JP2565498B2 - 人体股部に着用する物品の製造方法 - Google Patents

人体股部に着用する物品の製造方法

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JP2565498B2 JP61253496A JP25349686A JP2565498B2 JP 2565498 B2 JP2565498 B2 JP 2565498B2 JP 61253496 A JP61253496 A JP 61253496A JP 25349686 A JP25349686 A JP 25349686A JP 2565498 B2 JP2565498 B2 JP 2565498B2
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【発明の詳細な説明】 (1)発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、人体股部に着用する物品の製造方法に関
し、さらに詳しくは、使い捨てオムツ、使い捨てオムツ
カバーなどの身体に着用する物品における脚囲り用の弾
性部材の配設方法に関する。
(従来の技術) 従来、たとえば、使い捨てオムツにおいて、その対向
側のサイドフラップに脚囲り用の弾性部材を備えたもの
が知られている。一般に実用に供されているこの種のオ
ムツの前記弾性部材はその対向側において平行に配設さ
れている。しかし、オムツの身体へのフィット性の面か
ら、対向する弾性部材の間隔はオムツの前股間部が狭
く、臀部に向かって広がることが望ましい。したがっ
て、このように形成したオムツが知られている。また、
弾性部材を取り付けたサイドフラップを内側へ折り返
し、その縦方向中央部を吸収性コアが位置する領域のト
ップシートの上面に接合し、着用に際して該接合部から
前後両側へ向かって広がるように形成した、いわゆるタ
ーンアップ型のものが実用に供されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、廉価量産すべきこの種のオムツにおい
ては、対向する弾性部材の間隔を変化させることは、そ
の製造工程から難しい。この製造工程においては、オム
ツの構成部材および弾性部材をその製造ライン方向に連
続的に供給するとともに、前者に後者を接着剤を介して
接着するようになっているので、連続的に供給される弾
性部材を個々のオムツの単位領域ごとに該弾性部材の移
動方向を変化させるようにすることは難しいからであ
り、また、あえてその困難を克服したとしても、高速生
産の面から満足すべきものではなく、トラブルが発生す
ることが多い。したがって、これが、前述したように、
一般に従来のこの種のオムツの弾性部材が平行に配設さ
れている所以である。
また、前記ターンアップ型のオムツは、製造は比較的
容易であるが、いまだ前記フィット性が十分ではない。
本発明の目的は、前記弾性部材の間隔を選択的に配設
することができる前記オムツの製造方法を提供すること
にある。
(2)発明の構成 (問題点を解決するための手段) 本発明に係る人体股部に着用する物品は、物品主体部
分の両側縁から外側へ延出し着用者の各脚囲りに弾性的
に圧接する各弾性部材を取り付けた各サイドフラップを
備え、人体股部に着用する物品の製造方法を前提とす
る。
本発明は、前記前提において、前記各サイドフラップ
を、前記物品主体の両側縁にそれぞれ連続する各第1部
分と、各側縁に前記弾性部材を取り付けた各第2部分と
から構成し、前記各第1部分の上面に前記各第2部分を
前記各弾性部材が前記物品主体部分の近傍に位置するよ
うにそれぞれ重ね合わせ、前記各第1部分および各第2
部分を前記各弾性部材よりも外側において連続的シール
線でそれぞれ接合し、これら両連続的シール線は、これ
ら両シール線の間隔が前記物品の前側部よりも前記物品
の後側部において広くなるように施すことをことを特徴
とする。
前記各第2部分は、前記各サイドフラップの外側部を
内側へ折り返し、または前記各第1部分と別体に形成す
ることで用意する。
(実施例) 図面を参照して、本発明の実施例を、オムツを例にと
って説明すると、以下のとおりである。
第1図ないし第5図は、本発明の第1実施例を示す。
第1図A,Bに示すように、透水性トップシート1と不
透水性バックシート2との間に吸収性コア3を介在させ
るとともに、コア3の対向側縁から外側へ延出する該両
シート部分により形成したサイドフラップ4中の縦方向
に伸縮する弾性部材5を互いに平行に配設する。この場
合、トップシート1とバックシート2とコア3とはホッ
トメルト型の接着剤で互いに接合するとともに、サイド
フラップ4を形成する該両シート部分と弾性部材5とも
該接着剤で接合し、必要に応じて、サイドフラップ4の
対向側の一部を切除して凹欠部6を形成する。ちなみ
に、こうした構成を有する使い捨てオムツの製造方法は
公知である。
第2図A,B、第3図A,Bに示すように、こうして形成し
たオムツは、対向する両サイドフラップ4を内側へ折り
返して下側を第1部分4a、上側を第2部分4bとし、第2
部分4bの外側縁7よりも、内側で、対向する両シール線
の間隔がオムツの前側部よりも後側部において広くなる
ようにその折り返しで重なる第1,第2部分4a,4bを一体
かつ連続的にシールしたのち、第4図に示すように、そ
のシール線8よりも外側部分9を切除することにより、
オムツの形成を完成する。ただし、外側部分9は、オム
ツの機能に直接関係しないことから、切除しないことも
ある。
第5図に示すように、こうして完成したオムツは、着
用に際しては、サイドフラップ4の第2部分4bをシール
線8に沿って外側へ展開する。このようにすると、オム
ツおよび対向する弾性部材5の間隔が、前部(腹部)よ
りも後部(臀部)において広くなる。
第6図ないし第9図は、本発明の第2実施例を示す。
第6図A,Bに示すように、吸収性コア3の下面中央部
を除いて親水性トップシート1で被覆するとともに、こ
れを不透水性バックシート2の上面中央部に重ねて一体
に接合し、コア3の対向側縁から外側へ延出する該バッ
