JP2567241Y2 - 液圧脈動吸収装置 - Google Patents
液圧脈動吸収装置Info
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- JP2567241Y2 JP2567241Y2 JP5244792U JP5244792U JP2567241Y2 JP 2567241 Y2 JP2567241 Y2 JP 2567241Y2 JP 5244792 U JP5244792 U JP 5244792U JP 5244792 U JP5244792 U JP 5244792U JP 2567241 Y2 JP2567241 Y2 JP 2567241Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両等の液圧脈動吸収
装置に関し、特にクラッチシステムに用いられ、液圧脈
動がクラッチマスタシリンダ側に伝播されないようにす
るための液圧脈動吸収装置に関する。
装置に関し、特にクラッチシステムに用いられ、液圧脈
動がクラッチマスタシリンダ側に伝播されないようにす
るための液圧脈動吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】この種のものとしては、
例えば実開昭62−147793号公報に示されるよう
に、入口及び出口を有する本体と、この本体に外周部を
支持されて一面側に前記入口及び出口に連通する液圧室
を他面側に定圧室を各々区画する可撓性板状部材と、こ
の板状部材の前記液圧室側に配置され外周部を当該板状
部材と前記本体との間に挟圧保持される密封部材とを備
えたものが知られている。
例えば実開昭62−147793号公報に示されるよう
に、入口及び出口を有する本体と、この本体に外周部を
支持されて一面側に前記入口及び出口に連通する液圧室
を他面側に定圧室を各々区画する可撓性板状部材と、こ
の板状部材の前記液圧室側に配置され外周部を当該板状
部材と前記本体との間に挟圧保持される密封部材とを備
えたものが知られている。
【0003】こうしたものは、入口をマスタシリンダに
出口を作動シリンダに各々接続されて、液圧室が両シリ
ンダ間を連絡する液圧伝達経路に臨むよう配設され、作
動シリンダ側に生ずる液圧脈動を可撓性板状部材の撓み
変形により吸収するようになっているのであるが、板状
部材の両面間をシールするための密封部材として、断面
矩形のいわゆる角リングを用いているため、次のような
問題がある。
出口を作動シリンダに各々接続されて、液圧室が両シリ
ンダ間を連絡する液圧伝達経路に臨むよう配設され、作
動シリンダ側に生ずる液圧脈動を可撓性板状部材の撓み
変形により吸収するようになっているのであるが、板状
部材の両面間をシールするための密封部材として、断面
矩形のいわゆる角リングを用いているため、次のような
問題がある。
【0004】すなわち、密封部材は締め代をもたせて板
状部材と本体との間に配設するようにしているものの、
密封部材の板状部材に対する実質的なシール接触部の位
置が径方向で定まり難いことと相俟って、作動時板状部
材の撓み量がその中央部側ほど大きくなり、板状部材が
液圧室側から押圧力を受けたときの密封部材の締め代減
少が径内方側ほど大きくなることから、シール接触部が
径内方側にのみ存在する場合には、上記締め代の減少に
より密封部材のシール機能が低下して、液圧室から定圧
室側に作動液が漏洩しやすくなるという問題がある。
状部材と本体との間に配設するようにしているものの、
密封部材の板状部材に対する実質的なシール接触部の位
置が径方向で定まり難いことと相俟って、作動時板状部
材の撓み量がその中央部側ほど大きくなり、板状部材が
液圧室側から押圧力を受けたときの密封部材の締め代減
少が径内方側ほど大きくなることから、シール接触部が
径内方側にのみ存在する場合には、上記締め代の減少に
より密封部材のシール機能が低下して、液圧室から定圧
室側に作動液が漏洩しやすくなるという問題がある。
【0005】そこで、実願平2−147793号で提案
しているように、密封部材の外周部に一対の環状突起を
形成して、板状部材に対するシール接触部が確実に径方
向の2箇所に存在するようにすることが考えられる。し
かしながら、そのようにするにしても両環状突起を同じ
高さとするのでは、上述した作動時の板状部材の撓み変
形による締め代減少は、径外方側の環状突起よりも径内
