JP2566595B2 - 炭素系粉体の造粒方法 - Google Patents
炭素系粉体の造粒方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、炭素系粉体の造粒方法に関するものであ
る。詳しくは、自己焼結性炭素系粉体及び所望により黒
鉛質炭素、炭素質炭素、金属及び無機化合物からなる群
から選ばれた少なくとも1種類の粉体を含む炭素系粉体
を結合剤及び湿潤剤の存在下に水に分散せしめたスラリ
ーを過熱水蒸気を含むこともある加熱空気中に噴霧乾燥
して造粒する方法に関するものである。
る。詳しくは、自己焼結性炭素系粉体及び所望により黒
鉛質炭素、炭素質炭素、金属及び無機化合物からなる群
から選ばれた少なくとも1種類の粉体を含む炭素系粉体
を結合剤及び湿潤剤の存在下に水に分散せしめたスラリ
ーを過熱水蒸気を含むこともある加熱空気中に噴霧乾燥
して造粒する方法に関するものである。
更に詳しくは、本発明は、コールタールピッチ、石油
ピッチ、ナフサ分解タールピッチ、メソフェーズ含有ピ
ッチ、及び各種改質ピッチからなる群より選ばれた少な
くとも1種類のピッチ粉体又は/及び該ピッチ群から選
ばれた少なくとも1種類のピッチで実質的にその表面を
被覆せしめた黒鉛質炭素、炭素質炭素、金属、無機化合
物からなる群より選ばれた少なくとも1種類の複合粉体
として定義される自己焼結性炭素系粉体及び、所望によ
り添加される黒鉛質炭素、炭素質炭素、金属及び無機化
合物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の粉体か
らなる炭素系粉体を結合剤及び湿潤剤の存在下において
水分散スラリーとしたる後過熱水蒸気を含むこともある
加熱空気中で噴霧乾燥して造粒する方法に関するもので
ある。本発明によれば造粒粉体を金型に注型してプレス
成型して複雑な形状をした生成形体を得、更に炭素化及
び/又は黒鉛化して炭素精密成形体を得る場合、注型間
隙が狭かったり、注型経路が複雑であったりする各種金
型へ過不足なく再現性良く自動的に充填が可能でありか
つ押圧に対しては均一に崩壊して充填密度の偏在をおこ
さない特性をもつ造粒粉体が得られる。
ピッチ、ナフサ分解タールピッチ、メソフェーズ含有ピ
ッチ、及び各種改質ピッチからなる群より選ばれた少な
くとも1種類のピッチ粉体又は/及び該ピッチ群から選
ばれた少なくとも1種類のピッチで実質的にその表面を
被覆せしめた黒鉛質炭素、炭素質炭素、金属、無機化合
物からなる群より選ばれた少なくとも1種類の複合粉体
として定義される自己焼結性炭素系粉体及び、所望によ
り添加される黒鉛質炭素、炭素質炭素、金属及び無機化
合物からなる群から選ばれた少なくとも1種類の粉体か
らなる炭素系粉体を結合剤及び湿潤剤の存在下において
水分散スラリーとしたる後過熱水蒸気を含むこともある
加熱空気中で噴霧乾燥して造粒する方法に関するもので
ある。本発明によれば造粒粉体を金型に注型してプレス
成型して複雑な形状をした生成形体を得、更に炭素化及
び/又は黒鉛化して炭素精密成形体を得る場合、注型間
隙が狭かったり、注型経路が複雑であったりする各種金
型へ過不足なく再現性良く自動的に充填が可能でありか
つ押圧に対しては均一に崩壊して充填密度の偏在をおこ
さない特性をもつ造粒粉体が得られる。
本発明の造粒粉体はプレス機を用いた金型による小型
精密成形体分野で大量連続成形を可能とするという製法
転換をもたらすばかりでなく、静水圧プレス(CIP)高
温静水圧プレス(HIP)等で作られる各種ブロック状成
形体の生産においても粉体流れ性の良好さが成形体の緻
密度を高めるばかりでなく、造粒助剤(結合剤及び湿潤
剤)が焼成体の強度劣化を引き起さないという本発明の
後述する特徴によって良質な炭素系ブロックを与えるこ
とができる。
精密成形体分野で大量連続成形を可能とするという製法
転換をもたらすばかりでなく、静水圧プレス(CIP)高
温静水圧プレス(HIP)等で作られる各種ブロック状成
形体の生産においても粉体流れ性の良好さが成形体の緻
密度を高めるばかりでなく、造粒助剤(結合剤及び湿潤
剤)が焼成体の強度劣化を引き起さないという本発明の
後述する特徴によって良質な炭素系ブロックを与えるこ
とができる。
本発明の造粒粉は小型且つ精密な寸法精度を持つ炭素
系成形体を従来行われている炭素質及び/又は黒鉛質ブ
ロック成形体からの切削加工によらず、金型を用いた冷
間プレス成形及びこれに続く炭素化および/又は黒鉛化
によって製造する方法に適した素材である。
系成形体を従来行われている炭素質及び/又は黒鉛質ブ
ロック成形体からの切削加工によらず、金型を用いた冷
間プレス成形及びこれに続く炭素化および/又は黒鉛化
によって製造する方法に適した素材である。
従来からの切削加工による成形体製造及びその問題点
について述べる。
について述べる。
炭素精密成形体の中でも黒鉛ヒーターや黒鉛坩堝など
大型製品は、大型ブロックをくりぬくことで、非利用部
分を小型ブロックとしてより小さな成形体材料として利
用できるメリットがある。また、その製品自体が半導体
結晶成長装置の心臓部を占める為に製品価格よりも機能
が優先する為に他の材料をして代替できない材料に位置
付けられている。一方、産業用回転機器の摺動部材(例
えばオイルフリーコンプレッサーシリンダー部品)や原
子炉材の如く損傷が安全上、経済上の重大な損失に直結
する分野では長年に亘る経験で確立された信頼性におい
て高密度黒鉛ブロックが主材料として使われている。
大型製品は、大型ブロックをくりぬくことで、非利用部
分を小型ブロックとしてより小さな成形体材料として利
用できるメリットがある。また、その製品自体が半導体
結晶成長装置の心臓部を占める為に製品価格よりも機能
が優先する為に他の材料をして代替できない材料に位置
付けられている。一方、産業用回転機器の摺動部材(例
えばオイルフリーコンプレッサーシリンダー部品)や原
子炉材の如く損傷が安全上、経済上の重大な損失に直結
する分野では長年に亘る経験で確立された信頼性におい
て高密度黒鉛ブロックが主材料として使われている。
炭素質および黒鉛質炭素材は耐熱性、熱伝導性、電気
伝導性、耐薬品性、摺動性、強度等の特性をバランスよ
く具備した材料であることはよく知られている。にもか
かわらず、例えばプラスチックス製品の如く各種産業分
野で各種形態で大量に利用されるに到らない理由の一つ
として、成形体価格が本質的に高いものであるという炭
素製品供給側の事情がある。
伝導性、耐薬品性、摺動性、強度等の特性をバランスよ
く具備した材料であることはよく知られている。にもか
かわらず、例えばプラスチックス製品の如く各種産業分
野で各種形態で大量に利用されるに到らない理由の一つ
として、成形体価格が本質的に高いものであるという炭
素製品供給側の事情がある。
例えば黒鉛質炭素ブロックを考えてみると、原料コー
クスの粉枠から始まって、ピッチ混練、粉枠、静水圧プ
レス、炭素化(再含浸,炭素化)黒鉛化(脱金属)とい
う長い工程を経て作り上げる為に大量生産工程において
