JP2566961Y2 - 車両用スリップ制御装置 - Google Patents

車両用スリップ制御装置

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JP2566961Y2
JP2566961Y2 JP198692U JP198692U JP2566961Y2 JP 2566961 Y2 JP2566961 Y2 JP 2566961Y2 JP 198692 U JP198692 U JP 198692U JP 198692 U JP198692 U JP 198692U JP 2566961 Y2 JP2566961 Y2 JP 2566961Y2
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雅彦 原
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両の制動時のみなら
ず、加速時においても駆動輪に加えられるトルクと路面
の摩擦係数との関係により生ずるスリップを適正に制御
するようにした車両用スリップ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の車両用スリップ制御
装置としては、特開昭63−188557号公報に記載
されたものがある。
【0003】かかる制御装置は、アンチロックブレーキ
装置のアクチュエータを組込んだ第1のユニットと、ト
ラクションコントロール装置のアクチュエータを組込ん
だ第2のユニットとを別体に構成して、これら第1およ
び第2のユニットを配管によって接続した構成となって
いる。
【0004】ここで、第1のユニット内のアクチュエー
タは、マスターシリンダとホイールシリンダとの間に接
続されて、制動の際の車輪ロックが検出された時に、ホ
イールシリンダの液圧を制御して制動時のスリップを防
止するものである。一方、第2のユニット内のアクチュ
エータは、マスターシリンダと前記アンチロックブレー
キ装置のアクチュエータとの間の管路中に接続されて、
加速の際のスリップが検出された時に、マスターシリン
ダと前記アンチロックブレーキ装置のアクチュエータと
の間の管路を遮断すると共に、マスターシリンダとは別
の圧力源の圧力を用いてホイールシリンダの液圧を制御
して、加速時のスリップを防止するものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、自動車のエ
ンジンルーム等の制限された狭小なスペースに、アンチ
ロックブレーキ装置の第1のユニットと、トラクション
コントロール装置の第2のユニットとを別々に配置し
て、それらを配管によって接続するには、レイアウト上
の困難性を伴うという問題があった。
【0006】本考案の目的は、エンジンルーム等の狭小
なスペースへの配置が容易な車両用スリップ制御装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案の車両用スリップ
制御装置は、第1の圧力源としてのマスターシリンダ
と、車輪に備えられるホイールシリンダと、前記マスタ
ーシリンダと前記ホイールシリンダとの間に第1および
第2の接続ポートを介して接続される第1のユニット
と、前記第1のユニットに備えられて、制動ロックの発
生時に前記ホイールシリンダの液圧を制御する制動ロッ
ク防止用切換制御手段と、前記マスターシリンダと前記
第1のユニットの第1の接続ポートとの間に第3および
第4の接続ポートを介して接続され、かつ前記第1のユ
ニットに一体結合されると共に、前記第4の接続ポート
が前記第1のユニットの第1の接続ポートに合致して接
続される第2のユニットと、前記第2のユニットに備え
られて、加速スリップの発生時に、前記マスターシリン
ダと前記第1のユニットの第1の接続ポートとの間の管
路を遮断すると共に第2の圧力源を用いて前記ホイール
シリンダの液圧を制御する加速スリップ防止用切換制御
手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
【作用】本考案の車両用スリップ制御装置は、制動ロッ
ク防止用の切換制御手段を組込んだ第1のユニットと、
