JP2564613B2 - 受信アンテナの姿勢制御方法および装置 - Google Patents

受信アンテナの姿勢制御方法および装置

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JP2564613B2 JP63154219A JP15421988A JP2564613B2 JP 2564613 B2 JP2564613 B2 JP 2564613B2 JP 63154219 A JP63154219 A JP 63154219A JP 15421988 A JP15421988 A JP 15421988A JP 2564613 B2 JP2564613 B2 JP 2564613B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、受信アンテナの姿勢制御に関し、例えば、
自動車等の移動体上で衛星放送を受信する場合の衛星追
尾に関する。
〔従来技術〕
衛星通信が実現してから、固定建造物はもとより、自
動車等の移動体においても衛星からの電波を受信しよう
とする動向が見られるが、衛星からの微弱な電波を受信
するためには高利得のアンテナ、すなわち、指向性が鋭
いアンテナを使用するため、アンテナの姿勢制御が必要
になる。
その1つに特公昭61−28244公報に開示された衛星通
信用アンテナ装置がある。この装置は、簡単にいうと、
フライホイール式の安定台の上に通信用アンテナおよび
レートジャイロを設置し、通信方向に初期設定されたア
ンテナ姿勢を維持しており、いわゆるパッシブ制御が行
なわれている。
しかしながら、衛星からの微弱な電波を受信するため
の高利得アンテナは比較的大型で重量もあり、これを搭
載して安定を得るためには大きなイナーシャを有するフ
ライホイール、つまり、大重量のフライホイールが必要
になる。このため、自動車等の小型の移動体への設置に
はあまり適しているとはいえない。
これとは別に、受信に平行して電波の到来方向を検出
して衛星を追尾する、いわゆるアクティブ制御がある。
この場合には、電波の到来方向が変化する毎にアンテナ
姿勢を変更すれば良いのでフライホイールは不要にな
り、装置自体を小型化することができる。
アクティブ制御の1つに、複数のアンテナを用いて各
アンテナの受信状態の差違から電波の到来方向を検出し
て姿勢制御を行なう同時ロービング方式がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
受信状態の差違は、各アンテナにおいて受信した信号
のレベル差や位相差として現われるが、前者は各アンテ
ナや信号処理回路の電気的特性に大きく依存し、後者は
各アンテナの物理的な関係(配置)にのみ依存するた
め、電波の到来方向を検出するためには後者が効果的で
ある。
ところで、例えば、2つのアンテナにおいて受信した
信号の位相差を検出する場合、一方の受信信号の位相を
90゜シフトして他方に乗ずることにより、該位相差が、
アンテナの指向方向と電波の到来方向が一致したときに
0となる正弦関数として摘出できるので制御を行なう上
で非常に都合が良いことがわかったが、この位相差自体
が電波の到来方向に対するアンテナの指向方向の偏角の
三角関数となっているため、それを摘出する関数は、位
相差が電波の±1/4波長の範囲では単純増加関数となる
ものの、それ以上では零点と周期的に交差する関数とな
るという不都合がある。
例えばアジマス方向の、電波到来方向に対するアンテ
ナの偏角をθとし、2つのアンテナの受信信号の位相差
をΘとすると、第6a図に示したグラフSは正弦関数sin
Θを、グラフCは余弦関数cosΘを表わし、縦軸がそれ
らの値、横軸が位相角Θおよびアンテナ偏角θであり、
アンテナ偏角θは0度を中心に±9゜の範囲を示してい
る。これは平面アンテナの例である。一般に平面アンテ
ナが複数のパッチアンテナの集合で形成されていること
から、平面アンテナの位相特性は各パッチアンテナの位
相特性の合成で表わせる。パッチ1個当たりの位相差δ
は、 δ=(2πL/λ)sinθ λ:波長 で表わせる。
各パッチアンテナの基準点からの距離をL1,L2,・・
・,Lnとすると、平面アンテナ全体の合成された信号の
電圧は、 Lm= sin〔ωt+(2πL1/λ)sinθ〕 +sin〔ωt+(2πL2/λ)sinθ〕 +sin〔ωt+(2πL3/λ)sinθ〕 ・ ・ ・ +sin〔ωt+(2πLn/λ)sinθ〕 で表わされ、位相−電圧特性は上記式の第1項から第n
項までがベクトル合成されて第6a図のようになる。
この第6a図から分かるように、偏角θの周期(360
゜)に対して、受信信号間の位相差Θの周期は遥かに短
くなる。したがって、パッチアンテナの集合としてのア
ンテナ全体としての正規の安定点SP(0)以外にも、多
数の擬似的な安定点SP(+1),SP(+2),・・・,SP
(−1),SP(−2),・・・が現われる。このため、
摘出した位相差Θをそのまま(特別な条件付けをしない
という程の意味)用いて姿勢制御を行なうと偏角θによ
っては擬似安定点にアンテナが指向されてしまうことが
ある。
具体的には、偏角θが交番点TP(−1)〜TP(+1)
の間にあれば正規の安定点SP(0)に指向されるが、交
番点TP(−2)〜TP(−1)の間にあれば擬似安定点SP
(−1)に指向され、交番点TP(+1)〜TP(+2)の
間にあれば擬似安定点SP(+1)に指向される。
〔発明の目的〕
本発明は、複数のアンテナの受信信号間の位相差に基
づいて該アンテナを電波源に指向する場合のポインティ
ングエラーを防止することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明においては、第1受
信アンテナ(43)の受信信号(C)と第2受信アンテナ
(44)の受信信号(D)に基づいて、各受信信号の位相
差Θの正弦関数値sinΘおよび余弦関数値cosΘを(72に
て)得て、 前記正弦関数値sinΘおよび余弦関数値cosΘの符号に
よって位相差Θの属する象限(I〜IV)を判定し、判定
した象限の時系列の切換わりを追跡してΘ=0なる基準
点(SP(0))からのΘの右回り領域および左回り領域
のそれぞれにおいて右回り方向および左回り方向の象限
通過回数を、通過数が1≦m≦4なるmになるごとにカ
ウント(Acw,Accw)し、 前記正弦関数値sinΘおよび余弦関数値cosΘの少くと
も一方(sinΘ),前記判定した象限ならびに前記カウ
ントした値(Acw,Accw)に基づいて位相差Θを一意的に
特定し、第1受信アンテナ(43)と第2受信アンテナ
(44)の姿勢を、位相差Θが基準点となるように変化さ
せることを特徴とする。
これを実現する本発明の装置は、 第1受信アンテナ(43)および第2受信アンテナ(4
4); 第1受信アンテナ(43)および第2受信アンテナ(4
4)を姿勢変更自在に支持する支持手段(1); 第1受信アンテナ(43)および第2受信アンテナ(4
4)の各ビームを平行に保って、第1受信アンテナおよ
び第2受信アンテナを駆動する駆動手段(2); 第1受信アンテナ(43)の受信信号(C)と第2受信
アンテナ(44)の受信信号(D)に基づいて各受信信号
(C,D)の位相差Θの正弦関数値sinΘを表わす電気信号
Vsθおよび余弦関数値cosΘを表わす電気信号Vcθを発
生する関数信号発生手段(72); 電気信号VsθおよびVcθの極性より位相差Θの象限
(I〜IV)を検出する象限検出手段(91); 象限の時系列の切換わりを検出する象限変化検出手段
(91); 該検出した切換わりに基づいてΘ=0なる基準点から
のΘの右回り領域および左回り領域のそれぞれにおいて
右回り方向および左回り方向の象限通過回数(Acw,Acc
w)をカウントするカウント手段(91,Acw,Accw); 前記電気信号VsθおよびVcθの少くとも一方,象限検
出手段(91)が検出した象限(I〜IV)、ならびに、カ
ウント手段(91,Acw,Accw)のカウント値(Acw,Accw)
に基づいて、それらにより一意的に特定される位相差Θ
に対応するアンテナ偏角(θ)を算出する偏角演算手段
(91);および、 前記駆動手段(2)を介して、アンテナ(43,44)を
偏角演算手段(91)が算出した偏角(θ)を実質上零と
する方向に駆動する制御手段(91,A1);を備える。
なお、カッコ内の記号は、理解を容易にするために、
後述する実施例の、アジマス方向の姿勢制御に関連する
対応要素又は対応事項を示したが、後述の実施例におい
てはエレベーション方向に関しても、本発明を同様に適
用している。
〔作用〕
第6a図に示す、2つのアンテナの受信信号の位相差Θ
の正弦関数sinΘおよび余弦関数cosΘを、分かり易いよ
うに、山ピークおよび谷ピークをそれぞれ1および−1
に補正して模式化して、第6c図に示す。
第6c図を参照して説明する。なお、後述するが、Θ=
2π・lθ・sinθ/λで、位相差Θはアンテナ偏角θ
の正弦関数である点に注意されたい。
本発明では位相差Θが属する象限を、正弦関数sinΘ
および余弦関数cosΘの符号によって、第6c図に示すよ
うに判定するが、アンテナ偏角θ=0に対応する位相差
Θ=0の点SP(0)を基準点にして、基準点SP(0)か
ら右回り方向(第6c図では右方向)に象限I〜IVが繰返