も2000−5000円/Kgという高価な材料とならざるを得な
い。( )は高級品用工程。
クスの粉枠から始まって、ピッチ混練、粉枠、静水圧プ
レス、炭素化(再含浸,炭素化)黒鉛化(脱金属)とい
う長い工程を経て作り上げる為に大量生産工程において
も2000−5000円/Kgという高価な材料とならざるを得な
い。( )は高級品用工程。
更に炭素ブロックから第1図に例示したような底と
縦、横の十字型の間仕切りを有する中空箱型の薄肉品箱
を切り出そうとすると、高価な材料の半分は切り粉とな
って価値を失い、かつザクリ加工の如き高級な加工技術
と各種特殊工具を必要とする為に自動旋盤による大量無
人生産もできないなどの加工上の制約が加わる為に1個
当りの価格は数百円という水準にならざるを得ない。従
って、高熱かつ劣悪な環境下で作動するコンピュータ部
品の電波シールド箱や小型ホットプレス品の1プレス多
数個生産用の使い捨て治具、スパッター用小型ルツボな
ど大量消費材であるが機能のみでなく製品価格も厳しく
要求される分野では評価の対象にならなかったのであ
る。
縦、横の十字型の間仕切りを有する中空箱型の薄肉品箱
を切り出そうとすると、高価な材料の半分は切り粉とな
って価値を失い、かつザクリ加工の如き高級な加工技術
と各種特殊工具を必要とする為に自動旋盤による大量無
人生産もできないなどの加工上の制約が加わる為に1個
当りの価格は数百円という水準にならざるを得ない。従
って、高熱かつ劣悪な環境下で作動するコンピュータ部
品の電波シールド箱や小型ホットプレス品の1プレス多
数個生産用の使い捨て治具、スパッター用小型ルツボな
ど大量消費材であるが機能のみでなく製品価格も厳しく
要求される分野では評価の対象にならなかったのであ
る。
また、マンガン乾電池の正極には炭素棒が用いられて
いるが、通常は土状黒鉛や鱗片状黒鉛及びコークスなど
をタール、ピッチと均一混合した後加熱押出し成型後90
0−1000℃で炭化し、焼成中に生じた気孔部にパラフィ
ンなどを含浸して防水処理を施して使用に供されてい
る。この方法は大量生産性で優れているが、プロセス管
理の繁雑さ、防水処理工程の必要性などの問題点が指摘
されていた。更には近年乾電池に要求される高負荷出力
に耐える為には、合剤の改良はもとより炭素電極の合剤
との接触面積の拡大や電気抵抗値の低減なども改良目標
となっていた。特開昭52−24210号公報では鱗片状黒鉛
にフェノールやエポキシ樹脂を結合材として混合した上
で、黒鉛の基底面が長手方向に配向するように予備成型
し更に長さ方向に加圧圧縮して再成型した後加熱などの
方法で結合剤を固化溶着させることを特徴とする乾電池
用炭素棒の成形方法を提案している。しかしながら、こ
の方法によって気孔の閉塞は可能となるが、長年にわた
る合剤との接触による樹脂部分の劣化問題や複雑な成形
手法による生産効率の低下などの問題は解決できないも
のと思われる。現実には現在も従来手法での炭素棒が何
億本も消費されている。
いるが、通常は土状黒鉛や鱗片状黒鉛及びコークスなど
をタール、ピッチと均一混合した後加熱押出し成型後90
0−1000℃で炭化し、焼成中に生じた気孔部にパラフィ
ンなどを含浸して防水処理を施して使用に供されてい
る。この方法は大量生産性で優れているが、プロセス管
理の繁雑さ、防水処理工程の必要性などの問題点が指摘
されていた。更には近年乾電池に要求される高負荷出力
に耐える為には、合剤の改良はもとより炭素電極の合剤
との接触面積の拡大や電気抵抗値の低減なども改良目標
となっていた。特開昭52−24210号公報では鱗片状黒鉛
にフェノールやエポキシ樹脂を結合材として混合した上
で、黒鉛の基底面が長手方向に配向するように予備成型
し更に長さ方向に加圧圧縮して再成型した後加熱などの
方法で結合剤を固化溶着させることを特徴とする乾電池
用炭素棒の成形方法を提案している。しかしながら、こ
の方法によって気孔の閉塞は可能となるが、長年にわた
る合剤との接触による樹脂部分の劣化問題や複雑な成形
手法による生産効率の低下などの問題は解決できないも
のと思われる。現実には現在も従来手法での炭素棒が何
億本も消費されている。
即ち、従来のブロック加工や炭素化省略方法において
は、廉価かつ大量の複雑形状品は作り出し得ていないこ
とがわかる。
は、廉価かつ大量の複雑形状品は作り出し得ていないこ
とがわかる。
近年これらの問題を解決しようとする試みが開示され
ている。
ている。
バネやボルト、ナットなどの成形体製造技術として特
開昭60−112609号公報を例示することができる。該公報
では炭素化もしくは黒鉛化したメソフェーズを必須成分
とした炭素微粉末に熱硬化性樹脂のモノマー、プレポリ
マー又は低重合体を粘結剤として加え、分散、混合、賦
形後粘結剤を重合硬化させ、不活性雰囲気中で焼成体
し、硬質炭素成形品を製造する方法が開示されている。
該公報の方法で得られる成形品は表面が滑らかで強度、
硬度ともに優れたものであるが、開示された製造工程を
みると、メソフェーズピッチの熱処理→マトリックスか
らの分離→1000から2700℃での焼成→樹脂との複合(分
散、混合、加熱ロールでの熱縮合)→ペレット化→賦形
→不融化→炭素化という2度にわたる炭素化工程を経る
必要性が示されている。
開昭60−112609号公報を例示することができる。該公報
では炭素化もしくは黒鉛化したメソフェーズを必須成分
とした炭素微粉末に熱硬化性樹脂のモノマー、プレポリ
マー又は低重合体を粘結剤として加え、分散、混合、賦
形後粘結剤を重合硬化させ、不活性雰囲気中で焼成体
し、硬質炭素成形品を製造する方法が開示されている。
該公報の方法で得られる成形品は表面が滑らかで強度、
硬度ともに優れたものであるが、開示された製造工程を
みると、メソフェーズピッチの熱処理→マトリックスか
らの分離→1000から2700℃での焼成→樹脂との複合(分
散、混合、加熱ロールでの熱縮合)→ペレット化→賦形
→不融化→炭素化という2度にわたる炭素化工程を経る
必要性が示されている。
プレス機を用いた炭素成形体製造方法として特開昭62
−113509号公報がある。該公報によれば、黒鉛、カーボ
ンブラック、コークスなど適量に配合した原料をピッチ
タールで結合して、のち超微粉状(5ミクロン)に形成
した組材をフェノールまたはポリビニールアルコール等
で造粒し機械カム駆動圧縮運動によるパンチ式プレスに
て冷間連続成形を行うものである。従来は機械用カーボ
ンの成形は困難とされていたが、粉体の造粒時の揮発分
(7−12%)の調整とカム運動の変芯機構により粉体の
充填も可能となり、しかも冷間にて面圧(1.5t/cm2−5t
/cm2,2〜3秒の瞬間カム圧縮にて製品寸法に成形を可能
とした。
−113509号公報がある。該公報によれば、黒鉛、カーボ
ンブラック、コークスなど適量に配合した原料をピッチ
タールで結合して、のち超微粉状(5ミクロン)に形成
した組材をフェノールまたはポリビニールアルコール等
で造粒し機械カム駆動圧縮運動によるパンチ式プレスに
て冷間連続成形を行うものである。従来は機械用カーボ
ンの成形は困難とされていたが、粉体の造粒時の揮発分