方側の環状突起の方が大きくなることに変わりはないた
め、密封部材のシール機能を径外方側の環状突起に負う
ところが大きく、この径外方側の環状突起によるシール
機能が低下すると上述した作動液の漏洩を招くこととな
り、上記問題を確実に解決するには至らないことが判っ
た。
しているように、密封部材の外周部に一対の環状突起を
形成して、板状部材に対するシール接触部が確実に径方
向の2箇所に存在するようにすることが考えられる。し
かしながら、そのようにするにしても両環状突起を同じ
高さとするのでは、上述した作動時の板状部材の撓み変
形による締め代減少は、径外方側の環状突起よりも径内
方側の環状突起の方が大きくなることに変わりはないた
め、密封部材のシール機能を径外方側の環状突起に負う
ところが大きく、この径外方側の環状突起によるシール
機能が低下すると上述した作動液の漏洩を招くこととな
り、上記問題を確実に解決するには至らないことが判っ
た。
【0006】
【考案が解決しようとする問題点】本考案は、以上のよ
うな問題に鑑みてなされ、一対の突起を有する密封部材
のシール機能が充分に発揮され、液圧室からの液漏れを
防止できる液圧脈動吸収装置を提供することを目的とす
る。
うな問題に鑑みてなされ、一対の突起を有する密封部材
のシール機能が充分に発揮され、液圧室からの液漏れを
防止できる液圧脈動吸収装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【問題点を解決するための手段】上記目的は、入口及び
出口を有する本体と、該本体に外周部を支持されて一面
側に前記入口及び出口に連通する液圧室を他面側に定圧
室を各々区画する可撓性板状部材と、該板状部材の前記
液圧室側に配置され外周部を該板状部材と前記本体との
間に挟圧保持される密封部材とを備え、前記密封部材
は、その外周部の少なくとも前記板状部材に接合する側
に、前記板状部材に向かって突出する一対の環状突起が
形成されている液圧脈動吸収装置において、前記一対の
環状突起は、径内方側に位置する突起の高さを径外方側
に位置する突起の高さよりも大きくして設けられている
液圧脈動吸収装置、によって達成される。
出口を有する本体と、該本体に外周部を支持されて一面
側に前記入口及び出口に連通する液圧室を他面側に定圧
室を各々区画する可撓性板状部材と、該板状部材の前記
液圧室側に配置され外周部を該板状部材と前記本体との
間に挟圧保持される密封部材とを備え、前記密封部材
は、その外周部の少なくとも前記板状部材に接合する側
に、前記板状部材に向かって突出する一対の環状突起が
形成されている液圧脈動吸収装置において、前記一対の
環状突起は、径内方側に位置する突起の高さを径外方側
に位置する突起の高さよりも大きくして設けられている
液圧脈動吸収装置、によって達成される。
【0008】
【作用】作動時、板状部材が撓み変形しても径内方側の
突起はこの変形に追随して、充分な締め代をもって板状
部材に対してシール接触する。これにより、板状部材と
密封部材とは常に2ケ所で充分な締め代をもってシール
接触し、シール機能が低下しない。
突起はこの変形に追随して、充分な締め代をもって板状
部材に対してシール接触する。これにより、板状部材と
密封部材とは常に2ケ所で充分な締め代をもってシール
接触し、シール機能が低下しない。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例による液圧脈動吸収装
置について図面を参照して説明する。
置について図面を参照して説明する。
【0010】図1及び図2は本実施例による液圧脈動吸
収装置1の全体を示す破断平面図及び破断正面図であ
る。この液圧脈動吸収装置1の本体2はアルミニウム等
の金属でなり、図1における上方部分がほぼ正方形状を
呈しているのであるが、この上方部分には上からねじ部
4、段部5及び肩部6を有する円筒形状の段付孔3が形
成されている。この段付孔3の肩部6には後に詳述する
本考案に係る環状の密封部材10が段部5に当接してい
る円形状の板状部材11によって挟圧保持されている。
この板状部材11は金属材料よりなる可撓性のもので、
従来と同様に撓み変形することにより液圧脈動を吸収す
るためのものであるが、これはその上方で止め部材12
が段付孔3のねじ部4で螺着されることより、この止め
部材12の下面外周部と当接し、段部5に対して押圧さ