しこの順に分布し、しかも左回り方向(第6c図では左方
向)には象限IV〜Iが繰返しこの順に分布する。ここ
で、これらの象限を、一意的に特定しうるように、基準
点SP(0)から右回りに順次領域R1〜R7と称し、左回り
には順次領域L1〜L7と符号を与えると、第6a図に示すグ
ラフの領域は、領域R1〜R9と領域L1〜L9に対応する。な
お、R8およびR9は第6c図には示されていないが、R7の右
外側にあり、それぞれ右外側に向けて象限IVおよびIで
ある。同様に、L8およびL9は第6c図には示されていない
が、L7の左外側にあり、それぞれ左外側に向けて象限I
およびIVである。
以下領域R1〜R9と領域L1〜L9の連なり全体を、制御対
象領域(R1〜R9+L1〜L9)と称する。第6c図には、制御
対象領域の中のR1〜R7+L1〜L7の領域のみを図示してい
る。制御対象領域(R1〜R9+L1〜L9)には、同一象限が
異った場所に多数あるので、判定した象限情報のみに基
づいて位相差Θが制御対象領域のいずれの小領域(R1〜
R9,L1〜L9の1つ;単位および区切りは象限対応)にあ
るかを確定することができない。
そこで本発明では、判定した象限の時系列の切換わり
を追跡してΘ=0なる基準点(SP(0))からのΘの右
回り領域(R1〜R9)および左回り領域(L1〜L9)のそれ
ぞれにおいて右回り方向および左回り方向の象限通過回
数を、通過数が1≦m≦4なるmになるごとにカウント
(Acw,Accw)する。初期位相差Θ(スタート時の位相差
Θ)が小領域R1,R2,L1又はL2にあれば、象限判定がI→
II又はII→IIIと切換わると右回りと、IV→III又はIII
→IIと切換わると左回りと判定でき、また最初に判定し
た象限は、R1,R2,L1又はL2と一意的に決定できる。すな
わち、スタート時の領域と、象限の切換わり方向を一意
的に決定することができる。
なお、後述する実施例では、アンテナをサーチ駆動し
て最高受信レベル方向を探索するヘリカルスキャンによ
り初期位相差Θを領域R1+R2+L1+L2の範囲内にしてい
るが、初期位相差Θを基準点(SP(0))近傍に設定す
る技術は、例えば電波源の位置とアンテナの位置(緯
度,経度)を、オペレータがコントローラに入力し、コ
ントローラが両者の相対位置関係に基づいてアンテナの
向きを電波源に設定するなど、他にも公知のものがあ
り、アンテナ姿勢の初期設定(初期位相差Θを領域R1+
R2+L1+L2の範囲内とすること)に格別な問題はない。
また、アンテナの姿勢制御を停止している間、アンテナ
を搭載した物体が静止しているときには、前の姿勢制御
中にアンテナが電波源に指向しているので、再度姿勢制
御を開始するときに初期設定が不要な場合があり、した
がってアンテナの用途によっては、初期設定が必要不可
欠でない場合もある。
本発明の後述の実施例では、アンテナ姿勢の初期設定
後に、象限がI→IIに切換わるとレジスタAcwの値を1
インクレメント(アップカウント)し、IV→IIIと切換
わるとレジスAccwを1インクレメントして、逆方向に切
換わるときには1デクレメント(ダウンカウント)す
る。したがって、レジスタAcwおよびAccwの値は、第6c
図に示すように、右回りでは、領域R1からR2に移るとき
にAcw=1となり、次に領域R5からR6に移るときにAcw=
2となり、R9からR10に移るときにAcw=3となる。すな
わち、m象限(m=4)を通過する毎に、レジスタAcw
の内容が1インクレメント(アップカウント)される。
左回りでは、領域L1からL2に移るときにAccw=1とな
り、次に領域L5からL6に移るときにAccw=2となり、L9
からL10に移るときにAccw=3となる。すなわち、m象
限(m=4)を通過する毎に、レジスタAccwの内容が1
インクレメント(アップカウント)される。この関係を
第6c図に示している。
これらのレジスタAcw,Accwの値と判定した象限によ
り、位相差Θが、制御対象領域(R1〜R9+L1〜L9)のど
の領域(R1〜R9,L1〜L9のいずれか)にあるか、一意的
に決定することができる。しかして、位相差Θが、決定
した領域の中の如何なる角度であるかは、正弦関数sin
Θおよび余弦関数cosΘの少くとも一方の値により決定
することができる。この決定した角度と決定した小領域
により、制御対象領域内で位相角Θが一意的に特定され
る。アンテナ偏角θに関して言えば、後述するように Θ=2π・lθ・sinθ/λ なる関係があり、第6a図に示すように、制御対象領域で
のアンテナ偏角θの範囲(0〜±10゜)は狭い。そこで
後述する実施例では、レジスタAcw,Accwの値と判定した
象限および正弦関数sinΘに基づいて、中間処理で、Ac
w,Accwの値と象限情報に基づいて右回り領域(R1〜R9)
ではsinΘの極性をすべて正に、左回り領域(L1〜L9)
ではすべて負に補正し、レベル絶対値はsinΘのそれと
同一とした誤差電圧Vθを得て、誤差電圧Vθ,Acw,Acc
wの値および象限情報に基づいてROMより、それらの情報
で一意的に特定されるアンテナ偏角θを読み出し、これ
をフィードバック情報として、Θ=0すなわちθ=0と
する方向にアンテナ姿勢を補正する。
以上のように、正弦関数sinΘ(又は余弦関数cosΘ)
のある値に対して、それをもたらす位相差Θは、制御対
象領域で多数あり得るが、本発明によれば正確に、正弦
関数sinΘ(又は余弦関数cosΘ)の各値に対してそれぞ
れ一意的に位相差Θ(それに一意的に対応するアンテナ
偏角θ)が特定され、この特定した位相差Θ(に一意的
に対応するアンテナ偏角θ)に基づいて、それが基準点
SP(0)になるようにアンテナ姿勢を変化させるので、
複数アンテナの受信信号間の位相差に基づいて該アンテ
ナを電波源に指向する場合のポインティングエラーを完
全に除去することが可能となる。
本発明の他の目的および特長は、以下の図面を参照し
た実施例説明より明らかになろう。
〔実施例〕
第1a図および第1b図に、本発明を一例で実施する自動
車搭載衛星放送受信システムの機械系の構成を、第2a図
にその制御系および信号処理系の構成をそれぞれ示し
た。このシステムは、4つの平面アンテナとジャイロと
を用いた修正同時ロービング方式により放送衛星を追尾
して衛星放送を受信し、映像および音声を自動車内に備
わるテレビジョンセットに出力する。
以下、各部を詳細に説明する。
まず、第1a図および第1b図を参照されたい。
機械系は、各平面アンテナのビームを平行に維持して
アジマス指向角(方位角)およびエレベーション指向角
(仰俯角)を設定し、大別すると支持機構1,アジマス駆
動機構2およびエレベーション駆動機構3に分けられ
る。
支持機構1はアンテナキャリッジ11,12,回転台13,固
定台14およびベース15を主構成要素とする。
アンテナキャリッジ11および12は、互いに等しい長矩
形の平板であり、それぞれの裏面には長手方向の中心線
に沿って軸111および121が固着されている。これら各キ
ャリッジは、それぞれ平面アンテナや信号処理回路、ジ
ャイロ等を搭載している(後述)。
回転台13は水平アーム131,回転軸132および2つの垂
直アーム133,134を備える。回転軸132は水平アーム131
の中心にそれと垂直下向きに固着されており、垂直アー
ム133および134は水平アーム131の両端にそれと垂直上
向きに一体成形されている。垂直アーム133および134は
同形であり、対向する各端部で、それぞれアンテナキャ
リッジ11に固着された軸111あるいはアンテナキャリッ
ジ12に固着された軸121を平行に枢支している。これに
おいては、第1b図に示されるとおり、軸111を軸121より
高く支持している。
固定台14は、ベース15上に固着されており、回転台13
を枢支している。回転台13と固定台14との間には、スラ
ストベアリング141が介挿されている。なお、ベース15
は自動車のルーフに固着される。
アジマス駆動機構2は、アジマスモータ21,鼓形ウォ
ーム22および図示していないホイールギア等よりなる。
アジマスモータ21は固定台14に固着されており、その出
力軸に鼓形ウォーム22が固着されている。図示していな
いホイールギアは回転台13の回転軸132に固着されてお
り、鼓形ウォーム22と噛合っている。つまり、アジマス
モータ21の出力軸の回転が、鼓形ウォーム22およびホイ
ールギアを介して回転軸132に伝達され、回転台13を回
転する。本実施例では、この構成により、最高速度を約
180゜/secとする回転台13の回転を得ている。
エレベーション駆動機構3は、エレベーションモータ
31,鼓形ウォーム32,扇形ホイール33およびリング34&35
等よりなる。エレベーションモータ31は回転台13の垂直
アーム133に固着されており、その出力軸に鼓形ウォー
ム32が固着されている。扇形ホイール33はアンテナキャ
リッジ12の軸121に固着されており、鼓形ウォーム32と
噛合っている。リンク34および35は、それぞれアンテナ
キャリッジ11の軸111とアンテナキャリッジ12の軸121の
各端を結合している。つまり、エレベーションモータ31
の出力軸の回転が、鼓形ウォーム32および扇形ホイール
33を介してアンテナキャリッジ12の軸121に伝達され、
さらにリンク34および35を介してアンテナキャリッジ11