(7−12%)の調整とカム運動の変芯機構により粉体の
充填も可能となり、しかも冷間にて面圧(1.5t/cm2−5t
/cm2,2〜3秒の瞬間カム圧縮にて製品寸法に成形を可能
とした。
冷間プレス機を用いて粉末成形体を得、これを焼結し
て複雑形状の製品を大量に得ることは、例えばフェライ
ト関連の産業で大規模に実施されている。トランス鉄心
やテレビチューナー部品などで一体成形品がロータリー
プレス機の如き連続成形に適した機械によって製造され
ている。この方式で成形体を寸法精度よく作るには金型
キャビティ部への粉体の充填性が支配因子であり、粉体
の流れ性を確保する為に粉体の造粒が必須項目となって
いることも公知である。
て複雑形状の製品を大量に得ることは、例えばフェライ
ト関連の産業で大規模に実施されている。トランス鉄心
やテレビチューナー部品などで一体成形品がロータリー
プレス機の如き連続成形に適した機械によって製造され
ている。この方式で成形体を寸法精度よく作るには金型
キャビティ部への粉体の充填性が支配因子であり、粉体
の流れ性を確保する為に粉体の造粒が必須項目となって
いることも公知である。
従って、炭素系粉体を粉末成形に供するにはこれを造
粒することが必要となることは当該技術に知識をもつ者
にとって容易に類推できることである。
粒することが必要となることは当該技術に知識をもつ者
にとって容易に類推できることである。
しかしながら、炭素系材料特に本発明者らが成形に供
しようとしている炭素系粉体に関して造粒粉体を得よう
とすると以下の問題は生じることが判明した。
しようとしている炭素系粉体に関して造粒粉体を得よう
とすると以下の問題は生じることが判明した。
(1)特開昭62−113509号公報に開示されているフェノ
ール又はポリビニールアルコールを結合剤に用いると、
成形体強度が著しく低下すると共に、焼成時に成形体が
発泡する現象が生じることが見出された。
ール又はポリビニールアルコールを結合剤に用いると、
成形体強度が著しく低下すると共に、焼成時に成形体が
発泡する現象が生じることが見出された。
結合剤単独の粉若しくは成形体を1000℃まで4時間で
焼成した実験において炭素化収率が10重量%未満のも
の、又は10重量%以上でも発泡した炭素化品を与える水
溶性結合剤は本発明の造粒結合剤として用いると全て強
度の低下や成形体の発泡の何れか又は両方をもたらすこ
とを見出した。即ち、本発明者らは造粒方法を製造する
為に必須な水溶性結合剤の選択に当って残炭収率が10重
量%以上であり且つそのものの焼成体が発泡しないこと
が不可欠であるということを見出した。これは、従来フ
ェライトやセラミックスの造粒結合剤での常識であった
500℃程度で炭素が飛散する化合物を最良とする概念か
ら離れたものであり、当業者にとっては予想外のことで
あった。
焼成した実験において炭素化収率が10重量%未満のも
の、又は10重量%以上でも発泡した炭素化品を与える水
溶性結合剤は本発明の造粒結合剤として用いると全て強
度の低下や成形体の発泡の何れか又は両方をもたらすこ
とを見出した。即ち、本発明者らは造粒方法を製造する
為に必須な水溶性結合剤の選択に当って残炭収率が10重
量%以上であり且つそのものの焼成体が発泡しないこと
が不可欠であるということを見出した。これは、従来フ
ェライトやセラミックスの造粒結合剤での常識であった
500℃程度で炭素が飛散する化合物を最良とする概念か
ら離れたものであり、当業者にとっては予想外のことで
あった。
(2)一方、本発明で用いる炭素系粉体の必須成分であ
る自己焼結性炭素系粉体はもとより、特開昭62−113509
号公報で開示されたピッチタール結合素材などピッチを
含む炭素系材料は表面酸化等の化学処理を施さない限り
親油性である。従って、造粒に当っては有機溶媒に粉体
を結合剤とともにスラリー化し、これを不活性ガス流中
に噴霧乾燥造粒する方法が一般に用いられる。しかしな
がら、この方法では不活性ガスからの有機溶媒の回収及
び有機溶媒の循環利用等造粒工程の繁雑化と造粒費用の
増加をもたらし本願発明が目的とする廉価な成形体の製
造を著しく阻害する因子となることが判明した。
る自己焼結性炭素系粉体はもとより、特開昭62−113509
号公報で開示されたピッチタール結合素材などピッチを
含む炭素系材料は表面酸化等の化学処理を施さない限り
親油性である。従って、造粒に当っては有機溶媒に粉体
を結合剤とともにスラリー化し、これを不活性ガス流中
に噴霧乾燥造粒する方法が一般に用いられる。しかしな
がら、この方法では不活性ガスからの有機溶媒の回収及
び有機溶媒の循環利用等造粒工程の繁雑化と造粒費用の
増加をもたらし本願発明が目的とする廉価な成形体の製
造を著しく阻害する因子となることが判明した。
本願発明者らは本願発明に用いる炭素系粉体の主成分
である自己焼結性炭素系粉体は空気中200℃以下では不
融化が実質上進行しない事実に着目して過熱水蒸気を含
むこともある加熱空気と水スラリーによる噴霧乾燥造粒
の実施による大巾な造粒コスト低減を図るべく鋭意検討
を重ねた。その結果親油性炭素系粉体を水に安定に分散
せしめる為には湿潤剤として例えば、アルキルフェノー
ルエチレンオキサイド付加物又はエチレンオキサイドプ
ロピレンオキサイド付加物、オキシエチレンオキシプロ
ピレンブロックポリマー(平均分子量2000〜8000)、ア
ルコールエトキシレート、多価アルコールエステル、ポ
リエチレングリコールエステル等の非イオン系界面活性
剤が有効であることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
である自己焼結性炭素系粉体は空気中200℃以下では不
融化が実質上進行しない事実に着目して過熱水蒸気を含
むこともある加熱空気と水スラリーによる噴霧乾燥造粒
の実施による大巾な造粒コスト低減を図るべく鋭意検討
を重ねた。その結果親油性炭素系粉体を水に安定に分散
せしめる為には湿潤剤として例えば、アルキルフェノー
ルエチレンオキサイド付加物又はエチレンオキサイドプ
ロピレンオキサイド付加物、オキシエチレンオキシプロ
ピレンブロックポリマー(平均分子量2000〜8000)、ア
ルコールエトキシレート、多価アルコールエステル、ポ
リエチレングリコールエステル等の非イオン系界面活性
剤が有効であることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
(発明の構成) 即ち、本発明は、 1.自己焼結性炭素系粉体及び所望により黒鉛質炭素、炭
素質炭素、金属及び無機化合物からなる群から選ばれた
少なくとも1種類の粉体を含む炭素系粉体を結合剤及び
湿潤剤の存在下に水に分散せしめたスラリーを過熱水蒸
気を含むこともある加熱空気中で噴霧乾燥して造粒する
方法において、 (1)該結合剤が1000℃炭化時に発泡体を作らず且つ残
炭収率が10重量%以上の有機化合物であり、その使用量
が炭素系粉体100重量部に対して0.01から5重量部であ
ること、 (2)該湿潤剤が曇点が25℃以上の曇点範囲を有する非
イオン系界面活性剤であり、その使用量が炭素系粉体10
