JP2566197B2 - 地下構造物の築造工法およびその装置 - Google Patents

地下構造物の築造工法およびその装置

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JP2566197B2
JP2566197B2 JP6068128A JP6812894A JP2566197B2 JP 2566197 B2 JP2566197 B2 JP 2566197B2 JP 6068128 A JP6068128 A JP 6068128A JP 6812894 A JP6812894 A JP 6812894A JP 2566197 B2 JP2566197 B2 JP 2566197B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として軟弱地盤内に
おける地下構造物を逆巻き工法により築造する地下構造
物の築造工法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、地下構造物を逆巻き工法により
築造するには、地下構造物を築造する周辺の地山の土圧
を押えながら作業空間を確保するため、地下構造物の側
壁を構成する位置に地上から土留め壁を施工した後、土
留め壁内をバケット等で掘削する。所定深さまで掘削し
たら土留め壁を支える切梁を施工し、さらにスラブ(上
床)の構築位置まで掘削を進める。スラブの構築位置ま
で掘削したら、スラブ構築型枠をその支保工とともに組
み立て、切梁を兼ねた鉄筋コンクリートスラブを施工す
る。スラブの硬化後前記切梁を撤去し、スラブ構築型枠
もその支保工とともに撤去する。ついで次段階の土留め
壁内をバケット等で掘削する。順次この方法を繰り返し
て地下構造物の上床、中床、下床等の各スラブを構築
し、最後に基礎コンクリート層が構築される。
【0003】この工法における土留め壁内をバケット等
で掘削するに際しては、土留め壁内の土砂をバケット掘
削機下まで集土するためのブルトーザを土留め壁内に入
れなければならないが、地盤が軟弱地盤である場合、ブ
ルトーザを土留め壁内に入れられないため、土留め壁内
の地盤改良(生石灰による硬化等)を行なった後ブルト
ーザを入れていた。また、このような軟弱地盤の場合、
掘削中に土留め壁内のヒービング(盤ぶくれ)やボイリ
ングのおそれがあるため、その対応策が講じられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術による
地下構造物の築造工法によると、上床、中床、下床等、
各スラブ構築毎の切梁の設置と撤去、および型枠の組立
と撤去等による仮設工事の工程に多大な時間と工費を要
するばかりでなく、これらの工事種別の多くの専門作業
員を確保せねばならず、しかも掘削土砂は廃棄制限を有
するところから、総じて地下構築物築造の工期の短縮に
は限度があり、仮設工事や専門作業員の確保に少しでも
遺漏を生じると、工期を著しく遅延させる問題点があっ
た。
【0005】また、地下構築物の築造場所の地盤が軟弱
な場合、地盤を硬化させるための地盤改良を行なわねば
ならず、地盤改良のための工期も加わり、一層工期を遅
延させることになるとともに、ヒービングやボイリン
グ、あるいは土留め壁外側周辺の沈下防止のための附随
的工法も必要としている。さらに土壌改良された後の掘
削土砂は再利用に適さず、そのほとんどを廃棄処分しな
ければならない等の問題点もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の技術
における問題点を解消し、仮設工事工程を著しく簡素化
し、自動化することにより工期の短縮と作業員の大幅削
減を可能にした地下構造物の築造工法およびその装置を
提供することを目的としている。このために、本発明で
は地下構造物の側壁を兼ねた相対する土留め壁間に、昇
降自在な可動スラブを構築する可動スラブ構築工程と、
