JP2565492B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ

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JP2565492B2 JP61158610A JP15861086A JP2565492B2 JP 2565492 B2 JP2565492 B2 JP 2565492B2 JP 61158610 A JP61158610 A JP 61158610A JP 15861086 A JP15861086 A JP 15861086A JP 2565492 B2 JP2565492 B2 JP 2565492B2
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【発明の詳細な説明】 (1) 発明の目的 〔産業上の利用分野〕 本発明は、使い捨ておむつ、とくに排泄物の漏れ防止
構造を特徴とする該おむつに関する。
〔従来の技術〕
従来、着用者の脚回りに柔かく接するサイドフラップ
を備えない使い捨ておむつであって、吸収性コアの下面
に位置する不透水性バックシートの対向側が該コアの対
向側を覆うように上方へ折り曲げられ、しかも、該コア
の上面に位置する透水性トップシートの対向側縁にその
縦方向にギャザーを作るポリウレタンフォーム製のエラ
スチックバンドが平面的に配設されたものが、特開昭54
−10050号公報に開示されている。この出願にかかる発
明の主旨は、前記エラスチックバンドの伸縮性が前記コ
アの剛性により拘束されることを少なくするため、該バ
ンドが接着した部位の前記トップシートおよび前記バッ
クシートの各部分が該コアに対して自由であるようにし
た点にある。
一方、着用者の脚回りに柔かく接するサイドフラップ
を備える使い捨ておむつであって、該フラップの縦方向
にギャザーを作るゴム製のエラスチックバンドが設けら
れたたものが多数提案され、一般に実用に供されている
が、その代表的なおむつは、特公昭52−40267号公報に
開示されている。この出願にかかる発明の主旨は、前記
エラスチックバンドを介して該フラップが肌に圧接する
ようにした点にある。
〔発明が解決しょうとする問題点〕
一般に、使い捨ておむつにおいては、吸収性コアは、
綿状パルスを主材としているが、その吸収性を向上する
ため、高吸収性ポリマー粒子を混合したり、エンボスを
付与したりされている。しかし、前記トップシートおよ
び前記コアの吸収速度はその上面に尿が配設された途端
にこれを一挙に吸収するほど高くはないので、尿が該シ
ートの上面でその横方向に流動しておむつの対向側縁か
ら漏れることがある。こうした漏れは一度に排泄される
量が比較的多いほど起こり易いことはいうまでもない。
ところで、前記前者のおむつにおいては、着用者の脚回
りに前記エラスチックバンドをその弾性で平面的に着用
者の脚回りに圧接させることだけで排泄物の漏れを防止
するが、前記後者のおむつのようにサイドフラップに、
該バンドが設けられていないため、前記後者のおむつに
比較して該バンドの伸縮性が悪くて着用者の身体に追従
密接せず、おむつを着用させた状態が少しでも悪かった
り、着用者が動いて或る姿勢になったりすると、該バン
ドの部位と肌との間に隙間が生じ易い。したがって、該
隙間から前記流動する尿はもちろん、流動性大便(軟
便)さえも漏れることがある。
一方、前記後者のおむつにおいては、前記サイドフラ
ップを前記エラスチックバンドで着用者の脚回りに圧接
するから、該フラップが比較的よく肌に密接する傾向が
あり、前記前者のおむつよりも漏れを防止するうえで優
れている。しかし、肌に接する該トップシートは透水性
であるばかりでなく、おむつの外側に位置するサイドフ
ラップの脚回りに対する圧接だけで漏れを防止するもの
であるため、その防止に関してはいまだ不十分である。
第1番目の本発明の主たる目的は、サイドフラップに
エラスチックを設けることにより、前記両者のおむつが
有する排泄物の漏れを有効に防止することができる使い
捨ておむつを提供することにある。
第2番目の本発明の主たる目的は、第1番目の本発明
の前記目的に加え、吸収性コアの対向側の上縁にもエラ
スチックバンドを設けることにより、前記両者のおむつ
が有する排泄物の漏れをさらに有効に防止することがで
きる使い捨ておむつを提供することにある。