0重量部に対して0.01から3重量部であること、 を特徴とする炭素系粉体の造粒方法、 2.自己焼結性炭素系粉体がコールタールピッチ、石油ピ
ッチ、ナフサ分解タールピッチ、メソフェーズ含有ピッ
チ及び各種改質ピッチから成る群より選ばれた少なくと
も1種類のピッチ粉体又は/及び該ピッチ群から選ばれ
た少なくとも1種類のピッチで実質的にその表面を被覆
せしめた黒鉛質炭素、炭素質炭素、金属及び無機化合物
から成る群より選ばれた少なくとも1種類の複合粉体で
あり且つ室温プレス成形品を少なくも500℃までの不活
性ガス雰囲気での炭化処理によって焼結体を与えるもの
である特許請求の範囲第1項記載の炭素系粉体の造粒方
法、である。
素質炭素、金属及び無機化合物からなる群から選ばれた
少なくとも1種類の粉体を含む炭素系粉体を結合剤及び
湿潤剤の存在下に水に分散せしめたスラリーを過熱水蒸
気を含むこともある加熱空気中で噴霧乾燥して造粒する
方法において、 (1)該結合剤が1000℃炭化時に発泡体を作らず且つ残
炭収率が10重量%以上の有機化合物であり、その使用量
が炭素系粉体100重量部に対して0.01から5重量部であ
ること、 (2)該湿潤剤が曇点が25℃以上の曇点範囲を有する非
イオン系界面活性剤であり、その使用量が炭素系粉体10
0重量部に対して0.01から3重量部であること、 を特徴とする炭素系粉体の造粒方法、 2.自己焼結性炭素系粉体がコールタールピッチ、石油ピ
ッチ、ナフサ分解タールピッチ、メソフェーズ含有ピッ
チ及び各種改質ピッチから成る群より選ばれた少なくと
も1種類のピッチ粉体又は/及び該ピッチ群から選ばれ
た少なくとも1種類のピッチで実質的にその表面を被覆
せしめた黒鉛質炭素、炭素質炭素、金属及び無機化合物
から成る群より選ばれた少なくとも1種類の複合粉体で
あり且つ室温プレス成形品を少なくも500℃までの不活
性ガス雰囲気での炭化処理によって焼結体を与えるもの
である特許請求の範囲第1項記載の炭素系粉体の造粒方
法、である。
(発明の具体的説明) 自己焼結性炭素系粉体 本発明に用いられる自己焼結性炭素系粉体は、「常温
プレスで成形体を与えることができ、500−600℃迄の炭
素化反応によって焼結体を与えることができる炭素系粉
体」と定義することができる。
プレスで成形体を与えることができ、500−600℃迄の炭
素化反応によって焼結体を与えることができる炭素系粉
体」と定義することができる。
このような炭素系粉体としては例えば、ピッチが挙げ
られるが、本発明に用いることのできるピッチとしては
石炭タールピッチ、石油残渣タールピッチ、エチレンヘ
ビーエンドタールピッチ等タールより蒸留して得た塊状
固体を粉砕して得たピッチ粉体を挙げることができる。
また、上記ピッチ類を水素や水素供与性有機化合物(例
えばテトラヒドロキノリンやデカリン)で処理した改質
ピッチ粉体も用いることができる。
られるが、本発明に用いることのできるピッチとしては
石炭タールピッチ、石油残渣タールピッチ、エチレンヘ
ビーエンドタールピッチ等タールより蒸留して得た塊状
固体を粉砕して得たピッチ粉体を挙げることができる。
また、上記ピッチ類を水素や水素供与性有機化合物(例
えばテトラヒドロキノリンやデカリン)で処理した改質
ピッチ粉体も用いることができる。
任意添加粉体 また、所望により添加される粉体の中、黒鉛質炭素と
して土状黒鉛、鱗片状黒鉛、人造黒鉛の粉末及び黒鉛繊
維等を挙げることができる。炭素質炭素として、石油コ
ークス、石炭コークス、カーボンブラック、炭素繊維、
メソフェーズピッチマイクロビーズ等の粉末を挙げるこ
とができる。無機化合物としてシリカ−アルミナ−、γ
−アルミナ炭化硅素、窒化硅素、炭化チタン、酸化硅
素、酸化チタンを、金属としては、鉄、銅、アルミニウ
ム、亜鉛、錫、ニッケル、コバルト、金、銀、白金、チ
タン、鉛を、金属酸化物として酸化銅、酸化鉛、酸化
鉄、などを例示することができる。
して土状黒鉛、鱗片状黒鉛、人造黒鉛の粉末及び黒鉛繊
維等を挙げることができる。炭素質炭素として、石油コ
ークス、石炭コークス、カーボンブラック、炭素繊維、
メソフェーズピッチマイクロビーズ等の粉末を挙げるこ
とができる。無機化合物としてシリカ−アルミナ−、γ
−アルミナ炭化硅素、窒化硅素、炭化チタン、酸化硅
素、酸化チタンを、金属としては、鉄、銅、アルミニウ
ム、亜鉛、錫、ニッケル、コバルト、金、銀、白金、チ
タン、鉛を、金属酸化物として酸化銅、酸化鉛、酸化
鉄、などを例示することができる。
メソフェーズ含有ピッチ原料としてはコールタール、
ナフサ分解タール、減圧蒸留残渣油、石炭ピッチ、サフ
サ分解タール蒸留ピッチ及び水素処理ピッチ又は溶媒析
出ピッチ等を挙げることができる。
ナフサ分解タール、減圧蒸留残渣油、石炭ピッチ、サフ
サ分解タール蒸留ピッチ及び水素処理ピッチ又は溶媒析
出ピッチ等を挙げることができる。
メソフェーズ含有ピッチ粉末は例えばナフサ分解ター
ルを減圧もしくは不活性ガス雰囲気で熱処理し、軽沸留
分を除いて、メソ化を進行せしめたる後、粉砕して本発
明の方法で造粒することできる。
ルを減圧もしくは不活性ガス雰囲気で熱処理し、軽沸留
分を除いて、メソ化を進行せしめたる後、粉砕して本発
明の方法で造粒することできる。
メソフェーズ含有ピッチで表面被覆した複合粉体を得
るにはタール中に選ばれた素材を投じてスラリー化した
後に熱処理に供してのち粉砕する方法を用いることがで
きる。また、該スラリーをアセトンやヘキサンの如き溶
媒に投じてメソフェーズ含有ピッチ前駆体を含む多環芳
香族ポリマーを素材表面に析出せしめた粉体をスラリー
より分離したる後、熱処理に供し、更に粉砕することで
得ることもできる。
るにはタール中に選ばれた素材を投じてスラリー化した
後に熱処理に供してのち粉砕する方法を用いることがで
きる。また、該スラリーをアセトンやヘキサンの如き溶
媒に投じてメソフェーズ含有ピッチ前駆体を含む多環芳
香族ポリマーを素材表面に析出せしめた粉体をスラリー
より分離したる後、熱処理に供し、更に粉砕することで
得ることもできる。
本発明に用いるメソフェーズ含有ピッチ粉末及該ピッ
チで表面を被覆したフィラーからなる粉末は本発明者ら
の先行技術(特開昭61−136906号、同61−251504号、同
61−251505号、同62−123007号、昭和62年9月18日付で
出願した本発明の名称「炭素系複合成形体原料の製造方
法」なる特許出願明細書)を用いて製造することができ
る。
チで表面を被覆したフィラーからなる粉末は本発明者ら
の先行技術(特開昭61−136906号、同61−251504号、同
61−251505号、同62−123007号、昭和62年9月18日付で
出願した本発明の名称「炭素系複合成形体原料の製造方
法」なる特許出願明細書)を用いて製造することができ
る。
メソフェーズ含有ピッチも長期間高温熱処理によって
粘結成分を全く失ったものは本発明の利用できる素材に
は入らない。
粘結成分を全く失ったものは本発明の利用できる素材に
は入らない。
本発明の方法ではメソカーボンマイクロビーズやメソ