該可動スラブ下の土砂を流動化させる土砂流動化工程
と、この流動化された土砂を可動スラブ上側へ排出させ
ることにより可動スラブを自重で下降させる流動化土砂
排出工程と、可動スラブが適宜位置まで下降された後、
可動スラブを土留め壁間に固定する可動スラブ固定工程
と、可動スラブ上側の土留め壁間にスラブ構築型枠によ
りスラブを構築するスラブ構築工程と、スラブ構築後、
可動スラブを前記土留め壁から固定解除する可動スラブ
固定解除工程とが、上記順序に行なわれ、土砂流動化工
程からスラブ固定解除工程までの工程が所望回数繰り返
された後、最終のスラブ固定解除工程後の次の流動化土
砂排出工程による可動スラブの適宜位置までの下降終了
後、該可動スラブ上の土留め壁間にコンクリートが打設
されて可動スラブとともに基礎コンクリート層が構築さ
れることを第1の特徴としている。
【0007】この場合、土砂の流動化が、土砂の振動、
土砂の攪拌、土砂中への水の噴射等の1又は複数の手段
により行なわれること、およびスラブの構築が、可動ス
ラブの上側に設置されかつ可動スラブに対して変位自在
なスラブ構築型枠コンクリートが打設され、かつあらか
じめ土留め壁に起倒自在に取りつけられた型枠支保工支
承用ブラケットを起立させて、これにスラブ構築型枠を
支承させた後構築されることが好ましい。
【0008】また、本発明は地下構造物の側壁を兼ねた
相対する土留め壁間に配設された昇降自在な可動スラブ
と、該可動スラブに設けられ、可動スラブの下側の土砂
を流動化させるための土砂流動化装置と、この流動化さ
れた土砂を可動スラブの上側へ排出させるための流動化
土砂排出装置と、可動スラブの土留め壁側に、可動スラ
ブと土留め壁を固定および固定解除するためのジャッキ
もしくはシリンダ等の固定、固定解除手段が設けられ
た、可動スラブ固定・解除装置と、可動スラブ上に設け
られ、スラブを構築するためのスラブ構築型枠とを備え
たことを第2の特徴としている。
【0009】この場合、可動スラブと土留め壁間に、流
動化された土砂が可動スラブ上に噴出することを防止す
るためのワイヤーブラシ、ゴム、可撓性合成樹脂等の可
撓性土砂噴出防止材を介装すること、土砂流動化装置
が、土砂振動装置、土砂攪拌装置、高圧水噴射装置等の
1又は複数の装置からなること、流動化土砂排出装置
が、泥土吸引装置からなること、ならびにスラブ構築型
枠が、型枠支保工と型枠とからなり、両者が適宜数のジ
ャッキもしくはシリンダ等の昇降手段を介して取りつけ
られたものであること、さらにスラブ構築位置の土留め
壁に、スラブ構築型枠における型枠支保工を支承させる
ための型枠支保工支承用ブラケットが起倒自在に取りつ
けられたものであることが好ましい。
【0010】
【作用】可動スラブ下の土砂を土砂流動化装置により流
動化させて、この流動化された土砂を流動化土砂排出装
置により可動スラブ上側へ排出させると、可動スラブ下
は空洞化するのでその分可動スラブが自重で下降する。
適宜位置、すなわち流動化土砂を排出してスラブ(上
床,中床,下床等)構築位置まで可動スラブを下降させ
たら、その位置で可動スラブ固定装置を作動させると可
動スラブは土留め壁間に固定され切梁の役目を果す。こ
の状態で可動スラブ上に設けられたスラブ構築型枠にお
ける型枠の昇降手段の適宜の昇降手段を作動させること
により、型枠は水平に維持される。
【0011】スラブ構築型枠を用いてスラブを構築し、
スラブの硬化後、可動スラブ固定・解除装置を解除し、
再び上記同様にして可動スラブ下の土砂を流動化させ、
排出し、可動スラブを下降させ、スラブを構築する工程
を繰返す。最終のスラブ固定解除後は、可動スラブを上
記同様にして適宜位置まで下降させた後、可動スラブ固
定・解除装置およびスラブ構築型枠等の仮設物を取外
し、可動スラブ上の土留め壁間に鉄筋コンクリートが打
設されると可動スラブとともに地下構造物の基礎コンク
リート層が構築される。
【0012】
【実施例】以下別紙図面に基づき本発明に係る地下構造