なお、従来における前記両者のおむつにおいては、そ
れぞれの前記主旨および前記問題点から明らかなよう
に、本発明のごとき構成を示唆する記載もない。したが
って、これらは本発明をなんら教示するものではないと
理解されよう。
(2) 発明の構成 〔問題点を解決するための手段〕 第1番目の本発明は、吸収性コアと、該コアの少なく
とも上面を覆う透水性トップシートと、該コアの少なく
とも下面を覆う不透水性バックシートと、該コアの対向
側縁から外側へ延出する不透水性サイドフラップと、該
フラップの長さ方向に伸縮ギャザーを作るエラスチック
バンドとを含み、前記コアは、少なくとも綿状パルプに
高吸収性ポリマー粒子が混在する吸収保持層と、該層の
上面に重ね合わせられ該層よりも密度が低くて多くの空
間を有し、かつ、湿潤下の圧縮弾性回復率が高い繊維ウ
エブである隔離層とからなり、前記コアの対向側は不透
水性サイドシートで覆われていることを特徴とする使い
捨ておむつに存する。
第2番目の本発明は、吸収性コアと、該コアの少なく
とも上面を覆う透水性トップシートと、該コアの少なく
とも下面を覆う不透水性バックシートと、該コアの対向
側縁から外側へ延出する不透水性サイドフラップと、該
フラップの長さ方向に伸縮ギャザーを作る第1のエラス
チックバンドと、該コアの対向側縁にあってその長さ方
向に伸縮ギャザーを作る第2のエラスチックバンドとを
含み、前記コアは、少なくとも綿状パルプに高吸収性ポ
リマー粒子が混在する吸収保持層と、該層の上面に重ね
合わせられ該層よりも密度が低くて多くの空間を有し、
かつ、湿潤下の圧縮弾性回復率が高い繊維ウエブである
隔離層とからなり、前記コアの対向側は不透水性う透水
性トップシートと、該コアの少なくとも下面を覆う不透
水性バックシートと、該コアの対向側縁から外側へ延出
する不透水性サイドフラップと、該フラップの縦方向に
伸縮ギャザーを作るエラスチックバンドとを含み、前記
コアの対向側は不透水性シートで覆われていることを特
徴とする使い捨ておむつに存する。
〔実施例〕
さらに、図面を参照しながら、本発明を図示の実施例
に基づいて説明すると、以下のとおりである。
a)第1番目の本発明 第1および第2図に示すように、おむつは、所要厚さ
を有する吸収性コア1と、透水性トップシート2と、不
透水性バックシート3と、不透水性サイドフラップ4
と、エラスチックバンド5とを含む。
トップシート2は、コア1の上面と周側とを覆ってい
る。バックシート3は、コア1の下面を覆うとともに、
コア1の周縁から外側へ延出している。サイドフラップ
4は、バックシート3の対向側の延出部3bと、その上面
に接合した不透水性シート6からなる。シート6の内側
部6aはコア1の対向側を覆うトップシート2に接合して
いる。
エラスチックバンド5は、サイドフラップ4を形成す
る延出部3bとシート6との間に介在接着している。エラ
スチックバンド5は、ゴム・ポリウレタンフォームなど
から作られるが、その材質・形態および本数は問わな
い。また、エラスチックバンド5は、第1図に示すよう
に、一般におむつはその前領域よりも後領域が広くなる
ように形成されているが、その形態に沿っておむつが着
用者の身体に適合するようにするため、その対向側間隔
がおむつの前領域よりも後領域において広く形成されて
いることが好ましい。
コア1は、綿状パイルまたは繊維ウエブもしくは不織
布中に高吸収性ポリマー粒子(図示せず)が混在する吸
収保持層7と、これよりも密度が低くて多くの空間を有
し、かつ、湿潤下の圧縮弾性回復率が高い繊維ウエブで
ある隔離層8とからなる。隔離層8は、トップシート2
と吸収保持層7との間に位置してその両者を隔離して、
排泄液が該隔離層をすばやく透過する一方、吸収保持層
7に吸収された排泄液が該吸収保持層の上面に逆流して
トップシート2に滲出することを少なくし、さらにコア
1にクッション性を付与して、着用者に剛性感を与えな
い、といった機能を有する。こうした機能を十分に有す
るためには、隔離層10は、長さ35〜100mmの繊維が交差
点で融着してウエブ形態を維持していることが好まし
い。繊維としては疎水性繊維、好ましくはそのうち少な
くとも50重量%が吸水性(いわゆる吸汗性)を有する繊
維、とくに吸汗性ポリエステル繊維が用いられる。ま
た、繊維融着を容易にするため、低融点(110〜200℃)
のポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレ
ン繊維、ポリエチレン/ポリプロピレン・低融点ポリエ
ステル/通常のポリエステルの各コンジュケート繊維
(サイドバイ サイド、芯−鞘型)などを最高30重量%
含むことが好ましい。隔離層8の厚さは3g/cm2の荷重を
1分間かけた後の測定が2〜10mm、坪量が20〜80g/m2、
湿潤状態での圧縮弾性回復率が30%以上で、好ましくは
50%以上であり、繊度は3〜13dである。
トップシート2は、繊維が互いに交絡して不織布形態
を維持するとともに、排泄液の透過性をよくするために
全体に規則的に開孔9を有し、開孔9は繊維が分配され
ることによって形成されている。開孔9は、見掛上、そ
の孔内を横切る繊維が存在していない明確な輪郭を有す
るものが好ましい。このようなトップシート2は、たと
えば、突起群を有する支持体に繊維ウエブを導き、その
上面から高速水流を噴射して繊維交絡するとともに繊維
を前記突起群により周囲に分配する方法によりえられ
る。開孔9は、各面積が7〜50mm2、円形であるには直
径が2〜10mm、配列ピッチが6〜20mm、全表面積に対す
る総合開孔率が15〜70%であることが好ましい。トップ
シート2は、尿、汗などの体液で非開孔部分の表面が濡
れず、その体液が透過するように構成されているととも
に、公知の撥水剤で処理されている。繊維としては、繊
度が0.5〜3dのレーヨン繊維が70重量%以上用いられて
いることが最も好ましい。しかし、前記吸水性を有する
繊維または通常の疎水性繊維が70重量%以上用いられて
もよく、これらの繊維として最も好ましいのは、繊度が
1〜3d、のポリエステル繊維が挙げられる。トップシー
ト2の坪量は、一般には15〜45g/m2である。
バックシート3は、通気防液性を有するプラスチック
フィルムまたはこれと繊維不織布とのラミネートからな
る。
サイドフラップ4の一部を形成する不透水性シート6
は、不織布、好ましくはポリプロピレンのスパンボンド
不織布を撥水処理した通気性を有するシートが好まし
い。
こうしたおむつは、公知の使い捨ておむつと同様に、
後領域のウエストの対向側に備えたテープファスナー10
の自由端を前領域のバックシート2の対向側に固定する
ことによって組み立て着用される。
b)第2番目の本発明 第3図に示すように、おむつは、前述した第1番目の
本発明の構成に加え、第2のエラスチックバンド10を含
む。
エラスチックバンド10は、コア1の対向側の上縁にあ
って、不透水性シート6の内側部6aの内縁で包まれて位
置している。前記特開昭54−10050号公報が教示するよ
うに、エラスチックバンド10が位置する部位のトップシ
ート2は、該バンドがコア1の剛性によって伸縮性をあ
まり拘束されないように、適宜領域にわたってコア1に
接着されていないことが好ましい。エラスチックバンド
10のその他の点およびその他の構成部材については、前
述した第1番目の本発明と全く同じである。
なお、第1図に示すように、エラスチックバンド10
は、おむつの対向端近くまで延設されているが、エラス
チックバンド5のように少なくとも股下区域に設けられ
ておればよい。
(3) 発明の効果 a)第1および第2番目の本発明 本発明によれば、吸収性コアを吸収保持層とその上面
の隔離層とから形成してあるので、吸収性コア上におけ
る排泄液が隔離層をすばやく透過し、吸収保持層に吸収
され、この吸収された排泄液が隔離層の上面へ逆流して
トップシートから滲出することを少なくし、着用者に剛
性感を与えない。また隔離層とコアとの対向側の不透水
性シートとは排泄液に対する暫定的な貯留槽機能を果た
し、該槽内の排泄液が徐々に吸収保持層で保持されるの
で、かりに吸収保持層の吸収速度が低ても、おむつ内面
(トップシート)上で一度に吸収されない排泄液が溢れ
るようなことがない。
b)第1番目の本発明 本発明によれば、排泄液がコアに吸収されて該コアの
対向側縁へ達しても、コアの対向側は不透水性シートで
覆われているので、コアの対向側縁から漏れるどとがな
い。また、排泄液がコアに吸収される前にコアの上面で
溢れてその外側に位置するサイドフラップへ流出して
も、該フラップにはギャザーを作って該フラップを脚回
りに弾性的に圧接するエラスチックバンドが位置してい
るので、バンドが位置する部位によって塞ぎ止められ、
おむつの対向側縁から漏れることが少ない。