フェーズピッチ粉末、を自己焼結性炭素粉末として遊
び、鱗片状黒鉛、人造黒鉛などの粉末と水スラリーを形
成せしめ、これを造粒することで成型時の滑り性と焼成
成形体の1000℃焼成付近での高い熱伝導及び電気伝導性
を同時に確保することができる。必要に応じて、銅、
銀、鉄などの金属粉体の共存をはかることができる。ま
た、黒鉛質炭素、金属、無機化合物の表面をピッチやメ
ソフェーズ含有ピッチで被覆した自己焼結性炭素粉末と
メソフェーズ含有ピッチ粉末をスラリー化して造粒する
ことで、高硬度強度を兼備しかつ金型からの離型性に優
れた高い電気伝導性と熱伝導性ももった優れた炭素系成
形体を与えることができる。
フェーズピッチ粉末、を自己焼結性炭素粉末として遊
び、鱗片状黒鉛、人造黒鉛などの粉末と水スラリーを形
成せしめ、これを造粒することで成型時の滑り性と焼成
成形体の1000℃焼成付近での高い熱伝導及び電気伝導性
を同時に確保することができる。必要に応じて、銅、
銀、鉄などの金属粉体の共存をはかることができる。ま
た、黒鉛質炭素、金属、無機化合物の表面をピッチやメ
ソフェーズ含有ピッチで被覆した自己焼結性炭素粉末と
メソフェーズ含有ピッチ粉末をスラリー化して造粒する
ことで、高硬度強度を兼備しかつ金型からの離型性に優
れた高い電気伝導性と熱伝導性ももった優れた炭素系成
形体を与えることができる。
本発明の方法では造粒粉体中に構成成分としてSiCやT
iC,BN等の微粉化合物及びその前駆体等を選択すること
ができ、耐酸化性を向上させることもできる。
iC,BN等の微粉化合物及びその前駆体等を選択すること
ができ、耐酸化性を向上させることもできる。
本発明にて用いる水スラリーは湿潤剤によって炭素系
粉末を水中に安定に分散せしめ、これに造粒粉体の粒子
形状を保持する為の結合剤を添加して製造することがで
きる。
粉末を水中に安定に分散せしめ、これに造粒粉体の粒子
形状を保持する為の結合剤を添加して製造することがで
きる。
スラリー中の炭素系粉体の濃度は高い程、コスト削減
をはかることができるが、噴霧乾燥器の胴径や加熱空気
量共存を許容される過熱水蒸気量及び温度及び造粒粉体
の中心粒径及び粒径分布の設計によって任意の選定を行
なうことができる。水100重量部に対して5から300重量
部、好ましくは10から200重量部の範囲で選ぶことがで
きる。
をはかることができるが、噴霧乾燥器の胴径や加熱空気
量共存を許容される過熱水蒸気量及び温度及び造粒粉体
の中心粒径及び粒径分布の設計によって任意の選定を行
なうことができる。水100重量部に対して5から300重量
部、好ましくは10から200重量部の範囲で選ぶことがで
きる。
結合剤 本発明に用いられる結合剤として以下の水溶性有機化
合物を挙げることができる。メチルセルコース、ヒドロ
キシセルロースの各種重合品が好ましい。更に、上記化
合物の2%水溶液での20℃での粘度が25から2000センチ
ポイズの重合品がより好ましい。
合物を挙げることができる。メチルセルコース、ヒドロ
キシセルロースの各種重合品が好ましい。更に、上記化
合物の2%水溶液での20℃での粘度が25から2000センチ
ポイズの重合品がより好ましい。
結合剤としての選択は不活性ガス雰囲気で1000℃で炭
素化した時の残炭収率が10%以上好ましくは15%以上で
あり、例えば粉体を圧縮成形後炭素化した時に蜂の巣状
の発泡体を形成せず、できれば焼き固まる特性を有する
ものが一層望ましい。このような特性をもち且つ水溶性
であれば上記以外の化合物も本発明の結合剤として用い
ることができる。
素化した時の残炭収率が10%以上好ましくは15%以上で
あり、例えば粉体を圧縮成形後炭素化した時に蜂の巣状
の発泡体を形成せず、できれば焼き固まる特性を有する
ものが一層望ましい。このような特性をもち且つ水溶性
であれば上記以外の化合物も本発明の結合剤として用い
ることができる。
このような結合剤は、炭素系粉末100重量部に対して
0.01から5重量部好ましくは0.02から4重量部更に好ま
しくは0.05から3重量部用いることができる。
0.01から5重量部好ましくは0.02から4重量部更に好ま
しくは0.05から3重量部用いることができる。
なお、結合剤の使用量が5重量部より多い場合には、
炭素化品の強度の低下又は成形体の発泡を生ずる。一
方、その使用量が0.01重量部より少ない場合には、炭素
化粉末の造粒が困難になる。
炭素化品の強度の低下又は成形体の発泡を生ずる。一
方、その使用量が0.01重量部より少ない場合には、炭素
化粉末の造粒が困難になる。
湿潤剤 本発明に用いられる湿潤剤としては曇点が25℃以上好
ましくは30−90℃の曇点範囲を有する非イオン系活性剤
を選ぶことができる。
ましくは30−90℃の曇点範囲を有する非イオン系活性剤
を選ぶことができる。
湿潤剤としては例えば、アルキルフェノールエチレン
オキサイド付加物又はエチレンオキサイドプロピレンオ
キサイド付加物、オキシエチレンプロピレンブロックポ
リマー(平均分子量2000−8000)、アルコールエトキシ
レート、多価アルコールエステル、ポリエチレングリコ
ールエステル等を選ぶことができる。このような湿潤剤
は、炭素系粉末100重量部に対して0.01から3重量部好
ましくは0.05から2重量部さらに好ましくは0.1〜1重
量部用いることができる。
オキサイド付加物又はエチレンオキサイドプロピレンオ
キサイド付加物、オキシエチレンプロピレンブロックポ
リマー(平均分子量2000−8000)、アルコールエトキシ
レート、多価アルコールエステル、ポリエチレングリコ
ールエステル等を選ぶことができる。このような湿潤剤
は、炭素系粉末100重量部に対して0.01から3重量部好
ましくは0.05から2重量部さらに好ましくは0.1〜1重
量部用いることができる。
なお、湿潤剤を3重量部より多く用いると成形体強度
が著しく低下する。一方、湿潤剤が0.01重量部より少な
い場合には炭素系粉末の分散性が著しく悪くなる。
が著しく低下する。一方、湿潤剤が0.01重量部より少な
い場合には炭素系粉末の分散性が著しく悪くなる。
本願発明にいう湿潤剤を用いると、本願発明の炭素系
粉体を水100重量部に対して、300重量部の高濃度でも気
泡を含まずに分散し得る。また、前述した結合剤の共存
下でも気泡を生じない。なお、スラリー中に気泡を含む
と、造粒粒子の粒径分布の不揃いおよび造粒粒子の中空
化によって圧縮成形時の空隙の発生など成形体の寸法安
定性や強度等に悪影響を与えることとなる。
粉体を水100重量部に対して、300重量部の高濃度でも気
泡を含まずに分散し得る。また、前述した結合剤の共存
下でも気泡を生じない。なお、スラリー中に気泡を含む
と、造粒粒子の粒径分布の不揃いおよび造粒粒子の中空
化によって圧縮成形時の空隙の発生など成形体の寸法安
定性や強度等に悪影響を与えることとなる。
炭素系粉末の表面積の大小によって結合剤及び湿潤剤
の量の適正値を上記範囲内で設定することができる。
の量の適正値を上記範囲内で設定することができる。
噴霧乾燥 炭素系粉末のスラリーは通常の噴霧乾燥造粒機を用い