物の築造工法およびその装置の実施例を説明する。図面
は軟弱地盤内に地下構造物を築造する場合の築造過程説
明図で、図1は土留め壁間の掘削初期の断面図、図2は
スラブ(上床)構築状態の断面図、図3はスラブ構築型
枠の型枠支保工支承用ブラケットの背面斜視図、図4は
型枠支保工支承用ブラケットの起倒状態説明図、図5は
地下構造物の完成状態を示す断面図である。
【0013】図において1a,1bは軟弱地盤内におけ
る地下構造物Aを築造するに際し、あらかじめ公知の手
段により形成された地下構造物Aの側壁を兼ねた左右の
土留め壁(前後壁については省略、以下同じ)で、掘削
初期は両土留め壁1a,1b間を従来工法で掘削し、地
表面近くの各種の埋設物2a,2bをつり込むかまたは
仮受けして防護する。さらに掘削を進めた後、土留め壁
1a,1bが側圧に耐えられるように切梁3が施こされ
る。切梁3の下の適宜深さまで公知手段により掘削した
後、前後左右の土留め壁1a,1bと少しばかり間隔を
配して、周縁に立上り部4が形成された皿状の鉄筋コン
クリート製の可動スラブ5が構築される。この可動スラ
ブ5の立上り部4には、可動スラブ5を土留め壁1a,
1bに固定し、または固定解除するためのジャッキ6が
適宜位置に設置されるとともに、ジャッキ6の下側の可
動スラブ5には、可動スラブ5と土留め壁1a,1b間
からの土砂噴出を防止する土砂噴出防止材としてのワイ
ヤーブラシ7が取りつけられている。
【0014】可動スラブ5の平面には、ほぼ均等間隔に
可動スラブ5を貫通して土砂流動化装置8、および流動
化土砂排出装置としての泥土吸引装置9の吸込口9aが
適宜数設置されている。土砂流動化装置8としては、バ
イブレータ等、公知の土砂振動装置のロッド8aが、図
示されていない高圧送水ポンプに接続された高圧水噴出
パイプ8bの中心部より突出して配設され、土砂振動装
置のロッド8aで可動スラブ5の下面の土砂を振動によ
り軟弱化させ、同時に高圧水を高圧水噴出パイプ8bよ
り噴出させて該土砂を流動化させるものが用いられる。
【0015】このように構成された装置における土砂流
動化装置8により、可動スラブ5下の土砂を流動化さ
せ、この流動化された土砂を泥土吸引装置9で可動スラ
ブ5上側へ排出させることにより、可動スラブ5をその
自重で下降させて掘削を進める。可動スラブ5下側の土
砂が流動化され、可動スラブ5が下方へ移動しても、す
なわち可動スラブ5の下面の土砂が振動され、高圧水が
噴射されて陽圧となっても、可動スラブ5と土留め壁1
a,1b間には土砂噴出防止用のワイヤーブラシ7が介
装されているので、該間隙から土砂が可動スラブ5の上
側へ噴出することはない。泥土吸引装置9で吸引された
泥土は、泥土処理装置10により土砂と泥水とに分離さ
れ、土砂の一部は土砂搬出装置11により工区外へ搬出
されるとともに、土砂の残部は泥水の一部とともにスラ
ブ構築資材、または埋め土材等に利用され、泥水の残部
は土砂流動化のための高圧水の一部として再利用され
る。
【0016】可動スラブ5が最初のスラブ(上床)構築
に適した位置まで下降したら、上記掘削を一時中止し、
すべてのジャッキ6のロッドを伸長させ、可動スラブ5
を土留め壁1a,1bに押圧固定して可動スラブ5と各
ジャッキ6とで切梁を兼ねさせる。この状態で可動スラ
ブ5上に、スラブ構築型枠12が型枠支保工13を介し
て設置される。型枠支保工13とスラブ構築型枠12と
の間には、適宜位置に適宜数のジャッキ14が取りつけ
られる。このジャッキ14中、適宜のジャッキ14を作
動させてスラブ構築型枠12を水平に維持させた後、該
型枠12上に鉄筋コンクリートが打設され、上床スラブ
USが構築される。
【0017】上床スラブUSが構築され、かつ硬化され
るまでの荷重は可動スラブ5および各ジャッキ6により
支えられることになるが、スラブ構築型枠12の定位置
維持をより完全に保つためには、あらかじめ土留め壁1