の軸111に伝達され、アンテナキャリッジ11および12を
同時に回転する。本実施例においては、この構成によ
り、最高速度を約120゜/secとするアンテナキャリッジ1
1および12の回転を得ている。ただし、この回転は、ベ
ース15に対してアンテナビームが35゜上方を向く姿勢を
中心に、±30゜の範囲に制限している。
なお、以上説明した各要素は冷却ファン付きレードー
ムRDにより覆われている。
次に第2a図を参照されたい。
信号処理系は、アンテナ群4,BSコンバータ群5,BSチュ
ーナ群6,同相合成回路群7およびテレビジョンセット8
を主構成要素とし、アンテナ群4で受信した電波を合成
してテレビジョンセット8に出力するとともに、放送衛
星の方向とアンテナビームの指向方向との誤差を検出す
る。
アンテナ群4は、4つの平面アンテナ41,42,43および
44を含む。これらのうち、平面アンテナ41および42はア
ンテナキャリッジ11に搭載されており、平面アンテナ43
および44はアンテナキャリッジ12に搭載されている。各
平面アンテナは同諸元であり、それぞれ使用周波数約12
GHzにおいてオフセット角(法線からの偏角)約35゜,
半値角約7゜の主ビームを有する。各平面アンテナの主
ビームは機械系により平行に維持されており、アジマス
駆動機構2により一体でアジマス指向角が更新され、エ
レベーション駆動機構3により一体でエレベーション指
向角が更新される。
BSコンバータ群5は、アンテナキャリッジ11に搭載さ
れている2つのBSコンバータ51&52,およびアンテナキ
ャリッジ12に搭載されている2つのBSコンバータ53&54
を含む。BSコンバータ51の入力は平面アンテナ41の給電
点に、BSコンバータ52の入力は平面アンテナ42の給電点
に、BSコンバータ53の入力は平面アンテナ43の給電点
に、BSコンバータ54の入力は平面アンテナ44の給電点
に、それぞれ接続されており、各BSコンバータは、対応
する平面アンテナで受信した約12GHzの信号を約1.3GHz
の信号に変換している。
BSチューナ群6は、アンテナキャリッジ11に搭載され
たBSチューナ61&62および、アンテナキャリッジ12に搭
載されたBSチューナ63&64およびシンセサイザ65を含
む。各BSチューナは、それぞれBSコンバータ51,52,53あ
るいは54で変換した約1.3GHzの信号を、シンセサイザ65
より与えられる局部発振信号を用いて約403MHzの中間周
波数信号に変換する。このシンセサイザ65の発振周波数
を制御する信号は、スリップリング(図ではSP−SP線に
より境界を示している)を介して後述するテレビジョン
セット8のチャネルセレクタ84より与えられる。
同相合成回路群7は、3つの同相合成回路71,72&75,
位相シフト回路73およびD/Aコンバータ74を含む。この
うち、同相合成回路71,位相シフト回路73およびD/Aコン
バータ74はアンテナキャリッジ11に搭載されており、同
相合成回路72および75はアンテナキャリッジ12に搭載さ
れている。
ここで、各回路の詳細を説明する前に、第3a図,第3b
図および第3c図を参照して同相合成の意義について説明
する。ただし、これらの図面においては、図示の簡略化
と説明の弁宜上、各平面アンテナをオフセット角がない
線状アンテナとし、各アンテナビームを破線により、電
波を1点鎖線により、電波面を2点鎖線により、それぞ
れ示している。
第3a図は、アジマス方向について注目した平面アンテ
ナ41および42のモデルである。これらのアンテナは、同
一直線上にあり、回転軸13′(回転台13のシンボルと考
えられたい)を中心に一体で回転する。つまり、各アン
テナビームと電波のなす角θ(以下アジマス偏角とい
う)と、各アンテナの中心を結ぶ直線と電波面のなす角
θ′(以下アジマス位相角という)とは一致しており、
回転軸13′回りの回転により変化する。
これにおいて、アンテナ41および42のビーム指向方向
に放送衛星が存在し(平面投影像を考えられたい)、ア
ジマス偏角θおよびアジマス位相角θ′が零であれば、
各アンテナと放送衛星との距離は互いに等しくなるが、
それ以外のときには、lθ・sinθで示される距離差L
θを生ずる(lθはアンテナ41と42との中心距離)。
この距離差Lθは、各アンテナと放送衛星との距離に
比して非常に小さいので、放送衛星よりの電波の強度に
影響を与えるものではないが、電波は周期性を有してい
るので位相差に大きな影響を与える。つまり、アンテナ
41に到来した電波をcosωtで示すと、アンテナ42に到
来する電波は、それよりLθ/c時間だけ遅れるので、 cosω(t−Lθ/c) =cos(ωt−2π・lθ・sinθ/λ) ……(1) で表わされる。ただし、ωは電波の角速度、cは伝搬速
度、λは波長である。
この位相差、すなわち、2π・lθ・sinθ/λを除
去しないで各アンテナ受信信号を合成すると互いに干渉
してしまう。そこで、同相合成回路71においてアンテナ
41と42の受信信号の位相差を除去して合成し、同相合成
回路72においてアンテナ43と44の受信信号の位相差を除
去して合成している。
また、位相差2π・lθ・sinθ/λがアジマス偏角
θと一義的に対応することから同相合成回路72において
はこれを抽出し、A/DコンバータAD1においてデジタル変
換した後、スリップリングを介して後述するシステムコ
ントローラ91に与えている(後述するが、このことは抽
出した信号から一義的にアジマス偏角θが求まるという
ことを意味しているのではない)。
第3b図は、エレベーション方向について注目した平面
アンテナ41および43のモデルであり、各々は平行を維持
してそれぞれ異なる回転軸111′あるいは121′(それぞ
れ軸111,121のシンボルと考えられたい)を中心に回転
する。つまり、各アンテナビームと電波のなす角φ(以
下エレベーション偏角という)は各アンテナの回転によ
り変化するが、各アンテナの中心を結ぶ直線(以下エレ
ベーション基準線という)と電波面のなす角φ′(以下
エレベーション位相角という)は各アンテナの回転に因
らず一定となる。
これにおいても、上記同様に考えて、アンテナ41とア
ンテナ43との放送衛星に対する距離差Lφ(=lφ・si
nφ′:lφはアンテナ中心間の距離)によりもたらされ
る位相差を除去すれば、これらのアンテナの受信信号を
干渉なく合成することができるが、エレベーション位相
角φ′が各アンテナの回転に因らずに一定になることか
ら、位相差に基づいてエレベーション偏角φを求めるこ
とはできない。
一方、アンテナ41および43のビーム指向方向に放送衛
星が存在(平面投影像を考えられたい)する場合を考え
ると、アンテナ43と放送衛星との距離は、アンテナ41と
放送衛星との距離より各アンテナ間の垂直距離Lφ′だ
け長くなる。この垂直距離Lφ′は、第3c図に示すよう
に、エレベーション基準線に対する各アンテナの偏角
(上向きを正:以下エレベーション角という)Elを定義
すれば、lφ・sinElで表わされ、アンテナ41の受信信
号に対するアンテナ43の受信信号の位相遅れは2π・l
φ・sinEl/λで示される。
つまり、アンテナ41の受信信号をこの位相差2π・l
φ・sinEl/λだけ遅らせれば、遅らせた後のアンテナ41
の受信信号とアンテナ43の受信信号との位相差はエレベ
ーション偏角φによりもたらされたものということがで
きる。そこで、位相シフト回路73においてアンテナ41お
よび42の同相合成出力を2π・lφ・sinEl/λだけ遅ら
せた後、同相合成回路75においてアンテナ43および44の
同相合成出力と同相合成するとともに、エレベーション
偏角φに関する情報を抽出し、A/DコンバータAD1におい
てデジタル変換した後、スリップリングを介して後述す
るシステムコントローラ91に与えている。
以下、各回路の詳細を説明する。
同相合成回路71は、第2b図に示すように、複数個のス
プリッタ,ミキサ,ローパスフィルタおよびコンバイナ
等でなる。
端子AにはBSチューナ61よりアンテナ41の受信信号に
基づく中間周波信号が与えられ、端子BにはBSチューナ
62よりアンテナ42の受信信号に基づく中間周波信号が与
えられる。前者は、スプリッタ711によりアンプ712とス
プリッタ713とに分配され、さらに、スプリッタ713によ
りミキサ714と715とに分配され、後者は、90゜移相スプ
リッタ716によりスプリッタ717と718とに分配され、さ
らに、スプリッタ717および718によりミキサ714,715,71
Bおよび71Cに分配される。この場合、90゜移相スプリッ
タ716は、スプリッタ718に対して90゜移相シフトした入
力信号を分配するので、スプリッタ718を介してミキサ7
15および71Cに分配される信号は、アンテナ42の受信信
号に基づく中間周波信号を90゜移相シフトした信号とな
る。
前述したように、端子Aに与えられるBSチューナ61よ
りの中間周波信号と端子Bに与えられるBSチューナ62よ
りの中間周波信号との間にはアンテナ41およびアンテナ
42の配置から生ずる位相ずれがある。いま、BSチューナ
61よりの中間周波数信号をcosωt、位相差をΘとする
と、BSチューナ62よりの中間周波信号はcos(ωt−
Θ)で表わされ、スプリッタ718を介してミキサ715およ