て瞬間乾燥し、炭素系造粒粉を回収することができる。
本発明の造粒熱媒として加熱空気を用いることができ
る。また、過熱水蒸気含有加熱空気も用いることができ
る。熱空気温度はその上限値が200℃を越えないことが
必要である。熱空気は、スラリー液滴と接触すると急激
に温度は下がり、例えば入口温度180℃出口温度100℃と
なる。200℃以上の温度で乾燥状態の炭素粉末が空気と
接触すると不融化反応が進み、本発明のピッチによる成
形体への粘結性の付与という本来の目的が達成できなく
なる。造粒粒径はスラリー濃度及び供給量、熱空気温度
及び量、水蒸気共存量液滴粒径、乾燥機胴径などの化学
工学的諸因子によって決定される。造粒粒径の平均値は
50から500μm、好ましくは75から400μmを選ぶことが
できる。粒子が細かすぎると流れ性が阻害され、一方、
大きすぎると狭い金型キャビティへの充填の均一性が阻
害される。成形品の肉厚や形状によって粒径の平均値と
それからのズレ(粒径分布)を設定することができる。
て瞬間乾燥し、炭素系造粒粉を回収することができる。
本発明の造粒熱媒として加熱空気を用いることができ
る。また、過熱水蒸気含有加熱空気も用いることができ
る。熱空気温度はその上限値が200℃を越えないことが
必要である。熱空気は、スラリー液滴と接触すると急激
に温度は下がり、例えば入口温度180℃出口温度100℃と
なる。200℃以上の温度で乾燥状態の炭素粉末が空気と
接触すると不融化反応が進み、本発明のピッチによる成
形体への粘結性の付与という本来の目的が達成できなく
なる。造粒粒径はスラリー濃度及び供給量、熱空気温度
及び量、水蒸気共存量液滴粒径、乾燥機胴径などの化学
工学的諸因子によって決定される。造粒粒径の平均値は
50から500μm、好ましくは75から400μmを選ぶことが
できる。粒子が細かすぎると流れ性が阻害され、一方、
大きすぎると狭い金型キャビティへの充填の均一性が阻
害される。成形品の肉厚や形状によって粒径の平均値と
それからのズレ(粒径分布)を設定することができる。
次に実施例によって本発明を更に具体的に説明する。
実施例1 エチレンヘビーエンドタール(EHEタール)2640gに日
本黒鉛工業(株)製鱗片状黒鉛(CPB)400gを投入攪拌
してスラリー液を作った。該スラリー液を攪拌されてい
る7910g(10l)のアセトン液中に投入し、投入終了後5
分間攪拌を継続し、15分間静置後デカンテーションで上
澄液を除去後、アセトン5lを加え5分間攪拌し、15分以
上静置してからデカンテーションで上澄液を除去後4Aの
紙を付けたヌッチェを使い、アスピレーターで減圧
過し、得られた茶褐色粉体1600gをステンレスバッドに
とり60℃に保持されたホットプレート上で5時間乾燥し
乾燥パウダー777gを得た。
本黒鉛工業(株)製鱗片状黒鉛(CPB)400gを投入攪拌
してスラリー液を作った。該スラリー液を攪拌されてい
る7910g(10l)のアセトン液中に投入し、投入終了後5
分間攪拌を継続し、15分間静置後デカンテーションで上
澄液を除去後、アセトン5lを加え5分間攪拌し、15分以
上静置してからデカンテーションで上澄液を除去後4Aの
紙を付けたヌッチェを使い、アスピレーターで減圧
過し、得られた茶褐色粉体1600gをステンレスバッドに
とり60℃に保持されたホットプレート上で5時間乾燥し
乾燥パウダー777gを得た。
乾燥パウダー190gを広口ガラス円筒(内径80mm、高さ
230mm)に充填し、これをガス吹き込み管を備えたSUS製
反応器に納めた。予熱N2(流量7l−STP/分)流通下、47
9℃に保持したナイター浴に反応器を浸漬し、465℃で15
分間熱処理を行ない、室温まで冷却して、126gの炭素系
複合成形体原料を得た。JIS−K2425遠心法で求めたキノ
リン不溶分量はピッチベースで97wt%であった。
230mm)に充填し、これをガス吹き込み管を備えたSUS製
反応器に納めた。予熱N2(流量7l−STP/分)流通下、47
9℃に保持したナイター浴に反応器を浸漬し、465℃で15
分間熱処理を行ない、室温まで冷却して、126gの炭素系
複合成形体原料を得た。JIS−K2425遠心法で求めたキノ
リン不溶分量はピッチベースで97wt%であった。
該炭素系複合成形体原料をアルミナ製ボールミルにて
5分粉砕して炭素系粉体を得た。
5分粉砕して炭素系粉体を得た。
炭素系粉体120gはメチルセルロース80−120センチポ
アズ(半井化学薬品製)1.22g、曇点44℃のSNウエット3
66(サンノプコ社製、固型分70%)0.85gを水244gに溶
かした溶液に投入攪拌しスラリー液を得た。該スラリー
液を大川原化工機(株)の噴霧乾燥機FOC−16を用いア
トマイザー径65mmφ、回転数10000rpm、熱風温度180
℃、供給量5m3/mm、スラリー噴霧量0.13Kg/mmで造粒
し、平均粒径114μmの造粒粉を得た。
アズ(半井化学薬品製)1.22g、曇点44℃のSNウエット3
66(サンノプコ社製、固型分70%)0.85gを水244gに溶
かした溶液に投入攪拌しスラリー液を得た。該スラリー
液を大川原化工機(株)の噴霧乾燥機FOC−16を用いア
トマイザー径65mmφ、回転数10000rpm、熱風温度180
℃、供給量5m3/mm、スラリー噴霧量0.13Kg/mmで造粒
し、平均粒径114μmの造粒粉を得た。
該造粒粉をロータリープレス機(菅原精機(株))40
0−1P型に設定された第1図の如き形状の、肉厚1.2mmの
底と縦、横十文字型の間仕切りを有する中空箱型の薄肉
品を製出できる金型キャビティーに充填し、生成形体密
度を1.62g/ccに設定して1分間に6回転の速度で連続生
産を行なった。
0−1P型に設定された第1図の如き形状の、肉厚1.2mmの
底と縦、横十文字型の間仕切りを有する中空箱型の薄肉
品を製出できる金型キャビティーに充填し、生成形体密
度を1.62g/ccに設定して1分間に6回転の速度で連続生
産を行なった。
得られた生成形体を1000℃迄の昇温時間を9時間に設
定して焼成をおこない焼成体密度1.6g/cm3の焼成体を金
型と同じ寸法精度で得ることができた。
定して焼成をおこない焼成体密度1.6g/cm3の焼成体を金
型と同じ寸法精度で得ることができた。
実施例2 実施例1と同じ方法において湿潤剤としてノニルフェ
ノール10EO(曇点61℃、花王(株)製エマルゲン910)
を1g用いた他は実施例1と同様の方法でスラリーを調製
することができた。成形体特性にも差はなかった。
ノール10EO(曇点61℃、花王(株)製エマルゲン910)
を1g用いた他は実施例1と同様の方法でスラリーを調製
することができた。成形体特性にも差はなかった。
実施例3 実施例1と同じ方法において湿潤剤としてプルロニッ
クス系活性剤(曇点40℃、第1工業製エパシ420)を1g
用いた他は実施例1と同様の方法でスラリーを調製し、
造粒粉体を得ることができた。成形体特性にも差はなか
った。
クス系活性剤(曇点40℃、第1工業製エパシ420)を1g
用いた他は実施例1と同様の方法でスラリーを調製し、