れている。又止め部材12には螺着時に六角レンチを挿
入するための六角穴12aが形成されており、これは止
め部材12の下面に形成された円形の凹所12bと連通
している。なお、この凹所12bの深さは板状部材11
の撓み変形時の変位量を考慮して設定されている。段付
孔3の肩部6より更に下方には液圧室8の主要部を画成
する分岐孔7が形成されており、その表面は鋳肌面とな
っている。この分岐孔7は上方では下方にいくにつれ、
その径を小さくしている円筒形状を呈しているが、中間
部より下方では壁部9により仕切られ、図2にその断面
が示されているように、半円形状の2つの孔に分岐して
いる。この分岐した2つの孔もそれぞれ下方にいくにつ
れ細くなり、その下端部側方で入口16及び出口17
(図2参照)とそれぞれ連通している。なお、上述の壁
部9はこれらの入口16及び出口17の軸線方向と直交
する方向に突出している。
収装置1の全体を示す破断平面図及び破断正面図であ
る。この液圧脈動吸収装置1の本体2はアルミニウム等
の金属でなり、図1における上方部分がほぼ正方形状を
呈しているのであるが、この上方部分には上からねじ部
4、段部5及び肩部6を有する円筒形状の段付孔3が形
成されている。この段付孔3の肩部6には後に詳述する
本考案に係る環状の密封部材10が段部5に当接してい
る円形状の板状部材11によって挟圧保持されている。
この板状部材11は金属材料よりなる可撓性のもので、
従来と同様に撓み変形することにより液圧脈動を吸収す
るためのものであるが、これはその上方で止め部材12
が段付孔3のねじ部4で螺着されることより、この止め
部材12の下面外周部と当接し、段部5に対して押圧さ
れている。又止め部材12には螺着時に六角レンチを挿
入するための六角穴12aが形成されており、これは止
め部材12の下面に形成された円形の凹所12bと連通
している。なお、この凹所12bの深さは板状部材11
の撓み変形時の変位量を考慮して設定されている。段付
孔3の肩部6より更に下方には液圧室8の主要部を画成
する分岐孔7が形成されており、その表面は鋳肌面とな
っている。この分岐孔7は上方では下方にいくにつれ、
その径を小さくしている円筒形状を呈しているが、中間
部より下方では壁部9により仕切られ、図2にその断面
が示されているように、半円形状の2つの孔に分岐して
いる。この分岐した2つの孔もそれぞれ下方にいくにつ
れ細くなり、その下端部側方で入口16及び出口17
(図2参照)とそれぞれ連通している。なお、上述の壁
部9はこれらの入口16及び出口17の軸線方向と直交
する方向に突出している。
【0011】液圧室8は以上のように形成される分岐孔
7と、その上方で板状部材11によりその下面側に画成
された段付孔3の下部空間とからなり、これは板状部材
11の上面側に区画された凹所12b及び六角穴12a
からなる定圧室13とは上述の密封部材10によってシ
ールされている。又定圧室13は止め部材12の六角穴
12aが、ボルト14により本体2に固定されるブラケ
ット15によって閉塞されているが、この閉塞はシール
を介さずになされているので、大気圧となっている。
7と、その上方で板状部材11によりその下面側に画成
された段付孔3の下部空間とからなり、これは板状部材
11の上面側に区画された凹所12b及び六角穴12a
からなる定圧室13とは上述の密封部材10によってシ
ールされている。又定圧室13は止め部材12の六角穴
12aが、ボルト14により本体2に固定されるブラケ
ット15によって閉塞されているが、この閉塞はシール
を介さずになされているので、大気圧となっている。
【0012】なお、ブラケット15は本体2を車両に取
りつけるためのものであり、液圧脈動吸収装置1は従来
と同様、入口16を図示しないクラッチマスタシリンダ
に、出口17を図示しない作動シリンダに、各々配管を
介して接続され、クラッチシステムに組み込まれる。
りつけるためのものであり、液圧脈動吸収装置1は従来
と同様、入口16を図示しないクラッチマスタシリンダ
に、出口17を図示しない作動シリンダに、各々配管を
介して接続され、クラッチシステムに組み込まれる。
【0013】図3は密封部材10単品の断面形状を示す
ものであるが、図示するようにこれには上下にそれぞれ
突出する一対の環状突起10a、10bが形成されてお
り、径内方側に位置する突起10aの高さH2 は径外方