び71Cに分配される信号は−sin(ωt−Θ)で表わされ
る。
ミキサ714では、スプリッタ713を介して与えられた信
号とスプリッタ717を介して与えられた信号とにより、c
osωt・cos(ωt−Θ)なる演算を行なう。この演算
は、cosΘ+cos(2ωt−Θ)で示されるので(算術的
な係数は無意味なため省略する:以下同じ)、ローパス
フィルタ719において交流成分を除去することにより、c
osΘなる直流成分を抽出することができる。この信号は
ミキサ71Bに与えられ、ここでは、cosΘ・cos(ωt−
Θ)なる演算を行なう。
ミキサ715では、スプリッタ713を介して与えられた信
号とスプリッタ718を介して与えられた信号とにより、
−cosωt・sin(ωt−Θ)なる演算を行なう。この演
算は、sinΘ+sin(2ωt−Θ)で示されるので、ロー
パスフィルタ71Aにおいて交流成分を除去すると、sinΘ
なる直流成分を抽出することができる。この信号はミキ
サ71Cに与えられ、ここでは、−sinΘ・sin(ωt−
Θ)なる演算を行なう。
コンバイナ71Dにおいては、ミキサ71Bの出力とミキサ
71Cの出力とを加算し、 cosΘ・cos(ωt−Θ)−sinΘ・sin(ωt−Θ) なる演算を行なう。この結果、cosωtなる同相化した
成分の信号を抽出することができるので、アンプ71Eに
おいてレベル調整を行なった後、コンバイナ71Fにおい
てアンプ712の出力と合成する。
なお、第2b図においてはコンバイナ71Fの出力を2cos
ωtと示しているが、この係数は算術的な意味(つまり
振幅成分)を持つものではなく、2つの信号、すなわ
ち、BSチューナ61および62よりの各中間周波信号を同相
で合成したことを意味しているものと理解されたい(以
下同義)。
同相合成回路71の出力信号2cosωtは、位相シフト回
路73の端子X′に与えられる。
位相シフト回路73は、第2e図に示すように90゜スプリ
ッタ731&732,ミキサ733&734およびコンバイナ735より
なり、同相合成回路71の出力信号2cosωtの位相を前述
したアンテナ間の垂直距離Lφ′に基づく位相差2π・
φ・sinEl/λ(以下εと略す)だけシフトする。
つまり、端子Pには位相差εの余弦に対応するシフト
信号cosεが与えられている。この信号は、後述するシ
ステムコントローラ91によりそのときのアンテナのエレ
ベーション角Elに対応付けして出力されたデジタルデー
タをD/Aコンバータ74においてアナログ変換した信号で
ある。
端子X′に与えられた信号2cosωtは、90゜スプリッ
タ731によりミキサ733と734とに分配され、端子Pに与
えられた信号cosεは、90゜スプリッタ732によりミキサ
733と734とに分配される。
ミキサ733へは、いずれも移相のない信号が与えられ
るので、2cosωt・cosεなる演算が行なわれ、ミキサ7
34へは、いずれも移相された信号が与えられるので、2s
inωt・sinεなる演算が行なわれる。これらの出力信
号をコンバイナ735において加算することにより、その
出力端から同相合成回路71の出力信号2cosωtを位相差
εだけ移相した信号cos(ωt−ε)が得られる。この
信号は同相合成回路75に与えられる。
一方、同相合成回路72においては同相合成回路71と全
く同様にしてBSチューナ63および64よりの各中間周波信
号を同相で合成する。この構成は、第2c図に示すよう
に、ローパスフィルタ72Gおよび72Hを余計に備えている
ことを除けば同相合成回路71の構成に同一である。
前述したようにBSチューナ61が出力する中間周波信号
とBSチューナ63が出力する中間周波信号との間には、ア
ンテナ41およびアンテナ43の配置から生ずる位相ずれが
ある。いま、上記に倣って、BSチューナ61が出力する中
間周波信号をcosωtとし、この位相差をΦとすれば、B
Sチューナ63が出力する中間周波信号は、cos(ωt−
Φ)で表わされる。また、前述同様に、アンテナ43およ
びアンテナ44の配置から生ずる位相ずれをΘとすれば、
BSチューナ64よりの中間周波信号は、cos(ωt−Φ−
Θ)と表わされる。したがって、ここでの信号処理過程
は、第2c図中に記した各式により示されるとおり、上記
同相合成回路71の説明におけるωtを、(ωt−Φ)に
読替えたものに等しくなり、コンバイナ72FよりBSチュ
ーナ63および64よりの各中間周波信号を同相で合成した
信号2cos(ωt−Φ)が得られる(詳細は前述を参照さ
れたい)。
また、ローパスフィルタ72Gはミキサ724の出力信号、
cos(ωt−Φ)・cos(ωt−Φ−Θ)より交流成分を
除去したcosΘなる直流成分(以下アジマス誤差電圧の
余弦成分Vcθという)を摘出し、ローパスフィルタ72H
はミキサ725の出力信号、−cos(ωt−Φ)・sin(ω
t−Φ−Θ)より交流成分を除去したsinΘなる直流成
分(以下、アジマス誤差電圧の正弦成分Vsθという)を
摘出し、それぞれ、A/DコンバータAD1およびスリップリ
ングを介してシステムコントローラ91に与えている。こ
れらアジマス誤差電圧の余弦成分Vcθおよび正弦成分Vs
θを与える位相差Θは、アンテナ41の受信信号とアンテ
ナ42の受信信号との位相差、あるいは、アンテナ43の受
信信号とアンテナ44の受信信号との位相差であり、第3a
図を参照した前述の説明に従えば2π・lθ・sinθ/
λと表わされる。
同相合成回路72の出力信号2cos(ωt−Φ)は同相合
成回路75に与えられる。
同相合成回路75の構成は、第2d図に示したように同相
合成回路72の構成と同一であり、この第2d図中に式によ
り示したとおり、この回路でなされる信号処理過程は、
前述した同相合成回路71の説明におけるωtを(ωt−
ε)に読替え、Θを{ε+(Φ−ε)}に読替えたもの
に等しい。したがって、コンバイナ75Fより位相シフト
回路73により移相された同相合成回路71の出力信号2cos
(ωt−ε)と、同相合成回路72の出力信号2cos(ωt
−Φ)とを同相合成した信号、すなわち、BSチューナ5
1,52,53および54の出力信号を同相合成した信号4cos
(ωt−ε)を得る(詳細は前述を参照されたい)。
また、ローパスフィルタ75Gはミキサ754の出力信号、
cos(ωt−Φ)・cos(ωt−ε)より交流成分を除去
したcos(Φ−ε)なる直流成分(以下エレベーション
誤差電圧の余弦成分Vcφという)を摘出し、ローパスフ
ィルタ75Hはミキサ755の出力信号、−cos(ωt−Φ)
・sin(ωt−ε)より交流成分を除去したsin(Φ−
ε)なる直流成分(以下、エレベーション誤差電圧の正
弦成分Vsφという)を摘出し、それぞれ、A/Dコンバー
タAD1およびスリップリングを介してシステムコントロ
ーラ91に与えている。これらエレベーション誤差電圧の
余弦成分Vcφおよび正弦成分Vsφを与える位相差(Φ−
ε)は、アンテナ41の受信信号とアンテナ43の受信信号
との位相差Φと、アンテナ41とアンテナ43との垂直距離
φ′に基づく位相差εとの差、あるいは、アンテナ42
の受信信号とアンテナ44の受信信号との位相差Φと、ア
テナ42とアンテナ44との垂直距離Lφ′に基づく位相信
号εとの差であり、第3c図を参照した前述の説明に従え
ば、2π・lθ・sinφ/λ−2π・lθ・sinEl/λと
表わされる。
再度第2a図を参照すると、同相合成回路75の出力は、
非接触型の結合トランスTrsを介してテレビジョンセッ
ト8に与えられている。
テレビジョンセット8は、復調回路81,CRT82,スピー
カ83,チャネルセレクタ84およびメインスイッチ85等を
備え、自動車の室内に設置されている。
復調回路81は同相合成回路75より与えられた信号を復
調し、CRT82に画像を、スピーカ83に音声をそれぞれ出
力する。また、自動利得調整で用いるAGC信号を分岐
し、A/DコンバータAD2を介してシステムコントローラ91
に与えている。
チャネルセレクタ84は、前述したように、手動操作さ
れてシンセサイザ65の発振周波数を設定し、メインスイ
ッチ85は手動操作されて電源ユニットDを付勢する。電
源ユニットDは、構成各部に所定の電圧を供給するとと
もに、レードームRDに設置された換気冷却用のファンE
を付勢する。
制御系は、システムコントロールユニット9,アジマス
ドライブコントロールユニットA,エレベーションドライ
ブコントロールユニットBおよび各種センサ等で構成さ
れる。
システムコントロールユニット9は、システムコント
ローラ91および操作ボード92を備え、自動車の室内に設
置されている。システムコントローラ91は操作ボード92
よりのオペレータの指令に従って、放送衛星のサーチお
よびトラッキング(追尾)を実行するが、これについて
の詳細は後述する。
アジマスドライブコントロールユニットAは、アジマ
スモータ21を付勢制御するアジマスサーボコントローラ
A1およびアジマスモータ21に結合されたタイミングジェ
ネレータA2等でなる。
アジマスサーボコントローラA1は、タイミングジェネ
レータA2が検出するアジマスモータ21の回転(正逆)に
対応した電流値(正負)値と、システムコントローラ91
より与えられた電流参照値(正負)に基づいて、アジマ
スモータ21を付勢制御する。