造粒粉体を得ることができた。成形体特性にも差はなか
った。
実施例4 呉羽化学工業(株)製メソフェーズピッチ粉体(MS)
800g、りん片状黒鉛(日本黒鉛工業(株)製、商品名CP
B)200gをメチルセルロース(東京化成工業(株)80−1
20cps:20℃,2%水溶液)1g、湿潤剤(サンノプコ社、WE
T366)0.5gを含む2000gの水中に室温で分散せしめて得
たスラリーをアシザワニロアトマイザー(株)製スプレ
ードライヤーSD−12.5を用いてスラリー供給速度21Kg/H
R、空気供給量20m3/MiN、空気温度170℃なる条件で噴霧
乾燥造粒し、平均粒径100μmの造粒粉体を得た。その
安息角は34°であった。
800g、りん片状黒鉛(日本黒鉛工業(株)製、商品名CP
B)200gをメチルセルロース(東京化成工業(株)80−1
20cps:20℃,2%水溶液)1g、湿潤剤(サンノプコ社、WE
T366)0.5gを含む2000gの水中に室温で分散せしめて得
たスラリーをアシザワニロアトマイザー(株)製スプレ
ードライヤーSD−12.5を用いてスラリー供給速度21Kg/H
R、空気供給量20m3/MiN、空気温度170℃なる条件で噴霧
乾燥造粒し、平均粒径100μmの造粒粉体を得た。その
安息角は34°であった。
得られた造粒粉体を巾12.7mm、長さ63.5mmの薄板に成
形し、予熱窒素流通下1000℃まで10時間で昇温し、1.5
時間保持したる後炉冷して得た炭素成形体の3点曲げ強
度を測定し、658Kg/cm2を得た。また、ASTMD2240に従っ
て硬度を求め87を得た。
形し、予熱窒素流通下1000℃まで10時間で昇温し、1.5
時間保持したる後炉冷して得た炭素成形体の3点曲げ強
度を測定し、658Kg/cm2を得た。また、ASTMD2240に従っ
て硬度を求め87を得た。
また、外径27.45mm、内径16.90mmの円筒成形金型を用
い、成形圧1.5TON/cm2で厚さ7.6mmの生成形体を得、100
0℃までの昇温時間20hrs、保持時間3hrsで焼成し、外径
25.04mm内径15.35mm厚さ6.92mmの平均寸法をもつ炭素成
形体を得た。複数個の成形体の平均寸法からの最大ズレ
は外径で38μm内径で20μm高さで35μmが得られた。
またこのリング状成形体の嵩密度は1.66であった。
い、成形圧1.5TON/cm2で厚さ7.6mmの生成形体を得、100
0℃までの昇温時間20hrs、保持時間3hrsで焼成し、外径
25.04mm内径15.35mm厚さ6.92mmの平均寸法をもつ炭素成
形体を得た。複数個の成形体の平均寸法からの最大ズレ
は外径で38μm内径で20μm高さで35μmが得られた。
またこのリング状成形体の嵩密度は1.66であった。
比較例1 湿潤剤としてノニルフェノール6.0EO付加物(曇点20
℃未満)を1g用いて、実施例1と同様の手法でスラリー
の調製を試みたが完全分散系を作ることはできなかっ
た。
℃未満)を1g用いて、実施例1と同様の手法でスラリー
の調製を試みたが完全分散系を作ることはできなかっ
た。
本発明の方法で作られる造粒された炭素系粉体を用い
ることで炭素成形体の多様な展開を計ることができる。
例えば鱗片状黒鉛をメソフェーズ含有ピッチで被覆した
複合粉は本発明者らの先行技術(特開昭61−136906号公
報、同61−251504号公報、同61−251505号公報、同62−
123007号公報)によって製造され、本願発明の方法で造
粒することができる。未造粒品は第1図に示す箱の金型
のキャビティに充填しようとしても全く流れ込まなかっ
た。しかし、造粒品は容易に流れ込み、第1図の如き肉
厚1.2mmの底を有する複雑な形状の薄肉品を連続無人運
転で製造することができる。生産性に関しては、例えば
菅原精機(株)のロータリープレス400−1P型機を用い
ると少なくとも毎分80個成形することができる。即ち、
8時間稼働で38400個という膨大な数量を作ることが可
能であり、夜間無人運転も可能なことより1台のプレス
機の生産能力の大きさが明らかである。更には同一種類
だけでなく最大8個の異なった形の成形体を同時に生産
することができる。この場合各成形体の生産量は1/8に
なるが、8時間で4800個ずつは可能である。
ることで炭素成形体の多様な展開を計ることができる。
例えば鱗片状黒鉛をメソフェーズ含有ピッチで被覆した
複合粉は本発明者らの先行技術(特開昭61−136906号公
報、同61−251504号公報、同61−251505号公報、同62−
123007号公報)によって製造され、本願発明の方法で造
粒することができる。未造粒品は第1図に示す箱の金型
のキャビティに充填しようとしても全く流れ込まなかっ
た。しかし、造粒品は容易に流れ込み、第1図の如き肉
厚1.2mmの底を有する複雑な形状の薄肉品を連続無人運
転で製造することができる。生産性に関しては、例えば
菅原精機(株)のロータリープレス400−1P型機を用い
ると少なくとも毎分80個成形することができる。即ち、
8時間稼働で38400個という膨大な数量を作ることが可
能であり、夜間無人運転も可能なことより1台のプレス
機の生産能力の大きさが明らかである。更には同一種類
だけでなく最大8個の異なった形の成形体を同時に生産
することができる。この場合各成形体の生産量は1/8に
なるが、8時間で4800個ずつは可能である。
本発明の造粒粉体による成形体製造の利点は焼成工程
においても発揮される。即ち第1図の如き薄肉成形体で
は焼成時間の大巾短縮をはかることができる。これはメ
ソフェーズ含有ピッチが残炭収率が80重量%を越すため
に焼成時にでるガス量が他のタール、ピッチに比べて著
しく少ないことと、ガス拡散距離が大型ブロックに比べ
て著しく短いこと等に由来するものと想定される。1000
℃迄の昇温時間を1時間から10時間の任意の範囲に設定
しても焼成品の膨れやひび割れなどの問題は生じなかっ
た。
においても発揮される。即ち第1図の如き薄肉成形体で
は焼成時間の大巾短縮をはかることができる。これはメ
ソフェーズ含有ピッチが残炭収率が80重量%を越すため
に焼成時にでるガス量が他のタール、ピッチに比べて著
しく少ないことと、ガス拡散距離が大型ブロックに比べ
て著しく短いこと等に由来するものと想定される。1000
℃迄の昇温時間を1時間から10時間の任意の範囲に設定
しても焼成品の膨れやひび割れなどの問題は生じなかっ
た。
従って、大量生産品のトンネル型焼成炉等での連続焼
成も容易に設計することができる。
成も容易に設計することができる。
上記特性を利用して乾電池用炭素棒も種々の形状を賦
与した上で大量生産することができる。即ち、従来は丸
棒のみが実用に供されてきた。一方、電池の用途が拡大
するにつれ、大容量負荷に対処できる電池が要求され合
剤構成要素の高性能化がとり進められてきている。ここ
で合剤との接触部面積が従来品より大きく、合剤接触抵
抗値が低く、極棒内部抵抗も小さい炭素棒の大量生産が
可能となれば、マンガン乾電池の付加価値向上を計るこ
とができる。この観点からすると、本発明者らの造粒粉