加速スリップ防止用の切換制御手段を組込んだ第2のユ
ニットとを一体的に結合して、これら第1および第2の
ユニットの接続ポート同士を特別な配管を用いることな
く直接的に接続することにより、エンジンルーム等の狭
小なスペースに対するスリップ制御装置自体の装着を容
易なものとする。
【0009】また、制動ロック防止用の切換制御手段を
複数組備える場合に、少なくとも1組の切換制御手段を
第2のユニット内に組込むことにより、第1のユニット
に第2のユニットを結合させるか否かの使用状態によっ
て、異なるスリップ制御形態を容易に選択できるものと
する。
【0010】また、制動ロック防止用の切換制御手段を
複数組備える場合に、少なくとも1組の切換制御手段
を、第1または第2のユニットに着脱自在の第3のユニ
ット内に組込むことにより、その第3のユニットを結合
させるか否かの使用状態によって、異なるスリップ制御
形態を容易に選択できるものとする。
【0011】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0012】図1および図2は、本考案の第1の実施例
を示す。
【0013】図1において1は、後述する制動ロック防
止用の切換制御手段が組込まれた第1のユニットであ
り、このユニット1に取付けられるリレーボックス2内
には、図示しないモーターリレー,ソレノイドリレーが
組込まれており、これらのユニット1およびリレーボッ
クス2などによってアンチロックブレーキ装置が構成さ
れている。また、3は後述するポンプを駆動するための
モータである。ユニット1には、第1および第2の入力
ポート1Aおよび1Bと、4つの出力ポート1C,1
D,1Eおよび1Fが設けられている。これらの出力ポ
ート1C,1D,1Eおよび1Fのそれぞれは、図2に
示すように、前後左右の4つの車輪21に備えられたホ
イールシリンダ22に接続されている。以下において
は、右前輪21FRおよび左前輪21FLのホイールシ
リンダを22FRおよび22FLとし、右後輪21RR
および左後輪21RLのホイールシリンダを22RRお
よび22RLとする。
【0014】本実施例においては、後輪21RRおよび
21RLが駆動輪、前輪21FRおよび21FLが従動
輪である。それぞれの車輪には、それらの回転数を検出
するための車輪速度センサが取付けられており、それら
の検出信号はマイクロコンピュータにより構成された図
示しないコントローラに入力される。そのコントローラ
は、自動車の制動時および加速時における車輪の制動ス
リップおよび加速スリップを検出して、後述するような
スリップ制御を行う。
【0015】第1のユニット1には、4つのホイールシ
リンダ22FR,22FL,22RRおよび22RLの
それぞれに対応する計4組の制動ロック防止用の切換制
御手段(以下、「第1の切換制御手段」という)が組込
まれている。
【0016】まず、左前輪FLのホイールシリンダ22
FLに対応する第1の切換制御手段は、第1の入力ポー
ト1Aと出力ポート1Cとの間に並列的に形成された第
1,第2および第3の3つの通路31FL,32FLお
よび33FL中に組込まれた構成となっている。
【0017】すなわち、第1の通路31FL中には常開
の電磁流入弁11FLが備えられ、また第2の通路32
FL中には、出力ポート1C側から入力ポート1A側へ
の流動のみを許容する逆止弁12FLが備えられ、また
第3の通路33FL中には、逆止弁13F,ポンプ14
F,逆止弁15F,リザーバ16Fおよび常閉の電磁流
出弁17FLが直列に備えられている。第3の通路33
FL中の逆止弁13Fおよび15Fは、出力ポート1C
側から入力ポート1A側への流動のみを許容する。
【0018】同様に、入力ポート1Aと出力ポート1D
との間には、右前輪FRのホイールシリンダ22FRに
対応する第1の切換手段が構成されている。
【0019】すなわち、前記第1および第2の通路31
FLおよび32FLに相当する通路32FRおよび33
FR中には、前記の電磁流入弁11FLおよび逆止弁1
2FLに相当する電磁流入弁11FRおよび逆止弁12
FRが備えられている。なお、第1の通路31FLと3
1FRおよび第2の通路32FLと32FRは一部分が