エレベーションドライブコントロールユニットBは、
エレベーションモータ31を付勢制御するエレベーション
サーボコントローラB1およびエレベーションモータ31に
結合されたタイミングジェネレータB2等でなる。
エレベーションサーボコントローラB1は、タイミング
ジェネレータB2が検出するエレベーションモータ31の回
転(正逆)に対応した電流値(正負)値と、システムコ
ントローラ91より与えられた電流参照値(正負)に基づ
いて、エレベーションモータ31を付勢制御する。
各種センサの主なものには、ジャイロC1&C2,ロータ
リエンコーダC3&C4,リミットスイッチSWu&SWd,およ
び、電流センサや角速度センサ(図示せず)がある。
ジャイロC1およびC2はアンテナキャリッジ12に搭載さ
れている。ジャイロC1はアジマス方向に自由度を有し、
ジャイロC2はエレベーション方向に自由度を有し、それ
ぞれ姿勢変更や自動車の移動等によるアジマス、あるい
はエレベーション方向の偏位角速度に応じた電圧信号を
出力する。これらの検出信号は、A/DコンバータAD1によ
りデジタル変換された後、スリップリングを介してシス
テムコントローラ91に与えられる。
ロータリエンコーダC3は、アジマスモータ21に結合さ
れており、回転台13の回転角、すなわちアジマス角を検
出する。この場合、アンテナビームが自動車の進行方向
に正対する姿勢を基準に、右回りの正とする角度検出を
行なう。
ロータリエンコーダC4は、エレベーションモータ31に
結合されており、アンテナキャリッジ11および12の回転
角、すなわちエレベーション角を検出する。この場合、
前述したように、エレベーション基準線(アンテナ41と
43、あるいは42と44の中心を結ぶ直線)に対する偏角
を、上向きを正として検出する。
リミットスイッチSWuおよびSWdは、ともにエレベーシ
ョン駆動機構3に係合されており、アンテナビームのエ
レベーション角の上下限を検出する。本実施例では、前
述したように、ベース15に対してアンテナビームが65゜
上方を指向する姿勢を上限をとし、5゜上方を指向する
姿勢を下限としている。
アジマスサーボコントローラA1内および、エレベーシ
ョンサーボコントローラB1内には、図示していないが、
それぞれ電流センサおよび角速度センサが備わってい
る。これらのセンサは、それぞれアジマスモータ21ある
いはエレベーションモータ31の付勢電流およびその回転
角速度を電圧信号として検出する。これらの検出信号
は、A/DコンバータAD3を介してシステムコントローラ91
に与えられる。
ここで、本実施例システムで実行されるアンテナ41〜
44の姿勢制御を第4a図に示したブロックダイアグラムを
参照して説明する。このブロックダイアグラムは、アジ
マス方向の姿勢制御に関して示したものであるが、エレ
ベーション方向の姿勢制御に関しても全く同様になるの
で、図および説明を省略する。
いま、アジマス方向の姿勢制御の参照アジマス角Az0
が与えられ、所定の補償を行なって電流Dθによりモー
タ21を付勢しているとする。ブロックFAはモータ21の電
機子回路を示し、RAは電機子抵抗を、tAは電気的な時定
数を示す。
この付勢により、モータ21の電機子回路にIθなる電
流が流れ、モータ21の出力軸には電機子電流Iθに比例
したトルクが発生する。つまり、ブロックFBは比例要素
であり、定数KBはトルク定数を示している。このトルク
は、自動車の移動等によるトルク外乱T1Lを受ける。
モータ21に発生したトルクは回転台13を回動し、アン
テナビームのアジマス角を更新する。その角速度Qθ
トルクの積分値に比例し、更新アジマス角はさらにその
積分値に比例する。ブロックFCは前者の関数を示し、ブ
ロックFDは後者の関数を示す。なお、J1は、アジマス駆
動機構2や回転台13等のイナーシャによる比例定数であ
る。
更新されたアンテナビームの指向方向は、自動車の移
動等による角速度外乱AzLを受け、実際の放送衛星の方
向からずれる。
以上のように、アジマス方向の姿勢制御の参照アジマ
ス角Az0に基づいて設定した電流Dθによるアンテナ41
〜44の姿勢制御は、電気的なロスや自動車の移動等によ
る外乱により、期待される結果からずれる。そこで、本
実施例では、角度制御ループ,速度制御ループおよび電
流制御ループを設けている。
角度制御ループは、同相合成回路72において検出する
アンテナビームの指向方向と放送衛星の方向のアジマス
角のずれ、すなわちアジマス偏角θをフィードバックす
るが、このアジマス角には、前述のようにアンテナビー
ムの指向方向の動きに外乱が重畳されているので、この
アジマス偏角θから、ロータリエンコーダC3が検出した
アジマス角Azを減じた外乱のみをフィードバックしてい
る。ブロックF1およびF2は比例要素であり、K1,K2は比
例定数を示す。
ところで、アジマス偏角θは、アンテナ41〜44による
受信がないときには得られない。したがって、その場合
には、アジマス偏角θに替えてジャイロC1が検出したア
ンテナ41〜44のアジマス方向の角速度Gθ(以下、アジ
マス方向のジャイロデータという)を積分して用いる。
ブロックF3はこの積分を示し、ブロックF11およびF31は
これらの切換えを示している。
速度制御ループは、角速度外乱を補償する。この場合
も、上記同様に角速度外乱を含めたアンテナ41〜44のア
ジマス方向の角速度、すなわち、ジャイロC1によるアジ
マス方向のジャイロデータGθより、角速度センサが検
出したモータ21の角速度Qθを減ずることにより、角速
度外乱のみを抽出してフィードバックしている。ブロッ
クF5およびF6は比例要素であり、K5およびK6はその比例
定数である。ただし、この場合、受信レベルの低下があ
り、すでにジャイロデータGθを角度制御ループでフィ
ードバックしているときには、ジャイロデータGθの重
複をブロックF61において阻止する。
電流制御ループは、電流センサが検出したモータ21の
付勢電流Iθによりモータ21および付勢回路の電気的な
ロスを補償する。ブロックF4は比例要素であり、K4はそ
の比例定数である。
この制御処理においては、参照角Az0に対し、角度制
御ループによる角度外乱の補償を施してZ1を得ると、ブ
ロックF7において比例積分補償(比例定数K7,時定数t
7)を施してZ2を得て、さらに速度制御ループによる角
速度外乱の補償および、電流制御ループによる電気的な
ロスの補償を施してZ3を得る。この値を比例ブロックF8
(比例定数K8)において更新角対応の電流値に変換し、
モータ21を付勢する。ただし、本実施例装置は自動車に
搭載されているので、電源の保護の必要から、ブロック
F9において電流制限を行ない、制限後の電流Dθにより
モータ21を付勢している。これにより、オフセットを除
去するための比例積分補償(F7)を含む角度制御ループ
に電流制限が付加されることになるが、その内側に速度
制御ループおよび電流制御ループが構成されているの
で、比例積分補償と電流制限の組合せによるワインドア
ップ現象は生じない。
つまり、本実施例においては、角度制御ループの内側
に速度制御ループおよび電流制御ループを構成している
ので、オフセットのない高速応答制御を実現するととも
にワインドアップ現象を生じることなく電源を保護して
いる。
以上の制御処理は、システムコントローラ91によりも
たらされる。以下、第5a図,第5b図および第5c図に示し
たフローチャートを参照してシステムコントローラ91の
制御動作を説明する。
システムコントローラ91は、メインスイッチ85が投入
されて各部に所定の電圧が供給されると、S1(フローチ
ャートのステップに付した番号を示す:以下同義)にお
いてメモリ、レジスタおよびフラグ等を初期化し、S2に
おいて放送衛星のサーチ範囲を初期化する。このサーチ
は、後述する説明より明らかになろうが、いわゆるヘリ
カルスキャンであり、当初は、レジスタEldおよびEluに
それぞれエレベーション角の最小値および最大値を格納
して全域のヘリカルスキャンをセットしている。
S3〜S5は、操作ボード92よりの入力待ちループであ
る。このループにおいて、自動車が走行する地域のデー
タが入力されるとそれにより放送衛星の仰角がある程度
特定できるので、S4においてそれに対応するサーチ範囲
をセットする。この後、操作ボード92よりスタート指示
が入力されるとループを解いてS6に進む。
S6においては、アンテナ41〜44のエレベーション角を
サーチ開始角Eld(レジスタEldの値:以下同様)にセッ
トする。この場合、ロータリエンコーダC4の検出エレベ
ーション角Elを監視ながら、エレベーションサーボコン
トローラB1に対してエレベーションモータ31の付勢を指
示し、それがサーチ開始角Eldに一致すると消勢を指示
する。
S7においては放送衛星のサーチに用いるレジスタRl,R
aおよびReをクリアし、S8においてはアジマス付勢電流
θを高い値に、エレベーション付勢電流Dφを低い値
に、それぞれセットしてアジマスサーボコントローラA1
およびエレベーションサーボコントローラB1に向けて出
力し、アジマスモータ21およびエレベーション31の付勢
を指示する。これにより、アンテナ41〜44が、アジマス
方向に高速連続回転されながらエレベーション方向に低
速で姿勢変更されて、アンテナビームが螺旋を描くヘリ
カルスキャンが開始される。