体は目的を達成できる特性を備えている。鱗片状黒鉛と
メソフェーズ含有ピッチ複合粉を第2図の如き形状の、
一尺長さに亘って長さ方向に半円状に切り欠かれた円柱
に成形することで目的を達成することができる。また高
導電性カーボンブラック(例えばケッチェンEC)との複
合粉体の第2図の如き成形体への適用でも目的が達成で
きる。前者は1000℃焼成で黒鉛なみの固有抵抗値(1mΩ
・cm)を発揮できるし、後者は1700−2000℃まで焼成す
ると黒鉛並みの固有抵抗値と500Kg/cm2を超す曲げ強度
を持つ成形体を与えることができる。
与した上で大量生産することができる。即ち、従来は丸
棒のみが実用に供されてきた。一方、電池の用途が拡大
するにつれ、大容量負荷に対処できる電池が要求され合
剤構成要素の高性能化がとり進められてきている。ここ
で合剤との接触部面積が従来品より大きく、合剤接触抵
抗値が低く、極棒内部抵抗も小さい炭素棒の大量生産が
可能となれば、マンガン乾電池の付加価値向上を計るこ
とができる。この観点からすると、本発明者らの造粒粉
体は目的を達成できる特性を備えている。鱗片状黒鉛と
メソフェーズ含有ピッチ複合粉を第2図の如き形状の、
一尺長さに亘って長さ方向に半円状に切り欠かれた円柱
に成形することで目的を達成することができる。また高
導電性カーボンブラック(例えばケッチェンEC)との複
合粉体の第2図の如き成形体への適用でも目的が達成で
きる。前者は1000℃焼成で黒鉛なみの固有抵抗値(1mΩ
・cm)を発揮できるし、後者は1700−2000℃まで焼成す
ると黒鉛並みの固有抵抗値と500Kg/cm2を超す曲げ強度
を持つ成形体を与えることができる。
第1図は本発明の方法により得られた造粒粉を用いて製
造された中空箱型の薄肉品の斜視図であり、第2図は該
造粒粉を用いて製造された半円状に切り欠かれた円柱の
斜視図である。
造された中空箱型の薄肉品の斜視図であり、第2図は該
造粒粉を用いて製造された半円状に切り欠かれた円柱の
斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】自己焼結性炭素系粉体及び所望により黒鉛
質炭素、炭素質炭素、金属及び無機化合物からなる群か
ら選ばれた少なくとも1種類の粉体を含む炭素系粉体を
結合剤及び湿潤剤の存在下に水に分散せしめたスラリー
を過熱水蒸気を含むこともある加熱空気中で噴霧乾燥し
て造粒する方法において、 (1)該結合剤が1000℃炭化時に発泡体を作らず且つ残
炭収率が10重量%以上の有機化合物であり、その使用量
が炭素系粉体100重量部に対して0.01から5重量部であ
ること、 (2)該湿潤剤が曇点が25℃以上の曇点範囲を有する非
イオン系界面活性剤であり、その使用量が炭素系粉体10
0重量部に対して0.01から3重量部であること、 を特徴とする炭素系粉体の造粒方法。 - 【請求項2】自己焼結性炭素系粉体がコールタールピッ
チ、石油ピッチ、ナフサ分解タールピッチ、メソフェー
ズ含有ピッチ及び各種改質ピッチからなる群より選ばれ
た少なくとも1種類のピッチ粉体又は/及び該ピッチ群
から選ばれた少なくとも1種類のピッチで実質的にその
表面を被覆せしめた黒鉛質炭素、炭素質炭素、金属及び
無機化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種類の
複合粉体であり且つ室温プレス成形品を少なくとも500
℃までの不活性ガス雰囲気での炭化処理によって焼結体
を与えるものである特許請求の範囲第1項記載の炭素系
粉体の造粒方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62259188A JP2566595B2 (ja) | 1987-10-14 | 1987-10-14 | 炭素系粉体の造粒方法 |
DE8888115188T DE3876913T2 (de) | 1987-09-18 | 1988-09-16 | Herstellung von kohlenstoffhaltigen pulvern und ihre granulierung. |
EP88115188A EP0308824B1 (en) | 1987-09-18 | 1988-09-16 | Production of carbonaceous powders and their granulation |
US07/246,272 US4985184A (en) | 1987-09-18 | 1988-09-19 | Production of carbonaceous powders and their granulation |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62259188A JP2566595B2 (ja) | 1987-10-14 | 1987-10-14 | 炭素系粉体の造粒方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01103910A JPH01103910A (ja) | 1989-04-21 |
JP2566595B2 true JP2566595B2 (ja) | 1996-12-25 |
Family
ID=17330594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62259188A Expired - Lifetime JP2566595B2 (ja) | 1987-09-18 | 1987-10-14 | 炭素系粉体の造粒方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566595B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102008059482A1 (de) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Rütgers Chemicals GmbH | Sinterfähiges Halbkokspulver mit hoher Schüttdichte |
JP5405438B2 (ja) * | 2010-11-05 | 2014-02-05 | 株式会社ノリタケカンパニーリミテド | 多孔質カーボン粒子の製造方法と該粒子からなる多孔質カーボン材料 |
KR102019006B1 (ko) * | 2019-01-28 | 2019-09-05 | 극동씰테크 주식회사 | 몰드성형용 유동성 해비 그레인 탄소소재 및 그 제조방법 |
-
1987
- 1987-10-14 JP JP62259188A patent/JP2566595B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01103910A (ja) | 1989-04-21 |
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