クシート部分でサイドフラップの第1部分4aを形成す
る。一方、比較的細幅の不透水性シートの中央部に縦方
向に伸縮する弾性部材5を取付けるとともに、該部材に
沿って該シートを折り返してもう一つのサイドフラップ
の第2部分4bを形成する。
第7図A,B、第8図に示すように、こうしてそれぞれ
形成したオムツの構成部材は、第1部分4aに第2部分4b
を弾性部材5が内側に位置する状態で重ね、第1,第2部
分4a,4bの外側縁をシール部分の対向内側縁に沿う線の
間隔が前側部よりも後側部において広くなるようにそれ
らを一体かつ連続的にシールすることにより、オムツの
形成を完成する。ただし、必要に応じて、内側シール線
8よりも外側部分9を切除しても、そのまゝにしておい
てもよいこと第1実施例と同じである。
第9図に示すように、こうして完成したオムツは、着
用に際しては、第2部分4bを内側シール線8に沿って外
側へ展開する。このようにすると、オムツおよび対向す
る弾性部材5の間隔が前記(腹部)よりも後部(臀部)
において広くなる。
以上の説明から明らかのように、第1および第2実施
例は、前者が第2部分4bを折り返すのに対し、後者がそ
の折り返しにかえて別に形成した第2部分4bを第1部分
4aに接合する、という差異があるのみであるから、本発
明の目的にかんがみ実質的に同じであるということがで
きる。
トップシート1は、不織布、多孔プラスチックフィル
ム、バックシート2は、好ましくは通気性プラスチック
フィルム、これと不織布とのラミネートシート、コア3
は綿状パルプを主材とするもの、好ましくはこれに高吸
収性ポリマー粒子が混合されたもの、第2実施例の第2
部分4bは、通気性プラスチックフィルム、これと不織布
とのラミネートシート、撥水処理した通気性不織布など
を使用することができる。
なお、第2部分4bを外側へ展開したとき、これは、弾
性部材5の収縮作用により、第1部分4aとのシール線8
を基点として起立し、しかも着用時に、内側へ傾倒する
性向が付与される。したがって、後述する本発明の効果
のほかに、あるいは、その効果とあいまって、着用者の
脚囲りにより密着するという効果がえられる。また、オ
ムツの臀部の対向側にはテープファスナーを取り付ける
ことはいうまでもない。
(3)発明の効果 本発明によれば、対向する両弾性部材を平行に取り付
けても、各第2部分を外側へ展開したときは、両弾性部
材の間隔(角度)が選択したシール線のそれらに対応す
ることになる。したがって、物品の製造において、両弾
性部材の間隔を前股間部よりも臀部において広くするこ
とができるようにするため、既述した問題を有する難し
い特殊の手段・方法をあえて採る必要がない、すなわ
ち、高速生産に適しトラブルの発生が少ない、該間隔を
平行にする通常の手段・方法を採ることができる
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第5図は、本発明の第1実施例に係るオム
ツの組み立て過程を示すもので、そのうち、第1図A
は、対向側に弾性部材を平行に配設した状態のオムツの
平面図、第1図Bは、その横断概略図、第2図Aは、同
上のオムツの対向側を内側へ折り返した状態の平面図、
第2図Bは、その横断概略図、第3図Aは、同上のオム
ツの折り返し部の外側縁の一部をシールした状態の平面
図、第3図Bは、その横断概略図、第4図は、同上のオ
ムツのシール線よりも外側部分を切除した状態の平面
図、第5図は、同上のオムツの折り返し部を外側へ展開
した状態の平面図。 第6図ないし第9図は、本発明の第2実施例に係るオム
ツの組み立て過程を示すもので、そのうち、第6図A
は、対向側にサイドフラップを形成したオムツ本体とこ
れに接合すべき弾性部材を取り付けて別に形成したサイ
ドフラップ部分の平面図、第6図Bは、その横断概略
図、第7図Aは、同上のオムツ本体にサイドフラップ部
分に別に形成したサイドフラップ部分を重ねた状態の平
面図、第7図Bは、その横断概略図、第8図は、同上の
オムツの両サイドフラップ部分の外側縁をシールした状
態の平面図、第9図は、同上のオムツの別に形成したサ
イドフラップ部分を外側へ展開した状態の平面図。 4……サイドフラップ、4a……第1部分 4b……第2部分4b、8……シール線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−104502(JP,A) 特開 昭59−146651(JP,A) 特開 昭56−101901(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物品主体部分の両側縁から外側へ延出し着
    用者の各脚囲りに弾性的に圧接する各弾性部材を取り付
    けた各サイドフラップを備え、人体股部に着用する物品
    の製造方法において、 前記各サイドフラップを、前記物品主体の両側縁にそれ
    ぞれ連続する各第1部分と、各側縁に前記弾性部材を取
    り付けた各第2部分とから構成し、前記各第1部分の上
    面に前記各第2部分を前記各弾性部材が前記物品主体部
    分の近傍に位置するようにそれぞれ重ね合わせ、前記各
    第1部分および各第2部分を前記各弾性部材よりも外側
    において連続的シール線でそれぞれ接合し、これら両連
    続的シール線は、これら両シール線の間隔が前記物品の
    前側部よりも前記物品の後側部において広くなるように
    施すことをことを特徴とする人体股部に着用する物品の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記各第2部分は、前記各サイドフラップ
    の外側部を内側へ折り返して設ける特許請求の範囲第1
    項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記各第2部分は、前記各第1部分と別体
    に形成したものを用いる特許請求の範囲第1項記載の製
    造方法。
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