a,1b中に起倒自在に埋設しておいた型枠支保工支承
用ブラケット18を起立させ、これに型枠支保工13の
下面を支承させるとよい。すなわち、たとえば土留め壁
1a,1bを公知の鉄筋籠を用いて構築する場合に、型
枠支保工13が型枠支保工支承用ブラケット18の埋設
位置近くまで可動スラブ5とともに下降したら、該ブラ
ケット18の表面のコンクリートを取り除いて、ブラケ
ット起倒用アーム19により横鉄筋17を軸として型枠
支保工支承用ブラケット18を回動させ、ブラケット起
倒用アーム19の下端を型枠支保工支承用ブラケット1
8の埋設穴20内に支持させ、型枠支保工支承用ブラケ
ット18を水平に維持させる。その後、可動スラブ5の
下面の掘削を続け、型枠支保工13の下面が型枠支保工
支承用ブラケット18に接した時点で可動スラブ5下面
の掘削を中止し、各ジャッキ6のロッドを伸長させて可
動スラブ5を土留め壁1a,1b間に固定させる。この
ようにすれば、スラブ構築時の鉄筋コンクリート打設時
に、可動スラブ5の重量や鉄筋コンクリートの重量によ
りジャッキ6が弛んで可動スラブ5の一部が下降するよ
うなことがあっても、スラブ構築型枠12と型枠支保工
13は型枠支保工支承用ブラケット18により支承され
るため、スラブ構築位置に変動を生じることはない。
【0018】上床スラブUSが硬化した後は各ジャッキ
6のロッドを縮小させ、可動スラブ5の下降を可能状態
とするとともに、前記同様に、土砂流動化装置8により
可動スラブ5下面の土砂を流動化させ、この流動化され
た土砂を泥土吸引装置9により可動スラブ5の下面から
排出させ、可動スラブ5を可動スラブ5上のスラブ構築
型枠12が中床スラブMSを構築できる位置まで下降さ
せる。そしてジャッキ6により可動スラブ5を両土留め
壁1a,1b間に固定させ、前記同様にして中床スラブ
MSが構築される。上記工程を繰返すことにより下床ス
ラブDSも構築される。可動スラブ5の下降に従って、
高圧水噴出パイプ8bに接続された可撓性の高圧水供給
パイプ15と、泥土吸引装置9とその吸込口9aとを接
続する可撓性の泥土吸引パイプ16は、当初より所望長
さに形成されるか、逐次継ぎ足される。また、図示され
ていないが各スラブUS,MS,DSには、従来と同様
に、仮設部材等の搬入、搬出用出入口が形成される。
【0019】上床スラブUS構築後は、最終工程まで可
動スラブ5とスラブ構築型枠12とは同時に下降する
が、スラブ構築型枠12の周縁部を折曲げ自在としてお
くことにより、該周縁部が下降に際して土留め壁1a,
1bに接触する等の支障をきたすことはない。各床スラ
ブUS,MS,DSの構築完了後は、再び上記同様の工
法により可動スラブ5の下面を掘削し、地下構造物Aの
基礎コンクリート層B形成位置まで可動スラブ5を下降
させる。可動スラブ5が基礎形成位置まで下降したら、
可動スラブ5に設けられた仮設物、たとえばジャッキ
6、土砂流動化装置8とそのロッド8a、スラブ構築型
枠12、支保工13、ジャッキ14、高圧水供給パイプ
15、泥土吸引パイプ16等を取り外すと同時にこれら
仮設物の取付穴の穴埋めを行う。仮設物を地下構造物A
外へ撤去した後は、常法に従って地下構造物Aの基礎コ
ンクリート層Bが構築される。このとき、可動スラブ5
も同時に基礎コンクリート層Bの一部として埋設され
る。このようにして地下構造物Aが構築された後は、泥
土吸引装置9、泥土処理装置10、土砂搬出装置11等
が撤去されるとともに、従来と同様に、埋設物2a、2
bの仮受けを、取り外し、埋設物の本受け材を使用しな
くても良いように、流動化土砂に硬化材を添加して上床
スラブUS上が埋戻され、路面覆工の撤去、路面舗装が
行なわれる。
【0020】本実施例では上記構成よりなる地下構造物
の築造装置により地下構造物Aを築造する工法が示され
ているが、これらの工法および装置に限定されないこと
は明白である。すなわち、たとえば地下構造物を築造す
るのに際し、当該地下に埋設物が存在しないときは、可