共通に形成されている。更に、前記第3の通路33FL
に相当する通路33FRは、前記第3の通路33FL中
のリザーバ16Fと電磁流出弁17FLとの間の中途位
置から分岐して形成され、つまり前記第3の通路33F
Lと一部共通に形成されている。そして、リザーバ16
Fと出力ポート1Dとの間に、前記の電磁流出弁17F
Lに相当する電磁流出弁17FRが備わっている。した
がって、前記の逆止弁13F,ポンプ14F,逆止弁1
5Fおよびリザーバ16Fは、左右前輪のホイールシリ
ンダ22FLおよび22FRの第3の通路33FLおよ
び33FRのそれぞれに対して共通のものとして備わっ
ている。
【0020】一方、第2の入力ポート1Bと出力ポート
1Eおよび1Fとの間には、左右後輪のホイールシリン
ダ22RRおよび22RLのそれぞれに対する第1の切
換制御手段が構成されており、これらの切換制御手段
は、上述した左右前輪のホイールシリンダ22FRおよ
び22FLに対するものと同様に構成されている。そこ
で、図2においては、同様の部分にRR,RLまたはR
を添えた符号を付して表し、それらの説明は省略する。
【0021】図1において4は、後述する加速スリップ
防止用の切換制御手段が組込まれた第2のユニットであ
り、このユニット4は、それを貫通して前記第1のユニ
ット1に螺着する3本のボルト5A,5Bおよび5Cに
よって第1のユニット1に一体的に結合されている。ユ
ニット4には、図2に示すように、第1および第2の入
力ポート4Aおよび4Bと、第1および第2の出力ポー
ト4Cおよび4Dと、入出ポート4Eが設けられてい
る。
【0022】出力ポート4Cおよび4Dは、第1のユニ
ット1の入力ポート1Aおよび1Bと対向する位置に設
けられており、第1および第2のユニット1および4が
結合されたときに、ポート1Aとポート4Cとが直接的
に接続されると共に、ポート1Bとポート4Dとが直接
的に接続される。それらの接続部分には弾性のOリング
6,6(図1参照)が介在されている。3本のボルト5
A,5Bおよび5Cは、図1に示すように、ボルト5A
および5Bがポート1Aを挟んで対向し、かつボルト5
Bおよび5Cがポート1Bを挟んで対向するように、螺
着されている。
【0023】したがって、第1および第2のユニット1
および4は、特別な配管を用いることなく直接的に接続
されて、一体的に結合することになる。
【0024】第2のユニット4内において、第2の入力
ポート4B,第2の出力ポート4Dおよび入出ポート4
Eのそれぞれの間には、加速スリップ防止用の切換制御
手段(以下、「第2の切換制御手段」という)が構成さ
れている。そして、このユニット4と、入出ポート4E
に接続される後述のポンプ等によって、トラクションコ
ントロール装置が構成されている。
【0025】第2の切換制御手段は、入力ポート4Bと
出力ポート4Dとの間に、第1および第2の逆止弁41
および42と常開の第1の電磁流入弁43のそれぞれを
並列に接続し、また入出ポート4Eと出力ポート4Dと
の間に常閉の第2の電磁流入弁44を接続した構成とな
っている。第1の逆止弁41は、入力ポート4B側から
出力ポート4D側への流動のみを許容するものであり、
第2の逆止弁42は、出力ポート4D側の液圧が異常な
高圧となったときに開動して、その高圧を入力ポート4
B側に逃すものである。
【0026】図2において、7はマスターシリンダ(第
1の圧力源)であり、ブレーキペダル8の踏み込み量に
応じた液圧を発生して、その液圧を第1および第2の出
力配管7Aおよび7Bから出力する。また、マスターシ
リンダ7にはブレーキ液を貯留するリザーバ7Cが備え
られており、このリザーバ7Cには、第1および第2の
入出用の配管7Dおよび7Eが接続されている。
【0027】第1および第2の出力配管7Aおよび7B
は、それぞれ第2のユニット4の第1および第2の入力
ポート4Aおよび4Bに接続されている。
【0028】また、第1の入出用の配管7Dは、第1の
逆止弁81,ポンプ82,第2の逆止弁83および第1
のアキュームレータ84を介して、第2のユニット4の
入出ポート4Eに接続され、第2の入出用の配管7E
は、第2のアキュームレータ85および第4の逆止弁8
