JP2566943Y2 - 電源用トランス付ガス入り開閉器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、操作用電源用トランス
を備えたガス入り開閉器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、配電線路において一定区間毎に配
置される自動区分開閉器には、配電線の電源有無に応じ
て自動的に開閉動作し、当該開閉器の電源側から動作電
源を得て自動的に投入動作するものである。特に最近に
あっては、この自動開閉器の遠隔制御化も押し進めれて
おり、この制御電源及び開閉器本来の自動投入動作電源
の確保のため開閉器近辺に電源用トランスが設置されて
いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】ところが、柱上には開
閉器をはじめ電源用トランス及び、遠隔制御化のための
開閉器制御子局等の機器が装着され、それらを接続する
制御線等も数多く配置され煩雑であり、市街における美
化装柱が望まれるところであった。本考案は前記問題点
を解決するためになされたものであって、電源用トラン
スを小型化することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は、ガス入り開閉
器の本体ケース壁面に取付口を形成し、同取付口を閉塞
するように本体ケース壁面に対して外部から電源用トラ
ンスを直付けするとともに、同電源用トランスの一次側
端子を前記取付口を介してガス入り開閉器の本体ケース
内に突設し、同一次側端子を開閉器内の対応する相の課
電部に接続するようにしたことを要旨とする。

【０００５】

【作用】本考案においては、ガス入り開閉器の本体ケー
ス壁面に対して電源用トランスが外付け構成となるた
め、同トランスの保守点検は気中で行われる。その一
方、同トランスの一次側端子はガス入り開閉器内に位置
するため、その一次側端子間距離については気中に位置
する場合よりも短くすることが可能となる。

【０００６】

【実施例】以下、本考案を具体化した一実施例を図面に
従って説明する。図１に示すように、ガス入り開閉器１
の本体ケース２の上部には、一対の板状の取付金具３が
設けられている。そして、前記開閉器１は腕金４に対し
て前記取付金具３及び支持金具５を介して取着されてい
る。

【０００７】また、本体ケース２の側壁には各相別にブ
ッシング６が設けられている。さらに、本体ケース２の
右側部に設けられた機構部ケース１ａには手動開閉操作
のための手動操作用ハンドル７が設けられている。さら
に、本体ケース２の下部には電源用トランス８が取着さ
れている。図２に示すように、電源用トランス８はその
両側面上部において断面Ｌ字状のトランス取付金具９が
取りつけられ、本体ケース２より突設されたボルト１０
により取付金具９を貫通してナット１１により締付固定
されている。

【０００８】また、本体ケース２は下部に取付口１３が
透設されている。同取付口１３の内側周縁部には突条１
４が全周に亘り突設されている。そして、前記突条端部
には取付口１３内方に向けてのフランジ１５が設けられ
ている。電源用トランス８はその上部において低円柱形
状の突部１６が設けられ、この突部１６には一対のブッ
シング１７が設けられ、さらに、このブッシング１７の
上端部には高圧側二相分の一次側端子１８が一対設けら
れている。また、前記電源用トランス８の側面下部には
低圧側二相分の二次側端子１９とアース端子１９ａが設
けられている。

【０００９】このようにして、電源用トランス８は一次
側端子１８が本体ケース２内に突出され、課電部として
の各相のいづれかと接続できるようになっている。な
お、この状態で、電源用トランス８の突部１６の側面と
取付口１３の突条１４の内側側面との間には気密部材と
してのＯリング２０が介在配置されている。また、２１
は電源用トランス８を保護するためのトランスケースで
あり、本体ケース２にボルト（図示しない）を介して取
着されている。

【００１０】次に、本実施例の作用及び効果について説
明する。 即ち、電源用トランス８はガス入り開閉器１の
本体ケース２に内蔵される構成でなく、同本体ケース２
に対して外付けされる構成となるため、電源用トランス
８により本体ケース２内のスペース裕度を制約すること
がない。その結果、ガス入り開閉器１の小型化が可能と
なる。また、外付け配置された電源用トランス８の保守
点検については、ガス入り開閉器１に内蔵された場合と
異なり、気中にて容易に対応することができる。 一方、
前記電源用トランス８の一次側端子１８についてはＳＦ
６ガス入り開閉器１の本体ケース２内に突出する構成と
なるため、気中に突出させる場合に比して、前記一次側
端子１８間の絶縁距離を短くすることができる。その結
果、本体ケース２に透設される取付口１３のサイズを小
さくすることが可能となり、同取付口１３付近における
気密保持を簡単に行うことができる。また、本体ケース
２に対する一次側端子１８の取付口１３を一つの孔にて
兼用できるため、本体ケース２の加工が容易であるばか
りか、本体ケース２の気密保持管理箇所を少なくでき
る。

【００１１】さらに、電源用トランス８の突部１６の側
面と取付口１３の突条１４の内側側面にＯリング２０を
介在させることにより、本体ケース２内は気密性が保持
され、内部のガスが漏れることなく一体化が可能とな
る。なお、本考案は前記実施例に限定されるものではな
く、例えば、Ｏリング２０の代わりにパッキン等の他の
気密部材を使用したりしても良い。

【００１２】

【考案の効果】以上詳述したように、本考案の電源用ト
ランス付ガス入り開閉器によれば、ガス入り開閉器の本
体ケースに対して電源用トランスが外付けとなるため、
ガス入り開閉器の小型化を図れるとともに、電源用トラ
ンスの保守点検を気中にて容易に行える一方、電源用ト
ランスの一次側端子についてはガス入り開閉器内に突出
させることで端子間距離を短くできるので、取付口のサ
イズを小さくすることでガス入り開閉器における気密保
持を簡単に行うことができるという優れた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の電源用トランス付ガス入り開閉器を
示す一部断面図である。

【図２】電源用トランスの取付状態を示す側面図であ
る。

【符号の説明】

１ ガス入り開閉器，２ 本体ケース，６ ブッシン
グ，８ 電源用トランス，１８ 一次側端子．

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガス入り開閉器の本体ケース壁面に取付
   口を形成し、同取付口を閉塞するように本体ケース壁面
   に対して外部から電源用トランスを直付けするととも
   に、同電源用トランスの一次側端子を前記取付口を介し
   てガス入り開閉器の本体ケース内に突設し、同一次側端
   子を開閉器内の対応する相の課電部に接続するようにし
   たことを特徴とする電源用トランス付ガス入り開閉器。