側に位置する突起10bの高さH1 より大きくなってい
る。このうち高さH1 は液圧脈動吸収装置1の段部5と
肩部6との間の段差より若干大きく設定されているが、
高さH2 は板状部材11にシール接触している突起10
aに対する板状部材11の定圧室13側への撓み変形時
での変位量分、高さH1 より大きくとられている。な
お、この密封部材10は合成ゴムでなり、挟圧されるこ
とにより図1に示すように弾性変形して段部5に固定さ
れるのであるが、この挟圧状態での形状の詳細は図1の
A部の拡大図である図5に示す。
ものであるが、図示するようにこれには上下にそれぞれ
突出する一対の環状突起10a、10bが形成されてお
り、径内方側に位置する突起10aの高さH2 は径外方
側に位置する突起10bの高さH1 より大きくなってい
る。このうち高さH1 は液圧脈動吸収装置1の段部5と
肩部6との間の段差より若干大きく設定されているが、
高さH2 は板状部材11にシール接触している突起10
aに対する板状部材11の定圧室13側への撓み変形時
での変位量分、高さH1 より大きくとられている。な
お、この密封部材10は合成ゴムでなり、挟圧されるこ
とにより図1に示すように弾性変形して段部5に固定さ
れるのであるが、この挟圧状態での形状の詳細は図1の
A部の拡大図である図5に示す。
【0014】又、図4に示す密封部材10’は図3に示
す密封部材10の変更例であり、密封部材10と異な
り、軸方向に対し片側にのみ突出する一対の環状突起1
0’a、10’bを有しているのであるが、やはり液圧
脈動吸収装置1に収容したとき板状部材11に向かって
突出し、シール接触する環状突起10’a、10’bは
密封部材10と同様にその径内方側に位置する突起1
0’aの高さH2 の方が径外方側に位置する突起10’
bの高さH1 よりも大きく形成されている。
す密封部材10の変更例であり、密封部材10と異な
り、軸方向に対し片側にのみ突出する一対の環状突起1
0’a、10’bを有しているのであるが、やはり液圧
脈動吸収装置1に収容したとき板状部材11に向かって
突出し、シール接触する環状突起10’a、10’bは
密封部材10と同様にその径内方側に位置する突起1
0’aの高さH2 の方が径外方側に位置する突起10’
bの高さH1 よりも大きく形成されている。
【0015】本考案の実施例による液圧脈動吸収装置1
は以上のように構成されるが、次にこの作用について説
明する。
は以上のように構成されるが、次にこの作用について説
明する。
【0016】図示しない作動シリンダ側に発生した液圧
脈動は、出口17を介して分岐孔7の下端部へと伝播さ
れ、そしてこの出口17と直交して設けた壁部9に衝突
する。この時、この脈動のうち、高い周波数領域の成分
の脈動はこの鋳肌面の凹凸で乱反射して、そのエネルギ
ーを拡散させることにより減衰する。一方これより低い
周波数領域の脈動は壁部9に衝突し、これが分岐孔7内
で反射を繰り返して結果的に出口17の軸方向に対して
直角に向きを変えられる。これにより脈動は不整なもの
となり、振巾を小さくして板状部材11へと伝播され
る。
脈動は、出口17を介して分岐孔7の下端部へと伝播さ
れ、そしてこの出口17と直交して設けた壁部9に衝突
する。この時、この脈動のうち、高い周波数領域の成分
の脈動はこの鋳肌面の凹凸で乱反射して、そのエネルギ
ーを拡散させることにより減衰する。一方これより低い
周波数領域の脈動は壁部9に衝突し、これが分岐孔7内
で反射を繰り返して結果的に出口17の軸方向に対して
直角に向きを変えられる。これにより脈動は不整なもの
となり、振巾を小さくして板状部材11へと伝播され
る。
【0017】従って、板状部材11は以上のような脈動
が作用することにより、定圧室13側や液圧室8側へと
撓み変形を繰り返し、脈動を吸収するようにしているの
であるが、この脈動の振巾は上述したように小さくされ
ているので、板状部材11の撓み変形に伴う変位量は小
さく抑えられ、板状部材11は変形し得る最大の変位量
を超えて撓むことはない。以上のようにして、出口17
から伝播された脈動は壁部9及び板状部材11の作用に
よって吸収ないしは減衰されるので、入口16を介して
図示しないクラッチマスタシリンダ、クラッチペダル側
に伝わることを阻止される。
が作用することにより、定圧室13側や液圧室8側へと
撓み変形を繰り返し、脈動を吸収するようにしているの