6を介して第2のユニット4の入出ポート4Eに接続さ
れている。更に、第2のアキュームレータ85と第4の
逆止弁86との配管途中と、第1の入出用の配管7Dと
の間には、第5の逆止弁87が接続されている。第1お
よび第2の逆止弁81および83は、第1の入出用の配
管7D側から入出ポート4E側への流動のみを許容し、
また第3の逆止弁86は、入出ポート4E側から第2の
入出用の配管7E側への流動のみを許容し、また第4の
逆止弁87は、第2の入出用の配管7E側から第1の入
出用の配管7D側への流動のみを許容するものとなって
いる。
【0029】次に、作動について説明する。
【0030】(1)通常のブレーキ動作 制動時のスリップ制御および加速時のスリップ制御が行
われない通常のブレーキ動作時は、第1のユニット1内
の電磁流入弁11(11FL,11FR,11RLおよ
び11RR)が開弁し、かつ電磁流出弁17(17F
L,17FR,17RLおよび17RR)が閉弁の状態
にあると共に、第2のユニット4内の第1の電磁流入弁
43が開弁し、かつ第2の電磁流入弁44が閉弁の状態
にある。
【0031】したがって、ブレーキペダル8の踏み込み
によってマスターシリンダ7の第1の出力配管7Aから
出力される液圧は、電磁流入弁11FLおよび11FR
を介して、前輪側のホイールシリンダ22FLおよび2
2FRに導入されることになる。一方、マスターシリン
ダ7の第2の出力配管7Bから出力される液圧は、第1
の電磁流入弁43を経てから、電磁流入弁11RLおよ
び11RRを介して後輪側のホイールシリンダ22RL
および22RRに導入されることになる。
【0032】(2)制動時のスリップ制御 この制動時のスリップ制御(アンチロックブレーキ制
御)は、各車輪21FL,21FR,21RLおよび2
1RR毎に独立して行われる。
【0033】そこで、左側前輪21FLに対するスリッ
プ制御を代表して説明する。
【0034】制動時に左側前輪21FLのスリップを感
知したコントローラは、必要に応じて、第1のユニット
1内の第1の切換制御手段を制御し、ホイールシリンダ
22FL内の液圧を保持,減圧または増圧させる。
【0035】すなわち、まず、ホイールシリンダ22F
L内の液圧を保持する場合には、電磁流入弁11FLを
閉弁動作させ、かつ電磁流出弁17FLは閉弁状態のま
まとする。次に、減圧する場合は、電磁流入弁11FL
を閉弁動作させ、かつ電磁流出弁17FLを開弁動作さ
せて、ホイールシリンダ22FL内の液圧をリザーバ1
6F内に逃す。次に、増圧する場合は、再びマスターシ
リンダ7からの液圧を電磁流入弁11FLを介してホイ
ールシリンダ22FL内に導く。したがって、この増圧
の場合には、電磁流入弁11FLを開とし、電磁流出弁
17FLを閉とする。
【0036】なお、他の車輪21FR,21RLおよび
21RRに対するスリップ制御も同様である。ただし、
後輪21RLおよび21RRに関しては、マスターシリ
ンダ7からの液圧が第2のユニット4を介して導入され
ることになる。
【0037】(3)加速時のスリップ制御 この加速時のスリップ制御(トラクションコントロー
ル)は、駆動輪である後輪21RLおよび21RRに対
して行われる。
【0038】すなわち、加速時に後輪21RLおよび2
1RRのスリップを感知したコントローラは、必要に応
じて、第2のユニット4内の第2の切換制御手段を制御
し、ホイールシリンダ22RLおよび22RR内の液圧
を増圧,保持または減圧させる。
【0039】まず、増圧の場合は、第1の電磁流入弁4
3を閉弁動作させると共に、第2の電磁流入弁44を開
弁動作させる。これにより、マスターシリンダ7とホイ
ールシリンダ22RLおよび22RRとの間の連通を遮
断すると共に、アキュームレータ84内の液圧を第2の
電磁流入弁44を介して導入し、ホイールシリンダ22
RLおよび22RR内の液圧を上昇させる。次に、圧力
を保持する場合は、第1のユニット1内の電磁流出弁1
7RLおよび17RRを閉弁動作させて、電磁流入弁1
1RLおよび電磁流入弁11RRを閉弁動作させる。次
に、減圧する場合は、第1のユニット1内の電磁流入弁
11RLおよび電磁流入弁11RRを閉弁動作させると