c)第2番目の本発明 本発明によれば、前記エラスチックバンドと同様な機
能を有する第2のエラスチックバンドがコアの対向側縁
に位置しているので、排泄液がコアの上面で溢れた対向
側の上端へ流動しても、まず該第2のエラスチックバン
ドが位置する該上縁で塞ぎ止められる。また、かりに該
上縁を越えてその外側に位置するサイドフラップに流出
しても、この場合には、排泄液量で排泄部位などが第1
番目の本発明のおむつの場合と同条件であるとすると、
その流出量は後者の場合に比較してきわめて少ないが、
その流出した排泄液もサイドフラップに位置する前述の
エラスチックバンド部位で塞ぎ止められる。したがっ
て、おむつの対向側縁からの漏れはほぼ確実に防止され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第1および第2番目の本発明おむつを示す展
開平面図、第2図は、第1番目の本発明おむつを示す第
1図X−X線断面図、第3図は、第2番目の本発明おむ
つを示す第1図X−X線断面図。 1……コア、2……トップシート 3……バックシート、4……サイドフラップ 5……エラスチックバンド 6……不透水性シート 10……エラスチックバンド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−210003(JP,A) 特開 昭59−25741(JP,A) 特開 昭62−250201(JP,A) 実開 昭60−169204(JP,U) 実開 昭55−180415(JP,U) 実開 昭57−93319(JP,U)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸収性コアと、該コアの少なくとも上面を
    覆う透水性トップシートと、該コアの少なくとも下面を
    覆う不透水性バックシートと、該コアの対向側縁から外
    側へ延出する不透水性サイドフラップと、該フラップの
    長さ方向に伸縮ギャザーを作るエラスチックバンドとを
    含み、前記コアは、少なくとも綿状パルプに高吸収性ポ
    リマー粒子が混在する吸収保持層と、該層の上面に重ね
    合わせられ該層よりも密度が低くて多くの空間を有し、
    かつ、湿潤下の圧縮弾性回復率が高い繊維ウエブである
    隔離層とからなり、前記コアの対向側は不透水性サイド
    シートで覆われていることを特徴とする使い捨ておむ
    つ。
  2. 【請求項2】前記コアの対向側部を覆う前記不透水性サ
    イドシートは、前記サイドフラップを形成する不透水性
    シートの一部である特許請求の範囲第1項記載のおむ
    つ。
  3. 【請求項3】前記サイドフラップは、前記コアの対向側
    縁から外側へ延出する前記バックシート部分と、該シー
    トの上面に接合した不透水性シートとからなる特許請求
    の範囲第1項記載のおむつ。
  4. 【請求項4】吸収性コアと、該コアの少なくとも上面を
    覆う透水性トップシートと、該コアの少なくとも下面を
    覆う不透水性バックシートと、該コアの対向側縁から外
    側へ延出する不透水性サイドフラップと、該フラップの
    長さ方向に伸縮ギャザーを作る第1のエラスチックバン
    ドと、該コアの対向側縁にあってその長さ方向に伸縮ギ
    ャザーを作る第2のエラスチックバンドとを含み、前記
    コアは、少なくとも綿状パルプに高吸収性ポリマー粒子
    が混在する吸収保持層と、該層の上面に重ね合わせられ
    該層よりも密度が低くて多くの空間を有し、かつ、湿潤
    下の圧縮弾性回復率が高い繊維ウエブである隔離層とか
    らなり、前記コアの対向側は不透水性シートで覆われて
    いることを特徴とする使い捨ておむつ。
  5. 【請求項5】前記コアの対向側を覆う前記不透水性サイ
    ドシートは、前記サイドフラップを形成する不透水性シ
    ートの一部である特許請求の範囲第4項記載のおむつ。
  6. 【請求項6】前記サイドフラップは、前記コアの対向側
    縁から外側へ延出する前記バックシート部分と、該シー
    トの上面に接合した不透水性サイドシートとからなる特
    許請求の範囲第4項記載のおむつ。
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