であるが、この脈動の振巾は上述したように小さくされ
ているので、板状部材11の撓み変形に伴う変位量は小
さく抑えられ、板状部材11は変形し得る最大の変位量
を超えて撓むことはない。以上のようにして、出口17
から伝播された脈動は壁部9及び板状部材11の作用に
よって吸収ないしは減衰されるので、入口16を介して
図示しないクラッチマスタシリンダ、クラッチペダル側
に伝わることを阻止される。
【0018】図6は、図1におけるA部を拡大した板状
部材11の撓み変形時での密封部材10の断面形状を示
すものである。図示するように板状部材11が脈動によ
り定圧室13側に撓んだ時には密封部材10は上述した
ように径内方側の環状突起10aの高さが径外方側の環
状突起10bの高さよりも大きいので(図3参照)、挟
圧状態にあった(図5参照)密封部材10の径内方側の
環状突起10aはこの板状部材11の変位に追随して伸
長する。これにより板状部材11は密封部材10から離
れることはなく、密封部材10は板状部材11と環状突
起10a、10bの2ケ所で充分な締め代をもってシー
ル接触したままとなる。従って、板状部材11が液圧室
8側に撓んでいる時にはもちろん、図6に示すように定
圧室13側に撓み変形したときにも密封部材10の一対
の環状突起10a、10bのシール機能は充分に発揮さ
れることと成り、液圧室8内の作動液は定圧室13側へ
と漏れることはない。
部材11の撓み変形時での密封部材10の断面形状を示
すものである。図示するように板状部材11が脈動によ
り定圧室13側に撓んだ時には密封部材10は上述した
ように径内方側の環状突起10aの高さが径外方側の環
状突起10bの高さよりも大きいので(図3参照)、挟
圧状態にあった(図5参照)密封部材10の径内方側の
環状突起10aはこの板状部材11の変位に追随して伸
長する。これにより板状部材11は密封部材10から離
れることはなく、密封部材10は板状部材11と環状突
起10a、10bの2ケ所で充分な締め代をもってシー
ル接触したままとなる。従って、板状部材11が液圧室
8側に撓んでいる時にはもちろん、図6に示すように定
圧室13側に撓み変形したときにも密封部材10の一対
の環状突起10a、10bのシール機能は充分に発揮さ
れることと成り、液圧室8内の作動液は定圧室13側へ
と漏れることはない。
【0019】また、板状部材11が定圧室13側に撓み
変形したときに、両環状突起10a、10bが対等なシ
ール機能を発揮するようになっているため、万が一、い
ずれか一方の環状突起が損傷してそのシール機能が失わ
れたとしても、他方の環状突起により定圧室13側への
作動液の漏れを確実に阻止できる。
変形したときに、両環状突起10a、10bが対等なシ
ール機能を発揮するようになっているため、万が一、い
ずれか一方の環状突起が損傷してそのシール機能が失わ
れたとしても、他方の環状突起により定圧室13側への
作動液の漏れを確実に阻止できる。
【0020】以上、本考案の実施例について説明した
が、勿論、本考案はこれに限定されることなく、本考案
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
が、勿論、本考案はこれに限定されることなく、本考案
の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0021】例えば、以上の実施例では密封部材10及
び10’はそれぞれ図3及び図4に示すような断面形状
を呈していたが、これに限定されず板状部材11と肩部
6との間に挟圧保持された時板状部材11に対してシー
ル接触する一対の環状突起のうち径内方側に位置する突
起の高さが径外方側に位置する突起の高さよりも大きく
形成されていれば、他の形状、例えば図3、図4に示す
ように全体が環状ではなく、板状部材と同様の円盤状で
あって、その外周部に板状部材に対してシール接触する
一対の環状突起を形成した密封部材であってもよい。
び10’はそれぞれ図3及び図4に示すような断面形状
を呈していたが、これに限定されず板状部材11と肩部
6との間に挟圧保持された時板状部材11に対してシー
ル接触する一対の環状突起のうち径内方側に位置する突
起の高さが径外方側に位置する突起の高さよりも大きく
形成されていれば、他の形状、例えば図3、図4に示す
ように全体が環状ではなく、板状部材と同様の円盤状で
あって、その外周部に板状部材に対してシール接触する