共に、電磁流出弁17RLおよび17RRを開弁動作さ
せて、ホイールシリンダ22RLおよび22RR内の液
圧をリザーバ16R内に逃す。このように、この加速時
のスリップ制御では、第1の電磁流入弁43を閉弁動作
させ、かつ第2の電磁流入弁44を開弁動作させた状態
で、電磁流入弁11RL,11RRおよび電磁流出弁1
7RL,17RRを開閉制御する。
【0040】なお、アキュームレータ84内が所定圧以
下となったときには、ポンプ82が動作して、そのアキ
ュームレータ84内を昇圧する。
【0041】また、第1のユニット1内の逆止弁12
(12FL,12FR,12RLおよび12RR)は、
対応するホイールシリンダ22(22FL,22FR,
22RLおよび22RR)側からマスターシリンダ7側
へのブレーキ液の戻りを円滑なものとする。また、第2
のユニット4内の第1の逆止弁41は、ホイールシリン
ダ22RLおよび22RR内を増圧する際の応答性を向
上させ、また第2の逆止弁42は、ホイールシリンダ2
2RLおよび22RR内に異常な高圧が閉じ込められる
ことを防止する。
【0042】図3から図7は、本考案の第2の実施例を
説明するための図である。なお、前述した第1の実施例
と同様の部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0043】本実施例の場合は、前述した実施例の第2
のユニット4に相当する第2のユニット52内に、右後
輪21RRのホイールシリンダ22RR用の第1の切換
制御手段を組込み、また前述した実施例の第1のユニッ
ト1に担当する第1のユニット51内に、他のホイール
シリンダ22FL,22FRおよび22RL用の計3組
の第1の切換制御手段を備えた構成となっている。
【0044】そして、これら第1および第2のユニット
51および52は、前述した実施例と同様のボルト5
A,5Bおよび5Cによって一体的に結合されており、
それらの結合面には、互いに合致して直接的に接続され
るように、図3中の4組のポート51Aと52A(図2
中のポート1Aと4Cに相当),51Bと52B,51
Cと52Cおよび51Dと52Dのそれぞれに相当する
ポートが設けられている。
【0045】しかし、図4から図7に示す第1および第
2のユニット51および52の具体的な構成例において
は、図3中の1組のポート51Bと52Bが他の1組の
ポート51Cと52Cとしての機能をも果すようになっ
ている。すなわち、図3におけるポート51Cと52C
が削除され、更に、第2のユニット52内において、ポ
ート52Cに相当する部分とポート52Bに相当する部
分が互いに連通されている。第2のユニット52の具体
的な構成については後述する。
【0046】更に、第1のユニット51には、図2中の
ポート1C,1Dおよび1Eに相当するポート51E,
51Fおよび51Gが設けられ、また第2のユニット5
2には、図2中のポート4A,4B,4Eおよび1Fに
相当するポート52E,52F,52Gおよび52Hが
設けられている。
【0047】しかして、本実施例の制御装置は、前述し
た第1の実施例のものと同様の制御系を構成して、その
ものと同様に動作する。
【0048】ところで、本実施例における第1のユニッ
ト51は、第2のユニット52の結合なしに自動車に装
着することができ、この場合には、アンチロックブレー
キ装置としての機能のみが果されることになる。
【0049】すなわち、この場合には、入力ポート51
Aおよび51Bのそれぞれにマスターシリンダ7の第1
および第2の出力配管7Aおよび7Bを接続すると共
に、ポート51Bおよび51Dを閉塞し、かつ出力ポー
ト51Gに左右の後輪のホイールシリンダ22RLおよ
び22RRを接続する。したがって、それらのホイール
シリンダ22RLおよび22RR内の液圧は同様に制御
されることになる。
【0050】このことは、第1のユニット51のみを自
動車に装着することによって、車輪21FL,21F
R,21RLおよび21RRに対して3チャンネルのア
ンチロックブレーキ制御ができることを意味する。結
局、第1のユニット51に第2のユニット52を付設す
るか否かによって、2つの制御形態、つまりアンチロッ