動スラブ5自体、または可動スラブ5とスラブ構築型枠
12、支保工13等は地上で構築しても良いし、地下埋
設物が存在する場合、埋設物の仮受け工事終了後、可動
スラブ5の下面を掘削し、可動スラブ5が下降してその
上方にスラブ構築型枠12等を仮設する空間が形成され
た時点でスラブ構築型枠12等を設けても良い。また地
下構築物が大型である場合は両土留め壁1a,1b間に
中間ぐいを立設しても良い。この場合は中間ぐいを貫通
する可動スラブ5の貫通孔には土砂噴出防止材としての
ワイヤーブラシ7を設ける。
【0021】また、土砂流動化の効率を高めるために、
土砂流動化装置8のロッドを回転自在とし、該ロッドに
回転翼を取りつけて土砂を攪拌したり、高圧水噴出パイ
プ8bを回転自在として高圧水を周囲にむらなく噴出さ
せて土砂の流動化を行なっても良い。さらに、土砂流動
化装置としては、土質に応じてロッド8aのみとした
り、高圧水噴出パイプ8bのみとしたり、あるいはこれ
らを組合わせたものでも良いし、組合わせ方法にして
も、本実施例のように両者を可動スラブ5に同心的に設
けても、各別に設けても良い。いずれにしても本発明の
要旨を逸脱しない範囲で、土質や工事環境、その他の条
件等に応じて適宜工法や装置の変更をなしうることは自
明である。
【0022】
【発明の効果】本発明は上述の工法および装置よりなる
ものであるから、つぎのような効果がある。土砂流動化
工程と、流動化土砂排出工程と、可動スラブ固定工程
と、スラブ構築工程と、可動スラブ固定解除工程とが、
掘削、切梁設置とその撤去、スラブ構築型枠の組立とそ
の撤去、の機能を備えることができるので、これらをシ
ステム化し、これを自動化することにより地下構築物の
築造工期を飛躍的に短縮でき、かつ専門作業員をはじめ
その他の作業人員を大幅に削減できて工費も著しく節減
できる。土留め壁内の掘削面はほぼ全面に亘って可動ス
ラブにより覆われ、掘削面が密封されることになるの
で、可動スラブの自重と相俟ってヒービングやボイリン
グ、あるいは土留め壁外側周辺の沈下を可及的に防止で
きて工事の安全性に富む。被掘削土壌は流動化させるも
のであるため、軟弱地盤であっても土壌改良等の補助工
法を必要とせず、排出された泥土もこれを改良すること
によりスラブ構築資材、埋戻し材および土砂流動化用の
高圧水として再利用でき、それだけ工期の短縮と工費の
節減、および廃棄土砂の削減に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る地下構造物の築造工法およびその
装置の実施例における土留め壁間の掘削初期の断面図で
ある。
【図2】図1におけるスラブ(上床)構築状態の断面図
である。
【図3】スラブ構築型枠の型枠支保工支承用ブラケット
の背面斜視図である。
【図4】型枠支保工支承用ブラケットの起倒状態説明図
である。
【図5】本発明に係る地下構造物の築造工法により構築
された地下構造物の完成状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1a,1b・・・土留め壁 5・・・可動スラブ 6・・・ジャッキ(可動スラブ固定・解除装置) 7・・・ワイヤーブラシ(可撓性土砂噴出防止材) 8・・・土砂流動化装置 8a・・ロッド 8b・・高圧水噴出パイプ 9・・・泥土吸引装置(流動化土砂排出装置) 9a・・吸入口 12・・スラブ構築型枠 13・・型枠支保工 14・・ジャッキ(昇降手段) 18・・型枠支保工支承用ブラケット 19・・ブラケット起倒用アーム A・・・地下構造物 B・・・基礎コンクリート層 MS・・中
床スラブ US・・上床スラブ DS・・下
床スラブ

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地下構造物の築造工法において、地下構造
    物の側壁を兼ねた相対する土留め壁間に、昇降自在な可
    動スラブを構築する可動スラブ構築工程と、該可動スラ
