】切断作動と共に切断機構20が成型機側に
後退し、成型機直前に至ると、上記したような切断機構
20による切断作動中に加熱成型が終了しているプラス
チックシートSを再びクランプ機構30が作動して握持
し、その後の走行機構10の前進走行によってプラスチ
ックシートSを搬送面前方へ引き出す。
【0053】搬送面前方への引き出し後は、切断機構2
0の間欠後退によって切断作動が行なわれる一方、プラ
スチックシートSの引き出しに同期して搬送面前方へ搬
出された切断済みのプラスチックシートSは、分離機構
40に位置される。この分離機構40においては、前記
の切断線Cが繋ぎ部Jを残したままであるから、成型品
Pにおける搬送方向前端は、成型品取り出しローラ42
を介して成型品取出し分離台41上にそのまま載置さ
れ、カス部分は搬送面下方の巻取部43に巻き取られる
ことで繋ぎ部Jは強制的に破断され、成型品取出し分離
台41上には成型品Pのみが残置される。
【0054】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
これがため、加熱成型される多数の成型品Pを小ロット
毎に分割してトムソン刃を有する切断部23によって切
断することで、切断機構20におけるプレス部22であ
るトムソンプレス型におけるプレス容量を小型化された
もので済むようにでき、切断機構20全体の小型化を図
ることができる。しかも、小型化が実現できることで、
この切断機構20を走行機構10によって簡単に前後に
進退走行させることができ、基台フレーム1を含む全体
の小型化を図り得、装置の低廉化、据付現場への搬入そ
の他を容易にする利点も得られる。
【0055】また、加熱成型後の加工済みプラスチック
シートSが成型機から搬出された後、このプラスチック
シートSをクランプ機構30を介して握持して走行機構
10の前進走行に伴ない一定長さで引き出した後、その
搬送方向前方から順次搬送列毎に、成型機側への間欠後
退動に関連して、成型品Pの周囲を切断するから、間欠
停止位置を切断位置にほぼ正確に対応させることがで
き、成型品P周囲に切断線Cを確実に切り入れることが
できる。
【0056】しかも、成型品Pの周囲に切り入れられた
切断線Cは、成型品Pの搬送方向における左右側縁に繋
ぎ部Jを有していることで、成型品P以外のカス部分と
は一部的にでも連結状態であるから、プラスチックシー
トSの搬送中に成型品Pのみが分離することなく、全体
が纏まって分離機構40方向へ搬出され、その取扱いを
容易にする。
【0057】したがって、本発明によれば、トムソンプ
レス型におけるプレス容量の小型化によって全体装置の
小型化を実現でき、しかも、成型後の加工済みプラスチ
ックシートの引き出し、停止によって切断位置を正確に
担保し、また、切断後の成型品をそのカス部分から自動
的に確実に分離し、全体の処理ラインの作業を円滑に遂
行できる等の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例を示す側面図である
【図2】同じく搬送方向前方から見た正面図である。
【図3】同じく切断機構の側面図である。
【図4】同じく分離機構の側面図である。
【図5】成型、切断し、分離後の成型品群の平面図であ
る。
【符号の説明】
C…切断線 J…繋ぎ部 P…成型品 S…プラスチッ
クシート 1…基台フレーム 10…走行機構 11…走行レー
ル 12…走行ベース 13…走行駆動
手段 14…走行リニア 20…切断機構 21…ガイドポ
スト 22…プレス部 23…切断部 24…切断ダイ 25…幅員調整
手段 26…ハンドル 27…調整板 30…クランプ機構 31…下挟持部 32…油圧シリンダ 33…クランプ
アーム 35…搬送ガイド 40…分離機構 41…成型品取
出し分離台 42…成型品取り出しローラ 43…巻取部 44…高さ調整板 45…調整長孔 46…テンション手段 50…後部搬送支持手段 51…ウエイト
バー 52…案内ローラ 53…支持ベル
ト 55…前部搬送支持手段 56…前部ウエ
イトバー 57…案内ローラ 58…支持ベル

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成型後の成型品が配列されている成型加
    工済みのプラスチックシートを、その搬送方向前方から
    搬送列毎に切断機構を間欠後退させながら、成型品周囲
    に切断線を切り入れることを特徴とした成型品のトリミ
    ング方法。
  2. 【請求項2】 所定の成型機から搬出される成型加工済
    みのプラスチックシートをその成型加工後に握持し、搬
    送方向前方へ引き出すようにした請求項1記載の成型品
    のトリミング方法。
  3. 【請求項3】 成型加工済みのプラスチックシートの搬
    送方向に沿って前進走行し、また、間欠的に後退走行す
    る走行機構と、この走行機構によって進退走行し、成型
    加工済みのプラスチックシートに配列成型されている成
    型品の周囲に繋ぎ部を残して切断線を切り入れる切断機
    構とを備えていることを特徴とする成型品のトリミング
    装置。
  4. 【請求項4】 切断機構には、成型機から搬出された成
    型加工済みのプラスチックシートを握持するクランプ機
    構を付設してある請求項3記載の成型品のトリミング装
    置。
  5. 【請求項5】 走行機構は、基台フレーム上部における
    搬送方向に沿って敷設された走行レールと、この走行レ
    ールに走行自在に載置された走行ベースと、この走行ベ
    ースを進退させる走行駆動手段とを備えている請求項3
    または4記載の成型品のトリミング装置。
  6. 【請求項6】 切断機構は、走行ベース上に立設したガ
    イドポストと、このガイドポスト上部に配装したプレス
    部と、プレス部の伸縮動によってガイドポストに沿って
    案内されて上下動する切断部とから成り、切断部下面に
    は、切断線に対応する形状に配列させたトムソン刃を植
    設してある請求項3乃至5のいずれか記載の成型品のト
    リミング装置。
  7. 【請求項7】 クランプ機構は、搬送面にほぼ一致する
    高さに設定された下挟持部に対し、その上方から油圧シ
    リンダまたはエアシリンダにて上下動するクランプアー
    ムを備えている請求項3乃至6のいずれか記載の成型品
    のトリミング装置。
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