この後、S9〜S14においてヘリカルスキャンにより最
大の受信レベルを得るアンテナ姿勢を探索する。つま
り、S10において復調回路81よりの受信レベルL(AGC信
号)を読み取り、S11においてロータリエンコーダC3お
よびC4が検出したアジマス角Azおよびエレベーション角
Elを読み取り、S12において、このときの受信レベルL
とレジスタRlに格納しているそれまでの受信レベルの最
大値を比較し、前者の方が大きいときにはS13におい
て、このときの受信レベルL,アジマス角Azおよびエレベ
ーション角Elを、それぞれレジスタRl,RaおよびReに格
納する。
設定サーチ範囲のヘリカルスキャンを終了するとエレ
ベーション角Elがサーチ終了角Eluを超えるので、S16に
おいて各サーボコントローラに停止を指示してサーチ処
理を終了する。このとき、レジスタRlには設定サーチ範
囲における受信レベルの最大値が、レジスタRaおよびRe
にはそれを得るアジマス角あるいはエレベーション角
が、それぞれ格納されている。そこで、S17においてレ
ジスタRlの値と最低受信レベルLminと比較する。ヘリカ
ルスキャンによりサーチした範囲に放送衛星がないとき
などにはレジスタRlの値が最低受信レベルLmin以下とな
るので、その場合にはS18において受信不能を表示してS
3に戻るが、正しく放送衛星からの電波を受信していれ
ばレジスタRlの値が最低受信レベルLminを超えるので、
S19においてレジスタRaおよびReの値により示される姿
勢にアンテナをセットする。これは、ロータリエンコー
ダC3およびC4によるアジマス角およびエレベーション角
Elを監視ながらサーボコントローラA1およびB1を介して
各モータ21および31を制御することによりなされる。
最大の受信レベルを得る姿勢にアンテナをセットする
と、S20において再度アジマス角Azおよびエレベーショ
ン角Elを読み取り、S21においてそれらを参照アジマス
角および参照エレベーション角としてそれぞれレジスタ
Az0およびEl0に格納する。
この後は、S22において、後述するアジマス誤差電圧
およびエレベーション誤差電圧の補正に用いるレジスタ
Aq-,Acw,Accw,Eq-,EcwおよびEccwをクリアし、S23〜S44
でなるループにおいて、第4a図に示した制御ループに従
ったアンテナ41〜44の姿勢制御を行なう。
ここでは、まず、S24においてアジマス角Azとエレベ
ーション角Elを読み取り、S25においてエレベーション
角Elによりもたらされるアンテナ41および43と、アンテ
ナ42および44との垂直距離Lφ′による位相差εをROM
テーブルより読み出し、それを出力する。このデータ
は、前述したように、D/Aコンバータ74により電圧値に
変換されて位相シフト回路73に与えられ、アンテナ41お
よび43の合成受信信号をシフトする。
S26〜S29においては受信レベルLを読み取り、その値
が最低受信レベルLminを超えていればAレジスタに1を
格納し、それ以下であればAレジスタに0を格納する。
このAレジスタの値は、前述した制御パラメータの切換
え(ブロックF11,F31およびF61)に用いられる。
S30においてはアジマスモータ21の付勢電流Iθおよ
びエレベーションモータ31の付勢電流Iφを読み取り、
S31においてはアジマスモータ21の角速度Qθおよびエ
レベーションモータ31の角速度Qφを読み取り、S32に
おいては外乱を含めたアンテナ41〜44のアジマス方向の
角速度、すなわちジャイロデータGθ、および外乱を含
めたアンテナ41〜44のエレベーション方向の角速度、す
なわちジャイロデータGθを読み取る。
さらに、S33においては、アジマス誤差電圧の余弦成
分Vcθならびに正弦成分Vsθ、および、エレベーション
誤差電圧の余弦成分Vcφならびに正弦成分Vsφを読み取
る。前述したとおり、アジマス誤差電圧の余弦成分Vcθ
はcosΘなる直流成分、その正弦成分VsθはsinΘなる直
流成分であり、エレベーション誤差電圧の余弦成分Vcφ
はcos(Φ−ε)なる直流成分、その正弦成分Vsφはsin
(Φ−ε)なる直流成分である。また、Θは第3a図を参
照した前述の説明に従って2π・lθ・sinθ/λと表
わされ、(Φ−ε)は第3c図を参照した前述の説明に従
って2π・lθ・sinφ/λ−2π・lθ・sinEl/λと
表わされる。つまり、各成分Vcθ,Vsθ,VcφおよびVsφ
は、それぞれベッセル関数となる。
第6a図に示したグラフcはアジマス誤差電圧の余弦成
分Vcθを、グラフsはアジマス誤差電圧の正弦成分Vsθ
を、それぞれ示す。ここで、グラフsに注目すると、ア
ジマス偏角が0゜のときに電圧が0[mV]となるので、
アジマス誤差電圧の余弦成分Vcθをフィードバックすれ
ば放送衛星(電波源)を自動追尾することが予想されよ
うが、これをそのままフィードバックした場合には自動
追尾が−180゜<Θ<+180゜の範囲に限定される。つま
り、TP(−1)〜TP(+1)の範囲内であれば正規の安
定点SP(0)への引き込みが可能となるが、この範囲を
超えると疑似安定点への引き込みが行なわれてしまう。
例えば、TP(+1)〜TP(+2)の範囲では疑似安定点
SP(+1)への引込みが、TP(−1)〜TP(−2)の範
囲では疑似安定点SP(−1)への引込みが行なわれる。
本実施例装置においてTP(−1)は約−2.2゜であ
り、TP(+1)は約+2.2゜であるが、ここにグラフp
によりアンテナビーム(合成ビーム)のパターンを重複
図示したように、アンテナビームの半値角はこの引込範
囲の外側にあるため、疑似安定点への引き込みは充分に
予想される。これを防止するために、本実施例装置にお
いては、アジマス誤差電圧の余弦成分Vcθと正弦成分Vs
θとによりアジマス偏角の象限を設定し、それにより正
弦成分Vsθの符号を補正してアジマス誤差電圧Vθを求
め、フィードバックしている。
具体的には、第6b図に示すようにアジマス誤差電圧の
余弦成分VcθをY軸に、正弦成分VsθをX軸にとってI
〜IV象限を設定する。ここに示したグラフは、第6a図に
示した余弦成分Vcθと正弦成分Vsθの写像であるが、ア
ジマス偏角が正側に変化するときには安定点SP(0)か
ら右回りにこのグラフ上を移動し、負側に変化するとき
には安定点SP(0)から左回りにこのグラフ上を移動す
る。したがって、アジマス偏角の変化をトレースしなが
ら、それを戻すべく正弦成分Vsθの符号を補正してアジ
マス誤差電圧Vθを求める。
なお、これと全く同様にしてエレベーション誤差電圧
φを求めるが、重複を避けるために図示および説明を
省略する。
以上の補正処理はS34でなされる。
第5c図は補正処理を詳細に示したフローチャートであ
る。
ここでは、まず、S101においてアジマス誤差電圧の余
弦成分Vcθおよび正弦成分Vsθからアジマス偏角の象限
を求め、S102においてその象限をレジスタAqに格納す
る。
続いての説明より明らかになろうが、レジスタAq-
は過去の象限が格納されているが(最初は0)これらが
異なるときには、S104においてこれらのレジスタの値を
調べる。
レジスタAq-の値が第I象限を示し、レジスタAqの値
が第II象限を示すときには、アジマス偏角が第6a図にお
いて(以下略)右回りに変化していることになるが、こ
の場合、安定点SP(0)からの右回りの変化と、安定点
SP(0)から左回りに変化したときの戻りにおける右回
りの変化とを区別する必要がある。それは、左回りの回
数をカウントするための左回りレジスタAccwの値を調べ
れば良く、その値が0であれば少なくとも過去にあった
左回りの変化については戻し終っているので、S106にお
いて右回りの回数をカウントするための右回りレジスタ
Acwを1カウントアップする。
以下同様に、レジスタAq-の値が第II象限を示し、レ
ジスタAqの値が第I象限を示すときには、アジマス偏角
が左回りに変化していることになるので、左回りレジス
タAccwの値が0であることを条件にS108において右回り
レジスタAcwを1カウントダウンし、レジスタAq-の値が
第III象限を示し、レジスタAqの値が第IV象限を示すと
きには、アジマス偏角が右回りに変化していることにな
るので、右回りレジスタAcwの値が0であることを条件
にS110において左回りレジスタAccwを1カウントダウン
し、レジスタAq-の値が第IV象限を示し、レジスタAqの
値が第III象限を示すときには、アジマス偏角が左回り
に変化していることになるので、右回りレジスタAcwの
値が0であることを条件にS112において左回りレジスタ
Accwを1カウントアップする。
S113においては、上記の他の場合も含め、アジマス偏
角の象限に変化があったときに、レジスタAqに格納して
いる現在の象限をレジスタAq-に格納する。
このように、アジマス偏角が右回りに変化した場合に
は右回りレジスタAcwの値が1以上となり、左回りに変
化した場合には左回りレジスタAccwの値が1以上とな
る。そこで、右回りレジスタAcw値が1以上で、現在の
アジマス偏角の象限が第IIIまたは第IV象限であればS11
6においてアジマス誤差電圧の正弦成分Vsθの符号を変
えてアジマス誤差電圧Vθを設定し、左回りレジスタAc
cwの値が1以上で、現在のアジマス偏角の象限が第Iま