一対の環状突起を形成した密封部材であってもよい。
【0022】又以上の実施例では液圧脈動吸収装置1を
車両等のクラッチシステムに設けた場合について説明し
たが、アンチスキッド制御装置を備えたブレーキシステ
ム等、液圧脈動が問題となる他のシステムにおいても本
考案は適用可能である。
車両等のクラッチシステムに設けた場合について説明し
たが、アンチスキッド制御装置を備えたブレーキシステ
ム等、液圧脈動が問題となる他のシステムにおいても本
考案は適用可能である。
【0023】
【考案の効果】以上述べたように、本考案の液圧脈動吸
収装置では板状部材と密封部材とが常に2ケ所で充分な
締め代をもってシール接触するので、液圧室内の作動液
が定圧室側へ漏れることを確実に阻止することができ
る。
収装置では板状部材と密封部材とが常に2ケ所で充分な
締め代をもってシール接触するので、液圧室内の作動液
が定圧室側へ漏れることを確実に阻止することができ
る。
【図1】本考案の実施例による液圧脈動吸収装置の図2
における[1]−[1]線方向の断面を示す平面図であ
る。
における[1]−[1]線方向の断面を示す平面図であ
る。
【図2】同装置の図1における[2]−[2]線方向の
断面を示す正面図である。
断面を示す正面図である。
【図3】同装置の密封部材の断面図である。
【図4】同密封部材の別の実施形態を示す断面図であ
る。
る。
【図5】本考案の実施例による液圧脈動吸収装置の図1
におけるA部の拡大断面図である。
におけるA部の拡大断面図である。
【図6】同装置の板状部材の変形時でのA部の拡大断面
図である。
図である。
1 液圧脈動吸収装置 2 本体8 液圧室 10 密封部材 10’ 密封部材 10a 突起 10b 突起 10’a 突起 10’b 突起13 定圧室 16 入口 17 出口
Claims (1)
- 【請求項1】 入口及び出口を有する本体と、該本体に
外周部を支持されて一面側に前記入口及び出口に連通す
る液圧室を他面側に定圧室を各々区画する可撓性板状部
材と、該板状部材の前記液圧室側に配置され外周部を該
板状部材と前記本体との間に挟圧保持される密封部材と
を備え、前記密封部材は、その外周部の少なくとも前記
板状部材に接合する側に、前記板状部材に向かって突出
する一対の環状突起が形成されている液圧脈動吸収装置
において、前記一対の環状突起は、径内方側に位置する
突起の高さを径外方側に位置する突起の高さよりも大き
くして設けられている液圧脈動吸収装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5244792U JP2567241Y2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 液圧脈動吸収装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5244792U JP2567241Y2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 液圧脈動吸収装置 |
Publications (2)
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JPH066710U JPH066710U (ja) | 1994-01-28 |
JP2567241Y2 true JP2567241Y2 (ja) | 1998-04-02 |
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JP5244792U Expired - Fee Related JP2567241Y2 (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | 液圧脈動吸収装置 |
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-
1992
- 1992-07-02 JP JP5244792U patent/JP2567241Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH066710U (ja) | 1994-01-28 |
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