クブレーキ機能およびトラクションコントロール機能を
伴う4チャンネル制御形態と、アンチロックブレーキ機
能のみを伴う3チャンネル制御形態のいずれかを容易に
選択できることになる。
【0051】ちなみに、従来にあっては、例えば特開昭
63−188557号公報に記載されているように、第
1のユニット51を4チャンネル制御用または3チャン
ネル制御用に交換しなければ同様の変更はできなかっ
た。
【0052】更に、本実施例における第2のユニット5
2は、図4に示すように、液通路が形成された上下のハ
ウジング部52−1および52−2の間に、トラクショ
ンコントロール用の逆止弁41,42および電磁流入弁
43,44と、およびアンチロック制御用の電磁流入弁
11RR,電磁流出弁17RRおよび逆止弁12RRを
装着した構成となっている。図5において90は、上下
のハウジング部52−1および52−2を結合するため
のボルトである。
【0053】図8から図11は、本考案の第3の実施例
を説明するための図である。
【0054】本実施例の場合は、前述した第2の実施例
における右後輪21RRのホイールシリンダ22RR用
の第1の切換制御手段を、第2のユニット52内から新
たな第3のユニット53内に組替えた構成となってい
る。この第3のユニット53は、図8に示すように、ボ
ルト61A,61Bによって第1のユニット51に結合
されるものであり、それらの結合面には、直接的に接続
される3対のポートが形成されている。すなわち、第1
のユニット51側には、図9に示すポート51B,51
Cおよび51Dが形成され、第3のユニット53側に
は、図8および図9に示すポート53A,53Bおよび
53Cが形成されており、これら3対のポートのそれぞ
れの接続部分には、図8に示すような弾性のOリング6
2が介在されている。また、ボルト61Aおよび61B
は、それら3対のポートを挾んで対向するよう螺着され
ている。したがって第1および第3のユニット51およ
び53は、特別な配管を用いることなく直接的に接続さ
れて、一体的に結合することになる。
【0055】しかして、本実施例は、図9に示すような
接続状態において、前述した第1および第2の実施例の
ものと同様の制御系を構成して、それらのものと同様に
機能する。
【0056】ところで、本実施例における第1のユニッ
ト51は、図10に示すような第2のユニット52の結
合なしの状態、または図11に示すような第2および第
3のユニット52および53の結合なしの状態でも自動
車に装着することができる。これらの場合、接続しない
ポートは塞ぐ。そして、図10および図11の接続状態
では、それぞれアンチロックブレーキ装置としての機能
のみが果されることになり、さらに、前者の図10の接
続状態では、車輪21FL,21FR,21RLおよび
21RRに対して4チャンネルのアンチロックブレーキ
制御ができ、一方、後者の図11の接続状態では、それ
らに対して3チャンネルのアンチロックブレーキ制御が
できることになる。結局、第1,第2および第3のユニ
ット51,52および53の結合状態に応じて、3つの
制御形態、つまりアンチロックブレーキ機能およびトラ
クションコントロール機能を伴う4チャンネル制御形態
と、アンチロックブレーキ機能のみを伴う4チャンネル
制御形態と、アンチロックブレーキ機能のみを伴う3チ
ャンネル制御形態のいずれかを任意に選択できることに
なる。
【0057】なお、本実施例において、第3のユニット
53は、第2のユニット52に対して結合可能な構成と
してもよい。
【0058】
【考案の効果】以上説明したように、本考案の車両用ス
リップ制御装置は、制動ロック防止用の切換制御手段を
組込んだ第1のユニットと、加速スリップ防止用の切換
制御手段を組込んだ第2のユニットとを一体的に結合し
て、これら第1および第2のユニットの接続ポート同士
を特別な配管を用いることなく直接的に接続した構成で
あるから、スリップ制御装置自体をエンジンルーム等の
狭小なスペースに容易に装着することができる。
【0059】また、制動ロック防止用の切換制御手段を
複数組備える場合に、少なくとも1組の切換制御手段を
第2のユニット内に組込むことにより、第1のユニット
に第2のユニットを結合させるか否かの使用状態に応じ