たは第II象限であれば、S119においてアジマス誤差電圧
の正弦成分Vsθの符号を変えてアジマス誤差電圧Vθ
設定し、それ以外のときにはS120においてアジマス誤差
電圧の正弦成分Vsθでアジマス誤差電圧Vθを設定す
る。これにより、アジマス偏角が前述したTP(−1)〜
TP(+1)の範囲を超えて変化し、アジマス誤差の正弦
成分Vsθが交番したときにも正しく安定点SP(0)への
引き込みが可能となる。
S121においては、記載を省略したが、上記のS101〜S1
20と全く同じ処理手順でエレベーション誤差電圧Vφを
設定する。
この後、第5b図のフローチャートのS35において、ア
ジマス誤差電圧Vθおよびエレベーション誤差電圧Vφ
の値および象限No.でROMテーブルを参照し、アジマス偏
角θおよびエレベーション偏角φを求める。
以上に説明したアジマス偏角θの算出の内容を、ここ
で第6c図を参照して更に詳しく説明する。
第6c図に示すように、sinΘおよびcosΘの極性+,−
の組合せによって象限I〜IVを判定することができる。
システムコントローラ91は、第5c図のS101で、sinΘお
よびcosΘの極性に基づいて象限I〜IVを判定して、判
定した象限を表わすデータをレジスタAzに格納する。こ
の段階では、例えば象限IIIと判定しても、それが基準
点SP(0)から右回りでΘが変化したときの象限III
(領域R3)か、左回りで変化したときの象限III(領域L
3)かは不明である。
そこでシステムコントローラ91は、第5c図のS103〜S1
13で、象限の切換わりの有無を判定し、切換わりがある
と切換わりモードに対応して、レジスタAcwあるいはAcc
wの値を、アップ変更あるいはダウン変更する。この処
理により、レジスタAcwおよびAccwのデータは、第6c図
に示すように、制御対象領域(R1〜R9+L1〜L9)を、中
央領域(L1+R1;Acw=0&Accw=0),右回り第1領域
(R2〜R5;Acw=1&Accw=0),右回り第2領域(R6〜
R9;Acw=2&Accw=0)、ならびに、左回り第1領域
(L2〜L5;Acw=0&Accw=1),左回り第2領域(L6〜
L9;Acw=0&Accw=2)に区分して表わす情報となる。
このように区分した各領域内には同一象限No.は存在
しないので、判定した象限No.(レジスタAqのデータ)
および判定した領域(AcwおよびAccwのデータ)より、
位相差Θが、象限単位の領域R1〜R9,L1〜L9のいずれに
属するかが分かる。
この実施例では、システムコントローラ91は次に、S1
14〜S120で、位相差Θが左回り領域(L1〜L9)にあって
象限I又はIIであると、誤差電圧Vθを、sinΘを表わ
す検出電圧Vsθの極性(正:第6c図中に2点鎖線で示
す)を反転したものとし、位相差Θが右回り領域(R1〜
R9)にあって象限III又はIVであると、誤差電圧Vθ
を、sinΘを表わす検出電圧Vsθの極性(正:第6c図中
に2点鎖線で示す)を反転したものとし、他の象限であ
るときには、誤差電圧Vθを、sinΘを表わす検出電圧V
sθそのものとする。これにより、制御対象領域(R1〜R
9+L1〜L9)においては、誤差電圧Vθと、象限情報
(レジスタAqのデータ)により、位相差Θが制御対象領
域の小領域R1〜R9,L1〜L9のいずれにあるかを特定でき
る。すなわち、誤差電圧Vθが正であると、位相差Θは
右回り領域の、一意的に特定される象限R1〜R9のいずれ
かであり、これらの象限のいずれであるかはレジスタA
q,AcwおよびAccwのデータより分かる。誤差電圧Vθが
負であると、位相差Θは左回り領域の象限L1〜L9のいず
れかであり、これらの象限のいずれであるかもレジスタ
Aq,AcwおよびAccwのデータより分かる。
したがってシステムコントローラ91は、誤差電圧Vθ
の極性と、レジスタAq,AcwおよびAccwのデータによって
特定される小領域(R1〜R9,L1〜L9)に対応する、ROM上
のメモリ領域の、誤差電圧Vθのレベル値(絶対値)に
対応するアンテナ偏角θの値を読出す。より具体的に説
明すると、システムコントローラ91内のROMには、右回
り領域の象限R1〜R9のそれぞれに対応付けたメモリ領域
(メモリグループ)のそれぞれに、各象限における誤差
電圧Vθのレベル(正値;アドレス)に対応けた、該レ
ベルをもたらすアンテナ偏角θの値(正値;メモリデー
タ)が格納されており、システムコントローラ91は、誤
差電圧Vθが正のときには、レジスタAq,Acwおよびのデ
ータに対応するメモリグループを指定し、そして誤差電
圧Vθのレベルに対応するアンテナ偏角θ(正値)を該
メモリグループより読出す。誤差電圧Vθが負のときに
は、レジスタAq,Acwおよびのデータで特定される象限L1
〜L9を表わすデータをR1〜R9を表わすものに変換して変
換した象限データに対応するメモリグループを指定し、
そして誤差電圧Vθのレベル(負)の絶対値に対応する
アンテナ偏角θ(正値)を該メモリグループより読出
し、これを負値に符号変換する。以上により、システム
コントローラ91は第6c図の最下段に示すアンテナ偏角θ
を表わすデータを得る。
なお、先に説明したように、判定した象限No.(レジ
スタAqのデータ)およびレジスタAcwおよびAccwのカウ
ントデータより、位相差Θが、象限単位の小領域R1〜R
9,L1〜L9のいずれに属するかが分かり、加えて、位相差
Θが各小領域内のいずれの角度であるかは、sinΘ(お
よび又はcosΘ)のレベル(の絶対値)で分かるので、
上述のような、誤差電圧Vθの生成(極性変更を行なう
中間処理)を経なくても、レジスタAq,AcwおよびAccwの
データならびにsinΘ(および又はcosΘ)に基づいて、
各種態様で、アンテナ偏角θを演算することができる。
例えば、前述のように、システムコントローラ91内のRO
Mに、右回り領域の象限R1〜R9のそれぞれに対応付けた
メモリ領域(メモリグループ)のそれぞれに、各象限に
おける誤差電圧Vθのレベル(正値;アドレス)に対応
けた、該レベルをもたらすアンテナ偏角θの値(正値;
メモリデータ)を格納している場合、判定領域がR1〜R9
のいずれかとなるときには、該領域を表わすデータで該
領域対応のメモリグループを指定し、そして誤差電圧V
θのレベルに対応するアンテナ偏角θ(正値)を該メモ
リグループより読出す。小領域L1〜L4のいずれかを判定
したときには、判定領域がL1〜L9のいずれかとなったと
きには、得た領域データを、L1〜L9をR1〜R9と読替える
ように変換し、変換後の領域データでメモリグループを
指定し、そして誤差電圧Vθのレベルに対応するアンテ
ナ偏角θ(正値)を該メモリグループより読出しそして
これを負値に符号変換する。これによっても、第6c図の
最下段に示すアンテナ偏角θを表わすデータが得られ
る。
再度第5c図を参照する。システムコントローラ91は、
アンテナ偏角θおよびφを演算すると、S36において、
アジマス偏角θ,アジマス角Az,アジマス方向のジャイ
ロデータGθ,アジマスモータ21の付勢電流Iθおよび
角速度Qθを用いて前述した各フィードバックループに
おける制御パラメータY1〜Y6を求める。つまり、アジマ
ス偏角θに定数K1を乗じてレジスタY1に格納し、アジマ
ス角Azに定数K2を乗じてレジスタY2に格納し、和分法に
よりジャイロデータGθを積分してレジスタY3に格納
し、付勢電流Iθに定数K4を乗じてレジスタY4に格納
し、角速度Qθに定数K5を乗じてレジスタY5に格納し、
ジャイロデータGθに定数K6を乗じてレジスタY6に格納
している。
S37においては、参照角Az0に角度制御ループによる角
度外乱の補償を施して前述したZ1を求めると、それを比
例積分して前述したZ2を求め、さらに、それに速度制御
ループによる角速度外乱の補償および電流制御ループに
よる電気的なロスの補償を施して前述したZ3を求めた
後、それをモータ21の付勢電流値に換算して前述したZ4
を求めている。
この場合、角度外乱の補償においては、レジスタAの
値が1であれば、パラメータY1とY2との差を参照角Az0
に加え、レジスタAの値が0であれば、パラメータY3と
Y2との差を参照角Az0に加える(オーバラインは否定を
示す)。また、角速度外乱の補償および電気的なロスの
補償を同時に行ない、和分法により求めたZ1の比例積分
値Z2からパラメータY4を減ずると、レジスタAの値が1
であればパラメータY6とY5との差を加え、レジスタAの
値が0であれば、パラメータY5のみを加えている。
S38〜S42においては、前述した電流制限を行なってい
る。これにおいては、各種の補償を行なった後の参照ア
ジマス角をモータ21の付勢電流値に換算した値Z4を最大
逆転付勢電流−Dθhi以上最大正転付勢電流Dθhi以下
の値に調整して、アジマス付勢電流Dθを設定してい
る。
S43において、以上と全く同様の手順によりエレベー
ション付勢電流Dφを設定すると、S44において、付勢
電流Dθ,DφをアジマスサーボコントローラA1およびエ
レベーションサーボコントローラB1に向けて出力し、ア
ジマスモータ21およびエレベーション31の付勢を指示
し、S23に戻る。
以上説明した処理は、操作ボード92よりのストップ指
示の入力により随時終了させることができる。すなわ