    ブ下の土砂を流動化させる土砂流動化工程と、この流動
    化された土砂を可動スラブ上側へ排出させることにより
    可動スラブを自重で下降させる流動化土砂排出工程と、
    可動スラブが適宜位置まで下降された後、可動スラブを
    土留め壁間に固定する可動スラブ固定工程と、可動スラ
    ブ上側の土留め壁間にスラブ構築型枠によりスラブを構
    築するスラブ構築工程と、スラブ構築後、可動スラブを
    前記土留め壁から固定解除する可動スラブ固定解除工程
    とが、上記順序に行なわれ、土砂流動化工程からスラブ
    固定解除工程までの工程が所望回数繰り返された後、最
    終のスラブ固定解除工程後の次の流動化土砂排出工程に
    よる可動スラブの適宜位置までの下降終了後、該可動ス
    ラブ上の土留め壁間にコンクリートが打設されて可動ス
    ラブとともに基礎コンクリート層が構築されることを特
    徴とする地下構造物の築造工法。
  2. 【請求項2】土砂の流動化が、土砂の振動、土砂の攪
    拌、土砂中への水の噴射等の1又は複数の手段により行
    なわれる、請求項1記載の地下構造物の築造工法。
  3. 【請求項3】スラブの構築が、可動スラブの上側に設置
    されかつ可動スラブに対して変位自在なスラブ構築型枠
    にコンクリートが打設されることにより構築される、請
    求項1および請求項2いずれか記載の地下構造物の築造
    工法。
  4. 【請求項4】スラブの構築が、あらかじめ土留め壁に起
    倒自在に取りつけられた型枠支保工支承用ブラケットを
    起立させて、これにスラブ構築型枠を支承させた後構築
    される、請求項1乃至請求項3いずれか記載の地下構造
    物の築造工法。
  5. 【請求項5】地下構造物の築造装置であって、地下構造
    物の側壁を兼ねた相対する土留め壁間に配設された昇降
    自在な可動スラブと、該可動スラブに設けられ、可動ス
    ラブの下側の土砂を流動化させるための土砂流動化装置
    と、この流動化された土砂を可動スラブの上側へ排出さ
    せるための流動化土砂排出装置と、可動スラブの土留め
    壁側に、可動スラブと土留め壁を固定および固定解除す
    るためのジャッキもしくはシリンダ等の固定、固定解除
    手段が設けられた、可動スラブ固定・解除装置と、可動
    スラブ上に設けられ、スラブを構築するためのスラブ構
    築型枠とを備えたことを特徴とする地下構造物の築造装
    置。
  6. 【請求項6】可動スラブと土留め壁間に、流動化された
    土砂が可動スラブ上に噴出することを防止するためのワ
    イヤーブラシ、ゴム、可撓性合成樹脂等の可撓性土砂噴
    出防止材が介装された、請求項4記載の地下構造物の築
    造装置。
  7. 【請求項7】土砂流動化装置が、土砂振動装置、土砂攪
    拌装置、高圧水噴射装置等の1又は複数の装置からな
    る、請求項4および請求項5いずれか記載の地下構造物
    の築造装置。
  8. 【請求項8】流動化土砂排出装置が、泥土吸引装置から
    なる、請求項4乃至請求項6いずれか記載の地下構造物
    の築造装置。
  9. 【請求項9】スラブ構築型枠が、型枠支保工と型枠とか
    らなり、両者が適宜数のジャッキもしくはシリンダ等の
    昇降手段を介して取りつけられたスラブ構築型枠である
    請求項4乃至請求項7いずれか記載の地下構造物の築造
    装置。
  10. 【請求項10】スラブ構築位置の土留め壁に、スラブ構
    築型枠における型枠支保工を支承させるための型枠支保
    工支承用ブラケットが起倒自在に取りつけられた、請求
    項5乃至請求項9いずれか記載の地下構造物の築造装
    置。
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