て、異なるスリップ制御形態を容易に選択することもで
きる。
【0060】また、制動ロック防止用の切換制御手段を
複数組備える場合に、少なくとも1組の切換制御手段
を、第1または第2のユニットに着脱自在の第3のユニ
ット内に組込むことにより、その第3のユニットを結合
させるか否かの使用状態によって、異なるスリップ制御
形態を容易に選択することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図2】図1に示すスリップ制御装置の概略構成図であ
る。
【図3】本考案の第2の実施例を示す概略構成図であ
る。
【図4】図3に示す第2のユニットの概略構成図であ
る。
【図5】図3に示すスリップ制御装置の平面図である。
【図6】図5のVI矢視図である。
【図7】図5のVII 矢視図である。
【図8】本考案の第3の実施例を示す分解斜視図であ
る。
【図9】図8に示すスリップ制御装置の概略構成図であ
る。
【図10】図8に示す第2のユニットを結合しない状態
での概略構成図である。
【図11】図8に示す第1および第2のユニットを結合
しない状態での概略構成図である。
【符号の説明】
1 第1のユニット 1B 入力ポート(第1の接続ポート) 1E,1F 出力ポート(第2の接続ポート) 4 第2のユニット 4B 入力ポート(第3の接続ポート) 4D 出力ポート(第4の接続ポート) 5A,5B,5C ボルト 7 マスターシリンダ 21RL,21RR 後輪 22RL,22RR 後輪のホイールシリンダ

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の圧力源としてのマスターシリンダ
    と、 車輪に備えられるホイールシリンダと、 前記マスターシリンダと前記ホイールシリンダとの間に
    第1および第2の接続ポートを介して接続される第1の
    ユニットと、 前記第1のユニットに備えられて、制動ロックの発生時
    に前記ホイールシリンダの液圧を制御する制動ロック防
    止用切換制御手段と、 前記マスターシリンダと前記第1のユニットの第1の接
    続ポートとの間に第3および第4の接続ポートを介して
    接続され、かつ前記第1のユニットに一体結合されると
    共に、前記第4の接続ポートが前記第1のユニットの第
    1の接続ポートに合致して接続される第2のユニット
    と、 前記第2のユニットに備えられて、加速スリップの発生
    時に、前記マスターシリンダと前記第1のユニットの第
    1の接続ポートとの間の管路を遮断すると共に第2の圧
    力源を用いて前記ホイールシリンダの液圧を制御する加
    速スリップ防止用切換制御手段とを備えたことを特徴と
    する車両用スリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2のユニットは、それ
    らの一方側を貫通して他方側に螺着するボルトによって
    結合され、 かつ前記ボルトは、前記第1および第4の接続ポートを
    挟む対向位置に複数設けられていることを特徴とする請
    求項1に記載の車両用スリップ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記ホイールシリンダを複数備え、 前記複数のホイールシリンダのそれぞれに対応する複数
    組の制動ロック防止用切換制御手段の内の少なくとも1
    組を前記第2のユニットに備えたことを特徴とする請求
    項1または2に記載の車両用スリップ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記ホイールシリンダを複数備え、 前記複数のホイールシリンダのそれぞれに対応する複数
    組の制動ロック防止用切換制御手段の内の少なくとも1
    組を、前記第1または第2のユニットのいずれか一方に
    着脱自在の第3のユニットに備えたことを特徴とする請
    求項1,2または3に記載の車両用スリップ制御装置。
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