ち、ヘリカルスキャンにおいては、ストップ指示の入力
によりS15でサーチ処理を終了してS3に戻り、トラッキ
ング制御においてはストップ指示の入力によりS45でト
ラッキング処理を終了してS3に戻る。
ところで、上記の姿勢制御において、比例定数K1とK2
との間にK2=−K1なる関係を、比例定数K5とK6との間に
K6=−K5なる関係をそれぞれ持たせることにより、比例
積分処理を行なうことなくオフセットを除去し得ること
がわかった。
これに基づいた姿勢制御のブロックダイアグラムを第
4b図に示す。この第4b図を参照すると、前述した第4a図
にブロックF7で示されていた比例積分処理が省略されて
いるばかりでなく、ブロックF3で示されていたジャイロ
データGθの積分処理が省略されている。これは、比例
積分処理を行なわないために、角度制御ループ、速度制
御ループおよび電流制御ループの作用点(補償を行なう
点)が一致したことによるものである。したがって、切
換関数もF11だけとなり、制御は至って簡単化する。
具体的には、システムコントローラ91の制御動作のう
ち、第5b図に示したフローのS34およびS35における処理
内容が簡略化される。すなわち、S34においては、制御
パラメータY3を求める演算が不要となり、また、S34に
おいては、Z1,Z2およびZ3を求める演算に替えて、 Az0+AY1−Y2−Y4−Y5+Y6 なる演算を行なって直接Z3を求める。これらの他は変更
がないため、新たなフローチャートは示さない。
なお、上記実施例においては、2方向の同時ロービン
グ制御を行なうために4つのアンテナを用いているが、
いずれか一方の制御のみであれば、アンテナは少なくと
も2つあれば良い。また、これらのアンテナは平面アン
テナである必要は特になく、立体アンテナを用いても何
ら本発明の効果に変わるところはない。
〔発明の効果〕
以上の通り本発明は、第1および第2受信アンテナの
電波源に対する偏角の位相を、直交する2関数として抽
出した各アンテナの受信信号間の位相差で示される象限
により監視するので、複数アンテナの受信信号間の位相
差に基づいて該アンテナを電波源に指向する場合の、ポ
インティングエラーが除去される。
【図面の簡単な説明】
第1a図は本発明を一例で実施する自動車搭載衛星放送受
信システムの機械系の構成を示す平面図、第1b図はその
正面図である。 第2a図は実施例システムの制御系および信号処理系の構
成を示すブロック図であり、第2b図,第2c図,第2d図お
よび第2e図はその一部を詳細に示すブロック図である。 第3a図,第3b図および第3c図は受信信号に生じる位相差
および放送衛星の方向の検出原理を説明するための説明
図である。 第4a図は実施例システムの動作を示すブロックダイアグ
ラムであり、第4b図はその変形例を示すブロックダイア
グラムである。 第5a図,第5b図および第5c図は第2a図に示したシステム
コントローラ91の動作を示すフローチャートである。 第6a図はアジマス誤差電圧の余弦成分ならびに正弦成分
および主ビームをアジマス偏角の関数として示したグラ
フであり、第6b図はアジマス偏角の位相をアジマス誤差
電圧の余弦成分および正弦成分の関数として示したグラ
フであり、第6c図は、第6a図に示すアジマス余弦成分な
らびに正弦成分を、山ピークおよび谷ピークをそれぞれ
+1および−1に補正して模式化して示すグラフであり
第2a図に示すシステムコントローラ91が生成する誤差電
圧Vθおよび偏角θをあわせて示す。 1:支持機構(支持手段) 11,12:アンテナキャリッジ 13:回転台、14:固定台 15:ベース 2:アジマス駆動機構 21:アジマスモータ、22:鼓形ウォーム 3:エレベーション駆動機構(駆動手段) 31:エレベーションモータ 32:鼓形ウォーム、33:扇形ホイール 34,35:リンク 4:アンテナ群 41,42,43,44:平面アンテナ(第1,第2受信アンテナ) 5:BSコンバータ群 51,52,53,54:BSコンバータ 6:BSチューナ群 61,62,63,64:BSチューナ 65:シンセサイザ 7:同相合成回路群 71,72,75:同相合成回路(第1,第2位相差抽出手段,位
相シフト手段) 73:位相シフト回路 74:D/Aコンバータ 8:テレビジョンセット 81:復調回路、82:CRT 83:スピーカ、84:チャネルセレクタ 85:メインスイッチ 9:システムコントロールユニット 91:システムコントローラ(制御手段) 92:操作ボード A:アジマスドライブコントロールユニット A1:アジマスサーボコントローラ A2:タイミングジェネレータ B:エレベーションドライブコントロールユニット B1:エレベーションサーボコントローラ B2:タイミングジェネレータ C1,C2:ジャイロ C3,C4:ロータリエンコーダ SWu,SWd:リミットスイッチ D:電源ユニット E:ファン RD:レードーム AD1,AD2,AD3:A/Dコンバータ Trs:非接触型結合トランス
フロントページの続き (72)発明者 植松 正博 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式會社君津製鐵所内 (72)発明者 原川 哲美 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式會社君津製鐵所内 (72)発明者 平塚 隆一 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式會社君津製鐵所内 (72)発明者 根本 功 千葉県八千代市吉橋1095―15 根本企画 工業株式会社内 (72)発明者 加藤 和郎 千葉県八千代市吉橋1095―15 根本企画 工業株式会社内 (72)発明者 王丸 謙治 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本 放送協会放送技術研究所内 (72)発明者 山崎 滋 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本 放送協会放送技術研究所内 (72)発明者 伊藤 泰宏 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本 放送協会放送技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−224703(JP,A) 特公 昭61−28244(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】姿勢変更自在の第1受信アンテナおよび第
    2受信アンテナを、それぞれのビームを平行に保って駆
    動し、それらの受信アンテナの指向方向を電波源の方向
    に合わせる、受信アンテナの姿勢制御方法において、 第1受信アンテナの受信信号と第2受信アンテナの受信
    信号に基づいて、各受信信号の位相差Θの正弦関数値si
    nΘおよび余弦関数値cosΘを得て、 前記正弦関数値sinΘおよび余弦関数値cosΘの符号によ
    って位相差Θの属する象限を判定し、判定した象限の時
    系列の切換わりを追跡してΘ=0なる基準点からのΘの
    右回り領域および左回り領域のそれぞれにおいて右回り
    方向および左回り方向の象限通過回数を、通過数が1≦
    m≦4なるmになるごとにカウントし、 前記正弦関数値sinΘおよび余弦関数値cosΘの少くとも
    一方,前記判定した象限ならびに前記カウントした値に
    基づいて位相差Θを一意的に特定し、第1受信アンテナ
    と第2受信アンテナの姿勢を、位相差Θが基準点となる
    ように変化させることを特徴とする、受信アンテナの姿
    勢制御方法。
  2. 【請求項2】第1受信アンテナおよび第2受信アンテ
    ナ; 第1受信アンテナおよび第2受信アンテナを姿勢変更自
    在に支持する支持手段; 第1受信アンテナおよび第2受信アンテナの各ビームを
    平行に保って、第1受信アンテナおよび第2受信アンテ
    ナを駆動する駆動手段; 第1受信アンテナの受信信号と第2受信アンテナの受信
    信号に基づいて各受信信号の位相差Θの正弦関数値sin
    Θを表わす電気信号Vsθおよび余弦関数値cosΘを表わ
    す電気信号Vcθを発生する関数信号発生手段; 電気信号VsθおよびVcθの極性より位相差Θの象限を検
    出する象限検出手段; 象限の時系列の切換わりを検出する象限変化検出手段; 該検出した切換わりに基づいてΘ=0なる基準点からの
    Θの右回り領域および左回り領域のそれぞれにおいて右
    回り方向および左回り方向の象限通過回数をカウントす
    るカウント手段; 前記電気信号VsθおよびVcθの少くとも一方,象限検出
    手段が検出した象限、ならびに、カウント手段のカウン
    ト値に基づいて、それらにより一意的に特定される位相
    差Θに対応するアンテナ偏角を算出する偏角演算手段;
    および、 前記駆動手段を介して、アンテナを偏角演算手段が算出
    した偏角を実質上零とする方向に駆動する制御手段; を備える、受信アンテナの姿勢制御装置。
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